JP3420083B2 - 二層構造布帛 - Google Patents

二層構造布帛

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博彦 道原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水の拡散異方性を有
し、表裏の吸水性が異なる高吸水性の二重構造布帛に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より高吸水性の布帛からなるシーツ
は、既に、数多くの商品が上市されているが、幼児や寝
たきりの老人が失禁してシーツを濡らした場合、その吸
水性の高さ故に尿が拡散して背中の部分まで濡らしてし
まい、不快になるだけでなく、悪寒をもたらし、風邪等
の病気を引起こす原因になっていた。
【0003】一方、額から流れ落ちる汗が目に入らない
ように吸い取るヘアーバンドや腕から流れ落ちる汗がラ
ケットやバットのグリップに付かないように吸い取るリ
ストバンド等がスポーツ選手に常用されているが、大量
の汗をかいた場合にはその効果が低下するという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の有する問題点を解消し、吸収した水分を特定の
方向へ拡散させることが可能で、失禁した場合、背中の
部分まで濡れることのないシーツや吸収した汗が目に入
らないヘアーバンド等に好適に使用できる二層構造布帛
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、二層構造布帛の組織
及び該布帛を構成する繊維の単繊維繊度を巧みに制御す
るとき、所望の高吸水性布帛が得られることを究明し
た。
【0006】かくして本発明によれば、(1)一方面が
主として単繊維繊度1デニール以上の繊維で構成され、
他方面が単繊維繊度1デニール以上の繊維と単繊維繊度
0.5デニール以下の繊維とで構成されてなる二層構造
布帛であって、該布帛の吸水率が80%以上、且つ該布
帛の経方向と緯方向における水分の拡散異方性比が1.
5以上であり、単繊維繊度1デニール以上の繊維が経糸
又は緯糸のいずれか一方に配され、且つ単繊維繊度0.
5デニール以下の繊維が他方に配された織組織を含む緯
二重織物であることを特徴とする二層構造布帛と、
(2)一方面が主として単繊維繊度1デニール以上の繊
維で構成され、他方面が単繊維繊度1デニール以上の繊
維と単繊維繊度0.5デニール以下の繊維とで構成され
てなる二層構造布帛であって、該布帛の吸水率が80%
以上、且つ該布帛の経方向と緯方向における水分の拡散
異方性比が1.5以上であり、凸面を単繊維繊度1デニ
ール以上の繊維で構成し、他方面を単繊維繊度1デニー
ル以上の繊維と単繊維繊度0.5デニール以下の繊維と
で構成する二重リップル編物であることを特徴とする二
層構造布帛が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の二層構造布帛は、一方面
が吸水性が低く、他方面が吸水性の高い布帛から構成さ
れているので、一方面から吸収された水分は速やかに他
方面へ拡散していく。
【0008】このような布帛としては、一方面が主とし
て単繊維繊度1デニール以上の繊維で構成され、他方面
が単繊維繊度1デニール以上の繊維と単繊維繊度0.5
デニール以下の繊維とで構成された緯二重織物や二重リ
ップル編物が例示され、該布帛の吸水率は80%以上で
あることが必要である。
【0009】該吸水率が80%未満の場合は、吸収する
水分の絶対量が少なくなる上、上記の一方面から他方面
への水分の拡散が起こりにくくなる。
【0010】また、本発明の二層構造布帛の経方向と緯
方向における水分の拡散異方性比は1.5以上であるこ
とが必要である。
【0011】該拡散異方性比が1.5未満の場合は、前
述のように該布帛をシーツとして用いた際、失禁してシ
ーツを濡らした場合に尿が拡散して背中の部分まで濡ら
してしまうことになる。
【0012】ここで、経方向と緯方向における水分の拡
散異方性比とは、一方面から吸収され、他方面へ拡散し
た水分の、経方向及び緯方向の拡散距離のうち、いずれ
か短い方の距離に対する他方(長い方)の拡散距離の比
を言う。
【0013】このような布帛は、例えば前述の緯二重織
物において、一方面の経糸及び緯糸に単繊維繊度1デニ
ール以上の繊維を配し、他方面の経糸(又は緯糸)に単
繊維繊度1デニール以上の繊維を、緯糸(又は経糸)に
単繊維繊度0.5デニール以下の繊維を配することによ
り得ることができる。
【0014】あるいは、前述の二重リップル編物におい
て、凸面を単繊維繊度1デニール以上の繊維で構成し、
他方面を単繊維繊度1デニール以上の繊維と単繊維繊度
0.5デニール以下の繊維とで構成することにより得る
ことができる。
【0015】ここで、一方面に配される繊維の単繊維繊
度が1デニール未満の場合、或いは他方面に配される繊
維の単繊維繊度が0.5デニールを越える場合は、一方
面から他方面への水分の拡散が起こりにくくなる上、水
分の拡散異方性比が1.5未満となる。
【0016】上記の繊維の形態はフィラメント、加工
糸、意匠糸等任意の形態が採用できる。また、単繊維繊
度が1デニールの繊維と単繊維繊度が0.5デニールの
繊維の割合は、所望の吸水率、水分の拡散異方性比に応
じて適宜調整すれば良い。
【0017】さらに、単繊維繊度が0.5デニール以下
の繊維中に単繊維繊度の大きい繊維を配列させて畝構造
を形成させることにより、水分の拡散異方性比をさらに
高めることが可能である。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。尚、実施例中で用いた物性は下記の方法により
測定した。
【0019】(1)水分の拡散異方性比 パイロット(株)製ブラックインク0.5ccを、主と
して単繊維繊度1デニール以上の繊維で構成された一方
面に滴下し、単繊維繊度1デニール以上の繊維と単繊維
繊度0.5デニール以下の繊維とで構成された他方面に
おける、60分後のインクの経方向及び緯方向の拡散距
離を計測し、経方向及び緯方向の拡散距離のうち、いず
れか短い方の距離(LS)に対する他方(長い方)の拡
散距離(LL)の比で表現した。
【0020】(2)吸水性 布帛に水を含浸させた後、圧力7Kg/cm2に設定し
たマングルで絞った後のて含水率(%)を測定した。
【0021】(3)一方面と他方面との吸水性の差 (1)の布帛におけるインクの黒色濃度をミノルタ製ス
ペクトロフォトメータCM3500Dで計測し、そのL値の差
で表した。計測はC光源を使用し、測定部口径は30m
mで行った。
【0022】[実施例1]経糸としてポリエステルウー
リー糸(SD75デニール、36フィラメント)を50
羽/3.79cm、4本/羽の密度で、緯糸としてA:
ポリエステルウーリー糸(SD75デニール、36フィ
ラメント)、B:ポリエステル成分とナイロン成分がサ
イドバイサイドに16層に張り合わされた分割剥離型コ
ンジュゲート糸(B75デニール、20フイラメント、
ポリエステル成分とナイロン成分の割合は1:1)のウ
ーリー糸を4本撚り合わせたもの(撚り数:200回)及
びC:ポリエステルウーリ糸(SD300デニール、9
6フィラメント)を用いて175越/3.79cmの密
度で、図1の平組織の緯二重織物を製織した。
【0023】この際、表面の緯糸にはすべてAを使用
し、また、裏面の緯糸にはBを6回打ち込んだ後、Cを
2回打ち込んで製職を行った。得られた織物を通常の方
法で分割処理し、Bを剥離分割して極細繊維を形成させ
た後、染色加工を行った。
【0024】[比較例1]比較のために、市販の綿シー
ツを1回洗濯したものを選んだ。この織物の経糸、緯糸
は共に40番双糸で密度は経方向、緯方向それぞれ、64
本/インチ、56本/インチで目付けは150g/m2
であった。表1にそれぞれの織物の水分の拡散異方性
比、吸水性及び一方面と他方面との吸水性の差を示す。
【0025】[実施例2]ポリエステルウーリー糸(1
50デニール/48フィラメント)と、実施例1で使用
した分割剥離型コンジュゲート糸(75デニール/20
フィラメント)のウーリー糸を3本撚り合わせたもの
(撚り数:200回)とを48フィーダの丸編機(大隈精機
製、22ゲージ)を使用し、図2の組織の二重リップル
編物を製編した。得られた編物を実施例1と同様の方法
で分割処理後、染色を実施した。得られた編物の目付け
は295.7g/m2であった。得られた編物の水分の
拡散異方性比、吸水性及び一方面と他方面との吸水性の
差を併せて表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、吸収した水分を特定の
方向へ拡散させることが可能で、失禁した場合、背中の
部分まで濡れることのないシーツや吸収した汗が目に入
らないヘアーバンド、或いはリストバンド、エプロン、
オムツ、シャツ等に好適に使用できる高吸水性二層構造
布帛が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布帛の組織の1例を示す組織図。
【図2】本発明の布帛の組織の他の1例を示す組織図。
【符号の説明】
○ ダイヤルニット × シリンダーニット
フロントページの続き (72)発明者 吉田 典雄 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7 号 帝人株式会社内 (72)発明者 柴田 二三男 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7 号 帝人株式会社内 (72)発明者 殿森 冨美夫 福井県鯖江市神中町2丁目7番40号 ウ ラセ株式会社内 (72)発明者 道原 博彦 福井県福井市長本町804番地の1 株式 会社ニチメンゴーセン内 (72)発明者 和田 治 福井県武生市本保町3号6番地 ギャレ ックステクスタイル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−25168(JP,A) 特開 平4−308245(JP,A) 特開 平5−186941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 11/00 D04B 1/00 - 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方面が主として単繊維繊度1デニール
    以上の繊維で構成され、他方面が単繊維繊度1デニール
    以上の繊維と単繊維繊度0.5デニール以下の繊維とで
    構成されてなる二層構造布帛であって、該布帛の吸水率
    が80%以上、且つ該布帛の経方向と緯方向における水
    分の拡散異方性比が1.5以上であり、単繊維繊度1デ
    ニール以上の繊維が経糸又は緯糸のいずれか一方に配さ
    れ、且つ単繊維繊度0.5デニール以下の繊維が他方に
    配された織組織を含む緯二重織物であることを特徴とす
    る二層構造布帛。
  2. 【請求項2】 一方面が主として単繊維繊度1デニール
    以上の繊維で構成され、他方面が単繊維繊度1デニール
    以上の繊維と単繊維繊度0.5デニール以下の繊維とで
    構成されてなる二層構造布帛であって、該布帛の吸水率
    が80%以上、且つ該布帛の経方向と緯方向における水
    分の拡散異方性比が1.5以上であり、凸面を単繊維繊
    度1デニール以上の繊維で構成し、他方面を単繊維繊度
    1デニール以上の繊維と単繊維繊度0.5デニール以下
    の繊維とで構成する二重リップル編物であることを特徴
    とする二層構造布帛。
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