JPH0993928A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JPH0993928A
JPH0993928A JP7273672A JP27367295A JPH0993928A JP H0993928 A JPH0993928 A JP H0993928A JP 7273672 A JP7273672 A JP 7273672A JP 27367295 A JP27367295 A JP 27367295A JP H0993928 A JPH0993928 A JP H0993928A
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JP
Japan
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switching
power supply
power factor
supply circuit
circuit
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JP7273672A
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E40/30Reactive power compensation
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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷電力600W以上のような重負荷時にも
充分に力率改善を図った上で、回路の小型/軽量化、低
コスト化、及び電力変換効率、入力電力などの特性の向
上を図る。 【解決手段】 [アクティブフィルタ20−スイッチン
グコンバータ部100A]よりなる力率改善型コンバー
タ部に対して、電流共振型のスイッチングコンバータの
スイッチング出力を帰還して力率改善を図る[力率改善
整流回路10A−スイッチングコンバータ部100B]
及び[力率改善整流回路10B−スイッチングコンバー
タ部100C]からなる力率改善型コンバータ部を設け
て、電源高調波を抑制すると共に、750W以上の負荷
電力に対応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば力率改善が
図られるスイッチング電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波の比較的大きい電流及び電
圧に耐えることができるスイッチング素子の開発によっ
て、商用電源を整流して所望の直流電圧を得る電源装置
としては、大部分がスイッチング方式の電源装置になっ
ている。スイッチング電源はスイッチング周波数を高く
することによりトランスその他のデバイスを小型にする
と共に、大電力のDC−DCコンバータとして各種の電
子機器の電源として使用される。
【0003】ところで、一般に商用電源を整流すると平
滑回路に流れる電流は歪み波形になるため、これによっ
て発生する電源高調波を抑制して、電源の利用効率を示
す力率の改善を図るための対策が必要とされている。
【0004】そして、本国内においては電源高調波歪規
制のクラスD規格として、例えば図6に示すような規格
が定められるよう予定されている。この図では、定格入
力電力に対する高調波電流限度値が示されている。例え
ばこの図によると、定格入力電力600Wまでは、3次
高調波電流は傾き7.82 mA/Wで比例的に高調波
電流限度値が高くなり、5次高調波電流は傾き4.37
mA/Wの割合で、7次高調波電流は傾き2.3mA/
Wの割合で、増加するように定められており、定格入力
電力600W以上では3次高調波電流は5.29Aで一
定とされ、5次高調波電流は2.622Aで、7次高調
波電流は1.771Aでそれぞれ一定となるように定め
られて、上記各次数による電源高調波電流レベルがこの
範囲内にあるように要求される。なお、欧州においては
上記図6に示す高調波電流限度値を100/230に低
減した値が規定値となるように予定されている。
【0005】上記規格を満足しようとした場合、例えば
入力電力650W以内では力率を0.8程度までに向上
させることで規格に対応することができるが、定格入力
電力650W以上の範囲では、入力電力の上昇に応じて
力率を0.8よりも向上させなければ、規格を満足する
程度に高調波電流を充分抑制することは困難なことが分
かっている。
【0006】図4の回路図は、上記図6に示した規格に
おいて入力電力650W以上での規格に対応することの
できるスイッチング電源回路を示すものとされ、この場
合には、整流回路系においてスイッチングコンバータを
設けて力率をほぼ1に近付ける、いわゆるアクティブフ
ィルタによって力率改善を図る構成とされている。ま
た、この電源回路は、交流入力電圧AC100V系また
はAC200V系の何れか一方に対応する単レンジ対
応、あるいは、交流入力電圧AC100V系〜AC20
0V系の範囲に対応するいわゆるワイドレンジ対応とし
て構成可能とされる。また、スイッチングコンバータ部
から出力される二次側の安定化直流出力電圧が2チャン
ネル以上とされて、例えば総合負荷電力が600W以上
の重負荷に対応する構成とされている。
【0007】この図4に示すスイッチング電源回路にお
いては、商用交流電源ACに対してコモンモードのノイ
ズを除去するノイズフィルタとしてコモンモードチョー
クコイルCMCとアクロスコンデンサCL が設けられて
いる。また、商用交流電源ACに対しては、フィルタチ
ョークコイルLN 及びフィルタコンデンサCN によって
形成されるノーマルモードのローパスフィルタが2組設
けらた、いわゆるダブルπ型ローパスフィルタとされて
いる。そして、これらコモンモード及びノーマルモード
のノイズフィルタによって、スイッチングノイズなどの
高周波ノイズが商用交流電源ACのラインに流入するの
を阻止するようにされている。
【0008】商用交流電源ACはブリッジ整流回路D1
により全波整流される。そして、このブリッジ整流回路
1 と平滑コンデンサCi1 ,Ci2 ,Ci3 間の整流
経路に対して、破線で括って示すように昇圧型コンバー
タによるアクティブフィルタ20が設けられる。この場
合には、ブリッジ整流回路D1 の整流出力端子と平滑コ
ンデンサCi1,Ci2 ,Ci3 の正極端子間(整流出
力ライン)に対してチョークコイルCHの巻線Li及び
高速リカバリ型ダイオードD2 が直列に接続されてい
る。
【0009】なお、チョークコイルCHの巻線Liは、
後述するスイッチング素子Q21のスイッチング期間に電
流を負荷側(スイッチングコンバータ部側)に流し込む
ために、整流平滑電圧よりも高いレベルの電圧源あるい
は電流源となるためのエネルギー蓄積手段として機能す
るインダクタンスとして挿入されている。また、高速リ
カバリ型ダイオードD2 は、後述するようにしてスイッ
チング素子Q21のスイッチング動作によって、整流出力
ラインに高周波電流が流れることに対応して設けられて
いる。
【0010】上記チョークコイルCHの巻線Li及び高
速リカバリ型ダイオードD2 を介して整流出力ラインを
流れる整流電流は、平滑コンデンサCi1 ,Ci2 ,C
3により充放電されて、その両端に後段のスイッチン
グコンバータ部SCの動作電源となる整流平滑電圧が得
られる。なお、この場合には、例えば後段に設けられる
スイッチングコンバータ部SCの総合負荷電力(この場
合は750W以上とされる)に対応する電流容量が得ら
れるように、平滑コンデンサCi1 ,Ci2 ,Ci3
並列に設けられている。また、この場合の平滑コンデン
サCi1 ,Ci2 ,Ci3 としては、例えば、それぞれ
1000μF/400Vの電解コンデンサが選定され
る。
【0011】また、アクティブフィルタ20におけるス
イッチング素子Q21は、この場合には、例えば、MOS
−FETトランジスタが用いられ、そのドレインがチョ
ークコイルCHの巻線Liと高速リカバリ型ダイオード
2 のアノードの接続点に接続され、ソースは突入電流
制限抵抗RD を介して一次側アースに接地されるように
して設けられている。このスイッチング素子Q21は、後
述するアクティブフィルタ制御回路20a内のドライブ
回路からゲートに対してスイッチング駆動信号が供給さ
れることによって、スイッチング動作が行われる。な
お、チョークコイルCHの巻線Liは、後述するスイッ
チング素子Q21のスイッチング期間に電流を負荷側(ス
イッチングコンバータ部側)に流し込むために、整流平
滑電圧よりも高いレベルの電圧源あるいは電流源となる
ためのエネルギー蓄積手段として機能するインダクタン
スとして挿入されている。また、高速リカバリ型ダイオ
ードD2 は、後述するようにしてスイッチング素子Q21
のスイッチング動作によって、整流出力ラインに高周波
電流が流れることに対応して設けられる。
【0012】アクティブフィルタ制御回路20aは、こ
の場合には力率を1に近付けるように力率改善を行うア
クティブフィルタの動作を制御するもので、例えば1石
の集積回路(IC)により構成されている。この場合、
アクティブフィルタ制御回路20aは電源投入時にスイ
ッチング素子Q21を駆動させる起動回路、所要のスイッ
チング周波数を発生させる発振回路、上記発振周波数の
信号を増幅してスイッチング素子Q21を駆動するための
ゲート信号を生成するドライブ回路、上記ドライブ回路
より出力されるスイッチング駆動信号についてPWM制
御を行うPWM制御回路、及び、次に説明するフィード
フォワード回路及びフィードバック回路の入力に基づい
て乗算を行って、上記PWM制御回路の制御入力信号を
生成する乗算器等によって構成される。
【0013】この場合、フィードフォワード回路として
は、商用交流電源ACの両極に対して整流ダイオードD
5A、D5Bが設けられて両波整流回路が形成され、この両
波整流回路の出力が分圧抵抗R1 、R2 により分圧され
て、交流入力電圧に対応する電圧レベルがアクティブフ
ィルタ制御回路20aに入力される。また、フィードバ
ック回路は平滑コンデンサCi1 ,Ci2 ,Ci3 の両
端電圧(整流平滑電圧)を抵抗R3 、R4 により分圧し
た電圧値をアクティブフィルタ制御回路20aに入力す
るようにして形成される。つまり、この図に示すアクテ
ィブフィルタ制御回路20aに対しては、フィードフォ
ワード回路より交流入力電圧のレベルに対応する電圧値
が入力され、フィードバック回路からは、整流平滑電圧
レベルに対応する電圧値が入力されることになる。
【0014】このアクティブフィルタ制御回路20aに
は、ブリッジ整流回路D1 の正極出力が起動用の電源と
して入力されており、また、チョークコイルCHに巻装
された巻線N5 と整流ダイオードD4 による半波整流回
路の出力がアクティブフィルタ制御回路20aの動作電
源として供給されている。
【0015】上記のように構成されるアクティブフィル
タによる力率改善動作の概略としては、次のようにな
る。例えば、アクティブフィルタ制御回路20aではフ
ィードフォワード回路より入力された電圧値に基づいて
交流入力電圧レベルを検出し、内部の乗算器に入力す
る。また、一方でフィードバック回路から入力された電
圧値に基づいて整流平滑電圧の変動差分を検出して、こ
の整流平滑電圧の変動差分を内部の乗算器に入力する。
そして、乗算器において、上記交流入力電圧レベルと整
流平滑電圧の変動差分を乗算するが、この乗算結果によ
って例えば交流入力電圧と同一波形の電流指令値が生成
される。そして、PWM制御回路では上記電流指令値と
実際の交流入力電流レベルを比較して、この差に応じた
PWM信号を生成してドライブ回路に供給する。スイッ
チング素子Q21は、このPWM信号に基づくドライブ信
号によってスイッチング駆動される。この結果、交流入
力電流は交流入力電圧と同一波形となるように制御され
て、力率がほぼ1に近付くようにして力率改善が図られ
ることになる。また、この場合には、乗算器によって生
成される電流指令値は、整流平滑電圧の変動差分に応じ
て振幅が変化するように制御されるため、整流平滑電圧
の変動も抑制されることになる。
【0016】この図に示すスイッチングコンバータSC
は、所定のスイッチング方式により整流平滑電圧をスイ
ッチングして、最終的に2チャンネル以上の安定化され
た二次側直流出力電圧を生成して出力する。この場合に
は、4チャンネルの直流出力電圧E1 、E2 、E3 、E
4 が出力される構成とされており、直流出力電圧E1
2 、E3 、E4 によって対応可能な総合負荷電力は、
例えば750W以上とされている。
【0017】ここで、図5(a)(b)の斜視図によ
り、図4のスイッチング電源回路に用いられるフィルタ
チョークコイルLN 及びチョークコイルCHの構造例を
示す。フィルタチョークコイルLN は、例えば図5
(a)のように、アモルファスあるいは圧力粉鉄心など
の磁性体によるトロイダル型コアに対して、単線コイル
としての巻線Lを巻装して構成される。また、図5
(b)に示すチョークコイルCHは、同様にアモルファ
スや圧力粉鉄心などによるトロイダル型コアに、単線コ
イルによって巻線Li(及び巻線N5 )を巻装して構成
される。なお、フィルタチョークコイルLN とチョーク
コイルCHのサイズを比較した場合には、例えば、図5
(a)(b)から分かるように、フィルタチョークコイ
ルLN よりもチョークコイルCHのほうがコアのサイズ
が大型化する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機器のサイ
ズやコスト等の観点によれば、スイッチング電源回路に
おいてもできるだけ部品点数を削減したり、小型や安価
な部品を使用する等して、小型/軽量化及び低コスト化
を図ることが好ましい。また、電力変換効率などの電気
的特性面においても向上が図られることが好ましい。
【0019】例えば、図4に示した電源回路では、負荷
電力の増加に対応して適正にR力率改善を図ろうと構成
する場合、アクティブフィルタを構成する部品群やフィ
ルタチョークコイルLN 及びフィルタコンデンサCN
よって形成されるノーマルモードのローパスフィルタは
大型化していく。特に、図5に示したフィルタチョーク
コイルLN とチョークコイルCHは、電源投入時の突入
電流による飽和や定格動作時の漏洩磁束の低減を図るた
めに大型化/重量化して、コスト的に高価なものとな
る。また、図4に示したアクティブフィルタ20では、
スイッチング素子Q21及び高速リカバリ型ダイオードD
2 がターンオン/オフ時に高レベルの高調波電流を発生
させるために、図のようにフィルタチョークコイルLN
及びフィルタコンデンサCN によるノーマルモードのロ
ーパスフィルタをダブルπ型により2組結合したノーマ
ルモードのローパスフィルタを設ける必要がある。ま
た、図4に示したような構成のアクティブフィルタ20
では、電力損失も比較的大きいことが知られており、例
えばスイッチング素子Q21、ブリッジ整流回路D1 、高
速リカバリ型ダイオードダイオードD2 等の半導体につ
いて大容量のものを選定する必要がある。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
問題点を解決するため、力率改善を図るアクティブフィ
ルタと、所定のスイッチング方式によるスイッチングコ
ンバータ手段からなる第1の力率改善型コンバータ部
と、絶縁コンバータトランスの一次側巻線及び直列共振
コンデンサの直列接続により形成される一次側直列共振
回路を備え、商用電源を整流平滑化して得られる平滑直
流電圧を入力してスイッチング動作を行い、上記絶縁コ
ンバータトランスの二次側から直流出力電圧を出力す
る、電流共振形スイッチングコンバータと、整流電流経
路に対して電流共振形スイッチングコンバータ手段のス
イッチング出力を帰還して力率改善を図るようにされた
力率改善回路とを備えて形成される1又は複数の第2の
力率改善型コンバータ部とを備えて、第1の力率改善型
コンバータ部と、第2の力率改善型コンバータ部を商用
電源に対してそれぞれ独立して接続してスイッチング電
源回路を構成することとした。
【0021】そして上記構成によれば、例えば高力率が
得られるアクティブフィルタとスイッチングコンバータ
からなる1つの力率改善コンバータ部と、電流共振形ス
イッチングコンバータと、この電流共振形スイッチング
コンバータのスイッチング出力を帰還して力率改善を図
るようにされた力率改善回路からなる複数の力率改善型
コンバータ部を、商用電源に対して並列に接続して、重
負荷に対応するスイッチング電源回路を形成することが
可能となる。そしてこの構成によって、各力率改善型コ
ンバータ部に対して負荷電力が分担されることから、1
つのアクティブフィルタのみによって力率改善を図る構
成と比較して、本発明ではアクティブフィルタが対応す
べき負荷電力が軽減されることになる。また、この場合
には、各力率改善型コンバータ部に交流入力電流が分岐
して流れるようにされることから、電力損失も低減され
ることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のスイッチング電
源回路の一実施の形態を示す回路図とされ、例えば、交
流入力電圧がAC100V系の単レンジ対応で、750
W以上の重負荷に対応可能な電源回路に適用して好適な
ものとされる。なお、従来例として示した図4の電源回
路と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0023】この図に示す電源回路においては、ブリッ
ジ整流回路D1 の整流出力を入力して力率改善を図るア
クティブフィルタ20が接続され、その後段に対して
は、アクティブフィルタ20の整流出力を平滑化する平
滑コンデンサCiと、この平滑コンデンサCiの両端電
圧に基づいて動作する自励式の電流共振形によるスイッ
チングコンバータ部100Aが設けられる。スイッチン
グコンバータ部100Aからは、例えば図のように安定
化された二次側直流出力電圧E1 及びE2 が出力され
る。この図では、アクティブフィルタ20はブロック化
して示しているが、図4にて説明したアクティブフィル
タ20と同様の構成のものが用いられればよいものとさ
れる。そして、本実施の形態ではこのアクティブフィル
タ20により例えば0.95以上の力率が得られる程度
にアクティブフィルタ20への入力電流I1 の導通角を
拡大するように設定される。
【0024】また、商用交流電源ACに対しては、力率
改善整流回路10A及び10Bがそれぞれ並列に設けら
れている。これら力率改善整流回路10A及び10B
は、後述するように、それぞれ、平滑コンデンサCi
A ,CiB と共に倍電圧整流回路を形成すると共に、そ
の整流電流経路に対して力率改善のための回路が備えら
れた構成とされている。そして、力率改善整流回路10
A、10Bの後段に対しては、それぞれ自励式の電流共
振形によるスイッチングコンバータ部100A、100
Bが接続される。なお、スイッチングコンバータ部10
0Aからは二次側直流出力電圧E3 が出力され、スイッ
チングコンバータ部100Bからは二次側直流出力電圧
4 が出力される。
【0025】従って、この図に示すスイッチング電源回
路では、[ブリッジ整流回路D1 −アクティブフィルタ
20−スイッチングコンバータ部100A]からなる電
源回路部と、[力率改善整流回路10A−スイッチング
コンバータ部100B]、及び[力率改善整流回路10
B−スイッチングコンバータ部100C]からなる電源
回路部が、それぞれ独立するようにして商用交流電源A
Cに対して並列に接続されて構成されていることにな
る。そして、本実施の形態では1つの[ブリッジ整流回
路D1 −アクティブフィルタ20−スイッチングコンバ
ータ部100A]からなる電源回路部に対して、[力率
改善整流回路−スイッチングコンバータ部]からなる電
源回路部が負荷電力に応じて1又は複数以上設けられる
ように構成されるものである。
【0026】なお、この図の場合には[力率改善整流回
路−スイッチングコンバータ部]からなる電源回路部
は、2つとされているが、この図において並列に分岐さ
れる商用交流電源ラインを矢印で延長して示しているこ
とから分かるように、例えば、実際に対応すべき負荷電
力に応じて、[力率改善整流回路−スイッチングコンバ
ータ部]からなる電源回路部が更に多く設けられても構
わない。また、1つとされても構わない。
【0027】上述のように回路部が組み合わされて構成
される本実施の形態のスイッチング電源回路における、
スイッチングコンバータ部100A、100B、100
Cについて、スイッチングコンバータ部100Aを例に
説明する。なお、これらスイッチングコンバータ部10
0A、100B、100Cは共に、2石のスイッチング
素子をハーフブリッジ結合した自励式による電流共振形
コンバータとされている。
【0028】例えばスイッチングコンバータ部100A
の構成としては、図のようにハーフブリッジ結合された
2つのスイッチング素子Q1 、Q2 が備えられ、整流平
滑電圧のライン(平滑コンデンサCiの正極端子)と一
次側アース間に対してそれぞれのコレクタ、エミッタを
介して接続されている。このスイッチング素子Q1 、Q
2 の各コレクタ−ベース間には、それぞれ起動抵抗R
S 、RS が挿入され、抵抗RB 、RB によりスイッチン
グ素子Q1 、Q2のベース電流(ドライブ電流)を調整
する。また、スイッチング素子Q1 、Q2の各ベース−
エミッタ間にはそれぞれダンパーダイオードDD 、DD
が挿入される。そして、スイッチング素子Q1 、Q2
各ベースと接続される共振用コンデンサCB 、CB は次
に説明するドライブトランスPRTの駆動巻線NB 、N
B と共に、自励発振用の直列共振回路を形成している。
【0029】ドライブトランスPRT (Power Regulati
ng Transformer)はスイッチング素子Q1 、Q2 のスイ
ッチング周波数を可変制御するもので、この図の場合に
は駆動巻線NB 、NB 及び共振電流検出巻線ND が巻回
され、更にこれらの各巻線に対して制御巻線NC が直交
する方向に巻回された直交型の可飽和リアクトルとされ
ている。このドライブトランスPRTのスイッチング素
子Q1 側の駆動巻線NB の一端は抵抗RB を介して共振
用コンデンサCB に、他端はスイッチング素子Q1 のエ
ミッタに接続される。また、スイッチング素子Q2 側の
駆動巻線NB の一端は一次側アースに接地されると共
に、他端は抵抗RB を介して共振用コンデンサCBと接
続されてスイッチング素子Q1 側の駆動巻線NB と逆の
極性の電圧が出力されるようになされている。
【0030】絶縁コンバータトランスPIT (Power Is
olation Transformer)はスイッチング素子Q1 、Q2
スイッチング出力を二次側に伝送する。この絶縁コンバ
ータトランスPITの一次巻線N1 の一端は、直列共振
コンデンサC1 及び共振電流検出巻線ND の直列接続を
介してスイッチング素子Q1 のエミッタとスイッチング
素子Q2 のコレクタの接点(スイッチング出力点)に接
続され、他端は一次側アースに接地されることで、スイ
ッチング出力が得られるようにされる。そして、上記一
次巻線N1 及び直列共振コンデンサC1 を含む絶縁コン
バータトランスPITのインダクタンス成分により、ス
イッチング電源回路を電流共振形とするための直列共振
回路を形成している。なお、以降この直列共振回路につ
いては、特に一次側直列共振回路ともいうことにする。
【0031】このスイッチング電源回路の場合、絶縁コ
ンバータトランスPITの二次側では2組の二次巻線N
2 が巻装されて、これら各二次巻線N2 、N2 にはそれ
ぞれセンタータップ出力が二次側アースと接続されてい
ると共に、整流ダイオードD3A、D3B、及び平滑コンデ
ンサC3 からなる両波整流回路が設けられている。この
場合、一次巻線N1 に供給される交番電圧(スイッチン
グ出力)により各二次巻線N2 、N2 に励起された得ら
れた交番電圧は、上記両波整流回路によって直流電圧に
変換されて2チャンネルの直流出力電圧E1 、E2 が得
られる。
【0032】制御回路1は、例えば二次側の直流電圧出
力E1 と基準電圧を比較してその誤差に応じた直流電流
をドライブトランスPRTの制御巻線NC に供給する誤
差増幅器である。
【0033】上記構成のスイッチング電源のスイッチン
グ動作としては、先ず商用交流電源が投入されると、例
えば起動抵抗RS 、RS を介してスイッチング素子Q
1 、Q2 のベースにベース電流が供給されることになる
が、例えばスイッチング素子Q1 が先にオンとなったと
すれば、スイッチング素子Q2 はオフとなるように制御
される。そしてスイッチング素子Q1 の出力として、共
振電流検出巻線ND →直列共振コンデンサC→1 一次巻
線N1 に共振電流が流れるが、この共振電流が0となる
近傍でスイッチング素子Q2 がオン、スイッチング素子
1 がオフとなるように制御される。そして、スイッチ
ング素子Q2 を介して先とは逆方向の共振電流が流れ
る。以降、スイッチング素子Q1 、Q2 が交互にオンと
なる自励式のスイッチング動作が開始される。このよう
に、平滑コンデンサ平滑コンデンサCi1 ,Ci2 ,C
3 の端子電圧を動作電源としてスイッチング素子Q
1 、Q2 が交互に開閉を繰り返すことによって、絶縁コ
ンバータトランスPITの一次側巻線N1 に共振電流波
形に近いドライブ電流を供給し、二次側の二次巻線N2
に交番出力を得る。
【0034】また、二次側の直流出力電圧が低下した時
は制御回路1によって制御巻線NCに流れる電流が制御
され、スイッチング周波数が低くなるよう(共振周波数
に近くなるように)に制御され、一次巻線N1 に流すド
ライブ電流が増加するように制御して、定電圧化を図っ
ている。なお、このような定電圧制御方式を以降はスイ
ッチング周波数制御方式ということにする。
【0035】なお、スイッチングコンバータ部100B
及び100Cの基本的な構成については、上述したスイ
ッチングコンバータ部100Aの構成と同様であること
から、スイッチングコンバータ部200Aと同一部分は
同一符号を付して説明を省略する。ただし、スイッチン
グコンバータ部100B、及び100Cにおいては、絶
縁コンバータトランスPITの二次側の二次巻線N1
び整流ダイオードD3A、D3B、及び平滑コンデンサC3
からなる両波整流回路は1組とされており、それぞれ1
チャンネルの直流出力電圧E3 、E4 を出力するように
されている。また、スイッチングコンバータ部100B
及び100Cでは、一次側直列共振回路は、一次巻線N
1 の一端が共振電流検出巻線ND と接続され、他端は直
列共振コンデンサC1 を介して力率改善整流回路10
A、10B内の高速リカバリ型の整流ダイオードD11
12の接続点に対して接続されている。これにより、力
率改善整流回路10A、10Bでは、次に説明するよう
にして整流電流経路に帰還されたスイッチング出力に基
づいて力率改善を図るようにされている。
【0036】次に、図1の電源回路に設けられる力率改
善整流回路10A、10Bについて、力率改善整流回路
10Aを例に説明する。例えば力率改善整流回路10A
においては、商用交流電源ACの正極ラインに対してフ
ィルタチョークコイルLN2の一端が接続される。このフ
ィルタチョークコイルLN2は、商用交流電源ラインに並
列に挿入されるフィルタコンデンサCN1と共に、ノーマ
ルモードのローパスフィルタを形成する。上記フィルタ
チョークコイルLN2は、例えば小型のドラム型コアに対
して単線を巻装して構成することができる。また、倍電
圧整流回路を形成する整流ダイオードD11は、上記フィ
ルタチョークコイルLN2の他端と平滑コンデンサCiA
の正極端子間において、カソードが平滑コンデンサCi
A の正極端子と接続されるように直列に挿入される。整
流ダイオードD12は、整流ダイオードD11のアノードに
対してカソードが接続され、一次側アースに対してアノ
ードが接続されるように設けられる。なお、この場合の
整流ダイオードD11、D12は、後述するように整流電流
経路に対してスイッチング周期の高周波電流が流れるこ
とに対応して高速リカバリ型が用いられる。
【0037】そして、整流ダイオードD11、D12の接続
点に対しては、絶縁コンバータトランスPITの一次巻
線N1 の一端が直列共振コンデンサC1 を介して接続さ
れる。これによって、一次側直列共振回路に得られるス
イッチング出力を直列共振コンデンサC1 の静電容量結
合を介して整流電流経路に帰還するようにしている。ま
た、この場合には2つの共振用コンデンサC2 が設けら
れて、それぞれ整流ダイオードD11と整流ダイオードD
12に対して並列に接続される。
【0038】この力率改善整流回路10Aに対して、平
滑コンデンサCiA 及びCiB は、整流ダイオードD11
のカソードと一次側アース間に対して直列に接続される
と共に、平滑コンデンサCiA 及びCiB の接続点は、
商用交流電源ACの負極側のラインに対して接続されて
いる。
【0039】このような力率改善整流回路10Aの場
合、例えば交流入力電圧VACが正の期間では、商用交流
電源ACが整流ダイオードD11により整流されて平滑コ
ンデンサCiA に充電される電流経路が形成される。一
方、交流入力電圧VACが負の期間には商用交流電源AC
が整流ダイオードD11により整流されて平滑コンデンサ
CiB1に充電される経路が形成されることになる。この
結果、直列接続された平滑コンデンサCiA −CiB1
両端に、交流入力電圧VACの略2倍に対応する整流平滑
電圧が生成される倍電圧整流動作が得られる。
【0040】また、力率改善整流回路10Aにおいて
は、前述のようにして整流ダイオードD11と整流ダイオ
ードD12の接続点に対して、スイッチングコンバータ部
100B側から、直列共振コンデンサC1 の静電容量結
合を介して、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
1 に得られるスイッチング出力が帰還される。このよ
うにして、一次側直列共振回路を介して帰還されたスイ
ッチング出力は、フィルタチョークLN2のインダクタン
スを介する整流出力に対してスイッチング周期の交番電
圧(スイッチング電圧)として重畳され、このスイッチ
ング電圧の重畳分によって整流ダイオードD11、及びD
12ではスイッチング周期で整流電流を断続するように動
作する。
【0041】従って、上記整流ダイオードD11、及びD
12で整流された整流出力電圧は、上記スイッチング電圧
が重畳されて平滑コンデンサCiA 、CiB にそれぞれ
充電が行われることになる。そして、この電圧重畳分に
よって、平滑コンデンサCiA 、CiB の各端子電圧を
スイッチング周期で引き下げることになる。すると、整
流ダイオードD11、及びD12の整流出力電圧より平滑コ
ンデンサCiA 、CiB の端子電圧が低下している期間
に充電電流が流れるようになる。そして、この場合に
は、商用交流電源ACから力率改善整流回路10Aに入
力される入力電流I2 の平均波形を、商用交流電源AC
の電圧波形に近付くようにする即ち、入力電流I2 の導
通角を拡大する。これにより、商用交流電源ACのライ
ンに流れる交流入力電流IACの導通角が拡大される結
果、力率改善が図られる。なお、商用交流電源ACのラ
インに流れようとするスイッチング周期の高調波電流
は、フィルタチョークコイルLN2とフィルタコンデンサ
N1からなるノーマルモードのローパスフィルタによっ
て阻止される。
【0042】力率改善整流回路10Bの回路構成は、上
述の力率改善整流回路10Aと同様であることから同一
符号を付している。従って、力率改善整流回路10Bに
おいても、スイッチングコンバータ部100Cの一次側
直列共振回路から帰還されるスイッチング出力に基づい
て、力率改善整流回路10Aと同様の動作によって力率
改善整流回路10Bへの入力電流I3 の導通角を拡大す
るのに対応して、交流入力電流IACの導通角が拡大され
て力率改善を図るようにされる。本実施の形態の場合、
上記力率改善整流回路10A、10Bのみによって力率
改善を図る場合には、所定の交流入力電圧と負荷条件の
もとで0.8程度の力率が得られるように所要の部品が
選定される。このように、本実施の形態の力率改善整流
回路10A、10Bは比較的安価で少数の部品による簡
略な構成で力率改善を図ることができる。
【0043】また、整流整流ダイオードD11及びD12
対して並列に設けられる共振用コンデンサC2 、C2
は、フィルタチョークコイルLN2などと共に並列共振回
路を形成するようにされている。そして、この並列共振
回路は負荷変動に対応してその共振インピーダンスが変
化するようにされており、このスイッチング電源回路の
負荷が軽くなった時に整流電流経路に帰還されるスイッ
チング出力を抑圧するようにしており、これによって、
軽負荷時の平滑コンデンサの端子電圧(整流平滑電圧)
の上昇を抑制することが可能とされている。
【0044】ところで、前述のように図1に示す構成の
電源回路は、600Wよりも大きな総合負荷電力に対応
することから、負荷電力600W以上の条件で電源高調
波電流を充分に抑制するには、0.8よりも大きな力率
を得ることが要求される。そして、本実施の形態の電源
回路においては、実際には、電源回路部[アクティブフ
ィルタ20−スイッチングコンバータ部100A]は
0.99の力率が得られ、電源回路部[力率改善整流回
路10A−スイッチングコンバータ部100B]、[力
率改善整流回路10B−スイッチングコンバータ部10
0C]はそれぞれ0.82の力率が得られる。したがっ
て、実際に得られる総合力率は (0.99+0.82)/2=0.905 とされて、この電源回路では0.905の力率を得るこ
とが可能とされる。そして、この程度の力率が得られれ
ば、負荷電力600W以上の条件に対しても充分に電源
高調波電流を抑制することが可能となり、例えば図6で
説明したような規格を満足することができる。
【0045】また、図1に示す電源回路では、600W
よりも大きな総合負荷電力に対応するために、2組の
[力率改善整流回路10A−スイッチングコンバータ部
100B]及び[力率改善整流回路10B−スイッチン
グコンバータ部100C]からなる電源回路部によっ
て、総合的に600W程度までの負荷電力に対応し、残
りの負荷電力を[アクティブフィルタ20−スイッチン
グコンバータ部100A]による電源回路部で担当する
ようにしている。例えば、本実施の形態のスイッチング
電源回路として総合負荷電力750Wに対応するものと
されているのであれば、[アクティブフィルタ20−ス
イッチングコンバータ部100A]の電源回路部は、 750W−600W=150W となって、150W程度の負荷電力に対応すればよい。
【0046】従って、従来例として図4に示した電源回
路の場合には、1つのアクティブフィルタ20によっ
て、例えば750W以上の負荷電力に対応するようにさ
れることから、それだけチョークコイルCH(図5
(b)参照)をはじめとするアクティブフィルタ20の
構成部品が大型化することになるのに対して、図1の電
源回路では上記のように対応すべき負荷電力は150W
程度でよくなることから、アクティブフィルタ20の構
成部品は、より小型/軽量なものを選定することが可能
となってそれだけコストの削減も図られる。また、これ
に伴って、本実施の形態ではアクティブフィルタ20か
ら商用交流電源ACに流出しようとするスイッチングノ
イズも低減されるために、2組のノーマルモードのロー
パスフィルタを形成するフィルタチョークコイルLN1
N1及びフィルタコンデンサCN1、CN1等の部品につい
ても、図4の電源回路で用いたフィルタチョークコイル
N (図5(a)参照)及びフィルタコンデンサCN1
場合よりも小型の素子を選定することが可能となる。更
に、本実施の形態の電源回路では商用交流電源ACに対
して独立してスイッチングコンバータ部を設けるように
していることから、安定化された二次側直流電圧のチャ
ンネル数が増加される。このため、例えば図4の回路構
成では複数チャンネルの二次側直流電圧の安定化を補償
するため、負荷側にローカルレギュレータなどを設ける
必要もあったが、本実施の形態では不要となる。したが
って、本実施の形態の電源回路は、力率改善回路とスイ
ッチングコンバータ部が商用電源に対して複数並列に設
けられた構成とされているのにも関わらず、小型/軽量
で低コストなものとすることが可能とされる。
【0047】また、本実施の形態では商用交流電源AC
に対して力率改善部とスイッチングコンバータ部からな
る電源回路部が並列に設けられることで、図4の電源回
路と比較して電力変換効率特性、交流入力電力特性等に
ついても向上が図られる。
【0048】例えば、図4の電源回路により、負荷電力
750Wで交流入力電圧AC230Vに対応する場合、
アクティブフィルタ20の電力変換効率をη
ACDC)、スイッチングコンバータ部SCの電力変換
効率をη(DCDC)とすると、具体的には総合電力変換
効率ηは、 η=η(ACDC)×η(DCDC) で表されるが、スイッチングコンバータ部SCに図1の
スイッチングコンバータ部100Aと同様の自励式電流
共振形コンバータを用いるとすると、総合電力変換効率
ηは η=η(ACDC)×η(DCDC)=92%×94%≒8
6.5% となり、交流入力電力は867Wが計測された。また、
交流入力電圧AC100Vの場合の総合電力変換効率η
は、 η=η(ACDC)×η(DCDC)=90%×94%=8
4.6% となり、入力電力は887Wとなる。
【0049】これに対して、図1に示す電源回路では、
交流入力電圧AC100Vで負荷電力750Wに対応す
る場合、その総合電力変換効率ηは、電源回路部[アク
ティブフィルタ20−スイッチングコンバータ部100
A]の電力変換効率をη1 、[力率改善整流回路(10
A、10B)−スイッチングコンバータ部(100B)
(100C)]の電力変換効率をη2 とすれば、 η=(η1 +η2 )/2={(92%×94%)+92
%}/2≒89.2% となり、上記AC100Vでの図4の電源回路の動作時
よりも4.6W程度の向上が図られている。また、この
場合の入力電力は838Wとなって、図4の電源回路の
場合よりも49W低減されている。なお、図1の回路に
おいてアクティブフィルタ20に対応して設けられる平
滑コンデンサCiは1000μF/400Vが選定さ
れ、力率改善整流回路10A、10Bに対応する平滑コ
ンデンサCiA 、CiB はそれぞれ1000μF/20
0Vが選定される。
【0050】次に、図2は本発明のスイッチング電源回
路の他の実施の形態を示す回路図とされ、例えばこの場
合には、600Wより大きな負荷電力で交流入力電圧A
C200V系の単レンジに対応する電源回路として適用
して好適なものとされる。なお、図1の電源回路と同一
部分は同一符号を付して説明を省略する。この電源回路
においては、[ブリッジ整流回路D1 −アクティブフィ
ルタ20−スイッチングコンバータ部101A]からな
る電源回路部と、電源回路部[力率改善整流回路11A
−スイッチングコンバータ部101B]、及び電源回路
部[力率改善整流回路11B−スイッチングコンバータ
部101C]が、それぞれ商用交流電源ACに対して並
列に接続されて構成されている。なお、この図ではスイ
ッチングコンバータ部101Cはスイッチングコンバー
タ部101Bと同様の構成とされていることから、ブロ
ック化して図示している。
【0051】この図に示す力率改善整流回路11A、1
1Bについて、力率改善整流回路11Aを例に説明す
る。力率改善整流回路11Aにおいては、商用交流電源
ACを全波整流するブリッジ整流回路D1Aが設けられ
る。そして、ブリッジ整流回路D1Aの正極出力端子と平
滑コンデンサCiの正極端子間のラインに対して、図の
ようにフィルタチョークコイルLN2、高速リカバリ型ダ
イオードD2 、チョークコイルCHの巻線Liが直列に
挿入される。また、この力率改善整流回路11Aではフ
ィルタコンデンサCN2は、フィルタチョークコイルLN2
と高速リカバリ型ダイオードD2 の接続点と平滑コンデ
ンサCiの正極端子間に挿入されて、フィルタチョーク
コイルLN2と共にノーマルモードのローパスフィルタを
形成して、ブリッジ整流回路D1Aから商用交流電源AC
にスイッチング周期の高調波電流が漏洩するのを阻止す
るようにされる。そして、高速リカバリ型ダイオードD
2 とチョークコイルCHの巻線Liの接続点に対して、
直列共振コンデンサC1 の一方の極が接続されて、後段
のスイッチングコンバータ部101Bの一次側直列共振
回路が接続されるように構成されている。
【0052】この場合、共振用コンデンサC2 は1つと
されて、チョークコイルCHの巻線Liに対して並列に
設けられて、巻線Liのインダクタンスとによって並列
共振回路を形成するが、作用的には図1の場合と同様と
されて、例えば負荷が軽くなったような場合に平滑コン
デンサCiの両端電圧が上昇するのを抑制する動作が得
られる。
【0053】このような構成による力率改善整流回路1
1Aでは、スイッチングコンバータ部101Bの一次側
直列共振回路に供給されたスイッチング出力を、チョー
クコイルCHの磁気結合によってブリッジ整流回路D1A
の整流出力ラインに帰還するようにされる。この場合、
帰還されたスイッチング出力によって、チョークコイル
CHの巻線LiA のインダクタンスを負荷として整流出
力電圧にスイッチング電圧が重畳される。そして、この
スイッチング電圧の重畳分により高速リカバリ型ダイオ
ードD2 のスイッチングを促すように動作することにな
る。これにより、以降は図1の電源回路の力率改善整流
回路10Aと同様の作用によって力率改善を図るように
され、この場合にも、0.8程度の力率が得られるよう
に設定される。
【0054】力率改善整流回路11Bは、上述の力率改
善整流回路11Aと同様の構成とされていることから同
一符号を付している。従って、力率改善整流回路11B
は、スイッチングコンバータ部101Cの一次側直列共
振回路から帰還されるスイッチング出力に基づいて、力
率改善整流回路11Aと同様の動作によって、0.8程
度の力率改善を図るようにされる。
【0055】そして、この図2に示す電源回路において
も、図1の電源回路と同様に、電源回路部[アクティブ
フィルタ20−スイッチングコンバータ部101A]
と、電源回路部[力率改善整流回路11A−スイッチン
グコンバータ部101B]、電源回路部[力率改善整流
回路11B−スイッチングコンバータ部101C]の力
率改善動作によって、0.9程度の総合力率を得ること
が可能とされ、負荷電力600W以上の条件に対しても
充分に電源高調波電流を抑制して、図6で説明したよう
な規格が満足される。
【0056】また、電力変換効率及び交流入力電力特性
については、例えば従来例として示した図4の電源回路
の交流入力電圧200V系時の動作と比較しても、本実
施の形態である図2の電源回路のほうが共に向上された
特性を得ることができる。
【0057】また、図2の電源回路におけるスイッチン
グコンバータ101A、101B、101Cは、図1の
電源回路のスイッチングコンバータ部と同様にスイッチ
ング素子Q1 、Q2 をハーフブリッジ結合した自励式の
電流共振形コンバータとされているが、定電圧制御の方
式が異なる。例えば、スイッチングコンバータ101A
では、ドライブトランスCDTは制御巻線NC が巻装さ
れない構成とされ、従ってスイッチング周波数は固定と
される。そして、この場合には絶縁コンバータトランス
PRTにおいて、一次巻線N1 及び二次巻線N2 にその
巻回方向が直交するように制御巻線NC が設けられた構
成とされている。この場合には、二次側の直流出力電圧
1 の変動に応じて可変されたレベルの直流電流が、制
御回路1より制御巻線NC に対して制御電流として供給
されるが、これにより、絶縁コンバータトランスPRT
ではその漏洩磁束が可変されて一次巻線N1 のインダク
タンスを変化させることになる。このインダクタンス変
化により、一次側直列共振回路の共振周波数がスイッチ
ング周波数に対して可変制御され、これにより二次側直
流出力電圧E1 の定電圧化を図ることが可能となる。な
お、以降はこのような定電圧制御について直列共振周波
数制御方式ということにする。スイッチングコンバータ
部101B、101Cにおいても、同様に直列共振周波
数制御方式により、それぞれ直流出力電圧E2 、E3
定電圧化が図られる。
【0058】なお、具体例は図示しないが、図2の電源
回路において力率改善整流回路11A、11Bにそれぞ
れ設けられるブリッジ整流回路D1Aを抜き出して1組と
して、力率改善整流回路11A、11Bに対して共通化
して設けるように構成することも可能とされる。
【0059】図3は、本発明の更に他の実施の形態とし
てのスイッチング電源回路の構成を示す回路図とされ、
図1及び図2と同一部分は同一符号を付して説明を省略
する。この場合には、後述するように交流入力電圧AC
100V系とAC200V系とに応じて倍電圧整流動作
と、全波整流平滑動作の切換えが可能とされる整流回路
を備えて、いわゆるAC100V〜AC200V系のワ
イドレンジに対応する構成とされ、この場合も600W
より大きな負荷電力に対応可能とされている。この図に
示す電源回路においては、スイッチングコンバータ部1
02A、102B、102Cについて他励式の電流共振
形コンバータが用いられている。
【0060】例えば、スイッチングコンバータ部102
Aは、スイッチング素子Q11、Q12に例えばMOS−F
ETを用いた、ハーフブリッジ結合による他励式の電流
共振形コンバータとされる。この場合には、制御回路1
が直流出力電圧E1 に基づいて発振ドライブ回路2を制
御し、発振ドライブ回路2からスイッチング素子Q11
12の各ゲートに供給するスイッチング駆動電圧を変化
させる(例えば駆動電圧のパルス幅可変制御を行う)こ
とで、定電圧制御を行うようにされる。なお、各スイッ
チング素子Q11、Q12のドレイン−ソース間に対して図
に示す方向に接続されるDD 、DD は、スイッチング素
子Q11、Q12のオフ時に帰還される電流の経路を形成す
るダンパーダイオードとされる。また、起動回路3は電
源始動時に整流平滑ラインに得られる電圧あるいは電流
を検出して、発振ドライブ回路2を起動させるために設
けられており、この起動回路3には、絶縁コンバータト
ランスPITに設けられた三次巻線N3 と整流ダイオー
ドD4 及び平滑コンデンサC4 により生成される低圧直
流電圧EP が供給される。例えば、このような他励式の
電流共振形コンバータに用いられる電界効果型のスイッ
チング素子Q11、Q12は電圧駆動であり自励発振が困難
になるため、この図のように発振ドライブ回路2と起動
回路3を設けることが好ましい。
【0061】また、スイッチングコンバータ部102
B、102Cは、スイッチングコンバータ部102Aと
同様の構成とされていることから、スイッチングコンバ
ータ部102Aと同一符号を付す、又はブロック化によ
り示すこととして説明を省略する。ただし、この場合に
は、スイッチングコンバータ部102B、102Cの起
動回路3は、スイッチングコンバータ部102Aから供
給される低圧直流電圧EP を電源として入力するように
している。
【0062】この場合には、商用交流電源ACに対して
フィルタチョークコイルLN2及びフィルタコンデンサC
N2により形成されるノーマルモードのローパスフィルタ
FLが1組設けられて、力率改善整流回路12A及び1
2Bから流出するスイッチング周期の高調波電流を抑制
するように共通に作用する。
【0063】ここで、力率改善整流回路12A、12B
について、力率改善整流回路12Aを例に説明する。力
率改善整流回路12Aのブリッジ整流回路D1Aは、整流
電流経路にスイッチング周期の高周波電流が流れること
に対応して、4本の高速リカバリ型ダイオードDF1、D
F2、DF3、DF4によって形成される。このブリッジ整流
回路D1Aの正極入力端子は、磁気結合トランスMCTの
二次巻線Li−フィルタチョークコイルLN2を介して商
用交流電源ACの正極ラインに対して接続されている。
また負極入力端子は、電磁リレーRLのスイッチ部S1
を介して商用交流電源ACの負極ラインと平滑コンデン
サCiA ,CiB の接続点に対して接続される。
【0064】上記電磁リレーRLは、駆動部RD に対し
て2つのスイッチS1 、S2 を備えている。スイッチS
1 は、上述のように力率改善整流回路12Aのブリッジ
整流回路D1Aの負極入力端子と平滑コンデンサCiA
CiB の接続点間に挿入され、スイッチS2 は同様の接
続形態によって力率改善整流回路12B側に設けられ
る。例えばこの電磁リレーRLは、ここでは図示しない
スタンバイ用の電源回路部等に対して接続されており、
交流入力電圧がAC150V以下とAC150V以上と
で、駆動部RD に対する電流の導通と非導通が切換わる
ようにされている。そして、駆動部RD の励磁作用によ
って、交流入力電圧がAC150V以下の場合にはスイ
ッチ部S1 、S2 は共にオンとなり、交流入力電圧がA
C150V以上の場合にはスイッチ部S1 、S2 は共に
オフとなるように制御される。
【0065】力率改善整流回路12Aに設けられる磁気
結合トランスMCTは、一次巻線LP 及び二次巻線Li
を互いに磁気的に密結合するようにして巻装して構成さ
れる。例えば、二次巻線Liは図2に示したチョークコ
イルCHの巻線Liに相当し、上述のように商用交流電
源ACの正極ラインとブリッジ整流回路D1Aの正極入力
端子間に直列に挿入されている。一次巻線LP は、その
一端が一次側アースに接地され、他端はスイッチングコ
ンバータ部102Bの一次側直列共振回路と接続されて
いる。この場合、共振用コンデンサC2 は、二次巻線L
iに対して並列に設けられて並列共振回路を形成し、図
1及び図2の場合と同様の作用を得るものとされる。
【0066】このような構成の力率改善整流回路12A
における、整流回路の切換え動作は次のようになる。例
えば、交流入力電圧がAC150V以下でAC100V
系とされる場合には、上述のようにスイッチ部S1 はオ
ンとされる。この場合、交流入力電圧が正の期間の整流
電流経路は、商用交流電源ACの正極ライン→フィルタ
チョークコイルLN2→二次巻線Li→整流ダイオードD
F2→平滑コンデンサCiA →商用交流電源ACの負極ラ
インとなり、整流ダイオードDF2の整流出力によって平
滑コンデンサCiA を充電する動作となる。そして、交
流入力電圧が負の期間では、商用交流電源ACの負極ラ
イン→平滑コンデンサCiB →整流ダイオードDF1→二
次巻線Li→フィルタチョークコイルLN2→商用交流電
源ACの正極ラインによって整流電流経路が形成され
て、整流ダイオードDF1による整流出力を平滑コンデン
サCiB に充電する動作となる。本実施の形態では、こ
のようにして倍電圧整流動作が得られて、直列接続され
た平滑コンデンサCiA −CiB の両端には交流入力電
圧のほぼ倍に対応する整流平滑電圧が生成される。
【0067】これに対して、交流入力電圧がAC150
V以下でAC200V系とされる場合には、スイッチ部
1 はオフとされる。この場合には、ブリッジ整流回路
1Aによって商用交流電源ACを全波整流して、その整
流出力によって平滑コンデンサCiA −CiB の直列接
続に対して充電する全波整流動作が得られることにな
る。そして、この場合にもフィルタチョークコイルLN2
と磁気結合トランスMCTの二次巻線Liは、整流電流
経路に直列に挿入される。
【0068】そして、力率改善整流回路12Aにおける
力率改善動作は次のようになる。この場合、スイッチン
グコンバータ部102Bの一次側直列共振回路に得られ
たスイッチング電流は磁気結合トランスMCTの一次巻
線LP を流れるようにされるが、これにより、磁気結合
トランスMCTでは一次巻線LP から二次巻線LiA
スイッチング電圧が励起されて、整流電流経路に対して
スイッチング電圧が重畳するようにされることになる。
つまり本実施の形態では、磁気結合トランスMCTの磁
気結合を介することによってスイッチング出力を整流電
流経路に帰還するように構成される。
【0069】この力率改善整流回路12Aでは、上述し
たように倍電圧整流時と全波整流時の何れの場合におい
ても、整流経路に対してフィルタチョークコイルLN2
磁気結合トランスMCTの二次巻線Liが挿入される。
従って、本実施の形態では倍電圧整流時と全波整流時の
何れの場合においても、上記磁気結合トランスMCTに
よるスイッチング出力の帰還作用が働くことになる。
そして、帰還されたスイッチング電圧によって、高速リ
カバリ型の整流ダイオードDF1、DF2、DF3、DF4のう
ち、倍電圧整流時と全波整流時とでそれぞれ整流電流経
路に挿入される整流ダイオードが、スイッチング周期で
断続するように動作することになる。この結果、これま
での説明と同様の作用によって、倍電圧整流時/全波整
流時で共に力率改善が図られ、この場合にも0.8程度
の力率が得られるようにされる。
【0070】力率改善整流回路12Bは、上述の力率改
善整流回路12Aと同様の構成とされていることから同
一符号を付している。このため力率改善整流回路12B
は、JJJMCTによって、スイッチングコンバータ部
102Cの一次側直列共振回路から帰還されるスイッチ
ング出力に基づいて、力率改善整流回路12Aと同様の
動作によって0.8程度の力率改善を図るようにされ
る。
【0071】そして、図3に示す電源回路においては、
電源回路部[アクティブフィルタ20−スイッチングコ
ンバータ部102A]と、電源回路部[力率改善整流回
路12A−スイッチングコンバータ部102B]、[力
率改善整流回路12B−スイッチングコンバータ部10
2C]の力率改善動作によって、図1の電源回路と同様
に0.9程度の総合力率を得ることが可能とされる。こ
れにより、上記各実施の形態の電源回路同様に、負荷電
力600W以上の条件に対しても充分に電源高調波電流
を抑制することができる。また、例えば図4の電源回路
の交流入力電圧100V系時と200V系時の各動作で
の特性と比較した場合には、上記各実施の形態と同様
に、電力変換効率及び交流入力電力特性について、共に
向上された特性を得ることができる。
【0072】なお、上記各実施の形態においてこれまで
説明してきた本発明の力率改善方法は、電流共振形スイ
ッチング電源回路としての自励発振形/他励発振形、ス
イッチング周波数制御方式/直列共振周波数制御方式、
スイッチング素子のハーフブリッジ結合タイプ/フルブ
リッジ結合タイプ(4石のスイッチング素子により形成
される)、また、フィルタコンデンサ及びフィルタチョ
ークコイルよりなるノーマルモードのローパスフィルタ
の共通化の構成等、各種方式・タイプの組み合わせパタ
ーンにより構成される電源回路に対して適用が可能であ
って、上記各図に実施の形態として示した組み合わせの
パターンに限定されるものでないことはいうまでもな
い。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、アクティ
ブフィルタと電流共振形コンバータからなる1組の力率
改善型コンバータ部に対し、電流共振形コンバータと、
そのスイッチング出力を整流電流経路に帰還することに
よって力率改善を図る力率改善回路からなる1組以上の
力率改善型コンバータ部を備え、これら2種類のタイプ
の力率改善型コンバータ部を商用交流電源に対して並列
して設けて構成したことから、重負荷時においても充分
な力率を得て電源高調波電流を抑制することが可能とさ
れた上で、アクティブフィルタが対応すべき負荷電力は
軽減されることになる。これにより、アクティブフィル
タ自体を形成する回路部品や、アクティブフィルタから
漏洩するスイッチングノイズを阻止するノーマルモード
のローパスフィルタなどの部品の小型/軽量化が図ら
れ、総合的に小型/軽量化及びコストの抑制された電源
回路を構成することができるという効果を有している。
特に本発明では、アクティブフィルタのチョークコイル
や、ローパスフィルタのフィルタチョークコイルが大幅
に小型化されて有効とされる。また、本発明ではアクテ
ィブフィルタにおける電力損失も低減されて、電源回路
回路としての総合電力変換効率が向上され、これに伴っ
て入力電力も低減されて消費電力が節約されることか
ら、電源回路としての信頼性も向上されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としてのスイッチング電
源回路の構成を示す回路図である。
【図2】他の実施の形態としてのスイッチング電源回路
を示す回路図である。
【図3】更に他の実施の形態としてのスイッチング電源
回路を示す回路図である。
【図4】従来例としてのスイッチング電源回路を示す回
路図である。
【図5】フィルタチョークコイル及びフィルタコンデン
サの構造例を示す斜視図である。
【図6】電源高調波電流規制の規格の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 制御回路 2 発振ドライブ回路 3 起動回路 10A、10B、11A、11B、12A、12B 力
率改善整流回路 100A〜100C、101A〜101C、102A〜
102C スイッチングコンバータ部 20 アクティブフィルタ LN1、LN2 フィルタチョークコイル CN 、CN2 フィルタコンデンサ D1 、D1A ブリッジ整流回路 D11、D12 整流ダイオード(倍電圧整流用) D2 高速リカバリ型ダイオード CH チョークコイル MCT 磁気結合トランス PIT(PRT) 絶縁コンバータトランス CDT(PRT) ドライブトランス Q1 ,Q2 ,Q11,Q12 スイッチング素子 C1 直列共振コンデンサ N1 一次巻線 C2 共振用コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 7/217 8726−5H H02M 7/217 7/48 9181−5H 7/48 Y

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力率改善を図るアクティブフィルタと、
    所定のスイッチング方式によるスイッチングコンバータ
    手段からなる第1の力率改善型コンバータ部と、 絶縁コンバータトランスの一次側巻線及び直列共振コン
    デンサの直列接続により形成される一次側直列共振回路
    を備え、商用電源を整流平滑化して得られる平滑直流電
    圧を入力してスイッチング動作を行い、上記絶縁コンバ
    ータトランスの二次側から直流出力電圧を出力する、電
    流共振形スイッチングコンバータ手段と、 整流電流経路に対して上記電流共振形スイッチングコン
    バータ手段のスイッチング出力を帰還して力率改善を図
    るようにされた力率改善手段とを備えて形成される1又
    は複数の第2の力率改善型コンバータ部とを備え、 上記第1の力率改善型コンバータ部と、上記第2の力率
    改善型コンバータ部が商用電源に対してそれぞれ独立し
    て接続されていることを特徴とするスイッチング電源回
    路。
  2. 【請求項2】上記第1の力率改善型コンバータ部のスイ
    ッチングコンバータ手段は、上記電流共振形スイッチン
    グコンバータ手段により構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 上記力率改善手段は、整流電流の経路に
    対して直列に設けられるフィルタチョークコイル及び高
    速リカバリ型ダイオードと、上記フィルタチョークコイ
    ルと共にローパスフィルタを形成するフィルタコンデン
    サとを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 上記一次側直列共振回路は、上記フィル
    タチョークコイル及び高速リカバリ型ダイオードの接続
    点に対して接続されてスイッチング出力を帰還するよう
    にされていることを特徴とする請求項3に記載のスイッ
    チング電源回路。
  5. 【請求項5】 上記高速リカバリ型ダイオードに対して
    並列に設けられる共振用コンデンサが備えられることを
    特徴とする請求項3又は請求項4に記載のスイッチング
    電源回路。
  6. 【請求項6】 上記力率改善手段は、整流電流の経路に
    対して直列に設けられるフィルタチョークコイル、高速
    リカバリ型ダイオード及びチョークコイルの巻線と、上
    記フィルタチョークコイルと共にローパスフィルタを形
    成するフィルタコンデンサとを備えていることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のスイッチング電源回
    路。
  7. 【請求項7】 上記一次側直列共振回路は、上記高速リ
    カバリ型ダイオードとチョークコイルの巻線との接続点
    に対して接続されて、スイッチング出力を帰還するよう
    にされていることを特徴とする請求項6に記載のスイッ
    チング電源回路。
  8. 【請求項8】 上記チョークコイルの巻線に対して並列
    に設けられる共振用コンデンサが備えられることを特徴
    とする請求項6又は請求項7に記載のスイッチング電源
    回路。
  9. 【請求項9】 上記力率改善手段は、第1の巻線と第2
    の巻線を磁気結合して形成される磁気結合トランスを備
    えて、 整流電流の経路に対してフィルタチョークコイル、高速
    リカバリ型ダイオード及び上記第1の巻線を直列に挿入
    し、 上記第2の巻線は、上記一次側直列共振回路に対して直
    列に接続され、 上記フィルタチョークコイルと共にローパスフィルタを
    形成するフィルタコンデンサを備えて構成されているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッチ
    ング電源回路。
  10. 【請求項10】 上記第1の巻線に対して並列に設けら
    れる共振用コンデンサが備えられることを特徴とする請
    求項9に記載のスイッチング電源回路。
  11. 【請求項11】 商用電源を整流する整流手段は、上記
    第1の力率改善型コンバータ部及び第2の力率改善型コ
    ンバータ部に対応して複数組備えられることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項10の何れかに記載のスイッチン
    グ電源回路。
  12. 【請求項12】 少なくとも、第2の力率改善型コンバ
    ータ部に対応して設けられて商用電源を整流する整流手
    段は、倍電圧整流回路として形成されると共に、上記倍
    電圧整流回路を形成する整流ダイオードは、上記力率改
    善手段の高速リカバリ型ダイオードが共用して用いられ
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項11の何れかに
    記載のスイッチング電源回路。
  13. 【請求項13】 少なくとも、第2の力率改善型コンバ
    ータ部に対応して設けられて商用電源を整流する整流手
    段は、交流入力電圧レベルに応じてブリッジ整流回路に
    よる全波整流回路と、倍電圧整流回路とに切換可能に構
    成されると共に、 上記全波整流回路及び倍電圧整流回路を形成する整流ダ
    イオードは、上記力率改善手段の高速リカバリ型ダイオ
    ードが共用して用いられることを特徴とする請求項2乃
    至請求項11の何れかに記載のスイッチング電源回路。
  14. 【請求項14】 上記ローパスフィルタを形成するフィ
    ルタチョークコイル及びフィルタコンデンサ、又は上記
    フィルタコンデンサは1組とされて、少なくとも、複数
    の上記第2の力率改善型コンバータ部に対して共通に設
    けられることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何
    れかに記載のスイッチング電源回路。
  15. 【請求項15】 上記電流共振形スイッチングコンバー
    タ手段は、上記絶縁コンバータトランスの二次側で得ら
    れる直流出力電圧に基づいて、スイッチング素子のスイ
    ッチング周波数を可変することにより定電圧制御を行う
    ように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項14の何れかに記載のスイッチング電源回路。
  16. 【請求項16】 上記スイッチングコンバータ手段は、
    上記絶縁コンバータトランスの二次側で得られる直流出
    力電圧に基づいて、上記絶縁コンバータトランスの磁束
    を可変して定電圧制御を行うように構成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載の
    スイッチング電源回路。
  17. 【請求項17】 上記スイッチングコンバータ手段は他
    励式による電流共振形コンバータとされ、上記絶縁コン
    バータトランスの二次側で得られる直流出力電圧に基づ
    いて、スイッチング駆動信号を可変させることにより定
    電圧制御を行うように構成されていることを特徴とする
    請求項1乃至請求項14の何れかに記載のスイッチング
    電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004208340A (ja) * 2002-10-31 2004-07-22 Sony Corp スイッチング電源回路

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