JP2010222398A - 樹脂ペースト組成物及び半導体装置 - Google Patents

樹脂ペースト組成物及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】接着強度に優れ、アウトガスの発生を抑制でき、且つ、作業性を良好にできる粘度調整が可能であり、特にリードフレームにPPFを用いた場合であっても接着強度が大きく、リフローソルダリング時のペースト層の剥離の発生を低減させることができる樹脂ペースト組成物、及びこれを用い、生産性が高く、高信頼性の半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリル酸エステル化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)無機フィラーを含み、(A)成分として、一般式(I)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有する樹脂ペースト組成物である。
Figure 2010222398

(Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、Rは、特定トリシクロアルカン基もしくはトリシクロアルケン基)
【選択図】なし

Description

本発明はIC、LSI等の半導体素子をリードフレーム、ガラスエポキシ配線板等に接着するのに好適な樹脂ペースト組成物及びこれを用いた半導体装置に関する。
従来、半導体のダイボンディング材としては、Au−Si共晶、半田、樹脂ペースト組成物等が知られているが、作業性及びコストの点から樹脂ペースト組成物が広く使用されている。
近年、半導体パッケージの組み立てプロセス簡略化の観点から、リードフレームとしてあらかじめ銅リードフレームにNi-Pd-Auメッキを施したPre Plating Lead Frame(以下PPFと略す)と呼ばれるリードフレームが増えてきている。ところが、従来のアクリル樹脂/エポキシ樹脂混合系ペースト(例えば、特許文献1参照。)では、このPPFの最表面のAuメッキに対する接着強度が低く、半導体パッケージの基板への実装(リフローソルダリング)時に樹脂ペースト層の剥離が発生し、半導体パッケージ(以下「半導体装置」と呼ぶ。)の信頼性が低下するという問題があった。また、特許文献1に記載の樹脂の樹脂ペーストはアウトガス量が多く、ワイヤーボンド不良となる確率が高いという欠点があった。
特開2002−179769号公報
特許文献1に記載の樹脂の樹脂ペーストを用いた場合、アウトガス量が多くなる原因を鋭意検討した結果、樹脂ペースト中に含まれるエポキシ樹脂の数平均分子量が小さいことが主原因であることを見出した。エポキシ樹脂の数平均分子量をより大きくすればアウトガス量を低減することが可能であるが、それに伴い樹脂ペーストの粘度が上昇するため作業性が低下するという問題が生じる。樹脂ペーストの粘度を制御する方法として、有機溶剤を加えることが有効であるが、有機溶剤を含むと、アウトガスの発生やリードフレームへの濡れ性が劣ることが懸念される。
本発明は、接着強度に優れ、アウトガスの発生を抑制でき、且つ、作業性を良好にできる粘度調整が可能であり、特にリードフレームにPPFを用いた場合であっても接着強度が大きく、リフローソルダリング時のペースト層の剥離の発生を低減させることができる樹脂ペースト組成物、及びこれを用い、生産性が高く、高信頼性の半導体装置を提供することを目的とする。
前記課題は以下の本発明により解決される。
(1)(A)(メタ)アクリル酸エステル化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)無機フィラーを含む樹脂ペースト組成物であって、
前記(A)成分として、下記一般式(I)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有することを特徴とする樹脂ペースト組成物。
Figure 2010222398

(一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、Rは、
Figure 2010222398

を示し、nは0〜10の整数である。)
(2)前記(A)成分として、更に一般式(II)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む前記(1)に記載の樹脂ペースト組成物。
Figure 2010222398

(一般式(II)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Yは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R〜Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、mは0〜10の整数である。)
(3)さらに、前記(A)成分として、多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を添加してなる前記(1)又は(2)に記載の樹脂ペースト組成物。
(4)さらに可とう化材を添加してなる前記(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂ペースト組成物。
(5)前記可とう化材が液状ゴム又は熱可塑性樹脂である前記(4)に記載の樹脂ペースト組成物。
(6)さらにカップリング剤を添加してなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂ペースト組成物。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂ペースト組成物を用いて半導体素子を支持部材に接着した後、封止してなる半導体装置。
本発明の樹脂ペースト組成物によれば、半導体装置のダイボンディング材として使用した場合に、接着強度に優れ、アウトガスの発生を抑制でき、且つ、作業性を良好にできる粘度調整が可能であり、特にリードフレームにPPFを用いた場合であっても接着強度が大きく、リフローソルダリング時のペースト層の剥離の発生を低減できる。
また、本発明の半導体装置によれば、生産性が高く、高信頼性の半導体装置を提供することができる。
<樹脂ペースト組成物>
本発明の樹脂ペースト組成物は、(A)(メタ)アクリル酸エステル化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)無機フィラーを含む樹脂ペースト組成物であって、前記(A)成分として、一般式(I)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有することを特徴としている。
ここで、「(メタ)アクリル酸エステル化合物」とは、アクリル酸エステル化合物又はメタクリル酸エステル化合物を意味する。
以下、本発明の樹脂ペースト組成物について詳述する。
[(A)(メタ)アクリル酸エステル化合物]
(一般式(I)で表される化合物)
本発明の樹脂ペースト組成物においては、(A)成分として、下記一般式(I)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有する。本発明の樹脂ペースト組成物は、当該一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有することでPPFに対する接着力を向上させることができ、樹脂ペースト層の剥離を防止することができる。
Figure 2010222398

(一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R
Figure 2010222398

を示し、nは0〜10の整数である)
一般式(I)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート等が挙げられる。ジシクロペンテニルアクリレートはFA−511Aとして、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートはFA−512Aとして、ジシクロペンタニルアクリレートはFA−513Aとして、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートはFA−512Mとして、ジシクロペンタニルメタクリレートはFA−513M(いずれも日立化成工業(株)社製)として、それぞれ商業的に入手可能である。
(一般式(II)で表される化合物)
また、接着強度をより向上できる観点から、(A)成分としてさらに、下記一般式(II)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含むことが好ましい。
Figure 2010222398

(一般式(II)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Yは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R〜Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、mは0〜10の整数である)
一般式(II)で表される(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、ペンタメチルピペリジルメタクリレート、テトラメチルピペリジルメタクリレート等が挙げられる。ペンタメチルピペリジルメタクリレートはFA−711MMとして、テトラメチルピペリジルメタクリレートはFA−712HMとして(いずれも日立化成工業(株)社製)として、それぞれ商業的に入手可能である。
本発明の樹脂ペースト組成物は、(A)成分として、上記一般式(I)及び一般式(II)以外の単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を併用してもよい。
上記一般式(I)及び一般式(II)以外の単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ダイマージオールモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ダイマージオールモノメタクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、ベンジルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、グリシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロピラニルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルホスフェート、アクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェート、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ベンジルメタクリレート、2−シアノエチルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、テトラヒドロピラニルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート等が挙げられる。
(多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物)
また、本発明の樹脂ペースト組成物は、(A)成分としてさらに、多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含むことが好ましい。当該多官能の化合物として、1分子中に2個のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物を含むことが好ましい。当該化合物を含むことで、熱硬化時において耐リフロー性の低下の原因となる、樹脂ペースト中の気泡の発生を低減することができる。
1分子中に2個のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ダイマージオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート等のジアクリレート化合物;エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ダイマージオールジメタクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジメタクリレート等のジメタクリレート化合物;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等のジメタクリレート化合物;ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート等のジメタクリレート化合物;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールAD1モルとグリシジルアクリレート2モルとの反応物;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールAD1モルとグリシジルメタクリレート2モルとの反応物;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリエチレンオキサイド付加物のジアクリレート;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート;ビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールADのポリプロピレンオキサイド付加物のジメタクリレート;ビス(アクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、ビス(メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、ビス(メタクリロキシプロピル)メチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー等が挙げられる。
これらの1分子中に2個のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の中でも特に、PPFに対する接着力を向上させることができ、樹脂ペースト層の剥離を防止することができる観点から、下記一般式(III)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2010222398

(一般式(III)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Z及びZはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基を示し、p及びqはそれぞれ独立に1〜20の整数を示す。)
また、多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物として、1分子中に3個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物を用いることができる。
1分子中に3個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド・プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレンオキシド・プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等が挙げられる。
(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、上記の単官能のものや多官能のものを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(A)成分である単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物の含有量は、(E)無機フィラーを除く全固形分の総量に対して10〜80重量%が好ましく、25〜75重量%がより好ましく、40〜70重量%が特に好ましい。10〜80重量%であると、Ni-Pd-Auメッキに対して十分な接着強度が得られるとともに、揮発分が少なく、硬化物中にボイドと呼ばれる空隙が生じにくくなる。
特に、本発明において(A)成分中の必須成分である一般式(I)で表される化合物の含有量は、(A)成分中、40重量%以上含有することが好ましい。
[(B)ラジカル開始剤]
本発明に用いられる(B)成分のラジカル開始剤としては特に制限はないが、ボイド等の発生を抑制する点から過酸化物が好ましく、また樹脂ペースト組成物の硬化性及び粘度安定性の点から、急速加熱試験での過酸化物の分解温度が70〜170℃のものが好ましい。
(B)成分のラジカル開始剤の具体例としては、1,1,3,3−テトラメチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、クメンハイドロパーオキサイド等がある。
(B)成分のラジカル開始剤の含有量は、(E)無機フィラーを除く全固形分の総量に対して0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%が特に好ましい。この配合割合が0.1〜20重量%であると、硬化性に優れるとともに、硬化時の収縮が小さく、半導体素子の反りの発生を抑えることができる。。
[(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂]
本発明に用いられる(C)成分の数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂[N−730S、N−740(大日本インキ化学工業(株)、商品名)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂[YDCN−700−7、N−665−EXP(東都化成(株)、商品名)、EOCN−100(日本化薬(株)、商品名)]、多官能エポキシ樹脂[EPPN−501(日本化薬(株)、商品名)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社、商品名)、VG−3010(三井化学(株)、商品名)、1032S(油化シェルエポキシ(株)、商品名)]、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂[HP−4032(大日本インキ化学工業(株)、商品名)]、YH−434L(東都化成(株)、商品名)]などが挙げられる。なかでも、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記数平均分子量は400〜1000の範囲内であるが、アウトガスの抑制と作業性の観点から、500〜800であることがより好ましい。
なお、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を利用して測定(以下、GPC法という)した値である。(C)成分のエポキシ樹脂の含有量は、(E)無機フィラーを除く全固形分の総量に対して1〜30重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましく、3〜10重量%が特に好ましい。この含有量が1〜30重量%であると、十分な接着強度が得られるとともに、低粘度があるため、作製時の作業性及び使用時の塗布作業性に優れる。
[(D)エポキシ樹脂硬化剤]
本発明の(D)成分として用いられるエポキシ樹脂硬化剤としては、特に制限はないが、ジシアンジアミド、下記一般式(IV)
Figure 2010222398

(一般式(IV)中、Rはm−フェニレン基、p−フェニレン基等の2価の芳香族基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示す)で表される二塩基酸ジヒドラジド[ADH、PDH、SDH(いずれも日本ヒドラジン工業(株)、商品名)]、エポキシ樹脂とアミン化合物の反応物からなるマイクロカプセル型硬化剤[ノバキュア(旭化成工業(株)、商品名)]等が挙げられる。
また、これらのエポキシ樹脂硬化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(D)成分のエポキシ樹脂硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂に対して0.1〜50重量%が好ましく、1〜20重量%がより好ましい。エポキシ樹脂硬化剤の含有量が0.1〜50重量%であると、硬化性及び樹脂ペースト組成物の粘度安定性に優れる。
さらに、本発明の樹脂ペースト組成物には必要に応じて硬化促進剤を添加することができる。硬化促進剤としては、有機ボロン塩化合物[EMZ・K、TPPK(北興化学工業(株)製、商品名)等]、三級アミン類又はその塩[DBU、U−CAT102、106、830、840、5002(いずれもサンアプロ社商品名)等]、イミダゾール類[キュアゾール、2P4MHZ、C17Z、2PZ−OK(いずれも四国化成(株)商品名)等]などが挙げられる。硬化促進剤の配合量は、通常、エポキシ樹脂に対して20重量部以下の量とされることが好ましい。必要に応じて添加される硬化促進剤は、1種単独で用いてもよく、複数種の硬化促進剤を適宜組み合わせて用いてもよい。
[(E)無機フィラー]
本発明に用いられる(E)成分の無機フィラーとしては、個数平均粒径が10μm未満であれば特に制限はなく、各種のものが用いられるが、例えば金、銀、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、ステンレス、酸化ケイ素、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の粉体が挙げられる。この充填材の個数平均粒径が10μm未満であると、ペーストの均一性、各種物性を維持することができる。好ましい個数平均粒径は0.5〜7μmであり、0.8〜5μmであることがより好ましい。形状としては、鱗片状、球状、塊状、樹枝状、板状等が挙げられるが、鱗片状、球状が好ましい。
(E)成分の無機フィラーの含有量は特に限定しないが、樹脂ペースト組成物総量に対して20〜90重量%が好ましく、40〜85重量%がより好ましい。この含有量が20〜90重量%であると、熱時に十分な接着強度が得られるとともに、低粘度であるため、作製時の作業性及び使用時の塗布作業性に優れる。
[可とう化材]
本発明の樹脂ペースト組成物に用いられる可とう化材に特に制限はないが、液状ゴム又は熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。以下、それぞれについて説明する。
(液状ゴム)
液状ゴムとしては、例えばポリブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ポリブタジエン、アクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシ基を有するアクリロニトリルブタジエンゴム、アミノ末端アクリロニトリルブタジエンゴム、ビニル末端アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム等の液状ゴムなどが挙げられる。
これらの可とう化材の中でも、樹脂ペースト硬化物の弾性率をより低減できる観点からは、エポキシ化ポリブタジエン又はカルボキシ基を有するアクリロニトリルブタジエンゴムが好ましい。
前記エポキシ化ポリブタジエンは、一般に市販されているポリブタジエンを過酸化水素水、過酸類によりエポキシ化することによって容易に得られる。
前記エポキシ化ポリブタジエンとしては、例えば、B−1000、B−3000、G−1000、G−3000(以上日本曹達(株)製)、B−1000、B−2000、B−3000、B−4000(以上日本石油(株)製)、R−15HT、R−45HT、R−45M(以上出光石油(株)製)、エポリードPB−3600、エポリードPB−4700(以上ダイセル化学工業(株)製)などが市販品として入手可能である。
エポキシ化ポリブタジエンのオキシラン酸素濃度としては、3%から18%であることが好ましく、5%から15%であることがより好ましい。
また、接着強度をより向上できる観点からは、カルボキシ基を有するアクリロニトリルブタジエンゴムがより好ましい。カルボキシ基を有するアクリロニトリルブタジエンゴムとしては、一般式(V)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2010222398

〔一般式(V)中、x/yは95/5〜50/50であり、nは5〜50の整数である。〕
前記一般式(V)で表されるカルボキシル基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体としては、たとえば、Hycar CTBN−2009×162,CTBN−1300×31,CTBN−1300×8、CTBN−1300×13、CTBN−1009SP−S、CTBNX−1300×9(いずれも宇部興産株式会社製)が市販品として入手可能である。
作業性及び接着強度の観点からは、エポキシ化ポリブタジエン及びカルボキシ基を有するアクリロニトリルブタジエンゴムを併用することが好ましい。
液状ゴムとしては、数平均分子量が500〜10,000のものが好ましく、1,000〜5,000のものがより好ましい。当該数平均分子量の範囲であると、十分な可とう化効果が得られ、樹脂ペースト組成物の粘度上昇がなく作業性に優れる。
数平均分子量はGPC法により測定した値である。熱可塑性樹脂としては、数平均分子量が10,000〜300,000のものが好ましく、20,000〜200,000のものがより好ましい。
(熱可塑性樹脂)
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸メチル、ε−カプロラクトン変性ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリイミド、下記一般式(VI)で表される共重合体等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。
Figure 2010222398

〔一般式(VI)中、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、r、s、t及びuはそれぞれ独立に繰り返し数の平均値を示す0以上の数であり、r+tは0.1以上、好ましくは0.3〜5であり、s+uは1以上、好ましくは1〜100である。〕
可とう化材の含有量としては、(E)無機フィラーを除く全固形分の総量に対して5〜50重量%使用することが好ましく、10〜40重量%使用することがより好ましく、20〜30重量%使用することが特に好ましい。この含有量が5〜50重量%であると、十分な可とう化効果が得られるとともに、低粘度であるため樹脂ペースト組成物の塗布作業性に優れる。
[カップリング剤]
本発明の樹脂ペースト組成物にはカップリング剤を添加することができる。本発明に用いられるカップリング剤としては特に制限はなく、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤等の各種のものが用いられる。
カップリング剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリ(メタクリロキシエトキシ)シラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−(4,5−ジヒドロイミダゾリル)プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリグリシドキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、エトキシシラントリイソシアネート等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピル(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピオネート等のアルミニウム系カップリング剤、テトラプロピルジルコネート、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、テトライソプロピルジルコネート、ジルコニウムアセチルアセトネートアセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート等のジルコネート系カップリング剤等がある。
カップリング剤の含有量は、(E)無機フィラーを除く全固形分の総量に対して0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がよりに好ましく、1〜6重量%が特に好ましい。この含有量が0.1〜20重量%であると、接着強度の向上効果が得られるととに、揮発分が少なく、硬化物中のボイドの発生が抑えられる。
[その他の添加成分]
本発明の樹脂ペースト組成物には、さらに必要に応じて酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の吸湿剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、高級脂肪酸等の濡れ向上剤、シリコーン油等の消泡剤、無機イオン交換体等のイオントラップ剤等、粘度調整のための溶剤を単独又は数種類を組み合わせて、適宜添加することができる。なお、溶剤を添加する場合、ボイドの点から樹脂ペースト組成物の総量に対して3重量%以下とすることが好ましい。
本発明の樹脂ペースト組成物を製造するには、(A)一般式(I)で表される化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂、(D)エポキシ樹脂硬化剤、(E)無機フィラーを、必要に応じて用いられる各種添加剤とともに、一括又は分割して撹拌器、ライカイ器、3本ロール、プラネタリーミキサー等の分散・溶解装置を適宜組み合わせた装置に投入し、必要に応じて加熱して混合、溶解、解粒混練又は分散して均一なペースト状とすればよい。
本発明の樹脂ペーストの粘度(25℃)は、作業性の観点から、30〜100Pa・sであることが好ましく、40〜90Pa・sであることがより好ましく、50〜80Pa・sであることが特に好ましい。
<半導体装置>
本発明の半導体装置は、以上の本発明の樹脂ペースト組成物を用いて半導体素子を支持部材に接着した後、封止してなることを特徴としている。
支持部材としては、例えば、42アロイリードフレーム、銅リードフレーム等のリードフレーム、ガラスエポキシ基板(ガラス繊維強化エポキシ樹脂からなる基板)、BT基板(シアネートモノマー及びそのオリゴマーとビスマレイミドからなるBTレジン使用基板)等の有機基板が挙げられる。
本発明の樹脂ペースト組成物を用いて半導体素子をリードフレーム等の支持部材に接着させるには、まず支持部材上に樹脂ペースト組成物をディスペンス法、スクリーン印刷法、スタンピング法等により塗布した後、半導体素子を圧着し、その後オーブン又はヒートブロック等の加熱装置を用いて加熱硬化することにより行うことができる。さらに、ワイヤーボンド工程を経た後、通常の方法により封止することにより完成された半導体装置とすることができる。
上記加熱硬化は、低温での長時間硬化の場合や、高温での速硬化の場合により異なるが、通常、温度100〜300℃、好ましくは130〜220℃で、5秒〜3時間、好ましくは15秒〜1時間行うことが好ましい。
以上のようにして得られる本発明の半導体装置は、既述の本発明の樹脂ペースト組成物を使用するため、ワイヤーボンディング時の不良を低減できるとともに、PPFに対する接着強度を向上させることができ、リフローソルダリング時のペースト層の剥離の発生を低減できるため、半導体装置の信頼性を向上することができる。
次に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるのではない。
まず、実施例及び比較例で用いた化合物を以下に例示する。
(1)アクリル酸エステル化合物
・FA-512A(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、日立化成工業(株)製、商品名、下記構造で表される化合物)
Figure 2010222398
・FA-711MM(ペンタメチルピペリジルメタクリレート、日立化成工業(株)製、商品名、下記の構造で表される化合物)
Figure 2010222398
・FA-513A(ジシクロペンタニルアクリレート、日立化成工業(株)製、商品名、下記構造で表される化合物)
Figure 2010222398
・SR-339A(2−フェノキシエチルアクリレート、サートマー社製、商品名、下記構造で表される化合物)
Figure 2010222398
・ラウリルアクリレート(下記の構造で表される化合物)
Figure 2010222398
・SR-349(EO変性ビスフェノールAジアクリレート、サートマー社製、商品名、下記構造で表される化合物)
Figure 2010222398
(2)ラジカル開始剤
・ジクミルパーオキサイド
(3)エポキシ樹脂
・N−665−EXP(東都化成(株)製、商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量=200、数平均分子量=600)
・YDF−170(東都化成(株)製、商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量=170、数平均分子量=340)
・エピコート1055(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量=800、数平均分子量=1600)
(4)エポキシ樹脂硬化剤
・ジシアンジアミド
(5)可とう化材
・CTBN1300×31(宇部興産(株)製、カルボキシル基含有アクリロニトリルポリブタジエン共重合体の商品名、数平均分子量:3500、アクリロニトリル含有量:10重量%)
・PB−4700(ダイセル化学工業(株)製エポキシ化ポリブタジエンの商品名、エポキシ当量=152.4〜177.8、数平均分子量=3500)
(6)カップリング剤
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(7)充填材
AgC−239(福田金属箔粉工業社製の銀粉の商品名、形状:鱗片状)
SF−65LV(フェロ・ジャパン社製の銀粉の商品名、形状:鱗片状)
各実施例・比較例において、表1に示す配合割合で、上記各材料を混合し、3本ロールを用いて混練した後、666.61Pa(5トル(Torr))以下で10分間脱泡処理を行い、各実施例・比較例の樹脂ペースト組成物を得た。これらの樹脂ペースト組成物の特性(粘度、接着強度、アウトガス量、耐リフロー性)を下記に示す方法で調べた。その結果を表1に示す。
(1)粘度:EHD型回転粘度計(東京計器社製)を用いて25℃、0.5rpmにおける粘度(Pa・s)を測定した。
(2)接着強度:樹脂ペースト組成物をPPF(Ni−Pd−Auメッキ付銅リードフレーム)上に約0.2mg塗布し、この上に2mm×2mmのSiチップ(厚さ約0.4mm)を圧着し、さらにオーブンで180℃まで30分で昇温し180℃で1時間硬化させた。これを自動接着力試験装置(BT100、Dage社製)を用い、室温の剪断接着強度(kgf/チップ)を測定した。なお接着強度の測定は20個の試験片について行った。
(3)アウトガス量:シリコンウェハ上に30mm×30mm×0.2mmの樹脂ペースト組成物を塗布し、オーブンで180℃まで30分で昇温し180℃で1時間硬化させた。この硬化物の周囲に厚さ0.4mmのスペーサーを置き、その上にガラス板(40mm×40mm×0.2mm)を置いた。次いで、このサンプルを240℃の熱盤に30分放置した後のガラス板の重量変化を測定した。そして、以下の式によりアウトガス量を計算した。なお、以下の式において「樹脂ペースト硬化物の重量」は、180℃で1時間硬化した後であって、240℃30分放置前の重量である。
アウトガス量(wt%)=
(熱処理後のガラス板の重量増加/樹脂ペースト硬化物の重量)×100
(4)耐リフロー性:実施例及び比較例により得た樹脂ペースト組成物を用い、下記リードフレームとSiチップを、下記の硬化条件により硬化し接着した。その後日立化成工業(株)製エポキシ封止材(商品名CEL−4620)により封止し、半田リフロー試験用パッケージを得た。そのパッケージを温度及び湿度がそれぞれ85℃、85%の条件に設定された恒温高湿槽中で96時間吸湿させた。その後260℃/10秒のリフロー条件で半田リフローを行い、パッケージの内部のペースト層剥離発生数を走査型超音波顕微鏡で観察した。10個のサンプルについて剥離の発生したサンプル数を示す。
チップサイズ:4.9mm×9.5mm
パッケージサイズ:8mm×18mm×2.7mm
支持部材:PPF(Ni−Pd−Auメッキ付銅リードフレーム)
硬化条件:180℃まで30分で昇温、180℃で1時間硬化
Figure 2010222398
表1の結果から、本発明の樹脂ペースト組成物(実施例1〜4)は従来の樹脂ペースト組成物(比較例1及び5)に比較して接着強度が高く、耐リフロー性に優れ、アウトガス量も少ない。また従来の樹脂ペースト組成物(比較例2及び4)に比較して接着強度が高く、耐リフロー性に優れている。また従来の樹脂ペースト組成物(比較例3)に比較してアウトガス量が少ない。このことから、本発明の樹脂ペースト組成物によれば、ワイヤーボンド時のアウトガス量を低減でき、更にPPFに対する接着強度を向上させることにより、リフローソルダリング時のペースト層の剥離の発生を低減させることができることが確認された。

Claims (7)

  1. (A)(メタ)アクリル酸エステル化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)数平均分子量が400〜1000であるエポキシ樹脂、(D)エポキシ樹脂硬化剤、及び(E)無機フィラーを含む樹脂ペースト組成物であって、
    前記(A)成分として、下記一般式(I)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含有することを特徴とする樹脂ペースト組成物。
    Figure 2010222398

    (一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、Rは、
    Figure 2010222398

    を示し、nは0〜10の整数である。)
  2. 前記(A)成分として、更に一般式(II)で表される単官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む請求項1に記載の樹脂ペースト組成物。
    Figure 2010222398

    (一般式(II)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Yは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R〜Rは炭素数1〜20のアルキル基を示し、mは0〜10の整数である。)
  3. さらに、前記(A)成分として、多官能の(メタ)アクリル酸エステル化合物を添加してなる請求項1又は2に記載の樹脂ペースト組成物。
  4. さらに可とう化材を添加してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂ペースト組成物。
  5. 前記可とう化材が液状ゴム又は熱可塑性樹脂である請求項4に記載の樹脂ペースト組成物。
  6. さらにカップリング剤を添加してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂ペースト組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂ペースト組成物を用いて半導体素子を支持部材に接着した後、封止してなる半導体装置。
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