JPH10108988A - ミシンの上送りアタッチメント装置 - Google Patents

ミシンの上送りアタッチメント装置

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JPH10108988A
JPH10108988A JP28601196A JP28601196A JPH10108988A JP H10108988 A JPH10108988 A JP H10108988A JP 28601196 A JP28601196 A JP 28601196A JP 28601196 A JP28601196 A JP 28601196A JP H10108988 A JPH10108988 A JP H10108988A
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JP
Japan
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upper feed
feed dog
sewing machine
dog
opening
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JP28601196A
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English (en)
Inventor
Takafumi Fukuba
尚文 福場
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Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右送りの入った縫い模様に対して適用して
も、前後、左右方向に縫いピッチむらを生じることがな
く、模様ずれを防止して奇麗な縫い模様を形成する。 【解決手段】 上送り歯13が押え金18の開口部を介
して下降して上送り歯13による布の送りが可能な時
に、上送り歯13を、支持手段21によりミシンの前後
方向、左右方向に移動可能に支持すると共に、押え金1
8の開口部を、上送り歯13のミシンの前後方向及び左
右方向への移動を可能とする形状とし、上送り歯13
が、布に密着してミシンの前後方向、左右方向に移動し
得るように構成し、且つ上送り歯13が押え金18の開
口部を介して上昇して上送り歯13による布の送りが不
可能な時に、上送り歯13を、復帰固定手段22,23
によりミシンの前後方向、左右方向における原点位置に
復帰固定し、上送り歯13のミシンの前後方向、左右方
向への移動を繰り返し行い得るよう構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンの上送りア
タッチメント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来におけるミシンの上送りアタッチメ
ント装置は、ミシンの押え棒に着脱可能に装着され、ミ
シンの針棒の上下動とほぼ逆位相で上下動する上送り歯
と、この上送り歯が介挿される開口部を有する押え金
と、を備えている。上記上送り歯は、上記針棒の上昇時
に下降してミシンの前後方向に移動可能に支持される一
方で、前記針棒の下降時に上昇して該針棒が下死点に達
すると、ミシンの前後方向における原点位置に復帰固定
されるように構成されている。また、上記押え金の開口
部は、上記上送り歯の上下動及び該上送り歯のミシンの
前後方向への移動を可能とする形状の開口部とされてい
る。
【0003】すなわち、該アタッチメント装置では、針
棒が上昇すると、上記押え金の開口部の上方に位置して
いる上送り歯が、該開口部を介して下降しその下面が押
え金の下面より突出して該下面が被縫製物に密着される
と共に、この上送り歯の下降により押え金が被縫製物よ
り浮かされて該押え金による被縫製物に対する押え圧が
解除される。この時、上記上送り歯は、上記ミシンの前
後方向に移動可能に支持されているため、下送り歯のミ
シンの前後方向における送り動作と共働して該被縫製物
をミシンの前後方向に送り得るようになされている。
【0004】また、針棒が下降すると、上記上送り歯が
上記押え金の開口部を介して該開口部の上方に上昇し、
針棒の下降時に、上記押え金が被縫製物に密着して該被
縫製物に押え圧を加え、針棒が下死点に達すると、ミシ
ンの前後方向における原点位置に上記上送り歯が復帰固
定される。そして、このような一連の動作が繰り返され
て、所定の縫目が形成されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、近年、下送り
歯を通常の布送り方向に対して左右方向に移動させる構
成のミシンが知られるようになっている。しかしなが
ら、このように構成されたミシンに上記アタッチメント
装置を適用した場合においては、上送り歯の被縫製物に
対する密着時に、該上送り歯をミシンの左右方向に移動
させ得る配慮がないため、左右送りの入った縫い模様に
対して該アタッチメント装置を用いると、前後、左右方
向に縫いピッチむらが生じて模様ずれを生じ、奇麗な縫
い模様を形成できないといった問題があった。
【0006】また、上記アタッチメント装置において
は、上送り歯の被縫製物に対する送り保持力が不充分な
ため、送り時に所謂イサリが生じると共に、前送りと後
送りとでピッチ誤差が生じるといった問題もあった。
【0007】そこで本発明は、左右送りの入った縫い模
様に対して適用しても、前後、左右方向に縫いピッチむ
らを生じることがなく、模様ずれを防止できて奇麗な縫
い模様を形成することができるミシンの上送りアタッチ
メント装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】また、上記第1の目的に加えて、上送り歯
の被縫製物に対する送り保持力を向上でき、イサリの発
生及び送り方向によって生じるピッチ誤差の発生を防止
できるミシンの上送りアタッチメント装置を提供するこ
とを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1のミシンの上送りアタッチメント装
置は、上送り歯及び押え金を備え、ミシンの押え棒に着
脱可能に装着される上送りアタッチメント装置であっ
て、ミシンの針棒の上下動とほぼ逆位相で前記上送り歯
を上下動させる昇降手段と、前記押え金に設けられ、前
記上送り歯の上下動を可能とすると共に、該上送り歯の
ミシンの前後方向及びこの前後方向に直交する方向とし
てのミシンの左右方向への移動を可能とするように開口
された開口部と、前記昇降手段により前記上送り歯が前
記開口部を介して下降し、該上送り歯による被縫製物の
送りが可能な時に、該上送り歯を、前記開口部内にて前
記ミシンの前後方向、左右方向に移動可能に支持する支
持手段と、前記昇降手段により前記上送り歯が前記開口
部を介して上昇し、該上送り歯による被縫製物の送りが
不可能な時に、該上送り歯を、前記ミシンの前後方向、
左右方向における原点位置に復帰固定させる復帰固定手
段と、を具備した。
【0010】このような構成を有する請求項1のミシン
の上送りアタッチメント装置によれれば、上送り歯が押
え金の開口部を介して下降して、該上送り歯による被縫
製物の送りが可能な時に、該上送り歯が、支持手段によ
って、ミシンの前後方向、左右方向に移動可能に支持さ
れると共に、該押え金の開口部が、上記上送り歯のミシ
ンの前後方向及び左右方向への移動を可能とするように
開口されているため、該上送り歯は、被縫製物に密着し
てミシンの前後方向、左右方向に移動され得る。また、
上送り歯が押え金の開口部を介して上昇して、該上送り
歯による被縫製物の送りが不可能な時に、該上送り歯
が、復帰固定手段によって、ミシンの前後方向、左右方
向における原点位置に復帰固定されるため、上送り歯の
ミシンの前後方向、左右方向への移動が繰り返しなされ
得るようになる。
【0011】上記第2の目的を達成するために、請求項
2のミシンの上送りアタッチメント装置は、請求項1に
加えて、昇降手段により該上送り歯が開口部を介して下
降し、該上送り歯による被縫製物の送りが可能な時に、
該上送り歯の下面より下方に突出して被縫製物に突き刺
さると共に、昇降手段により該上送り歯が開口部を介し
て上昇し、該上送り歯による被縫製物の送りが不可能な
時に、該上送り歯内に収容される上送り針が設けられて
いることを特徴としている。
【0012】このような構成を有する請求項2のミシン
の上送りアタッチメント装置によれれば、上送り針は、
上送り歯が押え金の開口部を介して下降して、該上送り
歯による被縫製物の送りが可能な時に、該上送り歯の下
面より下方に突出して被縫製物に突き刺さり、上送り歯
が押え金の開口部を介して上昇して、該上送り歯による
被縫製物の送りが不可能な時に、上送り歯内に収容され
るため、この上送り針により上送り歯の被縫製物に対す
る送り保持力が向上されるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態における
ミシンの上送りアタッチメント装置を表した一部破断側
面図であり、(a)はミシンの針棒が下死点に位置した
時の一部破断側面図、(b)はミシンの針棒が上死点に
位置した時の一部破断側面図、図2は同上上送りアタッ
チメント装置を表した下面図、図3は図1(a)中のX
−X線に沿う断面図である。
【0014】図1乃至図3において、符号1は箱状のケ
ーシングよりなるミシンの上送りアタッチメント装置の
本体を示しており、この本体1は、ミシンの押え棒2に
螺子3により固定されている。この本体1内には、回転
軸4が回動可能に支持されており、この回転軸4には、
腕5の一端が固定されている。この腕5の他端側は、本
体1より外方に突出されており、該腕5の他端には、該
腕5の回動を許容するようにミシンの針棒6が連結され
ている。すなわち、針棒6が上下動すると、腕5が、回
転軸4を支点として揺動するように構成されている。
【0015】上記本体1内にはまた、固定軸8が設けら
れており、この固定軸8には、略くの字状の支え板押え
9が回動可能に支持されている。この支え板押え9は、
略くの字を構成する一方の腕部(図示上方の腕部)にカ
ム面9aを有しており、このカム面9aに、上記上記腕
5に取付けられているコロ7が当接するように構成され
ている。すなわち、腕5が回転軸4を支点として上方に
回動すると、上記コロ7に当接するカム面9aにより上
記支え板押え9が固定軸8を支点として図1における時
計方向に回動し、一方腕5が固定軸4を支点として下方
に回動すると、上記コロ7に当接するカム面9aにより
上記支え板押え9が固定軸8を支点として図1における
反時計方向に回動するように構成されている。この支え
板押え9の略くの字を構成する他方の腕部(図示下方の
腕部)は、本体1より外方に突出されており、該他方の
腕部(図示下方の腕部)には、コロ10が回転自在に支
持されている。
【0016】上記回転軸4には、吊り下げ板11が回動
可能且つ軸線方向に摺動不可能に吊り下げられている。
この吊り下げ板11の下端は本体1より外方に突出さ
れ、該下端には、長尺な上送り歯支持部材12の起端
(図1における左端部)が固定されている。この上送り
歯支持部材12の先端(図1における右端部)の下部に
は、3列の上送り歯13が固定されており、これら上送
り歯13の下面には、図2に示されるように、それぞれ
ローレットが形成されている。上記上送り歯支持部材1
2は、バネ14により常時上方に付勢されており、この
バネ14の付勢力により、上送り歯13が上記コロ10
に当接する構成になされている。
【0017】ここで、上記吊り下げ板11は、回転軸4
に対して回動可能、すなわち支持部において回転軸4に
対して所定の隙間を有している(ガタがある)ため、上
送り歯支持部材12及び上送り歯13は、回転軸4を支
点としてミシンの左右方向(図1における紙面に垂直な
方向、図2における上下方向)に所定量移動可能となっ
ている。特に上送り歯13は、回動支点(回転軸4)か
ら距離があるため、左右方向の移動量が拡大されて被縫
製物の左右送りに必要な量、左右方向に移動可能となっ
ている。
【0018】なお、吊り下げ板11を回転軸4に対して
軸線方向に摺動し得る構成とすれば、上送り歯13の左
右方向の移動を、より積極的に行うことができる。ま
た、このように構成すれば、吊り下げ板11が、支持部
において回転軸4に対して殆ど隙間を有していない(勿
論軸線方向に摺動できる微小隙間はある)場合でも、上
送り歯13を左右方向に移動することができる。
【0019】さて、上記回転軸4にはまた、略扇形のカ
ム15が固定されており、このカム15及び上記吊り下
げ板11をミシンの前後方向において挟むように板バネ
16が設けられている。この板バネ16は、上記カム1
5及び吊り下げ板11を挟む方向に付勢力を有してい
る。そして、針棒6の上昇に従ってカム15が図1にお
ける反時計方向に回動すると、当該カム15が上記板バ
ネ16の付勢力に抗して当該板バネ16を押し広げてい
き、これにより吊り下げ板11が回転軸4を支点として
揺動可能となって、上記上送り歯13がミシンの前後方
向にフリーとなり(同方向に移動可能となり)、針棒6
が上死点に達すると、図1(b)に示されるように、上
送り歯13の上記移動可能量が最大となるように構成さ
れている。また、針棒6の上昇時には、上記のように板
バネ16による吊り下げ板11の揺動拘束が解除される
ため、上記支え板押え9が上記バネ14の付勢力に抗し
て固定軸8を支点として図1における時計方向に回動
し、支え板押え9のコロ10に当接する上送り歯13
が、上記回転軸4を支点として下方に押し下げられるよ
うに構成されている。
【0020】また、針棒6の下降に従ってカム15が上
記位置から図1における時計方向に回動すると、カム1
5による上記押し広げ力が消失していき、針棒6が下死
点に達すると、図1(a)に示されるように、板バネ1
6がその付勢力により閉じてカム15及び吊り下げ板1
1を挟み込み、これにより、吊り下げ板11及び上記上
送り歯13がミシンの前後方向における原点位置からズ
レていても、当該ミシンの前後方向における原点位置に
復帰固定されるように構成されている。また、針棒6の
下降時には、支え板押え9が固定軸8を支点として図1
における反時計方向に回動するため、上送り歯13が、
上記バネ14の付勢力により上記回転軸4を支点として
上方に引き上げられるように構成されている。
【0021】上記本体1の下面には、下方に突出する突
起部17が設けられており、この突起部17は、下方に
向って先細りとなるテーパー形状に構成されている。上
記上送り歯支持部材12の該突起部17に対向する位置
には、図2乃至図4に示されるように、開口部12aが
形成されている。そして、針棒6の上昇に従って上送り
歯支持部材12が下降し、針棒6が上死点に達すると共
に上送り歯支持部材12が最下点に達した時に、図4
(a)に示されるように、突起部17のミシンの左右方
向における各端部と開口部12aとの間に、隙間bがそ
れぞれ形成され、一方針棒6の下降に従って上送り歯支
持部材12が上昇し、針棒6が下死点に達すると共に上
送り歯支持部材12が最上点に達した時に、図4(b)
に示されるように、突起部17が開口部12a内に嵌り
込み、該突起部17のミシンの左右方向における各端部
と開口部12aとの間に形成されていた上記各隙間b,
bが消失し、これにより、上送り歯13がミシンの横方
向における原点位置からズレていても、当該ミシンの左
右方向の原点位置に復帰固定されるように構成されてい
る。
【0022】上記本体1のミシンの左右方向における両
端部からは、上記上送り歯13側に向うブラケット1a
がそれぞれ延出しており、両ブラケット1a,1a間に
は押え金18が揺動可能に設けられている。この押え金
18には、上記3列の上送り歯13に対向する位置に各
上送り歯13が介挿可能な開口部18aがそれぞれ開口
されており、これら開口部18aは、上送り歯13のミ
シンの前後方向における移動且つミシンの左右方向にお
ける移動を許容し得る大きさに形成されている。すなわ
ち、針棒6の上昇に従って上送り歯支持部材12及び上
送り歯13が下降し、該上送り歯13が開口部18a内
に位置した時に、図2に示されるように、上送り歯13
のミシンの左右方向における各端部と開口部18aとの
間に、隙間aがそれぞれ形成されるように構成されてい
る。この時また、上送り歯13のミシンの前後方向にお
ける各端部と開口部18aとの間に、従来と同様な所定
量の隙間がそれぞれ形成されるように構成されている。
【0023】なお、腕5、コロ7、回転軸4、支え板押
え9、固定軸8、コロ10、上送り歯支持部材12、吊
り下げ板11、バネ14により、針棒6の上下動とほぼ
逆位相で上送り歯13を上下動させる昇降手段20が構
成され、上送り歯支持部材12、吊り下げ板11、回転
軸4により、上送り歯13を開口部18a内にてミシン
の前後方向、左右方向に移動可能に支持する支持手段2
1が構成され、カム15、板バネ16により、上送り歯
13をミシンの前後方向における原点位置に復帰固定さ
せる前後方向復帰固定手段22が構成され、突起部1
7、開口部12aにより、上送り歯13をミシンの左右
方向における原点位置に復帰固定させる左右方向復帰固
定手段23が構成されている。
【0024】次に、このように構成された上送りアタッ
チメント装置の動作について、以下説明する。針棒6が
上昇すると、カム15により板バネ16による吊り下げ
板11に対しての揺動拘束が解除されるため、支え板押
え9が固定軸8を支点として図1における時計方向に回
動し、押え金18の開口部18aの上方に位置しミシン
の前後方向、左右方向の原点位置に位置していた上送り
歯13が、該開口部18aを介して下降して、図1
(b)に示されるように、上送り歯13の下面が押え金
18の下面より突出し、該上送り歯13の下面が図示を
省略した被縫製物に密着すると共に、この上送り歯13
の下降により押え金18が被縫製物より浮かされて該押
え金18による被縫製物に対する押え圧が解除される。
【0025】この時、上送り歯13のミシンの前後方向
における各端部と開口部18aとの間には、該上送り歯
13のミシンの前後方向における移動を可能とする所定
量の隙間がそれぞれ形成されており、上送り歯13のミ
シンの左右方向における各端部と開口部18aとの間に
は、上送り歯13のミシンの左右方向における移動を可
能とする隙間aがそれぞれ形成されている。
【0026】この時また、上記のようにカム15により
板バネ16による吊り下げ板11に対しての揺動拘束が
解除されるため、上送り歯13はミシンの前後方向、横
方向に移動可能となる。因に、板バネ16による吊り下
げ板11に対しての挟持力は強大ではないため、上送り
歯13は、針棒6の上昇時以外の時もミシンの左右方向
に滑りつつ移動できる。
【0027】ここで、上記のように上送り歯13はミシ
ンの前後方向に移動可能なため、図示を省略した下送り
歯のミシンの前後方向における送り動作と共働して、被
縫製物をミシンの前後方向に送る。そして、例えば前送
りを行うと、該上送り歯13は、ミシンの前後方向の原
点位置から所定量前進し、例えば後送りを行うと、該上
送り歯13は、ミシンの前後方向の原点位置から所定量
後退する。
【0028】また、上記のように上送り歯13がミシン
の左右方向に移動可能なため、左右送りが行われると、
上送り歯13が被縫製物と共にミシンの左右方向に移動
し、例えば左送りを行うと、該上送り歯13は、ミシン
の左右方向の原点位置から所定量(≦a)左に移動し、
例えば右送りを行うと、該上送り歯13は、ミシンの左
右方向の原点位置から所定量(≦a)右に移動する。
【0029】そして、上記動作と並行して針棒6が上死
点に達し、該上死点から下降すると、支え板押え9が固
定軸8を支点として図1における反時計方向に回動する
と共に、上記上送り歯13がバネ14の付勢力により上
方に引き上げられ、図1(a)に示されるように、上送
り歯13が開口部18aの上方に位置すると共に、押え
金18が被縫製物に密着して該被縫製物に押え圧を加
え、該針棒6が下死点に達する。
【0030】この時、板バネ16が、吊り下げ板11の
揺動方向位置を初期位置に拘束するため、ミシンの前後
方向の原点位置から所定量前進または後退していた上送
り歯13が、ミシンの前後方向の原点位置に復帰固定さ
れる。
【0031】この時また、突起部17が開口部12aに
嵌合するため、ミシンの左右方向の原点位置から所定量
左または右に移動していた上送り歯13が、ミシンの左
右方向の原点位置に復帰固定される。そして、このよう
な一連の動作が繰り返されて、所定の縫目が形成される
ようになっている。
【0032】このように、本実施形態においては、上送
り歯13による被縫製物の送りが可能な時に、上送り歯
13をミシンの前後方向及び左右方向へ移動可能に支持
すると共に、押え金18の開口部18aを、上送り歯1
3のミシンの前後方向及び左右方向への移動を可能とす
る形状に開口し、一方上送り歯13が被縫製物を送って
いない時(本実施形態では針棒6が下死点に位置した
時)に、上送り歯13をミシンの前後方向、左右方向に
おける原点位置に復帰固定して上送り歯13のミシンの
前後方向、左右方向への移動を繰り返し行い得るように
しているため、当該上送りアタッチメント装置を左右送
りの入った縫い模様に対して適用しても、前後、左右方
向に縫いピッチむらを生じることがなく、模様ずれを防
止できて奇麗な縫い模様を形成できるようになってい
る。
【0033】図5は本発明の他の実施形態におけるミシ
ンの上送りアタッチメント装置の上送り歯及びその支持
部材を表した側面図、図6は図5中の上送り歯を拡大し
て表した断面図であり、(a)はミシンの針棒が下死点
に位置した時の断面図、(b)はミシンの針棒が上死点
に位置した時の断面図であり、先の実施形態で説明した
のと同一なものに関しては同一符号が付してある。
【0034】この実施形態にあっては、上送り歯支持部
材12の先端部(図5における右端部)の下部に上送り
歯13を固定し、この上送り歯13と該上送り歯支持部
材12の先端部とに、上下方向に貫通する複数(本実施
形態では2個)の貫通孔13a,13aが、ミシンの前
後方向に離隔して設けられている。この貫通孔13aに
は、上送り針25が挿入配置されており、この上送り針
25の上端部は、上送り歯支持部材12の先端部の上方
に配設された平板状をなす針押え26に植設されてい
る。
【0035】上送り歯支持部材12と針押え26との間
には、上記上送り針25に巻き付くように上送り針バネ
27が配設されており、この上送り針バネ27により、
針押え26が、常時上方に付勢されて先の実施形態で説
明した支え板押え9のコロ10に当接するように構成さ
れている。この上送り針バネ27のバネ係数は、上述し
たバネ14のバネ係数より大きくなるように設定がなさ
れている。
【0036】そして、針棒6が、図6(a)に示される
ように、下死点に位置している時に、上送り針25の先
端(図示下端)が、貫通孔13a内に収容されるように
構成されている。
【0037】なお、他の構成に関しては、先の実施形態
で説明したのと同様なため、ここでの説明は省略する。
【0038】次に、このように構成された上送りアタッ
チメント装置の動作について、以下説明する。針棒6
が、図6(a)に示される下死点位置から上昇すると、
支え板押え9が固定軸8を支点として図1における時計
方向に回動し、コロ10に当接する針押え26が下方に
押圧される。ここで、上送り針バネ27のバネ係数は、
上述したように、バネ14のバネ係数より大きくなるよ
うに設定されているため、この針押え26に対する下方
押圧力が上送り針バネ27を介して上送り歯支持部材1
2の先端部に伝達され、該上送り歯支持部材12及び上
送り歯13は、回転軸4を支点として下方に押し下げら
れる。
【0039】そして、上送り歯13の下面が被縫製物2
8に密着し、さらに支え板押え9が固定軸8を支点とし
て図1における時計方向に回動するため、上送り針バネ
27が圧縮される。すると、上記上送り歯13の貫通孔
13a内から上送り針25の先端が突出し、図6(b)
に示されるように、被縫製物28に突き刺さり、この状
態で、ミシンの前後方向、左右方向への送りが行われ
る。
【0040】そして、針棒6が上死点位置から下降し、
上記被縫製物の送りが終わると、支え板押え9が固定軸
8を支点として図1における反時計方向に回動する。す
ると、先ず上送り針バネ27の圧縮が解除されて針押え
26が上方に押し上げられ、下方に突出していた上送り
針25の先端が、上送り歯13の貫通孔13a内に収容
される。
【0041】次いで、上送り歯支持部材12及び上送り
歯13が、上記バネ14の付勢力により回転軸4を支点
として上方に引き上げられる。そして、このような一連
の動作が繰り返されて、所定の縫目が形成されるように
なっている。
【0042】このように、本実施形態においては、上送
り歯13による被縫製物28の送りが可能な時に、該上
送り歯13の下面より下方に突出して被縫製物28に突
き刺さると共に、該上送り歯13による被縫製物28の
送りが不可能な時に、該上送り歯13内に収容される上
送り針25を設けるようにしているため、当該上送り針
25により上送り歯13の被縫製物28に対する送り保
持力を向上でき、イサリの発生及び送り方向によって生
じるピッチ誤差の発生を防止できるようになっている。
【0043】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1のミシンの
上送りアタッチメント装置は、上送り歯が押え金の開口
部を介して下降して、該上送り歯による被縫製物の送り
が可能な時に、該上送り歯を、支持手段によって、ミシ
ンの前後方向、左右方向に移動可能に支持すると共に、
該押え金の開口部を、上記上送り歯のミシンの前後方向
及び左右方向への移動を可能とする形状に開口し、該上
送り歯が、被縫製物に密着してミシンの前後方向、左右
方向に移動し得るように構成し、且つ上送り歯が押え金
の開口部を介して上昇して、該上送り歯による被縫製物
の送りが不可能な時に、該上送り歯を、復帰固定手段に
よって、ミシンの前後方向、左右方向における原点位置
に復帰固定し、上送り歯のミシンの前後方向、左右方向
への移動を繰り返し行い得るように構成したものである
から、該上送りアタッチメント装置を左右送りの入った
縫い模様に対して適用しても、前後、左右方向に縫いピ
ッチむらを生じることがなく、模様ずれを防止できて奇
麗な縫い模様を形成することが可能となる。
【0045】また、請求項2のミシンの上送りアタッチ
メント装置は、請求項1に加えて、上送り歯が押え金の
開口部を介して下降して、該上送り歯による被縫製物の
送りが可能な時に、該上送り歯の下面より下方に突出し
被縫製物を突き刺した送り動作を可能とすると共に、上
送り歯が押え金の開口部を介して上昇して、該上送り歯
による被縫製物の送りが不可能な時に、上送り歯内に収
容される上送り針を設け、この上送り針により上送り歯
の被縫製物に対する送り保持力を向上するように構成し
たものであるから、請求項1の効果に加えて、イサリの
発生及び送り方向によって生じるピッチ誤差の発生を防
止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるミシンの上送りア
タッチメント装置を表した一部破断側面図であり、
(a)はミシンの針棒が下死点に位置した時の一部破断
側面図、(b)はミシンの針棒が上死点に位置した時の
一部破断側面図である。
【図2】同上上送りアタッチメント装置を表した下面図
である。
【図3】図1(a)中のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図3中のミシンの左右方向の復帰固定手段を拡
大して表した断面図であり、(a)はミシンの針棒が上
死点に位置した時の断面図、(b)はミシンの針棒が下
死点に位置した時の断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態におけるミシンの上送り
アタッチメント装置の上送り歯及びその支持部材を表し
た側面図である。
【図6】図5中の上送り歯を拡大して表した断面図であ
り、(a)はミシンの針棒が下死点に位置した時の断面
図、(b)はミシンの針棒が上死点に位置した時の断面
図である。
【符号の説明】
2 押え棒 6 針棒 13 上送り歯 18 押え金 18a 開口部 20 昇降手段 21 支持手段 22,23 復帰固定手段 25 上送り針 28 被縫製物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上送り歯及び押え金を備え、ミシンの押
    え棒に着脱可能に装着される上送りアタッチメント装置
    であって、 ミシンの針棒の上下動とほぼ逆位相で前記上送り歯を上
    下動させる昇降手段と、 前記押え金に設けられ、前記上送り歯の上下動を可能と
    すると共に、該上送り歯のミシンの前後方向及びこの前
    後方向に直交する方向としてのミシンの左右方向への移
    動を可能とするように開口された開口部と、 前記昇降手段により前記上送り歯が前記開口部を介して
    下降し、該上送り歯による被縫製物の送りが可能な時
    に、該上送り歯を、前記開口部内にて前記ミシンの前後
    方向、左右方向に移動可能に支持する支持手段と、 前記昇降手段により前記上送り歯が前記開口部を介して
    上昇し、該上送り歯による被縫製物の送りが不可能な時
    に、該上送り歯を、前記ミシンの前後方向、左右方向に
    おける原点位置に復帰固定させる復帰固定手段と、 を具備したミシンの上送りアタッチメント装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のミシンの上送りアタッチ
    メント装置において、 昇降手段により該上送り歯が開口部を介して下降し、該
    上送り歯による被縫製物の送りが可能な時に、該上送り
    歯の下面より下方に突出して被縫製物に突き刺さると共
    に、昇降手段により該上送り歯が開口部を介して上昇
    し、該上送り歯による被縫製物の送りが不可能な時に、
    該上送り歯内に収容される上送り針が設けられているこ
    とを特徴とするミシンの上送りアタッチメント装置。
JP28601196A 1996-10-08 1996-10-08 ミシンの上送りアタッチメント装置 Pending JPH10108988A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1860222A1 (en) * 2006-05-22 2007-11-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Walking foot for sewing machine
US7818706B2 (en) 2005-05-20 2010-10-19 Nec Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
US11807966B2 (en) 2020-07-31 2023-11-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Upper feed device

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