JPH10105912A - 擾乱信号検出装置およびその方法 - Google Patents

擾乱信号検出装置およびその方法

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JPH10105912A
JPH10105912A JP9187031A JP18703197A JPH10105912A JP H10105912 A JPH10105912 A JP H10105912A JP 9187031 A JP9187031 A JP 9187031A JP 18703197 A JP18703197 A JP 18703197A JP H10105912 A JPH10105912 A JP H10105912A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み出しチャンネル回路のための、情報信号
中の擾乱信号を検出するための回路および方法を得る。 【解決手段】 本発明の、情報信号中の擾乱信号を検出
するための装置は、記憶装置から情報信号を読み出すた
めの読み出し回路、情報信号を増幅して、情報信号に対
して直流バイアス信号を付加するための増幅器回路、直
流バイアス信号を除去することによって擾乱信号を検出
して、擾乱信号検出に応答して検出信号を出力するため
の検出回路、および情報信号および検出信号を受信する
ための読み出しチャンネル回路を含んでいる。検出回路
は、情報信号から直流バイアス信号を除去する。本回路
は擾乱信号に応答する検出信号を提供するようになって
おり、それは情報信号中へ導入される直流バイアス信号
の効果によって影響されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、データチャンネル
中の加算的な過渡的擾乱を検出して、それを除去するた
めの方法および回路に関するものであって、更に詳細に
は、磁気抵抗（ＭＲ）センサーが、回転する磁気ディス
クの記録面と物理的に接触することによるセンサー中で
の温度変化によって引き起こされる電気的過渡現象を検
出するための方法および回路に関する。
【０００２】
【従来の技術】データチャンネル中に発生する擾乱は加
算的なものと乗算的なものとに大別できる。好ましくな
い加算的擾乱信号は情報（データ）信号に対して単に加
算される。好ましくない乗算的な擾乱あるいはデータ密
度変化は、データ信号を変調させる。
【０００３】例えば磁気抵抗（ＭＲ）センサーのような
信号検出変換器が、スライダーアセンブリーと回転磁気
ディスクとの間の空気軸受面にある空気に曝されるよう
になったデータチャンネルにおいては、そのセンサー
と、移動しているディスクの記録面との間の摩擦による
物理的接触によって加算的な擾乱が発生し得る。この擾
乱は、接触点での摩擦によって生ずる温度上昇（１２０
℃までの）によってもたらされる。この摩擦により生ず
る温度上昇は、ＭＲセンサーの、小さいが急激な温度上
昇を生み出し、それは例えばセンサー全体で平均して１
℃程度の大きさで、約５０ないし１００ナノ秒の時間長
である。ＭＲセンサーの抵抗の温度係数がゼロではない
（パーマロイで、約０．００３／℃）ため、この急激な
温度上昇に伴ってセンサーの抵抗も上昇する。熱くなっ
た地点からＭＲセンサーへ流れ込む熱はセンサーの周辺
へゆっくりと拡散して、増大した抵抗値はゆっくりと元
の値へ減衰する。熱的に誘起された抵抗値変化の約３０
％にまで降下するのに、普通１．５ないし５マイクロ秒
（μｓ）を要する。
【０００４】
【発明の解決しようとする課題】このような、信号と擾
乱との組み合わせはデータチャンネルでの信号検出にお
いて多くの問題を引き起こす。チャンネル中の自動利得
制御（ＡＧＣ）回路は過渡現象の間に急速にフェードア
ウトして、ゆっくりとしか回復しない。たとえＡＧＣ回
路がこの擾乱を受けた信号を許容できたとしても、熱的
過渡現象のために、例えばピークシフトが生じて、ピー
ク検出のためにデータ信号は微分されるのであるが、こ
の結果として、熱的過渡現象もまた微分されることにな
る。このことは熱的過渡現象後に、付加的なゼロ交差お
よびゼロ交差レベルのシフトが得られるということにつ
ながる。
【０００５】図１はＭＲセンサーによって検出されるべ
き、擾乱なしの磁気的信号または情報信号２を示してい
る。
【０００６】図２には情報信号２なしの擾乱信号４が示
されており、それは例えば、ディスクの移動する記録面
とセンサーとの摩擦のある物理的接触によってもたらさ
れ得る。
【０００７】図３は、ＭＲセンサーから磁気抵抗ヘッド
によって検出される入力信号６を構成する２つの信号、
すなわち擾乱信号４および情報信号２が加算される様子
を示している。
【０００８】以下の引用特許に述べられているいくつか
の装置について、擾乱信号４の期間に情報信号４を検出
することが試みられたがうまくいかなかった。
【０００９】米国特許第３，５６６，２８１号は、正お
よび負のピーク検出について開示しており、それらのピ
ークは一定の電圧によってオフセットされて平均化さ
れ、それから遅延された入力信号から減算される。
【００１０】米国特許第３，４７３，１３１号および第
４，３５６，３８９号は、加算的擾乱の問題を解決でき
ないその他の特許である。
【００１１】米国特許第４，９１４，３９８号は、正お
よび負の包絡線検出器と、それら検出器と非線形な信号
適応フィルタとを相互接続するバッファーについて開示
している。しかしながら、この特許の装置は低域フィル
タによって引き起こされる位相の歪みを導入する。図３
に示されたように、急峻な擾乱信号５は定常状態からの
急激な変化であることが多く、フィルタ応答はこれらの
急激な変化に対応することが困難である。従って、高周
波の応答を検出することは困難である。そのため、適応
低域フィルタであるにも拘わらず、位相歪みによる群遅
延（ｄβ／ｄω）とリップル排除とを同時に保持するこ
とは困難である。
【００１２】擾乱信号４を排除するために考慮される１
つの要求事項は、擾乱信号が何時発生するか、すなわち
図３のｔ1 を決定することである。
【００１３】急峻な擾乱信号が発生した時点、すなわち
ｔ1 を検出するための１つの回路は、図４に示された検
出器のような、比較器の形をしたしきい値検出器であ
る。
【００１４】比較器１００’は増幅器１０４の出力を電
圧源１０２’の出力と比較する。電圧源１０２’はしき
い値電圧に設定されている。比較器１００’は、増幅器
１０４の出力がしきい値電圧を越えた時に信号を出力す
る。もししきい値電圧が十分高ければ、急峻な擾乱信号
５の例えば２０％が情報信号２のゼロレベルを越えるよ
うにできる。急峻な擾乱信号５がしきい値電圧を越える
と、比較器１００’からの出力である信号、例えばＴＡ
信号が急峻な擾乱信号５の発生を表示する。
【００１５】図５は、前置増幅器１００および読み出し
チャンネル回路１２０へつながれたＭＲセンサー１３０
を示している。ＴＡ信号は急峻な擾乱信号５によって活
性化される。
【００１６】この構成に付随する問題点は、この回路が
情報信号２の直流オフセットを考慮していないというこ
とである。増幅器は前置増幅器でよいが、情報信号２を
直流オフセット電圧でバイアスさせる可能性がある。こ
の直流オフセット電圧は、情報信号２をしきい値電圧よ
りも高い値にまで等価的に持ち上げて、急峻な擾乱信号
の誤った表示を行う。
【００１７】このように、急峻な擾乱信号５のより正確
な検出を提供するために、情報信号２から擾乱信号オフ
セット電圧を除去することが望ましい。
【００１８】
【課題を解決するための手段】例えば増幅器、あるいは
より詳細には、磁気抵抗（ＭＲ）ヘッドへつながれた前
置増幅器によって生成される直流オフセットのようなオ
フセットを除去するための回路と方法とが開示されてい
る。直流オフセットは、比較器およびしきい値回路を含
む検出器を誤ってトリガーする可能性があり、それは急
峻な擾乱信号の誤った検出につながるかもしれない。こ
のオフセットを排除するためにＲＣ回路を使用すること
ができて、それによって情報信号の群遅延を保持するこ
とができる。コンデンサーを情報信号のための信号経路
中に配置するか、あるいは情報信号の直接的な信号経路
へつながれた分流回路中に配置する。
【００１９】比較器および抵抗器は、直接的な信号経路
から直流オフセットを除去して、情報信号のみを残す。
【００２０】本発明は、情報信号中の擾乱信号を検出す
るための装置を含んでおり、それは記憶装置から情報信
号を読み出すための読み出し回路、情報信号を増幅し
て、情報信号に対して直流バイアス信号を付加するため
の増幅器回路、直流バイアス信号を除去することによっ
て擾乱信号を検出して、擾乱信号検出に応答して検出信
号を出力するための検出回路、および情報信号および検
出信号を受信するための読み出しチャンネル回路を含ん
でいる。検出回路は、情報信号から直流バイアス信号を
除去する。
【００２１】更に、増幅器回路と検出回路とは１つの信
号経路によってつながれており、そして、検出回路は信
号経路から直流バイアス信号を除去するための比較器を
含んでいる。
【００２２】更に、増幅器回路と検出回路とは１つの信
号経路によってつながれており、そして検出器回路は信
号経路から分流するようにつながれた比較器を含んでい
る。
【００２３】
【発明の実施の形態】ＭＲヘッド１３０は、磁気記録面
からの合計の情報信号６を読み出して、合計の情報信号
６を前置増幅回路１００へ送信する。図６は、直流オフ
セット信号を備えた合計の情報信号６をしきい値検出回
路１１０および読み出しチャンネル回路１２０へ主要信
号経路に沿って送信する様子を示している。
【００２４】検出回路１１０は主要信号経路１０２への
接続によって前置増幅回路１００へつながれて、情報信
号を得るようになっており、他方、情報信号は前置増幅
回路１００から読み出しチャンネル回路１２０へ送信さ
れるようになっている。
【００２５】図３に示されたように、合計の情報信号６
は急峻な擾乱信号５を含む擾乱信号４を含むことがで
き、その結果として合計の情報信号６が構成される。
【００２６】上で述べたように、合計の情報信号６は図
３に示されたように、急峻な擾乱信号５を含む擾乱信号
４と組み合わされることがある。図９に示されたよう
に、しきい値検出回路は、比較器３３０への入力の一方
と主要信号経路１０２とへつながれたコンデンサーを含
むことができる。抵抗器３１０はアースとコンデンサー
３００との間、および比較器３３０の入力へつながれて
ＲＣ回路を構成することができる。加えて、比較器３３
０の別の入力へは、情報信号のゼロレベルよりも急峻な
擾乱信号５の約２０％高いレベルに設定されたしきい値
電圧３４０がつながれる。もし増幅器回路１００が主要
信号経路に沿って直流利得オフセットを出力しても、コ
ンデンサー３００が情報信号の直流オフセット利得成分
を阻止するため、この信号は比較器３３０へ送信されな
いであろう。このように、比較器３３０は、直流利得オ
フセットに基づく、あるいはそれによって引き起こされ
る誤りのトリッピング信号を提供することがないであろ
う。コンデンサー３００は読み出しチャンネル回路１２
０へ直接にはつながれていないので、コンデンサー３０
０両端の電圧が電圧源３４０からのしきい値電圧を越え
た時も、コンデンサー３００が読み出しチャンネル回路
１３０への情報信号４入力へ影響することはない。
【００２７】図７は本発明の別の実施例を示しており、
それは前置増幅回路１００と読み出しチャンネル回路１
２０との間に位置するしきい値検出回路１４０を備えて
いる。この実施例において、しきい値検出回路１４０は
主要信号経路中に位置している。このしきい値検出回路
１４０は図８に示されている。コンデンサー２００が主
要信号経路１０２中に直接つながれており、それはまた
前置増幅回路１００と読み出しチャンネル回路１２０と
の間に位置することにもなっている。コンデンサー２０
０と読み出しチャンネル回路１２０との間には、主要信
号経路１０２および比較器２３０へつながる抵抗器２１
０とがつながれている。比較器の片側は、前置増幅回路
１００と読み出しチャンネル回路１２０との間の主要信
号経路１０２へつながれている。更に、比較器２３０の
別の側は、しきい値電圧発生器２４０へつながれてい
る。増幅器１００からの直流オフセットはコンデンサー
２００を通して除去される。コンデンサー２００からの
電圧が、しきい値電圧発生器２４０によって設定された
しきい値電圧を越えた電圧に到達すると、比較器２３０
はＴＡ信号を出力して急峻な擾乱信号５が検出されたこ
とを表示する。
【００２８】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 （１）情報信号中の擾乱信号を検出するための装置であ
って、記憶装置から情報信号を読み出すための読み出し
回路、情報信号を増幅して、情報信号に対して直流バイ
アス信号を付加するための増幅器回路、直流バイアス信
号を除去することによって擾乱信号を検出して、擾乱信
号の前記検出に応答した検出信号を出力するための検出
回路、および前記情報信号および前記検出信号を受信す
るための読み出しチャンネル回路、を含むことを特徴と
する装置。
【００２９】（２）第１項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための装置であって、前記検出回路が情報信
号から前記直流バイアス信号を除去することを特徴とす
る装置。
【００３０】（３）第１項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための装置であって、前記増幅器回路と前記
検出回路とが信号経路によってつながれており、前記検
出回路が前記信号経路から前記直流バイアス信号を除去
するための比較器を含んでいることを特徴とする装置。
【００３１】（４）第１項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための装置であって、前記増幅器回路と前記
検出回路とが信号経路によってつながれており、前記検
出回路が前記信号経路から分流するように接続された比
較器を含んでいることを特徴とする装置。
【００３２】（５）情報信号中の擾乱信号を検出するた
めの方法であって、記憶装置から情報信号を読み出す工
程、情報信号を増幅して、情報信号に対して直流バイア
ス信号を付加する工程、直流バイアス信号を除去するこ
とによって擾乱信号を検出して、擾乱信号の検出に応答
した検出信号を出力する工程、および情報信号および前
記検出信号を受信する工程、を含むことを特徴とする方
法。
【００３３】（６）第５項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための方法であって、前記検出する工程が、
情報信号から直流バイアス信号を除去する工程を含んで
いることを特徴とする方法。
【００３４】（７）第５項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための方法であって、前記方法が、情報信号
を増幅するための増幅器と、読み出しチャンネル回路と
の間にコンデンサーを配置する工程を含むことを特徴と
する方法。
【００３５】（８）第５項記載の情報信号中の擾乱信号
を検出するための方法であって、前記方法が、情報信号
を増幅するための増幅器と、前記情報信号および前記検
出信号を受信するための読み出しチャンネル回路との間
に信号ラインを形成する工程を含むことを特徴とする方
法。
【００３６】（９）読み出しチャンネル回路のための、
情報信号中の擾乱信号を検出するための回路。本回路は
擾乱信号に応答する検出信号を提供するようになってお
り、それは情報信号中へ導入される直流バイアス信号の
効果によって影響されない。
【図面の簡単な説明】
【図１】擾乱信号なしの情報信号を示す図。
【図２】情報信号なしの擾乱信号を示す図。
【図３】情報信号と擾乱信号とが組合わさった信号を示
す図。
【図４】擾乱信号の急峻な擾乱信号用の検出器回路を示
す図。
【図５】読み出しチャンネル回路を示す図。
【図６】本発明に従う読み出しチャンネル回路を示す
図。
【図７】本発明に従う読み出しチャンネル回路の別の実
施例を示す図。
【図８】本発明に従うしきい値検出回路を示す図。
【図９】本発明に従う別のしきい値検出回路を示す図。
【符号の説明】
２ 情報信号 ４ 擾乱信号 ５ 急峻な擾乱信号 ６ 入力信号 １００ 前置増幅器 １００’ 比較器 １０２ 主要信号経路 １０２’ 電圧源 １０４ 増幅器 １１０ 検出回路 １２０ 読み出しチャンネル回路 １３０ ＭＲヘッド １４０ しきい値検出回路 ２００ コンデンサー ２１０ 抵抗器 ２３０ 比較器 ２４０ しきい値電圧発生器 ３００ コンデンサー ３１０ 抵抗器 ３３０ 比較器 ３４０ しきい値電圧発生器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 情報信号中の擾乱信号を検出するための
    装置であって、 記憶装置から情報信号を読み出すための読み出し回路、 情報信号を増幅して、情報信号に対して直流バイアス信
    号を付加するための増幅器回路、 直流バイアス信号を除去することによって擾乱信号を検
    出して、擾乱信号の前記検出に応答した検出信号を出力
    するための検出回路、および前記情報信号および前記検
    出信号を受信するための読み出しチャンネル回路、を含
    むことを特徴とする装置。
  2. 【請求項２】 情報信号中の擾乱信号を検出するための
    方法であって、 記憶装置から情報信号を読み出す工程、 情報信号を増幅して、情報信号に対して直流バイアス信
    号を付加する工程、 直流バイアス信号を除去することによって擾乱信号を検
    出して、擾乱信号の検出に応答した検出信号を出力する
    工程、および情報信号および前記検出信号を受信する工
    程、を含むことを特徴とする方法。
JP9187031A 1996-07-11 1997-07-11 擾乱信号検出装置およびその方法 Pending JPH10105912A (ja)

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US (1) US6091557A (ja)
EP (1) EP0818785B1 (ja)
JP (1) JPH10105912A (ja)
KR (1) KR980011402A (ja)
DE (1) DE69725226T2 (ja)
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