JPH10101766A - シリコーン変性ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 - Google Patents

シリコーン変性ポリウレタンエラストマー及びその製造方法

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JPH10101766A
JPH10101766A JP8281338A JP28133896A JPH10101766A JP H10101766 A JPH10101766 A JP H10101766A JP 8281338 A JP8281338 A JP 8281338A JP 28133896 A JP28133896 A JP 28133896A JP H10101766 A JPH10101766 A JP H10101766A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 分子鎖中にオルガノポリシロキサン鎖を
有する熱可塑性ポリウレタンエラストマーであって、下
記式(1)で示されるシロキサン30〜94重量%と、
下記式(2)で示される分枝状ジオール又はジアミン1
〜20重量%と、有機ジイソシアネート化合物5〜69
重量%とを必須成分として反応させてなるポリウレタン
エラストマーであり、該反応生成物の30重量%以上が
1 2SiO単位であることを特徴とするシリコーン変性
ポリウレタンエラストマー。 【化1】 【効果】 本発明のポリウレタンエラストマーは、透明
な熱可塑性エラストマーで、耐熱性、耐寒性、耐水性、
耐候性、耐薬品性を有し、高強度で、成形加工後のリサ
イクル化も可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明な熱可塑性シ
リコーン変性ポリウレタンエラストマー及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、シリコーンエラストマーは、直鎖状のシリコーンゴ
ムコンパウンドあるいは液状シリコーンゴムを加硫剤や
触媒により架橋させた熱硬化性のエラストマーであり、
耐熱性、耐寒性、耐水性、耐薬品性、電気特性、ガス透
過性などに優れているものの、引張強度、引裂強度に劣
っている。このため、引張強度、引裂強度を向上させる
目的で、従来から、シリコーンエラストマーには補強剤
としてシリカ粉末を高充填しており、そのため透明なエ
ラストマーが得られにくく、また充填剤の分散や強度の
点で問題が残る。
【0003】一方、熱可塑性エラストマーは、エコロジ
ーの面からもリサイクルが可能であり、有用と考えられ
ており、熱可塑性エラストマーの中でも高強度なものと
してウレタンエラストマーがある。最近、この熱可塑性
ウレタンエラストマーの表面潤滑性向上を目的として、
シリコーンオイルをブレンドしたり、反応性シリコーン
オイルと共重合することが知られている。しかしなが
ら、シリコーンオイルとのブレンドでは、シリコーンオ
イルのブリードアウト後の潤滑性欠如や、ブリードアウ
トしたシリコーンオイルの電気接点トラブルなどの問題
が挙げられ、反応性シリコーンオイルとの共重合におい
ては、エチレングリコールやプロピレングリコール、ブ
チレングリコール等の鎖長延長剤とシリコーンオイルと
の難溶性から、シリコーンオイルを高配合すると透明な
エラストマーが得られにくいという欠点があった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
透明で、しかも従来の熱硬化性シリコーンエラストマー
のもつ耐熱性、耐寒性、耐候性、耐薬品性を有し、かつ
高強度な熱可塑性シリコーン変性ポリウレタンエラスト
マー及びその製造方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記一般式(1)で示されるシロキサン30〜9
4重量%、下記一般式(2)で示される分枝状ジオール
又はジアミン1〜20重量%、及び、有機ジイソシアネ
ート化合物5〜69重量%を必須成分として反応させる
ことにより、30重量%以上がR1 2SiO単位である分
子鎖中にオルガノポリシロキサン鎖を有する熱可塑性シ
リコーン変性ポリウレタンエラストマーが得られること
を見出すと共に、このエラストマーが透明な熱可塑性エ
ラストマーで、しかも従来の熱硬化性シリコーンエラス
トマーのもつ耐熱性、耐寒性、耐水性、耐候性を有し、
更に高強度であることを見出し、本発明をなすに至った
ものである。
【0006】
【化5】 (式中、R1は炭素数1〜8の同一又は異種のアルキル
基又はアリール基であり、R2は水酸基を有する有機基
であり、nは15〜200の整数である。R3は炭素数
1〜7の同一又は異種のアルキル基又はアリール基であ
り、Xは水酸基又はアミノ基である。)
【0007】従って、本発明は、(1)分子鎖中にオル
ガノポリシロキサン鎖を有する熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーであって、上記一般式(1)で示されるシロ
キサン30〜94重量%と、上記一般式(2)で示され
る分枝状ジオール又はジアミン1〜20重量%と、及
び、有機ジイソシアネート化合物5〜69重量%とを必
須成分として反応させてなるポリウレタンエラストマー
であり、該反応生成物の30重量%以上がR1 2SiO単
位であることを特徴とするシリコーン変性ポリウレタン
エラストマー、(2)上記一般式(1)で示されるシロ
キサン30〜94重量%と、上記一般式(2)で示され
る分枝状ジオール又はジアミン1〜20重量%と、及
び、有機ジイソシアネート化合物5〜69重量%とを必
須成分として反応させることを特徴とするR1 2SiO単
位が30重量%以上であるシリコーン変性ポリウレタン
エラストマーの製造方法を提供する。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のシリコーン変性ポリウレタンエラストマーは、
分子鎖中にオルガノポリシロキサン鎖を有する熱可塑性
ポリウレタンエラストマーであって、下記反応性シロキ
サンと短鎖ジオール又はジアミン(鎖長延長剤)と有機
ジイソシアネート化合物との反応生成物である。
【0009】本発明のポリウレタンエラストマーにおい
て、反応性シロキサンは、下記一般式(1)で示される
両末端水酸基含有シロキサンである。
【0010】
【化6】
【0011】式中、R1は炭素数1〜8の同一又は異種
のアルキル基又はアリール基であり、工業的に汎用され
ているといった点から、特に好ましくはメチル基、フェ
ニル基が挙げられる。
【0012】nは15〜200の整数であり、nが15
より小さい場合は、鎖長延長剤として分枝していないジ
オールあるいはジアミンを用いた場合でも透明なエラス
トマーが得られるものの、シロキサン鎖長が短いために
シリコーンエラストマーがもつ耐寒性、耐熱性、耐水
性、耐候性といった特徴が得られにくい。逆に、nが大
きすぎると、ゴム強度が弱くなる。
【0013】R2としては水酸基を末端に有する有機基
であればよく、下記のアルキレン基、ポリエーテル基あ
るいはポリエステル基を有する基が好ましいものとして
挙げられる。
【0014】
【化7】 これらの中では、特に−(CH23OH、−(CH24
O(CH22OHが好ましい。
【0015】上記式(1)のシロキサンの使用量は30
〜94重量%である。30重量%より少ないと耐寒性、
耐熱性、耐水性、耐候性といった特徴が得られず、逆に
94重量%より多いとゴム強度が弱くなる。好ましくは
40〜70重量%である。
【0016】次に、鎖長延長剤となる短鎖ジオール又は
ジアミンは、下記一般式(2)で示される分枝状ジオー
ル又はジアミンである。
【0017】
【化8】 (式中、R3は炭素数1〜7の同一又は異種のアルキル
基又はアリール基であり、Xは水酸基又はアミノ基であ
る。)
【0018】R3としてはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、フェニル基、4−メチルフェニル基などが挙げら
れる。
【0019】Xで表される水酸基又はアミノ基間の主鎖
の炭素数は3であり、これより小さい場合は、Xがイソ
シアネート基と反応しにくく、付加重合反応に時間がか
かり、また透明なエラストマーが得られない。逆に3よ
り大きい場合は低強度のエラストマーあるいは表面粘着
性のあるエラストマーとなってしまう。
【0020】また、R3が水素の場合は、本発明での相
溶性が悪くなり高透明なエラストマーが得られない。
【0021】式(2)のジオール、ジアミンとしては、
好ましくは2,2−ジメチル−1,3−ジオール、2,
2−ジエチル−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−
1,3−ジアミンなどが挙げられる。
【0022】鎖長延長剤として用いられる式(2)のジ
オール又はジアミンの使用量は1〜20重量%であり、
1重量%より少ない場合はエラストマーが得られず、液
状物となってしまい、逆に20重量%より多い場合は弾
性に乏しい樹脂状物となってしまう。更に好ましくは5
〜10重量%である。
【0023】有機ジイソシアネート化合物としては、例
えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ
−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’
−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テ
トラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘ
キシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリ
レンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙
げられる。
【0024】該ジイソシアネートの配合量としては、本
発明のポリウレタンエラストマーに対し5〜69重量%
であり、5重量%より少ない場合はエラストマーが得ら
れず、液状物となってしまい、逆に69重量%より多い
場合は弾性に乏しく非常に硬くて脆い樹脂状物となって
しまう。更に好ましくは20〜50重量%である。
【0025】なお、本発明の特性を損なわない程度に、
一般的に用いられる平均分子量500〜4,000の長
鎖ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等を配
合することもできる。
【0026】本発明のポリウレタンエラストマーにおい
て、その30重量%以上、特に30〜94重量%はR1 2
SiO単位である。30重量%より少ない場合はシリコ
ーンのもつ耐熱性、耐寒性、耐水性、耐候性が得られに
くい。好ましくは40〜70重量%である。
【0027】本発明のポリウレタンエラストマーは、上
記式(1)の両末端水酸基含有シロキサン、式(2)の
分枝状ジオール又はジアミン、ジイソシアネートを反応
させることにより合成することができるが、本エラスト
マーの合成方法としては、一般に知られている熱可塑性
ウレタンエラストマーの合成方法でよく、例えば両末端
水酸基含有シロキサン及び分枝状ジオール又は分枝状ジ
アミン(鎖長延長剤)を60〜90℃に保ち、撹拌しな
がら、ジイソシアネートを滴下する方法、非プロトン性
溶媒中で該シロキサン、該鎖長延長剤及びジイソシアネ
ートを反応させる方法、あるいは2軸押出機内で無溶剤
下、昇温しながら該シロキサン、該鎖長延長剤及びジイ
ソシアネートを反応させる方法、更にはシロキサンとジ
イソシアネートとを反応させた後、ジオールやジアミン
で鎖延長させる段階的な反応方法も挙げられる。
【0028】本発明のポリウレタンエラストマーを合成
するに際し、必要に応じて触媒及び安定剤を使用するこ
とができる。これらの触媒や安定剤は任意の段階で加え
ることができる。
【0029】触媒としては、例えばトリエチルアミン、
トリエチレンジアミンなどの含窒素化合物、酢酸カリウ
ム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫などの金属塩、ジ
ブチル錫ジラウレートなどの有機金属化合物などが挙げ
られる。
【0030】安定剤としては、置換ベンゾトリアゾール
類などの紫外線に対する安定剤、フェノール誘導体など
の熱酸化に対する安定剤などを加えることができる。
【0031】本発明のポリウレタンエラストマーは、例
えば2軸押出機でペレット状にカッティングした後、一
般に使用されている各種成形機、即ち押出成形機、射出
成形機、ブロー成形機、カレンダー成形機、プレス成形
機等により成形エラストマーとして用いたり、あるいは
有機溶剤に溶解したり又は非プロトン性の有機溶媒中で
製造した液状状態でポリエステル、ナイロン、ポリ塩化
ビニル、ABS、OPP、CPP等の各種プラスチック
のフィルムやシートのプライマーコート剤、トップコー
ト剤として、鉄板、鋼板、アルミ板等の各種金属板の表
面被覆剤として、感熱紙等の各種機能紙のトップコート
剤として、あるいは各種繊維編織物、不織布、紙、天然
皮革、人工皮革、合成皮革、木材等の塗料、表面被覆剤
として用いることができる。
【0032】更に、本発明のポリウレタンエラストマー
は、透明であることから、カラーインジケーターの保護
被覆剤、ポッティング剤として、またテレビ、ビデオ、
オーディオ等のリモコン、電話機等のスイッチ部分のオ
ーバーコート剤として、更にシリコーンゴムと異なり成
形しやすい熱可塑性でしかも低高温域でゴム物性を保持
することから、輸送機用電線被覆剤、コピー機、プリン
ターなどのゴムロール剤、酸素富化膜、人工血管、人工
心臓などの人工臓器、カテーテルなどの医療器具への応
用が挙げられる。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリウレタンエラストマーは、
長鎖ジオール化合物として両末端水酸基含有シロキサン
を用い、鎖長延長剤としてシロキサンに相溶しやすい分
枝状ジオール又は分枝状ジアミンを用いたものであり、
このポリウレタンエラストマーは透明な熱可塑性エラス
トマーで、しかも従来の熱硬化性シリコーンエラストマ
ーのもつ耐熱性、耐寒性、耐水性、耐候性、耐薬品性を
有し、しかも高強度で、成形加工後のリサイクル化も可
能である。
【0034】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0035】〔実施例1〕内容量1Lの金属混練機内に
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート155重
量部、下記一般式(1−1)で示される両末端水酸基含
有シロキサンにおいて重合度n=20のシロキサン36
0重量部を投入し、70〜90℃で溶解後、撹拌を2時
間行った。その後、ネオペンチルグリコール42.1重
量部を加え、30分混練り、脱泡した。得られたエラス
トマーは220℃にてプレスし、1mm厚シートにして
物性測定を行った。なお、イソシアネート基の消失はI
Rスペクトルにて確認した。
【0036】
【化9】
【0037】〔実施例2〕実施例1のシロキサンの代わ
りに式(1−1)において重合度n=40のシロキサン
を682重量部、ネオペンチルグリコールの代わりに
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールを75重
量部用いた以外は実施例1と同様にして透明なエラスト
マーを得た。
【0038】〔実施例3〕実施例1のイソシアネートを
水添化MDI163重量部に代え、シロキサン及びネオ
ペンチルグリコールを80℃に加温撹拌し、そこへ水添
化MDIを滴下し、混練り、脱泡後、実施例1と同様に
して透明なエラストマーを得た。
【0039】〔実施例4〕実施例1のイソシアネートを
トリレンジイソシアネート108重量部に代え、シロキ
サンを下記一般式(1−2)で示されるシロキサンにお
いてn=9,m=5のシロキサン497重量部に代えた
以外は実施例1と同様にして透明なシリコーンエラスト
マーを得た。
【0040】
【化10】
【0041】〔実施例5〕内容量1Lのフラスコ内に
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート31重量
部、溶媒としてジメチルホルムアミド150重量部を仕
込み、70℃にて撹拌し、そこへ実施例1で使用したシ
ロキサン72重量部、ネオペンチルグリコール8.41
重量部及び乾燥させたトルエン400重量部の均一溶液
を滴下し、70〜80℃にて6時間撹拌することによ
り、透明なシリコーン変性ウレタンエラストマーの溶液
を得た。
【0042】この溶液をガラス板に塗布し、一晩放置後
80℃加熱器内で3時間乾燥させたところ、透明なゴム
膜が得られた。
【0043】〔比較例1〕ジメチルシロキサン単位9
9.5モル%とメチルビニルシロキサン単位0.5モル
%とからなる平均重合度が約8,000のメチルビニル
ポリシロキサン100重量部と、処理シリカR−972
(日本アエロジル社製)50重量部を二本ロールで混練
した。次いで、有機過酸化物の2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部
を混練し、得られたコンパウンドを165℃にて10分
間キュアし、1mm厚のゴムシートを得た。
【0044】〔比較例2〕実施例1のシロキサンの代わ
りに式(1−1)において重合度n=10のシロキサン
を320重量部、ネオペンチルグリコールの代わりに
1,4−ブチレングリコールを24.9重量部用いた以
外は実施例1と同様にして透明なエラストマーを得た。
【0045】〔比較例3〕実施例1のネオペンチルグリ
コールの代わりに1,4−ブチレングリコールを36.
4重量部用いた以外は実施例1と同様にしてエラストマ
ーを得た。1mm厚シートは白色であった。
【0046】〔比較例4〕実施例1のシロキサンの代わ
りに式(1−1)において重合度n=10のシロキサン
320重量部を用いた以外は実施例1と同様にして透明
なエラストマーを得た。
【0047】〔比較例5〕内容量1Lのフラスコ内に
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート31重量
部、溶媒としてジメチルホルムアミド150重量部を仕
込み、70℃にて撹拌し、そこへ実施例1で使用したシ
ロキサン45.3重量部、ポリテトラメチレングリコー
ルジオール(平均分子量1,000)16.0重量部、
1,4−ブチレングリコール7.28重量部及び溶媒と
してトルエン/ジメチルホルムアミド(重量比:1/
1)の混合溶媒350重量部の均一溶液を滴下し、70
〜80℃にて6時間撹拌することにより、透明なシリコ
ーン変性ウレタンエラストマーの溶液を得た。
【0048】しかし、この溶液を実施例5と同様に乾燥
させ、ゴム膜を形成したところ、白濁してしまった。
【0049】実施例1〜4、比較例1〜4について、エ
ラストマー特性を表1に、また実施例1と比較例2にお
いて温度と粘弾性の関係をそれぞれ図1,2に示した。
なお、温度と粘弾性の関係は振動周波数30.0Hzに
て行った。
【0050】
【表1】
【0051】表1の結果から、本発明のエラストマーは
透明なエラストマーであり、シリカで補強した比較例1
や白色エラストマーとなった比較例2,3に比べ、強度
において優れていることが伺える。
【0052】更に、図1,2からは、本発明のエラスト
マーは広温度域で硬度変化が少ないことが伺える。
【0053】即ち、本発明のエラストマーは透明な熱可
塑性エラストマーであり、熱硬化性シリコーンエラスト
マーのもつ耐熱性、耐寒性を有し、しかも高強度のエラ
ストマーであることが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のエラストマーにおける温度と粘弾性
の関係を示すグラフである。
【図2】比較例2のエラストマーにおける温度と粘弾性
の関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子鎖中にオルガノポリシロキサン鎖を
    有する熱可塑性ポリウレタンエラストマーであって、下
    記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜8の同一又は異種のアルキル
    基又はアリール基であり、R2は水酸基を有する有機基
    であり、nは15〜200の整数である。)で示される
    シロキサン30〜94重量%と、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R3は炭素数1〜7の同一又は異種のアルキル
    基又はアリール基であり、Xは水酸基又はアミノ基であ
    る。)で示される分枝状ジオール又はジアミン1〜20
    重量%と、及び、有機ジイソシアネート化合物5〜69
    重量%とを必須成分として反応させてなるポリウレタン
    エラストマーであり、該反応生成物の30重量%以上が
    1 2SiO単位であることを特徴とするシリコーン変性
    ポリウレタンエラストマー。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1) 【化3】 (式中、R1は炭素数1〜8の同一又は異種のアルキル
    基又はアリール基であり、R2は水酸基を有する有機基
    であり、nは15〜200の整数である。)で示される
    シロキサン30〜94重量%と、下記一般式(2) 【化4】 (式中、R3は炭素数1〜7の同一又は異種のアルキル
    基又はアリール基であり、Xは水酸基又はアミノ基であ
    る。)で示される分枝状ジオール又はジアミン1〜20
    重量%と、及び、有機ジイソシアネート化合物5〜69
    重量%とを必須成分として反応させることを特徴とする
    1 2SiO単位が30重量%以上であるシリコーン変性
    ポリウレタンエラストマーの製造方法。
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