JPH0987942A - 高吸放湿性多層構造編織物 - Google Patents

高吸放湿性多層構造編織物

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JPH0987942A
JPH0987942A JP7271720A JP27172095A JPH0987942A JP H0987942 A JPH0987942 A JP H0987942A JP 7271720 A JP7271720 A JP 7271720A JP 27172095 A JP27172095 A JP 27172095A JP H0987942 A JPH0987942 A JP H0987942A
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JP
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yarn
moisture
staple
environment
absorbing
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Application number
JP7271720A
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English (en)
Inventor
Sonoko Ishimaru
園子 石丸
Tamae Ando
玉枝 安藤
Toru Uejima
徹 上島
Tatsuaki Sumiya
龍明 住谷
Tsutomu Shiotani
勉 塩谷
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 夏はむれ感が少なく、冬は保温性に優れ、審
美性にも優れた高吸放湿性多層構造編織物を提供する。 【解決手段】 高水分率、高吸放湿性のステープルを含
む糸が、多層構造編織物の最外層以外の層の一部に存在
する編織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高吸放湿性ステー
プルを少なくとも一部に含む糸が、最内層または/及び
中間層の少なくとも一部に存在する編織物に関し、夏は
むれ感が少なく、冬は保温性に優れた編織物に関する。
かつ、表面の色彩を自由に表現することが可能な審美性
にも優れた編織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、夏に汗をかいてもむれ感を少なく
するため、親水性繊維を利用する方法が行われている。
しかし、従来の親水性繊維は吸湿性が不十分で、むれ感
の解消には不十分であるか、または吸湿性は非常に高い
繊維であっても、そのような繊維は染色性に乏しく、か
つ白色を示さないため、テキスタイルへの展開に非常に
問題があった。
【0003】一方、冬は保温性を高く維持するため、従
来、編織物の空隙率を高くする方法が行われている。ま
た別の方法としては太陽光を蓄熱し衣服内温度を高く維
持する方法が行われている。しかし、空隙率を高くし保
温性を高めるためには、厚みを厚くする必要があり、も
こもことしたかさばり感のある着用感を示すという問題
点が存在する。また、太陽光を利用する方法では、太陽
が照っていない天気の悪い状態では保温効果が得られな
いという問題点が存在する。また最近、吸湿発熱性に優
れた繊維の使用が試みられているが、該繊維は染色性が
乏しく、かつ白色を示さず、さらには糸強力が非常に弱
いため、中綿での使用に限定されており、テキスタイル
としての編織物への展開ができていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の編
織物では、夏にはむれ感が少なく、冬は保温性に優れ、
かつ審美性にも優れている編織物の提供は期待されてい
るものの、十分満足できるものはなかった。本発明は、
夏はむれ感が少なく、冬は保温性に優れ、かつ審美性に
も優れた編織物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高吸放湿性多層構造編織物は、20℃・6
5%RH環境下での水分率20%以上、かつ20℃・9
0%RH環境下から20℃・45%RH環境下に移行し
たときの放湿率15%以上である高吸放湿性ステープル
を少なくとも一部に含む糸が、多層構造編織物の最外層
を除く部分の少なくとも一部に存在することを特徴とす
る。
【0006】この場合において、前記高吸放湿性ステー
プルが、20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿し
た後に、20℃の水中に入れたときの吸湿発熱量が20
J/g以上を示すステープルであることは好ましい特徴
である。
【0007】また、前記高吸放湿性ステープルを少なく
とも一部に含む糸は、その一部にフィラメントが混在し
ているものであることは、別の好ましい特徴である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、高吸放湿性ステープルとは20℃・65%RH
環境下での水分率が20%以上、かつ20℃・90%R
H環境下から20℃・45%RH環境下に移行したとき
の放湿率が15%以上である繊維である。具体的には、
高架橋ポリアクリル系繊維を示すことができる。高吸放
湿性の高架橋ポリアクリル系繊維とは、アクリル繊維を
原料にし、ポリマー改質をして分子を親水化・高架橋し
た繊維である。さらに詳細には、ヒドラジン架橋による
窒素含有量の増加が1.0〜8.0重量%である架橋ア
クリル系繊維を示すことができ、残存ニトリル基の一部
には1.0〜4.5mmol/gの塩基カルボキシル基
が、残部にはアミド基が導入されている繊維を典型的な
例として示すことができる。高架橋ポリアクリル系繊維
は、その多くのものが吸湿時に発熱するという特徴をあ
わせ有する。本発明において用いる高吸放湿性ステープ
ルは、20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿した
後に20℃の水中に入れたときの発熱量が20J/g以
上を示すものであることが好ましい。改質のレベルによ
り吸湿量をコントロールすることが可能となる。20℃
・65%RH環境下での水分率が20%以上、かつ20
℃・90%RH環境下から20℃・45%RH環境下に
移行したときの放湿率が15%以上でなければ、むれ感
を少なくする効果は充分に発揮できない。また、前記の
発熱量が20J/g以上でなければ、十分な保温性を発
揮することができない。望ましくは、上記水分率が35
%以上、放湿率が20%以上あると、むれ感を顕著に減
少させることが可能となる。また、前記発熱量は50J
/g以上あると、より吸湿発熱による保温効果を体感で
きるので望ましい。
【0009】本発明で用いる高吸放湿性ステープルを少
なくとも一部に含む糸は、均一混紡糸でも多層構造糸で
も構わない。また高吸放湿性ステープル以外の繊維は特
に限定しない。すなわち、合成繊維、天然繊維、再生繊
維等どのような繊維でも構わない。また、ステープルで
もフィラメントでも構わない。また、繊度も限定しな
い。ただし、望ましくは高吸放湿性ステープル以外の繊
維としてフィラメントを含むことが適当である。高吸放
湿性ステープルは糸強力が非常に低いのが通常であるた
め、紡績時に糸切れが生じやすく操業性が低い。また、
テキスタイルへの展開が難しい。従って、糸強力を高く
するために高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に含
む糸にフィラメントを混入することが望ましい。フィラ
メントを使用する場合は、高吸放湿性ステープルを含む
糸に対するフィラメントの混合率が10重%〜25重量
%であるのが適切である。フィラメントの単糸繊度は、
その用途に応じて適宜定められ、限定されないが0.5
d〜10dであるのが好ましい。
【0010】高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に
含む糸において、高吸放湿性ステープルが糸全体の中で
占める割合は、通常10%(重量)〜50%(重量)で
ある。10%(重量)未満では、吸放湿量が不十分であ
り、50%(重量)を越えると紡績が困難、かつ糸強力
が弱くなるという問題が生じる。20%(重量)〜35
%(重量)の混率が、吸湿量も十分で糸強力の問題も生
じないので望ましい。高吸放湿性ステープルの単糸繊度
は、特に限定するものではないが、好ましくは0.5d
〜10dである。
【0011】高吸放湿性ステープルと、それ以外の繊維
との混合方法としては、一般的に知られた方法、例えば
ステープル同士を混紡する方法、フィラメントの周りに
ステープルを巻き付けるコアヤーンの製法、あるいはフ
ィラメントを電気あるいは機械的に開繊してステープル
をフィラメントの間隙に均一に混合させる方法、紡績糸
とフィラメントとを合撚する方法、上記で得られた各々
の糸をさらに撚り合わせる等、適宜の方法を行うことが
できる。
【0012】高吸放湿性ステープルを含まない糸は、特
に限定しない。合成繊維、天然繊維、再生繊維等どのよ
うな繊維でも構わない。またステープルでもフィラメン
トでも構わない。また、繊度も特に限定しない。用途に
より期待される特性に合わせて、適宜選択することがで
きる。
【0013】本発明において用いる高吸放湿性ステープ
ルは、編織物を構成する糸の少なくとも一部に含まれる
が、高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に含む糸
は、少なくとも多層構造編織物の最外層を構成しない。
高吸放湿性ステープルの典型的な具体例である高架橋ポ
リアクリル繊維は、ピンク色を示し、かつ染色性に非常
に乏しい。そのため、多種の色彩を自在に表現し、テキ
スタイルとしての幅広い展開を可能にするための審美性
が不足している。そこで、多層構造編織物の最外層は、
高吸放湿性ステープルを含まない糸で構成することによ
り審美性を付加することが可能になる。すなわち、最内
層(肌側)を高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に
含む糸で少なくとも一部を構成し、最外層(外気側)を
高吸放湿性ステープルを含まない糸から構成する二層構
造編織物、あるいは最内層及び最外層(肌側及び外気
側)を高吸放湿性ステープルを含まない糸で構成し、中
間層を高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に含む糸
が少なくとも一部を構成する三層構造編織物が望まし
い。また、最内層と中間層とは高吸放湿性ステープルを
少なくとも一部に含む糸が少なくとも一部を構成し、最
外層には吸放湿性ステープルを含まない糸で構成した三
層構造編織物も典型的な例である。その他、多くの変形
例を考えることができる。具体的な組織として、例え
ば、リバーシブル天竺、変形スムース、二重織物等が挙
げられる。最外層を構成する繊維は、染色性があれば特
に限定はされない。
【0014】夏は何枚も重ね着をすることが少ないの
で、吸湿して発熱しても、熱は速やかに外気へ放熱され
るため、衣服の保温性を高くするという問題点は生じな
い。また、逆に冬は何枚も重ね着をすることが多いの
で、身体からの水分を吸湿し発熱し、発熱した熱は外気
へ逃げにくく、保温性を高くすることが可能となる。用
途は限定されることはなく、インナーでもアウターでも
構わない。もっとも、インナーとして用いる場合は、特
に保温性の効果がより発揮される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高吸放湿性多層構
造編織物の実施の形態を実施例により具体的に示すが、
本発明はこれに限定されるものではない。本発明におけ
る特性値の測定法は、次の通りである。 (水分率)試料5gを105℃±2℃の乾燥機内で24
時間静置し、絶乾状態にしてから秤量(G1グラム)
し、次いで20℃、65%RH環境に24時間静置し、
平衡状態にしてから再度秤量(G2グラム)し、その他
はJISーL−1015(1992)に準じて水分率を
測定する。 水分率(%)=〔(G2−G1)/G1〕×100 (放湿率)上記、水分率を測定した試料を、20℃・9
0%RH環境に24時間静置し、平衡状態にしてから秤
量(G3グラム)し、次いで20℃・45%RH環境で
24時間静置して、平衡状態にしてから再度秤量(G4
グラム)し、放湿率を算出する。 放湿率(%)=〔(G3−G1)/G1−(G4−G
1)/G1〕×100 (吸発熱量)試料10gを20℃・100gの水中に投
入し、水温変化から発熱量を求める。尚、水槽は全体が
断熱材で被覆されたもので、温度計は安立計器(株)社
製データコレクタAMー7002タイプKを使用する。
【0016】(保温性及びむれ感)発汗シュミレーショ
ン装置により、衣服内温度及び衣服内湿度を測定した。
発汗シュミレーション装置とは、熱板から間欠的に水を
吐出させ、模擬皮膚を通して水が蒸発することを利用す
ることにより衣服内の環境に類した状態を作り、衣服内
を想定して温度及び湿度を測定する装置であり、その詳
細は特願平6−278206号「発汗状態を模擬した温
湿度の測定方法」に記載の通りである。該装置におい
て、水を吐出する熱板は、内径1mmの孔が3/100
cm2の密度で存在する発汗孔を有し、発汗量は460
g/1.6m2・24hrに設定した。また、疑似皮膚
は目付77g/m2、織構造サテンオーガンジーのポリ
エステル織物を使用した。なお、熱板と外部環境との温
度差は、20℃(保温性)または10℃(むれ感)であ
り、外部環境の水蒸気圧は11mmHgである。また、
測定試料の上には、重ね着を想定して目付328g/m
2の不織布及び透湿防水布を添付した。 試料の調整:縦9cm×横13cmの布帛を20℃に
設定した真空乾燥機で一昼夜静置し、絶乾状態の試料と
する。 測定手順 (1)保温性 a)発汗開始前衣服内温度:前記方法で調整した試料を
熱板上に載置し、そのまま8分放置後の雰囲気温度を測
定した。 b)発汗停止後最高衣服内温度:試料を熱板上8分放置
した後3分発汗させ、 次いで7分停止後さらに
3分発汗させる。その後停止してから7分の間
の雰囲気温度を続けて測定し、その間の最高温度を求め
た。 (2)むれ感 最高衣服内温度及び最高衣服内湿度:前記方法で調整し
た試料を熱板上に載置し、そのまま10分放置後10分
発汗させる。その後停止してから5分の間の雰囲気温度
及び雰囲気湿度を続けて測定し、その間の最高温度及び
最高湿度を求めた。
【0017】
【実施例】
(実施例1)20℃・65%RH環境下での水分率が4
0%、20℃・90%RH環境下から20℃・45%R
H環境下に移行したときの放湿率30%、20℃・40
%RH環境下で平衡状態に調湿した後に20℃の水中に
入れたときの吸湿発熱量が60J/gである高架橋アク
リル系繊維と綿との均一混紡粗糸を精紡機に供給すると
共に、ポリエステルフィラメント糸を電気開繊し開繊状
態のままフロントローラ手前よりドラフト中の粗糸と重
ね合わせて加撚して得られた複合紡績糸と、綿糸との変
形スムース編物を作成した。綿糸は30’sである。変
形スムースは、スムース組織の片面のループを別糸(綿
糸)で巻き付ける組織であり、内層(肌側)が高吸放湿
性ステープル含有複合紡績糸であり、外層(表側)が綿
から構成された編地である。複合糸の混率は、高架橋ア
クリル系繊維/綿/ポリエステル=30/40/30
(重量比)、糸番手は30’sであった。得られた編地
の保温性とむれ感の特性値を測定した。また外層(外気
側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1に
示す。
【0018】(実施例2)20℃・65%RH環境下で
の水分率が40%、20℃・90%RH環境下から20
℃・45%RH環境下に移行したときの放湿率30%、
20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿した後に2
0℃の水中に入れたときの吸湿発熱量が60J/g以上
である高架橋アクリル系繊維とウールとの均一混紡粗糸
を精紡機に供給すると共に、ポリエステルフィラメント
糸を電気開繊し開繊状態のままフロントローラ手前より
ドラフト中の粗糸と重ね合わせて加撚して得られた複合
紡績糸と、羊毛紡績糸との変形スムース編物を作成し
た。複合紡績糸の混率は、高架橋アクリル系繊維/ウー
ル/ポリエステルフィラメント=30/40/30(重
量比)、糸番手は1/52であった。羊毛紡績糸の番手
は1/52であった。得られた編地の保温性とむれ感の
特性値を測定した。また外層(外気側)の目視をし、色
合いを調べた。各々の結果を表1に示す。
【0019】(実施例3)20℃・65%RH環境下で
の水分率が40%、20℃・90%RH環境下から20
℃・45%RH環境下に移行したときの放湿率30%、
20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿した後に2
0℃の水中に入れたときの吸湿発熱量が60J/g以上
である高架橋アクリル系繊維とウールとの均一混紡粗糸
を精紡機に供給すると共に、ポリエステルフィラメント
糸を電気開繊し開繊状態のままフロントローラ手前より
ドラフト中の粗糸と重ね合わせて加撚して得られた複合
紡績糸と、羊毛紡績糸との三層構造編物を作成した。最
内層(肌側)がウール、中間層が上記複合紡績糸、最外
層(外気側)が羊毛紡績糸から構成された編地である。
複合紡績糸の混率は、高架橋アクリル系繊維/ウール/
ポリエステルフィラメント=30/40/30(重量
比)、糸番手は1/52であった。羊毛紡績糸の番手は
1/52であった。得られた編地の保温性とむれ感の特
性値を測定した。また外層(外気側)の目視をし、色合
いを調べた。各々の結果を表1に示す。
【0020】(実施例4)20℃・65%RH環境下で
の水分率が40%、20℃・90%RH環境下から20
℃・45%RH環境下に移行したときの放湿率30%、
20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿した後に2
0℃の水中に入れたときの吸湿発熱量が60J/g以上
である高架橋アクリル系繊維と綿との均一混紡粗糸を精
紡機に供給すると共に、ポリエステルフィラメント糸を
電気開繊し開繊状態のままフロントローラ手前よりドラ
フト中の粗糸と重ね合わせて加撚して得られた複合紡績
糸と、ポリエステルフィラメント75デニール36フィ
ラメントのブライト糸とのリバーシブル天竺編物を作成
した。内層(肌側)が高吸放湿性ステープル含有複合紡
績糸であり、外層(表側)がポリエステルフィラメント
から構成された編地である。複合糸の混率は、高架橋ア
クリル系繊維/綿/ポリエステル=30/40/30
(重量比)、糸番手は30’sであった。得られた編地
の保温性とむれ感の特性値を測定した。また外層(外気
側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1に
示す。
【0021】(実施例5)芯部が20℃・65%RH環
境下での水分率が40%、20℃・90%RH環境下か
ら20℃・45%RH環境下に移行したときの放湿率3
0%、20℃・40%RH環境下で平衡状態に調湿した
後に20℃の水中に入れたときの吸湿発熱量が60J/
g以上である高架橋アクリル系繊維と綿との均一混紡糸
と、30’Sの綿糸とのリバーシブル天竺編物を作成し
た。均一混紡糸の混率は、高架橋アクリル系繊維/綿=
30/70(重量比)、糸番手は30’sであった。得
られた編地の保温性とむれ感の特性値を測定した。また
外層(外気側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結
果を表1に示す。
【0022】(比較例1)糸番手30’Sの綿糸により
変形スムースの編地を作成した。得られた編地の保温性
とむれ感の特性値を測定した。また外層(外気側)の目
視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1に示す。
【0023】(比較例2)糸番手1/52のアクリル紡
績糸により変形スムースの編地を作成した。得られた編
地の保温性とむれ感の特性値を測定した。また外層(外
気側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1
に示す。
【0024】(比較例3)実施例1の糸番手30’Sの
複合紡績糸100%でのスムースの編地を作成した。得
られた編地の保温性とむれ感の特性値を測定した。また
外層(外気側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結
果を表1に示す。
【0025】(比較例4)実施例1の複合紡績糸を外層
(外気側)とし、糸番手30’Sの綿糸を内層とした以
外は実施例1と同様にして編地を作成した。得られた編
地の保温性とむれ感の特性値を測定した。また外層(外
気側)の目視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1
に示す。
【0026】(比較例5)糸番手30’Sの綿糸により
リバーシブル天竺の編地を作成した。得られた編地の保
温性とむれ感の特性値を測定した。また外層(外気側)
の目視をし、色合いを調べた。各々の結果を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】表1の実施例1〜3及び比較例1〜4か
ら、冬用として好適なスムース編地は、実施例では発汗
開始前衣服内温度、発汗停止後最高衣服内温度とも、比
較例より高く保温性に優れていることがわかり、また最
高衣服内湿度は低く、むれ感も小さいことがわかる。
【0029】また、表1の実施例4,5及び比較例5か
ら、夏用として好適な天竺編地は、実施例では最高衣服
内湿度が低く、日本の夏に特有のむれ感が大きく低下し
ていることがわかる。また実施例のものは、いずれも着
色しているだけで、実用上の問題はなく、加えて印刷乃
至染色することにより外層に広い色彩を表現することが
できる。
【0030】
【発明の効果】本発明の高吸放湿性多層構造編織物によ
れば、従来にない、夏はむれ感を少なくし、冬は保温性
に優れ、審美性にも優れた編織物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住谷 龍明 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 塩谷 勉 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20℃・65%RH環境下での水分率2
    0%以上、かつ20℃・90%RH環境下から20℃・
    45%RH環境下に移行したときの放湿率15%以上で
    ある高吸放湿性ステープルを少なくとも一部に含む糸
    が、多層構造編織物の最外層を除く部分の少なくとも一
    部に存在することを特徴とする高吸放湿性多層構造編織
    物。
  2. 【請求項2】 前記高吸放湿性ステープルが、20℃・
    40%RH環境下で平衡状態に調湿した後に、20℃の
    水中に入れたときの吸湿発熱量が20J/g以上を示す
    ステープルであることを特徴とする請求項1記載の高吸
    放湿性多層構造編織物。
  3. 【請求項3】 前記高吸放湿性ステープルを少なくとも
    一部に含む糸は、その一部にフィラメントが混在してい
    るものであることを特徴とする請求項1又は2記載の高
    吸放湿性多層構造編織物。
JP7271720A 1995-09-26 1995-09-26 高吸放湿性多層構造編織物 Pending JPH0987942A (ja)

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