JPH10109625A - 作業機のサイドブレーキ装置 - Google Patents

作業機のサイドブレーキ装置

Info

Publication number
JPH10109625A
JPH10109625A JP26269096A JP26269096A JPH10109625A JP H10109625 A JPH10109625 A JP H10109625A JP 26269096 A JP26269096 A JP 26269096A JP 26269096 A JP26269096 A JP 26269096A JP H10109625 A JPH10109625 A JP H10109625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
speed
state
operated
brakes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26269096A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ura
猛 裏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP26269096A priority Critical patent/JPH10109625A/ja
Publication of JPH10109625A publication Critical patent/JPH10109625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業機における高速時の片ブレーキ防止手段
を、ブレーキペダルに泥掛かりし易い状態でも確実に作
動するようにして、その信頼性を高める。 【解決手段】 高速の移動走行時には一方のブレーキペ
ダル35又は36を踏込み操作しても両サイドブレーキ
9L,9Rが制動作動し、かつ、低速の作業走行時に
は、一方のブレーキペダル35又は36の踏込み操作で
はその踏み込まれた側のサイドブレーキ9L又は9Rの
みが制動作動するように連係する制動制御手段を設け
る。そして、両サイドブレーキ9L,9Rが共に制動作
動する状態と各別に制動作動する状態とを切換える手段
であるブレーキシリンダ用電磁比例弁を、ブレーキペダ
ル35,36部分以外の箇所に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
機におけるサイドブレーキ装置に係り、詳しくは、高速
走行時における片ブレーキを防止する技術の改善に関す
る。
【0002】
【従来の技術】左右の後輪毎に作用する一対のサイドブ
レーキを備えた作業機では、その片ブレーキ作動を利用
して、圃場においては旋回内側の後輪を制動させて良好
な小回り旋回を行えるのであるが、移動走行等の高速走
行時における片ブレーキは運転がし難くなることから、
特開昭60‐22560号公報や、特開昭55‐123
547公報において、高速走行時には必ず両ブレーキ状
態となるように制御させるようにした技術が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術による
と、高速走行時では、並置された一対のブレーキペダル
のうちの一方のみを踏込んでも、踏込まれていない他方
のサイドブレーキも作動する状態に連動させることによ
り、自動的に片ブレーキを防止させる構造となってい
る。前記前者の公報のものでは、サイドブレーキ作動を
油圧シリンダで操作する場合には、ブレーキペダル部位
に配置した電気スイッチでブレーキペダルの踏み込み状
態を検知し、機械式にブレーキ操作する場合ではブレー
キペダル部位に配置したソレノイドによって左右ブレー
キペダルの連結及び非連結を行う構造である。そして、
前記後者の公報のものでは、一方のブレーキペダルに設
けたソレノイドによる連結棒の出退によって他方のブレ
ーキペダルとの連動及び非連動を切換える構造である。
【0004】つまり、いずれの手段であっても、ブレー
キペダル部分に配置した電気部品の作動、非作動によっ
て高速時の片ブレーキ防止制御を行わせるものである
が、トラクタ等の作業機は、圃場や湿田等における作業
が主であり、泥が付着した長靴でブレーキ操作される
等、操縦ステップには泥が及び易い傾向にある。従っ
て、ブレーキペダル部分には泥土が降り掛かり易い条件
にあるため、その部分に電気部品を配置すれば、泥土侵
入によって摺動部が動かないとか接触不良等の故障おそ
れの心配があり、いきおい、高速時の片ブレーキ防止機
能の信頼性に不安があった。泥濘地での作業や雨天では
上記おそれが強くなるものでもある。本発明の目的は、
作業機における高速時の片ブレーキ防止手段を、ブレー
キペダルに泥掛かりし易い状態でも確実に作動するよう
にして、その信頼性を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、左右の非操向輪夫々に独立して制
動可能な一対のサイドブレーキと、これらサイドブレー
キを独立操作するべく並置された一対のブレーキペダル
と、走行速度が設定値以上になったことを検出可能な速
度検出手段とを備え、走行速度が設定値以上であるとき
には、左右のブレーキペダルのうちの一方の踏込み操作
によって左右両サイドブレーキが制動作動し、かつ、走
行速度が設定値未満であるときには、左右のブレーキペ
ダルのうちの一方の踏込み操作でその踏み込まれた側の
前記サイドブレーキのみが制動作動するように、両サイ
ドブレーキと速度検出手段とを連係する制動制御手段を
設けるとともに、その制動制御手段の作動により、両サ
イドブレーキが共に制動作動する状態と各別に制動作動
する状態とを切換える作動状態切換手段を、前記ブレー
キペダルと前記サイドブレーキとの連動操作系における
ブレーキペダル部分以外の箇所に設けてあることを特徴
とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、作動状態
切換手段が、サイドブレーキ側の被操作レバーの動きを
検出するスイッチで構成されていることを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1又は第2発明において、
両ブレーキペダルのうちの一方のブレーキペダルに、こ
れと他方のブレーキペダルとが一体に揺動移動する連動
状態と、各別に揺動移動する非連動状態とを選択設定す
る連結片を備えるとともに、その連結片が連動状態にあ
るか否かを検出可能な連動状態検出手段と、警告装置と
を備え、機体の走行速度が前記設定値以上であり、か
つ、前記連結片が非連動状態にあるときには前記警告装
置を作動させる警告制御手段を備えてあることを特徴と
する。
【0008】〔作用〕請求項1の構成によれば、両サイ
ドブレーキが共に制動作動する状態と各別に制動作動す
る状態とを切換る作動状態切換手段を、ブレーキペダル
とサイドブレーキとの連動操作系におけるブレーキペダ
ル部分以外の箇所に設けてあるから、一旦圃場に降りる
等によって泥まみれとなった作業靴でブレーキ操作され
て、ブレーキペダルに泥や水が降り掛かっても、その泥
水等が作動状態切換手段に及ばないようになる。従っ
て、作動状態切換手段を電気接点やソレノイド等の電気
部品で構成しても、確実に作動する状態を維持できるよ
うになり、高速時の片ブレーキ防止作用を確実に発揮で
きるようになるのである。
【0009】請求項2の構成では、サイドブレーキ側の
被操作レバーの動きを検出するスイッチで作動状態切換
手段を構成してあるので、真に制動作動されたかどうか
の検出精度を高めることができる。つまり、ロッドやワ
イヤー等の連動操作系のガタにより、実際には未だ制動
作動されていないのに制動状態であると判断される状態
が、ブレーキペダルの動きを検出する手段に比べて少な
くすることができるからである。
【0010】請求項3の構成では、一方のブレーキペダ
ルに連結片を設け、移動走行等の高速走行時には、片方
のブレーキペダルを踏込んでも両ブレーキペダルが操作
されるように、連結片を他方のブレーキペダルに引っ掛
け、作業走行等の低速走行時には、左右ブレーキペダル
の独立操作が行えるように、連結片の引っ掛けを解除す
るようにすることにより、廉価にサイドブレーキの連動
及び非連動構造を構成できる。そして、高速走行時に連
結片を連動状態にセットし忘れても、上述した制御手段
によって自動的に両ブレーキ状態に制御されるものであ
るが、そのままの状態が続くと、本来は不必要な制御を
行うことによるエネルギーロスが生じるようになって好
ましくない。
【0011】そこで、走行速度が設定以上の高速走行で
あり、かつ、連結片のセットをし忘れた場合には警告装
置が作動するようにすることにより、高速時の片ブレー
キを防止しながらも操縦者に両ブレーキ状態へのセット
し忘れであることを認識させることができるようにな
り、念のために設けられた前記制動制御手段が続行され
続ける無駄を極力少なくすることが可能になる。つま
り、複数の構成部品から成る制動制御手段によって両ブ
レーキ状態にするよりも、単一部品である連結片のセッ
トによって機械的にブレーキペダルどうしを連結させる
方が、故障等によってその後に片ブレーキ状態になる可
能性がより少ないので、連結片のセットし忘れを操縦者
に早く認識させることが望ましい。
【0012】〔効果〕請求項1〜3のいずれに記載され
た作業機でも、両ブレーキと片ブレーキとの作動状態切
換手段をブレーキペダル部分以外に配置して、先ず泥掛
かりおそれがないようにすることにより、高速時の片ブ
レーキ防止作用のより一層の確実化が図れ、信頼性に優
れたサイドブレーキ装置を提供することができた。
【0013】請求項2に記載のサイドブレーキ装置で
は、サイドブレーキ側に作動状態検出手段を設けること
により、片ブレーキ防止作用の制御精度を向上すること
ができた。
【0014】請求項3に記載のサイドブレーキ装置で
は、高速時の片ブレーキ防止用の連結片のセットし忘れ
警告により、無駄制御の解消による効率化と、片ブレー
キ防止機能の信頼性をより高められる利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
作業機の一例であるトラクタの場合について図面に基づ
いて説明する。図1にトラクタが、かつ、図2にはその
伝動系が夫々示され、1は駆動可能な操向前輪、2は駆
動後輪、3はエンジン、4はミッションケース、5は操
向ハンドルである。ミッションケース4には、エンジン
動力を受ける主伝動軸7で駆動される後輪デフ機構6、
前輪デフ機構8への動力を高低に切換る前輪変速機構
A、及び前輪1,1を駆動しない2輪駆動状態と、前輪
1,1も駆動する4輪駆動状態とを切換えるDTクラッ
チ(駆動状態切換手段の一例)B等が内装されている。
【0016】左後輪2用の左サイドブレーキ9L、右後
輪2用の右サイドブレーキ9R、左後車軸10Lの回転
数を検出可能な左速度検出手段11L、及び右後車軸1
0Rの回転数を検出可能な右速度検出手段11Rが装備
されている。サイドブレーキ9L,9Rは、図4に示す
ように湿式多板の油圧ブレーキに構成されており、夫々
の油圧室12,12への圧油給排を司る3位置切換式の
電磁比例制御弁13R,13Lを備えている。各、速度
検出手段11L,11Rは、後車軸に取付けられた回転
体11aと、ピックアップ11bとから構成されてい
る。
【0017】前輪変速機構Aは、前輪1の回転周速度と
後輪2の回転周速度とがほぼ同じになる等速4輪駆動状
態を現出可能な低速側ギヤ機構14と、前輪1の回転周
速度が後輪2の回転周速度のほぼ2倍になる前輪増速4
輪駆動状態を現出可能な高速側ギヤ機構15と、これら
のいずれか一方を選択して前輪駆動用伝動軸16に伝え
るシフト回転体17とから構成されている。シフト回転
体17は、等速駆動状態用の噛合クラッチ18か、前輪
増速状態用の多板クラッチ19かをシフト操作によって
切換えるものであり、その切換作動は前輪1の切れ角に
基づいて行われる。
【0018】DTクラッチBは、例えば、低速側ギヤ機
構14に咬合する駆動ギヤ20を主伝動軸7に遊外嵌
し、伝動軸7と駆動ギヤ20との連動及び非連動を現出
させる多板クラッチ部21とによって構成するのであ
る。前輪変速機構AとDTクラッチBは、共に図示しな
い油圧ピストンを備えた油圧操作式であり、夫々2位置
切換式の電磁弁24,25を有している。従って、DT
用電磁弁24をクラッチ切り側に切換えての後輪駆動状
態、DT用電磁弁24をクラッチ入り側に切換え、か
つ、前輪変速用電磁弁25を低速側に切換えての等速4
輪駆動状態、及びDT用電磁弁24をクラッチ入り側に
切換え、かつ、前輪変速用電磁弁25を高速側に切換え
ての前輪増速4輪駆動状態とを選択自在に構成されてい
る。
【0019】図2に示すように、操向ハンドル5とピッ
トマンアーム27軸27aとを、パワーステアリング装
置26を介して連動連結してあるとともに、ピットマン
アーム27の左右のナックルアーム28,28とをタイ
ロッド29,29で連結して操向系を構成してある。
又、前輪1の切れ角を検出できるようにするべく、ピッ
トマンアーム軸27aの回動角を検出する操向ポテンシ
ョメータ(操舵角検出手段の一例)30を設けてある。
そして、図3に示すように、図示しない走行用の副変速
機構を高低に切換える副変速レバー31と、その副変速
レバー31が低速位置に操作されたことを検出する低速
検出スイッチ32とを設けてある。以上の構成により、
本トラクタでは、駆動状態切換手段aと、自動制動手段
bと、前輪増速手段cと、高速牽制手段dとが設けてあ
る。
【0020】駆動状態切換手段aは、左右後輪2,2の
回転速度差のそのときの正規の速度差に対する比率が所
定値以上になると自動的に4輪駆動状態に切換わるよう
に、DTクラッチBと左右の速度検出手段11L,11
Rに連係させるものであり、制御装置33に備えてあ
る。尚、図示しないが、2輪駆動状態と4輪駆動状態と
を人為操作で選択するスイッチが備えてあり、このスイ
ッチが2輪駆動状態に操作されているときにのみ、駆動
状態切換手段aが機能するものである。
【0021】実際の制御では、左右後輪の回転数検出か
ら後輪のスリップ率を算出する。ここで、NL:左後輪
回転数 NR:右後輪回転数 とすると スリップ率γ≒|NL−NR|/NL+NR そして、駆動状態切換手段aの機能により、γの値が所
定値未満ではDTクラッチBが切りに維持されて後輪
2,2による2輪駆動状態が現出され、所定値以上にな
るとDTクラッチBが入り操作されて4輪駆動状態にな
るのである。スリップ率は、走行速度、直進、旋回、硬
い圃場、柔らかい圃場等の種々の走行条件によって適宜
に決めておくと良い。
【0022】自動制動手段bは、前輪1,1の切れ角が
設定値以上になると旋回内側の後輪2に制動力が生じる
とともに、その制動力が設定値以上における切れ角の大
小に同調して強弱に調節されるべく、両速度検出手段1
1L又は11Rによる回転速度の検出結果に基づいて、
旋回内側のサイドブレーキ9L又は9Rの操作力が自動
的に補正されるように制御するものである。この自動制
動手段bにおける速度検出手段は前述した速度検出手段
11L,11Rで兼用構成されている。
【0023】図2に示すように、操向ポテンショメータ
30の角度検出により、ピットマンアーム27の揺動角
が直進位置Sにあるか、又は第1設定値R1又はL1未
満であるといずれのサイドブレーキ9L,9Rも作動せ
ず、第1設定値R1又はL1以上になると旋回内側後輪
2のサイドブレーキ9L又は9Rが作動し、制動力が発
生する。その制動力は、第1設定値R1又はL1からの
揺動角が小さいと弱く、かつ、揺動角が大きいと強くな
るように電磁比例制御弁13R又は13Lの開度が調節
される。つまり、前輪1の切れ角が増せば増すほど制動
力が強くなり旋回半径の縮小化により寄与するようにな
るのである。
【0024】この自動制動手段bでは、予め、旋回半
径、即ち前輪1の切れ角に対応した旋回内側後輪2の適
切な制動力を制御装置33に記憶(例えば、マップデー
タ等)させてあり、実際の旋回走行における左右のピッ
クアップ11b,11bの検出値から算出される左右後
輪2,2の回転速度差が、記憶された適正データからず
れているときには、適正データ通りになるように補正制
御されるのである。つまり、制動力が弱いときには電磁
弁24又は25の開度を大きくし、制動力が強いときに
は電磁弁24又は25の開度を小さくするように制御さ
れる。
【0025】前輪増速手段cは、4輪駆動状態において
前輪1,1の切れ角が所定値以上になると等速駆動状態
から増速駆動状態に切換わるように、前輪変速機構Aと
操向ポテンショメータ30とを連係させるものである。
実際には、操向ポテンショメータ30の角度検出によ
り、ピットマンアーム27の揺動角が前述した第1設定
値R1又はL1より大きい第2設定値R2又はL2以下
では、前輪変速機構Aは低速ギヤ機構14で伝動される
等速4輪駆動状態が現出されており、第2設定値R2又
はL2を越えると前輪変速機構Aが高速ギヤ機構15で
伝動される前輪増速4輪駆動状態が現出されるのであ
る。
【0026】高速牽制手段dは移動走行状態のときには
前述した駆動状態切換手段a、自動制動手段b、前輪増
速手段c、のいずれも作動しないように牽制するもので
ある。すなわち、副変速レバー31が高速位置Hに操作
されて低速検出スイッチ32が作動しない状態になる
と、それら3種の制御がカットされるように制御装置3
3が機能するのである。
【0027】ところで、自動制動手段bによる制動力の
強さが、ピットマンアーム27の揺動角が第1設定値R
1又はL1から最大揺動角まで増え続ける(最大揺動角
で制動ロック)ようにするとか、第1設定値R1又はL
1から第2設定値R2又はL2までの間で変化させる
(第2設定値R2又はL2で制動ロック)させる等、適
宜に設定するのである。
【0028】次に、サイドブレーキの制御について説明
する。図4に示すように、サイドブレーキ9L,9R
は、前述したように各油圧室12,12への圧油給排に
よる他、機械式に制動作動可能に構成されている。すな
わち、公知のボールカム式操作機構38で強制操作され
る押圧部材37を、油圧ピストン12p配置側と反対側
に装備してあり、カムレバー(被操作レバーの一例)3
9L,39Rの揺動操作によってもサイドブレーキ9
L,9Rを作動できるようにしてある。つまり、油圧式
でも機械式でも互いに独立して制動作動できるのであ
る。
【0029】図2、図5に示すように、操縦フロア34
には、左右サイドブレーキを独立操作するべく一対のブ
レーキペダル35,36が並置されており、左ブレーキ
ペダル35は左カムレバー39Lに、かつ、右ブレーキ
ペダル36は右カムレバー39Rにそれぞれブレーキロ
ッド40L,40Rで連動連結されている。従って、左
右ブレーキペダル35,36によって左右のサイドブレ
ーキ9L,9Rを各別に制動操作自在である。
【0030】又、図3、図5に示すように、左ブレーキ
ペダル35には、右ブレーキペダル36の受け部36a
に嵌合可能な連結片35aを枢支してあり、副変速レバ
ー31を低速位置Lに操作しての低速走行時には、連結
片35aを受け部36aから外した収納位置に人為操作
し、副変速レバー31を高速位置Hに操作しての高速走
行時には、連結片35aを受け部36aに挿入した連結
位置に人為操作するのである。しかしながら、高速走行
時に連結片35aを受け部36aに入れ忘れた非連動状
態であっても、一方のブレーキペダル操作で両ブレーキ
9L,9Rが作動する制動制御手段gを制御装置33に
備えてある。
【0031】すなわち、左右のカムレバー39L,39
Rが操作されると作動するスイッチ44L,44Rを備
え、副変速レバー31が高速位置Hに操作され、かつ、
一方のカムレバー39L又は39Rが作動する状態にな
ると、自動的に制動制御手段gの作動状態になる。この
状態において、左右のピックアップ11b,11bによ
る速度検出結果の差が一致しなくなると(或いは、ある
程度の誤差が生じると)片ブレーキ状態であると判断
し、その場合には検出速度の速い側のサイドブレーキ9
L又は9R用の電磁弁13L又は13Rを操作して油圧
操作で制動させ、左右のピックアップ11b,11bの
検出値が一致するよう制御される。
【0032】つまり、走行速度が設定値以上であるとき
には、左右のブレーキペダル35,36のうちの一方の
踏込み操作によって両サイドブレーキ9L,9Rが制動
作動し、かつ、走行速度が設定値未満であるときには、
左右のブレーキペダル35,36のうちの一方の踏込み
操作ではその踏み込まれた側のサイドブレーキ9L又は
9Rのみが制動作動するように、両サイドブレーキ9
L,9Rと速度検出手段11L,11Rとを制動制御手
段gが連係するのである。そして、この構造の場合、両
サイドブレーキ9L,9Rが共に制動作動する状態と各
別に制動作動する状態とを切換る作動状態切換手段Cが
電磁比例弁13L,13Rであり、これら電磁比例弁1
3L,13Rはミッション傍といったブレーキペダル部
分以外の箇所に設けられている。
【0033】一方、連結片35aを連結位置に操作する
と作動する電気的なスイッチ(連動状態検出手段の一
例)41を設けてあり、連結片35aが連結位置にある
か否かを検出できるようにしてある。つまり、連結片3
5aは、両ブレーキペダル35,36が一体に揺動移動
する連動状態と、各別に揺動移動する非連動状態とを選
択設定する部材であり、スイッチ41によって、連結片
35aが連動状態にあるか否かを検出可能な連動状態検
出手段が構成されている。
【0034】運転部の操縦パネル42には、警報装置で
あるブザー43が装備されており、副変速レバー31が
高速位置Hに操作されており(機体の走行速度が設定値
以上であることの一例)、かつ、連結片35aが非連動
状態にあるときにはブザー43を作動させる警告制御手
段fを制御装置33に備えてある。従って、移動走行す
るべく副変速レバー31を高速位置Hに操作し、かつ、
連結片35aを連動状態にしないで走行して設定速度以
上になるとブザー43が鳴り、操縦者に連結操作し忘れ
であることを促す。但し、この状態で片ブレーキ操作し
ても制動制御手段gの機能により、左右のサイドブレー
キ9L,9Rが共に作動する。
【0035】警告制御手段fは、連結片35aの連結操
作し忘れ検出スイッチ41が作動条件であり、スイッチ
41は泥掛かりし易いブレーキペダル部分に配置されて
いるので、泥の影響によってうまく作動しないおそれが
考えられるが、仮にその検出スイッチ41が故障して
も、警告制御手段fが不能になるだけであり、片ブレー
キを防止する制動制御手段gは機能するのである。
【0036】〔別実施形態〕制動制御手段gにおける左
右後輪2,2の回転速度検出による速度差は、直進走行
か旋回走行かの、そのときの走行状態に応じた適切な速
度差を考慮させて、旋回中でも機能するようにすれば一
層好都合である。又、カムレバー39L,39Rが動い
たかどうかの検出スイッチ44L,44Rを省略し、左
右のピックアップ11b,11bの検出値の差がある範
囲を越えたら片ブレーキ操作されたと見なして制動制御
手段gを作動させる、という作動状態切換手段Cでも良
い。
【0037】例えば、一方のブレーキロッド40L又は
40Rに、油圧シリンダやソレノイド等のアクチェータ
で出退操作自在なロック部材を装備し、副変速レバー3
1が高速位置Hに操作された時点でロック部材を突出移
動して、左右のブレーキロッド40L,40Rが一体で
押引き移動するようにした構造でも可である。この場合
には、ロック部材出退用のアクチェータが「制御手段g
の作動により、両サイドブレーキ9L,9Rが共に制動
作動する状態と各別に制動作動する状態とを切換る作動
状態切換手段C」に相当している。
【0038】前述した実施形態では、サイドブレーキを
人為操作は機械式で、かつ、制動制御手段gでは油圧・
電気式であるが、人為操作及び制動制御手段gのいずれ
も油圧・電気式に構成しても良い。又、前輪が駆動輪で
後輪が操向輪であるフロントマウント型芝刈機に本願を
適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図
【図2】伝動系及び操向系を示す平面図
【図3】制御ブロック図
【図4】サイドブレーキの構造を示す断面図
【図5】サイドブレーキの機械操作系を示す図
【符号の説明】
2 後輪 9L,9R サイドブレーキ 11L,11R 速度検出手段 35,36 ブレーキペダル 35a 連結片 39L,39R 被操作レバー 44L,44R スイッチ 41 連動状態検出手段 43 警告装置 C 切換手段 f 警告制御手段 g 制動制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の非操向輪夫々に独立して制動可能
    な一対のサイドブレーキと、これらサイドブレーキを独
    立操作するべく並置された一対のブレーキペダルと、機
    体の走行速度が設定値以上になったことを検出可能な速
    度検出手段とを備え、 走行速度が設定値以上であるときには、左右の前記ブレ
    ーキペダルのうちの一方の踏込み操作によって前記左右
    両サイドブレーキが制動作動し、かつ、走行速度が設定
    値未満であるときには、左右の前記ブレーキペダルのう
    ちの一方の踏込み操作ではその踏み込まれた側の前記サ
    イドブレーキのみが制動作動するように、前記両サイド
    ブレーキと前記速度検出手段とを連係する制動制御手段
    を設けるとともに、 前記制動制御手段の作動により、前記両サイドブレーキ
    が共に制動作動する状態と各別に制動作動する状態とを
    切換える作動状態切換手段を、前記ブレーキペダルと前
    記サイドブレーキとの連動操作系における前記ブレーキ
    ペダル部分以外の箇所に設けてある作業機のサイドブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記作動状態切換手段が、サイドブレー
    キ側の被操作レバーの動きを検出するスイッチで構成さ
    れている請求項1に記載の作業機のサイドブレーキ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記両ブレーキペダルのうちの一方のブ
    レーキペダルに、これと他方のブレーキペダルとが一体
    に揺動移動する連動状態と、各別に揺動移動する非連動
    状態とを選択設定する連結片を備えるとともに、その連
    結片が連動状態にあるか否かを検出可能な連動状態検出
    手段と、警告装置とを備え、機体の走行速度が前記設定
    値以上であり、かつ、前記連結片が非連動状態にあると
    きには前記警告装置を作動させる警告制御手段を備えて
    ある請求項1に記載の作業機のサイドブレーキ装置。
JP26269096A 1996-10-03 1996-10-03 作業機のサイドブレーキ装置 Pending JPH10109625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26269096A JPH10109625A (ja) 1996-10-03 1996-10-03 作業機のサイドブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26269096A JPH10109625A (ja) 1996-10-03 1996-10-03 作業機のサイドブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10109625A true JPH10109625A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17379251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26269096A Pending JPH10109625A (ja) 1996-10-03 1996-10-03 作業機のサイドブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10109625A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214877A (ja) * 2009-03-30 2009-09-24 Iseki & Co Ltd 農業用トラクタ
JP2016038000A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 井関農機株式会社 トラクタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214877A (ja) * 2009-03-30 2009-09-24 Iseki & Co Ltd 農業用トラクタ
JP2016038000A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 井関農機株式会社 トラクタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59176121A (ja) 四輪駆動車輛の前輪駆動制御装置
JPH10109625A (ja) 作業機のサイドブレーキ装置
JP3636227B2 (ja) 作業車輌のデフロック装置
JP2021107202A (ja) 作業車両
JP3680451B2 (ja) 作業車両の自動変速制御装置
JP3903551B2 (ja) 作業車両の操向制御装置
JP4445061B2 (ja) トラクタの安全装置
JP2622107B2 (ja) 四輪駆動形農用トラクタの前輪駆動制御装置
JP3738587B2 (ja) 前輪変速装置
JP3579983B2 (ja) トラクタのオートブレーキ制御装置
JP2933549B2 (ja) 四輪駆動型作業車
JPH10100928A (ja) 作業機の走行用伝動装置
JP2002002523A (ja) 作業車両の旋回制御装置
JPH081957Y2 (ja) 移動農機の走行装置
JP2535235Y2 (ja) トラクタにおける前輪増速装置
KR100288186B1 (ko) 작업차
JPH0739700Y2 (ja) 四輪駆動車輌の旋回制御装置
JP3389925B2 (ja) トラクターの旋回制御装置
JPH01101254A (ja) 車輌の制動装置
JP3365408B2 (ja) トラクターの旋回制御装置
JPH02299941A (ja) トラクタにおける作業灯インタロック装置
JPS61211135A (ja) 作業車の自動デフロツク装置
JPH09104249A (ja) トラクタの旋回制御装置
JPH02299933A (ja) 動力取出軸付作業車両の安全装置
JPH0757616B2 (ja) 農用走行車輛