JPH10106747A - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製法

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JPH10106747A
JPH10106747A JP8255016A JP25501696A JPH10106747A JP H10106747 A JPH10106747 A JP H10106747A JP 8255016 A JP8255016 A JP 8255016A JP 25501696 A JP25501696 A JP 25501696A JP H10106747 A JPH10106747 A JP H10106747A
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layer
organic
light emitting
emitting layer
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Application number
JP8255016A
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English (en)
Inventor
Shinji Kawabuchi
真嗣 川渕
Shinji Horibata
慎二 堀端
Masahide Matsuura
正英 松浦
Noboru Sakaeda
暢 栄田
Chishio Hosokawa
地潮 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/173Passive-matrix OLED displays comprising banks or shadow masks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極分離部を形成して陰極分離することによ
り、有機エレクトロルミネッセンス発光層および陰極を
水や有機溶媒にさらすことなく陰極を形成する。 【解決手段】 陽極11上に、陰極分離部の下層が内側
にくびれたひさし型形状をした2層構造の絶縁体からな
る陰極分離部14が形成され、該陰極分離部14が形成
されたのちに有機エレクトロルミネッセンス発光層12
と陰極13が形成されて陰極分離される。また、陰極分
離部14が3層構造のばあいには中間層が内側にくびれ
たひさし型形状に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンス素子(以下、単に有機EL素子という)を
用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネッセンス(以下、単に
ELという)素子とは、EL素子を構成する蛍光性化合
物に電圧を加えることにより前記蛍光性化合物が励起せ
しめられて発光する素子である。EL素子は、材料とし
て無機化合物を使用した無機EL素子と、有機化合物を
使用した有機EL素子とに分類される。無機EL素子を
使用したディスプレイ(以下、無機ELディスプレイと
いう)は一部実用化され、有機EL素子を使用したディ
スプレイ(以下、有機ELディスプレイという)は実用
化が試みられているところである。
【0003】有機ELディスプレイの構造の一例を図1
1に示す。図11(a)は有機ELディスプレイの表示
面の平面説明図であり、図11(b)は図11(a)の
領域Aを示す断面説明図である。図11(b)におい
て、101は表示面側透明基板、104は陽極、106
は陰極、107は背面基板、131は赤色有機EL発光
層、132は緑色有機EL発光層、133は青色有機E
L発光層を示している。つぎに、かかる従来の有機EL
ディスプレイの作製方法を説明する。表示面側透明基板
101上に複数のストライプ状の陽極104を形成し、
その上に赤色有機EL発光層131、緑色有機EL発光
層132、青色有機EL発光層133をそれぞれ独立に
形成する。これらの発光層131、132および133
のそれぞれの上に陽極に垂直な方向に複数のストライプ
状の陰極106を形成すれば、3原色の発光をうること
ができ、これら赤色、緑色、青色の画素を2次元配列す
ることで、表示ディスプレイを構成し、画像を映し出す
ことができる。
【0004】別の方法として、高輝度に発光する青色有
機EL素子の発明(たとえば特開平6−9953号公
報、信学技報、OME95−80中村、他、出光興産
「青色発光素子へのドーピング」p.13−18)によ
り、カラー変換材料(たとえば顔料や蛍光体)と呼ばれ
る材料(参考としてPROCEEDINGS OF THE FIFTEENTH INT
ERNATIONAL DISPLAY RESEARCH CONFERENCE, ASIA DISPL
AY 95, THE INSTITUTE OFTELEVISION ENGINEERS OF JAP
AN AND THE SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY、平成7
−10−16〜18開催、テレジジョン学会および THE
SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY、 M. Matsuura、
他、出光興産「Performance of RGB Multi-Color Organ
ic EL Display」p.269−272)を用いてエネル
ギーの高い青色の光から、エネルギーの低い緑色の光、
赤色の光へと変換する(波長を変換する)ことによっ
て、3原色をうることができるので、これら赤色、緑
色、青色の画素を2次元配列して表示ディスプレイを構
成し、画像を映し出す方法がある。
【0005】図12は、色変換層を用いて3色を発光さ
せる従来の有機ELディスプレイを示す説明図である。
図12(a)は従来の有機ELディスプレイの表示面の
平面説明図であり、図12(b)は図12(a)の領域
Aを示す断面説明図である。図12において、図11で
用いた符号と同じ符号は同一の要素を示しており、その
他に、102は色変換フィルタ、103は保護層、10
5は有機EL発光層、108はブラックマトリックス、
110は赤色画素、111は緑色画素、112は青色画
素を示しており、110、111および112によって
色変換フィルタ102が構成されている。かかる従来の
有機ELディスプレイの構造および作製方法を簡単に説
明する。まず表示面側透明基板(たとえばガラス板、石
英ガラスなど)101上に各色を分離するためのブラッ
クマトリックス108と、青色、緑色、赤色を表示する
ための色変換フィルタ102を顔料分散法、印刷法また
は写真製版法などにより形成する。また、色変換フィル
タ102は青色変換フィルタ112、緑色変換フィルタ
111、赤色変換フィルタ110の3色がそれぞれ独立
して構成される。これらの色変換フィルタは数μm〜数
十μmの厚さで形成されている。その色変換フィルタの
凹凸を緩和するため透明の材料でつくられる保護層10
3をスピンコーティング法などにより形成する。つぎに
ストライプ状の色変換フィルタ102の上部に位置する
ように同じくストライプ状に陽極104(ITO(イン
ジウムチンオキサイド)などの透明電極)を形成する。
【0006】つぎに、有機EL発光層105が形成され
る。この形成方法は有機EL材料が低分子の材料である
か高分子の材料であるかによって異なるが、真空加熱蒸
着法やディップコーティング法やスピンコーティング法
などによって形成することができる。有機EL発光層1
05は、通常1種または複数種の有機発光材料(主成分
である有機発光材料のほかに正孔輸送材料および電子注
入材料のうちの少なくとも一方が単体で、または混合さ
れて含まれる。)により構成される。有機EL発光層1
05のつぎに、陰極106となる、その仕事関数の低い
金属電極が形成される。この金属電極は、蒸着法やスパ
ッタリング法などの方法で形成される。なお、陽極10
4、有機EL発光層105および陰極106のそれぞれ
はたとえば数十nm〜数μmの厚さで形成されている。
【0007】最後に、背面基板107が順に貼り合わさ
れて密封される。ここで背面基板107と陰極106の
あいだに、表示部分を外気と遮断するための封止材を挟
むこともある。なお、このような構造である有機EL素
子の作製方法はとくに制限されるものではなく、成膜は
蒸着法のみによっても作製可能であるし、作製する順序
についても前述した手順とは逆に背面側からでも作製可
能である。
【0008】前述の構造を有する有機EL表示装置にお
いて、陽極104と任意の陰極106間に電圧を印加す
ることにより有機EL発光層105中で発光を生じ、そ
こで生じた光が陽極104、保護層103を通り、さら
に色変換フィルタ102を通って任意の色に変換され、
表示面側透明基板101を通って発光が表示される。
【0009】前述の有機EL素子は、フルカラー化のた
めに、有機EL発光層を波長の短い青色に発光させて、
青色はそのまま利用して表示し、より波長の長い緑色、
赤色の表示には青色の光を変換して表示するような、エ
ネルギー変換を用いて表示する方法と、有機EL発光層
を白色発光させて、赤色、緑色、青色のカラーフィルタ
を使って表示する方法とがある。
【0010】以上のように、有機EL発光層を介して、
複数のストライプ状の陽極と複数のストライプ状の陰極
とが互いに直交するように、かつ、前記有機EL発光層
を介して両電極が交差してなる複数の領域の配置の仕方
がマトリックス状となるように前記陽極と前記陰極とを
配置する。かかるマトリックス状の配置において、その
ストライプ状の陰極とストライプ状の陽極を個々に操作
して順次映像信号を入力することにより、順次発光さ
せ、映像を映し出す。このように、陰極がストライプ状
に分離されてストライプ状の陰極として個々に独立に電
圧が印加されうる状態に形成されることを陰極分離とい
う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のように表示面側
透明基板の側から有機EL表示装置を形成する際に、マ
トリックス状の陰極を形成するには、陽極は保護層上に
蒸着法またはスパッタリング法で形成されたのちに写真
製版技術を用いて容易に加工することができる。しか
し、有機EL発光層上に形成された陰極を通常の写真製
版技術を用いて直接加工することはできない。なぜな
ら、有機EL発光層は水にさらすことによって発光特性
が劣化し、有機溶媒たとえばフォトレジストやその現像
液に溶け、さらに温度上昇により発光特性が劣化するか
らである。
【0012】かかる発光特性の劣化を防ぐためには、有
機EL発光層および陰極を形成したのちは陰極を水や有
機溶媒にさらさないことが必要となる。その理由を、図
13を参照しつつ説明する。
【0013】図13(a)は、従来の有機ELディスプ
レイにおいて、陽極まで形成された状態を示す平面説明
図であり、図13(b)は、陰極を蒸着する際に用いる
マスクの例を示す平面説明図である。図13において、
120は陽極、121は基板、122はマスクを示して
いる。たとえば図13(a)に示すように、陽極120
まで形成した基板121上に図13(b)に示す形状
の、成膜したい部分のみ穴をあけたマスク122を任意
の位置に密着させて有機EL発光層および陰極を成膜
し、成膜完了後にマスクを取り去ることで陰極を形成す
る方法が考えられる。しかし、このような方法では、成
膜領域が狭いばあいは容易に陰極を作成できるが、成膜
領域を広く、かつ成膜幅および間隔を狭くすると、マス
クの加工精度およびマスクと基板との位置合わせの困難
さにより、たとえば表示部分が10cm角で1画素が3
00μm角のフルカラーディスプレイを制御性よく作る
のは非常に難しい。従来の技術によれば1画素が1mm
角以上で画素間ピッチが1mm程度が限界である。
【0014】陰極を形成するその他の方法を図14を参
照しつつ説明する。図14は、従来の有機ELディスプ
レイにおいて陰極分離部を形成したばあいを示す断面説
明図である。図14において、10は保護層、11は陽
極、12は有機EL発光層、13は陰極、14は陰極分
離部、40は色変換フィルタ、41は基板、42はブラ
ックマトリックスを示している。図14の断面説明図に
示すように、陽極11の形成後に、陰極を成膜したくな
い領域に陽極と垂直な方向に陰極分離部14を形成し、
そののちに有機EL発光層12および陰極13を形成す
ることによって陰極分離をすることが考えられるが、陰
極分離部14の形状が長方形状または台形状であるばあ
いは、陰極が陰極分離部を介して分離されないので電気
的に短縮するという問題がある。その他に、陰極分離部
が水分や遊離性の有機成分を含むばあいは、表示部分を
外気から遮断しておいたとしても封止したのちに陰極分
離部から水分や有機成分が放出されて有機EL発光層が
変質し、発光特性が劣化するという問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するために本発明においては、陰極および有機EL発光
層を形成する前に、無機材料からなる陰極分離部を任意
の形状に形成し、そののち有機EL発光層および陰極を
蒸着法などにより成膜する。本発明によれば、有機EL
発光層を水や有機溶媒にさらすことなく陰極を容易に形
成することができる。また陰極形成後すぐに有機EL発
光層部分の封止を行うことで有機EL発光層が水、有機
溶媒、外気等にさらされなくなり、有機EL発光層を大
気中に放置することによる発光特性の劣化を防ぐことが
容易となる。
【0016】このために、本発明の有機エレクトロルミ
ネッセンス表示装置は、基板上に陽極が形成され、該陽
極上に、陰極分離部の下層が陰極分離部の上層より内側
にくびれたひさし型の形状をした2層構造の絶縁体から
なる陰極分離部が形成され、該陰極分離部が形成された
のちに有機エレクトロルミネッセンス発光層と陰極が形
成されて陰極分離されてなることを特徴とする。
【0017】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス表示装置は、基板上に陽極が形成され、該陽極上
に、陰極分離部の中間層が陰極分離部の上層より内側に
くびれたひさし型の形状をした3層構造の絶縁体からな
る陰極分離部が形成され、該陰極分離部が形成されたの
ちに有機エレクトロルミネッセンス発光層と陰極が形成
されて陰極分離されてなることを特徴とする。
【0018】前記陰極分離部が無機材料の絶縁体からな
ることが、隣りあう陰極を容易に電気的に分離すること
および有機EL発光層を水分などによる劣化から防ぐこ
との観点から好ましい。
【0019】前記絶縁体がSiO2およびSiNのうち
のいずれか、またはその両方からなることが加工時の形
状制御性の観点から好ましい。
【0020】前記有機エレクトロルミネッセンス発光層
および前記陰極が蒸着によって形成されており、当該蒸
着の際に、前記陰極分離部の下層の膜厚を、前記陰極の
膜厚と前記有機エレクトロルミネッセンス発光層の膜厚
との和よりも厚くするとともに前記陰極分離部のくびれ
量が、前記陰極の膜厚と前記有機エレクトロルミネッセ
ンス発光層の膜厚の和を、前記陰極分離部下層の側面が
前記基板と成す角の正弦値で除した値よりも大きくなる
ように前記陰極分離部が形成されてなることが、容易か
つ確実に陰極分離を行う観点から好ましい。
【0021】前記有機エレクトロルミネッセンス発光層
および前記陰極が蒸着によって形成されており、当該蒸
着の際に、前記陰極分離部の下層の膜厚と前記陰極分離
部の中間層の膜厚の和を、前記陰極の膜厚と前記有機エ
レクトロルミネッセンス発光層の膜厚との和よりも厚く
するとともに前記陰極分離部のくびれ量が、前記陰極の
膜厚と前記有機エレクトロルミネッセンス発光層の膜厚
の和を、前記陰極分離部中間層の側面が前記基板と成す
角の正弦値で除した値よりも大きくなるように前記陰極
分離部が形成されてなることが、容易かつ確実に陰極分
離を行う観点から好ましい。
【0022】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス表示装置の陰極分離部の製法は、(a)前記陽極形
成後に前記陰極分離部を成膜する第1のステップ、
(b)写真製版によりレジストマスクを形成する第2の
ステップ、(c)ドライエッチングおよびウェットエッ
チングの組み合せにより前記陰極分離部を所定の形状に
加工する第3のステップ、(d)レジストを除去して前
記陰極分離部を完成させる第4のステップ、および
(e)前記陰極分離部を形成したのちに前記有機エレク
トロルミネッセンス発光層および陰極を形成する第5の
ステップからなることを特徴とする。
【0023】前記有機エレクトロルミネッセンス発光層
および前記陰極が蒸着法によって形成されることが、材
料の選択肢が広いので、高い発光効率を有する有機EL
素子を容易に形成するという観点から好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照しつつ本発明
の有機EL表示装置およびその製法について、さらに詳
細に説明する。
【0025】実施の形態1.図1は、実施の形態1にお
ける陰極分離部を用いた有機ELディスプレイの要部を
示す断面説明図である。図1において、10は保護層、
11は陽極、12は有機EL発光層、13は陰極、14
は陰極分離部、40は色変換フィルタ、41は基板、4
2はブラックマトリックスを示している。陽極11は、
図中横方向にストライプ状の配線が互いに並列に複数本
(図1では1本のみ示す)形成されている。陰極分離部
14は、陽極11に対して垂直な方向(紙面に垂直な方
向)で、かつそれぞれの色変換フィルタ40のあいだに
形成される。陰極分離部14を形成したあとに有機EL
発光層12が形成され、さらに、ストライプ状の陰極1
3が互いに並列に複数本形成される。陰極13は、陰極
分離部14を介して横方向には電気的に分離されている
ので、陽極11と任意の陰極13間に電圧を印加する
と、電圧が印加された部分の画素のみで有機EL発光層
12中で発光を生じる。そこで生じた光は、図1中の矢
印で示したように陽極11、保護層10を通り、色変換
フィルタ40を通して任意の色に変換され、基板41を
通って発光する。
【0026】このとき、陰極分離部14の材料が水分や
遊離性の有機成分を含むばあいには有機EL発光層12
が水分および遊離性の有機成分を吸収して変質するの
で、発光特性の劣化を生じる。そこで、陰極分離部14
を、水を放出しにくく、かつ遊離性の有機成分を含まな
い無機材料にすることにより、陰極分離部14が原因と
なる特性劣化を防ぐことができる。
【0027】なお、前記有機ELディスプレイは、図1
に示した前述の要部の他に、たとえば陰極電圧印加端
子、該陰極電圧印加端子と画素部(前記画素が2次元配
列されている領域)の陰極をつなぐための陰極配線、陽
極電圧印加端子および該陽極電圧印加端子と画素部の陽
極をつなぐための陽極配線などから構成される。さら
に、有機EL表示装置は、前記有機ELディスプレイの
他に、たとえば、任意の画像を表示させるための駆動回
路、該駆動回路を動作させるための電源、前記駆動回路
と前記陽極電圧印加端子をつなぐための配線、および前
記駆動回路と前記陰極電圧印加端子をつなぐための配線
などから構成される。
【0028】実施の形態2.図2は、実施の形態2にお
ける2層構造の陰極分離部14の形状の断面説明図であ
る。図2に示した符号のうち、14aは陰極分離部下層
(陰極分離部の下層)、14bは陰極分離部上層(陰極
分離部の上層)を示しており、その他、図1に示した符
号と同一の符号は同一の要素を示している。なお、保護
層以下の構造は省略されている。陰極分離部下層14a
および陰極分離部14bからなる陰極分離部14は2層
型の形状すなわち、陰極分離部下層14aが陰極分離部
上層14bよりもくびれたひさし型形状となっている。
このような形状にすることにより、陰極分離部14上に
陰極を形成した際に、陰極分離部14によってその左右
の陰極を確実に分離することができるので、陰極分離部
14のある部分の発光膜は発光することがない。したが
って、隣り合った発光領域を電気的に分離して形成する
ことができる。これにより画素分離を行うことができ
る。
【0029】実施の形態3.図3は、実施の形態3にお
ける3層構造の陰極分離部14の形状の断面説明図であ
る。図3に示した符号のうち、14cは陰極分離部中間
層(陰極分離部の中間層)を示しており、その他、図1
および図2に示した符号と同一の符号は同一の要素を示
している。なお、保護層以下の構造は省略されている。
陰極分離部下層14a、陰極分離部上層14bおよび陰
極分離部中間層14cからなる陰極分離部14は3層型
の形状すなわち、陰極分離部中間層14cが陰極分離部
上層14bおよび陰極分離部下層14aよりもくびれた
ひさし型形状となっている。実施の形態2のばあいと同
様に、陰極分離部14上に陰極を形成した際に、陰極分
離部14によってその左右の陰極を確実に分離すること
ができるので、陰極分離部14のある部分の発光膜は発
光することがない。したがって、隣り合った発光領域が
電気的に分離された状態で形成することができる。これ
により画素分離を行うことができる。
【0030】実施の形態4.図4は、実施の形態4にお
ける蒸着装置内での陰極成膜のようすを示す模式図であ
る。図4において、12は有機EL発光層、14は陰極
分離部、20は陰極蒸着源、21は蒸着装置を示してい
る。図4において、蒸着装置21内で、陰極を形成する
材料の粒子が陰極蒸着源20から矢印に示すような向き
に蒸着ビームとして放出され、陰極分離部14および有
機EL発光層12が形成された基板上にそれぞれ陰極と
して付着する様子を示している。基板および陰極蒸着源
20のあいだは有限の距離をなしており、かつ、それぞ
れが有限の大きさをもつので基板上の陰極分離部14と
陰極蒸着源20は、ある有限の角度をなし、さらにその
角度は基板上の位置により大きさが異なる。そのため、
基板上の位置の違いにより陰極分離部への陰極の付着の
仕方が異なる。基板に垂直な方向と陰極蒸着源20から
発せられる蒸着ビームとのなす入射角度の最大の値をθ
とする。
【0031】図5は、本発明の2層構造の陰極分離部の
形状の定義を詳細に示す断面説明図である。図5に示し
た符号のうち、14aは陰極分離部下層、14bは陰極
分離部上層を示しており、その他の符号は、図1〜4に
示した符号と同一の符号は同一の要素を示している。図
5(a)に陰極分離部14が2層構造のばあいの陰極と
なる膜の付着後の形状、図5(b)に陰極分離部14へ
の陰極を形成する材料の粒子の付着状態がそれぞれ示さ
れている。また、図5(b)において実線矢印が、陰極
を形成する蒸着ビームの入射方向を示している。
【0032】陰極13が陰極分離部14(14aおよび
14b)を介して左右の陰極と電気的に分離されるため
には、陰極分離部上層14bに付着した陰極と、陰極分
離部下層14aおよび陽極12に付着している陰極とが
つながらないようにする必要がある(図5(a)参
照)。
【0033】まず、陰極分離部上層14bに付着した陰
極と陽極12に付着している陰極が付着しない条件を考
えると、陰極分離部下層14aの膜厚xを、陰極の膜厚
yと有機EL発光層の膜厚zの和y+zよりも大きく x>y+z とすれば、図5(b)の点Sに付着する陰極分離部上層
14bの側面に付着した陰極と陽極12上の点Pに付着
した陰極が接触することはないので、陰極の分離ができ
る。つぎに横方向への付着の仕方を考える。図5(b)
には陰極分離部下層14aの側面すなわち陰極分離部下
層のスロープの部分に入射角θで蒸着膜が付着する最も
極端な例を示す。陰極を形成するための蒸着ビームが横
方向へはθの角度で入射して入射粒子の回り込みはない
とすると、点Pには陰極は付着し、点Rには付着しな
い。点Qにおいて、入射粒子が付着する部分と付着しな
い部分とが分かれるので、点Qから点Rまでの領域には
陰極は付着しない。ここで、陰極分離部下層14aのく
びれ量mを、陰極の膜厚yと有機EL発光層の膜厚zの
和y+zを、陰極分離部下層の側面(スロープ)が基板
と成す角φの正弦値sinφで除した商(y+z)/s
inφよりも大きく
【0034】
【数1】
【0035】とすれば、陰極を形成するための入射粒子
が陰極分離部のくびれ部分に付着しない領域が必ずでき
るので、陰極分離を確実に行うことができる。
【0036】最後に陰極分離部下層14aに付着する陰
極と陰極分離部上層14bに付着する膜が接触しない条
件について考える。図5(b)中で陰極分離部上層14
bの下端ぎりぎりの点Sを通って陰極分離部下層14a
の点Qに付着するばあい、点Qに付着する蒸着膜が点S
まで達すると隣り合う陰極が電気的に接触するので陰極
分離ができなくなることが考えられる。そこで、点Sと
陰極分離部下層14aとの距離をnと置くと、陰極分離
が確実に行えるようにするにはn>y+zを満たすこと
が必要である。ここで、陰極分離部下層14aの側面
(スロープ)が基板と成す角度をφとすると、点Sと陰
極分離部下層14aとの距離nは、n=m・sinφで
表わされる。したがって、陰極分離部下層14aに付着
する膜と陰極分離部上層14bに付着する膜が接触しな
いためには、陰極分離部のくびれ量mが、
【0037】
【数2】
【0038】であればよい。
【0039】実施の形態5.図6に、実施の形態5にお
ける陰極分離部を3層構造としたばあいの陰極分離部上
への陰極の付着形状を示す。図6は、本発明の3層構造
の陰極分離部の形状を定義している断面説明図である。
図6に示した符号のうち、14aは陰極分離部下層、1
4bは陰極分離部上層、14cは陰極分離部中間層を示
しており、その他の符号については、図1〜5に示した
符号と同一の符号は同一の要素を示している。
【0040】図6に示すような3層構造のばあいも2層
構造のばあいと同様に、陰極分離部下層14aの膜厚と
前記陰極分離部中間層14cの膜厚の和xを、陰極13
の膜厚yと有機EL発光層12の膜厚zの和y+zより
も大きくし、かつ陰極分離部中間層14cのくびれ量m
を、陰極13の膜厚yと有機EL発光層12の膜厚zの
和y+zを、陰極分離部中間層14cの側面(スロー
プ)が基板と成す角φの正弦値sinφで除した商(y
+z)/sinφよりも大きな値にすれば、陰極を形成
するための入射粒子が陰極分離部14のくびれ部分に付
着しなくなる。
【0041】つぎに、2層構造の陰極分離部および3層
構造の陰極分離部のそれぞれの製法について説明する。
【0042】図7および図8は、実施の形態4における
2層構造の陰極分離部の製法を(a)〜(f)の順に示
す断面説明図である。図7および図8に用いた符号につ
いては、図1〜6に用いた符号と同一の符号は同一の要
素を示している。図7(a)において陽極まで形成され
た上に陰極分離部下層14a、陰極分離部上層14bを
スパッタリング法や真空蒸着法などで連続形成する。図
7(b)に示す工程において写真製版によりレジストマ
スク15を形成する。図7(c)に示す工程においてレ
ジストマスク15をマスクとして陰極分離部上層14b
のマスクされていない部分をドライエッチングにより削
りとる。このとき、異方的にエッチングすれば陰極分離
部の寸法制御が容易となる。図7(d)において、ドラ
イエッチングまたはウェットエッチングにより陰極分離
部下層14aを等方的に削りとる。このとき陰極分離部
下層14a以外の材料、とくに陰極分離部上層14b、
保護層10、陽極11が削られないように材料およびエ
ッチング方法を決める必要がある。図8(e)において
残っているレジストマスク15を除去することで目標と
する形状がえられる。図8(f)において有機EL発光
層12と陰極13を成膜することにより、陰極分離部を
隔てて隣り合った領域が電気的に孤立した形で形成され
る。
【0043】用いる材料の一例として、保護層10を透
明絶縁膜、たとえばSiO2を用いて形成し、陰極分離
部上層14b、陰極分離部下層14aに無機材料の絶縁
体としてそれぞれSiO2、SiNを用い、それぞれを
CHF3、SF6主体のガスでドライエッチングし、最後
にレジストを除去することで目標とする形状をうること
ができる。
【0044】また、保護層10を透明絶縁膜、たとえば
SiNを用いて形成し、陰極分離部上層14b、陰極分
離部下層14aにそれぞれSiN、SiO2を用い、ま
ずSiNを異方的にドライエッチングで削り、つぎにS
iO2をフッ酸水溶液で等方的にウェットエッチング
し、最後にレジストを除去することによっても所望の形
状をうることができる。
【0045】図9および図10は、実施の形態5におけ
る3層構造の陰極分離部14の製法を(a)〜(f)の
順に示す断面説明図である。図9および図10に用いた
符号については、図1〜8に用いた符号と同一の符号は
同一の要素を示している。図9(a)に示す工程におい
て陽極まで形成された上に陰極分離部下層14a、陰極
分離部中間層14c、陰極分離部上層14bをスパッタ
リング法や真空蒸着法などで連続形成する。図9(b)
に示す工程において写真製版によりレジストマスク15
を形成する。図9(c)に示す工程においてレジストマ
スク15をマスクとして陰極分離部上層14bのマスク
されていない部分をドライエッチングにより削りとる。
図9(d)に示した工程においてドライエッチングまた
はウェットエッチングにより陰極分離部中間層14cを
等方的に削りとる。このとき陰極分離部中間層14c以
外、とくに陰極分離部上層14bおよび陰極分離部下層
14aが削られないように材料およびエッチング方法を
決める必要がある。図10(e)において陰極分離部下
層14aをドライエッチングにより削りとる。図10
(f)において残っているレジストマスク15を除去す
ることによって所望の形状がえられる。図10(g)に
おいて、有機EL発光層12と陰極13を成膜すること
により、陰極分離部を隔てて隣り合った領域が電気的に
孤立した形で形成される。
【0046】このような3層構造を用いることによる利
点は、2層構造に比べて材料およびエッチング方法の選
択肢が広がることである。たとえば陰極分離部中間層1
4cをエッチングする際に、陰極分離部下層14aがエ
ッチング防止層となるので保護層10および陽極11が
エッチングされないこととなり、各層の材料およびエッ
チング方法の選択肢が増える。
【0047】用いる材料の一例として、保護層10を透
明絶縁膜たとえばSiO2を用いて形成し、陰極分離部
上層14b、陰極分離部中間層14c、陰極分離部下層
14aに無機材料の絶縁体としてそれぞれSiN、Si
2、SiNを用い、まず陰極分離部上層14bのSi
Nを異方的にドライエッチングし、つぎに陰極分離部中
間層14cのSiO2をHF水溶液で等方的にウェット
エッチングし、さらに陰極分離部下層14aのSiNを
ドライエッチングし、最後にレジストを除去することに
よって所望の形状をうることができる。ここで、陰極分
離部中間層14cのエッチングに用いるHF水溶液はS
iNをほとんどエッチングしないので陰極分離部中間層
14cのエッチング量の制御を容易に行うことができ
る。
【0048】また保護層10を透明絶縁膜たとえばSi
Nを用いて形成し、陰極分離部上層14b、陰極分離部
中間層14c、陰極分離部下層14aにそれぞれSi
N、SiO2、SiO2を用い、陰極分離部上層14bの
SiNを異方的にドライエッチングで削り、つぎに陰極
分離部中間層14cのSiO2を部分的にフッ酸水溶液
で等方的に陰極分離部下層14cが残るようにウェット
エッチングし、残った陰極分離部下層14cのSiO2
を異方的にドライエッチングし、最後にレジストを除去
することによっても所望の形状をうることができる。
【0049】本発明における最も好ましい実施の形態は
実施の形態5においてSiO2を用いて保護層10を形
成した態様であり、このとき、陰極分離部下層14aは
材料SiN、膜厚3000Å、陰極分離部上層14bは
材料SiN、膜厚3000Å、陰極分離部中間層は材料
SiO2、膜厚10000Å、有機EL発光層は膜厚3
000Å、および陰極は膜厚1500Åによって形成さ
れている。また、陰極分離部下層の側面が基板と成す角
φは45度、くびれ量mは7500Å、蒸着時点におけ
る、蒸着ビームの最大入射角θは30度である。また、
かかる陰極分離部を形成する際のエッチング条件は、陰
極分離部上層14bに対してはSF6主体のガスによる
ドライエッチ、陰極分離部中間層14cに対してはHF
水溶液によるウェットエッチ、陰極分離部下層14aに
対してはSF6主体のガスによるドライエッチである。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、基板上に陽極が形成され、該陽極上に、陰極分離部
の下層が陰極分離部の上層より内側にくびれたひさし型
の形状をした2層構造の絶縁体からなる陰極分離部が形
成され、陰極分離部が形成されたのちに有機EL発光層
と陰極が形成されて陰極分離されるので、有機EL発光
層を水などにさらすことなく陰極加工をすることがで
き、容易に有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)
表示装置を作成することができる。
【0051】請求項2の発明によれば、陰極分離部が3
層構造であり、陰極分離部の形状が、陰極分離部の中間
層が陰極分離部の上層よりも内側にくびれたひさし型に
されているので、陰極分離が容易となり、容易に有機E
L表示装置を作成することができる。
【0052】請求項3の発明によれば、陰極分離部が無
機材料の絶縁体からなるので、隣りあう陰極を電気的に
分離することおよび有機EL発光層を水分などによる劣
化から防ぐことができる。
【0053】請求項4の発明によれば、絶縁体がSiO
2およびSiNのうちのいずれか、またはその両方から
なるので、加工時の形状制御性よく陰極分離部を作成す
ることができる。
【0054】請求項5の発明によれば、2層構造からな
る陰極分離部の形状について、陰極分離部の下層の膜厚
を、陰極の膜厚と有機EL発光層の膜厚の和よりも厚く
するとともに、陰極分離部のくびれ量が、前記陰極の膜
厚と前記有機エレクトロルミネッセンス発光層の膜厚の
和を、前記陰極分離部下層の側面が前記基板と成す角の
正弦値で除した値よりも大きくなるようにしたことの2
点を規定したので、陰極分離を確実に行うことができ
る。
【0055】請求項6の発明によれば、3層構造からな
る陰極分離部の形状について、陰極分離部の下層の膜厚
と前記陰極分離部の中間層の膜厚の和を陰極の膜厚と有
機EL発光層の膜厚の和よりも厚くするとともに、陰極
分離部のくびれ量が、前記陰極の膜厚と前記有機エレク
トロルミネッセンス発光層の膜厚の和を、前記陰極分離
部中間層の側面が前記基板と成す角の正弦値で除した値
よりも大きくなるようにしたことの2点を規定したの
で、陰極分離を確実に行うことができる。
【0056】請求項7の発明によれば、陰極分離部を形
成する方法を規定しているので、陰極分離を行うことが
容易となり、有機エレクトロルミネッセンス(有機E
L)表示装置を作成することが容易となる。
【0057】請求項8の発明によれば、有機エレクトロ
ルミネッセンス発光層および陰極が蒸着法によって形成
されるので、材料の選択肢が広いので、高い発光効率を
有する有機EL素子を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる陰極分離部を用いた有機E
Lディスプレイを示す断面説明図である。
【図2】 本発明にかかわる2層構造の陰極分離部の形
状を示す断面説明図である。
【図3】 本発明にかかわる3層構造の陰極分離部の形
状を示す断面説明図である。
【図4】 本発明における陰極蒸着時の付着形状を示す
模式図である。
【図5】 本発明にかかわる2層構造の陰極分離部の形
状の定義を詳細に示す断面説明図である。
【図6】 本発明にかかわる3層構造の陰極分離部の形
状の定義を詳細に示す断面説明図である。
【図7】 本発明にかかわる陰極分離部の形成方法を工
程別に示す断面説明図である。
【図8】 本発明にかかわる陰極分離部の形成方法を工
程別に示す断面説明図である。
【図9】 本発明にかかわる陰極分離部の形成方法を工
程別に示す断面説明図である。
【図10】 本発明にかかわる陰極分離部の形成方法を
工程別に示す断面説明図である。
【図11】 従来の有機ELディスプレイの表示面を示
す説明図である。
【図12】 従来の有機ELディスプレイの表示面を示
す説明図である。
【図13】 従来の有機ELディスプレイにおいて、陽
極まで形成された状態および陰極を蒸着する際に用いる
マスクの例を示す説明図である。
【図14】 従来の有機ELディスプレイを示す断面説
明図である。
【符号の説明】
10 保護層、11 陽極、12 有機EL発光層、1
3 陰極、14 陰極分離部、14a 陰極分離部下
層、14b 陰極分離部上層、14c 陰極分離部中間
層、20 陰極蒸着源、21 蒸着装置、40 色変換
フィルタ、41基板、42 ブラックマトリックス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 正英 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 (72)発明者 栄田 暢 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 (72)発明者 細川 地潮 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に陽極が形成され、該陽極上に、
    陰極分離部の下層が陰極分離部の上層より内側にくびれ
    たひさし型の形状をした2層構造の絶縁体からなる陰極
    分離部が形成され、該陰極分離部が形成されたのちに有
    機エレクトロルミネッセンス発光層と陰極が形成されて
    陰極分離されてなることを特徴とする有機エレクトロル
    ミネッセンス表示装置。
  2. 【請求項2】 基板上に陽極が形成され、該陽極上に、
    陰極分離部の中間層が陰極分離部の上層より内側にくび
    れたひさし型の形状をした3層構造の絶縁体からなる陰
    極分離部が形成され、該陰極分離部が形成されたのちに
    有機エレクトロルミネッセンス発光層と陰極が形成され
    て陰極分離されてなることを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネッセンス表示装置。
  3. 【請求項3】 前記陰極分離部が無機材料の絶縁体から
    なる請求項1または2記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス表示装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁体がSiO2およびSiNのう
    ちのいずれか、またはその両方からなる請求項1または
    2記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 【請求項5】 前記有機エレクトロルミネッセンス発光
    層および前記陰極が蒸着によって形成されており、当該
    蒸着の際に、前記陰極分離部の下層の膜厚を、前記陰極
    の膜厚と前記有機エレクトロルミネッセンス発光層の膜
    厚との和よりも厚くするとともに前記陰極分離部のくび
    れ量が、前記陰極の膜厚と前記有機エレクトロルミネッ
    センス発光層の膜厚の和を、前記陰極分離部下層の側面
    が前記基板と成す角の正弦値で除した値よりも大きくな
    るように前記陰極分離部が形成されてなる請求項1記載
    の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 【請求項6】 前記有機エレクトロルミネッセンス発光
    層および前記陰極が蒸着によって形成されており、当該
    蒸着の際に、前記陰極分離部の下層の膜厚と前記陰極分
    離部の中間層の膜厚の和を、前記陰極の膜厚と前記有機
    エレクトロルミネッセンス発光層の膜厚との和よりも厚
    くするとともに前記陰極分離部のくびれ量が、前記陰極
    の膜厚と前記有機エレクトロルミネッセンス発光層の膜
    厚の和を、前記陰極分離部中間層の側面が前記基板と成
    す角の正弦値で除した値よりも大きくなるように前記陰
    極分離部が形成されてなる請求項2記載の有機エレクト
    ロルミネッセンス表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2記載の陰極分離
    部を作成する方法が、(a)前記陽極形成後に前記陰極
    分離部を成膜する第1のステップ、(b)写真製版によ
    りレジストマスクを形成する第2のステップ、(c)ド
    ライエッチングおよびウェットエッチングの組み合せに
    より前記陰極分離部を所定の形状に加工する第3のステ
    ップ、(d)レジストを除去して前記陰極分離部を完成
    させる第4のステップ、および(e)前記陰極分離部を
    形成したのちに前記有機エレクトロルミネッセンス発光
    層および陰極を形成する第5のステップからなることを
    特徴とする前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置
    の製法。
  8. 【請求項8】 前記有機エレクトロルミネッセンス発光
    層および前記陰極が蒸着法によって形成される請求項7
    記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製法。
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