JPH10108484A - 振動アクチュエータ駆動装置 - Google Patents

振動アクチュエータ駆動装置

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JPH10108484A
JPH10108484A JP8257919A JP25791996A JPH10108484A JP H10108484 A JPH10108484 A JP H10108484A JP 8257919 A JP8257919 A JP 8257919A JP 25791996 A JP25791996 A JP 25791996A JP H10108484 A JPH10108484 A JP H10108484A
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JP
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circuit
vibration actuator
voltage
input
integration circuit
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JP8257919A
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English (en)
Inventor
Taiichiro Fukuda
泰一郎 福田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑かつ高価な構成を必要とすることなく、
高精度で広範囲な定速度制御を安定して行なうことを可
能とする。 【解決手段】 駆動信号入力部からの入力波形に応じ
て、振幅又は周波数を増減させることのできる振動アク
チュエータ駆動装置であって、駆動信号入力部は、入力
信号を積分した電圧波形を出力する積分回路15と、積
分回路15への入力信号を切り換える切換回路16とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータに代
表される振動アクチュエータの速度制御が可能な振動ア
クチュエータ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、振動アクチュエータの駆動周
波数fと速度v及び効率ηとの関係を示す線図である。
従来、振動アクチュエータは、駆動周波数fを変化させ
ることによって、速度vを制御していた(図10(A)
参照)。このときに、駆動周波数fを変化させるため
に、あらかじめデータを収集しておき、所望の特徴が得
られる周波数によって、振動アクチュエータを制御して
いた。
【0003】また、一定速度で制御する場合には、周波
数fと速度vの関係を予め求めておき、目標となる速度
vを与える周波数fを入力として与えていた。又は、周
波数fとして、f1 , f2 等を用意しておき、速すぎる
ときにはf2 を与え、遅すぎるときには、f1 を与える
というように制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の振動アクチュエータは、速度vを制御する方法とし
て、周波数fを変化させていたので、駆動周波数fを広
範囲に渡って変化させた場合に、意図しないモードの影
響を受けて、制御が不安定な状態に陥る可能性があっ
た。特に、図10において、共振周波数fr よりも低い
周波数で駆動すると、不安定状態に陥りやすい。そこ
で、共振周波数fr よりも高い周波数であるf1とf2
との間の周波数で制御が行われていた。
【0005】ところが、振動アクチュエータの効率η
は、共振周波数fr に近い方がよくなる(図10(B)
参照)が、f1 をfr に近づけすぎると、ノイズ等によ
りf<fr となったときに、不安定状態となってしま
う、という問題があった。
【0006】また、駆動周波数fを制御する場合に、予
めデータを収集する方法では、個々の振動アクチュエー
タ毎にデータを収集する必要があり、更に、そのデータ
は、温度や摩擦等の影響により変化するので、環境変化
に対応することができない、という問題があった。
【0007】さらに、周波数fと速度vの関係を予め求
めておいたとしても、周波数fと速度vとの関係は、温
度変化等により影響を受けるので、精度の高い制御を行
うことができない。さらにまた、f1 , f2 等として用
意できる周波数は、有限値であるので、不連続な(デジ
タル的な)制御しかできず、高精度かつ広範囲の制御を
行うことができない。そして、f1 , f2 ・・・fn
多数用意しておくと、それを選択する制御部分が複雑に
なってしまう、という問題点があった。
【0008】本発明は、複雑かつ高価な構成を必要とす
ることなく、高精度で広範囲な速度制御を安定して行な
うことができる振動アクチュエータ駆動装置を提供する
ことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、駆動信号入力部からの入力波形
に応じて、振幅又は周波数を増減させることのできる振
動アクチュエータ駆動装置であって、前記駆動信号入力
部は、入力信号を積分した電圧波形を出力する積分回路
と、前記積分回路への入力信号を切り換える切換回路と
を備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の振動
アクチュエータ駆動装置において、振動アクチュエータ
の速度を検出する速度検出器と、前記速度検出器によっ
て検出された現在速度と予め設定された目標速度とを比
較する比較器とを備え、前記切換回路は、前記比較器の
比較結果に基づいて、前記積分回路への入力信号を切り
換えることにより、前記振動アクチュエータを一定速度
に制御することを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項2に記載の振動
アクチュエータ駆動装置において、前記積分回路の出力
を検出して、予め定められた上限値となった場合に出力
する上限値設定回路と、前記積分回路の出力を検出し
て、予め定められた下限値となった場合に出力する下限
値設定回路とを備え、前記切換回路は、前記上限値設定
回路又は前記下限値設定回路の出力に基づいて、切り換
えられることを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項2に記載の振動
アクチュエータ駆動装置において、前記駆動信号入力部
は、前記振動アクチュエータの消費電流値又はピックア
ップ電圧値を検出する検出回路と、前記検出回路の検出
値に基づいて、前記積分回路への入力を、前記消費電流
値又は前記ピックアップ電圧値が極小又は極大付近にな
るように制御する入力制御回路とを備えたことを特徴と
する。
【0013】請求項5の発明は、請求項1に記載の振動
アクチュエータ駆動装置において、前記駆動信号入力部
は、前記積分回路への入力を、前記積分回路の基準電圧
よりも大きい第1電圧,その基準電圧よりも小さい第2
電圧及び開放の3種類に切り換え可能な切換回路を備
え、前記第1電圧に切り換えたときには、前記積分回路
の出力が単調減少し、前記第2電圧に切り換えたときに
は、前記積分回路の出力が単調増加し、前記積分回路の
入力を開放したときには、前記積分回路の出力が一定と
なるようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1に記載の振動
アクチュエータ駆動装置において、前記駆動信号入力部
は、前記積分回路への入力を任意の値に変更することが
できるようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項7の発明は、請求項2又は請求項4
に記載の振動アクチュエータ駆動装置において、前記駆
動信号入力部は、前記振動アクチュエータが一定速度に
なるように、振幅を制御し、前記消費電流値が極小にな
るように又は前記ピックアップ電圧が極大付近になるよ
うに、周波数を制御することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は、本発明による振動アクチュエ
ータの駆動装置の第1実施形態を示すブロック図であ
る。発振器11は、振動アクチュエータ1に与える高周
波電圧の駆動信号を出力する回路であり、その出力は分
岐して、一方は、アンプ12を介して、A相の電気機械
変換素子2に接続され、他方は、移相器13によって、
π/2だけ移相した後に、アンプ14を介して、B相の
電気機械変換素子3に接続されている。
【0017】振動アクチュエータ1は、弾性体1aの下
面に駆動力取出部となる2つの突起部1b,1cが形成
されており、上面に圧電素子に代表される電気機械変換
素子2,3が設けられている。振動アクチュエータ1
は、電気機械変換素子2,3にA相,B相の駆動信号を
入力することにより、弾性体1aに1次の縦振動L1と
4次の屈曲振動B4を調和的に発生させて、突起部1
b,1cに楕円運動を生じさせ、相対運動部材(例え
ば、レール等)との間で相対運動を行なう。この振動ア
クチュエータ1は、例えば、第5回電磁力関連のダイナ
ミックスシンポジウム講演会文集の「222 光ピック
アップ移動を目的とした圧電リニア・平板モータ」第3
94頁に開示された「異形縮退縦L1−屈曲B4モード
・平板モータ」や特開平7−143770号に、その構
造が開示されているので、詳しい説明は省略する。な
お、振動アクチュエータとしては、縦振動と捩じり振動
の縮退を利用するものなど、他の形態のものであっても
よい。
【0018】積分回路15は、オペアンプOPA1 ,抵
抗r1 ,コンデンサC1 等とから構成されており、入力
端子には、切換回路16の出力が接続され、基準端子に
は、Vc が接続されている。ここで、基準電圧Vc は制
御初期値として所望の電圧(例えば、制御初期周波数f
o に応じた発振器31の入力電圧)に設定される。
【0019】ここで、積分回路15において、 i=(Vi −Vc )/r1 Q=∫idt Vo =Vc −Q1 /C1 である。 ∴ Vo =Vc −(1/C1 1 )∫(Vi −Vc )d
t α>0として、Vi =Vc −αのときには、 Vo =Vc +(1/C1 1 )∫αdt となる。よって、単調増加となる。また、Vi =Vc
αのときには、 Vo =Vc −(1/C1 1 )∫αdt となる。よって、単調減少となる。
【0020】切換回路16は、切換信号により、入力信
号V1 (Va ,Vb )を切り換えて、出力する回路であ
る。ここで、Va =Vc −α,Vb =Vc +α(α>
0)である。従って、積分回路15の出力Vo は、切換
回路16により、入力がVa に切り換わったときには、
単調増加し、入力がVb に切り換わったときには、単調
減少する。
【0021】(第2実施形態)図2は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第2実施形態を示すブロ
ック図である。なお、以下に説明する各実施形態では、
第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符
号を付して、重複する説明を適宜省略する。積分回路1
5は、初期状態ではコンデンサC1 に蓄えられている電
荷量Q1 は0であるので、発振器31へ入力されるオペ
アンプOPA1 の出力電圧は、基準電圧Vc である。よ
って、基準電圧Vc は、制御初期値として所望の電圧
(例えば、制御初期周波数f0 に応じた発振器31の入
力電圧)に設定する。
【0022】エンコーダ21は、振動アクチュエータの
速度v0 ’を検出するためのものであり、その出力は、
コンパレータ22に接続されている。コンパレータ22
は、検出された速度v0 ’と目標速度v0 とを比較し
て、v0 ’>v0 のときには、VH を出力し、v0 ’<
0 のときには、VL を出力する。コンパレータ22の
出力は、マルチプレクサ16のスイッチ端子Sに接続さ
れている。
【0023】マルチプレクサ16は、積分回路15への
入力電圧Va ,Vb を切り換えるための回路であり、ス
イッチ端子SにVH 信号が入力されると、積分回路15
の入力電圧がVa となり、スイッチ端子SにVL 信号が
入力されると、積分回路15の入力電圧がVb となる。
【0024】初期値により、振動アクチュエータが駆動
され、その速度v0 ’がエンコーダ21によって検出さ
れると、コンパレータ22によって、目標速度v0 と比
較される。v0 ’>v0 であれば、コンパレータ22の
出力はVH なり、マルチプレクサ16が積分回路15の
入力電圧をVa に切り換え、積分回路16の出力電圧は
増加する。この電圧が発振器11に入力されるので、駆
動電圧の周波数fも増加する。周波数fが増加すれば、
速度vは減少するので、振動アクチュエータの速度が減
少することになる。
【0025】やがて、v0 ’<v0 となると、コンパレ
ータ22の出力はVL となり、マルチプレクサ16が積
分回路15の入力電圧をVb に切り換え、積分回路16
の出力電圧は減少する。以上の動作を繰り返すことによ
り、v0 ’=v0 となるように、定速自動制御が行われ
ることになる。つまり、本実施形態によれば、振動アク
チュエータを目標速度にするために、自動制御を行うこ
とができる。
【0026】(第3実施形態)図3は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第3実施形態を示すブロ
ック図である。電圧制御発振器(V.C.O.)31
は、入力電圧Viに応じた周波数fの電圧Voを発生さ
せる発振器である。積分回路15の基準電圧Vc は、電
圧制御発振器31へのオフセット電圧を定めるものであ
り、コンデンサC1 の電荷が0(初期状態)のときに
は、Vi =Vc となるので、電圧制御発振器31による
発振周波数の初期値f0 は、Vc によって定まる。例え
ば、電源投入直後の周波数f0 を50[KHZ]にした
ければ、50[KHZ]を出力する電圧制御発振器31
の入力電圧(例えば、3[V])をVc とすればよい。
【0027】上限設定回路32は、振動アクチュエータ
の駆動周波数の上限値を設定する回路であり、−端子に
電圧制御発振器31への入力電圧Vi が接続され、+端
子に上限電圧Vmax が接続されたコンパレータCMP1
により構成されている。下限設定回路33は、振動アク
チュエータの駆動周波数の下限値を設定する回路であ
り、+端子に電圧制御発振器31への入力電圧Vi が接
続され、−端子に下限電圧Vmin が接続されたコンパレ
ータCMP2 により構成されている。上限電圧Vmax
下限電圧Vmin は、振動アクチュエータの駆動周波数の
上限値f2 ,下限値f1 に応じた電圧である。
【0028】Dラッチ回路34は、D端子にコンパレー
タ22の出力が接続され、Q端子は、マルチプレクサ1
6−1のスイッチ端子に接続され、ck端子に、発振器
(OSC1)34の出力がそれぞれ接続されている。ま
た、pr端子には、コンパレータCMP2 の出力が接続
され、clr端子には、コンパレータCMP1 の出力が
接続されている。
【0029】次に、本実施形態の動作を説明する。通常
は、第2実施形態と同様、振動アクチュエータを目標速
度にするための自動制御が行われる。今仮に、環境の変
化等の外因により、Vi <Vmin となったとすると、コ
ンパレータCMP2 の出力がVL となるので、Dラッチ
回路34の出力がプリセットされて、Dラッチ回路34
からハイレベルの信号VH が出力される。したがって、
マルチプレクサ16−1は、VH が入力に与えられ、積
分回路15への入力がVa となり、電圧制御発振器31
の入力Vi は、強制的に増加させらされ、上下限値範囲
内となるように制御される。Vi >Vmax となったとき
にも、同様にして、上下限値範囲内となるように制御さ
れる。
【0030】本実施形態は、振動アクチュエータの駆動
周波数の上下限値を設定することにより、共振周波数付
近においても、効率を落とすことなく、制御が不安定な
状態に陥ることを防止することができる。また、回路構
成が簡単(アナログ)であるので、マイコンやA/Dコ
ンバータなどの部品が不要であり、安価な制御回路を得
ることができる。
【0031】(第4実施形態)図4は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第4実施形態を示すブロ
ック図である。電流検出器41は、振動アクチュエータ
の消費電流を検出するためのものであり、その出力は、
微分回路42に接続されている。微分回路42は、コン
デンサC2,抵抗r2,オペアンプOPA2等から構成
されており、その出力は、コンパレータ43に接続され
ている。コンパレータ43の出力は、T(トグル)タイ
プのラッチ回路34−1のT端子に接続されている。
【0032】上限設定回路32−1は、振動アクチュエ
ータの駆動周波数の上限値を設定する回路であり、+端
子にV.C.O31への入力電圧V5 が接続され、−端
子に上限電圧Vmax が接続されたコンパレータCMP1
により構成されている。下限設定回路33−1は、振動
アクチュエータの駆動周波数の下限値を設定する回路で
あり、−端子にV.C.O31への入力電圧V5 が接続
され、+端子に下限電圧Vmin が接続されたコンパレー
タCMP2 により構成されている。上限電圧Vmax ,下
限電圧Vmin は、振動アクチュエータの駆動周波数の上
限値f2 ,下限値f1 に応じた電圧である。
【0033】ラッチ回路34−1は、T端子にコンパレ
ータ43の出力が接続され、U1端子は、マルチプレク
サ16のスイッチ端子に接続され、ck端子に、発振器
(OSC1 )35の出力がそれぞれ接続されている。ま
た、pr端子には、コンパレータCOP2 の出力がイン
バータIn2 を介して接続され、clr端子には、コン
パレータCOP1 の出力がインバータIn1 を介して接
続されている。
【0034】図5は、第4実施形態に係る駆動装置の発
振信号OSC1 及び電圧V1 〜V7を示す波形図であ
る。先ず、ラッチ回路34−1の出力V3 の初期値がV
H であるとすると[図5(e)]、V4 =Va となるの
で[図5(f)]、オペアンプOPA1 等によって構成
される積分回路15は、単調増加をし、V5 は単調増加
となる[図5(g)]。V5 が単調増加を続けると、
V.C.O.31の入力が単調増加となるので、周波数
fが単調増加をする。
【0035】周波数fと消費電流Iとの間には、図9
(A)のような関係があるので、周波数fが増加し続け
ると、Vo が減少から増加に転じる[図5(b):t=
1 ]ことになる。VO が増加するとV1 =VL ,V2
=VH となる。V2 =VH のときに発振器(OSC1)
35の立ち上がりがくると、ラッチ回路34−1の出力
3 は、反転するので、t=t2 のときにV3 =VL
なる。V3 =VL となると、V4 =Vb となるので、積
分回路15は、単調減少をすることになる。従って、t
=t2 以降は、V.C.O.31への入力が単調減少す
るので、周波数fは減少して、VO も減少することにな
る。
【0036】周波数fが減少を続けると、前記と同様に
電流Iが極小となる点[図5(b):t=t3 )を境に
して、VO が増加に転じる。VO が増加すると、V2
Hとなるので、次に発振器35の立ち上がりがくると
き(t=t4 )にV3 が反転してVH となる[図5
(e)]。従って、V4 =Va となり[図5(f)]、
積分回路16は、単調増加となって、周波数fも単調増
加となる。
【0037】以上のような動作を通じて、常に、電流I
が極小付近になるように、周波数fが制御されることに
なる。同様の方法によって、ピックアップ電圧VP (振
動の大きさに比較)が極大付近になるように、制御する
ことも可能である。
【0038】次に、上限,下限設定回路32−1,33
−1の動作について説明する。ノイズなど、何らかの要
因によって、t=t5 の時点[図5(h)]で、V.
C.O.31の入力V5 が上限電圧Vmax を超えたとす
ると、V6 =VH となるので、ラッチ回路34−1がク
リア(clr)され、V3 =VL となる。従って、V4
=Vb となり、積分回路15は、単調減少になるので、
入力V5は減少して、上限電圧Vmax よりも小さくなる
[図5(g)]。
【0039】次に、t=t6 の時点[図5(i)]で、
V.C.O.31の入力V5 が下限電圧Vmin よりも小
さくなったとすると、V7 =VH となるので、ラッチ回
路34−1がプリセット(pr)されて、V3 =VH
なる。従って、V4 =Va となり、積分回路15は、単
調増加になるので、V.C.O.31の入力V5 は増加
して、下限電圧Vmin よりも大きくなる[図5
(g)]。
【0040】本実施形態によれば、振動アクチュエータ
の周波数fと速度vの関係をあらかじめ求めておく必要
がない。また、温度等の環境が変化しても安定した定速
制御が可能である。さらに、連続(アナログ)的な制御
が可能であり、簡単な回路で、高精密な定速制御が可能
である。
【0041】(第5実施形態)図6は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第5実施形態を示すブロ
ック図である。エンコーダ21は、振動アクチュエータ
の現在速度を検出するためのものであり、その出力は、
コンパレータ22−1に接続されている。コンパレータ
22−1は、現在速度vd と目標速度v0 とを比較する
ためのものであり、その出力は、マルチプレクサ16−
2に接続されている。
【0042】コンパレータ22−1は、現在速度vd
目標速度v0 との差が大きいときに、AM(又は乗算
器)52の入力Vi を大きくすれば、その出力Vo の変
化率が大きくなるので、より早く目標値に近づけること
ができる。また、現在速度vd と目標速度v0 との差が
小さいときに、AM(又は乗算器)52の入力を小さく
すれば、その出力Vo の変化率が小さくなるので、微妙
な制御ができるようになる。
【0043】一方、振動アクチュエータを一時停止する
ときには、マルチプレクサ16−1の入力を開放にして
おけば、積分回路15のコンデンサC1 の容量が放電し
ない間は、出力電圧を保持(記憶)しているので、再起
動時の制御ループの初期値には、自動的に停止直前の値
が使用され、自動的に最適な初期値が使用される。
【0044】(第6実施形態)図7は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第6実施形態を示すブロ
ック図である。エンコーダ22の出力は、マイコン61
に接続されており、その出力は、可変電圧制御器62に
接続されている。可変電圧制御器62の出力は、積分回
路15に入力されている。マイコン61は、検出速度v
d と目標速度v0 との差が大きいときには、|Vi|を
大きくすれば、Vo の変化率が大きくなるので、より早
く目標値に近づけることができる。検出速度vd と目標
速度v0 との差が小さいときには、|Vi|を小さくV
o の変化率を小さくし、より微妙な制御ができるように
なる。
【0045】本実施形態によれば、検出速度と目標速度
との差が大きいときには、積分回路の入力電圧を大きく
して、速く目標値に近づくようにすることができる。
【0046】(第7実施形態)図8は、本発明による振
動アクチュエータの駆動装置の第7実施形態を示すブロ
ック図である。エンコーダ22は、振動アクチュエータ
の速度を検出して、図6と同様にして、コンパレータ2
3−1,マルチプレクサ16−2,積分回路15−3を
介して、乗算器71の入力へ帰還することにより、V.
O.C31からの駆動電圧波形の振幅を変化させて速度
を制御する。
【0047】次に、効率が最大となる周波数fa と、消
費電流Iが最小となる周波数fa とはほぼ等しいので、
図4と同様にして、電流検出器41によって消費電流I
を検出して、それが最小となるように周波数fを制御す
るために、V.C.O.31の入力へ帰還させる。以上
により、本実施形態によれば、高効率を維持したまま
で、速度制御を行うことが可能となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動アクチュエータの周波数と速度の関係をあらかじめ
求めておくことなく、温度等の環境が変化しても、安定
かつ精密な定速制御が可能となる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
1実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
2実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
3実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
4実施形態を示すブロック図である。
【図5】第4実施形態に係る振動アクチュエータ駆動装
置の動作を示す線図である。
【図6】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
5実施形態を示すブロック図である。
【図7】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
6実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
7実施形態を示すブロック図である。
【図9】振動アクチュエータの周波数と消費電流、ピッ
クアップ電圧の関係を示す線図である。
【図10】振動アクチュエータの周波数と速度、駆動効
率の関係を示す線図である。
【符号の説明】
11 発振器 12 ,14 増幅器 13 移相器 15 積分回路 16 切換回路 16−1 マルチプレクサ 21 エンコーダ 22 コンパレータ 31 V.C.O. 32 上限設定回路 33 下限設定回路 34 ラッチ回路 41 電流検出器 41−1 電圧検出器 42 微分回路 43 コンパレータ 51 発振器 52 A.M.(又は乗算器) 61 マイコン 62 可変電圧制御器 71 乗算器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号入力部からの入力波形に応じ
    て、振幅又は周波数を増減させることのできる振動アク
    チュエータ駆動装置であって、 前記駆動信号入力部は、 入力信号を積分した電圧波形を出力する積分回路と、 前記積分回路への入力信号を切り換える切換回路とを備
    えたことを特徴とする振動アクチュエータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 振動アクチュエータの速度を検出する速度検出器と、 前記速度検出器によって検出された現在速度と予め設定
    された目標速度とを比較する比較器とを備え、 前記切換回路は、前記比較器の比較結果に基づいて、前
    記積分回路への入力信号を切り換えることにより、前記
    振動アクチュエータを一定速度に制御することを特徴と
    する振動アクチュエータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記積分回路の出力を検出して、予め定められた上限値
    となった場合に出力する上限値設定回路と、 前記積分回路の出力を検出して、予め定められた下限値
    となった場合に出力する下限値設定回路とを備え、 前記切換回路は、前記上限値設定回路又は前記下限値設
    定回路の出力に基づいて、切り換えられることを特徴と
    する振動アクチュエータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記駆動信号入力部は、 前記振動アクチュエータの消費電流値又はピックアップ
    電圧値を検出する検出回路と、 前記検出回路の検出値に基づいて、前記積分回路への入
    力を、前記消費電流値又は前記ピックアップ電圧値が極
    小又は極大付近になるように制御する入力制御回路とを
    備えたことを特徴とする振動アクチュエータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記駆動信号入力部は、 前記積分回路への入力を、前記積分回路の基準電圧より
    も大きい第1電圧,その基準電圧よりも小さい第2電圧
    及び開放の3種類に切り換え可能な切換回路を備え、 前記第1電圧に切り換えたときには、前記積分回路の出
    力が単調減少し、前記第2電圧に切り換えたときには、
    前記積分回路の出力が単調増加し、前記積分回路の入力
    を開放したときには、前記積分回路の出力が一定となる
    ようにしたことを特徴とする振動アクチュエータ駆動装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記駆動信号入力部は、前記積分回路への入力を任意の
    値に変更することができるようにしたことを特徴とする
    振動アクチュエータ駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項2又は請求項4に記載の振動アク
    チュエータ駆動装置において、 前記駆動信号入力部は、前記振動アクチュエータが一定
    速度になるように、振幅を制御し、 前記消費電流値が極小になるように又は前記ピックアッ
    プ電圧が極大付近になるように、周波数を制御すること
    を特徴とする振動アクチュエータ駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002345264A (ja) * 2001-05-14 2002-11-29 Taiheiyo Cement Corp 寿命判定回路付圧電アクチュエータ駆動回路
JP2014124011A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Toyota Industries Corp 振動子および移動子を備える振動アクチュエータの駆動装置

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