JPH10109468A - 印面の作成方法 - Google Patents

印面の作成方法

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JPH10109468A
JPH10109468A JP28341396A JP28341396A JPH10109468A JP H10109468 A JPH10109468 A JP H10109468A JP 28341396 A JP28341396 A JP 28341396A JP 28341396 A JP28341396 A JP 28341396A JP H10109468 A JPH10109468 A JP H10109468A
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JP
Japan
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porous body
film
thermoplastic resin
ink
thermal ink
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Application number
JP28341396A
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English (en)
Inventor
Takahiro Higuchi
高宏 樋口
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SHIYACHIHATA KOGYO KK
Shachihata Industry Co Ltd
Original Assignee
SHIYACHIHATA KOGYO KK
Shachihata Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by SHIYACHIHATA KOGYO KK, Shachihata Industry Co Ltd filed Critical SHIYACHIHATA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質体に
印面を作成する方法において、原稿1を写真撮影により
ネガフィルム3にして、前記ネガフィルム3の感光剤4
が塗布されている面と熱可塑性樹脂製の多孔質体5と密
着させ、前記ネガフィルム3側より赤外線照射し、ネガ
フィルム3の感光剤4が付着している部分と相対する前
記熱可塑性樹脂製の多孔質体5の密着表面を融着し、シ
ールされ非インキ滲み出し部6としその他をインキ滲み
出し部7となることを特徴とした印面の作成方法であ
る。 【効果】 発熱剤剤とともに発熱する物質(発熱物)と
して金属微粉末或いは、金属化合物微粉末、金属酸化物
微粉末を使用することにより、赤外線照射により発熱し
た熱を瞬時に放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂を素材にし
た連続気孔を有する多孔質体にて、多孔質体に印面を製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質印字体の製造方法として、
特公昭48−41936号があり、ゴムに充填材及び
水可溶性物質等を混練して、金型に充填後、加熱加圧し
て加硫と共に印字体を形成し、水中にて水可溶性物質を
溶解除去して多孔質印字体を製造する方法である。特
開昭57−136652号があり、熱可塑性樹脂に発泡
剤を混練して加熱発泡させて多孔質体を製造し、加熱原
盤(凹版)に多孔質体を押圧して多孔質印字体にする方
法である。特開平8−72376号に開示されている
ように、あらかじめ熱可塑性樹脂多孔質体に発熱体、原
稿を密着或いはカーボンインキ等で描いた原稿を密着さ
せ、原稿側からキセノン発光機等で発光させ、熱可塑性
樹脂製の多孔質表面を原稿に対応させて、その表面を融
着させて印字体を製造する方法が知られいる。前記の各
方法においては、それぞれ一長一短がある。ゴムを素材
とする多孔質印字体はゴム弾性を有するので、印字体自
体が歪まないので、小さい文字、画数の多い文字等も鮮
明捺印できるものであるが、ゴム素材の製造に手間が掛
かる。
【0003】また、熱可塑性樹脂製の発泡体の印字体は
熱可塑性樹脂の特性である歪みが発生するので、印字体
の文字部が徐々に歪み鮮明捺印出来なくなる。特に、小
さな文字、画数の大い文字が顕著である。熱可塑性樹脂
製多孔質体をキセノン発光機により製造した印字体は、
原稿の基材厚さ、光の屈折、光のエネルギ−大小の影
響、及び多孔質体表面の気孔が均一でないため、表面の
溶融を原稿どおりに出来ないので、小さい文字、画数の
多い文字等はつぶれ鮮明捺印が得られない。その原因と
して、特開平8−72376号に開示されている原稿
は、乾式コピーにて透明フィルム上にコピートナーを定
着させた原稿、レーザープリンターにて透明フィルム上
にトナーを定着させた原稿、普通紙に鉛筆、絵具、印刷
等で書いた原稿、切り紙、プラスチック等の箔で作成し
た原稿等である。即ち、原稿の記録材の厚さがそれぞれ
異なることと原稿の鮮明性が課題となる。原稿の文字
は、コピートナー、鉛筆(筆記具)、絵具、切り紙、箔
にて作成され、赤外線エネルギーの吸収率がそれぞれ異
なる。特に、全てのものは赤外線をある程度吸収する
が、その吸収率が高い色の順序として黒色、青色、緑
色、茶色、黄色、橙色、赤色の順に低くなることは、赤
外線の各色に対する反射率(あるいは吸収率)の測定等
により知られている。(特公昭52−4969号、同5
4−27772号等にも一部記載あり)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の問題点を解決した熱可塑性樹脂を素材にした多孔質体
から、小さな文字、画数の多い文字まで鮮明捺印できる
多孔質印字体を作成する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】連続気孔を有する熱可塑
性樹脂の多孔質体に印面を作成する方法において、片面
に発熱剤5を塗布したネガフィルム3を作成し、前記ネ
ガフィルム3の発熱剤5が塗布されている面と熱可塑性
樹脂製の多孔質体4と密着させ、前記ネガフィルム3側
より赤外線照射し、ネガフィルム3の発熱剤5が付着し
ている部分と相対する前記熱可塑性樹脂製の多孔質体4
の密着表面を融着し、前記ネガフィルム3を多孔質体4
から取り除くと多孔質体4の表面は、非インキ滲み出し
部13としその他をインキ滲み出し部14となることを
特徴とした印面の作成方法と、
【0006】連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質体
に印面を作成する方法において、片面に発熱剤5を塗布
したポジフィルム3Aを作成し、前記ポジフィルム3A
の発熱剤5が塗布された面と反対面を、片面に発熱物9
を塗布した発熱フィルム6と密着させ、更に前記発熱フ
ィルム6の発熱物9を塗布した面を熱可塑性樹脂製の多
孔質体4の表面に密着させてポジフィルム3A側から赤
外線を照射し、前記発熱フィルム6を多孔質体4から取
り除くと多孔質体4の表面は、非インキ滲み出し部13
としその他をインキ滲み出し部14となることを特徴と
した印面の作成方法と、
【0007】連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質体
に印面を作成する方法において、金属化合物または金属
粉末と樹脂からなるサーマルインキ11を塗布したサー
マルインキシート7と片面にポリビニールアルコール1
5を塗布した透明ポリエステルフィルム8の両者の前記
塗布面を密着させて、ワープロのサーマル印字機部分に
より前記ワープロの文字や図を透明ポリエステルフィル
ム8に前記サーマルインキ11を転写させ、ネガの原稿
8Aを作成し、原稿8Aのサーマルインキ11が転写さ
れた面と熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面を密着させ
て原稿8A側より赤外線を照射して前記サーマルインキ
11と相対する前記熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面
を融着して、原稿8Aを多孔質体4から取り除くと多孔
質体4の表面は、非インキ滲み出し部13としその他を
インキ滲み出し部14となることを特徴とする印面の作
成方法と、
【0008】連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質体
に印面を作成する方法において、原稿1の記録部12と
サーマルインキシート7の金属化合物または金属粉末と
樹脂からなるサーマルインキ11が塗布されている面と
反対面を密着させ、更にサーマルインキ11側と透明ポ
リエステルフィルム8を密着させた状態で、原稿1側よ
り第1段階の赤外線照射を行い、その後サーマルインキ
シート7と透明ポリエステルフィルム8を分離剥離さ
せ、サーマルインキシート7Aを作成し、サーマルイン
キシート7Aのサーマルインキ11面と多孔質体4を密
着させて、サーマルインキシート7A側より第2段階の
赤外線照射をし前記サーマルインキ11と相対する前記
熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面を融着して、サーマ
ルインキシート7Aを多孔質体4から取り除くと多孔質
体4の表面は、非インキ滲み出し部13としその他をイ
ンキ滲み出し部14となることを特徴とする印面の作成
方法である。
【0009】
【作用】熱可塑性樹脂製の多孔質体5の表面にネガフィ
ルム3の発熱剤5面もしくは、発熱フィルム6の発熱物
9面を密着させ、そのネガフィルム3もしくは発熱フィ
ルム6側から、1平方センチメートル当たり0.5〜5
ジュールの赤外線エネルギーを照射して、熱可塑性樹脂
製の多孔質体4の表面を溶融させ、多孔質体4より前記
ネガフィルム3もしくは発熱フィルム6を取り除き、多
孔質印字体10を作成する方法である。また、熱可塑性
樹脂製の多孔質体4の表面に、金属粉末もしくは金属化
合物を樹脂とともに溶剤に分散させたサーマルインキ1
1の面を密着させて、前記サーマルインキシート7Aも
しくは原稿8Aから1平方センチメートル当たり0.5
〜5ジュールの赤外線を照射して、熱可塑性樹脂製の多
孔質体4の表面を溶融させ、サーマルインキシート7A
もしくは原稿8Aを取り除き、多孔質印字体10を作成
する方法である。本発明において、最も重要な点は赤外
線を吸収、或いは乱反射により熱エネルギーに変換する
物質とその厚さ、及び赤外線のエネルギーとの関係にあ
る。赤外線にて熱エネルギーに変換する(以下発熱とい
う)物質の代表的なものはカーボンであることは従来か
ら周知である。しかしながら、カーボンは黒色である
が、黒色染料(例えばニグロシン、酸性染料)はカーボ
ンに比して発熱量が少ない。又厚さ2μのガーボン皮膜
より厚さ5μのカーボン皮膜の方は発熱量が多い。(顔
料コンテントは10%) 又、厚さ2μの青色顔料皮膜(顔料コンテント10%)
と厚さ2μのカーボン皮膜(顔料コンテント10%)と
はほぼ同一の発熱量である。
【0010】テスト方法は略式テストであるが、融点7
0℃厚さ50〜200μの熱可塑性透明フィルム(例え
ばポリエチレン樹脂等)をテストピースとし、赤外線発
光機からの発光エネルギーは2ジュール、各種の発熱物
質を塗布する基材は厚さ50μのポリエステル透明樹
脂、テスト前と後のテストピース表面を顕微鏡にて観察
した。同様に、平均粒子径3μの真鍮粉、アルミニュー
ム粉、ステンレス粉を其々エチルアルコールに樹脂を溶
解させたベヒクルに10%のコンテントで分散させた。
その混合液を厚さ50μのポリエステル透明樹脂フィル
ムに厚さ2μ、及び5μ、10μのテストピースを作成
(9種類)。又、錫−酸化インジウム微粉末等の金属酸
化物粉をトルエンにアクリル樹脂12%、その粉末コン
テント28%の溶液を厚さ50μのポリエステル透明樹
脂フィルムに厚さ5μ、10μに塗布したテストピース
を作成(2種類)。前記11種類のテストピースと前記
厚さ2μのカーボン皮膜とを1平方センチメートル当た
り2ジュールの赤外線エネルギーを照射した結果は、塗
布厚さが厚い程深い溶融が得られた。
【0011】次に、ネガフィルム3の発熱剤5はハロゲ
ン化銀である。このネガフィルム3のハロゲン化銀が塗
布されている面を熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面に
密着させ、1平方センチメートル当たり1ジュールの赤
外線エネルギーを照射し熱可塑性樹脂製の多孔質体4の
表面を融着し、多孔質印字体10を得た。ネガフィルム
3の発熱剤5(ハロゲン化銀)が赤外線を吸収して発熱
することをテストにより確認すると、厚さ2μの発熱剤
5が厚さ2μカーボン皮膜と同程度の発熱をすることが
わかった。以上の通り、赤外線を吸収若しくは乱反射に
より発熱する物質を各種実験検討すると、金属化合物ま
たは金属の粉末或いは、金属化合物粒子がカーボンと遜
色ない物であることを見いだした。特に、発熱剤5とし
てハロゲン化銀(塩化銀、臭化銀、沃化銀等)がある。
又、熱可塑性樹脂製の多孔質体4を溶融する物質が、金
属化合物もしくは金属粉末であるので、発熱後の熱伝導
が良く、比熱が小さいので赤外線エネルギーが少なくて
良い。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例1を詳細に説明する。
インキ吸蔵式もしくはインキ収容式筆記具等の内部に発
熱剤5を含浸させて、インキ収容式筆記具17で塗布す
ることによりネガフィルム3を作成する。この時、発熱
剤5を着色剤とするので、樹脂、溶剤、添加剤は自由に
選択できる。本実施例では、発熱剤5として塩化銀を使
用する。一方、熱可塑性樹脂としてポリエチレン(融点
70℃)1000部(以下重量部を示す)を熱ロール
(温度60〜65℃)にて軟化させて平均粒径15μの
食塩を600部を混合分散させる。この塩入りポリエチ
レンを厚さmmで押出成形する。一辺10cmの正方形に裁
断し、温室にて水中に浸す。食塩がポリエチレンから完
全に溶出させて後乾燥させ熱可塑性樹脂製の多孔質体4
とした。多孔質印字体10の作成方法について説明す
る。前記のネガフィルム3の発熱剤5が塗布されている
面と前記熱可塑性樹脂製の多孔質体4とを密着させ、キ
セノン発光機(エネルギー出力は1平方センチメートル
当たり0.5〜5ジュールの可変能力を有し、発光時間
は1/100秒以下である。)にて1平方センチメート
ル当たり2ジュールのエネルギーにて発光させた。ネガ
フィルム3の塩化銀が付着している部分と密着した熱可
塑性樹脂製の多孔質体4の表面は、塩化銀の発熱により
融着しシールされ、ネガフィルム3を多孔質体4から取
り除いて図4の状態としたとき、非インキ滲み出し部1
3となり、多孔質印字体10となった。
【0013】この多孔質印字体10に水、エチルアルコ
ール、グリセリンを主溶剤とするベヒクルに黒色染料を
溶解したインキを含浸させ、台木に貼付して上質紙に捺
印した。文字共にに文字カケもなく印面のシールも充分
でインキ汚れも起きないで鮮明な印影が得られた。発熱
剤5は作用にも記載したが金属化合物もしくは金属粉末
等が本発明として考慮可能である。具体的には、錫化合
物、真鍮粉、アルミニューム粉、ステンレス粉、銀化合
物、アルミニューム化合物がある。
【0014】比較例1 前述の実施例1において、ネガフィルム3の感光剤5が
塗布されていない面と熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表
面とを密着させ(実施例1と異なる点)実施例1と同一
条件にて多孔質体10Aを製造した。この多孔質印字体
10Aに実施例1と同一インキを含浸させ上質紙に捺印
し印影を観察すると、5ポイントの文字および新聞記事
の文字が判読できなかった。即ち、多孔質印字体10A
の印面のシールが不十分である。印面のシールは、発熱
する塩化銀の熱は、ネガフィルム3を伝導して印面をシ
ールするので、ネガフィルム3全体に熱が伝導するので
シール不十分となる。赤外線の屈折による影響の有無確
認はできなかった。
【0015】また本発明の実施例2を詳細に説明する。
本発明における赤外線による発熱物9を透明シート(透
明フィルム)に塗布して使用する方法である。発熱物9
として、アルミニューム微粉末を使用し、メチルシクロ
ヘキサンに代表される脂環族系溶剤に樹脂を溶解させた
ベヒクルにアルミニューム微粉末を分散させて10%の
コンテントにした溶液を、厚さ0.1mmのポリエステル
フィルムにコーターにて厚さ5μに塗布乾燥させ、厚さ
5μに塗布した発熱フィルム6を作成した。ここで、発
熱物9をアルミニューム微粉末を使用しているが、発熱
する金属化合物もしくは金属粉末であれば良い。たとえ
ば、無水珪酸アルナミやその他のアルミニューム化合物
等が使用可能である。
【0016】実施例1と同様の要領で作成したポジフィ
ルム3A及び熱可塑性樹脂製の多孔質体4を使用し、発
熱フィルム6のアルミニューム微粉末を塗布した面を熱
可塑性樹脂製の多孔質体4の表面に密着させ、更にポジ
フィルム3Aの基材面を発熱フィルム6の上に密着さ
せ、ポジフィルム3A側から1平方センチメートル当た
り2ジュールの赤外線エネルギーを照射した。すると、
赤外線は、ポジフィルム3Aの塩化銀で発熱をおこし、
それ以外の部分(白色部分)は赤外線を透過する。ポジ
フィルム3Aを透過した赤外線は、発熱フィルム6に達
し、発熱物9を発熱させ、発熱物9と密着した多孔質体
4を溶融着してシールし、発熱フィルム6を多孔質体4
から取り除いて、非インキ滲み出し部13とインキ滲み
出し部14となり、多孔質印字体10(図4)が得られ
る。多孔質印字体10に実施例1と同一インキを含浸さ
せて、上質紙に捺印しその印影を原稿1と比較観察し
た。原稿1の文字と遜色ない印影であった。又赤外線の
屈折の影響はないことが判明した。
【0017】また、本発明の実施例3を詳細に説明す
る。発熱する物質として、真鍮粉末を使用し、その微粉
末とワッックスを混合し10%のコンテントにした融点
100℃のサーマルインキ11を、厚さ5μのポリプロ
ピレンフィルムに厚さ5μにコーターで塗布してサーマ
ルインキシート7を作成した。一方、厚さ0.5mmの透
明ポリエステルフィルム8の片面にポリビニルアルコー
ル10%のエチルアルコール溶液を塗布、乾燥させた。
乾燥後のポリビニルアルコール15の膜厚は5〜50μ
の範囲でよいが、10〜30μにするのが望ましい。前
記透明ポリエステルフィルム8のポリビニルアルコール
15塗布面と前記サーマルインキシート7のサーマルイ
ンキ11塗布面を密着させて、サーマル印刷機を有する
ワープロにて5ポイント明朝体の文字を作成し、透明ポ
リエステルフィルム8にブロンズ色の文字が転写され、
透明ポリエステルフィルムの原稿8Aかできた。前記ワ
ープロは、ネガの透明ポリエスルフィルムの原稿8Aを
作ることが可能な機械である。熱可塑性樹脂製の多孔質
体4の表面に前記透明ポリエステルフィルムの原稿8A
のブロンズ色の文字が転写された面を密着させ、透明ポ
リエステルフィルムの原稿8A側から1平方センチメー
トル当たり2ジュールの赤外線エネルギーを照射した。
多孔質印字体10に実施例1と同一インキを含浸させ上
質紙に捺印し、印影を透明のポリエステルフィルムの原
稿8Aと比較観察した。透明のポリエステルフィルムの
原稿8Aと遜色のない、鮮明なる印影であった。この実
施例において、ポリビニールアルコール15の膜は、サ
ーマルインキが熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面に転
写しないためのものであればよい。又、透明ポリエステ
ルフィルム8上に滑らないで鮮明に転写できる。
【0018】比較例2 透明ポリエステルフィルムにレーザープリンターにて5
ポイント明朝体の文字と20ポイント明朝体の文字を出
力し透明原稿とした。この原稿のトナー付着面を熱可塑
性樹脂製の多孔質体4に密着させて、原稿側から1平方
センチメートル当たり2ジュールのエネルギーを照射し
た。多孔質印字体10にして実施例1と同一インキを含
浸させ上質紙に捺印し印影を原稿と比較確認した。5ポ
イント明朝体の文字が鮮明な印影が得られなかった。多
孔質印字体のシール部分が明朝体の文字部にまで拡大し
たためであった。(文字が細る現象)
【0019】比較例3 比較例2において、1平方センチメートル当たり0.5
ジュールのエネルギーの赤外線にて照射し、多孔質印字
体にして実施例1と同一インキを含浸させ上質紙に捺印
し印影を原稿と比較確認した。5ポイント明朝体の文字
は鮮明捺印できたが、20ポイントの明朝体文字の部分
がシールされない箇所があり、インキ汚れが発生した。
(シール不足) 比較例2及び3にて判明することはカーボンを発熱する
物質として使用すると、文字の種類、サイズ、の異なる
ものが同一原稿の中にある場合にはカーボン付着量によ
り熱可塑性樹脂製の多孔質体の表面シールが変わる。以
上の通りであるが、原稿1を黒色上質紙に白色サーマル
リボンにて作成することもよい。又所望によっては、ネ
ガもしくはポジを原稿にすれば所望の多孔質印字体を得
られる。
【0020】本発明の実施例4を詳細に説明する。原稿
1は、トレーシングペーパーもしくは、透明シートを使
用している。また、一般的なPPC紙等の上質紙や中質
紙の原稿1を使用することは原稿1に液体物質を浸漬し
て半透明化して使用することも可能である。実施例3と
同様のサーマルインキシート7を使用し、前記原稿1
(ポジ原稿)の文字・図等の記録部12を前記サーマル
インキ11の塗布面と反対面と密着させて、更に、サー
マルインキ11面と透明ポリプロピレンフィルム8を密
着させて積層状態にして原稿1側より第1段階の赤外線
照射を行なう。すると、原稿1の記録部12が赤外線で
発熱して、熱がサーマルインキ11に伝導し、記録部1
2と相対するサーマルインキ11を透明ポリエステルフ
ィルム8に融着する。ここで、記録部12は、カーボ
ン、黒色染料(ニグロシン)、フタロシアニン系染料・
顔料、アントラキノン顔料等で、発熱する物質であれば
よい。次に、前記サーマルインキ11と前記透明ポリエ
ステルフィルム8を剥離して、原稿1をサーマルインキ
シート7より取り除く。以上、作成したサーマルインキ
シート7Aのサーマルインキ11側の面と多孔質体4と
密着させて、サーマルインキシート7A側より第2段階
の赤外線を照射してサーマルインキ11を発熱させ多孔
質体4の表面を溶融着させてシールして非インキ滲み出
し部13表面(非多孔質)となる。ここで第1段階、第
2段階の赤外線照射は、1平方センチメートル当たり2
ジュールの赤外線エネルギーを照射した。多孔質印字体
10に実施例1と同一インキを含浸させて、上質紙に捺
印しその印影を原稿1と比較観察した。原稿1の文字と
遜色ない印影であった。又赤外線の屈折の影響はないこ
とが判明した。
【0021】
【効果】前述のとおり、発熱する物質として金属微粉末
或いは、金属化合物微粉末、金属酸化物微粉末を使用す
ることにより、赤外線照射により発熱した熱を瞬時に放
出する。即ち金属の熱伝導がよいこと、比熱が小さいこ
とにより、発熱物質の面に密着している熱可塑性樹脂製
多孔質体表面が瞬時にシールされ、シール面が比熱小さ
いので拡大しない。(文字が細る現象が起きない) 発熱する物質を液状にて透明フィルムに均一に塗布する
ので、赤外線照射による発熱する物質の種類により照射
エネルギーを決定することにより発熱量を均一にでき
る。(シール不足が起きない)よって、小さな細い文字
と太い文字が混合している原稿、細い文字だけの原稿、
太い文字だけの原稿、毛筆体の文字原稿等において鮮明
な印影が得られる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のネガフィルム3の作成説明
【図2】本発明の実施例1のネガフィルム3の構成図
【図3】本発明の実施例1の赤外線照射状態の説明図
【図4】本発明の実施例の多孔質印字体10の斜視図
【図5】本発明の実施例2のポジフィルムと発熱フィル
ムと多孔質体の積層状態の分解断面図
【図6】本発明の実施例2の赤外線照射状態の説明図
【図7】本発明の実施例3のサーマルインキシートと透
明ポリエステルフィルム8の積層状態の分解断面図
【図8】本発明の実施例3の原稿8Aの構成図
【図9】本発明の実施例3の赤外線照射状態の説明図
【図10】本発明の実施例4の原稿1の説明図
【図11】本発明の実施例4の第1段階の赤外線照射状
態の説明図
【図12】本発明の実施例4のサーマルインキシート7
の説明図
【図13】本発明の実施例4の第2段階の赤外線照射状
態の説明図
【符号の説明】
1 :原稿 2 :普通紙 3 :ネガフィルム 3A:ポジフィルム 4 :多孔質体 5 :感光剤 6 :発熱フィルム 7 :サーマルインキシート 8 :透明ポリエステルフィルム 9 :塗布層 10 :多孔質印字体 11 :サーマルインキ 12 :記録部 13 :非インキ滲み出し部 14 :インキ滲み出し部 17 :筆記具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質
    体に印面を作成する方法において、片面に発熱剤5を塗
    布したネガフィルム3を作成し、前記ネガフィルム3の
    発熱剤5が塗布されている面と熱可塑性樹脂製の多孔質
    体4と密着させ、前記ネガフィルム3側より赤外線照射
    し、ネガフィルム3の発熱剤5が付着している部分と相
    対する前記熱可塑性樹脂製の多孔質体4の密着表面を融
    着し、前記ネガフィルム3を多孔質体4から取り除くと
    多孔質体4の表面は、非インキ滲み出し部13としその
    他をインキ滲み出し部14となることを特徴とした印面
    の作成方法。
  2. 【請求項2】 連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質
    体に印面を作成する方法において、片面に発熱剤5を塗
    布したポジフィルム3Aを作成し、前記ポジフィルム3
    Aの発熱剤5が塗布された面と反対面を、片面に発熱物
    9を塗布した発熱フィルム6と密着させ、更に前記発熱
    フィルム6の発熱物9を塗布した面を熱可塑性樹脂製の
    多孔質体4の表面に密着させてポジフィルム3A側から
    赤外線を照射し、前記発熱フィルム6を多孔質体4から
    取り除くと多孔質体4の表面は、非インキ滲み出し部1
    3としその他をインキ滲み出し部14となることを特徴
    とした印面の作成方法。
  3. 【請求項3】 連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質
    体に印面を作成する方法において、金属化合物または金
    属粉末と樹脂からなるサーマルインキ11を塗布したサ
    ーマルインキシート7と片面にポリビニールアルコール
    15を塗布した透明ポリエステルフィルム8の両者の前
    記塗布面を密着させて、ワープロのサーマル印字機部分
    により前記ワープロの文字や図を透明ポリエステルフィ
    ルム8に前記サーマルインキ11を転写させ、ネガの原
    稿8Aを作成し、原稿8Aのサーマルインキ11が転写
    された面と熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面を密着さ
    せて原稿8A側より赤外線を照射して前記サーマルイン
    キ11と相対する前記熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表
    面を融着して、原稿8Aを多孔質体4から取り除くと多
    孔質体4の表面は、非インキ滲み出し部13としその他
    をインキ滲み出し部14となることを特徴とする印面の
    作成方法。
  4. 【請求項4】 連続気孔を有する熱可塑性樹脂の多孔質
    体に印面を作成する方法において、原稿1の記録部12
    とサーマルインキシート7の金属化合物または金属粉末
    と樹脂からなるサーマルインキ11が塗布されている面
    と反対面を密着させ、更にサーマルインキ11側と透明
    ポリエステルフィルム8を密着させた状態で、原稿1側
    より第1段階の赤外線照射を行い、その後サーマルイン
    キシート7と透明ポリエステルフィルム8を分離剥離さ
    せ、サーマルインキシート7Aを作成し、サーマルイン
    キシート7Aのサーマルインキ11面と多孔質体4を密
    着させて、サーマルインキシート7A側より第2段階の
    赤外線照射をし前記サーマルインキ11と相対する前記
    熱可塑性樹脂製の多孔質体4の表面を融着して、サーマ
    ルインキシート7Aを多孔質体4から取り除くと多孔質
    体4の表面は、非インキ滲み出し部13としその他をイ
    ンキ滲み出し部14となることを特徴とする印面の作成
    方法。
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