JPH099482A - 過電流保護回路素子 - Google Patents

過電流保護回路素子

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JPH099482A
JPH099482A JP7147798A JP14779895A JPH099482A JP H099482 A JPH099482 A JP H099482A JP 7147798 A JP7147798 A JP 7147798A JP 14779895 A JP14779895 A JP 14779895A JP H099482 A JPH099482 A JP H099482A
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JP
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conductive
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overcurrent protection
ptc
circuit element
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JP7147798A
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English (en)
Inventor
Kihachiro Nishiuchi
紀八郎 西内
Taro Yamazaki
太郎 山崎
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient

Abstract

(57)【要約】 【目的】室温での低い抵抗率と、良好なスイッチング比
とを有し、繰り返し使用に対して安定性のあるPTC過
電流保護回路素子を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂により被覆された導電性粒子が
熱硬化性樹脂に分散されてなるPTC導電性組成物1
と、PTC導電性組成物1に接触した少なくとも2つの
電極2を有してなる過電流保護回路素子において、前記
電極2がニッケル箔であり、前記ニッケル箔には、PT
C導電性組成物1との接触面に、粗面化ニッケルメッキ
が施されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正温度係数(PTC;
Positive Temperature Coefficient)を示す導電性組成
物(以下「PTC導電性組成物」という)の分野に関
し、特に、PTC導電性組成物を用いた過電流保護回路
素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PTC導電性組成物には、Y2 3 等を
微量添加したチタン酸バリウム(BaTiO3 )等の無
機組成物や、結晶性有機ポリマーマトリックスに導電性
粒子を分散した有機組成物(例えば特開昭46−272
4号公報参照)がある。有機組成物を例にとって説明す
れば、ポリマーマトリックスの結晶融点よりも低い温度
にある間は、導電性粒子はポリマーマトリックスの非結
晶領域のみに存在し、導電性粒子相互に接続された鎖を
通って移動する電子により低い抵抗率を示す。温度が上
昇しポリマーマトリックスが溶融し始めると、ポリマー
マトリックスの粘度を保ったまま非結晶相の体積が相対
的に増加するため、非結晶相の導電性粒子の濃度が部分
的に減少し、その結果抵抗率が上昇する(正温度特
性)。さらに温度が上昇すると、ポリマーマトリックス
の粘度が減少し、導電性粒子は全体的に非結晶になった
中を自由に動き回り、再配列して十分な導電性を示すよ
うになる(負温度特性)。
【0003】PTC導電性組成物の正温度特性は、前記
のポリマーマトリックスが溶融し始める温度領域(スイ
ッチング温度という)で生じるもので、この正温度特性
を利用して、PTC導電性組成物は、各種抵抗発熱体に
利用されている。PTC導電性組成物に関する基礎的な
文献としては、例えばポリマー・エンジニアリング・ア
ンド・サイエンス,Vol 13, No.6 November, 1973 があ
り、製造方法まで詳細に開示した文献として特公昭64
−3322号公報がある。後者の文献では、導電性粒子
としてカーボンブラックを用い、ポリマーマトリックス
として結晶性熱可塑性ポリマー(例えば、ポリエチレ
ン、エチレン/アクリル酸コポリマー、ポリプロピレ
ン、ポリビニリデンフルオリド)を用いたPTC導電性
組成物を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PTC
導電性組成物はマトリックスの温度による体積変化が大
きいため、温度が変わると、導電性粒子のマトリックス
中での接触状態や配列状態に変化を生じる。この傾向は
繰り返し使用することによって、時として一層顕著に現
れ、その結果、スイッチング温度が変わって、所期の特
性を示さなくなったり、スイッチング温度以下での室温
抵抗率が悪化(上昇)して素子が昇温し制御性が低下し
て発火したりするという問題があった。
【0005】また、かかる従来のPTC導電性組成物に
電極を接触させた回路素子においては、その製造工程で
のわずかな膜厚のバラツキ、導電性粒子の分散のバラツ
キ、硬化乾燥条件のバラツキなどで抵抗値や特性に変化
を生じ、多くの不良が発生し歩留りが悪いという問題点
もあった。したがって、サーミスタ等の回路素子として
の利用には難点があり、従来では、面状発熱体等の限ら
れた用途しか展開できなかった(特開平6−15782
7号公報参照)。
【0006】しかし、PTC導電性組成物を使用したサ
ーミスタ等の回路素子は、小型で肉薄に作ることがで
き、電流容量も大きいので、例えば、電池の内部に組み
込んで電池の過放電を防止するという用途に最適であ
る。このため、最近では注目されており、動作の安定し
たものの出現が望まれている。そこで、本発明の目的
は、室温では低い抵抗率を示し、かつ良好なスイッチン
グ比を有する過電流加熱保護のための回路素子を提供す
ることである。
【0007】さらに本発明の他の目的は、繰り返し使用
に対して安定で、かつ再現性の良好なPTC効果を有す
る過電流加熱保護のための回路素子を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】前記の目的を達
成するための本発明の過電流保護回路素子は、熱可塑性
樹脂により被覆された導電性粒子が熱硬化性樹脂に分散
されてなるPTC導電性組成物と、PTC導電性組成物
に接触した少なくとも2つの電極を有してなる過電流保
護回路素子において、前記電極がニッケル箔であり、前
記ニッケル箔には、PTC導電性組成物との接触面に、
粗面化ニッケルメッキが施されているものである(請求
項1)。
【0009】また、本発明の過電流保護回路素子は、熱
可塑性樹脂により被覆された導電性粒子が熱硬化性樹脂
に分散されてなるPTC導電性組成物と、少なくとも2
つの電極を有してなる過電流保護回路素子であって、前
記電極がニッケル箔であり、前記ニッケル箔とPTC導
電性組成物との間に、PTC特性を示さない導電性薄膜
が介在され、前記ニッケル箔には、導電性薄膜との接触
面に、粗面化ニッケルメッキが施されているものであっ
てもよい(請求項2)。
【0010】本発明の過電流保護回路素子は、過電流に
よる過熱を保護する保護回路素子であるので、常温での
抵抗は、通常の発熱素子よりさらに低抵抗にする必要が
ある。本発明の過電流保護回路素子の常温25℃におけ
る固有抵抗率は10Ω・cmよりも小さく、好ましくは
3Ω・cmよりも小さいものを必要とする。そのために
はPTC導電性組成物の選択はいうに及ばず、電極の選
択が大きい要素となる。本発明では、これまでに従来用
いられていなかった、粗面化ニッケルメッキを施したニ
ッケル箔を使用する。粗面化ニッケルメッキを施したニ
ッケル箔とは、例えば厚さ10−300μm程度、好ま
しくは15−80μm程度のニッケル箔の片面にニッケ
ルメッキをことさらに凹凸をつけた形で施したものであ
る。
【0011】凹凸があるために表面の指触ではばらつき
を感じ、目視では暗黒色である。この処理電極を用いる
ことにより、PTC導電性組成物と電極との接触面積を
大きくでき、密着性が良好になるために従来よりも低抵
抗の過電流保護回路素子が得られる。この粗面化ニッケ
ルメッキとは、ニッケル箔面に金網、パンチングメタ
ル、スクリーン印刷に用いる樹脂シート等を密着させて
固定し、電気メッキ法又は化学メッキ法でニッケルメッ
キを施したものである。
【0012】前記金網、パンチングメタル、スクリーン
印刷に用いる樹脂シート等は、あらかじめインキや塗料
で空隙率(全体の面積に対する孔の面積の割合)を調整
しておいてもよい。電気メッキ法は、硫酸ニッケル、塩
化ニッケル、ほう酸の水溶液や、硫酸ニッケル、塩化ア
ンモニウム、ほう酸等の水溶液の浴を調整して、酸性、
所定温度条件下で、電流を流して行う。化学メッキ法
は、硫酸ニッケル、次亜りん酸ナトリウム、場合により
乳酸、プロピオン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウムを少量添加した化学メッキ浴で酸
性又はアルカリ性、所定温度の条件下で行う。
【0013】メッキ施工後、前記金網、パンチングメタ
ル、スクリーン印刷に用いる樹脂シート等を剥がす。こ
の結果、図2に示すように、ニッケル箔面に細かな凹凸
が付着し、光を乱反射させるようになる。この凹凸のピ
ッチは、前記金網、パンチングメタル、スクリーン印刷
に用いる樹脂シート等の孔のピッチで決まり、このピッ
チは、22μm−5mm、好ましくは3−850μm程
度である。また、凹凸の深さは2−15μm、好ましく
は3−8μm、より好ましくは5μm程度である。
【0014】前記PTC導電性組成物は、熱可塑性樹脂
により被覆された導電性粒子が熱硬化性樹脂に分散され
てなるものである(請求項1,2)。導電性被覆物と
は、公知の方法(特開平6−157827号公報参照)
に従って導電性粒子を熱可塑性樹脂によりごく薄く被覆
(カプセル化)したものである。当該カプセルは、加熱
により体積膨張し、ごく短時間でPTC導電性組成物を
絶縁体に変換するという作用を奏するとともに、主にカ
プセル化用素材の表面張力により、温度変化が起こって
もその形状を保ち、導電性素材を離すことがない。従っ
て、当該カプセル組成物に組み入れることによってPT
C素材を単に樹脂マトリックスに分散させた従来のPT
C組成物に比べて、優れた温度制御性及び経時安定性を
得ることができる。
【0015】カプセル化用素材の具体例としては、例え
ば、各種軟質樹脂、ゴム、エラストマー、高級脂肪酸、
エステル等をあげることができる。軟質樹脂としては、
例えば、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッソ系樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリイソプレン樹脂及び上記樹脂類の変性体、共
重合体をあげることができる。ゴムとしては、例えば、
フッソゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム、環化天然ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ブタジエンラテックス、アクリロニトリルブタジエ
ンゴムラテックス、アクリルブタジエンラテックス等を
あげることができる。エラストマーとしては、例えば、
ポリエステルエラストマー、ウレタンエラストマー等を
あげることができる。当該黒鉛粒子とカプセル化用素材
の配分割合は特に制限はなく広い範囲から適宜選択でき
るが、当該カプセルに要求される働き(自己温度制御を
鋭敏にする働き及び電流を流す導電性素材としての働
き)を考慮すると、導電性素材100重量部に対して通
常カプセル化用素材を5−50重量部程度、好ましくは
10−40重量部程度配合するのがよい。また、カプセ
ル化方法としては、特に制限はなく公知の方法が適用で
きるが、例えば、(1)カプセル化用樹脂と黒鉛粒子を
適当な溶剤に溶融又は分散させて噴霧する方法(2)カ
プセル化樹脂を加熱により溶解し、これに導電性素材を
加えて練り混み、粉体化する方法(3)界面重合法等を
あげることができる。当該カプセルの寸法は特に制限さ
れず、使用目的、使用原体等に応じて適宜選択すればよ
いが、通常粒径が1μm−200μm程度、好ましくは
5μm−100μm程度とすればよい。
【0016】前記カプセルは、熱硬化性樹脂の中に分散
されている。熱硬化性樹脂は、温度の上昇下降を繰り返
しても、熱劣化が少なく、繰り返し使用しても再現性に
優れるという特徴があるので、優れた温度制御性及び経
時安定性を得ることができるという前記カプセル組成の
特徴と合わせて、経年使用しても、抵抗値変化が安定し
た、信頼性の高い過電流保護回路素子を実現することが
期待できる。
【0017】前記PTC導電性組成物は、熱可塑性樹脂
により被覆された導電性粒子とともに、熱可塑性樹脂に
より被覆されていない導電性粒子が熱硬化性樹脂に分散
されていることが好ましい(請求項3)。これにより、
スイッチング温度において抵抗率の急激な変化を実現す
ることができる。
【0018】前記導電性粒子は、無定形炭素粒子である
導電性カーボンブラック、結晶性炭素粒子である黒鉛、
膨張黒鉛又は繊維状黒鉛の1又は2種以上からなること
が好ましい(請求項4)。前記導電性カーボンブラック
は、例えばケッチンブラック、アセチレンブラック、フ
ァーネスブラック等である。
【0019】前記黒鉛は、例えば球状黒鉛、鱗片上黒
鉛、膨張黒鉛、繊維状黒鉛等である。膨張黒鉛は黒鉛を
加熱することによって黒鉛の体積を膨張させたもので通
常2−100μm程度の粒径に紛砕して用いられる。鱗
片上黒鉛は、嵩密度が低く抑えられ、表面積も小さいの
で、分散性や濡れ性がよく、極めて均質なPTC導電性
組成物を得ることができるので、薄肉の過電流保護回路
素子を実現することが期待できる。
【0020】本発明は、これらの導電性粒子の1種以上
の混合物からなり、当該導電性粒子の粒径は0.1μm
−100μm程度であり、好ましくは0.3μm−50
μm程度である。前記導電性粒子は、カーボンファイバ
ーを短く切断又は紛砕し、黒鉛化した黒鉛であってもよ
い(請求項5)。
【0021】本発明に用いられる繊維状黒鉛粒子は一般
に黒鉛ウィスカーが用いられるが、これはカーボンファ
イバーを短く切断又は紛砕した後、2000℃以上の非
酸化雰囲気で黒鉛化したもの等である。当該黒鉛粒子の
形状は粒子径が2−50μm程度であり、抵抗値が低く
バラツキが小さいものが用いられる。前記請求項2記載
の過電流保護回路素子において、PTC特性を示さない
導電性薄膜が、導電性物質とバインダーからなり、コー
ティングされて薄膜となることが低抵抗の過電流保護回
路素子を得るためには、好ましい(請求項6)。
【0022】本発明で用いるPTC要素を持たない導電
性薄膜とは通常メンブレンスイッチ等に用いられるカー
ボンペースト、グラファイトペースト、銀ペースト等の
薄膜を形成させるものであり、膜の厚みは通常1−30
μm好ましくは2−15μm程度である。この薄膜の存
在のために、PTC導電性組成物やニッケル箔とのオー
ミック接触がより容易に実現され、常温での過電流保護
回路素子の低抵抗化を実現することが期待できる。
【0023】熱硬化性樹脂は、熱硬化性架橋型ポリオル
ガノシロキサン樹脂を含むことが好ましい(請求項
7)。本発明に用いられる熱硬化性架橋型ポリオルガノ
シロキサン樹脂は、水素、ビニル基、アリル基、ヒドロ
キシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基、メ
ルカブト基等の置換基が少なくとも1個以上含まれてい
るポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサン、及びこれらの共重
合体等のストレートシリコン樹脂、ポリアクリルオキシ
アルキルアルコキシシラン系、ポリビニルシラン系等が
あり、また、当該ストレートシリコン樹脂とエポキシ樹
脂を反応させたエポキシ変性シリコン樹脂、ストレート
シリコン樹脂と多塩基酸及び多価アルコールの縮合物か
らなるポリエステル変性シリコン樹脂、ストレートシリ
コン樹脂と脂肪酸、多塩基酸及び多価アルコールの縮合
物又はストレートシリコン樹脂とアルキッド樹脂を反応
させたアルキッド変性シリコーン樹脂、ストレートシリ
コン樹脂とメラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルム
アルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン
等とホルムアルデヒドを反応させたグアナミン樹脂及び
フェノールホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂とを反
応させたアミノ樹脂変性シリコン樹脂などであり、シリ
コンゴム、シリコン樹脂、シリコン粘着剤、シリコンコ
ーティング剤として用いられる(請求項8)。
【0024】これによって、耐候性、耐久性に優れたも
のを実現することができる。本発明の過電流保護回路素
子を製造するには通常、(1)素材の調整、(2)素材
の形成及び電極との接合、(3)形状調製の各工程が採
用される。 (1)素材の調整 本発明における素材の調整は熱硬化性樹脂、例えばポリ
オルガノシロキサン樹脂に、熱可塑性樹脂により被覆さ
れた導電性粒子、例えば熱可塑性樹脂により被覆された
黒鉛粒子を、通常塗料用3本ロールで混合し、塗料化し
て調整される。
【0025】調整時に各種添加剤、例えば、分散剤、粘
度調整剤、安定剤等を混合調整してもよい。電極は、前
述したように、ニッケル箔面に金網、パンチングメタ
ル、スクリーン印刷に用いる樹脂シート等を密着させて
固定し、電気メッキ法又は化学メッキ法で粗面化ニッケ
ルメッキを施し、シートを剥がして形成すればよい。
【0026】また、この粗面化ニッケルメッキ面に、前
述したPTC特性を示さない導電性薄膜を塗布又は印刷
して乾燥させたものを用いてもよい。 (2)素材の形成及び電極との接合 素材の形成は電極それ自体に塗布又は印刷し、乾燥させ
ればよい。塗布するには、電極にロールで塗り付ければ
よく、印刷するには、例えばスクリーン印刷の方法を使
用すればよい。
【0027】膜厚は特に制限されず、得ようとする過電
流保護回路素子によって選択されるが、通常10−25
0μm好ましくは20−150μm程度の厚さ(乾燥後
の膜厚)とすればよい。比較的厚膜の場合は、当該ポリ
オルガノシロキサン樹脂は無溶剤タイプのものを使用し
てもよい。電極との接合については、乾燥後に塗布面を
合わせて圧着させ加熱硬化させる。加熱硬化温度はニッ
ケル箔の酸化防止のため、できるだけ低温であることが
好ましい。 (3)形状調製 形状の調製は、過電流保護回路素子に要求される設計寸
法に適宜裁断して行う。例えば、乾電池のセルの内部に
使用する場合は、図3に示すように、孔の開いた円板形
状に裁断する。裁断時に電極同士が接触しないように注
意する。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。以
下に説明する実施例のうち、実施例3−実施例5,実施
例8−実施例10が本発明の実施例となる。まず、厚さ
20μmのニッケル箔の片面にスクリーン印刷で用いる
樹脂シートを密着させて固定し、電気メッキ法又は化学
メッキ法でニッケルメッキを施し粗面化ニッケルメッキ
を行う。
【0029】電気メッキ法は、硫酸ニッケル220−3
80g/l、塩化ニッケル30−60g/l、ほう酸3
0−40g/lの水溶液や、硫酸ニッケル150g/
l、塩化アンモニウム15g/l、ほう酸15g/l等
の水溶液の浴を調整して、pH4−5、温度40℃−5
5℃の条件下で、電流密度1−8A/dm2 の電流を流
して所定時間行う。化学メッキ法は、硫酸ニッケル20
g/l、次亜りん酸ナトリウム10−25g/l、場合
により乳酸、プロピオン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム、塩化ナトリウムを少量添加した化学メッキ
浴でpH4−6又は8−9.5、温度30℃−90℃の
条件下で所定時間行う。
【0030】メッキ施工後、前記金網、パンチングメタ
ル、スクリーン印刷に用いる樹脂シート等を剥がすと、
約5μmの厚みの表面の粗い、片面粗面化ニッケルメッ
キ面が得られる(福田金属箔粉工業(株)製)。 <実施例1>シリコンゴム(ダウコーニング社製Q4)
35重量%に炭素繊維を紛砕し約2900℃で還元雰囲
気下で黒鉛化したもの(以下「黒鉛化炭素繊維」とい
う)50重量%、黒鉛粉15%をあらかじめ品川式ミキ
サーで粗混合した後、3本ロールで混合してPTC組成
物を調整した。
【0031】このPTC組成物を、粗面化ニッケル箔の
粗面に約100μm厚みになるようにアプリケーターで
塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の粗面を重ね、加熱
プレス板を上下に設けたプレス機で塗布表面を合わせた
形で、約100Kg/cm2 の圧力で約130℃、1時間加
熱圧着した(図1(a) 参照)。 <実施例2>シリコン粘着剤(ダイコーニング社製Q
9)35重量%に、黒鉛化炭素繊維50重量%、黒鉛粉
15%をあらかじめ品川式ミキサーで粗混合した後、3
本ロールで混合してPTC組成物を調整した。
【0032】このPTC組成物を、粗面化ニッケル箔の
粗面に約100μm厚みになるようにアプリケーターで
塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の粗面を重ね、加熱
プレス板を上下に設けたプレス機で塗布表面を合わせた
形で、約100Kg/cm2 の圧力で約130℃、1時間加
熱圧着した(図1(a) 参照)。 <実施例3>あらかじめポリエチレンをキシレン・メタ
ノール混合溶剤を加熱した中に投入、溶解させた後に、
黒鉛化炭素繊維を投入し(ポリエチレン約20重量%、
黒鉛化炭素繊維80重量%)、冷却し、粉砕調整したカ
プセル化黒鉛化炭素繊維50重量%、同様にカプセル化
した黒鉛粉15%、実施例1で使用したシリコンゴム3
5重量%を、あらかじめ品川式ミキサーで粗混合した
後、3本ロールで混合してPTC組成物を調整した。
【0033】このPTC組成物を、粗面化ニッケル箔の
粗面に約100μm厚みになるようにアプリケーターで
塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の粗面を重ね、加熱
プレス板を上下に設けたプレス機で塗布表面を合わせた
形で、約100Kg/cm2 の圧力で約130℃、1時間加
熱圧着した(図1(a) 参照)。 <実施例4>塩化ビニリデンをキシレン・酢酸ビニル混
合溶剤で加熱溶解させた後、膨張黒鉛粉末を投入し(塩
化ビニリデン約20重量%、膨張黒鉛粉末80重量%に
なるように調整)、スプレードライで乾燥し調整したも
の15重量%、実施例3で調整したカプセル化黒鉛化炭
素繊維25重量%、同じく実施例3で調整したカプセル
化黒鉛粉15重量%、実施例2で使用したシリコン粘着
剤45重量%を、あらかじめ品川式ミキサーで粗混合し
た後、3本ロールで混合してPTC組成物を調整した。
【0034】このPTC組成物を、粗面化ニッケル箔の
粗面に約100μm厚みになるようにアプリケーターで
塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の粗面を重ね、加熱
プレス板を上下に設けたプレス機で塗布表面を合わせた
形で、約100Kg/cm2 の圧力で約130℃、1時間加
熱圧着した(図1(a) 参照)。 <実施例5>実施例2で用いたシリコン粘着剤50重量
%に、実施例3で調整した黒鉛化炭素繊維25重量%、
カプセル化黒鉛粉15重量%、実施例4で調整したカプ
セル化膨張黒鉛10重量%を、あらかじめ品川式ミキサ
ーで粗混合した後、3本ロールで混合してPTC組成物
を調整した。
【0035】このPTC組成物を、粗面化ニッケル箔の
粗面に約100μm厚みになるようにアプリケーターで
塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の粗面を重ね、加熱
プレス板を上下に設けたプレス機で塗布表面を合わせた
形で、約100Kg/cm2 の圧力で約130℃、1時間加
熱圧着した(図1(a) 参照)。 <実施例6−10>球状カーボン(カネボウ(株)製ベル
バール)60重量%、球状黒鉛(大阪瓦斯(株)製メソカ
ーボン)20重量%、ウレタン樹脂20重量%に適宜溶
剤を加えて、3本ロールで混合して、導電ペーストを調
製した。
【0036】この導電ペーストを実施例1−5で用いた
ニッケルメッキ粗面化ニッケル箔の粗面にスクリーン印
刷・塗布し、乾燥させて約10μmの厚さの膜を得た。
実施例1−5と同様な方法で調整したPTC組成物を、
導電ペースト面に約100μm厚みになるようにアプリ
ケーターで塗布した後、別の粗面化ニッケル箔の導電ペ
ースト面を重ね、加熱プレス板を上下に設けたプレス機
で塗布表面を合わせた形で、約100Kg/cm2 の圧力で
約130℃、1時間加熱圧着した(図1(b) 参照)。 <比較例1−5>実施例1−5と同様な方法で調整した
PTC組成物を、厚さ20μmのメッキしていないニッ
ケル箔(福田金属箔粉工業(株)製)の面に約100μm
厚みになるようにアプリケーターで塗布した後、別のニ
ッケル箔の面を重ね、加熱プレス板を上下に設けたプレ
ス機で塗布表面を合わせた形で、約100Kg/cm2 の圧
力で約130℃、1時間加熱圧着した。 <比較例6−10>実施例6−10と同様な方法で調整
した導電ペーストを、比較例1−5で用いたメッキして
いないニッケル箔の面にスクリーン印刷・塗布し、乾燥
させて約10μmの厚さの膜を得た。
【0037】実施例1−5と同様な方法で調整したPT
C組成物を、導電ペースト面に約100μm厚みになる
ようにアプリケーターで塗布した後、別のニッケル箔の
導電ペースト面を重ね、加熱プレス板を上下に設けたプ
レス機で塗布表面を合わせた形で、約100Kg/cm2
圧力で約130℃、1時間加熱圧着した。実施例1−1
0及び比較例1−10の抵抗測定を、図4に示す回路に
より行ったので、その結果を表1に掲載する。
【0038】
【表1】
【0039】表1によれば、粗面化ニッケルメッキを施
したニッケル箔を電極に使用した素子は、単にニッケル
箔を電極に使用した素子と比べて、常温(25℃程度)
での抵抗率が、平均して60%ほど低くなっていること
か分かる。また、電極とPTC導電性組成物との間に導
電ペーストを挟んだ素子は、挟まなかった素子よりも抵
抗率がさらに低下していることが分かる。さらに、熱可
塑性樹脂により被覆された黒鉛粒子を熱硬化性樹脂に分
散させたPTC組成物を使用したもの(実施例3−5)
のほうが、黒鉛粒子を単に熱硬化性樹脂に分散させたP
TC組成物を使用したもの(実施例1,2)よりも、抵
抗率が低くなっていることも分かる。
【0040】本発明の過電流保護回路素子は、常温から
90℃±5℃付近まで抵抗値が変化せず、120℃±1
0℃付近傍で少なくとも103 倍以上の抵抗値を示し、
温度の上昇、下降を繰り返しても、抵抗値変化が安定し
ている。
【0041】
【発明の効果】本発明の過電流保護回路素子によれば、
粗面化ニッケルメッキ電極を使用することで、これまで
の単なる金属箔を使用した過電流保護回路素子と比べて
常温時に著しく低抵抗となるので、電力ロスが小さくな
る。また、高温になると抵抗値が急激に変化して高抵抗
を示し、常温時との差がさらに大きくなり、電流の暴走
を防ぐ効果が大きくなる。したがって形状を薄肉コンパ
クトにできる。
【0042】また、ある程度経年使用しても、抵抗値変
化が安定している過電流保護回路素子を提供することが
できるので、信頼性の要求される各種電気・電子回路に
組み込むことができる。特に、形状が薄肉コンパクトに
できるから、一次電池又は二次電池の内部に組み込むこ
とが容易にでき、当該電池回路をコンパクトに設計する
ことが可能になり、かつ、当該電池回路の信頼性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】過電流保護回路素子の内部構成を示す断面図で
あり、(a) は導電性薄膜のないもの、(b) 導電性薄膜を
有するものを示す。
【図2】粗面化ニッケルメッキを施したニッケル箔の断
面図である。
【図3】乾電池の内部に用いる過電流保護回路素子の形
状を示す外観斜視図である。
【図4】過電流保護回路素子の抵抗率の測定方法を示す
回路図である。
【符号の説明】
1 PTC導電性組成物 2 電極 3 導電性薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C23C 18/36 C23C 18/36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂により被覆された導電性粒子
    が熱硬化性樹脂に分散されてなるPTC導電性組成物
    と、PTC導電性組成物に接触した少なくとも2つの電
    極を有してなる過電流保護回路素子において、 前記電極がニッケル箔であり、 前記ニッケル箔には、PTC導電性組成物との接触面
    に、粗面化ニッケルメッキが施されていることを特徴と
    する過電流保護回路素子。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂により被覆された導電性粒子
    が熱硬化性樹脂に分散されてなるPTC導電性組成物
    と、少なくとも2つの電極を有してなる過電流保護回路
    素子であって、 前記電極がニッケル箔であり、 前記ニッケル箔とPTC導電性組成物との間に、PTC
    特性を示さない導電性薄膜が介在され、 前記ニッケル箔には、導電性薄膜との接触面に、粗面化
    ニッケルメッキが施されていることを特徴とする過電流
    保護回路素子。
  3. 【請求項3】PTC導電性組成物は、熱可塑性樹脂によ
    り被覆された導電性粒子とともに、熱可塑性樹脂により
    被覆されていない導電性粒子が熱硬化性樹脂に分散され
    たものである請求項1又は2記載の過電流保護回路素
    子。
  4. 【請求項4】導電性粒子は、 導電性カーボンブラック、黒鉛、膨張黒鉛又は繊維状黒
    鉛の1又は2種以上からなることを特徴とする請求項
    1,2又は3記載の過電流保護回路素子。
  5. 【請求項5】導電性粒子は、 カーボンファイバーを短く切断又は紛砕し、黒鉛化した
    黒鉛であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の
    過電流保護回路素子。
  6. 【請求項6】導電性薄膜が、導電性物質とバインダーか
    らなり、コーティングされて薄膜となることを特徴とす
    る請求項2記載の過電流保護回路素子。
  7. 【請求項7】熱硬化性樹脂が、熱硬化性架橋型ポリオル
    ガノシロキサン樹脂を含むことを特徴とする請求項1又
    は2記載の過電流保護回路素子。
  8. 【請求項8】前記熱硬化性架橋型ポリオルガノシロキサ
    ン樹脂が、シリコンゴム、シリコンレジン、シリコン粘
    着剤、シリコンコーティング剤及びそれらの変性品の1
    種又はそれ以上から選ばれたことを特徴とする請求項7
    記載の過電流保護回路素子。
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