JPH0990829A - 被記録材の再生方法並びに画像除去促進液及びその製造方法 - Google Patents

被記録材の再生方法並びに画像除去促進液及びその製造方法

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JPH0990829A
JPH0990829A JP25166695A JP25166695A JPH0990829A JP H0990829 A JPH0990829 A JP H0990829A JP 25166695 A JP25166695 A JP 25166695A JP 25166695 A JP25166695 A JP 25166695A JP H0990829 A JPH0990829 A JP H0990829A
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JP
Japan
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compound
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hydrophobic
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Application number
JP25166695A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Tanigawa
清 谷川
Tadashi Saito
忠司 斉藤
Tomoyuki Yamaguchi
友行 山口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被記録材から疎水性画像を十分に剥離除去す
ることができ、再生された被記録材に伸び、シワ、波打
ち或いはカール等の発生がなく、かつ再生された被記録
材に染着が残らない被記録材の再生方法、その方法に使
用する画像除去促進液及びその製造方法を提供する。 【構成】 熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質に
より形成された疎水性画像を有する被記録材に画像除去
促進液を付与し、疎水性画像と剥離部材とを加熱・加圧
下で接触させ、疎水性画像を剥離部材に転写させること
により被記録材から剥離除去する被記録材の再生方法に
おいて、画像除去促進液が含フッ素系酸化合物とアミノ
酸構造を有する化合物および/またはアミノ基を有する
化合物とを溶解含有する水溶液であり、画像除去促進液
は、例えばアミノ酸構造を有する化合物の水溶液とアミ
ノ基を有する化合物とを混合したのち、これと含フッ素
系酸化合物とを混合することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,熱可撓性あるいは
熱軟化性の画像形成物質により形成された疎水性画像を
有する被記録材から疎水性画像を剥離除去し,その被記
録材を複写や記録などの画像形成に再利用するのに適し
た被記録材の再生方法,その再生方法に用いる画像除去
促進液及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化により,プリンター用紙や
複写用紙が大量に使用されるようになり,紙を大量に生
産するために森林の伐採によって地球規模での環境の悪
化が問題になってきている。また,オフィスからは大量
の廃棄用紙が生じるようになり,その多くが無駄に捨て
られていた。
【0003】この問題を解消し紙のリサイクルを図るた
めに,従来から,印刷や複写などに使用された用紙のイ
ンキやトナー等を取り除き,再び抄紙して再生古紙とし
て利用することが行われているが,最近,複写機やプリ
ンターなどで画像形成に使用された用紙の上の画像をク
リーニングなどにより取り去り,その用紙を複写あるい
はプリンティングに再利用することが提案されている。
【0004】例えば,特開平7−13383号公報に
は,少なくとも一部がセルロース繊維を主成分とした紙
質層で構成され,かつ該紙質層に熱可撓性インキ(トナ
ー)よりなる疎水性画像が形成されている被記録材に
水,あるいは界面活性剤および/または水溶性ポリマー
の水溶液などの画像除去促進液を含浸させ,疎水性画像
を画像剥離部材に転写させることにより,紙質層から疎
水性画像を除去する被記録材の再生方法が開示されてい
る。
【0005】この再生方法は被記録材を傷めることなく
疎水性画像を剥離除去することができるため,きわめて
有効な被記録材の再生方法であるが,画像除去促進液が
多く使用されるため,再生された被記録材に伸び,シ
ワ,波打ち或いはカール等が発生することがあった。
【0006】また,例えば,電子写真プロセスにより形
成されたトナー画像を有する被記録材を再生する場合に
おいては,トナーに着色剤や極性制御剤などとして添加
されている染料や顔料などが多量の画像除去促進液によ
り溶出し,トナー画像が被記録材から剥離除去されて
も,溶出した染料や顔料などが被記録材を染着して残存
することがあり,再生された被記録材を再び複写や記録
に使用することが困難となることがあった。
【0007】このような不具合を解消する方法として,
本発明者等は特願平6−42050号公報において,高
濃度の界面活性剤を含む水溶液からなる画像除去促進液
を用いることを提案した。この画像除去促進液を疎水性
画像が形成されている被記録材に少量含浸させ,疎水性
画像を画像剥離部材に転写させることにより,被記録材
から疎水性画像を十分に除去することができ,また再生
された被記録材に伸び,シワ,波打ち或いはカール等が
発生することを防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,一般に
界面活性剤は水に高濃度で溶解させることが困難であ
り,また低濃度でも溶解が困難な界面活性剤があるた
め,界面活性剤を高濃度で溶解させるには有機溶剤を混
合させることが必要となる場合があり,この場合には有
機溶剤と界面活性剤とによりトナーに含まれている着色
剤や極性制御剤などが溶出し,それにより再生された被
記録材が染着され,再生された被記録材を複写や記録に
再使用することが困難となることがある。
【0009】また,再生された被記録材に界面活性剤が
多く付着するため,再生された被記録材を再び複写や記
録に使用した場合,被記録材に形成された疎水性画像の
定着性が悪くなることがある。
【0010】そこで本発明の課題はこのような問題点を
解決することである。従って,本発明の目的は,熱可撓
性あるいは熱軟化性の画像形成物質により形成された疎
水性画像を有する被記録材から疎水性画像を十分に剥離
除去することができ,再生された被記録材に伸び,シ
ワ,波打ち或いはカール等の発生がなく,かつ再生され
た被記録材に着色剤や極性制御剤などによる染着が残ら
ない被記録材の再生方法を提供することにある。
【0011】また,本発明の目的は,再生された被記録
材を複写や記録などの画像形成に使用した場合に,被記
録材に形成された疎水性画像の定着性が良好な被記録材
の再生方法を提供することにある。
【0012】また,本発明の目的は,このような被記録
材の再生方法に用いる画像除去促進液及びその製造方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は,熱
可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質により形成され
た疎水性画像を有する被記録材に画像除去促進液を付与
し,疎水性画像と剥離部材とを加熱・加圧下で接触さ
せ,疎水性画像を剥離部材に転写させることにより被記
録材から剥離除去する被記録材の再生方法において,画
像除去促進液が含フッ素系酸化合物とアミノ酸構造を有
する化合物および/またはアミノ基を有する化合物とを
溶解含有する水溶液であることを特徴とする被記録材の
再生方法によって達成される。
【0014】また,本発明の上記目的は,含フッ素系酸
化合物とアミノ酸構造を有する化合物および/またはア
ミノ基を有する化合物とを溶解含有する水溶液からなる
ことを特徴とする画像除去促進液によって達成される。
【0015】本発明によれば,有機溶剤を用いることな
く,含フッ素系酸化合物とアミノ酸構造を有する化合物
および/またはアミノ基を有する化合物とを溶解含有す
る高濃度の水溶液が得られ,この水溶液を画像除去促進
液として使用することにより,画像除去促進液の付与量
が少なくても,被記録材から疎水性画像を十分に剥離除
去することができ,再生された被記録材に伸び,シワ,
波打ち或いはカール等の発生がなく,かつ再生された被
記録材に着色剤や極性制御剤などによる染着のない被記
録材の再生を行うことができる。
【0016】さらに,本発明によれば,この水溶液を画
像除去促進液として使用することにより,再生された被
記録材を複写や記録などの画像形成に使用した場合に,
被記録材に形成された疎水性画像の定着性が良好とな
る。
【0017】本発明における含フッ素系酸化合物として
は,少なくとも−CF2COOHまたは−CHFCOO
Hで表わされる構造を有する化合物が好ましく,例え
ば,下記一般式(1),(2)または(3)で示される
化合物が挙げられる。
【0018】 CF3(CF2)nCOOH (1) CH3(CF2)mCOOH (2) CH3(CH2)pCHFCOOH (3) (式中,nは1〜9の整数,mは3〜7の整数,pは2
〜17の整数を表わす。)
【0019】一般式(1)で示される化合物としては,
特にnが4〜8のパーフルオロヘキサノイック酸,パー
フルオロヘプタノイック酸,パーフルオロオクタノイッ
ク酸,パーフルオロノナノイック酸,パーフルオロデカ
ノイック酸などが好ましく,一般式(2)で示される化
合物としては,特にmが3,5,7の5H−オクタフル
オロバレイック酸,7H−ドデカフルオロヘプタノイッ
ク酸,9H−ヘキサデカフルオロノナノイック酸などが
好ましい。一般式(3)で示される化合物としては,2
−フルオロカプロイック酸,2−フルオロエナントイッ
ク酸,2−フルオロカプリリック酸,2−フルオロペラ
ルコイック酸などが特に好ましい。
【0020】含フッ素系酸化合物としては,更に,3−
クロロテトラフルオロプロピオニック酸,3,4−ジク
ロロペンタフルオロブチリック酸,3,5,6−トリク
ロロオクタフルオロヘキサノイック酸,3H−テトラフ
ルオロプロピオニック酸などが挙げられる。
【0021】アミノ酸構造を有する化合物としては,例
えば,6−アミノカプロイック酸,7−アミノヘプタノ
イック酸,2−アミノカプリリック酸,8−アミノカプ
リリック酸,11−アミノウンデカノイック酸,12−
アミノドデカノイック酸,イソロイシン,ロイシン,グ
リシン,アラニン,バリン,セリン,メチオニン,アス
パラギン酸,グルタミン酸,γ−アミノ酪酸,リジン,
アルギニン,フェニルアラニン,トリプトファンなどが
挙げられる。
【0022】また,アミノ基を有する化合物としては,
例えば,メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミ
ン,ブチルアミン,ペンチールアミン,ジメチルアミ
ン,ジエチルアミン,ジプロピルアミン,ジブチルアミ
ン,ジペンチールアミン,トリメチルアミン,トリエチ
ルアミン,トリプロピルアミン,トリブチルアミン,ト
リペンチールアミン,ジオクチルアミン,トリオクチル
アミンなどが挙げられる。
【0023】本発明における画像除去促進液は,次のよ
うにして製造することが好ましい。すなわち,アミノ酸
構造を有する化合物の水溶液とアミノ基を有する化合物
とを混合したのち,これと含フッ素系酸化合物とを混合
することによって本発明における画像除去促進液を得る
ことができる。
【0024】この製造方法によれば,アミノ酸構造を有
する化合物の水溶液とアミノ基を有する化合物を混合す
ることにより,アミノ酸構造を有する化合物のカルボキ
シル基とアミノ基を有する化合物のアミノ基とが反応し
アミノ基を有する化合物が水溶性となった水溶性物を含
む水溶液となり,この水溶液と含フッ素系酸化合物とを
混合することにより,該水溶性物のアミノ基と含フッ素
系酸化合物のカルボキシル基とが反応し,疎水性の含フ
ッ素基及びアミンの残基と親水性のアミノ酸残基とを含
む水溶液からなる画像除去促進液を得ることができる。
【0025】また,本発明における画像除去促進液は,
アミノ酸構造を有する化合物の水溶液と含フッ素系酸化
合物とを混合したのち,これとアミノ基を有する化合物
とを混合することによって得ることができる。
【0026】この製造方法によれば,アミノ酸構造を有
する化合物の水溶液と含フッ素系酸化合物を混合するこ
とにより,アミノ酸構造を有する化合物のアミノ基と含
フッ素系酸化合物のカルボキシル基とが酸−塩基反応に
より反応し,含フッ素系酸化合物が水溶性となった水溶
性物を含む水溶液となり,この水溶液とアミノ基を有す
る化合物を混合することにより,該水溶性物のカルボキ
シル基とアミノ基を有する化合物のアミノ基とが反応
し,疎水性の含フッ素基及びアミンの残基と親水性のア
ミノ酸残基とを含む水溶液からなる画像除去促進液を得
ることができる。
【0027】これらの画像除去促進液においては,疎水
性の含フッ素基及びアミンの残基と親水性のアミノ酸残
基とが界面活性剤的な挙動を示すものである。
【0028】また,本発明における画像除去促進液は,
アミノ酸構造を有する化合物の水溶液と含フッ素系酸化
合物とを混合することによって得ることができる。
【0029】この製造方法によれば,アミノ酸構造を有
する化合物の水溶液と含フッ素系酸化合物を混合するこ
とにより,アミノ酸構造を有する化合物のアミノ基と含
フッ素系酸化合物のカルボキシル基とが反応し,疎水性
の含フッ素基と親水性のアミノ酸残基とを含む水溶液か
らなる画像除去促進液を得ることができる。
【0030】この画像除去促進液においては,疎水性の
含フッ素基と親水性のアミノ酸残基とが界面活性剤的な
挙動を示すものである。
【0031】さらに,本発明における画像除去促進液
は,含フッ素系酸化合物,アミノ基を有する化合物およ
び水を混合し溶解させることによって得ることができ
る。
【0032】この場合のアミノ基を有する化合物として
は,メチルアミン,エチルアミン,ジメチルアミン,ジ
エチルアミン,トリメチルアミン,トリエチルアミンな
どが好ましい。
【0033】この製造方法によれば,含フッ素系酸化合
物のカルボキシル基とアミノ基を有する化合物のアミノ
基とが酸−塩基反応により反応し,界面活性剤的な挙動
を示す含フッ素系酸化合物のアミン塩を含む水溶液から
なる画像除去促進液を得ることができる。
【0034】このようにして,画像除去促進液が得られ
るのは次のような理由によるものである。すなわち,例
えば,アミノ酸構造を有する化合物はアミノ基とカルボ
キシル基を有する両性電解質で水に可溶であり,下記表
1に示すような両性イオン構造を有し,PK値はグリシ
ンの基準値(PK1=2.4,PK2=9.8)に近く,
静電効果によって通常の脂肪酸およびアミンのPK値よ
り低くなっており,酸,アルカリのいずれとも結合する
ことができ,それぞれと塩を作ることができる。従っ
て,例えば,アミノ酸構造を有する化合物の水溶液と一
般に水に難溶である含フッ素系酸化合物とを混合する
と,アミノ酸構造を有する化合物のアミノ基と含フッ素
系酸化合物のカルボキシル基とが反応し,疎水性の含フ
ッ素基と親水性のアミノ酸残基とを含む水溶液からなる
画像除去促進液を得ることができる。
【0035】
【表1】
【0036】画像除去促進液における含フッ素系酸化合
物,アミノ酸構造を有する化合物およびアミノ基を有す
る化合物の含有比としては,それぞれの酸,塩基として
の等モル比が好ましい。等モル比でない場合には,含フ
ッ素系酸化合物,アミノ酸構造を有する化合物あるいは
アミノ基を有する化合物のうちいずれかが過剰になり,
過剰になった化合物が不純物として存在することになり
画像除去促進液としての性能が劣化するようになる。
【0037】また,含フッ素系酸化合物とアミノ酸構造
を有する化合物および/またはアミノ基を有する化合物
の含有量としては,画像除去促進液の0.01〜70重
量%が好ましく,特に1〜20重量%が好ましい。
【0038】次に,この画像除去促進液を用い,熱可撓
性あるいは熱軟化性の画像形成物質により形成された疎
水性画像を有する被記録材から疎水性画像を剥離除去し
て被記録材を再生する方法について更に詳細に説明す
る。
【0039】熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質
により形成された疎水性画像を有する被記録材の疎水性
画像形成面に画像除去促進液を噴霧または塗布し,或い
は画像除去促進液中に疎水性画像を有する被記録材を浸
漬して,熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質によ
り形成された疎水性画像を有する被記録材に画像除去促
進液を付与し,疎水性画像と剥離部材とを加熱・加圧下
で接触させ,疎水性画像を剥離部材に転写させることに
より,被記録材に伸び,シワ,波打ち,カール等,及び
着色剤や極性制御剤などによる染着を発生させることな
く,被記録材から疎水性画像を十分に剥離除去すること
ができる。
【0040】さらに,この再生された被記録材は,複写
や記録などによって疎水性画像を形成した場合,疎水性
画像の定着性に優れているものである。
【0041】画像除去促進液の被記録材への付与量とし
ては,被記録材A4版一枚当り0.05g〜4gが好ま
しい。含フッ素系酸化合物とアミノ酸構造を有する化合
物および/またはアミノ基を有する化合物の含有量が
0.01〜70重量%,特に1〜20重量%の画像除去
促進液を被記録材A4版一枚当り0.05g〜4g付与
することが好ましい。
【0042】被記録材おける伸び,シワ,波打ち,カー
ル等の発生を更によく防止するためには,画像除去促進
液を被記録材A4版一枚当り0.3g程度以下の量で付
与することが好ましい。
【0043】また,画像除去促進液の付与においては,
低濃度の画像除去促進液を被記録材に付与したのち,引
き続いて高濃度の画像除去促進液を付与し,あるいは高
濃度の画像除去促進液を被記録材に付与したのち,引き
続いて低濃度の画像除去促進液を付与する等,画像除去
促進液を複数回にわたって付与してもよい。
【0044】このように画像除去促進液を複数回にわた
って付与する方法によると,画像除去促進液中の前記化
合物の含有量および画像除去促進液の付与量を少なくし
ても,被記録材から疎水性画像を十分に剥離除去するこ
とができ,また被記録材に伸び,シワ,波打ち,カール
等,及び着色剤や極性制御剤などによる染着を発生させ
ることなく,被記録材の再生を行うことができる。
【0045】画像除去促進液を複数回にわたって付与す
る場合には,例えば,含フッ素系酸化合物とアミノ酸構
造を有する化合物および/またはアミノ基を有する化合
物の含有量が3重量%以下の画像除去促進液を被記録材
A4版一枚当り0.05g〜0.6g,上記化合物の含
有量が5〜20重量%の画像除去促進液を被記録材A4
版一枚当り0.01g〜0.3g付与すればよい。
【0046】本発明の被記録材の再生方法における被記
録材としては,少なくとも疎水性画像形成面が水により
膨潤する層からなっている被記録材が好ましく,このよ
うな被記録材としては,少なくとも疎水性画像形成面が
セルロース繊維を主成分とする紙質層からなる被記録
材,少なくとも疎水性画像形成面が水溶性高分子物質を
主成分とする架橋構造を有する層からなる被記録材など
が挙げられる。
【0047】さらに具体的には,セルロース繊維を主成
分とする一般の複写用紙や記録用紙などの市販の紙,プ
ラスチックフィルムの少なくとも疎水性画像形成面にセ
ルロース繊維を主成分とする紙質層を積層したものなど
を挙げることができる。
【0048】また,本発明の被記録材の再生方法により
再生するのに適した疎水性画像を有する被記録材として
は,通常の電子写真法,熱転写方法,ホットメルトイン
クを用いるインクジエット法または印刷法などのように
熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物(静電潜像現像
用乾式トナーや湿式トナー,熱溶融性インクシート,ホ
ットメルトインクなど)を用いて形成された疎水性画像
を有する被記録材が挙げられる。
【0049】このような疎水性画像を有する被記録材に
前記画像除去促進液を付与すると,水に溶解している含
フッ素系酸化合物とアミノ酸構造を有する化合物および
/またはアミノ基を有する化合物とによる界面活性剤的
な作用により,例えば,セルロース繊維を主成分とした
紙質層に画像除去促進液が速やかに且つ十分に浸透す
る。その結果,画像除去促進液の付与量が少なくても,
セルロース繊維が水により速やかに膨潤して変形し,セ
ルロース繊維と疎水性画像との接触部位や接触面積が減
少して疎水性画像と被記録材との接着力が低下するた
め,疎水性画像は被記録材から剥離除去され易い状態と
なり,被記録材に伸び,シワ,波打ち,カールなどや着
色剤あるいは極性制御剤などによる染着を発生させるこ
となく,被記録材から疎水性画像を十分に剥離除去する
ことができる。
【0050】更に,画像除去促進液には少量の界面活性
剤および/または水溶性高分子物質を添加することが望
ましい。
【0051】界面活性剤の添加により,画像除去促進液
は疎水性画像と被記録材との境界面に更によく浸透し,
疎水性画像と被記録材との接着性を弱め,疎水性画像を
被記録材からより容易に剥離除去することができるよう
になる。
【0052】界面活性剤の添加量としては,0.01〜
10重量%が好ましく,特に0.1〜5重量%が好まし
い。界面活性剤の添加量が少なすぎる場合は疎水性画像
の剥離に影響を与えることができず,また,多すぎると
界面活性剤が水に溶解しなくなり,疎水性画像の剥離が
悪くなる。
【0053】また,水溶性高分子物質の添加により,例
えばセルロース繊維を主成分とした紙質層を有する被記
録材上に形成された疎水性画像において,セルロース繊
維の絡み合いによる紙質層の凹部等に存在している画像
形成物質と水溶性高分子物質とが接触して接着し,更に
水溶性高分子物質と剥離部材とが接触して接着すること
によって疎水性画像がより確実に剥離部材に転写し,被
記録材から疎水性画像をより充分に剥離除去することが
できるようになる。
【0054】水溶性高分子物質の添加量としては,0.
1〜20重量%が好ましく,特に1〜10重量%が好ま
しい。水溶性高分子物質の添加量が少なすぎると凹部等
に存在している画像形成物質の剥離除去の効果が充分に
発揮されない。また水溶性高分子物質が多すぎると再生
された被記録材の剛性が大きくなり過ぎ複写や記録に再
使用することが困難となる。
【0055】画像除去促進夜に添加する界面活性剤は,
アニオン系,カチオン系,ノニオン系,両性型の界面活
性剤のいずれでも良く,その具体的な例としては,例え
ばポリオキシエチレンアルキルエーテル類,ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル類,ポリオキシエチ
レンアルキルエステル類,ポリオキシエチレンアルキル
ソルビタンエステル類,ポリオキシエチレンアルキルア
ミン類,グリセリン脂肪酸エステル類,デカグリセリン
脂肪酸エステル類,ポリグリセリン脂肪酸エステル類,
ソルビタン脂肪酸エステル類,プロピレングリコール脂
肪酸エステル類,ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル類,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル類,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマー類,パーフルオロアルキル燐酸エス
テル類,ポリオキシエチレン変性ポリジメチルシロキサ
ン類等のノニオン系界面活性剤,高級脂肪酸塩,N−ア
シルアミノ酸塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテル
カルボン酸塩,アシル化ペプチド,アルキルスルホン酸
塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩,モノあるいはジアルキルスルホ琥珀酸
塩,α−オレフィンスルホン酸塩,N−アシルスルホン
酸塩,アルキル硫酸塩,ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸塩,ポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル硫酸塩,アルキルアミド硫酸塩,モノアルキル燐
酸塩,ジアルキル燐酸塩,トリアルキル燐酸塩,モノポ
リオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩,ビスポリオ
キシエチレンアルキルエーテル燐酸塩,トリスポリオキ
シエチレンアルキルエーテル燐酸塩,ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル燐酸塩,パーフルオロアル
キルカルボン酸塩,パーフルオロアルキルスルホン酸
塩,パーフルオロアルケニルアリールスルホン酸塩,N
−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸塩,パ
ーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン
塩,3−(ω−フルオロアルカノイル−N−エチルアミ
ノ)−1−プロパンスルホン酸塩,パーフルオロアルキ
ルエチル燐酸エステル塩,力ルボン酸変性ポリジメチル
シロキサン,スルホン酸変性ポリジメチルシロキサン等
のアニオン型界面活性剤,高級アルキルアミン塩,高級
アルキル第4級アンモニウム塩,アルキルベンゼンアミ
ン塩,アルキルベンゼン第4級アンモニウム塩,アルキ
ル複素環第4級アンモニウム塩等のカチオン型界面活性
剤,べタイン,アミノカルボン酸等の両性界面活性剤な
どを挙げることができる。
【0056】また,水溶性高分子物質の具体例として
は,例えばカルボキシメチルセルロース,ポリビニルア
ルコール,でん粉,アルギン酸塩,アラビアゴム,ゼラ
チン,ポリアクリル酸塩,ポリメタクリル酸塩,スチレ
ン−無水マレイン酸共重合物の加水分解化合物の塩,ス
チレン−イソブチレン−フタルイミド共重合体加水分解
化合物の塩,ヒアルロン酸,ジェランガム,ナフタレン
スルホン酸とホルマリンの縮合物,ポリビニルアリール
スルホン酸塩,水溶性ポリアミド,ヒドロキシエチルセ
ルロース,ポリビニルピロリドン,ポリアクリルアミド
等を挙げることができる。
【0057】本発明の被記録材の再生方法に用いられる
剥離部材としては,疎水性画像とある程度以上の接着性
や耐熱性を示すものが好ましく,その材料としては,例
えばイソプレンゴム,ネオプレンゴム,クロロプレンゴ
ム,シリコーンゴム,ブタジエンゴム,フッ素ゴムなど
の合成ゴム,天然のゴム,ビスフェノール・エピクロル
ヒドリン縮合物などのエポキシ樹脂,アルキド樹脂,尿
素ホルムアルデヒド樹脂,ブチル尿素ホルムアルデヒド
樹脂,ブチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂,ベンゾ
グアナミンホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂,テ
ルペンフェノール樹脂,フェノールエーテル樹脂,フェ
ノール樹脂などのフェノール系熱硬化樹脂,ポリ塩化ビ
ニル,ポリ塩化ビニリデン,塩化ビニリデンーアクリロ
ニトリル共重合体,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,
エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニリデン等のビニ
ル共重合体,ポリビニルブチラール,ポリビニルホルマ
ール,ポリプロピレン,ポリエチレンなどのビニル系重
合体,ポリブチルアクリレート,ポリメタクリル酸,ポ
リメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂,ポリイミ
ド,6,6−ナイロン,6−ナイロン,などのポリアミ
ド,ポリカーボネート,ポリエーテルスルホン,ポリエ
ーテルエーテルケトン,ポリエチレンテレフタレート,
ポリエチレンナフタレート,芳香族ポリエステルなどの
ポリエステル,ポリフェニレンサルファイド,ポリパラ
バラン酸,ポリエーテルニトリル,アラミドなどの熱可
塑性あるいは熱硬化性の合成樹脂,ニッケル,ステンレ
ススチール,アルミニウムなどの金属及びその酸化物,
セラミックス材料などが挙げられる。
【0058】剥離部材は繰り返し使用することが再生コ
ストを下げるなど種々の点で有利であり,その場合に
は,比較的高い耐熱性や表面の安定性が要求される。画
像の除去特性及び耐久性から好ましい剥離部材の例とし
ては,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフ
タレート,ポリエーテルエーテルケトン,ポリフェニレ
ンサルファイド,ポリパラバラン酸,ポリエーテルニト
リル,アラミド,ポリイミド,ポリエーテルイミド,ス
テンレススチール,ニッケル,アルマイト等が挙げられ
る。
【0059】これらの材料は単独でも用いられるが,積
層したり,アロイ化したり,グラスファイバー,ウイス
カー,カーボン,シリカ,酸化チタンなどの他の添加剤
を加えるなどにより複合して用いることもできる。
【0060】上記のような本発明の被記録材の再生方法
により再生するのに特に適した疎水性画像を有する被記
録材は,電子写真法によりトナーを用いて形成された疎
水性画像を有する被記録材である。
【0061】トナーは従来公知のように主として樹脂成
分,着色剤,極性制御剤などから構成されているもので
ある。
【0062】樹脂成分は,例えば,スチレン系樹脂,ア
クリル系樹脂,メタクリル系樹脂,スチレン−アクリル
系共重合体樹脂,スチレン−ブチルアクリル系共重合体
樹脂,スチレン−メタクリル系共重合体樹脂,スチレン
−ブタジエン系共重合体樹脂,ポリエステル系樹脂,エ
ポキシ系樹脂の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂,あるいは
これらの樹脂の2種類以上の混合体から成っている。こ
れらの樹脂はガラス転移点が55〜70℃,軟化点が8
0〜140℃であり,一般に水に不溶性の疎水性を示す
ものである。
【0063】着色剤としては各種顔料や染料が使用さ
れ,例えば,黒色着色剤としてはカーボンブラック,酸
化銅,二酸化マンガン,アニリンブラック,活性炭,フ
ェライト,マグネタイト等が,黄色着色剤としてはカド
ミウムイエロー,黄鉛,亜鉛黄,ミネラルファストイエ
ロー,ネーブルイエロー,バンザーイエローG,バンザ
ーイエロー10G,キノリンイエローレーキ,黄色酸化
鉄,ニッケルチタンイエロー,ナフトールイエローS,
ベンジジンイエローG,ベンジジンイエローGR,パー
マネントイエローNCG,タートラジンレーキ等が,赤
色着色剤としては赤色黄鉛,モリブデンオレンジ,パー
マネントオレンジGTR,ピラゾロオレンジ,バルカン
オレンジ,インダンスレンブリリアントオレンジRK,
ベンジジンオレンジG,インダンスレンブリリアントオ
レンジGK,ベンガラ,カドミウムレッド,鉛丹,パー
マネントレッド4R,リソールレッド,ピラゾロンレッ
ド,ウォッチングレッド,レーキレッドC,レーキレッ
ドD,ブリリアントカーミン6B,エオシンレーキ,ロ
ーダミンレーキB,アリザリンレーキ,ブリリアントカ
ーミン3B,パーマネントオレンジGTR,バルカンフ
ァストオレンジGG,パーマネントレッドF4RH,パ
ーマネントカーミンFB等が,また青色着色剤としては
紺青,コバルトブルー,アルカリブルーレーキ,ビクト
リアブルーレーキ,フタロシアニンブルー等が用いられ
る。
【0064】極性制御剤としては正荷電性制御剤および
負荷電性制御剤があり,正荷電性制御剤としてはニグロ
シンベースEX,第4級アンモニウム塩,ポリアミン化
合物,イミダゾール化合物等が,また負荷電性制御剤と
してはクロム錯塩型アゾ染料,銅フタロシアニン系染
料,クロム錯塩,亜鉛錯塩,アルミニウム錯塩,カリッ
クスアレン化合物等が知られている。
【0065】トナーにより形成された疎水性画像を画像
除去促進液を用いて被記録材から剥離除去した場合,ト
ナーに着色剤や極性制御剤として含まれるこれらの顔料
や染料が溶出し被記録材を染着することがあるが,本発
明の画像除去促進液を使用することによりこのような染
着を発生させずに,疎水性画像を被記録材から剥離除去
すことができる。
【0066】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが,本
発明はこれにより限定されるものではない。
【0067】実施例1 パーフルオロオクタノイック酸,6−アミノカプロイッ
ク酸,およびジエチルアミンを等モル比になるようにそ
れぞれ秤量した後,6−アミノカプロイック酸を水に溶
解し,この6−アミノカプロイック酸水溶液にジエチル
アミンを添加して溶解し,次いでパーフルオロオクタノ
イック酸を加えて溶解してこれら全体の濃度が20重量
%の画像除去促進液を製造した。
【0068】通常のPPC複写機(リコー社製,RIC
OPY DA250T)により形成されたトナー画像を
有するPPC複写用紙を上記画像除去促進液に浸漬し,
PPC複写用紙に画像除去促進液を3g/A4(A4版
用紙当りに含まれている液量)付与したのち,図1に示
す様な千鳥状で且つ連続接触状態に配設して98℃に加
熱してある複数個の加熱ローラ3に架け渡されている無
端ベルト状のポリエーテルエーテルケトンからなる剥離
部材1と保持ベルト2との間に,そのPPC複写用紙を
挟持させ,それらのローラ間を搬送することによりPP
C複写用紙からトナー画像の剥離除去を行ったところ,
トナー画像が剥離部材に転写されてPPC複写用紙から
剥離除去され,且つ染着の発生がない無地のPPC複写
用紙が得られた。
【0069】再生されたPPC複写用紙を用いて上記P
PC複写機により再びトナー画像を形成したところ,新
しい未使用のPPC複写用紙を用いた場合と同様に定着
性の良好なトナー画像が得られた。
【0070】また,再生されたPPC複写用紙を用いて
上記PPC複写機でトナー画像を形成したのち,上記画
像除去促進液を付与し再びトナー画像の剥離除去を行な
う操作を10回繰り返し行ったところ,常に染着の発生
がない無地のPPC複写用紙が再生され,また新しい未
使用の複写用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像
が得られた。
【0071】実施例2 実施例1における画像除去促進液に界面活性剤(エアロ
ゾルMA−80,三井サイテック社製)を1重量%を添
加した以外は実施例1と同様にトナー画像を有するPP
C複写用紙からトナー画像を剥離除去したところ,染着
の発生がない無地のPPC複写用紙が得られた。また,
実施例1と同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返
し用いてトナー画像の形成とその剥離除去の操作を10
回行ったところ,常に染着の発生がない無地のPPC複
写用紙が再生され,また新しい未使用の複写用紙を用い
た場合と同様な品質のトナー画像が得られた。
【0072】実施例3 実施例1において,ジエチルアミンの代わりにジプロピ
ルアミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は実
施例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙
からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がな
い無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1と
同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてト
ナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったと
ころ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再
生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同
様な品質のトナー画像が得られた。
【0073】実施例4 実施例1において,ジエチルアミンの代わりにジブチル
アミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は実施
例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙か
らトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がない
無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1と同
様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてトナ
ー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったとこ
ろ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再生
され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同様
な品質のトナー画像が得られた。
【0074】実施例5 実施例1において,ジエチルアミンの代わりにトリエチ
ルアミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は実
施例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙
からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がな
い無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1と
同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてト
ナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったと
ころ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再
生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同
様な品質のトナー画像が得られた。
【0075】実施例6 実施例1において,ジエチルアミンの代わりにトリプロ
ピルアミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は
実施例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用
紙からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生が
ない無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1
と同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いて
トナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行った
ところ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が
再生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と
同様な品質のトナー画像が得られた。
【0076】実施例7 実施例1において,パーフルオロオクタノイック酸の代
わりにパーフルオロノナノイック酸を使用して画像除去
促進液を製造した以外は実施例1と同様にしてトナー画
像を有するPPC複写用紙からトナー画像を剥離除去し
たところ,染着の発生がない無地のPPC複写用紙が得
られた。また,実施例1と同様に,再生されたPPC複
写用紙を繰り返し用いてトナー画像の形成とその剥離除
去の操作を10回行ったところ,常に染着の発生がない
無地のPPC複写用紙が再生され,また新しい未使用の
複写用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像が得ら
れた。実施例8
【0077】実施例7における画像除去促進液に界面活
性剤(エアロゾルMA−80,三井サイテック社製)を
1重量%を添加した以外は実施例7と同様にトナー画像
を有するPPC複写用紙からトナー画像を剥離除去した
ところ,染着の発生がない無地のPPC複写用紙が得ら
れた。また,実施例7と同様に,再生されたPPC複写
用紙を繰り返し用いてトナー画像の形成とその剥離除去
の操作を10回行ったところ,常に染着の発生がない無
地のPPC複写用紙が再生され,また新しい未使用の複
写用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像が得られ
た。
【0078】実施例9 実施例1において,6−アミノカプロイック酸の代わり
に8−アミノカプリリック酸を使用して画像除去促進液
を製造した以外は実施例1と同様にしてトナー画像を有
するPPC複写用紙からトナー画像を剥離除去したとこ
ろ,染着の発生がない無地のPPC複写用紙が得られ
た。また,実施例1と同様に,再生されたPPC複写用
紙を繰り返し用いてトナー画像の形成とその剥離除去の
操作を10回行ったところ,常に染着の発生がない無地
のPPC複写用紙が再生され,また新しい未使用の複写
用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像が得られ
た。
【0079】実施例10 実施例9において,ジエチルアミンの代わりにジプロピ
ルアミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は実
施例9と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙
からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がな
い無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例9と
同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてト
ナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったと
ころ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再
生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同
様な品質のトナー画像が得られた。
【0080】実施例11 実施例9において,ジエチルアミンの代わりにトリエチ
ルアミンを使用して画像除去促進液を製造した以外は実
施例9と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙
からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がな
い無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例9と
同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてト
ナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったと
ころ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再
生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同
様な品質のトナー画像が得られた。
【0081】実施例12 実施例1において,パーフルオロオクタノイック酸の代
わりに2−フルオロカプロン酸を使用して画像除去促進
液を製造した以外は実施例1と同様にしてトナー画像を
有するPPC複写用紙からトナー画像を剥離除去したと
ころ,染着の発生がない無地のPPC複写用紙が得られ
た。また,実施例1と同様に,再生されたPPC複写用
紙を繰り返し用いてトナー画像の形成とその剥離除去の
操作を10回行ったところ,常に染着の発生がない無地
のPPC複写用紙が再生され,また新しい未使用の複写
用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像が得られ
た。
【0082】実施例13 パーフルオロオクタノイック酸,6−アミノカプロイッ
ク酸,およびジエチルアミンを等モル比になるようにそ
れぞれ秤量した後,6−アミノカプロイック酸を水に溶
解し,この6−アミノカプロイック酸水溶液にジエチル
アミンを添加して溶解し,次いでパーフルオロオクタノ
イック酸を加えて溶解してこれら全体の濃度が5重量%
の画像除去促進液を製造した。
【0083】この画像除去促進液を使用し,PPC複写
用紙に画像除去促進液を1g/A4(A4版用紙当りに
含まれている液量)付与した以外は実施例1と同様にト
ナー画像を有するPPC複写用紙からトナー画像を剥離
除去したところ,染着の発生がない無地のPPC複写用
紙が得られた。また,実施例1と同様に,再生されたP
PC複写用紙を繰り返し用いてトナー画像の形成とその
剥離除去の操作を10回行ったところ,常に染着の発生
がない無地のPPC複写用紙が再生され,また新しい未
使用の複写用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像
が得られた。
【0084】実施例14 パーフルオロオクタノイック酸,6−アミノカプロイッ
ク酸,およびジエチルアミンを等モル比になるようにそ
れぞれを秤量した後,6−アミノカプロイック酸を水に
溶解し,この6−アミノカプロイック酸水溶液にジエチ
ルアミンを添加して溶解し,次いでパーフルオロオクタ
ノイック酸を加えて溶解してこれら全体の濃度が1重量
%の画像除去促進液(第1液と呼ぶ)と20重量%の画
像除去促進液(第2液と呼ぶ)を製造した。
【0085】通常のPPC複写機(リコー社製,RIC
OPY DA250T)により形成されたトナー画像を
有するPPC複写用紙のトナー画像形成面に上記第1液
を0.6g/A4(A4版用紙当りに含まれている液
量)付与したのち,第2液を第1液を付与した面に0.
07g/A4付与し,図1に示す様な千鳥状で且つ連続
接触状態に配設して98℃に加熱してある複数個の加熱
ローラ3に架け渡されている無端ベルト状のポリエーテ
ルエーテルケトンからなる剥離部材1と保持ベルト2と
の間に,そのPPC複写用紙を挟持させ,それらのロー
ラ間を搬送することによりPPC複写用紙からトナー画
像の剥離除去を行ったところ,トナー画像が剥離部材に
転写されてPPC複写用紙から剥離除去され,且つ染着
の発生がない無地のPPC複写用紙が得られた。
【0086】再生されたPPC複写用紙を用いて上記P
PC複写機により再びトナー画像を形成したところ,新
しい未使用のPPC複写用紙を用いた場合と同様に定着
性の良好なトナー画像が得られた。
【0087】また,再生されたPPC複写用紙を用いて
上記PPC複写機でトナー画像を形成したのち,上記画
像除去促進液を付与し再びトナー画像の剥離除去を行な
う操作を10回繰り返し行ったところ,常に染着の発生
がない無地のPPC複写用紙が再生され,また新しい未
使用の複写用紙を用いた場合と同様な品質のトナー画像
が得られた。
【0088】実施例15 実施例1において,6−アミノカプロイック酸の代わり
にグリシンを使用して画像除去促進液を製造した以外は
実施例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用
紙からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生が
ない無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1
と同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いて
トナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行った
ところ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が
再生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と
同様な品質のトナー画像が得られた。
【0089】実施例16 パーフルオロオクタノイック酸,グリシンを等モル比に
なるようにそれぞれ秤量した後,グリシンを水に溶解
し,このグリシン水溶液にパーフルオロオクタノイック
酸を加えて溶解してこれら全体の濃度が20重量%の画
像除去促進液を製造した。この画像除去促進液を用い実
施例1と同様にしてトナー画像を有するPPC複写用紙
からトナー画像を剥離除去したところ,染着の発生がな
い無地のPPC複写用紙が得られた。また,実施例1と
同様に,再生されたPPC複写用紙を繰り返し用いてト
ナー画像の形成とその剥離除去の操作を10回行ったと
ころ,常に染着の発生がない無地のPPC複写用紙が再
生され,また新しい未使用の複写用紙を用いた場合と同
様な品質のトナー画像が得られた。
【0090】比較例1 画像除去促進液として界面活性剤(エアロゾルMA−8
0,三井サイテック社製)の1重量%水溶液を使用した
以外は実施例1と同様にトナー画像を有するPPC複写
用紙からトナー画像を剥離除去したところ,トナー画像
はきれいに剥離除去されたが,再生されたPPC複写用
紙に染着が発生した。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば,含フッ素系酸化合物と
アミノ酸構造を有する化合物および/またはアミノ基を
有する化合物とを溶解含有する水溶液からなる画像除去
促進液が,有機溶媒を使用することなく高濃度の水溶液
として得られ,溶解含有されているそれらの化合物が界
面活性剤的挙動を示し,この画像除去促進液を用いるこ
とにより,熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質に
より形成された疎水性画像を有する被記録材から疎水性
画像を十分に剥離除去することができ,再生された被記
録材に伸び,シワ,波打ち或いはカール等の発生がな
く,かつ再生された被記録材に着色剤や極性制御剤など
の溶出による染着の残らない被記録材の再生を行うこと
ができる。
【0092】また,本発明によれば,再生された被記録
材に熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物質により疎
水性画像を形成した場合に,疎水性画像の定着性が良好
な被記録材を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】疎水性画像と剥離部材とを加熱・加圧下で接触
させ,疎水性画像を剥離部材に転写させる装置の一例を
模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 剥離部材 2 保持ベルト 3 加熱ローラ 4 トナー画像を有するPPC複写用紙
【表1】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可撓性あるいは熱軟化性の画像形成物
    質により形成された疎水性画像を有する被記録材に画像
    除去促進液を付与し,疎水性画像と剥離部材とを加熱・
    加圧下で接触させ,疎水性画像を剥離部材に転写させる
    ことにより被記録材から剥離除去する被記録材の再生方
    法において,画像除去促進液が含フッ素系酸化合物とア
    ミノ酸構造を有する化合物および/またはアミノ基を有
    する化合物とを溶解含有する水溶液であることを特徴と
    する被記録材の再生方法。
  2. 【請求項2】 含フッ素系酸化合物が少なくとも−CF
    2COOHまたは−CHFCOOHで表わされる構造を
    有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の被
    記録材の再生方法。
  3. 【請求項3】 画像除去促進液が界面活性剤および/ま
    たは水溶性高分子物質を含有していることを特徴とする
    請求項1または2記載の被記録材の再生方法。
  4. 【請求項4】 疎水性画像を有する被記録材の疎水性画
    像形成面が水により膨潤する層からなっていることを特
    徴とする請求項1,2または3記載の被記録材の再生方
    法。
  5. 【請求項5】 水により膨潤する層がセルロース繊維を
    主成分とする紙質層であることを特徴とする請求項4記
    載の被記録材の再生方法。
  6. 【請求項6】 含フッ素系酸化合物とアミノ酸構造を有
    する化合物および/またはアミノ基を有する化合物とを
    溶解含有する水溶液からなることを特徴とする画像除去
    促進液。
  7. 【請求項7】 含フッ素系酸化合物が少なくとも−CF
    2COOHまたは−CHFCOOHで表わされる構造を
    有する化合物であることを特徴とする請求項6記載の画
    像除去促進液。
  8. 【請求項8】 さらに界面活性剤および/または水溶性
    高分子物質を含有していることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載の画像除去促進液。
  9. 【請求項9】 アミノ酸構造を有する化合物の水溶液と
    アミノ基を有する化合物とを混合したのち,これと含フ
    ッ素系酸化合物とを混合することを特徴とする画像除去
    促進液の製造方法。
  10. 【請求項10】 アミノ酸構造を有する化合物の水溶液
    と含フッ素系酸化合物とを混合したのち,これとアミノ
    基を有する化合物とを混合することを特徴とする画像除
    去促進液の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018184668A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 セイコーエプソン株式会社 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法
JP2018184669A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 セイコーエプソン株式会社 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018184668A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 セイコーエプソン株式会社 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法
JP2018184669A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 セイコーエプソン株式会社 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法

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