JP2989921B2 - 顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡

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JP2989921B2
JP2989921B2 JP3078704A JP7870491A JP2989921B2 JP 2989921 B2 JP2989921 B2 JP 2989921B2 JP 3078704 A JP3078704 A JP 3078704A JP 7870491 A JP7870491 A JP 7870491A JP 2989921 B2 JP2989921 B2 JP 2989921B2
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Olympus Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微細な試料を拡大観察し
たり、その拡大像を写真やビデオに記録可能な顕微鏡に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、この種の顕微鏡は工業分野を始め
生物分野における研究や検査等において広く利用されて
いる。
【0003】このような顕微鏡を使用して検査を行う場
合には、一般に拡大倍率の異なる複数の対物レンズを回
転式レボルバーに取付け、対物レンズからの観察光路と
直交する平面内で試料を移動できる試料移動ステージを
操作し、観察、検査を行っている。
【0004】この検査の方法としては、まず最初にスラ
イドガラス等の試料を目視にて確認し、次に対物レンズ
を低倍にセットして試料全体をスクリーニングし、その
試料に異常部位が発見された場合にはさらに対物レンズ
を高倍の対物レンズへと切換えて異常部位を詳細に検査
し、観察を行っている。このため、顕微鏡を操作する検
査者は試料毎にこのような作業を行なわなければなら
ず、本来の研究、検査よりも顕微鏡に費やす時間の方が
長くなってしまうことがあった。
【0005】以上のような問題点を解決するため、特開
昭59−177507号公報や特開昭59−17750
8号公報には、対物レンズの切換えに応じて照明光学系
の状態が最良になるように自動的に切換えるようにした
顕微鏡が開示されている。また、特開昭60−1188
17号公報や特公昭62−32244公報には、回転式
レボルバーの電動化、あるいは特開昭64−53157
号公報には試料ステージの自動化を図り、顕微鏡操作の
省力化を行った顕微鏡が開示されている。さらに、特開
昭64−53157号には標本の検査そのものを自動化
し、操作性の向上を図った顕微鏡が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
顕微鏡においては顕微鏡操作の電動化あるいは省力化は
行っているものの顕微鏡の一連操作のある一部分、例え
ば回転式レボルバーの電動化や試料移動ステージの電動
走査で操作性そのものは変わらず、特に目視で確認しな
ければならない部分等では試料移動ステージの電動化は
行われてはいるもののマニュアル的な操作が要求され、
従来の記述ではどうしても解消されない欠点があった。
また、このように観察しながら顕微鏡操作を行うと、も
ともと顕微鏡自体微細な標本を拡大(100 ×〜2000×程
度)で観察しているため、特にステージ操作に関しては
微小にステージを動かしても観察可能範囲(視野)から
範囲外へ移動してしまう可能性があり、顕微鏡の余分な
操作が増えてしまう恐れがある。そして、このような操
作はある程度の熟練を要する。
【0007】さらに、前記特開昭64−53157号公
報では被観察物である細胞の測定を顕微鏡の自動化によ
り行い、操作性の向上を図ったものが提案されている
が、ある測定の一連動作を繰返し行っているだけであ
り、ステージの移動量、移動範囲も一定で観察、走査者
の任意の大きさ、形の試料を検査するには不適当であっ
た。つまり、試料が大きい場合にはすべての部分を走査
できず、また試料が小さい場合には無駄な部分を走査す
ることになる。
【0008】本発明は以上のような問題点に鑑み、標本
の種類、大きさに左右されることなく、観察、検査者の
選んだ任意の標本を自動的に操作することができる操作
性の高い顕微鏡を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、観察光路と直交する平面内で試料を移動さ
せる試料移動ステージと、この試料移動テーブル上の試
料を拡大する倍率の異なる複数の対物レンズを切換可能
に保持する保持手段とを備えた顕微鏡において、前記各
対物レンズの倍率毎に前記観察光路の最適観察照度を設
定する設定手段と、この設定手段により観察光路に挿入
される対物レンズの倍率が設定されるとそのときの観察
光路の最適照度をモニタする検出手段と、この検出手段
によりモニタされた前記試料移動ステージに試料がない
ときの観察光路の照度を記憶する記憶手段と、この記憶
手段で記憶されたデータに基づき観察光路上に試料があ
るか否かを判定する判定手段と、この判定手段により判
定された試料の有無に応じて前記試料移動ステージを移
動制御する移動制御手段とを具備したものである。
【0010】
【作用】このような構成の顕微鏡にあっては、まず設定
手段により対物レンズの倍率が設定されると、この対物
レンズに合った試料移動ステージに試料がないときの観
察光路の最適照度を記憶手段に記憶しておくことによ
り、試料の観察を行う場合には判定手段が記憶手段に記
憶されたデータに基づき観察光路上に試料があるかどう
かの判定により、試料の有無に応じて試料移動ステージ
が移動制御されるので、無駄な場所の走査を省略でき、
走査時間の高速化を図ることが可能となり、さらに標本
の種類、大きさに左右されることなく観察者の選んだ任
意の標本で自動走査の動作が可能となる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0012】図1は本発明による顕微鏡の第1の実施例
を示すブロック図である。図1において、1は顕微鏡本
体で、この顕微鏡本体1には対物レンズの変換を行う回
転式レボルバー2が取付けらると共に、その下方に観察
試料のビット合わせ及びX−Y方向へ移動可能な試料移
動ステージ3が取付けられている。
【0013】一方、4は顕微鏡本体1からの照明光の明
るさを検出する受光素子、5は回転式レボルバー2のレ
ボ穴位置を検出するレボ穴検出器、6は試料移動ステー
ジ3の現在のステージ位置を検出するためのステージ位
置検出器、7はレボ位置に対する対物レンズの倍率や明
るさの設定データを入力するためのデータ入力部であ
る。
【0014】また、8はこれら受光素子4、レボ穴検出
器5、ステージ位置検出器6からの各検出信号およびデ
ータ入力部7からの対物レンズの倍率がそれぞれ入力さ
れる制御装置で、この制御装置8は回転式レボルバー2
を回転制御、試料移動ステージ3を移動制御、さらに顕
微鏡本体1に観察用の照明光を照射するランプハウス9
内部のランプの明るさを対物倍率毎に最適照度に設定す
る調光回路10を制御するものである。
【0015】ここで、上記制御装置8の内部構成例を図
2に示すブロック図により説明する。制御装置8は、図
1に示すレボ穴検出器5からの検出信号、ステージ位置
検出器6からの検出信号およびデータ入力部7からの信
号を受取るディジタル入力回路11と、受光素子4から
の検出信号を受取るアナログ入力回路12と、このアナ
ログ入力回路12からの信号をディジタルに変換するA
/Dコンバータ13と、このA/Dコンバータ13から
出力されるレボ穴位置に対応するデータを記憶する記憶
回路14と、ディジタル入力回路11とA/Dコンバー
タ13および記憶回路14からのデータ等を比較、演算
する比較演算回路15と、この比較演算回路15で求め
られた比較、演算結果に基いて試料移動ステージ3、回
転式レボルバー2を駆動する駆動回路16に制御信号を
与えると共に、対物倍率に合った最適光量をセットする
調光回路10に制御信号を与える制御回路17とから構
成されている。
【0016】また、上記入力操作部7としては図3に示
すように対物ボタン18と、セットボタン19と、明る
さをセットするランプボタン20と、試料の走査を開始
するスタートボタン21とから構成されている。
【0017】次にこのように構成された顕微鏡の作用を
図4及び図5に示すフローチャートを参照しながら述べ
る。
【0018】通常、顕微鏡本体1の回転式レボルバー2
にはそれぞれ倍率の異なった複数個の対物レンズが取付
けられている。この状態で図示しない装置の電源が投入
されると、最初に現在の観察光路上にこれら複数の対物
レンズのうち、どれが挿入されているかの確認を行う。
この場合、確認方法としてはレボ穴検出器5からの信号
により現在の回転式レボルバー2のレボ穴位置を検出
し、制御装置8の図2に示す制御回路17により記憶回
路14から前記レボ穴位置に対応するデータを読取る。
この場合、制御回路17の記憶回路14からのレボ穴位
置に対応するデータの読取りで記憶回路14にデータが
ない場合は、データ入力部7から対物データの入力を行
う。
【0019】入力操作としてはデータ入力を希望するレ
ボ穴に回転式レボルバー2を回転し、対物レンズを光路
上に挿入する。そして、そのときの対物倍率をデータ入
力部7の対物ボタン18により選択し、セットボタン1
9を押すことによりデータの記憶が行われる。ここで、
セットボタン19が押されると、制御回路17はレボ穴
検出器5からの信号をディジタル入力回路13を通して
取得する。記憶回路14には予め、図6に示すようなテ
ーブルが作成してあり、レボ穴に対応する倍率の値が格
納できるようになっており、この取得したレボ穴NOの
記憶場所に前記データ入力部7により設定された対物倍
率を記憶する。今、図6によれば、レボ穴NO2の記憶
場所に40×の対物レンズが設定されていることにな
る。したがって、前記操作を回転式レボルバー2に取付
けてある対物レンズの本数分行うことでデータ入力が完
了する。
【0020】なお、このデータ入力操作は1回設定すれ
ば良く、レボ穴に対する対物倍率が変わる等の変更がな
い限り、電源しゃ断後も記憶されている。
【0021】次に試料移動ステージ3を走査する際に必
要となる照明光の基準光量の設定を行う。基準光量の設
定は、まず試料移動ステージ3の上に標本が何もないス
ライドガラスを乗せ、観察光路へ挿入する。続いて、試
料移動ステージ3を垂直方向へ移動し、前記スライドガ
ラスにピントを合せる。最後にデータ入力部7のランプ
ボタン20を押すことにより行われる。データ入力部7
のランプボタン20が押されると、制御回路17は現在
観察光路に挿入されている対物レンズに合った照明光を
最適光量に設定するため、調光回路10を駆動する。し
たがって、調光回路10によりランプハウス9のランプ
電圧が可変されて最適照度に設定される。
【0022】このときの設定値は予め記憶回路14に記
憶されており、現在観察光路に挿入されている対物倍率
に合うレベルに調整される。例えば、図7に示すように
データテーブルが記憶回路14に記憶してあるとする
と、観察倍率が40×であるならば調光レベルは8とな
り、この値に合うように調光回路10を駆動し、明るさ
を調整する。
【0023】このように対物倍率に最適な調光が終了す
ると、制御回路17は受光素子4に入射される実照度の
検出を行う。受光素子4に入射された光はアナログ入力
回路12で電気信号のアナログ量に変換され、制御回路
17で制御できるようにA/Dコンバータ13でディジ
タル量に変換される。このディジタル量に変換されたデ
ータは、記憶回路14に予め作成してある例えば図8に
示すようなデータテーブルに記憶されている例えば1×
の実照度は20という設定値になる。データの記憶が終
了すると制御回路17は続いて回転式レボルバー2の現
在観察している対物レンズの隣の対物レンズのデータを
収集すべく回転式レボルバー2を駆動回路16により1
クリック分移動し、そのデータを記憶する。この作業を
回転式レボルバー2の1回転分(図4のフローチャート
によれば6回)行うことで明るさデータの記憶は完了す
る。
【0024】以上で試料を観察(走査)するために必要
なデータの記憶が終了する。
【0025】次に実際の観察(走査)について説明す
る。
【0026】試料移動ステージ3に走査試料を乗せ、デ
ータ入力部7のスタートボタン21を押すことでステー
ジ走査が開始される。スタートボタン21が押される
と、現在観察光路に挿入されている対物倍率に最適なス
テージ移動スピードを設定する。この設定は記憶回路1
4に予め記憶されているデータを利用して行われる。こ
の記憶回路14には図9に示すようなデータテーブルが
作成してあり、スピード1が一番速く、スピード150
が一番遅い速度である。
【0027】今、観察光路に10×が挿入されていると
すると、スピード10に設定される。対物倍率に最適な
移動スピードとは、実際に顕微鏡を覗いて試料を観察で
き、且つ長時間観察を行っても目に負担のかからない速
度で、例えば図9に示す如くスピードデータで2.0 mm/s
ec〜6.0 mm/secを割った値であり、同じく図9の実測度
の欄に記載してある程度である。但し、図示しない顕微
鏡接眼レンズの10倍の時の値である。
【0028】また、総合倍率として変化した場合、例え
ばTVモニタ等で観察する場合は、中間変倍レンズの倍
率分の補正を行うことにより容易に設定でき、仮に図9
の20倍の時にTV用あるいは写真用接眼レンズ5.0
×を使用したとすると、総合倍率は顕微鏡接眼レンズ
(10倍)の半分となるため、2倍(0.2 〜0.6 mm/se
c) のステージスピードで動かせば良いことになる。
【0029】スピードの設定が終了すると、現在の試料
移動ステージ3がどの位置にあるかをステージ位置検出
器6により確認し、ステージ走査開始点(以下原点と呼
ぶ)にない場合は、駆動回路16より試料移動ステージ
3を原点まで移動する。例えば、図10に示すようにス
ライドガラス22の矢印方向が走査方向であるならば、
A部分が原点となり、A部分が観察できる位置まで試料
移動ステージ3を移動する。この場合、その走査範囲と
してはこれも記憶回路14に記憶してあり、スライドガ
ラス1枚分の移動範囲となっている。
【0030】原点の移動が終了すると、実際の走査開始
となる。今図10に示すような方向で走査するものとし
て、図11のような試料を走査するときの移動について
説明する。図11において、Aが走査開始ポイントであ
り、今Bのような標本が試料としてスライドガラス上に
乗っている。
【0031】まず、試料移動ステージ3が走査開始され
ると、アナログ入力回路12に入力された受光素子4か
らの光量データがA/Dコンバータ13によりディジタ
ル変換されて制御回路17に取込まれる。この制御回路
17に取込まれたデータは直ちに記憶回路14に記憶し
てある基準光量データと比較演算回路15により比較さ
れる。記憶回路14から読み出されるデータは図8の実
照度データであり、現在観察光路に挿入されている対物
倍率に応じてテーブルの中からデータを選び呼出され
る。
【0032】今、比較されているデータが図11に示す
Aの部分でスライドガラス上に何も乗っていない状態な
ので、試料を観察する必要がない。この場合は、試料移
動ステージ3をそのステージの最高速度で移動させる。
この最高速度は試料移動ステージ3の構成要素にも左右
されるが、一般的には100 mm/sec 〜400 mm/sec が適
している。この光量データの取得、比較を行いながら図
11に示す矢印方向へステージを走査して行くとする
と、図11に示すCの部分の直前までは試料が何もない
ので、最高速度で移動することになる。
【0033】ステージをCの部分まで走査すると、Cの
部分の光量データが制御回路17に入力される。この場
合、試料が観察光路中に挿入され、ランプハウス9から
の照射光の透過率が当然悪くなり、受光素子4に入る光
量も弱まっているため、基準光量より小さくなってい
る。この光量データと記憶回路14から読み出された基
準光量を比較演算回路15で比較することで、観察光路
中に試料Bが挿入されたと判断し、ステージ移動スピー
ドを観察できる対物倍率に最適なスピードに設定する。
試料Bが観察光路中に挿入されている間(図11に点線
で示す間)は観察可能な移動スピードで走査し、再び観
察光路中から試料Bが無くなり、図11に示すDの光量
データが基準光量と同じになった場合には、ステージ移
動スピードを最高速にセットし、図11に示す実線部分
は高速に走査を行う。
【0034】以上の光量データの比較、判定、スピード
速度の可変を繰返し、図11に示すEの部分の予め記憶
回路14に記憶されている走査最終地点まで走査される
と試料移動ステージ3の走査は終了する。
【0035】以上述べたように第1の実施例では、記憶
回路14に記憶されたデータに基づき走査することによ
り、試料の大きさに左右されることなく、試料移動ステ
ージの走査が可能となり、操作性の高い顕微鏡を得るこ
とができる。また、図12に示すような不規則なパター
ンの試料を走査する場合にはさらに大きな効果(特にF
の部分)があり、走査速度の高速化を図ることができ
る。
【0036】次に本発明の第2の実施例を図13及び図
14に示すフローチャートを参照しながら説明する。顕
微鏡の概略構成については図1に示す第1の実施例と同
じなので、ここではその説明を省略する。第2の実施例
において、データ入力部7として図15に示すように対
物ボタン18と、セットボタン19と、スタートボタン
21と、ランプボタン20に加えて試料移動ステージ3
の任意の位置を記憶させるためのメモリボタン23を付
加したものである。
【0037】以下図13及び図14のフローチャートに
沿って作用を説明するに、対物データの入力、基準光量
の設定等は第1の実施例と同様なのでその説明を省略
し、ここでは異なる点についてのみ述べる。ステージ走
査を行うためにスタートボタン21が押された状態から
説明する。今、スタートボタン21が押されると、受光
素子4からアナログ入力回路12、A/Dコンバータ1
3を通して光量データが制御回路17に入力されると、
この制御回路17は光量データと基準光量とを比較しな
がらステージ走査を行っている。
【0038】例えば図16に示す如く試料を走査してい
るものとし、観察像を走査中にGのポイントで異常部位
が発見され、この部位を後で再検査したい場合にはデー
タ入力部7のメモリボタン23を押すことにより、試料
移動ステージ3のG部分の位置が記憶できる。即ち、メ
モリボタン23が押されると、制御回路17はディジタ
ル入力回路11からステージ位置検出器6からのステー
ジ座標を取得する。この取得されたステージ座標は記憶
回路14に予め作成してある例えば図17のようなデー
タテーブルに記憶される。このデータテーブルには複数
のステージ座標データが記憶でき、メモリボタン23が
押された回数分記憶できる。
【0039】ステージ走査が終了して異常部位を再検査
する場合は、再びメモリボタン23を押す(ステージ走
査中を除く)と、記憶回路14に記憶された場所へダイ
レクトにクイック移動できる。ここで、記憶回路14に
複数箇所の記憶ポイント、例えば図18のように4ケ所
記憶してあるものとすれば、メモリボタン23が押され
る度に1ケ所ずつ移動し、再検査で細かく観察できる。
【0040】今、図18において試料移動ステージ3が
スタート位置Aに停止している状態で、メモリボタン2
3が押されるとH部分に移動し、次にメモリボタン23
が押されるとI部分に移動するという具合にメモリボタ
ン23が押される毎にI−J−Kと移動し、すべての記
憶位置への移動が終了すると再びスタート位置A(原
点)に戻る。
【0041】以上の操作により走査試料の異常部位の再
検査を行う場合のポイントを記憶できることで観察が容
易になり、検査を迅速に行うことができ、第1の実施例
よりもさらに操作性の高い顕微鏡が得られる。
【0042】図19は本発明の第3の実施例を示すブロ
ック図であり、図1と同一部分には同一記号を付してそ
の説明を省略し、ここでは異なる点についてのみ述べ
る。この第3の実施例では、図1の受光素子4の代りに
垂直方向の試料ピント合せを行うための観察像を入力す
るオートフォーカス(以下単にAFと略称する)用のA
Fセンサ24とAF制御回路25とAFを行うべく試料
移動ステージ3を垂直方向へ上下させるZ軸駆動モータ
27とこのZ軸駆動モータ27を駆動するAF用モータ
駆動回路26を付加したものである。
【0043】この第3の実施例では、ランプハウス9か
らの照明光をモニタする手段としてAFセンサ24より
取出して制御を行うものである。AFセンサ24は周知
のCCD素子等の受光素子であり、これより明るい信号
を制御装置8に取込むことは極めて簡単である。AF制
御回路25も周知のオートフォーカス手段であるコント
ラスト法や瞳分括法であり、制御、演算された出力に基
いてAF用モータ駆動回路26に信号を送り、Z軸駆動
モータ27を回転してピント合せを行う。
【0044】以上のようなオートフォーカス回路を付加
し、AFセンサ24の出力を制御装置8に取込むことに
より、試料移動ステージ3の部位加工および組立精度に
よる平面度のバラツキと、試料の厚さ方向のバラツキ等
を補正しながら試料移動ステージ3の走査が可能とな
り、走査中は常に試料にピントが合った状態となり、第
1、第2の実施例よりもさらに走査性の良い顕微鏡が得
られる。
【0045】図20及び図21は本発明の第4の実施例
を説明するためのフローチャートである。なお、第4の
実施例における制御系のハード構成については図1また
は図19と同様なので、その説明を省略する。また、対
物データの入力、基準光量の設定等の作用は第1の実施
例と同様なのでその説明を省略し、ここでは異なる点に
ついてのみ述べる。
【0046】本実施例では前述した第1〜第3の実施例
に示した観察光路上の試料の有無を判断する判断手段を
変えた所に特徴がある。第1乃至第3の実施例では基準
照度に対し、試料を通過して受光素子4あるいはAFセ
ンサ24に入射される明るさを比較し、基準照度と同等
レベルなら試料がないものと判断し、制御を行うように
していた。例えば図22(a)に示すように基準照度
(ア)に対し、試料通過して受光素子4あるいはAFセ
ンサ24に入射される光量(イ)を比較し、(ア)=
(イ)の部分(ウ)では試料が何もないとして試料移動
ステージ3を高速に走査していた。この入射される光量
(イ)はある時点での受光素子4あるいはAFセンサ2
4に入射される光量の平均値である。例えば図22
(a)の(エ)の部分の入射光量(Lx)が図22
(b)のような波形(オ)であり、実際に判断基準とし
て使用されるデータはこの波形(オ)の平均データ
(カ)の値(Lx)となり、いわゆる輝度レベルの大小
により判断していた。
【0047】第4の実施例では、この判断基準として1
回分の波形(オ)そのものを比較判定するものであり、
判断手段としてはオートフォーカス手段等に良く使用さ
れている周知のコントランス法でその方法を簡単に説明
する。例えば、図23の波形のT1 とT2 の時の入力レ
ベルの差ΔLA を求め、次にT2 とT3 のレベル差ΔL
B を求め、これらをTnまで求めてそのΔLの和を求
め、その大小により入射光量のコントラストを判断する
ものである。
【0048】この方式を利用すると前述した第1乃至第
3の実施例とは違った判断手段により試料の有無を判断
でき、同様な効果が得られる。
【0049】図24及び図25は本発明の第5の実施例
を説明するためのフローチャートを示すものである。な
お、第5の実施例における制御系のハード構成について
は第4の実施例と同様であるが、試料の有無を判断する
手段として輝度レベルの大小とコントラストによる比較
を同時に行うようにしたものである。
【0050】図24及び図25に示すフローチャートに
おいても、データの記憶手段等の動作は第1乃至第4の
実施例と同じであるが、試料の有無を判断する動作が異
なるので、ここではその作用を述べる。
【0051】まず、最初に第4の実施例に示す如くコン
トラスト法を用いて試料の有無を判定し、試料有りの判
定が出た場合は試料移動ステージ3の走査スピードを低
速にして移動する。この場合は第4の実施例と同じであ
る。次に試料なしの判定、いわゆるコントラストが全然
ない場合には試料無しと判定されるが、この時例えば図
26に示す如く試料を走査していたとすると、受光素子
4あるいはAFセンサ24に入る入射光量の波形は図2
7に示すような波形となる。この波形を第4の実施例に
示すような差分コントラスト法を用いた場合には演算結
果が“0”となる可能性があり、試料無しと誤判定され
てしまう恐れがある。これを防止するために、更に第1
乃至第3の実施例に示すような輝度レベルを判定し、基
準光量より小さい場合、すなわち受光素子4あるいはA
Fセンサ24に入る照明透過光量が減衰した時にはステ
ージ移動量を低速にセットし走査を行う。
【0052】また、判断手段を2つ設けることにより、
図28および図29に示すようなパターンの認識も処理
できる。例えば第1乃至第4の実施例では多少でもコン
トラストあるいは輝度レベルが変化すると、試料ありの
判定をし、図30に示すように(キ)に示す部分が受光
素子4あるいはAFセンサ24の受光範囲だとすると、
受光範囲にすべて無もなくなるまで、(ク)の部分から
(ケ)の部分までは低速で走査を行っているので、無駄
な動作があった。
【0053】このような場合は図28および図29に示
す判断部位(コ)の長さを設定し、その部分を判定して
走査することにより、図31に示すような走査動作とな
る。この場合、試料のエッジが短くなるため、低速動作
範囲(ク)−(ケ)が短くなる。
【0054】以上第5の実施例によれば、試料有無の判
定レベルの向上と、試料走査速度の向上が図られ、第1
乃至第4の実施例よりもさらに操作性の高いものとな
る。
【0055】また、前述した各実施例によれば、試料移
動ステージ3の走査方向として図10に示すような走査
を行う場合について述べたが、図32および図33に示
すような走査を行うようにしても前述同様な効果が得ら
れる。
【0056】さらに、前述した各実施例ではピント合せ
を行う操作としても試料移動ステージ3を垂直方向へ移
動しているが、回転式レボルバー2等を垂直方向に動か
しても同様の効果を得ることができ、またランプハウス
9内のランプの調光を行う方法としてランプの電圧を調
整するようにしたが、これに限定されるものではなく、
写真撮影等の関係で色温度を一定とするために、ランプ
電圧を一定とし光学的なNDフィルター(減光フィルタ
ー)等を光路中に挿入する機構を用いても同様の効果が
得られるものである。
【0057】またさらに、前述した各実施例では透過照
明系の顕微鏡を使用して説明したが、落射照度系の顕微
鏡を用い、試料移動ステージからの反射光を検出して自
動走査を行うようにしても良い。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、観察
試料を自動走査する際の無駄な場所の走査を省略するこ
とができるので、走査時間の高速化を図ることができ、
また標本の種類、大きさに左右されることなく、観察者
の選んだ任意の標本で自動走査の動作が可能となる操作
性の高い顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による顕微鏡の一実施例を示すブロッ
ク図。
【図2】 同実施例における制御装置の内部構成を示す
ブロック図。
【図3】 同実施例におけるデータ入力部の正面図。
【図4】 同実施例の作用を説明するためのフローチャ
ート。
【図5】 同じく図4に続くフローチャート。
【図6】 図2の記憶回路に格納されたレボ穴NOと倍
率との関係を示すデータテーブルを示す図。
【図7】 同じく対物倍率と調光レベルとの関係を示す
データテーブルを示す図。
【図8】 同じく対物倍率と実照度との関係を示すデー
タテーブルを示す図。
【図9】 同じく対物倍率と最適なステージ移動スピー
ドおよび実速度の関係を示すデータテーブルを示す図。
【図10】 同実施例において、スライドガラスに対す
る走査方向の説明図。
【図11】 同じくスライドガラスに試料が乗せられた
時の走査速度の説明図。
【図12】 同じくスライドガラスに図11と異なる試
料が乗せられた時の走査速度の説明図。
【図13】 本発明の第2の実施例の作用を説明するた
めのフローチャート。
【図14】 同じく図13に続くフローチャート。
【図15】 同実施例に使用されるデータ入力部の正面
図。
【図16】 同実施例において、スライドガラスに対す
る走査過程で異常ポイントを発見した時の説明図。
【図17】 同実施例において、異常ポイントとその座
標を記憶するためのデータテーブルを示す図。
【図18】 同実施例において、複数の異常ポイントを
観察する場合の説明図。
【図19】 本発明の第3の実施例を示すブロック図。
【図20】 本発明の第4の実施例の作用を説明するた
めのフローチャート。
【図21】 同じく図21に続くフローチャート。
【図22】 (a),(b)は第1乃至第3の同実施例
において、入射光量の輝度レベルを判断する場合の波形
図。
【図23】 第4の実施例において、入射光量のコント
ラストを判断する場合の波形図。
【図24】 本発明の第5の実施例における作用を説明
するためのフローチャート。
【図25】 同じく図24に続くフローチャート。
【図26】 同実施例において、スライドガラスに規則
性のあるパターンの試料を載せた説明図。
【図27】 同実施例において、受光素子あるいはAF
センサに入る入射光量の波形図。
【図28】 同実施例において、入射光量に対する判断
手段を説明するためのパターン図。
【図29】 入射光量に対して図28とは異なる判断手
段を説明するためのパターン図。
【図30】 第1乃至第4の実施例において、入射光量
のコントラストあるいは輝度レベルの変化に対する試料
移動ステージの走査速度を説明するための図。
【図31】 第5の実施例において、入射光量のコント
ラストあるいは輝度レベルの変化に対する試料移動ステ
ージの走査速度を説明するための図。
【図32】 図10とは異なるスライドガラスに対する
走査方向を示す図。
【図33】 図32とは異なるスライドガラスに対する
走査方向を示す図。
【符号の説明】
1 顕微鏡本体 2 回転式レボルバー 3 試料移動ステージ 4 受光素子 5 レボ穴検出器 6 ステージ位置検出器 7 データ入力部 8 制御装置 9 ランプハウス 10 調光回路 11 ディジタル入力回路 12 アナログ入力回路 13 A/Dコンバタータ 14 記憶回路 15 比較演算回路 16 駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 21/00 G02B 21/06 - 21/36 G01N 21/88 WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】観察光路と直交する平面内で試料を移動さ
    せる試料移動ステージと、この試料移動ステージ上の試
    料を拡大する倍率の異なる複数の対物レンズを切換可能
    に保持する保持手段とを備えた顕微鏡において、前記各
    対物レンズの倍率毎に前記観察光路の最適観察照度を設
    定する設定手段と、この設定手段により観察光路に挿入
    される対物レンズの倍率が設定されるとそのときの観察
    光路の最適照度をモニタする検出手段と、この検出手段
    によりモニタされた前記試料移動ステージに試料がない
    ときの観察光路の照度を記憶する記憶手段と、この記憶
    手段で記憶されたデータに基づき観察光路上に試料があ
    るか否かを判定する判定手段と、この判定手段により判
    定された試料の有無に応じて前記試料移動ステージを移
    動制御する移動制御手段とを具備したことを特徴とする
    顕微鏡。
  2. 【請求項2】 判定手段は観察光路上の試料の有無を輝
    度レベルにより判定するようにした請求項1に記載の顕
    微鏡。
  3. 【請求項3】 判定手段は観察光路上の試料の有無を試
    料の観察像のコントラストにより判定するようにした請
    求項1に記載の顕微鏡。
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