JP2003304691A - 振動アクチュエータの制御装置 - Google Patents

振動アクチュエータの制御装置

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JP2003304691A
JP2003304691A JP2002103692A JP2002103692A JP2003304691A JP 2003304691 A JP2003304691 A JP 2003304691A JP 2002103692 A JP2002103692 A JP 2002103692A JP 2002103692 A JP2002103692 A JP 2002103692A JP 2003304691 A JP2003304691 A JP 2003304691A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品個々のばらつきの校正作業を必要とせず
に、あらゆる環境において、最適な駆動特性として駆動
することができ、負荷変動の許容範囲が広い振動アクチ
ュエータの制御装置を提供する。 【解決手段】 超音波モータ7が実際に駆動されている
実駆動中の所定のタイミングにおいて、速度検出器8か
ら得られた実駆動特性と、標準である標準振動アクチュ
エータの標準駆動特性との差を校正する校正値を算出す
る校正値算出部101と、実駆動中に校正値を操作量に
加味して、実駆動特性を標準駆動特性に近づけるように
操作量の校正を行う校正実行部とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのレンズ鏡
筒等に使用される超音波モータ等の振動アクチュエータ
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、カメラのレンズ鏡筒のオート
フォーカス駆動機構等において、超音波モータが用いら
れている。超音波モータは、圧電体を備えた固定子と、
回転運動を行う移動子からなり、圧電体に20kHzを
超える超音波域の周波数(以下、駆動周波数)を有する
電圧を印加することにより、移動子が回転を行う。超音
波モータは、駆動周波数を下げるにしたがい回転数が指
数関数的に増加する。超音波モータの回転数は、駆動周
波数と一対一に対応するのが理想であるが、実際には、
超音波モータ個々でばらつきを有しており、また、超音
波モータが駆動する対象物の負荷が異なることによって
も、回転数と駆動周波数の対応関係が変わる。
【0003】また、駆動周波数を生成する電圧制御発振
器(以下、VCO)自身が入力電圧に対して発生する発
振周波数の関係にもばらつきがある。上述のような各種
のばらつきによって、同じ駆動指示を与えても、超音波
モータ毎に回転数が異なる場合が多かった。従来、超音
波モータを使用するレンズ鏡筒では、製品個々において
搭載している超音波モータに合わせて、VCOの発振周
波数を調整するために、半固定抵抗を使って調整を行え
る回路構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のよう
に、VCOの発振周波数を調整する必要があるため、製
品組立時に半固定抵抗の調整を行えるように、機構部品
を形成しなければならないので、設計上の制約が大きい
という問題があった。また、調整を行う前にその製品個
体に搭載されている超音波モータの特性を計測する必要
があり、人手と時間がかかり、製品の単価を安くするこ
とができないという問題があった。
【0005】さらに、工場出荷時に調整を行っても、そ
の調整作業時点における最良の状態に調整するだけであ
る。したがって、実際の使用時点においては、温度・湿
度などの使用環境、姿勢差、その後の使用による劣化等
により、実際の駆動特性が理想的な駆動特性と一致せず
にずれる場合が多かった。
【0006】従来、このずれは、調整誤差とされ、制御
対象の外乱として扱うことで、制御によってこれらの誤
差分を吸収していた。しかし、外乱として扱うというこ
とは、上記のような誤差は、見かけ上制御対象である被
駆動物の負荷変動と等価に扱うこととなる。制御の本来
の目的は、所定の許容範囲内にある被駆動物の負荷変動
に対して、その影響を除去することであり、除去できる
負荷変動の許容範囲は広いほどよい。ところが、従来
は、上記のように超音波モータ個々の駆動信号−回転速
度特性の個体差、超音波モータの駆動信号の調整誤差
は、制御対象の外乱として扱っていたので、制御可能な
被駆動物の負荷変動の許容範囲が狭くなってしまうとい
う問題があった。
【0007】本発明の課題は、製品個々のばらつきの校
正作業を必要とせずに、あらゆる環境において、最適な
駆動特性として駆動することができ、負荷変動の許容範
囲が広い振動アクチュエータの制御装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、振動アクチュエータ(7)の
実駆動状態を検出する駆動状態検出器(8)と、目標速
度,前記実駆動状態及び標準である標準振動アクチュエ
ータの標準駆動特性に基づいて実際の振動アクチュエー
タを駆動する駆動量に相当する操作量を算出する操作量
算出部(100)と、を備えた振動アクチュエータの制
御装置であって、前記振動アクチュエータが実際に駆動
されている実駆動中の所定のタイミングにおいて、前記
駆動状態検出器から得られた実駆動特性と、標準である
標準振動アクチュエータの標準駆動特性との差を校正す
る校正値を算出する校正値算出部(101)と、前記実
駆動中に前記校正値に基づいて前記実駆動特性と前記標
準駆動特性との差の校正を行う校正実行部(102)
と、を備える振動アクチュエータの制御装置である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の振動
アクチュエータの制御装置において、前記所定のタイミ
ングにおいて前記校正値算出部(101)が校正値を算
出する動作は、振動アクチュエータの駆動制御サイクル
において前記操作量算出部(100)が前記操作量を算
出する周期よりも長い間隔をおいて行われること、を特
徴とする振動アクチュエータの制御装置である。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の振動アクチュエータの制御装置において、前記
校正実行部(102)は、前記校正値算出部(101)
が新たに算出した校正値を、それ以前の校正値にさらに
反映して校正を行うこと、を特徴とする振動アクチュエ
ータの制御装置である。
【0011】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータの制御
装置において、前記校正値算出部(101)は、前記実
駆動の開始初期における所定の期間内での前記実駆動の
加速度と操作量の変化率とに基づいて、前記操作量に対
する実駆動速度の変化率を校正する傾き校正値を前記校
正値として算出すること、を特徴とする振動アクチュエ
ータの制御装置である。
【0012】請求項5の発明は、請求項4に記載の振動
アクチュエータの制御装置において、前記所定の期間
は、前記実駆動の加速度の算出においては、駆動開始か
ら前記振動アクチュエータの応答遅れ時間をおいた後か
らの所定の期間であり、前記操作量の変化率の算出にお
いては、前記駆動開始からの前記所定の期間であるこ
と、を特徴とする振動アクチュエータの制御装置であ
る。
【0013】請求項6の発明は、請求項4又は請求項5
に記載の振動アクチュエータの制御装置において、前記
操作量算出部(100)は、前記実駆動開始時におい
て、前記振動アクチュエータの駆動が追従することがで
きる操作量を算出すること、を特徴とする振動アクチュ
エータの制御装置である。
【0014】請求項7の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータの制御
装置において、前記校正値算出部(101)は、第1の
実駆動速度に対応する第1の操作量と、前記第1の実駆
動速度よりも高速側の第2の実駆動速度に対応する第2
の操作量とに基づいて、前記操作量に対する実駆動速度
の変化率を校正する傾き校正値を算出すること、を特徴
とする振動アクチュエータの制御装置である。
【0015】請求項8の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータの制御
装置において、前記校正値算出部(101)は、所定速
度以下の低速で所定量の実駆動を行ったときの実駆動時
間と、前記標準駆動特性から予想される予想駆動時間と
に基づいて、前記実駆動特性と前記標準駆動特性との差
分に相当するずれを校正するオフセット校正値を算出す
ること、を特徴とする振動アクチュエータの制御装置で
ある。
【0016】請求項9の発明は、請求項7又は請求項8
に記載の振動アクチュエータの制御装置において、前記
傾き校正値及び/又は前記オフセット校正値の算出は、
駆動開始から前記振動アクチュエータの応答遅れ時間を
考慮して算出すること、を特徴とする振動アクチュエー
タの制御装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照しながら、本
発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態による
振動アクチュエータの制御装置を有するレンズ20とカ
メラ21からなるカメラシステムを示す図である。レン
ズ20は、カメラ21に装着され、被写体像は、カメラ
21にある不図示のファインダを介して視認することが
できる。レンズ20及びカメラ21は、カメラ21に装
着される不図示のバッテリを駆動電源とし、カメラ21
の上面に設けられたレリーズボタン22を半押し状態に
することにより、レンズ20が駆動を開始する。
【0018】レンズ20及びカメラ21には、それぞれ
を制御するための不図示のMCUが内蔵されている。レ
ンズ20とカメラ21との間には、これらMCU間のデ
ータ通信を行う信号ラインを接続する不図示の通信接点
と、レンズ20内の電気回路を駆動するための電源ライ
ンを接続する不図示の電源接点を有する。レリーズボタ
ン22を半押し状態にすることによって、カメラ21内
のMCUは、通信接点を介して接続されたレンズ20内
のMCU1(図2参照)に対して、スキャン(合焦位置
を検出するために一定速度での駆動指示)またはサーボ
(合焦に至るまでの駆動量指示)等の駆動指示を発す
る。レンズ20内のMCU1は、これらコマンドを受け
て、超音波モータ7(図2参照)を駆動することにより
フォーカシングレンズを駆動する。
【0019】図2は、レンズ20内に設けられている超
音波モータ7の駆動回路の構成を示すブロック図であ
る。本実施形態におけるレンズ20は、MCU1、電圧
制御発振器2(以下、VCO2とする)、位相回路3、
振動体励振回路4,5、高圧電源6、超音波モータ7、
速度検出器8を備えている。
【0020】MCU1は、DA出力手段を備えており、
不図示の入力データである指示回転速度と回転方向とに
したがって超音波モータ7の制御、及び、レンズ内のそ
の他のアクチュエータの制御等を行う制御部である。M
CU1が行う超音波モータ7の制御は、具体的には、不
図示の入力データに応じて、超音波モータ7の目標回転
速度を決定して、後述の速度検出器8からの出力である
超音波モータ7の現在の回転速度と前記目標回転速度と
から操作量を求め、この操作量に基づいてVCO2に対
してDA出力を行う。DA出力の範囲は0V〜4Vであ
り、DA出力値を上げることで超音波モータ7の回転速
度は高速になる。
【0021】また、位相回路3に対しては、超音波モー
タ7の回転方向を指示するための方向信号と、駆動を許
可するための許可信号を出力する。なお、MCU1は、
DA出力−回転速度の理想特性(以下、標準特性と呼
ぶ)を内部に有しており、これに基づいて出力すべきD
A値を決定してDA出力を行う。図3は、MCU1内部
で有する標準特性としてのDA出力−回転速度特性、及
び、周波数−回転速度特性を示す図である。ここで、標
準特性とは、図3(a)に示した超音波モータ7の周波
数−回転速度特性で平均的な一般化した特性であり、周
波数部分を本駆動回路構成におけるDA出力値に置き換
えると、図3(b)に示すような特性となる。
【0022】VCO2は、超音波モータ7の駆動周波数
の4倍の周波数を生成するためのものであり、MCU1
のDA出力値に応じて、生成した周波数を変化させる。
MCU1からのDA出力が0Vのとき生成される周波数
は、高い周波数になり、DA出力が上がるにしたがって
周波数は下がる。これらDA出力の範囲に対応した周波
数の範囲は、超音波モータ7の周波数−回転速度特性に
よって、超音波モータ7の速度制御を行うのに十分な周
波数範囲となるように設定されている。
【0023】位相回路3は、前記VCO2で生成した周
波数を元に超音波モータ7の駆動周波数に等しい周波数
を有する駆動信号Sa,Sbの2つの駆動信号を生成す
る回路である。MCU1からの方向信号に応じて駆動信
号Sbは、駆動信号Saに対して位相が90°又は27
0°異なっている。これら2つの駆動信号Sa,Sb
は、それぞれ振動体励振回路4,5に入力される。な
お、位相回路3は、MCU1からの許可信号を受けない
限り駆動信号Sa,Sbの出力を行わない。
【0024】振動体励振回路4,5は、位相回路3から
の駆動信号Sa,Sbをそれぞれ超音波モータ7の駆動
が可能な高圧周波電圧に増幅して超音波モータ7の入力
電極7a,7bに加える回路である。
【0025】高圧電源6は、DCDCコンバータであ
り、不図示の給電電圧を超音波モータ7の駆動に必要な
高電圧に昇圧して、振動体励振回路4,5へ給電を行
う。
【0026】超音波モータ7は、電気機械変換素子であ
る圧電体を備え、圧電体の振動を駆動力として利用する
振動アクチュエータである。超音波モータ7は、圧電体
へ高圧周波電圧を印加するための2つの入力電極7a,
7bを有し、振動体励振回路4,5からの位相の異なる
2つの高圧周波電圧が入力電極7a,7bに印加される
ことにより、圧電体が励振されて、不図示の移動子を駆
動する。
【0027】速度検出器8は、超音波モータ7の回転速
度を検出して、検出結果をMCU1に対して出力する駆
動状態検出器である。MCU1は、速度検出器8の出力
を得ることで超音波モータ7の回転速度を得ることがで
きる。
【0028】図4は、超音波モータ7を含む駆動回路構
成における駆動特性を示す図である。超音波モータ7単
体での周波数−回転速度特性は、図4(a)のようにな
っているが、これをMCU1側から考えたときには、周
波数ではなくDA出力値に対する回転速度特性となる。
この場合、このDA出力−回転速度特性は、超音波モー
タ7のみでは決定できない。なぜならDA出力は前記V
CO2に入力され、ここで初めて周波数に変換されるか
らである。このときのDA出力−周波数特性を図4
(c)に示す。このVCO2では、DA出力に対する周
波数特性は、工場出荷時における調整によって合わせ込
むことも可能だが、調整誤差が生じる。このために全く
同一の超音波モータ7を使用していても、VCO2の調
整によってDA出力−回転速度特性は異なる。VCO2
の周波数調整によって、周波数範囲が全体的に高い方に
ずれていた場合、周波数範囲が全体的に低い方にずれて
いた場合、周波数範囲の幅が狭い場合、周波数範囲の幅
が広い場合があり、それぞれの例を5(b)に示す。
【0029】このような駆動特性のずれを校正するため
に、本実施形態におけるMCU1は、駆動特性を校正す
る機能を備えている。図5は、駆動特性を校正する機能
を校正する部分を説明するブロック図である。操作量算
出部100は、目標速度と後述の速度演算部104によ
り演算された速度が入力され、これらから操作量を出力
する部分である。校正値算出部101は、操作量算出部
100が算出した操作量と後述の速度演算部104によ
り演算された速度が入力され、これらから校正値を算出
する部分である。
【0030】校正実行部102は、操作量算出部100
が算出した操作量と校正値算出部101が算出した校正
値が入力され、操作量に対して校正を実行し、校正後の
操作量を出力する部分である。操作量/DA値変換部1
03は、校正実行部102により出力された校正後の操
作量をDA値に変換し、VCO2へ出力する部分であ
る。速度演算部104は、超音波モータ7の回転を検出
した速度検出器8からエンコーダ出力を受け取り、超音
波モータ7の速度の演算を行う部分である。
【0031】図6は、MCU1が行う動作の流れを示す
フローチャートである。図6に示すフローチャートは、
無限ループとなっており、これらステップ(以下、Sと
する)1からS8までの一連の処理は、所定時間毎に繰
り返される。以下の説明では、この所定時間を制御サイ
クルと呼び、本実施形態では、制御サイクル=2msと
する。また、超音波モータ7が停止している状態から駆
動を開始した時を1回目としてこれらS1からS8の実
行回数を制御サイクル回数と呼ぶ。
【0032】S1では、MCU1への不図示の入力デー
タにより、超音波モータ7の駆動指示を受けている場合
はS2へ進み、駆動停止の指示を受けている場合はS9
へ進む。S2では、位相回路3に対して許可信号を出力
する。S3では、位相回路3に対して方向信号を出力す
る。
【0033】S4では、MCU1への不図示の入力デー
タにしたがって目標速度を設定する。目標速度の設定に
は、不図示の入力データである指示回転速度の他に、制
御サイクル回数も使用する。ここの処理の目的は、指示
回転速度を最終的に目標速度とするものであるが、駆動
開始から急激に目標速度を上げるようなことが無いよう
に、ゆっくりと十分に前記超音波モータ7の回転がつい
ていけるように目標速度を上げていくことである。具体
的には、以下に示すように目標速度を順次設定する。 制御サイクル回数1回目の場合:目標速度=1[rp
m] 制御サイクル回数<指示回転速度の場合:目標速度=制
御サイクル回数[rpm] 制御サイクル回数>指示回転速度の場合:目標速度=指
示回転速度[rpm]
【0034】S5では、S4における目標速度設定によ
り求められた目標速度と、速度検出器8の出力から得ら
れた超音波モータ7の回転速度に基づいて速度制御の演
算を行う。詳しくは、次式で示されるPI(propo
rtional plusintegral)制御を行
う。 操作量=目標速度+比例項+積分項 ・・・式(1) 比例項=比例係数×速度誤差 ・・・式(2) 積分項=積分係数×Σ速度誤差 ・・・式(3) 速度誤差=目標速度−超音波モータ7の回転速度 ・・・式(4) ここで、比例係数と積分係数は、速度制御を行う制御対
象を含めた制御系で決定される固定値である。また、速
度検出器8で検出された超音波モータ7の回転速度の単
位と目標速度の単位と操作量の単位はいずれも1分当た
りの回転数[rpm]で統一する。
【0035】S6では、本発明に係る処理を行う。この
S6における処理の詳細は後述するが、ここでは、2つ
の処理に分けることができる。1つは、DA出力−回転
数特性の傾きを校正するためのγ校正値(以下、単にγ
校正値とする)の算出であり、もう1つはγ校正値を使
用しての操作量の変換(以下、γ校正とする)である。
S5で求められた操作量を、本処理によって超音波モ
ータ7を含む制御系に対して最適化することでγ校正後
の操作量に変換される。
【0036】S7では、操作量を周波数に変換し、出力
するDA値を求める。超音波モータ7の回転速度は、印
加する駆動信号Sa、Sbの周波数によって決定され
る。また、超音波モータ7の周波数−回転速度特性は、
図3(a)のように周波数を下げることで指数関数的に
回転速度が増加する。したがって、単にγ校正後の操作
量をそのままDA出力とすることができない。そこで、
本処理により操作量−周波数変換を行う。具体的には、
超音波モータ7の標準特性に基づいて回転速度に対応し
た周波数をテーブル参照で求めるが、実際に求めるもの
は、周波数ではなくてDA値として出力する電圧値であ
る。
【0037】S8では、S7で求めたDA出力値を出力
する。その後S1に戻る。S9では、S1で駆動停止の
指示を受けている場合は本処理で許可信号の出力を停止
することで超音波モータ7の駆動を停止する。その後S
1に戻る。
【0038】図7は、図6におけるS6の処理を詳細に
示したフローチャートである。S11では、制御サイク
ル回数が9回目の場合はS12へ進み、それ以外(1〜
8回目)の場合はS15へ進む。S12では、超音波モ
ータ7の応答遅れ時間を考慮して、後述するS17にお
いて保存した、制御サイクル数で5回目から8回目まで
の超音波モータ7の制御サイクル間の回転速度の変化を
求めて平均加速度を算出する。本実施形態では、定格速
度(最大速度)を設定したときに、駆動開始指示から定
格速度の63.2%の速度に達するまでの時間を、応答
遅れ時間として用いることにより、良好な校正結果を得
ることができた。本実施形態では、上述のように制御サ
イクル数で3サイクルを所定の期間として、この3サイ
クル中における実駆動の加速度と操作量の変化率とに基
づいて校正値の算出を行う。S12における平均加速度
の計算は、次式により行う。 平均加速度=(8回目回転速度−5回目回転速度)/3 ・・・式(5)
【0039】S13では、S17において保存した制御
サイクル数で1回目から4回目までのγ校正後の操作量
から、制御サイクル間のγ校正後の操作量の差分を求め
て、これらからγ校正後の操作量の平均変化率を算出す
る。S13におけるγ校正後の操作量の平均変化率の計
算は、次式により行う。 γ校正後の操作量の平均変化率=(4回目γ校正後の操作量−1回目γ校正後 の操作量)/3 ・・・式(6)
【0040】S14では、S12及びS13において求
めた超音波モータ7の平均加速度とγ校正後の操作量の
平均変化率からγ校正値を算出する。超音波モータ7の
回転速度の単位とγ校正後の操作量の単位とは同じであ
ることから、S12及びS13において求めた超音波モ
ータ7の平均加速度とγ校正後の操作量の平均変化率も
同一の単位である。ここで、超音波モータ7の前記平均
加速度とγ校正後の操作量の平均変化率との関係は、超
音波モータ7を含む図2に示した駆動回路構成が標準特
性を有する場合、両者は一致するはずである。これは、
操作量に対して超音波モータ7が期待通りの応答を示す
と言うことであり、それは操作量と同一の動きをすると
いうことである。
【0041】一方、超音波モータ7を含む図2に示した
駆動回路構成が標準特性でない場合は、次の2つの状態
がある。第1に、“超音波モータ7の平均加速度>γ校
正後の操作量の平均変化率”となる場合である。これ
は、操作量の変化に対して超音波モータ7の変化が大き
く、超音波モータ7を含む図2に示した駆動回路構成の
DA出力−回転速度特性が標準特性に対して高回転側に
ずれている場合である。
【0042】第2に、“超音波モータ7の平均加速度<
γ校正後の操作量の平均変化率”となる場合である。こ
れは、操作量の変化に対して超音波モータ7の変化が小
さく、超音波モータ7を含む図2で示した駆動回路構成
のDA出力−回転速度特性が標準特性に対して低回転側
にずれている場合である。
【0043】これらのずれに対して、本ステップにおけ
る処理により超音波モータ7が標準特性と一致するよう
にγ校正値を次式によって求める。 γ校正値=γ校正後の操作量の平均変化率/超音波モータ7の平均加速度 ・ ・・式(7)
【0044】S15では、S14において求めたγ校正
値を使用して操作量のγ校正計算を、次式により行う。 γ校正後の操作量=γ校正値×操作量 ・・・式(8) このようにγ校正を行うことにより、超音波モータ7の
駆動特性が高回転側にずれている場合には、γ校正値が
1未満の値となって、γ校正後の操作量は、超音波モー
タ7が良く回る分を見越して小さめの値となる。逆に、
超音波モータ7の駆動特性が低回転側にずれている場合
は、γ校正値が1を超えるものとなって、γ校正後の操
作量は、超音波モータ7が回転しにくい分を見込んだ大
きめの値となる。このように、操作量を校正することに
より超音波モータ7の実際の回転速度を、最初に期待し
ている回転速度とすることができる。
【0045】S16では、制御サイクル数が9回目未満
か否かを判断する。9回目未満の場合はS17へ進み、
そうでない場合はS15へ進む。S17では、S12,
S13において使用するその制御サイクルにおける超音
波モータ7の回転速度とγ校正後の操作量を保存する。
本処理は、制御サイクル数で9回目未満のときにのみ実
施するが、これは制御サイクル数で9回目に校正量の算
出を行うため、この算出の時点までのデータが有ればよ
いからである。
【0046】図8は、本実施形態における動作結果の一
例を示す図である。なお、図8は、概念図であるので、
図示した操作量は、速度制御がなされていない場合につ
いて示している。図8に示した例では、超音波モータ7
を含む図2で示した回路構成において、DA出力−回転
速度特性が標準特性に対して2割回転速度が高い場合を
想定している。また、電源投入後の最初の駆動であるこ
とを前提とし、最初のγ校正値は1である。
【0047】MCU1への不図示の入力データにより指
示回転速度が20[rpm]だったとすると、制御サイ
クルで1回目から9回目までの目標速度(操作量)は、
図8の実線で示した操作量の様に変化する。これに対し
て超音波モータ7の実際の回転速度は、図8の破線のよ
うに応答遅れ時間分遅れてから速度が上がって行くがそ
の傾きは大きく、1.2倍となる。したがって、式
(5)及び式(6)によって求められる超音波モータ7
の平均加速度とγ校正後の操作量の平均変化率は、それ
ぞれ次の値となる。 超音波モータ7の平均加速度={(4.8−3.6)+
(3.6−2.4)+(2.4−1.2)}/3=1.
2 γ校正後の操作量の平均変化率={(4−3)+(3−
2)+(2−1)}/3=1
【0048】以上の値から式(7)により以下のよう
に、γ校正値を求める。 γ校正値=γ校正後の平均変化率/超音波モータ7の平
均加速度=1/1.2=0.833 ここで求まったγ校正値を使用してγ校正後の操作量を
求めると、例えばγ校正前の操作量が10(=10[r
pm])の場合では、次のようになる。 γ校正後の操作量=γ校正値×操作量=0.833×1
0=8.33 ここに示した例では、超音波モータ7は、標準特性に対
して2割高く回転するものとして考えたので、γ校正後
の操作量による回転速度は、次のようになる。 γ校正後の操作量による回転速度8.33×1.2=1
0[rpm]
【0049】なお、本実施形態では、γ校正値を式
(7)により求めたが、次のようにしても良い。 γ校正値=1+Σ(ズレ量×係数) ズレ量=操作量の平均変化率−超音波モータ7の平均加速度 ・・・式(9)
【0050】ここで、ズレ量にかけている係数とは、γ
校正値とズレ量の単位変換を行い、かつ、収束の度合い
を決定するための係数である。この場合は、図7のS1
3において求めるものは、“γ校正後の操作量の平均変
化率”ではなくて、“γ校正前の操作量の平均変化率”
である。これは、式(9)において“操作量の平均変化
率”を使用しているからであり、ここで“γ校正後の操
作量の平均変化率”ではなくて“γ校正前の操作量の平
均変化率”を使用しているのは、γ校正前の操作量と超
音波モータの回転速度とを比較することにより、γ校正
値を求めるようにしているためである。
【0051】本実施形態によれば、工場出荷時に製品個
々のばらつきの校正作業を必要とせずに、MCU1から
は標準特性と一致したものと同等に扱えるようになり、
これにより超音波モータ7の個々の駆動信号−回転速度
特性の個体差、駆動信号の調整誤差を制御対象の外乱と
して扱う必要が無くなる。よって、あらゆる環境におい
て、最適な駆動特性として駆動することができ、負荷変
動の許容範囲を広くすることができる。
【0052】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について説明する。なお、第2実施形態は、駆動回
路の構成及びDA出力から回転速度の関係については、
第1実施形態と同一であるので、これらの重複する説明
は省略する。第1実施形態では、DA出力−回転数特性
の傾きの校正のみであったが、第2実施形態では傾きの
校正に加えてDA値の校正(以下、オフセット校正と呼
ぶ)も行う。また傾きの校正値算出についても第1実施
形態とは別の算出方法について説明する。
【0053】図9は、第2実施形態におけるMCU1の
動作の流れを示すフローチャートである。第2実施形態
におけるMCU1の動作が、1実施形態と異なる点は、
S23のオフセット校正値算出とS22のオフセット校
正の処理が追加されている点である。S1からS9まで
は、第1実施形態と同内容の動作を行う。S22では、
S7で操作量−周波数変換で求めたDA出力値にオフセ
ット校正値を加算して、オフセット校正を行う。S23
では、オフセット校正値の算出を行う。このS23にお
ける処理の詳細は後述する。
【0054】図10は、本実施形態における傾きγの校
正値算出方法について説明する図である。駆動状態にお
ける操作量と実際の回転速度の関係は、図10(a)に
示したように、応答遅れ分あとに操作量に対応する実際
の回転速度となるため、この応答遅れ分を考慮して高速
側と低速側の計測を行う。本実施形態では、定格速度
(最大速度)を設定したときに、駆動開始指示から定格
速度の63.2%の速度に達するまでの時間を、応答遅
れ時間として用いることにより、良好な校正結果を得る
ことができた。操作量と実際の回転速度の対応関係は、
図10(b)に示すように1対1に対応している。傾き
γにズレを有する特性の場合には、図中に実線により示
したように標準特性(破線)からズレており、高速側と
低速側の操作量と実際の回転速度が分かれば傾きのズレ
を求めることができる。本実施形態におけるγ校正の算
出式は次式による。 γ校正値=(操作量の2点間の差)/(実際の速度の2点間の差) ・・・式(1 0)
【0055】図11は、第2実施形態におけるオフセッ
ト校正値の算出方法とオフセット校正方法について説明
する図である。図11(b)に示すようにオフセット校
正は、DA出力−回転速度特性の周波数方向へのズレ分
についての校正である。したがって、オフセット校正
は、DA出力の前に操作量−周波数変換により求まった
DA値に対してオフセット校正分のDA値を加算して、
周波数方向へのズレを校正する。オフセット校正値の算
出は、この周波数方向のズレ分を検出してこのズレ分に
応じてオフセット校正値を求めることとなる。
【0056】DA出力−回転速度特性の周波数方向への
ズレは、小さな移動量を指定された際の駆動において、
駆動が完了するまでの時間の差となって現れる。小さな
移動量を指定された際の駆動とは、不図示の位置制御用
のエンコーダ上で例えば、数パルスから数十パルスとい
った微小な量の移動による位置制御を行うような場合の
駆動を指す。このときの駆動は、わずかな量を動かすこ
とになるので超音波モータ7の回転速度は低速で一定
〔図11(b)内でDA値=DA(A)に対応する回転
速度A〕となるため、周波数方向へのズレは、回転速度
のズレ〔実際の回転速度は、図11(b)内の回転速度
B〕となり、結果として駆動完了するまでの時間として
計測することができる。従って、図11(a)に示した
ように指定パルス数分の移動を指示されたときの、駆動
完了までの実際の駆動時間と、この駆動完了までの目標
速度から求まる予想駆動時間との差からオフセット校正
値を求めることができる。
【0057】図12は、図9におけるMCU1のS21
の操作量校正処理についての詳細なフローチャートであ
る。S31では、高速側と低速側のデータ保存がともに
完了しているか否かの判断を行う。高速側のデータ保存
が完了し、かつ、低速側のデータ保存が完了している場
合はS37へ進み、そうでない場合はS32へ進む。S
32では、今回の超音波モータ7の回転速度と、不図示
の記憶部に記憶してある超音波モータ7の応答遅れ時間
分過去の校正後の操作量をデータとして取得し一時的に
保存する。
【0058】S33では、高速側データとして有効か否
かの判断を行い、高速側データとして使用可能な場合に
はS34へ進み、そうでない場合にはS35へ進む。S
34では、高速側データとしてS32において取得した
データを保存する。S35では、低速側データとして有
効か否かの判断を行い、低速側データとして使用可能な
場合にはS36へ進み、そうでない場合にはS38へ進
む。S36では、低速側データとしてS32において取
得したデータを保存する。
【0059】S37では、高速側と低速側のデータがそ
ろったので、これらのデータから傾きの校正値の算出を
行う。S38では、操作量の校正計算を行う。
【0060】図13は、図9におけるMCU1のS23
のオフセット校正値算出についての詳細なフローチャー
トである。S40では、 オフセット校正値の算出条件
を満たしているか否かの判定を行う。ここで、算出条件
とは、微小な量の移動させるための位置制御の駆動であ
るか否か、かつ、不図示の記憶部に保存してある今回の
駆動中の目標速度全てが所定の回転速度以下であるか否
か、である。算出条件を満たしている場合には、S41
に進み、算出条件を満たさない場合には、そのままS8
(図9参照)に進む。
【0061】S41では、今回の駆動における目標速度
の平均値を次式により算出する。 目標速度の平均値=Σ(駆動中の全ての制御サイクルにおける目標速度)/駆 動中の制御サイクル数 ・・・式(11) S42では、駆動指示パルス数と目標速度の平均値から
予想駆動時間を以下の式により算出する。 予想駆動時間=(駆動指示パルス数/目標速度平均値)×算出係数1 ・・・ 式(12) ここで、算出係数1は、予想駆動時間と駆動パルス数と
目標速度のそれぞれで単位が異なるため、これらの単位
を変換するための係数である。
【0062】S43では、実際の駆動時間とS42で求
めた予想駆動時間からオフセット校正値変化分を次式に
より算出する。 オフセット校正値変化分=(実際の駆動時間−予想駆動時間)×算出係数2 ・・・式(13) ここで、算出係数2は、オフセット校正値の変化の割合
を定めるためと、駆動時間とオフセット校正値の単位を
変換するための、2つの役割を果たす係数である。
【0063】S44では、前回のオフセット校正値とS
43で求めたオフセット校正値変化分からオフセット校
正値を次式により算出する。 オフセット校正値=前回のオフセット校正値+オフセット校正値変化分 ・・ ・式(14)
【0064】本実施形態によれば、傾き校正に加えて、
オフセット校正も行うので、標準特性により近い特性に
より駆動することができる。
【0065】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。 (1)各実施形態において、操作量/DA値変換部10
3により、校正実行部102から出力された校正後の操
作量をDA値に変換する例を示したが、これに限らず、
例えば、校正実行部102によりDA値への変換も行う
ようにしてもよい。
【0066】(2)各実施形態において、図7における
S12とS13では、制御サイクルで9回未満のデータ
を使い、操作量の平均変化率は制御サイクルで1回目か
ら4回目を使い、超音波モータ7の平均加速度は5回目
から8回目を使い、それぞれ算出する例を示したが、こ
れに限らず、これらは、実際に制御を行うそれぞれの制
御系で最適となる回数及び制御サイクルでの値を使えば
よい。
【0067】(3)第2実施形態において、操作量と実
際の回転速度の計測を1回のみ行う例を示したが、これ
は1回に限定されるものではなく、連続した複数回の平
均値を使用しても良い。また、γ校正とオフセット校正
の両方を同時に行うように示したが、オフセット校正の
み単独でも、効果は得られる。
【0068】(4)第2実施形態において、オフセット
校正値の算出を駆動時間と予想駆動時間から求めるよう
にする例を示したが、これは、操作量と実際の回転速度
に対応するものなので、これに限らず、例えば、操作量
と実際の回転速度からオフセット校正値を求めるように
してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、以下のような効果を奏することができる。 (1)振動アクチュエータが実際に駆動されている実駆
動中の所定のタイミングにおいて、速度検出器から得ら
れた実駆動特性と、標準である標準振動アクチュエータ
の標準駆動特性との差を校正する校正値を算出する校正
値算出部と、実駆動中に校正値を操作量に加味して、実
駆動特性を標準駆動特性に近づけるように操作量の校正
を行う校正実行部とを備えるので、製品個々のばらつき
の校正作業を行わなくても、超音波モータの最適な動作
点で動作させることができる。これによって、超音波モ
ータ個々の駆動信号−回転速度特性の個体差、超音波モ
ータの駆動周波数の調整誤差は制御対象の外乱として扱
う必要がなくなり、本来制御の目的としてのメカ側の広
い範囲の負荷変動に対してその影響を除去することがで
きる。
【0070】(2)所定のタイミングにおいて校正値算
出部が校正値を算出する動作は、操作量算出部が操作量
を算出する周期よりも長い間隔をおいて行われるので、
速度制御に影響を与えることなく、校正を行うことがで
きる。
【0071】(3)校正値算出部が新たに算出した校正
値を、それ以前の校正値にさらに反映して校正を行うの
で、より高精度の校正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による振動アクチュエー
タの制御装置を有するレンズ20とカメラ21からなる
カメラシステムを示す図である。
【図2】レンズ20内に設けられている超音波モータ7
の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図3】MCU1内部で有する標準特性としてのDA出
力−回転速度特性、及び、周波数−回転速度特性を示す
図である。
【図4】超音波モータ7を含む駆動回路構成における駆
動特性を示す図である。
【図5】駆動特性を校正する機能を校正する部分を説明
するブロック図である。
【図6】MCU1が行う動作の流れを示すフローチャー
トである。
【図7】図6におけるS6の処理を詳細に示したフロー
チャートである。
【図8】本実施形態における動作結果の一例を示す図で
ある。
【図9】第2実施形態におけるMCU1の動作の流れを
示すフローチャートである。
【図10】本実施形態における傾きγの校正値算出方法
について説明する図である。
【図11】第2実施形態におけるオフセット校正値の算
出方法とオフセット校正方法について説明する図であ
る。
【図12】図9におけるMCU1のS21の操作量校正
処理についての詳細なフローチャートである。
【図13】図9におけるMCU1のS23のオフセット
校正値算出についての詳細なフローチャートである。
【符号の説明】
1 MCU 2 VCO 3 位相回路 4,5 振動体励振回路 6 高圧電源 7 超音波モータ 8 速度検出器 20 レンズ 21 カメラ 22 レリーズボタン 100 操作量算出部 101 校正値算出部 102 校正実行部 103 操作量/DA値変換部 104 速度演算部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動アクチュエータの実駆動状態を検出
    する駆動状態検出器と、 目標速度,前記実駆動状態及び標準である標準振動アク
    チュエータの標準駆動特性に基づいて実際の振動アクチ
    ュエータを駆動する駆動量に相当する操作量を算出する
    操作量算出部と、 を備えた振動アクチュエータの制御装置であって、 前記振動アクチュエータが実際に駆動されている実駆動
    中の所定のタイミングにおいて、前記駆動状態検出器か
    ら得られた実駆動特性と、標準である標準振動アクチュ
    エータの標準駆動特性との差を校正する校正値を算出す
    る校正値算出部と、 前記実駆動中に前記校正値に基づいて前記実駆動特性と
    前記標準駆動特性との差の校正を行う校正実行部と、 を備える振動アクチュエータの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の振動アクチュエータの
    制御装置において、 前記所定のタイミングにおいて前記校正値算出部が校正
    値を算出する動作は、振動アクチュエータの駆動制御サ
    イクルにおいて前記操作量算出部が前記操作量を算出す
    る周期よりも長い間隔をおいて行われること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の振動アク
    チュエータの制御装置において、 前記校正実行部は、前記校正値算出部が新たに算出した
    校正値を、それ以前の校正値にさらに反映して校正を行
    うこと、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータの制御装置において、 前記校正値算出部は、前記実駆動の開始初期における所
    定の期間内での前記実駆動の加速度と操作量の変化率と
    に基づいて、前記操作量に対する実駆動速度の変化率を
    校正する傾き校正値を前記校正値として算出すること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の振動アクチュエータの
    制御装置において、 前記所定の期間は、前記実駆動の加速度の算出において
    は、駆動開始から前記振動アクチュエータの応答遅れ時
    間をおいた後からの所定の期間であり、 前記操作量の変化率の算出においては、前記駆動開始か
    らの所定の期間であること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の振動アク
    チュエータの制御装置において、 前記操作量算出部は、前記実駆動開始時において、前記
    振動アクチュエータの駆動が追従することができる操作
    量を算出すること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータの制御装置において、 前記校正値算出部は、第1の実駆動速度に対応する第1
    の操作量と、前記第1の実駆動速度よりも高速側の第2
    の実駆動速度に対応する第2の操作量とに基づいて、前
    記操作量に対する実駆動速度の変化率を校正する傾き校
    正値を算出すること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータの制御装置において、 前記校正値算出部は、所定速度以下の低速で所定量の実
    駆動を行ったときの実駆動時間と、前記標準駆動特性か
    ら予想される予想駆動時間とに基づいて、前記実駆動特
    性と前記標準駆動特性との差分に相当するずれを校正す
    るオフセット校正値を算出すること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8に記載の振動アク
    チュエータの制御装置において、 前記傾き校正値及び/又は前記オフセット校正値の算出
    は、駆動開始から前記振動アクチュエータの応答遅れ時
    間を考慮して算出すること、 を特徴とする振動アクチュエータの制御装置。
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