JPH10102021A - ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属材料への接着方法および金属接着性組成物 - Google Patents
ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属材料への接着方法および金属接着性組成物Info
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- JPH10102021A JPH10102021A JP25846596A JP25846596A JPH10102021A JP H10102021 A JPH10102021 A JP H10102021A JP 25846596 A JP25846596 A JP 25846596A JP 25846596 A JP25846596 A JP 25846596A JP H10102021 A JPH10102021 A JP H10102021A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、ポリフッ化ビニリデン樹脂
の金属材料への接着性を改善し、金属材料とポリフッ化
ビニリデン樹脂の複合材料を得る方法を提供することで
ある。 【構成】 ポリフッ化ビニリデン樹脂を金属へ接着する
に際して、ポリフッ化ビニリデン樹脂100重量部に対
して、金属に対して結合性あるいは親和性を示す官能基
を有するアクリル系またはメタクリル系重合体0.5〜
100重量部およびフッ化ビニリデン系共重合体樹脂1
〜200重量部を添加・混合することを特徴とするポリ
フッ化ビニリデン樹脂の金属への接着方法。
の金属材料への接着性を改善し、金属材料とポリフッ化
ビニリデン樹脂の複合材料を得る方法を提供することで
ある。 【構成】 ポリフッ化ビニリデン樹脂を金属へ接着する
に際して、ポリフッ化ビニリデン樹脂100重量部に対
して、金属に対して結合性あるいは親和性を示す官能基
を有するアクリル系またはメタクリル系重合体0.5〜
100重量部およびフッ化ビニリデン系共重合体樹脂1
〜200重量部を添加・混合することを特徴とするポリ
フッ化ビニリデン樹脂の金属への接着方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリフッ化ビニリデン樹
脂とこれと元来非接着性の金属とを接着・積層させる方
法に関し、耐腐食性、耐候性、あるいは耐薬品性が要求
される鋼管ライニング、化学プラント部品、電池等の電
極のバインダー等に応用される。
脂とこれと元来非接着性の金属とを接着・積層させる方
法に関し、耐腐食性、耐候性、あるいは耐薬品性が要求
される鋼管ライニング、化学プラント部品、電池等の電
極のバインダー等に応用される。
【0002】
【従来の技術】ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDF
と略記する)樹脂は耐候性や耐薬品性等の優れた溶融成
形できるフッ素系樹脂として、塗料や電気・電子部品、
鋼管ライニング、化学プラント部品、耐候防汚フイルム
等に用いられている。しかし他材料との接着性が殆どな
いため、多素材との複合や改質が出来にくい欠点があっ
た。
と略記する)樹脂は耐候性や耐薬品性等の優れた溶融成
形できるフッ素系樹脂として、塗料や電気・電子部品、
鋼管ライニング、化学プラント部品、耐候防汚フイルム
等に用いられている。しかし他材料との接着性が殆どな
いため、多素材との複合や改質が出来にくい欠点があっ
た。
【0003】そこで、この欠点を改善するためにPVD
Fと他のポリマーとの混合が試みられているが、PVD
Fに対して接着性や相溶性を有するポリマーは少なく、
また、PVDFの物理的性質に悪影響するなどのため応
用範囲は極めて限られていた。
Fと他のポリマーとの混合が試みられているが、PVD
Fに対して接着性や相溶性を有するポリマーは少なく、
また、PVDFの物理的性質に悪影響するなどのため応
用範囲は極めて限られていた。
【0004】例えば、PVDFと相溶性のよい材料とし
てポリメタクリル酸メチル樹脂(以下、PMMAと略記
する)が知られているが(特公昭43−12012号公
報、特公昭51−18197号公報他)、PMMAはガ
ラス転移温度がPVDFに比べて極めて高いため、これ
らの混合物は柔軟性に欠け、金属への接着性が悪い。他
にも、ポリカーボネートとの複合(特開昭57−824
4号公報他)、官能基を持った改質ポリオレフィンとの
複合(特開昭62−57448号公報他)、ポリイミド
との複合(特開平2−308856号公報他)等が提案さ
れているが、これらの組合せは相溶性が乏しく、金属と
の接着性に劣る。さらに、アクリル系またはメタクリル
系エラストマーとの複合(特開平4−218552号公
報)も考案されたが、この系で金属への接着性について
は知られていない。
てポリメタクリル酸メチル樹脂(以下、PMMAと略記
する)が知られているが(特公昭43−12012号公
報、特公昭51−18197号公報他)、PMMAはガ
ラス転移温度がPVDFに比べて極めて高いため、これ
らの混合物は柔軟性に欠け、金属への接着性が悪い。他
にも、ポリカーボネートとの複合(特開昭57−824
4号公報他)、官能基を持った改質ポリオレフィンとの
複合(特開昭62−57448号公報他)、ポリイミド
との複合(特開平2−308856号公報他)等が提案さ
れているが、これらの組合せは相溶性が乏しく、金属と
の接着性に劣る。さらに、アクリル系またはメタクリル
系エラストマーとの複合(特開平4−218552号公
報)も考案されたが、この系で金属への接着性について
は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はPVDF樹脂
の金属材料への接着性を改善し、金属材料とPVDF樹
脂の複合材料を得る方法を提供することを目的とする。
の金属材料への接着性を改善し、金属材料とPVDF樹
脂の複合材料を得る方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、PVDF
樹脂、金属に対して結合性あるいは親和性を有する官能
基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体、および
フッ化ビニリデン系共重合体樹脂から構成される組成物
が金属材料に対して接着性を示すことを発見し、これら
の性質がPVDF樹脂と金属からなる複合材料の製造に
有効であることを見出した。
樹脂、金属に対して結合性あるいは親和性を有する官能
基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体、および
フッ化ビニリデン系共重合体樹脂から構成される組成物
が金属材料に対して接着性を示すことを発見し、これら
の性質がPVDF樹脂と金属からなる複合材料の製造に
有効であることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、PVDF樹脂を金属へ接
着するに際して、(a)PVDF樹脂100重量部に対
して、(b)金属に対して結合性あるいは親和性を有す
る官能基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体
0.5〜100重量部および(c)フッ化ビニリデン系
共重合体樹脂1〜200重量部を添加・混合することを
特徴とするポリフッ化ビニリデン樹脂の金属への接着方
法に関する。
着するに際して、(a)PVDF樹脂100重量部に対
して、(b)金属に対して結合性あるいは親和性を有す
る官能基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体
0.5〜100重量部および(c)フッ化ビニリデン系
共重合体樹脂1〜200重量部を添加・混合することを
特徴とするポリフッ化ビニリデン樹脂の金属への接着方
法に関する。
【0008】ここでいうPVDF樹脂とは、ポリフッ化
ビニリデン単独重合体およびフッ化ビニリデンと共重合
可能な他のモノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体か
ら選ぶことができ、単独で用いても2種以上の樹脂を混
合して用いてもよい。ここで、共重合体においては、フ
ッ化ビニリデン成分が80重量%以上、望ましくは90
重量%以上、さらに望ましくは95重量%以上であれば
よい。共重合可能な他のモノマーとしては、四フッ化エ
チレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレン、三フ
ッ化塩化エチレン、フッ化ビニル等のフッ素系モノマー
が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることが
出来る。
ビニリデン単独重合体およびフッ化ビニリデンと共重合
可能な他のモノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体か
ら選ぶことができ、単独で用いても2種以上の樹脂を混
合して用いてもよい。ここで、共重合体においては、フ
ッ化ビニリデン成分が80重量%以上、望ましくは90
重量%以上、さらに望ましくは95重量%以上であれば
よい。共重合可能な他のモノマーとしては、四フッ化エ
チレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレン、三フ
ッ化塩化エチレン、フッ化ビニル等のフッ素系モノマー
が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることが
出来る。
【0009】また、フッ化ビニリデン系共重合体とは、
フッ化ビニリデンモノマーと共重合可能な他のモノマー
とフッ化ビニリデンモノマーとの共重合体で、該共重合
体中のフッ化ビニリデン成分比率が50〜95重量%で
あればよく、さらに望ましくは、75〜95重量%であ
る。ここで共重合可能な他のモノマーとしては、四フッ
化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレン、
三フッ化塩化エチレン等のフッ素系モノマーが望まし
く、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
室温で1000MPa以下の曲げ弾性率を有し、50%
以上の破断伸びを示すことが望ましい。
フッ化ビニリデンモノマーと共重合可能な他のモノマー
とフッ化ビニリデンモノマーとの共重合体で、該共重合
体中のフッ化ビニリデン成分比率が50〜95重量%で
あればよく、さらに望ましくは、75〜95重量%であ
る。ここで共重合可能な他のモノマーとしては、四フッ
化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレン、
三フッ化塩化エチレン等のフッ素系モノマーが望まし
く、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
室温で1000MPa以下の曲げ弾性率を有し、50%
以上の破断伸びを示すことが望ましい。
【0010】これらPVDF系樹脂は、フッ化ビニリデ
ンモノマーや他のモノマーを懸濁重合法あるいは乳化重
合法等で重合することにより得られ、230℃、2.1
6kg荷重下でのメルトフローレート(MFR)が0.
01〜300g/10分であることが望ましい。
ンモノマーや他のモノマーを懸濁重合法あるいは乳化重
合法等で重合することにより得られ、230℃、2.1
6kg荷重下でのメルトフローレート(MFR)が0.
01〜300g/10分であることが望ましい。
【0011】本発明で用いる金属に対して結合性あるい
は親和性を示す官能基を有するアクリル系またはメタク
リル系重合体は、アルキルアクリレートおよびアルキル
メタクリレートを主たる成分とする重合体であり、主
鎖、側鎖、あるいは末端に金属に対して結合性あるいは
親和性を示す官能基を有する。このような重合体の例と
して、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレ
ートから選ばれる少なくとも1種類のモノマーおよび金
属に対して結合性あるいは親和性を示す官能基を有する
モノマーとから、ラジカル重合、イオン重合、配位重合
などの方法により重合されるランダム共重合体、ブロッ
ク共重合体、グラフト重合体がある。
は親和性を示す官能基を有するアクリル系またはメタク
リル系重合体は、アルキルアクリレートおよびアルキル
メタクリレートを主たる成分とする重合体であり、主
鎖、側鎖、あるいは末端に金属に対して結合性あるいは
親和性を示す官能基を有する。このような重合体の例と
して、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレ
ートから選ばれる少なくとも1種類のモノマーおよび金
属に対して結合性あるいは親和性を示す官能基を有する
モノマーとから、ラジカル重合、イオン重合、配位重合
などの方法により重合されるランダム共重合体、ブロッ
ク共重合体、グラフト重合体がある。
【0012】金属に対して結合性あるいは親和性を示す
官能基としては、カルボン酸基あるいはカルボン酸無水
物基、エポキシ基(グリシジル基)、メルカプト基、ス
ルフィド基、オキサゾリン基、フェノール基、エステル
基等が挙げられる。
官能基としては、カルボン酸基あるいはカルボン酸無水
物基、エポキシ基(グリシジル基)、メルカプト基、ス
ルフィド基、オキサゾリン基、フェノール基、エステル
基等が挙げられる。
【0013】上記のアクリル系またはメタクリル系重合
体の一例として、カルボン酸基あるいはカルボン酸無水
物基を有するモノマーとアルキルアクリレートおよび/
あるいはアルキルメタクリレートとの共重合体がある。
この場合、アルキルアクリレートおよびアルキルメタク
リレートとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル等が例示される。また、カルボ
ン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有するモノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、アルケニルコハク酸、アクリルアミ
ドグリコール酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸
アリル等の不飽和カルボン酸、および無水マレイン酸、
無水アルケニルコハク酸などの不飽和カルボン酸無水物
が例示される。
体の一例として、カルボン酸基あるいはカルボン酸無水
物基を有するモノマーとアルキルアクリレートおよび/
あるいはアルキルメタクリレートとの共重合体がある。
この場合、アルキルアクリレートおよびアルキルメタク
リレートとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル等が例示される。また、カルボ
ン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有するモノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、アルケニルコハク酸、アクリルアミ
ドグリコール酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸
アリル等の不飽和カルボン酸、および無水マレイン酸、
無水アルケニルコハク酸などの不飽和カルボン酸無水物
が例示される。
【0014】また、このようなアクリル系またはメタク
リル系重合体においては、該重合体の50重量%以上が
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルから選
ばれる少なくとも1種類のモノマーから構成されること
が望ましく、さらに望ましくは70重量%以上である。
含有される金属に対して結合性あるいは親和性を示す官
能基の量は、該アクリル系またはメタクリル系重合体1
kgあたり0.01〜2モルであることが望ましい。こ
の重合体成分がアクリル酸エステルおよびメタクリル酸
エステルから選ばれる少なくとも1種類のモノマーおよ
びカルボン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有するモ
ノマーとの共重合体である場合、カルボン酸基あるいは
カルボン酸無水物基を有するモノマーの比率は当該共重
合体の0.2〜30重量%であることが望ましく、さら
に望ましくは1〜20重量%である。また、この構成成
分として、分子鎖中に、上記以外に、スチレンなどのビ
ニル系モノマーあるいはイミド化等の変成体を含んでも
よいが、これらの含量は該重合体の50重量%以下であ
り、望ましくは30重量%以下である。
リル系重合体においては、該重合体の50重量%以上が
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルから選
ばれる少なくとも1種類のモノマーから構成されること
が望ましく、さらに望ましくは70重量%以上である。
含有される金属に対して結合性あるいは親和性を示す官
能基の量は、該アクリル系またはメタクリル系重合体1
kgあたり0.01〜2モルであることが望ましい。こ
の重合体成分がアクリル酸エステルおよびメタクリル酸
エステルから選ばれる少なくとも1種類のモノマーおよ
びカルボン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有するモ
ノマーとの共重合体である場合、カルボン酸基あるいは
カルボン酸無水物基を有するモノマーの比率は当該共重
合体の0.2〜30重量%であることが望ましく、さら
に望ましくは1〜20重量%である。また、この構成成
分として、分子鎖中に、上記以外に、スチレンなどのビ
ニル系モノマーあるいはイミド化等の変成体を含んでも
よいが、これらの含量は該重合体の50重量%以下であ
り、望ましくは30重量%以下である。
【0015】本発明の金属接着性が改善されたPVDF
樹脂組成物は、(a)PVDF樹脂100重量部に対し
て、(b)金属に対して結合性あるいは親和性を示す官
能基を有するアクリル系またはメタクリル系重合体0.
5〜100重量部および(c)フッ化ビニリデン系共重
合体1〜200重量部を含有する。上記b成分あるいは
c成分の添加量が少なすぎる場合、金属とPVDF樹脂
組成物との接着性改善の効果が不十分となり、これらが
多すぎる場合、PVDF樹脂が本来有する機械的性質、
耐薬品性、耐溶剤性などが失われてしまう。
樹脂組成物は、(a)PVDF樹脂100重量部に対し
て、(b)金属に対して結合性あるいは親和性を示す官
能基を有するアクリル系またはメタクリル系重合体0.
5〜100重量部および(c)フッ化ビニリデン系共重
合体1〜200重量部を含有する。上記b成分あるいは
c成分の添加量が少なすぎる場合、金属とPVDF樹脂
組成物との接着性改善の効果が不十分となり、これらが
多すぎる場合、PVDF樹脂が本来有する機械的性質、
耐薬品性、耐溶剤性などが失われてしまう。
【0016】本発明において、フッ化ビニリデン樹脂1
00重量部に添加するフッ化ビニリデン系共重合体の量
を1〜10重量部、望ましくは1〜5重量部、アクリル
系またはメタクリル系重合体の量を0.5〜10重量
部、望ましくは1〜5重量部、とすればフッ化ビニリデ
ン樹脂の性質を大きく変えることなく金属への接着性を
改善することができる。この方法は、接着プロセスが溶
液塗布法である場合に特に有効である。
00重量部に添加するフッ化ビニリデン系共重合体の量
を1〜10重量部、望ましくは1〜5重量部、アクリル
系またはメタクリル系重合体の量を0.5〜10重量
部、望ましくは1〜5重量部、とすればフッ化ビニリデ
ン樹脂の性質を大きく変えることなく金属への接着性を
改善することができる。この方法は、接着プロセスが溶
液塗布法である場合に特に有効である。
【0017】また、上述の方法で金属接着性が改善され
たPVDF樹脂組成物は、PVDF樹脂を金属へ接着す
るに際して、その接着剤として用いることができる。特
に、この接着のプロセスが溶融プロセスである場合、該
接着剤を、(a)PVDF樹脂100重量部に対して、
(b)金属に対して結合性あるいは親和性を有する官能
基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体5〜10
0重量部、(c)フッ化ビニリデン系共重合体10〜2
00重量部から構成される組成物とすることが望まし
い。この場合、bおよびcの成分の含有量が少ないと金
属材料との良好な接着性が得ることが難くなる。
たPVDF樹脂組成物は、PVDF樹脂を金属へ接着す
るに際して、その接着剤として用いることができる。特
に、この接着のプロセスが溶融プロセスである場合、該
接着剤を、(a)PVDF樹脂100重量部に対して、
(b)金属に対して結合性あるいは親和性を有する官能
基を持つアクリル系またはメタクリル系重合体5〜10
0重量部、(c)フッ化ビニリデン系共重合体10〜2
00重量部から構成される組成物とすることが望まし
い。この場合、bおよびcの成分の含有量が少ないと金
属材料との良好な接着性が得ることが難くなる。
【0018】本発明において、PVDF樹脂を金属に接
着する際に接着剤として用いる金属接着性が改善された
PVDF樹脂組成物は、必ずしも、表面層となる該PV
DF樹脂と同一のPVDF樹脂から構成されなくてもよ
い。接着層に用いるPVDF樹脂としては、接着・加工
プロセスに応じて、適切なメルトフローレート(MF
R)、共重合組成、融点を持つものを選択できる。
着する際に接着剤として用いる金属接着性が改善された
PVDF樹脂組成物は、必ずしも、表面層となる該PV
DF樹脂と同一のPVDF樹脂から構成されなくてもよ
い。接着層に用いるPVDF樹脂としては、接着・加工
プロセスに応じて、適切なメルトフローレート(MF
R)、共重合組成、融点を持つものを選択できる。
【0019】本発明の金属接着性組成物は、溶液プロセ
スあるいは溶融プロセスにより作製される。溶液プロセ
スの場合、上記のa、b、cの3成分を所定比率で、N
−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメ
チル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等の溶媒に使
用する溶媒の沸点より低い温度で溶かせばよい。溶融プ
ロセスの場合、スクリュー混練機を用いて、a、b、c
の3成分を所定比率で加熱混練するという従来の方法で
製造することができる。ここで、溶融混練の方法として
は従来公知の方法を用いることができ、例えば、バンバ
リーミキサー、ゴムロール機、一軸もしくは二軸の押し
出し機等を用い、通常100〜300℃、好ましくは組
成にもよるが150〜260℃の温度で溶融混練して樹
脂組成物が得られる。
スあるいは溶融プロセスにより作製される。溶液プロセ
スの場合、上記のa、b、cの3成分を所定比率で、N
−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメ
チル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等の溶媒に使
用する溶媒の沸点より低い温度で溶かせばよい。溶融プ
ロセスの場合、スクリュー混練機を用いて、a、b、c
の3成分を所定比率で加熱混練するという従来の方法で
製造することができる。ここで、溶融混練の方法として
は従来公知の方法を用いることができ、例えば、バンバ
リーミキサー、ゴムロール機、一軸もしくは二軸の押し
出し機等を用い、通常100〜300℃、好ましくは組
成にもよるが150〜260℃の温度で溶融混練して樹
脂組成物が得られる。
【0020】本発明で接着する基材として用いる金属材
料の例としては、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、
ニッケル、チタン、鉛、銀、クロム、各種合金などが挙
げられ、それらの形は特に限定されない。
料の例としては、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、
ニッケル、チタン、鉛、銀、クロム、各種合金などが挙
げられ、それらの形は特に限定されない。
【0021】
【作用】以上説明したように、本発明により、PVDF
樹脂と金属材料との接着を容易に改善でき、金属接着性
PVDF複合材料を容易に得ることが可能となる。この
方法で得られる金属接着性PVDF複合材料は、押出成
形品(フィルム、シート、板、パイプ、棒、異形押出
品、ストランド、モノフィラメント、繊維など)、射出
成形品、プレス成形品など、PVDF樹脂からなり、そ
の一部あるいは全体の面が上述の金属接着性組成物の層
からなるものであり、特に限定されない。これらの作製
手法としては、カレンダ加工、共押出し、押出ラミネー
ション、多層射出、流動浸漬塗装、デッピング、スプレ
イ塗装、成形体表面へのコーテイングなどがある。ここ
で、金属接着性組成物に用いるポリフッ化ビニリデン樹
脂と基材として用いるポリフッ化ビニリデン樹脂は、同
一であってもよく、異なっていてもよい。
樹脂と金属材料との接着を容易に改善でき、金属接着性
PVDF複合材料を容易に得ることが可能となる。この
方法で得られる金属接着性PVDF複合材料は、押出成
形品(フィルム、シート、板、パイプ、棒、異形押出
品、ストランド、モノフィラメント、繊維など)、射出
成形品、プレス成形品など、PVDF樹脂からなり、そ
の一部あるいは全体の面が上述の金属接着性組成物の層
からなるものであり、特に限定されない。これらの作製
手法としては、カレンダ加工、共押出し、押出ラミネー
ション、多層射出、流動浸漬塗装、デッピング、スプレ
イ塗装、成形体表面へのコーテイングなどがある。ここ
で、金属接着性組成物に用いるポリフッ化ビニリデン樹
脂と基材として用いるポリフッ化ビニリデン樹脂は、同
一であってもよく、異なっていてもよい。
【0022】また、本発明の方法は、PVDF樹脂を溶
媒に溶解あるいは分散して用いるフッ素系塗料やPVD
F樹脂による電線被覆にも利用できる。さらに、リチウ
ム電池等の電極用バインダーにも利用可能であり、この
場合、金属基材(電池の場合は集電体)と電極活性物質
層との接着性の改善に役立つ。
媒に溶解あるいは分散して用いるフッ素系塗料やPVD
F樹脂による電線被覆にも利用できる。さらに、リチウ
ム電池等の電極用バインダーにも利用可能であり、この
場合、金属基材(電池の場合は集電体)と電極活性物質
層との接着性の改善に役立つ。
【0023】以下、実施例により本発明を説明するが、
本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
【0024】
【0025】
【実施例1】PVDF樹脂のペレット(エルフ・アトケ
ム社製、カイナー710、融点が170℃、230℃、
2.16kg荷重下でのMFRが12g/10分)10
0重量部、無水マレイン酸を共重合成分として導入した
ポリメタクリル酸メチル(住友化学工業(株)製、スミ
ペックスTR)30重量部、六フッ化プロピレンとフッ
化ビニリデンからなる共重合体(エルフ・アトケム社
製、カイナー2800、230℃、12.5kg荷重下
でのMFRが6g/10分、融点が142℃)70重量
部をブレンダーに入れて混合後、シリンダー温度170
〜240℃に設定した二軸押出機を用いて、これら3種
類の成分からなる組成物のペレットを作製した。
ム社製、カイナー710、融点が170℃、230℃、
2.16kg荷重下でのMFRが12g/10分)10
0重量部、無水マレイン酸を共重合成分として導入した
ポリメタクリル酸メチル(住友化学工業(株)製、スミ
ペックスTR)30重量部、六フッ化プロピレンとフッ
化ビニリデンからなる共重合体(エルフ・アトケム社
製、カイナー2800、230℃、12.5kg荷重下
でのMFRが6g/10分、融点が142℃)70重量
部をブレンダーに入れて混合後、シリンダー温度170
〜240℃に設定した二軸押出機を用いて、これら3種
類の成分からなる組成物のペレットを作製した。
【0026】こうして得られたペレットを用いて一軸押
出機により作製した厚さ約0.2mmのフィルム(A)、
別途作製したカイナー710のフィルム(厚さ0.3m
m)(B)、および厚さ1mmのスチール板(C)を用
い、B/A/Cの順に重ね、180℃で10分間、最大
圧力約10kg/cm2でプレスを行った。室温に冷却
後、引張試験器を用いて、23℃、100mm/分で、
幅2cmのB/Aの層をスチール板から引き剥がし、そ
の力を測定したところ、接着強度は2.0kg/cmで
あった。
出機により作製した厚さ約0.2mmのフィルム(A)、
別途作製したカイナー710のフィルム(厚さ0.3m
m)(B)、および厚さ1mmのスチール板(C)を用
い、B/A/Cの順に重ね、180℃で10分間、最大
圧力約10kg/cm2でプレスを行った。室温に冷却
後、引張試験器を用いて、23℃、100mm/分で、
幅2cmのB/Aの層をスチール板から引き剥がし、そ
の力を測定したところ、接着強度は2.0kg/cmで
あった。
【0027】
【実施例2】実施例1において、カイナー710を10
0重量部に対して、スミペックスTRを2重量部、カイ
ナー2800を5重量部の比率とした他は実施例1と同
様の方法で、これら3種類の成分からなる組成物のペレ
ットを作製した。実施例1と同様の方法でスチール板と
PVDF樹脂層との接着強度を測定したところ、310
g/cmであった。
0重量部に対して、スミペックスTRを2重量部、カイ
ナー2800を5重量部の比率とした他は実施例1と同
様の方法で、これら3種類の成分からなる組成物のペレ
ットを作製した。実施例1と同様の方法でスチール板と
PVDF樹脂層との接着強度を測定したところ、310
g/cmであった。
【0028】
【実施例3】PVDF樹脂のパウダー(エルフ・アトケ
ム社製、カイナー310F、融点が160℃、230
℃、12.5kg荷重下でのMFRが1.2g/10
分)を100重量部、スミペックスTRを1重量部、カ
イナー2800を1重量部を1000mlのN−メチル
ピロリドンに投入し、30℃で約24時間撹拌し、均一
な溶液を得た。
ム社製、カイナー310F、融点が160℃、230
℃、12.5kg荷重下でのMFRが1.2g/10
分)を100重量部、スミペックスTRを1重量部、カ
イナー2800を1重量部を1000mlのN−メチル
ピロリドンに投入し、30℃で約24時間撹拌し、均一
な溶液を得た。
【0029】この溶液をトルエンで脱脂を行った厚さ1
mmの銅板とアルミニウム板上に塗布し、120℃で、
2時間乾燥した。PVDF樹脂層の厚さは約50μmで
あった。PVDF樹脂層を1mm間隔でカットし碁盤目
試験(JIS K54006・15に準ずる)さらにテ
ープ剥離試験を行ったところ、いずれの試験において
も、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められなかった。
mmの銅板とアルミニウム板上に塗布し、120℃で、
2時間乾燥した。PVDF樹脂層の厚さは約50μmで
あった。PVDF樹脂層を1mm間隔でカットし碁盤目
試験(JIS K54006・15に準ずる)さらにテ
ープ剥離試験を行ったところ、いずれの試験において
も、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められなかった。
【0030】
【実施例4】実施例3において、金属に対して結合性あ
るいは親和性を示す官能基を有するアクリル系重合体と
して、無水マレイン酸、N−メチルジメチルグルタルイ
ミド、カルボン酸含有モノマー、およびメタクリル酸メ
チルからなる共重合体(ローム・アンド・ハース社製、
PARALOID EXL4151)を用いた他は、実
施例3と同様に金属接着性組成物の溶液を作製した。
るいは親和性を示す官能基を有するアクリル系重合体と
して、無水マレイン酸、N−メチルジメチルグルタルイ
ミド、カルボン酸含有モノマー、およびメタクリル酸メ
チルからなる共重合体(ローム・アンド・ハース社製、
PARALOID EXL4151)を用いた他は、実
施例3と同様に金属接着性組成物の溶液を作製した。
【0031】実施例3と同様に、接着強度を測定したと
ころ、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められず、接着
強度は良好であった。
ころ、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められず、接着
強度は良好であった。
【0032】
【実施例5】実施例3において、金属に対して結合性あ
るいは親和性を有する官能基を持つアクリル系重合体と
して、エポキシ変成ポリメタクリル酸メチルがグラフト
されたポリメタクリル酸メチル(東亜合成化学工業
(株)、レゼダGP−301)を用いた他は、実施例3
と同様に金属接着性組成物の溶液を作製した。
るいは親和性を有する官能基を持つアクリル系重合体と
して、エポキシ変成ポリメタクリル酸メチルがグラフト
されたポリメタクリル酸メチル(東亜合成化学工業
(株)、レゼダGP−301)を用いた他は、実施例3
と同様に金属接着性組成物の溶液を作製した。
【0033】実施例3と同様に、接着強度を測定したと
ころ、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められず、接着
強度は良好であった。
ころ、PVDF樹脂層の剥がれは全く認められず、接着
強度は良好であった。
【0034】
【実施例6】二層の熱可塑性構造物を得るために共押出
しヘッドとこれに溶融樹脂を供給する2台の押出機(L
/D=15で圧縮比3.5のスクリューを有する押出機
AおよびL/D=20で圧縮比4のスクリューを有する
押出機B)からなる共押出機を用い、押出機AからPV
DF樹脂(エルフ・アトケム社製、カイナー740)、
押出機Bから実施例1で得られた接着性組成物を押出
し、0.3mmのPVDF樹脂層と0.1mmの接着層
からなる複合フィルムを作製した。この時、押出機Aお
よびBのシリンダー温度は、それぞれ、170〜240
℃および150〜220℃とした。
しヘッドとこれに溶融樹脂を供給する2台の押出機(L
/D=15で圧縮比3.5のスクリューを有する押出機
AおよびL/D=20で圧縮比4のスクリューを有する
押出機B)からなる共押出機を用い、押出機AからPV
DF樹脂(エルフ・アトケム社製、カイナー740)、
押出機Bから実施例1で得られた接着性組成物を押出
し、0.3mmのPVDF樹脂層と0.1mmの接着層
からなる複合フィルムを作製した。この時、押出機Aお
よびBのシリンダー温度は、それぞれ、170〜240
℃および150〜220℃とした。
【0035】実施例1と同様の方法で、得られたフィル
ムとスチール板との接着強度を測定したところ、1.9
kg/cmであった。
ムとスチール板との接着強度を測定したところ、1.9
kg/cmであった。
【0036】
【比較例1】PVDF樹脂のペレット(エルフ・アトケ
ム社製、カイナー710)100重量部と無水マレイン
酸とメタクリル酸メチルの共重合体(住友化学工業
(株)製、スミペックスTR)30重量とをブレンダー
に入れて混合後、シリンダー温度170〜240℃に設
定した二軸押出機を用いて、厚さ約0.1mmのフイル
ムを作成した。
ム社製、カイナー710)100重量部と無水マレイン
酸とメタクリル酸メチルの共重合体(住友化学工業
(株)製、スミペックスTR)30重量とをブレンダー
に入れて混合後、シリンダー温度170〜240℃に設
定した二軸押出機を用いて、厚さ約0.1mmのフイル
ムを作成した。
【0037】このフィルムと別途作製したカイナー71
0のフィルム(厚さ0.3mm)を用い、実施例1と同
様の方法でスチール板との接着強度を測定したところ、
1kg/cm以下であった。
0のフィルム(厚さ0.3mm)を用い、実施例1と同
様の方法でスチール板との接着強度を測定したところ、
1kg/cm以下であった。
【0038】
【比較例2】PVDF樹脂のパウダー(エルフ・アトケ
ム社製、カイナー301F)100重量部を1000m
lのN−メチルピロリドンに溶解し溶液とした実施例3
と同様にして、金属板上にPVDF樹脂層を形成せし
め、実施例3と同様の碁盤目試験により接着性を評価し
たところ、1mm間隔のカットにより、銅板の場合はほ
ぼ80%、アルミニウム板の場合は全てのPVDF層が
剥がれ落ちてしまった。
ム社製、カイナー301F)100重量部を1000m
lのN−メチルピロリドンに溶解し溶液とした実施例3
と同様にして、金属板上にPVDF樹脂層を形成せし
め、実施例3と同様の碁盤目試験により接着性を評価し
たところ、1mm間隔のカットにより、銅板の場合はほ
ぼ80%、アルミニウム板の場合は全てのPVDF層が
剥がれ落ちてしまった。
【0039】
【比較例3】カイナー301Fを100重量部とスミペ
ックスTRを1重量部とを1000mlのN−メチルピ
ロリドンに溶解し溶液とした。実施例3と同様にして、
アルミニウム板にPVDF樹脂層を形成せしめ、接着強
度を測定したところ、碁盤目試験では、約80%のPV
DF層が剥がれずに残ったが、テープ剥離試験では、全
てのPVDF層が剥がれ落ちてしまった。
ックスTRを1重量部とを1000mlのN−メチルピ
ロリドンに溶解し溶液とした。実施例3と同様にして、
アルミニウム板にPVDF樹脂層を形成せしめ、接着強
度を測定したところ、碁盤目試験では、約80%のPV
DF層が剥がれずに残ったが、テープ剥離試験では、全
てのPVDF層が剥がれ落ちてしまった。
【0040】
【発明の効果】本発明のポリフッ化ビニリデン樹脂の金
属への接着方法は、様々な製品に適用することが可能で
あり、化学、医薬品および食品工業において化学的不活
性が要求される装置を構成する部品、長期に渡る耐候性
が必要とされる屋外建築材料や工業材料、さらにリチウ
ム電池等の電極用のバインダーなど多くの分野で有用で
ある。
属への接着方法は、様々な製品に適用することが可能で
あり、化学、医薬品および食品工業において化学的不活
性が要求される装置を構成する部品、長期に渡る耐候性
が必要とされる屋外建築材料や工業材料、さらにリチウ
ム電池等の電極用のバインダーなど多くの分野で有用で
ある。
フロントページの続き (72)発明者 下西 祥幸 京都府京都市下京区中堂寺粟田町1番地 エルフ・アトケム・ジャパン株式会社京都 テクニカルセンター内
Claims (11)
- 【請求項1】 ポリフッ化ビニリデン樹脂を金属へ接着
するに際して、ポリフッ化ビニリデン樹脂100重量部
に対して、金属に対して結合性あるいは親和性を示す官
能基を有するアクリル系またはメタクリル系重合体0.
5〜100重量部およびフッ化ビニリデン系共重合体樹
脂1〜200重量部を添加・混合することを特徴とする
ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属への接着方法。 - 【請求項2】 金属に対して結合性あるいは親和性を示
す官能基が、カルボン酸基および/あるいはカルボン酸
無水物基である請求項1記載のポリフッ化ビニリデン樹
脂の金属への接着方法。 - 【請求項3】 金属に対して結合性あるいは親和性を示
す官能基が、エポキシ基である請求項1記載のポリフッ
化ビニリデン樹脂の金属への接着方法。 - 【請求項4】 ポリフッ化ビニリデン樹脂が、フッ化ビ
ニリデン単独重合体である請求項1記載のポリフッ化ビ
ニリデン樹脂の金属への接着方法。 - 【請求項5】 フッ化ビニリデン系共重合体樹脂が、四
フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレ
ン、および三フッ化塩化エチレンから選ばれる少なくと
も1種類のモノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体で
あり、該共重合体中のフッ化ビニリデン成分の比率が5
0〜95重量%である請求項1から4記載のポリフッ化
ビニリデン樹脂の金属への接着方法。 - 【請求項6】 金属に対して結合性あるいは親和性を示
す官能基を有するアクリル系またはメタクリル系重合体
が、カルボン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有する
モノマー0.2〜30重量部とアルキルアクリレートお
よびアルキルメタクリレートから選ばれる少なくとも1
種類のモノマー100重量部からなる共重合体である請
求項1から5のいずれか一項に記載のポリフッ化ビニリ
デン樹脂の金属への接着方法。 - 【請求項7】フッ化ビニリデン系共重合体樹脂の室温で
の曲げ弾性率が1000MPa以下である請求項1から
6のいずれか一項に記載のポリフッ化ビニリデン樹脂の
金属への接着方法。 - 【請求項8】 (a)ポリフッ化ビニリデン樹脂10
0重量部に対して、(b)金属に対して結合性あるいは
親和性を示す官能基を有するアクリル系またはメタクリ
ル系重合体0.5〜100重量部、(c)フッ化ビニリ
デン系共重合体樹脂1〜200重量部から構成される金
属接着性組成物。 - 【請求項9】 ポリフッ化ビニリデン樹脂が、フッ化ビ
ニリデン単独重合体である請求項8記載の金属接着性組
成物。 - 【請求項10】 フッ化ビニリデン系共重合体樹脂が、
四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチ
レン、および三フッ化塩化エチレンから選ばれる少なく
とも1種類のモノマーとフッ化ビニリデンとの共重合体
であり、該共重合体中のフッ化ビニリデン成分の比率が
50〜95重量%である請求項8および9記載の金属接
着性組成物。 - 【請求項11】 金属に対して結合性あるいは親和性を
示す官能基が、カルボン酸基および/あるいはカルボン
酸無水物基である請求項8〜10記載の金属接着性組成
物。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25846596A JPH10102021A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属材料への接着方法および金属接着性組成物 |
KR1019980705576A KR19990081865A (ko) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | 금속에 대한 플루오르화 수지의 부착 방법 |
CN97193081A CN1213393A (zh) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | 用于粘接氟树脂和金属的方法 |
CA002243354A CA2243354A1 (en) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | Method for the adhesion of fluorinated resins to metals |
EP97901079A EP0876439A1 (en) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | Method for the adhesion of fluorinated resins to metals |
PCT/EP1997/000313 WO1997027260A1 (en) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | Method for the adhesion of fluorinated resins to metals |
AU14448/97A AU1444897A (en) | 1996-01-22 | 1997-01-22 | Method for the adhesion of fluorinated resins to metals |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25846596A JPH10102021A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属材料への接着方法および金属接着性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10102021A true JPH10102021A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17320611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25846596A Pending JPH10102021A (ja) | 1996-01-22 | 1996-09-30 | ポリフッ化ビニリデン樹脂の金属材料への接着方法および金属接着性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10102021A (ja) |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP25846596A patent/JPH10102021A/ja active Pending
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