JPH1010433A - 顕微鏡システム - Google Patents

顕微鏡システム

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JPH1010433A
JPH1010433A JP16580796A JP16580796A JPH1010433A JP H1010433 A JPH1010433 A JP H1010433A JP 16580796 A JP16580796 A JP 16580796A JP 16580796 A JP16580796 A JP 16580796A JP H1010433 A JPH1010433 A JP H1010433A
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Sanenari Kojima
実成 小嶋
Nobuyuki Nagasawa
伸之 永沢
Takashi Nagano
隆 長野
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用される標本により自動焦点検出に係る制御
内容を切り換えて制御することができ、標本に合わせた
最適な自動焦点検出動作が選択できるようにすること。 【解決手段】対物レンズ4と標本3との間の光軸方向の
距離を変化させて自動的に合焦位置を検出する自動焦点
検出機能を備えた顕微鏡システムにおいて、合焦位置検
出のための複数種の処理内容が格納された記憶手段と、
この記憶手段から取り出した合焦位置検出のための処理
内容に基づいて合焦位置を検出するための処理を実行す
る合焦制御実行手段15と、外部から与えられる選択条
件に基づいて前記合焦制御実行手段15で使用する合焦
位置検出のための処理内容を切換える制御内容切換手段
15とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動焦点検出機能
を備えた顕微鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、微細な試料を拡大観察したり、観
察像を写真やビデオ画像として記録することの出来る顕
微鏡装置が、生物分野の研究をはじめ工業分野の検査工
程等で幅広く利用されている。
【0003】従来の顕微鏡装置では、写真撮影を行う場
合、特に焦点深度の深い低倍対物レンズで写真撮影を行
うためには、写真撮影の際のピント合わせ操作にかなり
の熟練を要していた。また、高倍対物レンズで拡大観察
する場合、標本やステージの傾き等により、標本を光軸
と水平方向に移動しただけでもピントがズレてしまうこ
とがあり、この場合には標本を移動する度に再度ピント
合わせ操作を行わなければならなかった。
【0004】そこで、顕微鏡写真撮影の際のピント合わ
せに関する操作性や写真撮影性能の向上を図るために種
々の技術が開発されてきた。本出願人は、特公平5−8
7804号(特願昭58−47647号)において、顕
微鏡写真撮影性能や写真撮影の操作性を改善するための
技術を開示している。具体的には、標本をスライドガラ
ス標本に限定して、予めピント位置付近にオートフォー
カス開始の基準位置を設け、自動焦点検出(AF制御)
動作を開始すると基準位置まで標本移動ステージを光軸
と垂直方向へ無条件で移動させ、その基準位置からピン
ト合わせ動作を行う、というものである。このような技
術手段を自動合焦機能に組み込むことにより、ピント合
わせの高速化を達成している。
【0005】また、対物レンズの変更や照明光状態の変
更により観察法を切換えることのできる顕微鏡装置があ
る。顕微鏡の観察法にはさまざまなものがあるが、周知
のものでは明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏
光観察、位相差観察、蛍光観察などがある。標本の種類
により、照明光の照射方向(透過/落射照明)を切換え
ることにより標本の種類、特性に応じた観察法で観察を
行っている。
【0006】ところで、対物レンズの変換やコンデンサ
の変更により観察法が切換えられた場合、その都度条件
に合わせて照明光の明るさや絞りの状態を最適な状態に
しなければ顕微鏡の性能を充分に生かすことができな
い。ところが、このような操作は顕微鏡操作にかなりの
熟練を有していなければ円滑に行ない得なかった。
【0007】そこで、対物レンズの状態、光路設定状態
に連動して撮影像の明るさを一定に保つように制御する
顕微鏡システムが開発された。本出願人は、特願平7−
015812号等において、対物レンズの状態等に応じ
て撮影像の明るさを制御することのできる顕微鏡システ
ムを開示している。具体的には、各観察法での絞り、明
るさ、照明状態の調整値等の観察条件を記憶しておき、
観察法が切り換わる毎に最適な観察条件を読出して自動
的に再現するものである。このような技術手段を顕微鏡
システムに採用することで、観察法切換えの操作性の向
上を図り、顕微鏡操作を最適化するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の顕微
鏡装置は、顕微鏡写真の撮影性能、撮影の際の操作性は
改善されたものの、単一標本(スライドガラス標本)を
使用することを前提として自動合焦機能のシステム構成
が採られているため、観察対象の標本がスライドガラス
標本から他の標本へ変わった場合、例えば金属標本のよ
うな反射標本やスライドガラスよりも厚みのある標本に
変わった場合には適応できずに不具合が生じる可能性が
ある。
【0009】例えば、観察対象の標本がスライドガラス
標本から当該スライドガラス標本よりも厚い他の標本へ
変わっている場合、予めスライドガラス標本に対して衝
突が生じないようにピント位置付近に設定した基準位置
よりも他の標本の表面のほうが突出していると、AF制
御を行うときに、基準位置に達する前に対物レンズと標
本が衝突する結果となってしまう。
【0010】また、従来の顕微鏡システムは、観察法が
切換わる毎に最適な観察条件を再現できるようにするこ
とで観察法の切換えに伴う調整作業の操作性を改善して
いるが、AF制御動作として単一モードの制御しか実施
していないことから、上記同様の問題が生じる可能性が
ある。
【0011】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、標本の種類に対応して自動合焦機能を選択
的に切換えることができ、標本に合わせて最適なAF制
御が可能で、標本及び対物レンズの衝突を確実に回避し
得る顕微鏡システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。対物レンズと
標本との間の光軸方向の距離を変化させて自動的に合焦
位置を検出する自動焦点検出機能を備えたものにおい
て、合焦位置検出のための複数種の処理内容が格納され
た記憶手段と、前記記憶手段から取り出した合焦位置検
出のための処理内容に基づいて合焦位置を検出するため
の処理を実行する合焦制御実行手段と、外部から与えら
れる選択条件に基づいて前記合焦制御実行手段で使用す
る合焦位置検出のための処理内容を切換える制御内容切
換手段とを具備する。
【0013】本発明によれば、記憶手段に合焦位置検出
のための処理内容が複数種類用意され、合焦制御実行手
段で使用する合焦位置検出のための処理内容が制御内容
切換手段により外部から与えられる選択条件に基づいて
切換えられる。したがって、標本が変わった場合に、制
御内容切換手段に変更後の標本に適した処理内容を選択
条件として与えてやることにより変更後の標本に適した
処理内容の自動焦点検出が実行されるものとなる。
【0014】制御内容切換手段に対して選択条件を入力
するための入力装置を接続して、観察者が変更後の標本
の種別を指示するだけで当該変更後の標本に適した自動
焦点検出のモードが選択されるようにする。
【0015】スライドガラス標本に対するAF制御の処
理内容としてAF制御開始時に対物レンズ又はステージ
を無条件で基準位置へ移動させる処理を含んだ処理内容
を設定し、反射標本に対するAF制御の処理内容として
AF制御開始時にコントラストの有無を判断してコント
ラストが無い時にはマニュアル操作可能な状態にしてコ
ントラスト値をモニタし、コントラスト値が有りの状態
となった段階で所定の合焦制御へ移行する。
【0016】指示された観察法に合わせて観察条件を自
動的に再設定する観察法自動切換え機能と、対物レンズ
と標本との間の光軸方向の距離を変化させて自動的に合
焦位置を検出する自動焦点検出機能とを備えた顕微鏡シ
ステムにおいて、合焦位置検出のための複数種の処理内
容が格納された記憶手段と、前記記憶手段から取り出し
た合焦位置検出のための処理内容に基づいて合焦位置を
検出するための処理を実行する合焦制御実行手段と、観
察法に応じて前記合焦制御実行手段で使用する合焦位置
検出のための処理内容を切換える制御内容切換手段とを
具備する。
【0017】本発明によれば、使用する観察法によって
観察対象の標本の種類が特定されるので、観察法に応じ
て合焦位置検出のための処理内容を切換えることにより
標本に対して最適なAF制御を自動的に選択できるよう
になる。
【0018】合焦位置検出のための処理内容に対応した
複数の制御モードと観察法の種類との対応を管理するモ
ード管理テーブルを備え、制御内容切換手段が前記モー
ド管理テーブルを参照して観察法に対応した処理内容を
認識できるようにした。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)第1の実施の形態の顕微鏡装置
は、種類の異なる複数の標本について個々の標本毎にA
F制御内容の異なる各AF制御用プログラムを記憶して
おき、観察者から観察対象となる標本の種別データを入
力できるようにして、種別データに基づいて実行すべき
AF制御用プログラム(サブルーチンを含む)を選択す
るようにしている。
【0020】図1は、第1の実施の形態に係わる顕微鏡
装置の全体構成を示している。スライドガラスに作成し
た染色標本等の透過性のある標本を観察するための光を
照射するための透過用光源1を備えている。透過用光源
1から発した照明光でステージ2に載置された標本3を
透過照明光学系を介して透過照明する。照明された標本
3の標本像は対物レンズ4で拡大されてから所定位置で
結像し、当該標本像を接眼レンズ5から拡大観察できる
ようになっている。
【0021】また、金属組織標本など反射光を利用して
観察する為の光源となる落射用光源6を備えている。落
射用光源6を使用して標本3を照明する場合、光路中に
落射キューブ7を挿入する。落射用光源6から発した光
を、図1に示すように光路上に配置した落射キューブ7
にて対物レンズ側へ反射し、対物レンズ4を通して落射
照明する。
【0022】対物レンズ4から出射される標本像の光束
を、接眼レンズ5と自動焦点用光学系に分割するための
鏡筒8が光路上に配置されている。同図に示す例では、
反射光は接眼レンズ側へ入射し、透過光は自動焦点用光
学系へ入射する。
【0023】自動焦点用光学系には、AF制御に使用さ
れる像の入力部となるCCDセンサ9が設置されてい
る。CCDセンサ9上には結像レンズ10にて標本像を
結像させている。CCDセンサ9面上には光路差分割プ
リズム11により光路差を持たせた2つの像を結像位置
を変えて結像させる。
【0024】CCDセンサ9の蓄積時間のコントロール
やCCDセンサ9に印加するシフトパルスはタイミング
ジェネレータ12が発生させる。CCDセンサ9から読
み出されたアナログデータをアナログ処理部13で処理
してからA/D変換部14でデジタルデータに変換す
る。A/D変換部14から出力されるデジタルデータは
制御回路15へ与えられる。
【0025】制御回路15の内部構成は、周知のCPU
回路であり、観察作業をサポートするためのアプリケー
ションプログラムを格納したROM、演算用データを格
納するためのRAM等を含んでおり、装置全体のコント
ロールを行う。ROMの中には、2種類のAF制御用の
上記プログラムが格納されており、後述する入力装置1
9からの標本種別データに基づいてその制御モードを切
り換えることが可能になっている。
【0026】駆動回路16からの信号によりモータ17
を駆動してステージ2を光軸と垂直方向に上下動させる
ようにしている。モータ17によりステージ2が移動し
た場合にステージ位置を検出するための位置検出回路1
8を備えている。制御回路15は位置検出回路18から
ステージ位置検出信号を取り込んで駆動回路16へ指示
を与える。
【0027】また、自動焦点動作開始信号等の指示を与
えるための入力装置19が制御回路15に接続されてい
る。図4は入力装置19のスイッチ構造を示している。
入力装置19はAF動作のON/OFF制御を行う為の
AFスイッチ20と、AF制御モードの選択を行う為の
MODEスイッチ21,22で構成されている。スイッ
チ20〜22は周知の接点スイッチ回路で構成されてお
り、その状態が制御回路15で読み取れる様になってい
る。
【0028】以上のように構成された顕微鏡装置は以下
のように動作する。この顕微鏡装置はAF制御に光路差
AF方式を採用しているものとする。光路差AF方式
は、基本的にはCCDセンサ9上に基準結像面を挟んで
光軸方向に前後する2ケ所の結像位置を配置し、それぞ
れの受光像に基づいて、駆動回路16を介してモータ1
7を駆動しステージ2を上下動させてピント合わせを行
うものである。この基準結像面に対して前後2ケ所に結
像位置を配置させる役割を果たすのが光路差分割プリズ
ム11である。
【0029】基準結像面より前の結像位置に配置された
受光素子に結像した像(以下前ピン像と呼ぶ)のコント
ラスト信号と、基準結像面より後の結像位置に配置され
た受光素子に結像した像(以下後ピン像と呼ぶ)のコン
トラスト信号は、図2の様な特性を示す。尚、同図にお
ける縦軸はコントラスト値、横軸はデフォーカス量を示
している。
【0030】図2に示すように、前ピン像のコントラス
トは合焦点からステージ2の光軸と垂直方向の+側へ少
し離れた位置で最大となる。また、後ピン像のコントラ
ストは合焦点から前ピン像と反対側のステージ2の光軸
と垂直方向の−側へ少し離れた位置で最大となる。この
ときCCDセンサ9上の前後2ケ所の結像位置は、合焦
点から等距離ずれた位置の像となる。よって、前ピン
像、後ピン像のコントラストの最大値をとる場所は合焦
点から等距離になる。
【0031】図2における後ピン像のコントラスト値
(A)から前ピン像のコントラスト値(B)を差し引い
た値(以下、Sカーブとよぶ)を図3に示す。同図にお
ける縦軸は差分コントラスト値、横軸はデフォーカス量
である。
【0032】図3に示すように、合焦点は(A−B)の
値が0となる点と一致する。この点をクロスポイントと
呼ぶ。また、標本3が合焦点へ近づいている場合、(A
−B)は正の値となり、一方、標本が合焦点から離れて
いる場合は(A−B)は負の値となる。
【0033】制御回路15は、前ピン/後ピン像のコン
トラスト値の差分をとり、その正負の極性でステージ3
を移動させる方向を決定し、駆動回路16を介してモー
タ17によりステージ3を制御する。この動作を前ピン
/後ピン像のコントラスト値の差分が0となるまで繰り
返すことにより対物レンズ4の焦点位置を標本3に一致
させるものである。
【0034】この実施の形態は上記AF制御を実行する
前段で前記2つのAF制御モードの切換え処理を実行し
ている。図6にAF制御モードの切換え処理を含んだA
F制御動作のフローチャートを示している。AF制御モ
ードとして、2つのモードを含んでおり、一つはスライ
ドガラス標本を対象としたものであり、もう一つは金属
組織標本等の反射標本を対象としたものである。ここで
は、MODEスイッチ21はスライドガラス標本に対応
したAF制御モードのスイッチ、MODEスイッチ22
は金属組織標本に対応したAF制御モードのスイッチが
割当られているものとする。
【0035】スライドガラス標本を使用する場合 操作者が、ステージ2上にスライドガラスの標本3をセ
ットし、透過照明光による観察を行うべく透過用光源1
を点灯し、落射キューブ7を光路外へ移動する操作を行
う。そして、観察標本がスライドガラス標本であるの
で、入力装置19のMODEスイッチ21を押し、ピン
ト合わせを行うためにAFスイッチ20を押す。
【0036】制御回路15は、MODEスイッチ21が
選択されたことを入力装置19の接点状態から認識する
と、保持しているモードデータをスライドガラス標本に
対応したAF制御モードを示すモード1にデータ更新す
る。また、MODEスイッチ22が選択された場合には
金属組織標本に対応したAF制御モードを示すモード2
にデータ更新する。
【0037】AFスイッチ20が押されると、そのとき
保持しているモードデータを確認する。今、AF制御モ
ードとしてモード1が保持されているので、モード1に
対応したAF制御用プログラムを実行する。モード1に
対応したAF制御用プログラムは、ステージ2をピント
面付近の基準位置まで無条件で移動させる処理を含んで
いる。そのため、駆動回路16に指示を与えてモータ1
7を駆動し、位置検出回路18の信号をモニターしなが
らステージ2を駆動することにより、ピント面付近の基
準位置を検出する。スライドガラスの一般的な厚みは、
0.9〜1.4mm程であるので、スライドガラスの厚
みを考慮に入れて理論上の合焦位置より、0.5mm下
の付近に基準位置を設定しておくことが好ましい。
【0038】制御回路15は、ステージ2が基準位置に
達したことを検出すると、実際にCCDセンサ9の信号
を確認しながらのピント合わせ動作に移る。制御回路1
5からタイミングジェネレータ12に駆動信号を与えて
CCDセンサ9を駆動する。CCDセンサ9で得られた
像のデータは、アナログ処理部13に入力され、ここで
A/D変換部14の入力仕様に適合した信号レベルに増
幅される。増幅された信号は、A/D変換部14に送ら
れ制御回路15で扱えるデジタルデータに変換される。
A/D変換部14で変換された像データ(デジタルデー
タ)により、制御回路15は、駆動回路16、モータ1
7で前述した光路差AF方式を用いて、ピント合わせ動
作を実行する。そして、ピントが検出されると(Sカー
ブが0となると)、その時点でAF動作を終了する。
【0039】金属組織標本を使用する場合 次に、操作者が、観察している標本3を例えば金属組織
標本などの透過性のない厚い標本に交換したものとす
る。操作者は、透過性のない標本を観察するのに適した
観察条件を設定する。そのため、現在点灯している透過
用光源1を消灯し、落射用光源6を点灯させ、反射光に
より観察を行うため落射キューブ7を光路中に挿入す
る。これにより、落射用光源6からの光は、落射キュー
ブ7により対物レンズ4側に反射され、対物レンズ4を
通して標本3に照射される。標本3に照射された光は、
標本3により反射され再び対物レンズ4、落射キューブ
7を介して鏡筒8、接眼レンズ5を通り観察可能にな
る。
【0040】次にAF制御モードの切換えを行う。標本
3が金属組織標本なので、MODEスイッチ22を選択
する。入力装置19でMODEスイッチ22が押される
と、制御回路15では保持しているモードデータをモー
ド2に更新する。そして、AFスイッチ20が押される
と、制御回路15は現在保持しているモードをモード2
と認識し、モード2に対応したAF制御用プログラムを
実行する。モード2に対応したAF制御用プログラム
は、モード1のようなステージ2を無条件で基準位置ま
で移動させる処理は含んでいない。モード1とは標本が
異なるため、モード1の様な動作ではAF制御できない
からである。モード1では、理論上のピント位置から
0.5mm下の基準位置まで強制的にステージ2を移動
していたが、モード2では標本の厚さが規定できないた
め基準位置の設定が不可能である。仮にモード1と同じ
位置に設定した場合を考えると、スライドガラスの最大
厚み1.4mmより厚い標本がステージ2に載置される
と、ステージ2が基準位置に達する前に対物レンズ4と
標本3が衝突してしまう恐れがあるためである。
【0041】この実施の形態では、モード2に対応した
AF制御用プログラムに、光路差AF方式によるAF制
御を実行する前に、受光像の結像状態を確認してコント
ラストを求める処理が入っている。
【0042】制御回路15は、モード2でAFスイッチ
20が押された場合は、直ちにタイミングジェネレータ
12を駆動し、現在のCCDセンサ9上の受光像の結像
状態を確認する。そして、A/D変換部14からのデー
タによりコントラスト値の演算を行い、コントラストの
無い状態ならばAF動作を待機状態にする。この時、制
御回路15は、CCDセンサ9の駆動は続行させてお
く。
【0043】制御回路15は、図5に示す様にコントラ
ストカーブに対してしきい値(同図c点)を設定して、
コントラストがそのしきい値以上か又はしきい値未満か
によりコントラストの状態(コントラストの有無)を判
断する。コントラスト値がしきい値以上であればコント
ラスト有りと認識し、しきい値未満ならコントラスト無
しと認識する。
【0044】AF待機状態の場合、制御回路15は駆動
回路16への信号出力を中止することにより、モータ1
7をフリー状態にする。モータ17がフリー状態になる
と、ステージ2は図示しない焦準ハンドルによる手動操
作が可能になる。操作者は、接眼レンズ5を覗きながら
焦準ハンドルを回し、ステージ2を移動させる。この時
も、CCDセンサ9では絶えず受像し、制御回路15は
コントラスト演算をつづけてコントラストの状態を判断
する。
【0045】制御回路15は、コントラスト値が大きく
なってしきい値を越えた状態までステージ2が移動され
たことを検出すると、AF待機状態を解除し、駆動回路
16を介してモータ17を駆動し、AF動作を開始す
る。
【0046】後のAF制御動作は「スライドガラス標本
の場合」と同様であり、光路差AF方式を使用して前ピ
ン像のコントラスト値と後ピン像のコントラスト値との
差分が0になるようにステージ2を駆動して合焦点の検
出を行い、検出後にAF動作を終了する。
【0047】一方、AFスイッチ20が押された状態で
コントラストがしきい値を越えていた場合は、待機状態
とはならずに、そのままAF動作に移る。このように、
第1の実施の形態によれば、複数種の標本にそれぞれ最
適なAF制御用プログラムを記憶し、AF制御に使用す
るAF制御用プログラムをモード1,2として観察者か
ら切換え可能にしておき、観察者から指示されたモード
に対応したAF制御用プログラムを使用してAF制御を
行うので、観察している標本に最適なAF制御が可能と
なった。また、金属組織標本を使用した場合には、標本
及び対物レンズを保護するようなAF制御を行い、標本
と対物レンズの衝突の可能性が著しく減少する。
【0048】上記した第1の実施の形態では、2つのA
F制御モードを選択できるように構成したが、観察対象
にする標本の種類が増えるのに応じてそれぞれの標本に
適したAF制御モードを適宜増加することも可能であ
る。
【0049】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
係る顕微鏡システムは、観察法の切換えが発生した場合
に観察条件を自動的に再調整する機能を備えたシステム
であり、観察者にモードの入力を求めることなく観察法
に応じて自動的にAF制御内容を切換えるようにしたも
のである。
【0050】図7は、第2の実施の形態に係る顕微鏡シ
ステムの全体構成を示している。この顕微鏡システムに
おける光学系では、例えばハロゲンランプからなる透過
照明用光源101からの光をコレクタレンズ102で集
光して透過用フィルターユニット103へ入射する。
【0051】透過用フィルターユニット103は、透過
照明用光源101の色温度を変えずに明るさの調光を行
う複数枚のNDフィルターと、色補正を行うための複数
枚の補正フィルターとからなり、任意のフィルターを照
明光学系の光路中に選択的に挿脱可能になっている。
【0052】上記透過用フィルターユニット103を透
過した照明光を、透過視野絞り104,透過開口絞り1
05,コンデンサ光学素子ユニット106,コンデンサ
トップレンズユニット107を介して試料ステージ10
8の下方からステージ上の観察試料Sを照明するように
透過照明光学系が構成されている。
【0053】コンデンサ光学素子ユニット106は、光
路中に選択的に挿入される暗視野観察用、微分干渉観察
用、位相差観察用の複数の光学素子106a〜106c
からなる。
【0054】コンデンサトップレンズユニット107
は、光路中に選択的に挿入される複数のトップレンズ1
07a,107bからなる。トップレンズ107aは低
倍観察時に使用され、トップレンズ107bは高倍観察
時に使用される。
【0055】試料ステージ108は、観察試料Sを光軸
と直交する平面内で2次元移動可能になっていると共
に、ピント合わせのため光軸方向へ移動可能になってい
る。試料ステージ上方には複数の対物レンズ109a〜
109cがレボルバー109に保持されている。
【0056】キューブユニット111は、各種観察法に
より選択的に挿入される落射明視野用、落射暗視野用、
落射蛍光用の複数のキューブ111a〜111cからな
る。キューブユニット111を透過した光は観察用プリ
ズム113を介して接眼レンズ114へ導いている。
【0057】一方、水銀ランプ等からなる落射照明用光
源115からの光を、落射用フィルターユニット11
6,落射シャッター117,落射視野絞り118,落射
開口絞り119を介して、キューブユニット111の光
路中に挿入されているキューブに入射し、観察試料S側
へ反射させて落射照明するのが落射照明光学系である。
【0058】落射用フィルターユニット116は、落射
照明用光源115の色温度を変えずに明るさの調光を行
う複数枚のNDフィルターと、色補正を行うための複数
枚の補正フィルターとから構成される。落射シャッター
117は、光路中に挿脱可能で落射用光源115を遮光
するためのシャッターである。
【0059】本顕微鏡システムの電気制御系は以下のよ
うに構成されている。システム全体の動作を管理してい
るメインコントロール部130に対して、落射絞りコン
トロール部131、落射フィルターコントロール部13
2、コンデンサコントロール部133、透過視野絞りコ
ントロール部134、透過フィルターコントロール部1
35、フレームコントロール部136、AFコントロー
ル部140を、専用シリアルバス137を介してそれぞ
れ接続している。
【0060】落射絞りコントロール部131は落射視野
絞り118と落射開口絞り119を駆動及び制御するコ
ントロール部であり、落射フィルターコントロール部1
32は落射用フィルターユニット116を駆動及び制御
するコントロール部である。
【0061】コンデンサコントロール部133は、コン
デンサ光学素子ユニット106,コンデンサトップレン
ズユニット107,透過用開口絞り105の駆動及び制
御を行う部分である。また、透過視野絞りコントロール
部134は透過用視野絞り104の駆動及び制御を行う
コントロール部であり、透過フィルターコントロール部
135は透過用フィルターユニット103の駆動及び制
御を行うコントロール部である。フレームコントロール
部136は、透過照明用光源101,落射照明用光源1
15,レボルバー109,キューブユニット111,落
射シャッター117を駆動制御するコントロール部であ
る。
【0062】AF制御コントロール部140は、CCD
センサ9から入力する信号からコントラスト値を演算し
て焦点検出を行い、ステージ108を光軸方向へ上下動
させてピント合わせを行うコントロール部である。
【0063】上記各コントロール部131〜136、1
40は、図8に示す回路構成を夫々備えている。CPU
回路141と、このCPU回路141からの指令で制御
対象の光学ユニットを駆動する駆動回路142と、制御
対象である駆動部の位置を検出してCPU回路141へ
知らせる位置検出回路143と、CPU回路141と専
用シリアルバス137とを接続する専用シリアル通信I
/F回路144と、その他の図示しない周辺回路とをコ
ントロール部内に内蔵している。
【0064】上記CPU回路141は、CPU145が
ROM146,RAM147にCPUバス148を介し
て接続され、ROM146に各々の制御内容を記述した
プログラムが記憶され、RAM147に制御演算用のデ
ータが格納されている。そして各コントロール部131
〜136及び140に専用シリアルバス137を介して
メインコントロール部130から制御指示が送り込ま
れ、CPU145がROM146のプログラムに従って
動作することにより各々受け持ちの光学ユニット等の制
御を行う。
【0065】図9は、メインコントロール部130の構
成を示す図である。メインコントロール部130は、各
コントロール部131〜136,140と同様に構成さ
れたCPU回路141−Mに加えて、顕微鏡の各種設定
状態を記憶し電源遮断後もその記憶内容を記憶している
不揮発性メモリ150と、各種操作SWを設けたSW入
力部151と、各種情報を表示するための表示部152
と、専用シリアルバス137をコントロールする為の専
用シリアルバス駆動回路153とにより構成されてい
る。
【0066】次に、以上のように構成された本実施の形
態の動作内容について説明する。図10は実施形態全体
における動作の流れを示している。すなわち、電源が投
入されると操作画面を表示して、「初期設定処理」「対
物レンズ切換処理」「観察法切換処理」のいずれかの処
理を受け付ける。図11に「観察法切換処理」に関する
フローチャートを示している。また、図12は観察法の
切換処理が実行された後にAF制御の指示が与えられた
場合に実行されるAF制御処理のフローチャートを示し
ている。 (初期設定処理)顕微鏡操作の前段階として、観察法の
変更に伴う観察条件の自動調整の為に必要となる各種パ
ラメータの設定操作を行う。実際には、図13に示す制
御パラメータテーブルを作成して不揮発性メモリ150
へ保存する。
【0067】具体的には、図示しない電源SWが押され
るとメインコントロール部130のCPU145−Mが
ROM146−Mから操作画面表示データを読出して表
示部152に操作画面を表示する。
【0068】図20は操作画面の構成例を示している。
操作画面は、初期設定画面を呼び出すためのINITI
ALスイッチ300、観察法の切換えを行うスイッチ表
示領域310、照明系の切換えを行うスイッチ表示領域
320、対物レンズの指定を行うスイッチ表示領域33
0から構成されている。領域310は、明視野観察法指
定スイッチ311、暗視野観察法指定スイッチ312、
微分干渉観察指定スイッチ313、位相差観察法指定ス
イッチ314、蛍光観察法指定スイッチ315が備えら
れている。領域320は、落射照明を選択する落射照明
選択スイッチ321、透過照明を選択する透過照明選択
スイッチ322が備えられている。
【0069】操作画面において、INITIALスイッ
チ300が押された場合に初期設定処理が実行されるよ
うに設定する。初期設定処理では、図13に示す制御用
パラメータテーブルのレボルバ位置Noを指定して該当
項目に対物レンズに関する情報を設定していく。なお、
観察法に応じた絞り情報等は予め設定しておくことがで
きる。
【0070】また、図14に示す観察法に対応したAF
制御モードテーブルを記憶させる。同図には、第1の実
施の形態と同様にスライドガラス標本のAF制御に適し
たAF制御モードであるモード1と、金属標本のAF制
御に適したAF制御モードであるモード2とが設定され
ている例が示されている。観察法により使用する標本の
種類が限定されるので、観察法毎にモード1又はモード
2のうち適しているほうのモードを設定している。
【0071】なお、モード1およびモード2の各々に対
応して各AF制御用プログラムが選択的に実行可能に搭
載されているものとする。次に、実際に顕微鏡装置を操
作する時の作用について説明する。
【0072】今、操作者が操作画面(図20)に対して
観察法指定スイッチの一つである明視野指定スイッチ3
11(BF)を選択すると、CPU145−MがSW入
力部151と表示部152の表示内容より、透過明視野
観察が指定されたものと判断し、透過明視野観察法への
切換え動作を開始する。すなわち、図11に示すフロー
チャートに基づいて以下の(1)〜(5)の手順からな
る観察法切換処理を実行する。 (1) 対物レンズの適合性チェック メインコントロール部130において、図13の制御パ
ラメータテーブルを参照して現在選択されている対物レ
ンズ(観察光学系の光路上に挿入されている対物レンズ
のこと)が指定観察法での観察に適しているかどうかを
チェックする。対物レンズが指定観察法に不適合であれ
ば、対物レンズの変更を実行する。
【0073】対物レンズの変更が必要な場合は、制御パ
ラメータテーブルを参照することにより指定観察法に対
して適している複数の対物レンズのなかから倍率の小さ
い対物レンズを選択する。
【0074】変更対物レンズが決定したらCPU145
−Mが専用シリアルバス駆動回路153を駆動し、専用
シリアルバス137を介してフレームコントロール部1
36にレボルバー109の回転指示を与える。この回転
指示を受けたフレームコントロール部136が駆動回路
142を駆動してレボルバー109の指定取付け穴位置
を光軸位置に挿入する。 (2) 照明経路の変更 指定観察法が指定されると、当該指定観察法にあった照
明、観察が行えるように照明経路を確保する処理を実行
する。
【0075】先ず、透過観察法か落射観察法かによりラ
ンプ電圧の供給先を切り換えて光源を適正化する。透過
観察法の場合は透過照明用光源101、落射観察法の場
合は落射照明用光源115を点燈させるべくCPU14
5−Mは、フレームコントロール部136に照明用光源
制御指示を専用シリアルバス137を使用して通知す
る。その結果、照明用光源の印加電圧は、図13の制御
パラメータテーブルに登録されているランプ電圧(Lv
ol)に制御される。
【0076】キューブの適正化が行われる。CPU14
5−Mは、不揮発メモリ150に予め記憶してあるキュ
ーブ種別テーブルからキューブの設定条件を取得する。
図15はキューブ種別テーブルの構成を示している。キ
ューブ種別テーブルは、キューブユニット111におけ
るキューブ位置と、各位置に取り付けられているキュー
ブの種別とを対応させたテーブルである。
【0077】キューブ種別テーブルから指定観察法に適
合したキューブデータを取得して、取得したキューブデ
ータに基づいて該当するキューブが観察光軸上に挿入す
るようフレームコントロール部136に制御指示を送
る。
【0078】フレームコントロール部136は、制御指
示が送られてくると指定キューブを光軸位置へ挿入すべ
く駆動回路142でキューブユニット111を駆動す
る。最後に、コンデンサ139の制御を行う。コンデン
サ139の制御は、コンデンサトップレンズユニット1
07と光学素子ユニット106の2つのユニットを制御
することにより行われる。図13の制御パラメータテー
ブルを参照して、現在挿入されている対物レンズの倍率
に応じてコンデンサトップレンズの倍率を選択する。
【0079】挿入すべきトップレンズが決定したら、コ
ンデンサコントロール部133に制御指示を送出して、
トップレンズ107aあるいは107bのどちらかを光
軸上に挿入させる。
【0080】次に、光学素子種別テーブルから取得した
設定条件に基づいて光学素子ユニット106の光学素子
を適正化する指令をコンデンサコントロール部133へ
出すことにより光学素子ユニット106の光学素子を調
整する。
【0081】図16は光学素子種別テーブルの構成例を
示している。このテーブルは、光学素子ユニット106
における光学素子位置と、各位置に取り付けられている
光学素子の種別とを対応させたテーブルである。
【0082】光学素子種別テーブルから指定観察法に適
合した光学素子及び位置データを取得し、光学素子の位
置が決定したらコンデンサトップレンズユニット107
と同様、コンデンサコントロール部133に制御指示を
出す。 (3) 明るさの調整 透過用フィルタユニット103に装着されている複数の
NDフィルターの組み合わせを変えることにより透過照
明側の照明光の明るさを調整し、落射用フィルタユニッ
ト116に装着されている複数のNDフィルターの組み
合わせを変えることにより落射照明側の照明光の明るさ
を調整する。
【0083】図18は、透過用フィルターユニット10
3に装着されている各種フィルターの種類とフィルター
取付け位置との対応を示すテーブルを示している。No
1〜No4のNDフィルターは、色温度を変えずに明る
さのコントロールを行う為のものである。この4枚の組
み合わせで光の透過量を調整し、光量の制御を行うこと
ができる。これらフィルターは透過フィルターコントロ
ール部135により、照明光路中に任意に挿入可能とな
っている。
【0084】図19は、No1〜No4のNDフィルタ
ーの組み合わせと光量比との関係を表したテーブルであ
る。なお、光量比はNDフィルター未挿入の状態を基準
値として、基準値からの減光率を示している。このよう
な光量比−NDフィルタ組合せテーブルを不揮発性メモ
リ150に記憶しておく。
【0085】観察時の像面の照度Lは透過観察法の場
合、(1)式、落射観察法の場合(2)式で表すことが
できる。 L={Kk(LA×ND×AS)×OB}×Km …………………(1) L={Kk(LA×ND×AS)}×Km …………………………(2) “LA”は基準対物レンズを使用し、AS径100%の
時の像面照度(基準照度)である。このLAは使用する
照明光学系により各々異なる。“ND”は透過用フィル
ターユニット103、或いは落射用フィルターユニット
116のNDフィルターの組合わせ濃度比率である。
【0086】実際のNDフィルター組み合わせを求める
ために、図13の制御パラメータテーブルより対物レン
ズ明るさ係数logaOB、観察法別の明るさ係数lo
gaKk、明るさマニュアル補正値logaKmを取得
して、これらのデータからlogaNDを計算する。R
OM146−Mに予め格納してあるND係数−光量比対
応テーブルからlogaNDに対応した光量比を決め
る。そして、図19に示す光量比−NDフィルタ組合せ
テーブルから前記光量比となるようなNDフィルタの組
合せを求める。その求めた組み合わせとなるように透過
フィルターユニット103の透過フィルタコントロール
部135に指令を出す。
【0087】専用シリアルバス137で、メインコント
ロール部130からの制御指示を受けた透過フィルター
ユニット103は、駆動回路142でその指示された組
み合わせとなるようにNDフィルターの組み合わせを変
更する。 (4) 視野絞りの調整 視野絞り径を算出する。透過視野絞り径の算出式を
(3)式に、落射視野絞り径の算出式を(4)式に示
す。
【0088】 透過視野絞り径={OCfr/(OBmag×FSmag)}×Kfs …(3) 落射視野絞り径=(OCfr/FSmag)×Kfs …(4) “OCfr”は接眼レンズ114の視野数であり、本実
施例では、26.5を使用する。“OBmag”は対物
レンズの倍率であり、図13の制御パラメータテーブル
から現在選択されている対物レンズの倍率を参照する。
“FSmag”は、FS像の投影倍率であり、これは、
現在使用されているコンデンサトップレンズにより異な
る。FS像の投影倍率(FSmag)のデータは、メイ
ンコントロール部130のROM146に実行プログラ
ムと共に予め格納してあり、図17に示すようにトップ
レンズの種別テーブルとなっている。
【0089】透過視野絞り104がこのようにして求め
られたFS径になるように透過視野絞りコントロール部
134に指令(FS径データを)送る。専用シリアルバ
ス137を介してデータを受けた透過視野絞りコントロ
ール部134は、駆動回路142を駆動してFS径を更
新する。
【0090】また、落射視野絞り118を制御する場合
は、FS径演算モジュールが(4)式を使用して落射照
明系に設置した視野絞り118の最適なFS径を求めて
FS径を落射絞りコントロール部131に指示する。視
野数OCfr及び視野絞り投影倍率(FSmag)は固
定値として扱うことができるので、予めROM146−
Mに格納したプログラム内に設定しておく。 (5) 開口絞りの調整 最後に、標本のコントラストを調整するための開口絞り
を制御する。開口絞りの算出は、(5)式、(6)式で
決定される。
【0091】 透過開口絞り=2×OBna×CDf×Kas …………………(5) 落射開口絞り=2×OBna×OBfb×ASmag×Kas …(6) “OBna”は対物レンズの開口数であり、対物レンズ
毎に個有値を持つ。“CDf”は使用しているコンデン
サトップレンズの焦点距離であり、これも使用トップレ
ンズ毎に個有値を持つ。“Kas”は補正係数である。
この値を変えることにより,各観察法、対物レンズ毎に
固有の絞り値を設定する事が出来る。
【0092】このようにして求められたAS径に透過開
口絞り105を制御するためコンデンサコントロール部
133にデータを送る。専用シリアルバス137を介し
てデータを受けたコンデンサコントロール部133は、
駆動回路142を駆動してAS径を更新する。また、落
射開口絞り115の絞り径を制御する場合は(6)式を
使用して開口絞り径を求める。求めた絞り径を落射絞り
コントロール部131へ送信する。
【0093】以上の(1)〜(5)の処理により、指定
された観察法に適した観察状態となるように顕微鏡シス
テムの光学系の各部が自動的に調整されることになる。
この様にして変更した観察法の準備が整ったところで、
観察すべき標本Sをステージ108に載置する。実際の
観察を行う場合は、対物レンズのピントを標本Sに合わ
せるためにAF制御の指令を顕微鏡システムに対して入
力することになる。
【0094】図12のフローチャートに基づいてAF制
御が実行される。すなわち、図20に示す操作画面にお
いてAFスイッチ340が押されると、メインコントロ
ール部130はまず、現在の観察法に対応したAFモー
ドを選択し、AFコントロール部140にそのモードを
通知する。メインコントロール部130のROM146
−Mに予め格納されている図14のAFモードテーブル
に各観察法で決まる最適なAF制御内容のAFモードが
設定されているので、そのテーブルを参照することでA
F制御モードを決定する。
【0095】具体的には、図14のAFモードテーブル
にしたがえば透過観察の明視野、暗視野、微分干渉、位
相差、及び落射の蛍光観察がスライドガラス標本対応の
モード1で、落射の明視野、暗視野がモード2となって
いる。即ち、透過観察の明視野、暗視野、微分干渉位相
差、及び落射の蛍光観察状態でAFスイッチ340が押
されると、AFコントロール140部は、第1の実施の
形態で説明した「スライドガラス標本の場合」と同じシ
ーケンスでAF制御動作を行い、逆に落射の明視野、暗
視野でAFスイッチ340が押されれば、「金属組織標
本の場合」と同じ動作で自動焦点検出を実行することに
なる。
【0096】このような、第2の実施の形態によれば、
観察法の変更があった場合に、変更後の観察法にて観察
対象となる標本の種類に適したAF制御内容に自動的に
切り換えられるので、観察法の切り換えに応じて標本を
変更した場合には最適なAF制御内容に切換えることが
でき、またモード切換え作業の省力化と、切換えミスな
どの誤操作を防止できる。
【0097】また、第2の実施の形態ではAF制御モー
ドとしてモード1、モード2の2つを用意しているが、
切換えるモード数は2種類に限定されるものでは無く、
種々選択可能である。
【0098】また、焦点検出方法として、瞳分割法など
光路差以外のものにも適用することができる。また、ア
クティブ方式とパッシブ方式等焦点検出方法自体を切り
換えられるようにしてもよい。さらに、ステージ駆動方
式として、対物レンズ上下方式等他の部位を駆動するよ
うにしてもよい。観察法として、透過/落射の同時観察
も制御方法切換え対象とすることができる。本発明は上
記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内で種々変形実施可能である。
【0099】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、使
用される標本により、自動焦点検出に係る制御内容を切
り換えて制御することができ、標本に合わせた最適な自
動焦点検出動作が選択できる。これにより、顕微鏡、標
本破損の危険が無くなり、操作性が良い顕微鏡を達成で
きる。
【0100】また、本発明によれば、使用される観察法
に応じて自動焦点検出に係る制御内容を切り換えること
で、自動焦点検出動作の選択作業を省力化でき、更に操
作性の優れた顕微鏡が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る顕微鏡装置の全体構成
図である。
【図2】後ピン像と前ピン像のコントラストと特性を示
す図である。
【図3】後ピン像と前ピン像のコントラストに基づいた
Sカーブを示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る顕微鏡装置に備えた入
力装置のスイッチ構造を示す図である。
【図5】後ピン像と前ピン像のコントラスト特性に対し
てコントラスト有無を判断するためのしきい値を設定し
た状態を示す図である。
【図6】第1の実施の形態におけるAF制御のフローチ
ャートである。
【図7】第2の実施の形態に係る顕微鏡システムの全体
構成図である。
【図8】第2の実施の形態に係る顕微鏡システムに備え
たコントロール部の構成図である。
【図9】第2の実施の形態に係る顕微鏡システムに備え
たメインコントロール部の構成図である。
【図10】第2の実施の形態に係る顕微鏡システムの全
体的な動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態における観察法切換処理の
フローチャートである。
【図12】第2の実施の形態におけるAF制御のフロー
チャートである。
【図13】制御パラメータテーブルのデータ構造を示す
図である。
【図14】AF制御モードテーブルのデータ構造を示す
図である。
【図15】キューブ位置テーブルのデータ構造を示す図
である。
【図16】光学素子種別テーブルのデータ構造を示す図
である。
【図17】トップレンズ種別テーブルのデータ構造を示
す図である。
【図18】フィルター種類−取付け位置の対応テーブル
を示す図である。
【図19】フィルター組み合わせと光量比の対応テーブ
ルを示す図である。
【図20】操作画面の構成図である。
【符号の説明】
1…透過用光源 2…ステージ 3…標本 4…対物レンズ 5…接眼レンズ 6…落射用光源 7…落射キューブ 8…鏡筒 9…CCDセンサ 10…結像レンズ 11…光路差分割プリズム 12…タイミングジェネレータ 13…アナログ処理部 15…制御回路 19…入力装置 20…AFスイッチ 21…MODEスイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズと標本との間の光軸方向の距
    離を変化させて自動的に合焦位置を検出する自動焦点検
    出機能を備えた顕微鏡システムにおいて、 合焦位置検出のための複数種の処理内容が格納された記
    憶手段と、 前記記憶手段から取り出した合焦位置検出のための処理
    内容に基づいて合焦位置を検出するための処理を実行す
    る合焦制御実行手段と、 外部から与えられる選択条件に基づいて前記合焦制御実
    行手段で使用する合焦位置検出のための処理内容を切換
    える制御内容切換手段とを具備したことを特徴とする顕
    微鏡システム。
  2. 【請求項2】 指示された観察法に合わせて観察条件を
    自動的に再設定する観察法自動切換え機能と、対物レン
    ズと標本との間の光軸方向の距離を変化させて自動的に
    合焦位置を検出する自動焦点検出機能とを備えた顕微鏡
    システムにおいて、 合焦位置検出のための複数種の処理内容が格納された記
    憶手段と、 前記記憶手段から取り出した合焦位置検出のための処理
    内容に基づいて合焦位置を検出するための処理を実行す
    る合焦制御実行手段と、 観察法に応じて前記合焦制御実行手段で使用する合焦位
    置検出のための処理内容を切換える制御内容切換手段と
    を具備したことを特徴とする顕微鏡システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の顕微鏡システムにおい
    て、 合焦位置検出のための処理内容に対応した複数の制御モ
    ードと観察法の種類との対応を管理するモード管理テー
    ブルを備え、前記制御内容切換手段が前記モード管理テ
    ーブルを参照して観察法に対応した処理内容を認識でき
    るようにしたことを特徴とする顕微鏡システム。
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