JPH0995600A - 熱硬化性組成物、熱硬化性組成物の調製用組成物、及び熱硬化性フィルム接着剤 - Google Patents

熱硬化性組成物、熱硬化性組成物の調製用組成物、及び熱硬化性フィルム接着剤

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JPH0995600A
JPH0995600A JP7253621A JP25362195A JPH0995600A JP H0995600 A JPH0995600 A JP H0995600A JP 7253621 A JP7253621 A JP 7253621A JP 25362195 A JP25362195 A JP 25362195A JP H0995600 A JPH0995600 A JP H0995600A
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thermosetting
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Yoshihiko Tasaka
吉彦 田坂
Yuji Hiroshige
裕司 弘重
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J4/00Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16
    • C09J4/06Organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond in combination with a macromolecular compound other than an unsaturated polymer of groups C09J159/00 - C09J187/00

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱硬化時の流動性を損なうことなく凝集性能
が向上し、且つ熱硬化後の脆化が防止されて接着性能が
向上した、熱硬化性フィルム接着剤を提供する。 【解決手段】 本発明の熱硬化性フィルム接着剤は、
a)放射線重合性官能基を持たないエポキシ樹脂と、
b)これをを硬化させる硬化剤と、c)エポキシ樹脂及
び硬化剤の一方又は両方と熱硬化時に反応可能な放射線
重合性の第一重合性化合物と、d)エポキシ樹脂とも硬
化剤とも化学反応しない放射線重合性の第二重合性化合
物と、e)固体ゴム粒子とを含んでなり、成分a)、
c)及びd)からなるマトリックス相中に成分b)と
e)が分散していて、常温で液状を呈する前駆組成物に
放射線を照射してフィルム状にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリルポリマー
等の放射線共重合体と熱硬化性エポキシ樹脂とを含んで
なる熱硬化性組成物に関し、更には、そのような熱硬化
性組成物の調製に適した調製用組成物に関する。本発明
による熱硬化性組成物は、例えば、熱硬化性フィルム接
着剤の製造に適している。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物は、主としてエポキ
シ樹脂と硬化剤とを含んでなり、その硬化物は、接着
性、耐熱性、耐薬品性及び電気的性質に優れている。ま
た、エポキシ樹脂組成物は、比較的低温、低圧で硬化が
可能であり、硬化反応時に副生成物を放出しないとい
う、接着剤用の組成物として有用な性質も合わせ持つ。
従って、エポキシ樹脂組成物は、電気、土木等の分野で
接着剤として広く利用されている。
【0003】しかしながら、エポキシ樹脂組成物からな
る接着剤は、その大部分の形態は液状の二液型又は一液
型であることから、作業性に乏しく、塗布時の厚みのば
らつきにより接着性能の信頼性が低下しがちである。加
えて、二液型の接着剤では、エポキシ樹脂と硬化剤の正
確な秤量と混合とが必要という問題点があり、また、一
液型の接着剤では貯蔵安定性に欠けるという問題点があ
る。
【0004】一方、上記のような問題点を解決するため
の改良として、エポキシ樹脂組成物を含み、フィルム化
された接着剤(以下、「フィルム接着剤」と呼ぶことも
ある)が知られている。これは、作業性が良好であり、
予めエポキシ樹脂と硬化剤とが混合されているため接着
性能のばらつきが小さく、固形のフィルム中にエポキシ
樹脂組成物が存在することから、液状物と比較して含有
成分の拡散割合が小さく、貯蔵安定性も改善される。こ
のようなフィルム接着剤は、例えば、エポキシ樹脂組成
物と放射線重合可能なアクリル化合物とを含む液状混合
物からなるフィルム前駆体に、紫外線等の放射線を照射
して実質的にアクリル化合物のみを重合させて、固形の
連続したフィルムを作成することにより調製できる。こ
のようなフィルム接着剤では、エポキシ樹脂と硬化剤と
は実質的に未反応の状態でフィルム中に含まれるので、
被着体どうしの間にフィルム接着剤を挟み、加熱してエ
ポキシ樹脂と硬化剤とを反応させて接着を完了させる。
【0005】このようなアクリル化合物とエポキシ樹脂
組成物との混合物から形成されるフィルム接着剤は、例
えば、米国特許4,552,604号(グリーン)(こ
れは特公昭61−15112号公報に対応するものであ
る)に開示されている。このようなフィルム接着剤は、
エポキシ樹脂と、その硬化剤と、アクリル酸エステルを
主成分として含む組成物から調製される。しかしなが
ら、このようなフィルム接着剤では、耐熱性、接着性能
を高めるためにエポキシ樹脂の含有割合を多くしている
が、そのような場合、アクリル酸エステルを重合させた
後のフィルム自体の凝集性能が低下し、その結果、タッ
クが強くなり過ぎること、フィルムが伸びやすくなるこ
と、あるいはロールに巻いた状態でのウージングの発生
等の問題が生じ、フィルム接着剤としての取り扱いを困
難にする。また、アクリル酸エステルとエポキシ樹脂、
又はアクリル酸エステルとエポキシ樹脂の硬化剤との化
学反応を意図していないので、接着剤を熱硬化させた時
に、アクリル酸エステルの重合体とエポキシ樹脂の硬化
物とが相分離し、接着力が低下しやすい。更に、このよ
うな相分離が少ない場合でも、多量のエポキシ樹脂を含
む硬化物の高い架橋密度に由来する、硬化フィルム自体
の脆さを改善することも意図されておらず、その脆さが
原因となる剪断接着力、剥離接着力等の接着性能の低下
の改善も困難である。
【0006】特開昭63−10680号公報(入井ら)
には、エポキシ樹脂と、その硬化剤と、単官能アクリレ
ートと、多官能性アクリレートとを主成分として含む組
成物から調製される粘接着剤組成物が開示されている。
このような組成物を用いれば、多官能性アクリレートの
導入により、アクリレート成分を重合させた後のフィル
ム自体の凝集性能を向上させることができる。しかしな
がら、フィルムを被着体どうしの間に挟み、加熱する段
階でのフィルムの流動性が犠牲になり、被着体表面への
塗れ性を損ない、結果として接着性能が低下する。事
実、ほとんどの場合、150kg/cm2 以下の比較的低い
剪断接着力を示す。
【0007】特開昭63−142084号公報(佐藤
ら)には、a)エポキシ樹脂と、b)エポキシ樹脂を含
む相に分散相として含まれ、エポキシ樹脂を熱硬化させ
る硬化剤、c)分子内にラジカル重合可能不飽和基とエ
ポキシ基とを持つモノマー、及び、d)放射線によりフ
リーラジカルを生じるラジカル開始剤を含有するワニス
から調製される、放射線半硬化型接着フィルムが開示さ
れている。成分c)のモノマーの導入により、熱硬化後
の放射線共重合体のエポキシ硬化物との相分離が回避さ
れ、接着性能を向上させることができる。また、この接
着フィルムでは、エポキシ化液状ゴム等の液状ゴム成分
を含む形態も提案されている。しかしながら、放射線重
合性モノマーが硬化剤を介してエポキシ樹脂と反応する
成分からなり、熱硬化後のフィルム接着剤の架橋密度が
高くなり、脆化を回避するのは困難である。
【0008】また、上記の特開昭63−10680号公
報、特開昭63−142084号公報等には、フィルム
接着剤中への充填材の添加も示唆されているが、(1)
熱硬化時のフィルムの流動性を損なうことなくフィルム
の凝集性能を向上させること、及び、(2)熱硬化後の
接着剤が脆化するのを防ぎ接着性能を向上させること、
は示唆されていない。また、一般の有機又は無機充填材
は、フィルムの凝集性能を向上させるためには大量に含
有させることが必要であり、そのことから接着性能を低
下させたり、フィルム接着剤の厚みが大きい場合には紫
外線等の放射線の透過を妨害することがある。
【0009】一方、エポキシ樹脂組成物と充填材とを組
み合わせたものとしては、特開平7−102223号公
報(永瀬)に開示の接着性テープがある。この接着テー
プは、エポキシ樹脂と、その硬化剤と、コア/シェル型
樹脂粒子とを必須成分とする接着剤層と、繊維布の基材
からなる。このような接着剤層では、接着剤層の形成段
階での加熱により、コア/シェル型樹脂粒子をエポキシ
樹脂中で膨潤させ、接着施工前の貯蔵時及び施工時の接
着剤の浸み出しを防止している。しかしながら、取り扱
い性の良好なフィルム接着剤を形成するには、比較的多
量の樹脂粒子を含有させる必要があり、そのため熱硬化
時のフィルムの流動性が大きく損なわれ、また、接着性
能が低下する。さらに、フィルム化工程では樹脂粒子を
膨潤させるために一定時間の加熱処理が必要なので、速
硬化性を有する硬化剤、すなわち熱に敏感な硬化剤の使
用が困難であり、硬化剤の種類が制限される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の技
術には、フィルム接着剤における次の(1)及び(2)
の要求性能、すなわち、(1)熱硬化時の流動性を損な
うことなく凝集性能を向上させること、及び(2)熱硬
化後の接着剤が脆化するのを防ぎ接着性能を向上させる
こと、を同時に満足するための改良については何も提案
されていない。
【0011】本発明は、上記(1)と(2)の要求性能
を同時に満たす熱硬化性フィルム接着剤を提供すること
を究極の目的とし、そしてそのために、アクリルポリマ
ー等の放射線共重合体と熱硬化性エポキシ樹脂とを含ん
でなる新しい熱硬化性組成物を提供すること、また、こ
のような熱硬化性組成物の調製に適した調製用組成物を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の新しい熱硬化性組
成物を提供するという本発明の目的は、 a)放射線重合性官能基を持たないエポキシ樹脂と、 b)前記エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤と、 c)放射線重合性官能基と、前記エポキシ樹脂及び前記
硬化剤の一方又は両方と熱硬化時に反応可能な官能基と
を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有する第一重合性化
合物と、 d)放射線重合性官能基を分子内に少なくとも1つ有す
るが、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤と熱硬化時に反
応可能な官能基は持たない第二重合性化合物と、 e)固体ゴム粒子と、を含んでなり、前記a)、c)及
びd)の各成分からなるマトリックス相中に前記b)及
びe)の各成分が分散していて、常温で液状を呈する前
駆組成物に放射線を照射し、前記c)及びd)の化合物
を重合させてなる熱硬化性組成物、によって達成され
る。
【0013】また、この熱可塑性組成物の調製に適した
本発明の調製用組成物は、 a)放射線重合性官能基を持たないエポキシ樹脂と、 b)前記エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤と、 c)放射線重合性官能基と、前記エポキシ樹脂及び前記
硬化剤の一方又は両方と熱硬化時に反応可能な官能基と
を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有する第一重合性化
合物と、 d)放射線重合性官能基を分子内に少なくとも1つ有す
るが、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤と熱硬化時に反
応可能な官能基は持たない第二重合性化合物と、 e)固体ゴム粒子と、を含んでなり、前記a)、c)及
びd)の各成分からなるマトリックス相中で前記b)及
びe)の各成分が分散相を形成していて、常温で液状を
呈する組成物である。
【0014】更に、本発明は、所定の厚みのフィルム状
にした上記の熱硬化性組成物からなる熱硬化性フィルム
接着剤を提供する。
【0015】本発明においては、第一及び第二重合性化
合物から生成した放射線共重合体とエポキシ樹脂とから
なるマトリックス相中に、固体ゴム粒子が、エポキシ樹
脂のための硬化剤とともに、分散相として含まれ、そし
てこのことから、本発明の熱硬化性組成物において、熱
硬化時の流動性を損なうことなく凝集性能が向上する。
【0016】また、本発明の熱硬化性組成物は、エポキ
シ樹脂及び/又は硬化剤とも反応可能な第一重合性化合
物と、エポキシ樹脂とも硬化剤とも反応しない第二重合
性化合物とから生成する放射線共重合体を含み、このこ
とは、熱硬化物の架橋密度を適度に制御し、硬化物が脆
化するのを防ぎ、接着性能、特に剪断接着力、剥離接着
力を高めるように作用する。
【0017】エポキシ樹脂とそれを熱硬化する硬化剤
は、本発明の熱硬化性組成物の耐熱性と接着性能とをと
もに容易に向上させるように作用する。
【0018】上記第一重合性化合物がアクリロイル基又
はメタクリロイル基を有する化合物であり、上記固体ゴ
ム粒子が、i)アクリル系ゴムから実質的になる微粒
子、又は/及び、ii)アクリル系シェル部を有するゴム
粒子、を含んでなる場合、熱硬化時の流動性を損なうこ
となく凝集性能を向上させる作用をいっそう高めること
ができる。これは、マトリックス中のアクリル成分を含
む放射線共重合体と固体ゴム粒子との間には一部物理的
な相互作用があり、その相互作用は、熱硬化温度以上で
は消失するように作用するためと考えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。
【0020】1.熱硬化性組成物 本発明による熱硬化性組成物は、熱硬化性組成物の前駆
体である調製用組成物(詳細は後述する)に放射線を照
射して調製され、未反応のエポキシ樹脂(詳細は後述す
る)と、エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤(詳細は後
述する)とを含み、加熱によりエポキシ樹脂と硬化剤と
が硬化反応する、常温(約25℃、以下、「常温」の用
語は約25℃の温度を意味する)で固体の組成物であ
る。この組成物においては、前駆組成物への放射線照射
で前述の第一及び第二重合性化合物から生成した放射線
共重合体とエポキシ樹脂とがマトリックス相を形成して
おり、そしてこのマトリックス中に、エポキシ樹脂のた
めの硬化剤と固体ゴム粒子が分散相として存在する。こ
の組成物は、通常、80〜200℃の範囲の温度で熱硬
化可能である。また、その調製方法は、通常、調製用組
成物を被着体等の基材上に塗布した後、放射線重合成分
を重合させて熱硬化性組成物を調製する。また、本発明
による熱硬化性組成物の調製のために利用できる「放射
線」は、紫外線が好適であるが、本発明の目的を損なわ
ない限り、電子線、可視光線、X線を利用することもで
きる。
【0021】2.調製用組成物 本発明の熱硬化性組成物を調製するための調製用組成物
は、エポキシ樹脂と、その硬化剤と、放射線重合成分
(詳細は後述する)と、固体ゴム粒子(詳細は後述す
る)とを含んでなり、常温で液状を呈する組成物であ
る。その粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いた2
5℃での測定値で、好適には500〜100,000cP
(センチポアズ)、特に好適には1,000〜50,0
00cPの範囲に調整される。500cP未満では、流動性
が大きすぎて塗布操作により均一な厚みのフィルムを形
成できないおそれがあり、厚膜(例えば250μm以
上)のフィルムの形成が困難になる。反対に、100,
000cPを超えると、塗布操作又は混合操作が困難にな
る傾向があり、また、フィルム形成時の脱泡が困難にな
るおそれがある。脱泡が充分にできないと、気泡の生
成、酸素による放射線重合の阻害等により、全体にわた
って均一な接着剤製品を作ることができない。
【0022】3.エポキシ樹脂 本発明で使用される「放射線重合性官能基を持たないエ
ポキシ樹脂」(以下、単に「エポキシ樹脂」と呼ぶ)
は、硬化剤と共同して、熱硬化性組成物に熱硬化性を付
与し、接着剤として使用した場合に、熱硬化前の適度な
タック(又は粘着性)と、熱硬化後の高接着性能とを発
現させる成分である。ここで「エポキシ樹脂」とは、分
子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物であ
る。また、「放射線重合性官能基」とは、アクリル基、
メタクリル基等の重合性不飽和結合を有する基である。
【0023】エポキシ樹脂は、好適には、1分子あたり
2個以上のグリシジル基を有するモノマー又はオリゴマ
ーである。これらは、適度なタックと高接着性能とを容
易に発現させる。特に、常温で液体であるものが好適で
あり、その粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いた
25℃の測定値で、好適には500〜5,000,00
0cP(センチポアズ)、特に好適には1,000〜1,
000,000cPである。エポキシ樹脂は、1種単独
で、又は2種以上からなる混合物を使用することがで
き、上記のような粘度を有する範囲内で、固形状のエポ
キシ化合物を含むこともできる。
【0024】エポキシ樹脂のエポキシ当量は、調製用組
成物の粘度にも影響を与え、調製用組成物の取り扱い性
を良好にするために好適なエポキシ当量は、150〜
1,000、特に好適には170〜500の範囲であ
る。
【0025】本発明で使用可能なエポキシ樹脂の例を挙
げると、ビスフェノール型エポキシ、フェノールノボラ
ック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシ、脂
肪族エポキシ等である。
【0026】4.硬化剤 本発明で使用される「エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化
剤」(以下、単に「硬化剤」と呼ぶ)は、エポキシ樹脂
を含んでなるマトリックス相中に分散相を形成して含ま
れる。エポキシ樹脂を含むマトリックス相中に分散した
硬化剤は、常温で固体であり、もしくはマトリックスか
ら分離されるために、本発明の熱硬化性組成物は潜在性
を有する。硬化剤の分散相中での形状は通常粒子状であ
り、その平均粒子径は、好適には1〜100μm、特に
好適には5〜50μmである。分散相のサイズが小さす
ぎると潜在性が低下する傾向があり、反対にそのサイズ
が大きすぎると熱硬化反応が不均一になったり、反応性
が低下するおそれがある。
【0027】本発明で使用可能な硬化剤の例を挙げる
と、ジシアンジアミド系硬化剤(ジシアンジアミド及び
その誘導体を含む)、有機酸ヒドラジド類、BF3 錯体
類、イミダゾール誘導体、ジアミノマレオニトリル及び
その誘導体、メラミン及びその誘導体である。
【0028】これらの中で、高い接着性能を発現させる
には、ジシアンジアミド系硬化剤又は有機酸ヒドラジド
類が好適である。また、高い潜在性と速硬化性も考慮す
れば、ジシアンジアミド系硬化剤が特に好適である。ジ
シアンジアミド系硬化剤がこのような優れた作用を示す
のは、常温ではマトリックス中のエポキシ樹脂に溶解せ
ずに分散相として含まれ、硬化剤の融点以上に加熱され
ると、エポキシ樹脂に溶解して急激に反応を開始する、
いわゆる「加熱促進型」の潜在性硬化剤であるからであ
る。具体的なジシアンジアミド誘導体には、A.C.
R.(株)から入手可能な「H3842(品番)」があ
る。
【0029】硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100重
量部に対して、好適には0.1〜80重量部、特に好適
には1〜50重量部である。0.1重量部未満ではエポ
キシ樹脂の硬化反応が不良になる傾向があり、反対に8
0重量部を超えると、未反応の硬化剤が熱硬化物中に残
るおそれがある。未反応の硬化剤は、熱硬化物の機械的
強度、耐湿性、電気的特性を低下させる。
【0030】また、硬化剤と組み合わせて、硬化温度の
低温化、硬化時間の短縮等の目的のために、硬化促進剤
を使用することができる。ジシアンジアミド又はジシア
ンジアミド誘導体の硬化促進剤としては、第三アミン、
イミダゾール、又はポリアミンが好適である。具体的に
は、イミダゾール系促進剤として、旭化成(株)から入
手可能な「HX3088(品番)」が挙げられる。硬化
促進剤の添加量は、その使用目的に応じて適宜決定され
るべきであるが、エポキシ樹脂100重量部に対して、
好適には0.1〜20重量部、特に好適には0.5〜1
0重量部である。0.1重量部未満では促進効果に乏し
く、20重量部を超えると潜在性に乏しくなるおそれが
ある。
【0031】5.第一重合性化合物 本発明で使用される「第一重合性化合物」は、「放射線
重合性官能基と、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤の一
方又は両方と熱硬化時に反応可能な官能基とを分子内に
それぞれ少なくとも1つ有する放射線重合性化合物」で
ある。第一重合性化合物は、第二重合性化合物(詳細は
後述する)とともに、調製用組成物に放射線を照射した
時に重合され、固形の熱硬化性組成物を生成する。ここ
で、「放射線重合性官能基」とは、(メタ)アクリル基
等の重合性不飽和結合を持つ基である。第一重合性化合
物は、放射線重合性官能基を少なくとも1つ有し、熱硬
化性組成物の熱硬化時の流動性を損なわない範囲で、2
個以上を有することも可能である。
【0032】この「熱硬化時の流動性」は、例えば、2
枚の被着体の間に熱硬化性組成物を挟み、加熱しながら
加圧する操作により、熱硬化性組成物が被着体表面の凹
凸あるいはうねり等に追従し接着面積を増加させること
が容易である性質、又は、熱硬化性組成物からなる接着
層を変形させ、その厚みを所望の値まで小さくすること
が容易である性質、と換言できる。このような性質は、
車載用小型モーター、スピーカー用フェライトマグネッ
ト等の小型の電子・電気又は機械部品の接着作業には欠
かせない性質の1つである。
【0033】また、第一重合性化合物がエポキシ樹脂又
は硬化剤との化学反応が可能であることは、第一重合性
化合物と第二重合性化合物とから生成する放射線共重合
体と、エポキシ硬化物(エポキシ樹脂と硬化剤との反応
生成物)との相溶性を改善し、熱硬化性組成物の熱硬化
後の凝集力を高め、高い接着性能を発現するように作用
する。ここで、「エポキシ樹脂及び硬化剤の一方又は両
方と熱硬化時に反応可能な官能基」とは、(a)カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基等のエポキシ樹脂のエポキ
シ基と反応可能な官能基、又は(b)グリシジル基、ケ
トン基、脂環式エポキシ基(オキシラン基)等の硬化剤
と反応可能な官能基、である。このような熱硬化時に反
応可能な官能基は、上記(a)又は(b)に包含される
官能基を1種、又は、上記(a)及び(b)に包含され
る官能基からなる群から選ばれた2種以上からなる。
【0034】このような第一重合性化合物の例を挙げる
と、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有
タイプ、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート等の水酸基含有タイプ、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、N−〔4−(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル〕ア
クリルアミド等のグリシジル基含有タイプである。
【0035】好適な第一重合性化合物は、上記グリシジ
ル基含有タイプである。このタイプの化合物は、硬化剤
に対する反応性が実質的にエポキシ樹脂と同等であるの
で、熱硬化性組成物中で放射線共重合体が先に硬化剤と
反応して貯蔵安定性を損なうこともなく、また、熱硬化
時にエポキシ樹脂に比べて反応性が劣ることなく、放射
線共重合体とエポキシ硬化物との相分離が生じることも
ない。
【0036】6.第二重合性化合物 本発明で使用される「第二重合性化合物」は、「放射線
重合性官能基を分子内に少なくとも1つ有するが、前記
エポキシ樹脂及び前記硬化剤と熱硬化時に反応可能な官
能基は持たず、実質的に前記エポキシ樹脂とも前記硬化
剤とも熱硬化反応しない、放射線重合性化合物」であ
る。第二重合性化合物は、第一重合性化合物と同様に、
放射線照射処理による固形の熱硬化性組成物の形成に寄
与するが、エポキシ樹脂とも硬化剤とも化学反応しない
ので、熱硬化物が脆化することを防止する。
【0037】ここで、「放射線重合性官能基」は、第一
重合性化合物の場合と同様に定義される。第二重合性化
合物も、放射線重合性官能基を少なくとも1つ有し、熱
硬化性組成物の熱硬化時の流動性を損なわない範囲で、
2個以上を有することも可能である。
【0038】また、ここで、「前記エポキシ樹脂及び硬
化剤と熱硬化時に反応可能な官能基」は、上記第一重合
性化合物の場合と同様に定義される。すなわち、第二重
合性化合物の例には、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリ
ドン、N−ビニルカプロラクタムなどが挙げられる。
【0039】更に、第二重合性化合物を用いる第二の特
徴は、第一及び第二重合性化合物から生成される放射線
共重合体の、ガラス転移温度等の物性を容易に制御でき
る点である。放射線共重合体のガラス転移温度は、好適
には25〜180℃、特に好適には40〜120℃であ
る。共重合体のガラス転移温度が25℃未満であると、
熱硬化性組成物の取り扱い性が悪くなる傾向があり、ま
た、熱硬化後の接着性能が低下するおそれがある。反対
に、180℃を超えると、熱硬化時の流動性が低下する
傾向があり、また、常温の初期タックが低下するおそれ
がある。
【0040】放射線共重合体のガラス転移温度の制御を
容易にするのに好適な第二重合性化合物は、そのホモポ
リマーのガラス転移温度が25〜200℃の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルである。このような(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとして好適なものは、イソ
ボルニルアクリレート(ホモポリマーのガラス転移温度
は94℃(以下括弧内の数字は同様にホモポリマーのガ
ラス転移温度を表す))、シクロヘキシルメタクリレー
ト(66℃)、イソボルニルメタクリレート(180
℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(120℃、こ
れはトリシクロ〔5,2,1,02.6 〕デカ−8−イル
−アクリレートとも呼ばれる)、ジシクロペンタニルメ
タクリレート(175℃、これはトリシクロ〔5,2,
1,02.6〕デカ−8−イル−メタクリレートとも呼ば
れる)である。ここで、「ガラス転移温度」は、フォッ
クス(Fox)の式(T.G.Fox, Bull.Am.Phys.Soc., 1, 123
(1956) にて発表)で定義される。
【0041】第二重合性化合物と第一重合性化合物との
配合割合は、重量比率(第一重合性化合物:第二重合性
化合物)で、通常、9:1〜1:9の範囲である。この
配合割合は、熱硬化性組成物の潜在性、熱硬化物の脆
化、熱硬化時の流動性、エポキシ硬化物と放射線共重合
体との相溶性、接着性能などを良好にバランスさせるよ
うに適宜定めることができる。
【0042】7.固体ゴム粒子 本発明で使用される「固体ゴム粒子」は、常温で固体で
あり、放射線共重合体とエポキシ樹脂とからなるマトリ
ックス相中に、分散相を形成して含有され得る成分であ
る。また、マトリックス成分により粒子の表面近傍部分
が膨潤することはあるが、粒子全体は熱硬化時でもマト
リックス成分に溶解しない成分である。固体ゴム粒子
は、熱硬化性組成物の熱硬化時の流動性を損なうことな
く凝集性能を向上させるが、加えて、耐熱性等の改良の
ためエポキシ樹脂の含有量を増加させた場合のフィルム
接着剤としての取扱い性を改善し、熱硬化後の硬化物の
耐衝撃性及び剥離接着力を高める点でも有利に作用す
る。また、固体ゴム粒子の添加は、調製用組成物の粘度
を前述のような好適な範囲にするためにも有用である。
【0043】固体ゴム粒子の分散相の形状は通常粒子状
であり、そのサイズは好適には0.1〜20μmであ
る。0.1μm未満では、調製用組成物の粘度を過度に
上昇させ、塗布やフィルム前駆体の形成が困難になるお
それがあり、反対に20μmを超えると、耐衝撃性の向
上等の改良効果が期待できない。
【0044】固体ゴム粒子としては、 i)アクリル系ゴムから実質的になる微粒子、又は、 ii)アクリル系シェル部とゴムから実質的になるコア部
とから構成されるコア/シェル型微粒子、のいずれか1
つ又はその両者を含んでなるものが使用できる。
【0045】固体ゴム粒子が、上記i)のものを含んで
なる場合、そのアクリル系微粒子は、ガラス転移温度が
0℃以下の(メタ)アクリレート系ゴムから実質的にな
るのが好適である。これらは、凝集性能の向上等の改良
効果を容易に発現させる点で有利である。また、熱硬化
性組成物をフィルム接着剤として用いる場合は、通常、
その使用温度よりもアクリル系微粒子のガラス転移温度
を低くすべきであるが、この場合好適には(メタ)アク
リレート系ゴムのガラス転移温度を−20℃以下にする
べきである。
【0046】(メタ)アクリレート系ゴムとしては、エ
チルアクリレート、n−ブチルアクリレートのホモポリ
マー、又はこれらを含むモノマー成分からの共重合体が
使用できる。また、多官能アクリルモノマーを含むモノ
マー成分から生成した架橋ゴムも使用できる。架橋ゴム
は、マトリックス成分による過度の膨潤を防ぎ、調製用
組成物の粘度上昇、熱硬化物の物性低下等を防ぐために
有利である。また、マトリックス中での分散性をさらに
高めるために、又はエポキシ硬化物との相互作用を改良
するために、アクリル系微粒子の表面に乳化剤を存在さ
せることができる。
【0047】固体ゴム粒子が、上記ii)のものを含んで
なる場合、コア/シェル型微粒子は、ガラス転移温度が
0℃以下のゴムから実質的になるコア部と、ガラス転移
温度が25℃以上の(メタ)アクリルポリマーからなる
アクリル系シェル部とからなるのが好適である。このよ
うなコア/シェル型微粒子は、凝集性能の向上等の改良
効果を容易に発現させる点で有利である。
【0048】コア/シェル型微粒子のコア部には、上記
のような(メタ)アクリレート系ゴムの他、ブタジエン
ホモポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体等から実
質的になるジエン系ゴムも使用できる。また、シェル部
には通常ポリメチルメタクリレートが使用され、マトリ
ックス成分による過度の膨潤を防ぐために、そのシェル
部は架橋されるのが好適である。また、シェル部のガラ
ス転移温度は、好適には30〜150℃、特に好適には
50〜130℃である。30℃未満では微粒子どうしの
凝集が起きやすく、分散が困難になる傾向があり、反対
に150℃を超えると、マトリックス成分による膨潤が
不十分になるおそれがある。更に、熱硬化時の流動性を
損なわない範囲内で、エポキシ樹脂又は/及び硬化剤と
反応可能な官能基(カルボキシル基、水酸基、グリシジ
ル基等)を表面に有するシェル部を含むコア/シェル型
微粒子も使用することができる。また、コア/シェル型
微粒子において、コア成分とシェル成分との重量比(コ
ア:シェル比)は、通常、10:1〜1:2の範囲であ
る。
【0049】8.各成分の含有割合 本発明による熱硬化性組成物を調製するための前駆組成
物における好適な各成分の配合は、エポキシ樹脂(成分
a))、硬化剤(成分b))、第一重合性化合物(成分
c))、第二重合性化合物(成分d))、及び固体ゴム
粒子(成分e))の含有割合の合計を100重量%とし
て換算したときに、a)とb)との含有割合の合計が3
8〜90重量%の範囲、c)とd)との含有割合の合計
が5〜60重量%の範囲、そしてe)の含有割合が2〜
40重量%の範囲である。
【0050】a)とb)との含有割合が38重量%未満
では、熱硬化後の接着性能、及び熱硬化時の流動性が低
下する傾向があり、また、調製用組成物の粘度を適切な
範囲にできずに、フィルムの厚膜化が困難になるおそれ
がある。反対に、90重量%を超えるとタックが強くな
り過ぎて、取り扱い性が低下するおそれがある。
【0051】c)とd)との含有割合が5重量%未満で
は、タックが強くなり過ぎて、取り扱い性が低下するお
それがあり、反対に、60重量%を超えると、エポキシ
樹脂及び硬化剤の含有量が相対的に低下し、接着性能が
低下する傾向があり、また、調製用組成物の粘度を適切
な範囲にできずに、フィルムの厚膜化が困難になるおそ
れがある。
【0052】また、e)の含有割合が2重量%未満で
は、凝集性能の向上等の改良の効果が充分発揮されない
おそれがあり、反対に40重量%を超えると、調製用組
成物の粘度を過度に上昇させ、塗布やフィルム前駆体の
形成が困難になるおそれがある。
【0053】すべての性能のバランスを考慮すれば、さ
らに好適な各成分の配合は、a)〜e)の成分の合計を
100重量%として換算したときに、a)とb)との含
有割合の合計が46〜80重量%の範囲、c)とd)と
の含有割合の合計が10〜50重量%の範囲、そして
e)の含有割合が4〜30重量%の範囲である。
【0054】9.ラジカル開始剤 上記第一及び第二の重合性化合物の放射線重合を促進す
るためには、通常、ラジカル開始剤を調製用組成物に添
加する。ラジカル開始剤の利用は、特に、紫外線のよう
に透過力の比較的弱い放射線を利用する場合、比較的厚
膜に形成された調製用組成物全体で均一且つ迅速に放射
線重合を完了させるために有利である。
【0055】紫外線用のラジカル開始剤としては、開裂
タイプ又は水素引き抜きタイプのものが有効である。具
体的な例を挙げれば、開裂タイプとしては、ベンゾエチ
ルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルメチ
ルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン等があり、水素引き抜きタイプとして
は、ベンジル、ベンゾフェノン、2,4−ジエチルチオ
キサントン等がある。
【0056】また、ラジカル開始剤の含有量は、組成物
全体の重量に対して、好適には0.01〜5重量%であ
る。0.01重量%未満では、均一且つ迅速に放射線重
合を完了させることができないおそれがあり、反対に5
重量%を超えると、放射線重合完了後も開始剤が残存
し、接着性能を低下させるおそれがある。
【0057】他に、放射線重合の促進を目的として、光
開始助剤、光増感剤、連鎖移動剤を添加することができ
【0058】10.他の添加剤等 本発明による調製用組成物には、上述の硬化促進剤、ラ
ジカル開始剤等の添加剤の他に、必要に応じて、一般の
液状エポキシ樹脂組成物に用いられる添加剤を含有させ
ることができる。このような添加剤の例を挙げると、固
体ゴム粒子以外の有機質充填材、無機質充填材、流動調
整剤、着色顔料、消泡剤、改質剤(シランカップリング
剤等)がある。例えば、熱伝導性や導電性を付与する目
的で、熱伝導性充填材又は導電性充填材を添加すること
もできる。
【0059】11.調製用組成物の製造方法 本発明による熱硬化性組成物の調製用組成物は、次のよ
うにして製造することができる。まず、エポキシ樹脂、
第一重合性化合物、第二重合性化合物、そして必要に応
じて添加剤を撹拌装置内で混合し、それらが均一な溶液
になるまで撹拌して予備混合物を調製する。予備混合物
の調製段階では、通常、硬化剤及び固体ゴム粒子を添加
しない。続いて、予備混合物に硬化剤及び固体ゴム粒子
を添加し、これらを均一に分散させて目的の調製用組成
物を得る。この場合、例えば、固体ゴム粒子を先に予備
混合物に添加して分散させた後、続いて硬化剤を添加し
て分散を完了させる。また、ラジカル開始剤も、通常、
予備混合物の調製段階では添加せず、例えば、硬化剤と
同様に調製用組成物の最終製造段階で添加するのがよ
い。撹拌装置には、通常の接着剤の製造に用いられる装
置を使用することができる。
【0060】12.熱硬化性組成物の調製方法 本発明による熱硬化性組成物は、上述したように、調製
用組成物に放射線重合処理を施して調製される。例え
ば、剥離紙(ライナーなど)、プラスチックフィルム、
繊維布等の基材の表面上に調製用組成物からなる塗布層
を設けた後、その塗布層に放射線を照射し固化させて熱
硬化性組成物を得る。この場合、塗布層を設けるのに
は、ナイフコーター、ロールコーター等の通常の塗布手
段を用いることができる。また、熱硬化性組成物をプラ
スチックフィルム、繊維布等の基材に固着させたまま接
着層として使用すれば、接着テープ等として利用でき
る。
【0061】更に、次のようにして所定の厚みのフィル
ム状熱硬化性組成物を形成することができる。まず、2
枚の透明基材の間に調製用組成物を挟み、所定の厚みに
なるように所定の圧力を加えて、2枚の透明基材にサン
ドイッチされた調製用組成物からなるフィルム前駆体を
形成する。その透明基材の上からフィルム前駆体に放射
線を照射し固化させた後、透明基材の間からそれを取り
出して、熱硬化性組成物を得ることができる。この場
合、透明基材の調製用組成物と接する表面はシリコーン
剥離剤等により剥離処理を施しておくのがよい。透明基
材は、紫外線のように透過力の比較的弱い放射線を利用
し、また酸素により重合反応が阻害されやすい場合に、
均一且つ迅速に放射線重合を行うために有利に使用され
る。更に、このような透明基材を用いる調製方法の場
合、2枚の透明基材のうちの片面又は両面から、逐次的
に又は同時に放射線を照射することができる。
【0062】放射線の照射量は、調製用組成物や使用す
る放射線源等に応じて適宜決定すべきである。とは言
え、例えば、放射線として紫外線を利用する場合、その
照射量は通常100〜3,000mJ/cm2 の範囲であ
る。
【0063】13.熱硬化性組成物の用途 本発明による熱硬化性組成物は、上述のように優れた接
着性能と取り扱い性とを有するので、接着材料として好
適に利用することができる。接着材料の形態としては、
基材を有する接着テープ、後述するような熱硬化性フィ
ルム接着剤等がある。
【0064】また、本発明による熱硬化性組成物は、熱
硬化性組成物からなるフィルムの内部に繊維布からなる
基材を含む、基材含浸型フィルム接着剤としても利用で
きる。繊維布には、不織布又は織布が使用でき、繊維の
材質の例としては、ポリエステル、ナイロン、ガラス、
カーボン、アルミナ等が挙げられる。基材含浸型フィル
ム接着剤では、熱硬化性組成物からなるフィルムの凝集
性能をいっそう高め、ウージングを効果的に防止でき
る。
【0065】本発明による熱硬化性組成物は、通常のエ
ポキシ系接着剤が適用される用途、例えば、金属、ガラ
ス、プラスチック、セラミックからなる被着体の接着に
使用できる。また、この熱硬化性組成物は、高剪断接着
力と高剥離接着力を有するので、構造用接着剤としても
有用である。
【0066】14.熱硬化性フィルム接着剤 本発明による熱硬化性フィルム接着剤は、本発明による
熱硬化性組成物からなり、基材を必要としないので、材
料面及び製造工程面からみて経済的に有利である。この
ような熱硬化性フィルム接着剤は、上述のようにして、
所定の厚みのフィルム状熱硬化性組成物を形成すること
より製造できる。
【0067】フィルム接着剤の厚みは、通常10μm以
上、好適には250〜10,000μm、特に好適には
300〜5,000μmである。本発明によれば、調製
用組成物から調製された熱硬化性組成物からなるフィル
ムを形成する際に、比較的厚めのフィルムの形成が容易
である。これは、エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤が
マトリックス相中で分散相を形成していて、そしてこの
ために、照射された放射線をその分散相表面で均一に反
射させ、放射線が分散相間の隙間を通過してフィルムの
深部まで到達するように作用するからである。このよう
な作用は、紫外線のような透過力の弱い放射線である場
合特に有効に働く。フィルム接着剤の厚みが250μm
以上であれば、被着体へ貼り付ける際の取扱いが容易に
なり、凹凸が激しい表面を有する被着体、又は互いに曲
率が異なる表面を有する被着体どうしの接着も容易であ
る。しかしながら、10,000μmを超えると、フィ
ルムの厚み方向の強度が不均一になり、接着剤としての
信頼性が低下するおそれがある。
【0068】また、フィルム接着剤の表面に適度なタッ
クを持たせることは、被着体への仮接着及び接着位置の
調整を容易にする。フィルム表面のタックは、例えば、
エポキシ樹脂の種類及び/又は組成物中の含有量を適切
な範囲にすることにより容易に制御できる。
【0069】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に具体的に
説明する。
【0070】〔実施例1〜3、比較例1〜4〕表Iに示
す各化合物のそれぞれこの表に示された量を用意し、下
記のようにして実施例1〜3の熱硬化性組成物調製用組
成物を製造した。なお、表中の各成分の量は重量部で表
されている。また、実施例1〜3と、後述の比較例1〜
4で使用しそして表Iに掲げられた各成分は、次のとお
りであった。
【0071】(1)化合物a)(エポキシ樹脂) (i)YD134: 東都化成(株)社製、ジグリシジ
ルエーテルビスフェノールA型エポキシ樹脂(品番「Y
D134」として入手、エポキシ当量=約260)。 (ii)YD128: 東都化成(株)社製、ジグリシジ
ルエーテルビスフェノールA型エポキシ樹脂(品番「Y
D128」として入手、エポキシ当量=約186)。
【0072】(2)化合物b)(硬化剤) (i)H3842: A.C.R.(株)社製、変性ジ
シアンジアミド系硬化剤(品番「H3842」として入
手)。 (ii)AH162: 味の素(株)社製、変性ジシアン
ジアミド系硬化剤(品番「AH162」として入手)。 (iii)H3615S: A.C.R.(株)社製、ポリ
アミン系硬化促進剤(品番「H3615S」として入
手)。 (iv)HX3088: 旭化成(株)社製、イミダゾー
ル系硬化剤(品番「HX3088」として入手)。
【0073】(3)化合物c)(第一重合性化合物) GMA: グリシジルメタクリレート。
【0074】(4)化合物d)(第二重合性化合物) (i)DCPMA: 日立化成工業(株)社製、ジシク
ロペンタニルメタクリレート(品番「FA513M」と
して入手)。 (ii)ACMO: 興人(株)製、アクリロイルモルフ
ォリン(品番「ACMO」として入手)。 (iii)IOA: イソオクチルアクリレート。
【0075】(5)化合物e)(固体ゴム粒子) (i)EXL2655: 呉羽化学(株)社製、スチレ
ン−ブタジエン系共重合体のコア部と未架橋メチルメタ
クリレート系重合体のシェル部からなる、平均粒子径約
0.2μmのコア/シェル型固体ゴム微粒子(品名「パ
ラロイドEXL2655」として入手)。 (ii)BPA328: 日本触媒(株)社製、液状ジグ
リシジルエーテルビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量=約230)中に、含有量20重量%の架橋
アクリルゴム微粒子(平均粒子径約0.3μm)が含有
された混合物(品名「アクリルゴム微粒子分散エポキシ
樹脂BPA328」として入手)。 (iii)AC3355: 武田薬品工業(株)社製、n−
ブチルアクリレート−エチルアクリレート系共重合体の
コア部と架橋メチルメタクリレート系重合体のシェル部
からなる、平均粒子径約0.5μmのコア/シェル型固
体ゴム微粒子(品名「スタフィロイドAC3355」と
して入手)。
【0076】(6)化合物f)(ラジカル開始剤) D1173: チバガイギー(株)社製、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(品
名「ダロキュアー1173」として入手)。
【0077】(7)無機充填材 A200: 日本アエロジル(株)社製、無水シリカ微
粒子(品名「アエロジルA200」として入手)。
【0078】(8)有機充填材 S2464: 日本合成ゴム(株)社製、架橋ポリスチ
レン粒子(平均粒子径約10μm)(品番「S2464
−100」として入手)。
【0079】まず、エポキシ樹脂(化合物a))、第一
重合性化合物(化合物c))、及び第二重合性化合物
(化合物d))を混合し撹拌して、均一な溶液からなる
予備混合物を得た。次に、この予備混合物と、固体ゴム
粒子(化合物e))とを、ホモミキサー中で混合し、数
時間高速撹拌を続けた。固体ゴム粒子が予備混合物中に
均一に分散したことを確認した後、硬化剤(化合物
b))とラジカル開始剤(化合物f))とを更に加えて
撹拌を続け、硬化剤を均一に分散させて目的の調製用組
成物を得た。この調製用組成物の粘度は、ブルックフィ
ールド粘度計を用いた25℃の測定値で、1,000〜
50,000cPの範囲になるように調整した。
【0080】また、比較例1〜4の調製用組成物を、上
記実施例と同様にして得た。但し、比較例1及び2では
固体ゴム粒子を添加する操作を省略し、比較例3及び4
では固体ゴム粒子の代りに表に示す充填剤を添加した。
【0081】続いて、上記各例にて得られた調製用組成
物を用いて、熱硬化性組成物からなるフィルム接着剤を
製造した。まず、調製用組成物に真空脱泡処理を施した
後、2枚のPETフィルムの間に、300μmの厚みに
なるようにして調製用組成物を挟み、2枚のフィルムに
挟まれたフィルム前駆体を形成した。これらのフィルム
表面はシリコーン剥離剤にて剥離処理されていた。続い
て、2枚のフィルムの両面から紫外線を照射しフィルム
前駆体を固化させた後、2枚のフィルムを取り除き、目
的のフィルム接着剤を得た。紫外線照射は、高圧水銀灯
を用い、約1250mJ/cm2 の照射量になるようにして
行った。なお、照射量の測定は、オーク社製の光量積算
計、「UVアクチノインテグレーター UV350」を
用いて行った。
【0082】上記のようにして得られたフィルム接着剤
の、剪断接着力、T型剥離接着力、粘着性(タック)、
150℃で硬化時の流動性、及び25℃でのウージング
を、以下に説明する方法により評価した。これらの結果
も表Iに示される。また、フィルム接着剤に含まれるア
クリル系共重合体(放射線共重合体)のガラス転移温度
を、上述のフォックスの式から求めた計算結果も表1に
示す。計算に用いた各アクリル成分のホモポリマーのガ
ラス転移温度は、それぞれ、GMA=46℃、DCPM
A=175℃、ACMO=145℃、及びIOA=−5
5℃であった。
【0083】次に、各評価項目の測定方法を説明する。
【0084】(1)剪断接着力 JIS規格K6850に準拠して、所定の寸法に調製さ
れたフィルム接着剤を、長さ150mm、幅25mm、厚さ
1.6mmの2枚のスチール板の間に挟み、2個のクリッ
プでスチール板の長さ方向両端を挟むことにより加圧し
ながら、150℃のオーブン内に30分間放置し接着剤
を硬化させたものを試料として、引っ張り剪断接着力を
測定した。測定温度は25℃で、引っ張り速度は5mm/
分であった。固体ゴム粒子を含有する本発明によるフィ
ルム接着剤(実施例1〜3)は、固体ゴム粒子を含まな
い比較例1に比べて高い接着力を示した。
【0085】(2)T型剥離接着力 JIS規格K6850に準拠して、所定の寸法に調製さ
れたフィルム接着剤を、長さ150mm、幅25mm、厚さ
0.5mmの2枚のスチール板の間に、長さ方向一端から
90mmの部分だけ接着されるようにして挟み、2個のク
リップでスチール板の長手方向両端を挟むことにより加
圧しながら、150℃のオーブン内に30分間放置し接
着剤を硬化させたものを試料として、T型剥離接着力を
測定した。測定は、接着されていない2枚のスチール板
の部分をT型に開き、引っ張り速度50mm/分にて、2
枚の板を引き離す方向に引っ張って行われた。測定温度
は25℃であった。固体ゴム粒子を含有する本発明によ
るフィルム接着剤(実施例1〜3)は、固体ゴム粒子を
含まない比較例1に比べて約4〜6倍高い接着力を示し
た。
【0086】(3)粘着性(タック) 指先の感触でフィルム接着剤表面のタックの程度を判断
した。フィルム接着剤として取り扱うのに適した程度の
タックを示す場合を「適度」、適さない程度に強いタッ
クを示す場合を「強い」とした。また、比較例2ではタ
ックが強すぎるとともに、フィルム接着剤の製造工程で
用いられたPETフィルムから剥がしにくかったので、
「過剰」とした。
【0087】(4)150℃で硬化時の流動性 上記(1)の剪断接着力の測定の場合の操作と同様にし
て、2枚のスチール板の間に接着剤を挟み、加圧、加熱
しながら接着剤の流れ具合を目視観察した。2枚のスチ
ール板の間で速やかに広がり十分な接着面積を確保でき
た場合を「良」、広がるのにしばらく時間がかかった場
合を「普通」とした。また、比較例3では、調製用組成
物の粘度及びチキソトロピー性が非常に高く、真空脱泡
操作及び塗布操作も困難であった。
【0088】(5)25℃でのウージング フィルム接着剤の製造段階にて、2枚のPETフィルム
を取り除かないで、20mmの幅にスリットし、所定の長
さのPETフィルム付きフィルム接着剤からなるテープ
を作成し、そのテープをロール状に巻き取ったものを試
料として評価を行った。25℃で1時間放置した後、目
立つ程度にウージングが発生した場合を「あり」、実使
用に耐えられない程度に接着剤がはみ出した場合を「顕
著」、外観上問題ない程度にしかウージングが発生しな
かった場合を「少ない」とした。
【0089】
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)放射線重合性官能基を持たないエポ
    キシ樹脂と、 b)前記エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤と、 c)放射線重合性官能基と、前記エポキシ樹脂及び前記
    硬化剤の一方又は両方と熱硬化時に反応可能な官能基と
    を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有する第一重合性化
    合物と、 d)放射線重合性官能基を分子内に少なくとも1つ有す
    るが、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤と熱硬化時に反
    応可能な官能基は持たない第二重合性化合物と、 e)固体ゴム粒子と、を含んでなり、前記a)、c)及
    びd)の各成分からなるマトリックス相中に前記b)及
    びe)の各成分が分散していて、常温で液状を呈する前
    駆組成物に放射線を照射し、前記c)及びd)の化合物
    を重合させてなる熱硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記第一重合性化合物の放射線重合性官
    能基がアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、 前記固体ゴム粒子が、i)アクリル系ゴムから実質的に
    なる微粒子、又は、ii)アクリル系シェル部とゴムから
    実質的になるコア部とから構成されるコア/シェル型微
    粒子、のいずれか1つ又はその両者を含んでなる、請求
    項1記載の熱硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 前記前駆組成物における前記a)〜e)
    の各成分の含有割合の合計を100重量%として換算し
    たときに、前記a)と前記b)との含有割合の合計が3
    8〜90重量%の範囲、前記c)と前記d)との含有割
    合の合計が5〜60重量%の範囲、そして前記e)の含
    有割合が2〜40重量%の範囲である、請求項1又は2
    記載の熱硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 a)放射線重合性官能基を持たないエポ
    キシ樹脂と、 b)前記エポキシ樹脂を熱硬化させる硬化剤と、 c)放射線重合性官能基と、前記エポキシ樹脂及び前記
    硬化剤の一方又は両方と熱硬化時に反応可能な官能基と
    を分子内にそれぞれ少なくとも1つ有する第一重合性化
    合物と、 d)放射線重合性官能基を分子内に少なくとも1つ有す
    るが、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤と熱硬化時に反
    応可能な官能基は持たない第二重合性化合物と、 e)固体ゴム粒子と、を含んでなり、前記a)、c)及
    びd)の各成分からなるマトリックス相中で前記b)及
    びe)の各成分が分散相を形成していて、常温で液状を
    呈する、熱硬化性組成物の調製用組成物。
  5. 【請求項5】 所定の厚みのフィルム状にした請求項1
    記載の熱硬化性組成物からなる熱硬化性フィルム接着
    剤。
  6. 【請求項6】 前記厚みが250〜10,000μmの
    範囲である、請求項5記載の熱硬化性フィルム接着剤。
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