JPH1010439A - 顕微鏡写真撮影装置 - Google Patents

顕微鏡写真撮影装置

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JPH1010439A
JPH1010439A JP16580596A JP16580596A JPH1010439A JP H1010439 A JPH1010439 A JP H1010439A JP 16580596 A JP16580596 A JP 16580596A JP 16580596 A JP16580596 A JP 16580596A JP H1010439 A JPH1010439 A JP H1010439A
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JP
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observation
reference image
images
film
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JP16580596A
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English (en)
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Sanenari Kojima
実成 小嶋
Katsuyoshi Yamaguchi
克能 山口
Genichi Yamana
元一 山名
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、熟練を要しなくても、複数の像を重
ね合わせるときの位置合わせを高精度にするための写真
撮影を行う。 【解決手段】顕微鏡の観察光学系を通して観察像を撮影
フィルム16に記録する場合、スリット板32を用いて
基準像を作成し、この基準像を観察光学系の観察像の光
路sに挿入して、透過微分干渉観察像と落射蛍光観察像
とにそれぞれ基準像を挿入した合成像を撮影フィルム1
6に記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標本等を観察した
ときの観察像を保存や解析情報としてフィルムに記録す
るための顕微鏡写真撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、微細な試料を拡大観察したり、観
察像をビデオ画像として記録することのできる顕微鏡
は、生物分野の研究をはじめ工業分野の検査工程まで幅
広く利用されている。このような写真撮影可能な顕微鏡
は、各種倍率、観察法での研究記録手段として有効であ
る。
【0003】ところで、このような顕微鏡では、同一観
察像を各種観察法、例えば透過微分干渉観察法と落射蛍
光観察法とに切り換えて1枚の撮影フィルム上に多重記
録することがあるが、このような場合、同一フィルムに
対してそれぞれの観察法で複数回露光を行って写真撮影
している。
【0004】そして、これらの露光において露光時間
は、自動測光装置により写真撮影を行う際のフィルム露
光時間を決定している。しかしながら、この自動測光装
置は、単独撮影用に設定されているのが殆どであり、複
数回同時の駒で撮影を行うと、露光過多の写真が出来上
がってしまう。そこで、複数回露光する際には、1回分
の露光時間に補正をかけて露光時間を制限して写真撮影
を行うが、このような作業にはかなりの熟練を要する。
【0005】このような場合を想定して、例えば特開平
4−326316号公報に記載されているように、異種
の観察法での多重露光撮影を円滑に行うための自動制御
方式を提案し、多重露光撮影での露光時間演算と連続撮
影とに対する制御により写真性能の向上を図った。
【0006】又、近年盛んに行われている蛍光観察での
自動露出演算機能を、例えば特開平5−113589号
公報において提案し、この自動露出演算機能を備えた顕
微鏡写真撮影装置によって、蛍光観察でも最適な写真撮
影を行うことができ、写真撮影性能と、操作性の向上を
図った。
【0007】さらに、単独の観察法で各々最適に写真撮
影された各像を重ね合わせる手段としては、複数の撮影
フィルムで同一印画紙に複数回焼き付け作業を行うもの
がある。
【0008】このような各像の重ね合わせとしては、複
数の撮影フィルムを位置合わせする基準となるものは、
例えばネガフィルムの外枠や実際に撮影されている観察
像そのものとなる。
【0009】特に顕微鏡写真では、リバーサルフィルム
を使用して撮影したものをスライドプロジェクタで投影
するケースがあり、この場合には、リバーサルフィルム
自体をそのまま重ね合わせてスクリーンに多重像を投影
している。
【0010】このようなリバーサルフィルムの場合も、
ネガフィルム同様、重ね合わせの基準となるものは、フ
ィルムの外形枠、スライド用スリーブ枠、実際の観察像
等である。
【0011】又、観察像を重ね合わせる別の手段として
は、観察像を一旦コンピュータに取り込み、ここでディ
ジタル画像を画像処理装置を用いて、モニタ画面上で実
際の観察像を見ながら合成画像を作成し、この合成画像
をさらにビデオプリンタ等で出力するものがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記写
真撮影装置では、同一フィルムのトータルの露出時間を
最適にする制御を行っているので、各観察法毎の露出時
間は、必ずしも最適になっておらず、観察法によって
は、ある1つの観察法の観察像のみ強調された写真が出
来上がる虞がある。
【0013】例えば、蛍光観察と微分干渉観察との多重
露光写真では、観察像の全体像を微分干渉法で撮影し、
実際の蛍光物質の発色を蛍光観察で観察する手法が幅広
く用いられているが、この場合、蛍光像に対して微分干
渉像の方が遥かに明るい像となる。
【0014】このため、かかる多重露光写真としては、
微分干渉像に偏った露出時間で写真撮影を行うことにな
るので、多重露光の写真として満足のいくものが得られ
ない結果となる。
【0015】又、蛍光観察での上記自動露出演算機能も
単独撮影のみに着目した技術であり、多重露光に関して
は何等考慮されていないが現状である。仮に単独撮影し
て得られた複数のスライドフィルムを重ね合わせて多重
像を作成する場合、顕微鏡写真の蛍光写真などは、観察
像自体の形が鮮明に写っていないことが多く、実際の像
を見ながらの合わせ込みはかなり難しく、その際にスラ
イドフィルム等の重ね合わせ誤差が生じ、綺麗にスライ
ド投影できない。
【0016】さらに、画像処理装置等で観察像を重ね合
わせる場合は、画像処理装置の性能やプリンタの解像度
にかなりのばらつきがあるので、高価な装置であれば、
それ程像の劣化は見られないが、画像処理の精度の高低
により機種差が大きく撮影データの信頼性に欠けるケー
スも出てくる。
【0017】このため、せっかく撮影した写真が情報と
しての価値を失ってしまう虞がある。写真の情報として
の価値を下げずに観察像の重ね合わせを達成しようとす
るならば、高精度な画像処理を行う非常に高価な装置を
用意しなければならない。
【0018】そこで本発明は、熟練を要しなくても、複
数の像を重ね合わせるときの位置合わせを高精度にする
ための写真撮影ができる安価な顕微鏡写真撮影装置を提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、顕微
鏡の観察光学系を通して観察像をフィルムに記録する顕
微鏡写真撮影装置において、基準像を発生する基準像発
生手段と、この基準像発生手段により発生した基準像を
観察光学系の観察像の光路に挿入する像結合手段と、を
備えた顕微鏡写真撮影装置である。
【0020】このような顕微鏡写真撮影装置であれば、
顕微鏡の観察光学系を通して観察像をフィルムに記録す
る場合、基準像発生手段により基準像を発生し、この基
準像を像結合手段により観察光学系の観察像の光路に挿
入する。これにより、観察像に基準像が挿入された像が
フィルムに記録される。
【0021】従って、例えば各種観察法で得られた観察
像を記録したフィルムを重ね合わせる場合には、フィル
ムに記録された基準像を用いて位置合わせする。請求項
2によれば、ステージ上に載置された観察対象を顕微鏡
の観察光学系を通してフィルムに記録する顕微鏡写真撮
影装置において、基準像を発生する基準像発生手段と、
この基準像発生手段により発生した基準像を観察光学系
の観察像の光路に挿入する像結合手段と、ステージの位
置を検出するステージ位置検出手段と、基準像の観察像
に対する挿入位置を移動する基準像移動手段と、ステー
ジ位置検出手段により検出されたステージ位置に応じて
基準像移動手段を駆動して基準像の観察像に対する挿入
位置を移動する基準像制御手段と、を備えた顕微鏡写真
撮影装置である。
【0022】このような顕微鏡写真撮影装置であれば、
顕微鏡の観察光学系を通して観察像をフィルムに記録す
る場合、基準像発生手段により発生した基準像を像結合
手段により観察光学系の観察像の光路に挿入し、観察像
に基準像を挿入した像をフィルムに記録するが、この際
に、例えばステージが誤操作で移動すると、このステー
ジの位置がステージ位置検出手段により検出され、この
ステージ位置に応じて基準像の観察像に対する挿入位置
が移動される。これにより、フィルム面上での観察像と
基準像との絶対位置は変わらず、例えば各種観察法で得
られた観察像を記録したフィルムを重ね合わせる場合、
フィルムに記録された基準像を用いることにより位置ず
れのない合成写真ができる。
【0023】請求項3によれば、請求項2記載の顕微鏡
写真撮影装置において、基準像制御手段は、観察光学系
における観察対象に対する倍率を確認し、この倍率とス
テージ位置検出手段により検出されたステージ位置とに
基づいて基準像の移動距離を求める機能を有する。
【0024】このような顕微鏡写真撮影装置であれば、
例えばステージが誤操作で移動すると、観察対象に対す
る倍率が確認され、この倍率とステージ位置検出手段に
より検出されたステージ位置とに基づいて基準像の移動
距離が求められる。そして、この移動距離に従って基準
像の観察像に対する挿入位置が移動される。これによ
り、倍率を考慮することによりフィルム面上で観察像と
基準像との絶対位置は変わらず、例えば各種観察法で得
られた各観察像を記録したフィルムを重ね合わせる場
合、フィルムに記録された基準像を用いることにより位
置ずれのない合成写真ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。図1は顕微鏡写真撮影装置の構成図で
ある。透過照明用光源1としては、例えばハロゲンラン
プが用いられる。この透過照明用光源1から放射される
光の光路上には、透過照明光学系2、反射ミラー3、コ
ンデンサレンズ4が配置され、透過照明光を観察対象と
しての標本5に照明するものとなっている。
【0026】このうち透過照明光学系2は、透過照明用
光源1からの光を集光させるためのコレクタレンズや透
過照明用光源1の色温度を変えずに明るさの調光を行う
複数枚のNDフィルタなどから構成されている。
【0027】コンデンサレンズ4は、透過照明用光源1
から透過照明光学系2を通過した光を標本5に集光させ
るものである。一方、落射照明用光源6としては、例え
ば水銀ランプが用いられている。この落射照明用光源6
から放射される光の光路上には、落射照明光学系7、励
起光シャッタ8、及びキューブユニット9が配置され、
落射照明光を標本5に照明するものとなっている。
【0028】このうち落射照明光学系7は、透過照明用
光源1の色温度を変えずに明るさの調光を行う複数枚の
NDフィルタや落射視野絞り、落射開口絞りなどから構
成されている。
【0029】励起光シャッタ8は、落射照明光路に対し
て選択的に挿脱自在に配置されており、落射照明用光源
6からの光を標本5に対して落射照明を行うか、又は落
射照明を行わないかを選択できるものとなっている。
【0030】キューブユニット9は、各種観察法に応じ
て観察光学系の光路s上に選択的に挿脱されるもので、
複数のユニットから構成されている。この場合、キュー
ブユニット9は、落射蛍光観察法のときに観察光学系の
光路s上に挿入され、かつ透過観察法のときに観察光学
系の光路sから離脱される。
【0031】一方、上記観察光学系は、標本5の拡大観
察像を得るためのもので、その光路s上には、対物レン
ズ10、光路分割プリズム11が配置されている。この
うち対物レンズ10は、標本5を拡大観察するためのも
のであり、光路分割プリズム11は、写真撮影用の光路
と観察用の光路とに分割するものである。なお、観察用
の光路上には接眼レンズ12が配置されている。
【0032】光路分割プリズム11により分割された写
真撮影用の光路上には、結像レンズ13、プリズム1
4、写真撮影用シャッター15、撮影フィルム16が配
置されている。
【0033】このうち結像レンズ13は、標本5の観察
像を撮影フィルム16上に結像させるものである。プリ
ズム14は、結像レンズ13からの観察像を撮影フィル
ム16側の光路と露光時間演算用の光を検出するための
受光素子17の光路とに分割するものである。
【0034】この受光素子17の前方側には、結像レン
ズ18が配置され、プリズム14により分割された観察
像を受光素子17の受光面に結像するものとなってい
る。この受光素子17は、周知のCCD素子やSPD等
であり、受光する光の強度(強弱)に応じた電気信号を
出力するもので、その出力端子は測光回路19に接続さ
れている。
【0035】この測光回路19は、受光素子17から出
力された電気信号を入力し、露光演算用のデータに変換
出力する機能を有している。写真撮影用シャッター15
は、シャッター駆動回路20の制御により開閉動作する
もので、通常は閉じており、写真撮影時のみに露光時間
分の開動作を行う機能を有している。
【0036】撮影フィルム16は、フィルム駆動回路2
1の駆動により巻き上げ/巻き戻しされるものとなって
いる。一方、基準像を発生する基準像発生手段が備えら
れている。
【0037】すなわち、指標用光源30は、基準像を得
るための発光源であり、例えばハロゲンランプ、LED
等が用いられている。この指標用光源30は、指標点灯
回路31により点灯、消灯するものとなっている。
【0038】この指標用光源30から放射される光の光
路上には、スリット板32、結像レンズ33、及び基準
像を観察光学系の観察像の光路sに挿入するための像結
合手段としての像結合光学素子34、例えばプリズムが
配置されている。
【0039】このうちスリット板32は、指標用光源3
0から放射される光を実際に写し込ませる基準像を形成
するためのもので、例えば図2(a)(b)に示すようなスリ
ットが形成されている。これらスリット板32は、一対
角方向の各コーナーにそれぞれ各孔が形成され、同図
(b) に示すスリット板32は、1コーナー側に十字型の
孔が形成されている。
【0040】結像レンズ33は、基準像が観察像と同じ
結像面になるように、観察像面と共役な位置にスリット
板32の基準像を結像させるためのものである。制御回
路35は、周知のCPU回路で、CPU、ROM、RA
M及びその周辺回路から構成されるもので、測光回路1
9、シャッター駆動回路20、フィルム駆動回路21、
指標点灯回路31を動作制御し、写真撮影全体の制御を
行う機能を有している。
【0041】この制御回路35は、測光回路19から露
光演算用のデータを受け、この露光演算用のデータに基
づいて撮影フィルム16に対する露光時間を算出し、露
光開始スイッチ36が押し操作されたときに、露光時間
に従ってシャッター駆動回路20にシャッター開指令を
発する機能を有している。
【0042】なお、標本5は、試料移動ステージ上に載
置され、観察光学系の光路sに対して垂直方向に移動自
在になっており、観察する位置を任意に移動できる。次
に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
【0043】観察者により透過微分干渉観察と落射蛍光
観察との多重像を撮影フィルム16に記録する場合につ
いて説明する。 (a) 透過微分干渉観察での写真撮影操作 透過微分干渉観察の場合、落射照明は不要であるので、
励起光シャッター8は、落射照明用光源6からの光路上
に挿入され、励起光を遮蔽する。
【0044】又、キューブユニット9は、観察光学系の
光軸sから離脱されている。この状態に、透過照明用光
源1から光が放射されると、この光は、透過照明光学系
2を通って反射ミラー3で上方に向かって反射し、コン
デンサレンズ4により標本5に集光される。
【0045】この標本5からの観察像は、対物レンズ1
0により拡大された透過微分干渉観察像となり、プリズ
ム34を通って光路分割プリズム11に入射し、ここで
写真撮影用と観察用との各透過微分干渉観察像に分割さ
れ、このうち観察用の透過微分干渉観察像は接眼レンズ
12を通して観察されるものとなる。又、このとき微分
干渉観察法で必要とされる各種光学素子(ポラライザ、
アナライザ、DICプリズム)等は、予め挿入されてい
るものとする。
【0046】一方、写真撮影用の透過微分干渉観察像
は、結像レンズ13を通してプリズム14に入射し、写
真撮影用シャッター15側と受光素子17側とに分割さ
れ、このうち受光素子17には、結像レンズ18により
透過微分干渉観察像が結像される。
【0047】この受光素子17は、受光した透過微分干
渉観察光の強度に応じた電気信号を出力し、これが測光
回路19により露光演算用のデータに変換されて制御回
路35に送られる。
【0048】この制御回路35は、測光回路19から露
光演算用のデータを受けると、この露光演算用のデータ
に基づいて透過微分干渉観察像での最適な撮影フィルム
16に対する露光時間を算出する。
【0049】一方、制御回路35は、指標点灯回路31
に対して点灯指令を発するので、この指標点灯回路31
により指標用光源30は点灯する。この指標用光源30
から放射された光は、図2(a) 又は図2(b) に示すスリ
ット板32を通って基準像となり、この基準像が結像レ
ンズ33、像結合光学素子34を通って透過微分干渉観
察像に合成される。
【0050】このときの基準像は、図2(a) に示すよう
に光が一対角方向の各コーナーの各孔を通過したもの
か、又は同図(b) に示すように光が1コーナー側の十字
型の孔を通過したものである。
【0051】そして、この基準像は、結像レンズ33に
より透過微分干渉観察像と同じ位置に結像される。次
に、実際に透過微分干渉観察像を撮影フィルム16に記
録する操作が行われる。
【0052】露光開始スイッチ36が押し操作される
と、制御回路35は、露光演算用のデータに基づいて算
出した撮影フィルム16に対する露光時間に従ってシャ
ッター駆動回路20にシャッター開指令を発する。
【0053】このシャッター開指令を受けてシャッター
駆動回路20が動作すると、写真撮影用シャッター15
は、露光時間分だけ開き、撮影フィルム16に対して露
光動作を行う。
【0054】この露光動作が終了すると、制御回路35
は、フィルム駆動回路21に指令を発し、1枚目のフィ
ルム巻き上げ動作を行う。これにより、撮影フィルム1
6には、図3に示すように1枚目の部分(1駒)Q1
透過微分干渉観察像Wと基準像E1 、E2 とが合成され
た撮影像が記録される。
【0055】(b) 落射蛍光観察での写真撮影操作 続いて落射蛍光観察に移る。この観察での観察及び写真
撮影を行う場合、透過照明用光源1を消灯し、落射蛍光
用のキューブユニット9を観察光学系の光路sに挿入す
る。そして、励起光シャッタ8を開き、落射照明用光源
6を点灯し、この落射照明用光源6から放射された励起
光を、落射照明光学系7を通してキューブユニット9に
より下方に反射し、さらにプリズム34、対物レンズ1
0を通して標本5に投影する。
【0056】この標本5からの観察像は、対物レンズ1
0により拡大された落射蛍光観察像となり、プリズム3
4を通って光路分割プリズム11に入射し、ここで写真
撮影用と観察用との各落射蛍光観察像に分割され、この
うち観察用の落射蛍光観察観察像は接眼レンズ12を通
して観察される。
【0057】一方、写真撮影用の落射蛍光観察像は、結
像レンズ13を通してプリズム14に入射し、写真撮影
用シャッター15側と受光素子17側とに分割され、こ
のうち受光素子17には、結像レンズ18により落射蛍
光観察像が結像される。
【0058】この受光素子17は、受光した落射蛍光観
察像光の強度に応じた電気信号を出力し、これが測光回
路19により露光演算用のデータに変換されて制御回路
35に送られる。
【0059】この制御回路35は、測光回路19から露
光演算用のデータを受けると、この露光演算用のデータ
に基づいて落射蛍光観察像での最適な撮影フィルム16
に対する露光時間を算出する。
【0060】一方、制御回路35は、指標点灯回路31
に対して点灯指令を発しているので、指標用光源30は
点灯し続けている。この指標用光源30から放射された
光は、スリット板32を通って基準像となり、この基準
像が結像レンズ33、像結合光学素子34を通って落射
蛍光観察像に合成される。そして、この基準像は、結像
レンズ33により落射蛍光観察像と同じ位置に結像され
る。
【0061】次に、落射蛍光観察像を撮影フィルム16
に記録する操作が行われる。露光開始スイッチ36が押
し操作されると、制御回路35は、落射蛍光観察像に対
する露光時間に従ってシャッター駆動回路20を駆動
し、写真撮影用シャッター15を露光時間分だけ開き、
撮影フィルム16に対して露光動作を行う。
【0062】これにより、撮影フィルム16には、図3
に示すように2枚目の部分(2駒)Q2 に落射蛍光観察
像Fと基準像E1 、E2 との合成された撮影像が記録さ
れる。
【0063】この露光動作が終了すると、制御回路35
は、フィルム駆動回路21に指令を発し、2枚目のフィ
ルム巻き上げ動作を行う。 (c) 多重像の作成 以上のようにして得られた撮影フィルム16における1
枚目の透過微分干渉観察像Wと2枚目の落射蛍光観察像
Fとの多重像を作成する場合には、例えば、プリント時
やスライド写真の作成時に、これら1枚目の透過微分干
渉観察像Wの部分Q1 と2枚目の落射蛍光観察像Fの部
分Q2 とを重ね合わせる。
【0064】これら撮影フィルム16の1枚目の部分Q
1 と2枚目の部分Q2 とを重ね合わせるとき、1枚目と
2枚目とにおける各基準像E1 、E2 を一致して重ね合
わせる。
【0065】図4はかかる基準像E1 、E2 を一致して
重ね合わせたときの透過微分干渉観察像Wと落射蛍光観
察像Fとの多重像を示している。すなわち、透過微分干
渉観察法と落射蛍光観察法とによりそれぞれ最適に撮影
された各フィルムの合成が位置ずれなく出来る。すなわ
ち、観察法が変わっても標本5と基準像E1 、E2 との
位置関係は変化しないので、透過微分干渉観察像Wと落
射蛍光観察像Fとを気にしなくても各基準像E1 、E2
の位置合わせのみで簡単に多重像の合成が行える。
【0066】このように上記第1の実施の形態において
は、スリット板32を用いて基準像を作成し、この基準
像E1 、E2 を観察光学系の観察像の光路sに挿入し
て、透過微分干渉観察像Wと落射蛍光観察像Fとにそれ
ぞれ基準像E1 、E2 を挿入した合成像を撮影フィルム
16に記録するようにしたので、各種観察法で得られた
観察像、例えば透過微分干渉観察像Wと落射蛍光観察像
Fと重ね合わせるときの位置合わせを熟練を要しなくて
も高精度に行うことができ、写真の情報としての価値を
下げない多重像を得ることができる。
【0067】又、既にある顕微鏡に対して指標用光源3
0やスリット板32、キューブユニット9を配置すれば
よいので、簡単な構成で実現でき、かつ安価にできる。
従って、顕微鏡写真撮影操作に熟練していなくても簡単
に失敗のない複数の観察法による多重像の写真撮影を行
うことができる。
【0068】そして、高価な画像処理装置やプリンタが
なくても非常に簡単、かつ安価に高精度な観察像の重ね
合わせができる。さらに、撮影フィルム16に写し込む
基準像E1 、E2 の形状を変え、これら基準像E1 、E
2 をプリント時に自動で読み取ることも可能となる。
【0069】これら基準像E1 、E2 に各種工夫を加え
ることで、通常の観察には何等影響なく、単独の観察法
で写真撮影を行っているにも関わらず、多重像の写真撮
影を得ることができる。
【0070】さらに上記第1の実施の形態では、スリッ
ト板32の形状を変えて基準像を複数発生させたり、任
意の形状に形成することができる。又、スリット板32
が移動可能なので、基準像を透過微分干渉観察像Wや落
射蛍光観察像F等の観察像の邪魔にならない部分に挿入
することができ、多重像の写真撮影に基準像の影響を与
えることがない。
【0071】なお、上記第1の実施の形態は、次の通り
変形してもよい。例えば、スリット板8は、固定配置す
るのでなく、観察視野内で光軸方向と垂直方向に移動自
在に配置する構成にしてもよい。
【0072】このような構成であれば、視野内、すなわ
ち撮影フィルム16の任意の位置で基準像E1 、E2
写し込むことができる。例えば、透過微分干渉観察像W
や落射蛍光観察像Fの邪魔にならない部分に基準像E
1 、E2 を写し込むことができる。
【0073】又、指標用光源30は、常時点灯している
必要はなく、制御回路35により写真撮影時のみに点灯
して、写し込みを行うようにしてもよい。これにより、
観察のみ行う場合は、接眼レンズ12の観察像に基準像
1 、E2 が見えなく、多重露光撮影をしていることを
意識せずに快適な観察環境にすることができる。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0074】図5は顕微鏡写真撮影装置の構成図であ
る。標本5は、試料移動ステージ40上に載置されてい
る。この試料移動ステージ40には、ステージ位置検出
装置41が設けられ、このステージ位置検出装置41
は、例えばエンコーダにより試料移動ステージ40のX
軸方向とY軸方向との位置検出を行う機能を有してい
る。
【0075】このステージ位置検出装置41の出力端子
は、カウンタ回路42を介して制御回路43に接続され
ている。このカウンタ回路42は、ステージ位置検出装
置41から出力された検出信号をステージ座標に変換出
力する機能を有している。
【0076】複数の対物レンズ10−1、10−2は、
それぞれ対物倍率の異なるもので、共にレボルバ44に
取り付けられている。これら対物レンズ10−1、10
−2は、レボルバ44の回転により選択的に観察光学系
の光路s上に挿入され、対物倍率の変更を行う機構とな
っている。
【0077】対物位置検出回路45は、観察光学系の光
路s上に挿入されている対物レンズ10−1又は10−
2が何倍の対物倍率かを検出するためのもので、例えば
現在観察光学系の光路s上に挿入されているレボルバ4
4の穴位置を検出する機能を有している。
【0078】一方、スリット板32には、スリット板駆
動回路46が接続されている。このスリット板駆動回路
46は、スリット板32を指標用光源30の光路に対し
て垂直方向の平面内で移動駆動する機能を有している。
【0079】上記制御回路43は、周知のCPU回路
で、CPU、ROM、RAM及びその周辺回路から構成
されるもので、測光回路19、シャッター駆動回路2
0、フィルム駆動回路21、指標点灯回路31、スリッ
ト板駆動回路46、対物位置検出回路45、カウンタ回
路42を動作制御し、写真撮影全体の制御を行う機能を
有している。
【0080】この制御回路43は、測光回路19から露
光演算用のデータを受け、この露光演算用のデータに基
づいて撮影フィルム16に対する露光時間を算出し、露
光開始スイッチ36が押し操作されたときに、露光時間
に従ってシャッター駆動回路20にシャッター開指令を
発する機能を有している。
【0081】又、この制御回路43は、対物位置検出回
路45により検出されたレボルバ44の穴位置を取り込
んで現在の対物倍率を認識し、かつステージ位置検出装
置41により検出された試料移動ステージ40のステー
ジ座標をカウンタ回路42を通して取り込み、これら対
物倍率と試料移動ステージ40の座標データとに基づい
て観察像、つまりスリット板32の移動距離(以下、補
正距離と称する)を算出してスリット板駆動回路46に
送出する機能を有している。
【0082】この制御回路43における対物倍率の認識
機能は、予め図6に示すようなレボルバ穴に対する対物
倍率のデータテーブルを持っており、対物位置検出回路
45により検出されたレボルバ44の穴位置から現在の
対物倍率を認識するものとなっている。
【0083】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。上記第1の実施の形態では、複数枚の写
真撮影を行って像の重ね合わせを行う場合に標本5の位
置は移動しないものとしているが、実際には、写真撮影
者の誤操作により、撮影操作をしている間に試料移動ス
テージ40を不用意に動かしてしまう虞がある。
【0084】例えば、透過微分観察像Wを撮影した後、
試料移動テーブル40に触れたことに気が付かずに、次
の落射蛍光観察像Fを撮影すると、これら透過微分観察
像Wと落射蛍光観察像Fとでは、それぞれのフィルムに
おいて基準像E1 、E2 との位置関係が狂ってしまい、
これら像W、Fの重ね合わせができなくなる。
【0085】第1の実施の形態では、このような問題を
解決する。先ず、透過微分干渉観察の場合、透過照明用
光源1から放射された光は、透過照明光学系2などを通
り、コンデンサレンズ4により標本5に集光される。
【0086】この標本5からの観察像は、対物レンズ1
0により拡大された透過微分干渉観察像となり、プリズ
ム34、光路分割プリズム11、さらに結像レンズ13
を通してプリズム14に入射し、ここで写真撮影用シャ
ッター15側と受光素子17側とに分割される。
【0087】このうち受光素子17は、受光した透過微
分干渉観察光の強度に応じた電気信号を出力し、これが
測光回路19により露光演算用のデータに変換されて制
御回路43に送られる。
【0088】この制御回路43は、測光回路19から露
光演算用のデータを受けると、この露光演算用のデータ
に基づいて透過微分干渉観察像での最適な撮影フィルム
16に対する露光時間を算出する。
【0089】一方、指標用光源30から放射された光
は、スリット板32を通って基準像となり、この基準像
が結像レンズ33、像結合光学素子34を通って透過微
分干渉観察像に合成され、結像レンズ33により透過微
分干渉観察像と同じ位置に結像される。
【0090】このとき、観察者は、透過微分干渉観察像
に対して所望の画角にフレーミングを行い、かつ透過微
分干渉観察像の邪魔にならないように基準像の位置を決
定する。
【0091】そして、露光開始スイッチ36が押し操作
されると、制御回路43は、ステージ位置検出装置41
により検出された試料移動ステージ40のステージ座標
をカウンタ回路42を通して取り込んで記憶する。
【0092】これと共に、制御回路43は、露光演算用
のデータに基づいて算出した撮影フィルム16に対する
露光時間に従ってシャッター駆動回路20にシャッター
開指令を発し、この写真撮影用シャッター15を露光時
間分だけ開き、撮影フィルム16に対して露光動作を行
う。この露光動作が終了すると、制御回路43は、フィ
ルム駆動回路21に指令を発し、1枚目のフィルム巻き
上げ動作を行う。
【0093】これにより、撮影フィルム16には、図7
に示すように1枚目の部分Q10に透過微分干渉観察像W
と基準像E1 、E2 とが合成された撮影像が記録され
る。続いて、落射蛍光観察に移る。
【0094】ここで、試料移動ステージ40が観察者の
誤操作により動かされたとする。例えば、試料移動ステ
ージ40が、図8に示すように透過微分干渉観察のとき
のステージ座標A(256, 512)から誤操作によりステー
ジ座標B(200, 550)に移動してしまったとする。
【0095】このような試料移動ステージ40の誤操作
を知らずに、落射蛍光観察の写真撮影を行うに、透過照
明用光源1を消灯し、落射蛍光用のキューブユニット9
を観察光学系の光路sに挿入し、励起光シャッタ8を開
き、落射照明用光源6からの励起光を、落射照明光学系
7などを通して標本5に投影する。
【0096】この標本5からの観察像は、対物レンズ1
0により拡大された落射蛍光観察像となり、上記同様
に、プリズム34、光路分割プリズム11などを通して
受光素子17に結像され、この受光素子17から出力さ
れた電気信号が露光演算用のデータに変換されて制御回
路43に送られる。
【0097】この制御回路43は、露光演算用のデータ
を取り込んで落射蛍光観察像での最適な撮影フィルム1
6に対する露光時間を算出する。これと共に制御回路4
3は、指標用光源30は点灯し続けるので、スリット板
32を通って基準像は、落射蛍光観察像と同じ視野に結
像される。
【0098】次に、実際に落射蛍光観察像を撮影フィル
ム16に記録するために露光開始スイッチ36が押し操
作されると、制御回路43は、ステージ位置検出装置4
1により検出された試料移動ステージ40のステージ座
標をカウンタ回路42を通して取り込んで記憶し、かつ
透過微分干渉観察時のステージ座標A(256, 512)と今
回取り込んだステージ座標B(200, 550)とを比較す
る。
【0099】この比較の結果、ステージ座標Aと今回取
り込んだステージ座標Bとが一致、すなわちこれらステ
ージ座標のX軸、Y軸の差がそれぞれ「0」であれば、
制御回路43は、試料移動ステージ40が移動せずに同
一位置にあるとし、補正動作の必要が無いと判断して、
落射蛍光観察像に対する露光時間に従ってシャッター駆
動回路20を駆動し、写真撮影用シャッター15を露光
時間分だけ開き、撮影フィルム16に対して露光動作を
行う。
【0100】ところが、本実施の形態では、ステージ座
標A(256, 512)と今回取り込んだステージ座標B(20
0, 550)との比較の結果、これらステージ座標のX軸、
Y軸に差があるので、制御回路43は、対物位置検出回
路45を通して対物倍率を確認する。
【0101】すなわち、対物位置検出回路45は、現
在、観察光学系の光路s上に挿入されているレボルバ4
4の穴位置を検出する。制御回路43は、この対物位置
検出回路45により検出されたレボルバ44の穴位置を
取り込み、図6に示す対物倍率のデータテーブルから現
在の対物倍率を認識する。
【0102】次に制御回路43は、ステージ座標A(25
6, 512)と今回取り込んだステージ座標B(200, 550)
との差を対物倍率により除算して基準像E1 、E2 の移
動量を求める。
【0103】すなわち、これは対物倍率による移動量の
違いを補正するためのもので、この例では、対物倍率が
1倍のときに、試料移動ステージ40と基準像E1 、E
2 の移動距離すなわち結像面での移動距離が同一として
いる。この移動距離が1:1で対応しない場合は、次の
演算式のように補正係数Kがかかる。
【0104】従って、基準像E1 、E2 の補正距離は、 補正距離=K{(前回の座標−今回の座標)/対物倍率} …(1) (今回の例では、K=1)となる。
【0105】例えば、レボルバ44の穴の位置がNO.
3であった場合、対物倍率は4倍となる。そして、透過
微分干渉観察時のステージ座標A(256, 512)と今回取
り込んだステージ座標B(200, 550)を用いて、X軸方
向、Y軸方向の各補正距離を求めると、 X軸補正距離=1×{(256−200)/4} =14 …(2) Y軸補正距離=1×{(512−550)/4} =−9.5 …(3) となる。
【0106】このように補正距離が求められると、制御
回路43は、X軸補正距離及びY軸補正距離だけ基準像
1 、E2 を移動するために、スリット板駆動回路46
に対して駆動指令を与える。
【0107】これにより、スリット板駆動回路46は、
X軸補正距離及びY軸補正距離に従ってスリット板32
を、指標用光源30の光路に対して垂直方向の平面内で
移動する。
【0108】これにより、落射蛍光観察像と基準像E
1 、E2 との位置関係が、透過微分干渉観察時と同一と
なる。しかるに、制御回路43は、落射蛍光観察像に対
する露光演算用のデータに基づいて算出した撮影フィル
ム16に対する露光時間に従ってシャッター駆動回路2
0にシャッター開指令を発し、この写真撮影用シャッタ
ー15を露光時間分だけ開き、撮影フィルム16に対し
て露光動作を行う。
【0109】これにより、撮影フィルム16には、図7
に示すように2枚目の部分Q11に落射蛍光観察像Fと基
準像E1 、E2 とが合成された撮影像が記録される。こ
の露光動作が終了すると、制御回路43は、フィルム駆
動回路21に指令を発し、2枚目のフィルム巻き上げ動
作を行う。
【0110】以上のようにして得られた撮影フィルム1
6における1枚目の透過微分干渉観察像Wと2枚目の落
射蛍光観察像Fとの多重像を作成する場合には、上記同
様に、例えばプリント時やスライド写真の作成時に、こ
れら1枚目の透過微分干渉観察像Wの部分Q1 と2枚目
の落射蛍光観察像Fの部分Q2 とを重ね合わせる。
【0111】これら撮影フィルム16の1枚目の部分Q
1 と2枚目の部分Q2 とを重ね合わせるとき、1枚目と
2枚目とにおける各基準像E1 、E2 を一致して重ね合
わせる。
【0112】このとき、それぞれの駒に映し込まれてい
る基準像E1 、E2 の位置は異なるが、透過微分干渉観
察像Wと基準像E1 、E2 、及び落射蛍光観察像Fと基
準像E1 、E2 との絶対距離は変わっていないので、図
9に示すように観察像位置のずれのない合成写真、すな
わち透過微分干渉観察法と落射蛍光観察法とによりそれ
ぞれ最適に撮影された各フィルムの合成が位置ずれなく
出来る。
【0113】このように上記第2の実施の形態において
は、顕微鏡の観察光学系を通して観察像を撮影フィルム
16に記録する場合、基準像E1 、E2 を観察像の光路
に挿入し、かつ試料移動ステージ40の位置を検出し、
この試料移動ステージ40の位置に応じてスリット板3
2を移動するようにしたので、複数の駒で多重像作成の
写真撮影をしているときに、観察者の誤操作により不用
意に試料移動テーブル40を動かしてしまっても、基準
像E1 、E2 を作成するスリット板32を補正動作で
き、透過微分干渉観察像Wと基準像E1 、E2 、及び落
射蛍光観察像Fと基準像E1 、E2 との絶対距離を変え
ずに、観察像位置のずれのない失敗のない合成写真を撮
影できる。
【0114】又、試料移動ステージ40に位置ずれがあ
れば、観察光学系における観察対象に対する倍率を確認
し、この倍率と試料移動ステージ40のステージ座標と
に基づいてスリット板32を補正動作するので、対物倍
率の違いに応じて正確なスリット板32の補正距離を求
めることができ、対物倍率によって観察像位置がずれる
ことなく透過微分干渉観察法と落射蛍光観察法との各フ
ィルムの合成を位置ずれなくできる。
【0115】従って、上記第1の実施の形態と同様に、
顕微鏡写真撮影操作に熟練していなくても簡単に失敗の
ない複数の観察法による多重像の写真撮影を行うことが
できる。
【0116】そして、高価な画像処理装置やプリンタが
なくても非常に簡単、かつ安価に高精度な観察像の重ね
合わせができる。さらに、撮影フィルム16に写し込む
基準像E1 、E2 の形状を変え、これら基準像E1 、E
2 をプリント時に自動で読み取ることも可能となる。
【0117】これら基準像E1 、E2 に各種工夫を加え
ることで、通常の観察には何等影響なく、単独の観察法
で写真撮影を行っているにも関わらず、多重像の写真撮
影を得ることができる。
【0118】そのうえ、観察像と基準像E1 、E2 との
絶対位置関係を保つことで、観察者の誤操作を防止で
き、非常に操作性に優れた顕微鏡とすることができる。
なお、上記第2の実施の形態は、次の通り変形してもよ
い。
【0119】例えば、上記第2の実施の形態では、対物
レンズ10−1、10−2の倍率にのみ着目し、倍率補
正を実施しているが、顕微鏡では、倍率可変を行うため
のパラメータ素子、例えば結像レンズ13などの写真接
眼レンズや観察光学系の光路中のズームレンズ等が多数
配置されており、これらパラメータ素子の位置、倍率情
報を取得して制御するなどの種々変形が可能である。
【0120】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1〜
3によれば、熟練を要しなくても、複数の像を重ね合わ
せるときの位置合わせを高精度にするための写真撮影が
できる安価な顕微鏡写真撮影装置を提供できる。
【0121】又、本発明の請求項2によれば、観察対象
を載置するステージがずれても、観察像と基準像とのフ
ィルム上での位置を補正して写真撮影ができる顕微鏡写
真撮影装置を提供できる。
【0122】又、本発明の請求項3によれば、観察対象
を載置するステージがずれても、対物倍率とずれ量に基
づいて観察像と基準像とのフィルム上での位置を補正し
て写真撮影ができる顕微鏡写真撮影装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる顕微鏡写真撮影装置の第1の実
施の形態を示す構成図。
【図2】基準像を得るためのスリット板を示す図。
【図3】撮影フィルムに記録された透過微分干渉観察像
及び落射蛍光観察像と基準像との撮影像を示す図。
【図4】基準像で位置合わせされた各観察法の多重像を
示す図。
【図5】本発明に係わる顕微鏡写真撮影装置の第2の実
施の形態を示す構成図。
【図6】レボルバ穴に対する対物倍率のデータテーブル
を示す模式図。
【図7】撮影フィルムに記録された透過微分干渉観察像
及び落射蛍光観察像と基準像との撮影像を示す図。
【図8】試料移動ステージの誤操作による移動の位置座
標を示す図。
【図9】基準像で位置合わせされた各観察法の多重像を
示す図。
【符号の説明】
1…透過照明用光源、 5…標本、 6…落射照明用光源、 8…励起光シャッタ、 10,10−1,10−2…対物レンズ、 15…写真撮影用シャッター、 16…撮影フィルム、 17…受光素子、 30…指標用光源、 32…スリット板、 34…像結合光学素子、 35,43…制御回路、 40…試料移動ステージ、 41…ステージ位置検出装置、 42…カウンタ回路、 44…レボルバ、 45…対物位置検出回路、 46…スリット板駆動回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕微鏡の観察光学系を通して観察像をフ
    ィルムに記録する顕微鏡写真撮影装置において、 基準像を発生する基準像発生手段と、 この基準像発生手段により発生した前記基準像を前記観
    察光学系の前記観察像の光路に挿入する像結合手段と、
    を具備したことを特徴とする顕微鏡写真撮影装置。
  2. 【請求項2】 ステージ上に載置された観察対象を顕微
    鏡の観察光学系を通してフィルムに記録する顕微鏡写真
    撮影装置において、 基準像を発生する基準像発生手段と、 この基準像発生手段により発生した前記基準像を前記観
    察光学系の前記観察像の光路に挿入する像結合手段と、 前記ステージの位置を検出するステージ位置検出手段
    と、 前記基準像の前記観察像に対する挿入位置を移動する基
    準像移動手段と、 前記ステージ位置検出手段により検出された前記ステー
    ジ位置に応じて前記基準像移動手段を駆動して前記基準
    像の前記観察像に対する挿入位置を移動する基準像制御
    手段と、を具備したことを特徴とする顕微鏡写真撮影装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基準像制御手段は、前記観察光学系
    における前記観察対象に対する倍率を確認し、この倍率
    と前記ステージ位置検出手段により検出された前記ステ
    ージ位置とに基づいて前記基準像の移動距離を求める機
    能を有することを特徴とする請求項2記載の顕微鏡写真
    撮影装置。
JP16580596A 1996-06-26 1996-06-26 顕微鏡写真撮影装置 Withdrawn JPH1010439A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100785257B1 (ko) * 2001-03-17 2007-12-13 로베르트 보쉬 게엠베하 액추에이터 및 그 조립 방법

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