JPH0995688A - ガソリン - Google Patents

ガソリン

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JPH0995688A
JPH0995688A JP19081296A JP19081296A JPH0995688A JP H0995688 A JPH0995688 A JP H0995688A JP 19081296 A JP19081296 A JP 19081296A JP 19081296 A JP19081296 A JP 19081296A JP H0995688 A JPH0995688 A JP H0995688A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】排ガスのオゾン生成能が低く、低温時の加速性
能を満足し、デポジットの発生が少ないガソリンを提供
することである。 【構成】オクタン価が98以上であり、50%留出温度
が75℃〜95℃であり、97%留出温度が155℃以
下であり、芳香族炭化水素の含有量が35容量%以下で
あり、炭素数8以上の芳香族炭化水素の含有量が10容
量%以下である。好ましくは、(A)流動接触分解で得
たガソリン留分を蒸留して得られた、沸点が25〜11
5℃の軽質分解ガソリンと、イソペンタンを主成分とす
る脂肪族炭化水素との少なくとも一方、(B)アルキレ
ート、(C)トルエン留分と接触改質ガソリンとの少な
くとも一方、および(D)メチル−t−ブチルエーテル
とメチル−t−アミルエーテルの少なくとも一方を含有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼後に排出されるガ
スのオゾン生成能を低くすることができ、低温時の加速
性能に優れ、かつ燃焼室内のデポジットを少なくできる
ような、高オクタン価のガソリンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンは、窒素酸化物(NO
x)、炭化水素(HC)等の発生源の一つである。この
NOx、HCに対して太陽からの紫外線が作用すると、
オゾンを主体とした光化学オキシダントが生成する。光
化学オキシダントの生成を防ぐため、従来から、自動車
から排出されるNOxやHC等の排出量の規制が行われ
ており、この規制をクリアするために、排ガス浄化触媒
の取り付け等の対策が実施されている。
【0003】また、燃料であるガソリンの性状を見直す
ことで、HC等の発生を抑える工夫がなされてきてい
る。特開平6−93275号公報及び特開平6−192
664号公報には、排ガスのオゾン生成能を低減するた
めに、MIR値の高い成分を除いた(即ち、燃料のオゾ
ン指標を下げた)ガソリンの製造方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、燃料のオゾン
指標を下げるためには、「Maximum Incremental Reacti
vity(MIR)法」によるMIR値の高い成分を含まな
い基材を用いる必要があるが、このような基材のみを使
用して製造したガソリンは、自動車の燃料に対して特に
求められる低温時の加速性能などを損なったり、燃焼室
内でのデポジット(CCD)量が増加したりすること等
の弊害をもたらす。このデポジットが増加すると、燃焼
室の容積が低下し、またデポジットの断熱効果によって
ノッキングを起こしやすくなる。
【0005】このため、排ガスのオゾン生成能が低く、
自動車の燃料として必要な低温時の加速性能などを満足
させることができ、かつデポジットの発生が少ないガソ
リンが求められていた。
【0006】本発明者の課題は、(1)排ガスのオゾン
生成能が低く、(2)低温時の加速性能を満足し、
(3)デポジットの発生が少ないガソリンを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を重ねてきたが、この結果、
特定の組成・性状を有するガソリン組成物を使用したと
き、排ガスのオゾン生成能が顕著に減少し、低温時の加
速性能が向上し、かつデポジットの発生も少なくなるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0008】本発明に係るガソリンは、特定の蒸留性状
および芳香族炭化水素の含有量を有している。即ち、本
発明に係るガソリンは、オクタン価98以上であり、ガ
ソリンの蒸留性状の50%留出温度が75℃〜95℃で
あり、かつ97%留出温度が155℃以下であり、芳香
族炭化水素の含有量が35容量%以下であり、炭素数8
以上の芳香族炭化水素の含有量が10容量%以下である
ことを特徴とする。
【0009】本発明のガソリンは、98以上のオクタン
価を有しており、従って、高圧縮比である高性能エンジ
ンの性能を十分発揮させることができるガソリンであ
る。このオクタン価は、「JIS K 2280」の
「オクタン価試験方法」において規定された方法で測定
される値である。現状では、このオクタン価の上限は、
通常は104以下である。
【0010】本発明のガソリンの50%留出温度は、加
速性能、特に冷間時の加速性能の点から、75〜95℃
とする必要がある。50%留出温度が95℃を越える
と、冷間時の加速性能が悪化する。また、50%留出温
度が75℃未満であると、加速性能が悪化するばかりで
なく、ベーパーロック、パーコレーション等を生じ、耐
熱性能に対して悪影響を与える。この観点から、50%
留出温度は、77〜95℃、さらには80〜93℃とす
ることが一層好ましい。
【0011】また、蒸留性状の97%留出温度は155
℃以下とする必要がある。97%留出温度が155℃を
超えると、燃焼性の悪い成分が増え、燃焼室内のデポジ
ットが増加する。この観点から、終点を180℃以下と
することが一層好ましい。なお、終点は通常のガソリン
においては201℃以上である。本発明でいう蒸留性状
は、「JIS K 2254」の「燃料油蒸留試験方
法」で規定された方法によって測定される値を意味す
る。
【0012】本発明のガソリンは、芳香族炭化水素が3
5容量%以下であり、炭素数8以上の芳香族炭化水素が
10容量%以下である。炭素数8以上の芳香族炭化水素
については、排ガスのオゾン生成能を低くするために、
10容量%以下にする必要があり、5容量%以下とする
ことが好ましく、1.5容量%以下とすることが更に好
ましく、1.0容量%以下とすることがより一層好まし
い。また、炭素数8以上の芳香族炭化水素を含有してい
ない場合(0容量%)を含む。これが10容量%を超え
ると、排ガスのオゾン生成能が高くなる。また、同時に
炭素数8以上の芳香族炭化水素を減らすと、廃ガス中の
NOxを低減できる効果があり、この意味でも10容量
%以下とすることが好ましい。
【0013】炭素数8以上の芳香族炭化水素成分を10
容量%以下とすることで、オゾン生成能を顕著に低減で
きる理由は、次のように考えることができる。炭素数8
以上の芳香族炭化水素成分は、沸点が高いばかりでな
く、燃焼し難い。このように沸点が高い成分があると、
吸気管、吸気バルブ等に付着しやすくなる。加速時には
エンジンの回転数を増大させるので、特にこうした成分
が吸気管、吸気バルブ等に著しく付着しやすくなる。こ
の付着分が増えると、エンジン内に液流として導入され
るので、未燃焼のまま大気に排出されるガソリンの成分
が相対的に増加する。このため、オゾン生成能が増加す
ると考えられる。
【0014】芳香族成分の含有量について言えば、本発
明のガソリンは、芳香族成分含有量を35容量%以下と
する必要があり、25〜35容量%の範囲とすることが
一層好ましい。芳香族成分の含有量が35容量%を越え
ると、自動車のガソリン系統で使用されている部品に対
して悪影響を及ぼすことがある。また、芳香族成分含有
量を25容量%以上とすることによって、冷間時の加速
性能が一層向上する。なお、ここで言う芳香族成分の含
有量は、「JIS K 2536」に規定されている
「燃料炭化水素成分試験方法(蛍光指示薬吸着法)」に
よって測定される値である。
【0015】こうした性状を備えたガソリンを製造する
ためには、例えば次のような基材を混合することができ
る。こうした本発明を実施する上で好適な基材の種類と
性状とについて説明する。この好適な基材の成分は下記
の成分(A)〜(D)の4種の成分からなる。
【0016】(A)流動接触分解で得られたガソリン留
分を蒸留することによって得られた、沸点が25℃〜1
15℃の範囲の流動接触軽質分解ガソリンと、イソペン
タンを主成分とする脂肪族炭化水素との少なくとも一
方。 (B)アルキレート。 (C)トルエン留分と接触改質ガソリン(リフォメー
ト)との少なくとも一方。 (D)メチル−t−ブチルエーテルとメチル−t−アミ
ルエーテルとの少なくとも一方。
【0017】本発明で使用できる(A)流動接触軽質分
解ガソリンは、灯軽油から常圧残油に至る広範囲の石油
留分、好ましくは重質軽油や減圧軽油を、流動接触分解
法によって固体酸触媒で分解して得られる接触分解ガソ
リンのうちの軽質留分である。リサーチ法オクタン価9
2〜97、沸点範囲25〜115℃の性状を有する流動
接触軽質分解ガソリンを使用すると良い。
【0018】また、(A)イソペンタンを主成分とする
脂肪族炭化水素としては、リサーチ法オクタン価88〜
95のものであればよい。特に、軽質ナフサ、好ましく
は脱硫軽質ナフサを精密蒸留分離して得られる留分を好
適に使用できる。この精密蒸留は、原料に含まれる20
容量%程度のイソペンタンが純度90〜95%の範囲で
得られるような条件を適宜選択すればよい。イソペンタ
ンは、主に軽質留分のオクタン価調整用成分として作用
する。(A)成分の含有量は、1〜50容量%とするこ
とが好ましく、20〜40容量%とすることが更に好ま
しい。
【0019】(B)アルキレートは、イソブタンおよび
低級オレフィン(ブテン、プロピレンなど)を、酸触媒
(硫酸、フッ化水素酸、塩化アルミニウムなど)の存在
下で反応させることによって、得られるものである。本
発明では各種のアルキレートを用いることができるが、
イソオクタンを60容量%以上含有するものが好まし
く、特にこのうちリサーチ法オクタン価が92以上のも
のを好適に使用できる。(B)成分の含有量は、1〜6
0容量%とすることが好ましく、10〜50容量%とす
ることが特に好ましい。
【0020】アルキレートに含まれる155℃以上の留
分が20容量%を越えると、製品の97%留出温度を1
55℃以下とすることが困難になる。このため、155
℃以上の留分を0〜20容量%とすることが好ましく、
0〜10容量%とすることが特に好ましい。
【0021】(C)トルエン留分としては、接触改質ガ
ソリン、あるいはあるいはエチレン製造に際して併産さ
れる分解ガソリン等から、スルフォラン法等の溶剤抽出
法によって得られるものを用いることができる。本発明
で使用されるトルエン留分は、純度が95容量%以上の
ものが好適である。
【0022】また、(C)接触改質ガソリンは、重質の
直留ナフサ等を、従来から知られている接触改質法によ
って、水素気流中で、高温、加圧下で、触媒と接触処理
することによって得られるものである。本発明では、リ
サーチ法オクタン価95以上、155℃以上の留分が1
0容量%以下のものが好適に使用できる。155℃以上
の留分が10容量%を越えると、製品の97%留出温度
を155℃以下とすることが困難になる。このため、1
55℃以上の留分が、0〜10容量%、特には0〜5容
量%とすることが好ましい。(C)成分の含有量は、1
〜50容量%とすることが好ましく、10〜40容量%
とすることが特に好ましい。
【0023】(D)メチル−t−ブチルエーテル(MT
BE)は、メタノールとイソブテンとを酸触媒の存在下
で反応させることによって製造したものを用いることが
好適である。また、(D)メチル−t−アミルエーテル
(TAME)は、メタノールとイソペンテンとを酸触媒
の存在下で反応させることによって製造したものを用い
ることが好適である。これらの(D)成分は、主にオク
タン価向上成分として用いられるが、排ガス中の未燃炭
化水素濃度を低減する効果がある。ガソリン中にこの
(D)成分を含有させることによって、芳香族化合物の
濃度を低減することができる。
【0024】MTBEとTAMEとは、いずれかを単独
で使用しても、また両者を混合して使用しても、同様の
効果がある。(D)成分は、通常は3〜15容量%の範
囲で添加される。
【0025】むろん、上記の各成分は、同等の性状を有
していれば、その製造方法は問わずに使用することがで
きる。
【0026】上記の各成分以外に、ある程度の蒸気圧を
確保し、エンジンの始動性を良好に保つために、炭素数
4の留分を0〜8容量%加えることができる。
【0027】さらに、本発明のガソリンには、当業界で
公知の燃料油添加剤の1種又は2種以上を必要に応じて
配合することができる。これらの配合量は適宜選べる
が、通常は添加剤の合計配合量を0.1重量%以下に維
持することが好ましい。本発明のガソリンで使用可能な
燃料油添加剤を例示すれば、フェノール系、アミン系等
の酸化防止剤、シッフ型化合物、チオアミド型化合物等
の金属不活性化剤、有機リン系化合物等の表面着火防止
剤、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテ
ルアミン等の清浄分散剤、多価アルコール又はそのエー
テル等の氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩、高級アルコールの硫酸エステル等の助
燃剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、
両性界面活性剤等の帯電防止剤、アゾ染料等の着色剤を
挙げることができる。
【0028】
【実施例】以下実施例及び比較例により、本発明の構成
と効果をさらに具体的に説明するが、これらは本発明を
なんら限定するものではない。
【0029】〔排出ガス試験〕表1に示す各試験車種の
うち、日産自動車株式会社製のブルーバードを使用し、
10・15モード及び11モードで排出ガス試験を行っ
た。測定項目は、オゾン生成能、一酸化炭素、全炭化水
素及びNOx濃度とした。オゾン生成能は、下記の「Ma
ximum Incremental Reactivity(MIR)法」を用い
て、次式により算出した。
【0030】
【数1】オゾン生成能(gO3/gNMOG)=Σ〔NMOGi (g
/mile) ×MIRi(gO3 /gNMOG)〕/ΣNMOGi(g /mile)
【0031】式中、「NMOGi」は、非メタン有機ガ
ス(Non-Methane Organic Gases :NMOGと略称す
る。)の成分iの量である。ここで、非メタン有機ガス
とは、排ガス中のメタンを除いた炭素数12以下の酸素
を含んでいない炭化水素化合物と、炭素数5以下の含酸
素炭化水素化合物(ケトン、アルデヒド、アルコール、
エーテル等)との総称である。「MIRi」とは、各成
分iのMIRであり、各成分の種類によって決定され
る。各非メタン有機ガス成分iの量「NMOGi」は、
それぞれガスクロマトグラフィー及び高速液体クロマト
グラフィーで定量した。
【0032】
【表1】
【0033】〔加速性試験〕表1に示すマツダ工業株式
会社製のロードスターを使用した。冷間時加速性は、恒
温室に試験車を置き、25℃の一定温度で一昼夜放置し
た。その後、シャーシダイナモ(負荷条件は、ロードロ
ードに設定)上で試験車のエンジンを始動させ、1/4
スロットル開度で0から120km/hまで加速するた
めに必要な時間を測定し、評価した。暖機時加速性は、
十分に暖機した後にエンジンを再始動させ、上記と同様
にして試験した。
【0034】〔デポジット(CCD)発生試験〕表1に
示す市販エンジンを、エンジンベンチに据付け、合計5
0時間連続して下記の走行サイクルを繰り返した後に、
燃焼室に堆積したデポジットを採取し、その重量を秤量
した。走行モードは、1サイクル当たり240秒とし
た。負荷条件はロードロードとした。最初はエンジンの
回転数を1800回転とし、最初の50秒間にエンジン
の回転数を1800回転から3000回転へと上昇さ
せ、50秒目から100秒目に3000回転から180
0回転へと低下させ、100秒目から240秒目までは
1800回転とした。
【0035】〔ガソリンの製造と試験結果〕表2に示し
た各ガソリン基材を、表3および表4に示す混合割合で
混合し、各実施例および各比較例のガソリンを製造し
た。また、表5および表6には、各ガソリンの密度、蒸
留性状、リサーチ法オクタン価、芳香族炭化水素の割
合、炭素数8以上の芳香族炭化水素の割合を示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】これらの各実施例、比較例のガソリンにつ
いて、それぞれ前述の排出ガス試験、加速性試験および
デポジット発生試験を行った。ただし、「加速性試験」
については、50%留出温度の影響を明確にするため、
試験例1〜4のレギュラーガソリン(リサーチ法オクタ
ン価90前後)についても試験した。試験例1〜4のガ
ソリンの密度および蒸留性状を、表7に示す。これらの
試験結果を、表8、表9および表10に示す。
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
【表9】
【0045】
【表10】
【0046】表8から明らかなように、ガソリン中の炭
素数8以上の芳香族成分を本発明の範囲内とし、97%
留出温度を155℃以下とすることによって、排出ガス
中に含まれる成分の一酸化炭素(CO)、炭化水素(H
C)およびオゾン生成能が顕著に減少した。特に、実施
例1のガソリンのオゾン生成能は、2.6g/test
であり、炭素数8以上の芳香族成分を多く含み、97%
留出温度が155℃を越える比較例のガソリンと比較す
ると、著しく低い値であった。
【0047】また、表9に加速性能の結果を示す。実施
例1〜4、比較例1、比較例6、および表7に示す各性
状を有する試験例1〜4の各ガソリンを使用した結果か
ら、50%留出温度が75〜95℃、好ましくは77〜
95℃、より好ましくは80〜93℃の範囲で良好な冷
間時の加速性が得られる。本発明のガソリンでも同様の
結果が得られる。
【0048】更に、実施例4においては、50%留出温
度が77℃であり、97%留出温度が118℃であり、
オクタン価が98であり、炭素数8以上の芳香族炭化水
素の割合が1.2容量%である。比較例6においては、
50%留出温度が72℃であり、97%留出温度が12
1℃であり、オクタン価が95であり、炭素数8以上の
芳香族炭化水素の割合が1.0容量%である。これらは
比較的に類似した物性を有しているが、冷間時の加速
性、暖機時の加速性共に、本発明の実施例4の方が著し
く優れていることがわかる。
【0049】これらの結果からわかるように、本発明の
ガソリンは、冷間時、暖機時ともに、加速性能が優れて
おり、特に冷間時の加速性能はきわめて優れている。ま
た、表10からわかるように、デポジット(CCD)に
は、炭素数8以上の芳香族炭化水素の量とともに、終点
の温度が大きく影響する。即ち、97%留出温度が高く
なると、デポジット量が顕著に増大した。
【0050】
【発明の効果】本発明は、特定の芳香族成分組成および
特定の蒸留性状を有するガソリンを提供するものであ
り、これによって、従来のガソリンと比較して、低温時
の加速性能が良好で、排気ガスのオゾン生成能が低く、
公害対策に極めて有利なものとなった。従って、本発明
のガソリンは、低公害で高性能を有するガソリンエンジ
ン用の燃料油として、幅広くかつ有効な利用が期待でき
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オクタン価98以上のガソリンであっ
    て、このガソリンの蒸留性状の50%留出温度が75℃
    〜95℃であり、かつ97%留出温度が155℃以下で
    あり、芳香族炭化水素の含有量が35容量%以下であ
    り、炭素数8以上の芳香族炭化水素の含有量が10容量
    %以下であることを特徴とする、ガソリン。
  2. 【請求項2】 (A)流動接触分解で得られたガソリン
    留分を蒸留することによって得られた、沸点が25℃〜
    115℃の範囲の流動接触軽質分解ガソリンと、イソペ
    ンタンを主成分とする脂肪族炭化水素との少なくとも一
    方、(B)アルキレート、(C)トルエン留分と接触改
    質ガソリンとの少なくとも一方、および(D)メチル−
    t−ブチルエーテルとメチル−t−アミルエーテルとの
    少なくとも一方を含有していることを特徴とする、請求
    項1記載のガソリン。
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