JPH0994074A - バッター用油脂及びこれを用いたフライ用バッター - Google Patents
バッター用油脂及びこれを用いたフライ用バッターInfo
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- JPH0994074A JPH0994074A JP7254016A JP25401695A JPH0994074A JP H0994074 A JPH0994074 A JP H0994074A JP 7254016 A JP7254016 A JP 7254016A JP 25401695 A JP25401695 A JP 25401695A JP H0994074 A JPH0994074 A JP H0994074A
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Abstract
電子レンジ等で加熱して充分なカリカリ感が得られるフ
ライ済み食品に用いることの出来るフライ用バッター及
びバッター用油脂を目的とした。 【解決手段】食用油脂であって、10℃における固体脂含
有量が15%〜35%であり、15℃における固体脂含有量が
0〜10%であることを特徴とするバッター用油脂。
Description
び該油脂を利用したフライ用バッターに関する。
在における食生活には欠かすことのできないものになっ
ている。この揚げ物のおいしさを決定づける要因として
は、その揚げ上がりの食感がカリカリとしていることが
必要とされている。特に最近においては、コロッケ等の
冷凍食品において、食材メーカーが具材を衣生地により
成形し冷凍流通により消費者に提供し、その成形品を消
費者が揚げるだけで食することができるようになった
り、さらに進歩した流通形態においては、食材メーカー
がフライ処理まで行った後、冷凍流通を行い、消費者は
その揚げ物を電子レンジにおいて加熱調理するだけで食
することができるようになり、消費者におけるフライ、
揚げ物調理の簡便さが追求され、この簡便な調理におい
ても揚げ物のもつカリカリ感を失わないことが望まれて
いることである。一般に揚げ物にカリカリ感を付与する
には、衣生地調整温度、生地調整の仕方、フライ処理温
度等煩雑な条件が必要されてきており、いわばこれらの
条件設定が調理人の技術とされている。しかしながら、
先述したようになるべく簡便にカリカリとした食感をも
つ揚げ物ができないかという要求は当然のごとくあり、
これらの要求に対して揚げ物の冷凍食品は鋭意改良され
てきている。例えば、特開平6-153795においては、油脂
と穀物微粉砕物をある特定の割合で混合した非水系乳化
分散物をバッター液へ添加することにより、揚げたての
食感や、冷凍解凍してもその食感がさっくりしているこ
とによる改良や、特開平4-365457には特定のSFCをもつ
カカオ脂等の固形脂粉末を配合することによる改良がな
されている。これらの改良は確かにフライ後の食感向上
や冷凍解凍後のカリカリ感維持に一定の効果があるもの
の、これらの技術を電子レンジ用揚げ物に利用した場合
には問題を生ずる。
決することを目的とした。即ち、実際の揚げ物冷凍食品
の流通状態は冷凍食品売場から消費者が家庭へ持ち帰る
場面において若干ながら解凍され、家庭冷蔵庫において
再び冷凍されるということが現実であり、この冷凍、弱
解凍のサイクルにさらされた後、電子レンジ等で加熱処
理しても充分なカリカリ感が得られないという問題があ
る。
最も有効な手段である電子レンジ調理において、カリカ
リ感を有することのできる揚げ物の冷凍食品の開発は必
須とも言えるものである。
を鑑み、食感改良の為にフライ用バッターに添加されて
いる油脂の物性が、揚げ物冷凍食品の冷凍流通における
温度サイクルにさらされた後レンジアップされた後の食
感へもたらす影響を鋭意検討した結果、ある特定の油脂
物性を示す食用油脂をフライ用バッターへ添加すること
により、冷凍流通における温度サイクルにさらされても
揚げ物冷凍食品をレンジアップ後の食感がカリカリ感を
維持できることを見いだし本発明に至った。
における固体脂含有量が15%〜35%であり、15℃におけ
る固体脂含有量が0〜10%であることを特徴とするバッ
ター用油脂、及び該油脂を含むことを特徴とするフライ
用バッター、である。
おける固体脂含有量が15〜35%、好ましくは20〜35%、
15℃における固体脂含有量が、0〜10%、好ましくは5〜
10%であることが必要である。これらの各温度における
固体脂含有量が規定されたものより低くなれば、冷凍、
弱解凍サイクルにさらされた後に揚げ物冷凍食品をレン
ジアップした場合には充分なカリカリ感が得られなくな
る。反対に各温度における固体脂含有量が規定されたも
のより高くなっても同様に冷凍、弱解凍サイクルにさら
された後における揚げ物冷凍食品のカリカリ感の維持が
できなくなる。
析(DSC)法により得られる数値であり、完全に固化した
油脂サンプルを一定の加熱速度で加熱した場合に発生す
る吸熱量を測定し、油脂サンプルが完全に融解するまで
に吸熱した熱量の総計と、任意の温度までに吸熱した量
の比で計算される。式で現すと以下のようになる。 固体脂含有量(%)=(加熱開始温度から任意の温度ま
での吸熱量/吸熱量の総計)×100 尚、本発明の食用油脂の原料は、食用に供することので
きる油脂であれば特に限定されることはなく、例えば、
ナタネ油、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、落花生油、米
油、とうもろこし油、サフラワー油、オリーブ油、カポ
ック油、胡麻油、月見草油、パーム油、シア脂、サル
脂、イリッペ脂、ボルネオタロー脂、カカオ脂、ヤシ
油、パーム核油等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚
脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が例示でき、原料に応じ
て硬化、分別、エステル交換等をする事が出来る。
0以下に水素添加(硬化)したもの、パーム油のような
半液体油はパームオレインを再分画(分別)して得るパ
ーム油スーパーオレインが適当である。
用油脂が何故、冷凍、弱解凍において優れた食感の保持
を示すのかは不明だが、一般にバッター配合作業は、菌
の発生の問題から、約10℃未満で行われている。この温
度域において本発明油脂が極めて良好な可塑性を示すこ
とにより、生地中への薄膜分散が可能になり、澱粉のゲ
ル化や小麦粉グルテンネットワーク形成の防止を行い、
冷凍、弱解凍における水分の移行も防止しているためと
推定される。
を含むフライ用バッターについて説明する。
ター原料を含むものであれば特に限定するものではな
く、例えば、通常、小麦粉、澱粉、大豆蛋白の1種又は
2種以上とバッター用油脂を含むことが出来る。バッタ
ー用油脂の添加量は特定するものではないが、通常バッ
ター乾燥固形分中10〜65重量%程度とすることが出
来る。
脂と大豆蛋白を併用することにより前述した揚げ物冷凍
食品のレンジアップ後のカリカリ感はいっそう増強され
る効果がある。
なく、市販分離大豆蛋白等の公知の大豆蛋白を利用する
ことが出来る。
を利用することが出来、本発明のバッター用油脂の利用
態様も特に規定されるものではない。例えば、冷水に大
豆蛋白を分散後、撹拌し、本発明のバッター用油脂を添
加してホモミキサーにて再度撹拌し、市販のバッターミ
ックス粉を添加してバッターを調製すること等も出来
る。
る。 実施例1から3 (油脂の製造)菜種油(ヨウ素価117)をニッケル触媒
を用いて常法により硬化し、硬化菜種油Aを得た。さら
に、パーム油(ヨウ素価56)を乾式分別した後、低融点
側を回収し、ヘキサンを用いて溶剤分別を行い低融点パ
ーム油A、及び低融点パーム油Bを得た。これらのDSCに
よる固体脂含有量ならびにヨウ素価、上昇融点は以下の
表のようであった。
の配合により、市販バッターミックス(日清DCA
(株)販)に分離大豆蛋白(不二製油(株)製「フジプ
ロE」)を混合し冷水に溶かし、上記油脂を添加、ホモ
ミキサーにて乳化してバッターを作成した。
したものに、予め用意した表3に示す具材を炒めたもの
を混合して作成した。(サイクルテスト)サイクルテス
トとしては、この中種を一個20gに成形し、一個につき
乳化バッター10g、パン粉10gを付け、大豆白絞油中で
180℃で3分間フライしたものを、ー50℃で1時間シ
ョックフリーザーにかけて凍結し、-18℃にて16時間保
存後20℃において2時間放置して-18℃に戻す温度変化を
1サイクルとして、3サイクル後のものを電子レンジに
て解凍加熱したものを試食して評価した。
リカリ感について10点満点で評価し、平均値とした。
尚、8点以上のものが充分なカリカリ感を有するものと
し、8点未満については不十分であると判断した。
した揚げ物は、冷凍、弱解凍のような厳しい温度条件下
においても、レンジアップ(電子レンジによる加熱調
理)後もカリカリ感を失うことはなく、優れた食感を有
していることが分かる。 比較例1から3 菜種油(ヨウ素価117)をニッケル触媒を用いて常法に
より硬化し、硬化度が異なる硬化菜種油B、硬化菜種油C
を得た。パーム油(ヨウ素価56)を乾式分別により分別
し低融点画分を回収し、再度乾式分別を行い低融点部分
を回収し低融点パーム油Cを得た。これらのDSCによる固
体脂含有量及び、上昇融点、ヨウ素価は表5のようであ
った。
施例と同配合)により実施例と同様にバッターを作成
し、実施例と同様に中種、バッター、パン粉をつけて、
フライし、同じくサイクルテストをかけた後、官能評価
を行った。
に10℃で15〜35%、15℃で0〜10%の範囲と
は大幅に異なると、フライ食品の冷凍、弱解凍のサイク
ルにさらされた後の電子レンジ加熱調理後のカリカリ感
の食感の維持ができないことが分かった。
のサイクルにさらされた後に電子レンジ加熱調理しても
カリカリ感を維持出来るバッター及びこのバッターに用
いるバッター用油脂が可能になったものである。これに
より、家庭における調理の手間を省き、しかも冷凍流
通、保管条件下においてもカリカリ感の維持という揚げ
物の不可欠な食感の維持をすることができ、簡単でかつ
美味しい揚げ物冷凍食品を供給することが可能となった
ものである。
Claims (3)
- 【請求項1】食用油脂であって、10℃における固体脂含
有量が15%〜35%であり、15℃における固体脂含有量が
0〜10%であることを特徴とするバッター用油脂。 - 【請求項2】食用油脂が、沃素価100以上の植物油を
沃素価90以下に硬化して得られた油脂、又はパーム油
スーパーオレインである請求項1のバッター用油脂。 - 【請求項3】食用油脂であって、10℃における固体脂含
有量が15%〜35%であり、15℃における固体脂含有量が
0〜10%であるバッター用油脂を含むことを特徴とする
フライ用バッター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7254016A JP2842338B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | バッター用油脂及びこれを用いたフライ用バッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7254016A JP2842338B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | バッター用油脂及びこれを用いたフライ用バッター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0994074A true JPH0994074A (ja) | 1997-04-08 |
JP2842338B2 JP2842338B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=17259086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7254016A Expired - Lifetime JP2842338B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | バッター用油脂及びこれを用いたフライ用バッター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2842338B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10165112A (ja) * | 1996-12-13 | 1998-06-23 | Nisshin Oil Mills Ltd:The | フライ食品 |
JP2011244720A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Tablemark Co Ltd | 油ちょう食品用バッター、油ちょう用加工食品、油ちょう食品、油ちょう食品の保存方法 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP7254016A patent/JP2842338B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10165112A (ja) * | 1996-12-13 | 1998-06-23 | Nisshin Oil Mills Ltd:The | フライ食品 |
JP2011244720A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Tablemark Co Ltd | 油ちょう食品用バッター、油ちょう用加工食品、油ちょう食品、油ちょう食品の保存方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2842338B2 (ja) | 1999-01-06 |
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