JPH0987581A - 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板 - Google Patents
塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板Info
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Abstract
性の両者を満足する塗膜を形成できる塗料を得る。 【解決手段】 (A)ガラス転移温度−25〜35℃、
数平均分子量1,000〜35,000及び水酸基価3
〜40mgKOH/g を有するポリエステル樹脂 60〜95
重量部及び(B)メチルエーテル化メラミン樹脂、及び
メチルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル化メラ
ミン樹脂とのメラミン樹脂混合物のいずれかであるメラ
ミン樹脂硬化剤 5〜40重量部、の合計量100重量
部に対して、(C)セルロースアセテートブチレート
1〜15重量部を含有することを特徴とする塗料組成
物、及びこの塗料組成物の硬化塗膜が形成された塗装金
属板。
Description
ッキング性に優れた塗膜を形成できる塗料組成物、特に
器物加工用のプレコート塗装鋼板用として適した塗料組
成物、及びこの塗料組成物を塗装してなる塗装金属板に
関する。
VTR、ラジカセ、電子レンジなどの家電製品などの器
物に加工される塗装鋼板用の上塗塗料としては、ポリエ
ステル樹脂を基体樹脂とし、メラミン樹脂又はイソシア
ネート化合物を硬化剤とした組成物を樹脂成分とする有
機溶剤型塗料が使用されている。なかでも硬化剤として
メラミン樹脂、特にメチルエーテル化メチロールメラミ
ン樹脂との混合物に硬化触媒を配合した塗料が多く用い
られている。
物に加工する場合、一般に四季を問わずプレス成型など
によって成型加工されるが、冬場の低温においては塗膜
の加工性が劣るため冬場においては加工性は極めて重要
である。例えば寒冷地域での成型加工は0℃で行われる
ことも少なくないため塗膜のガラス転移温度は、50℃
以下でないと十分な加工性が得られないという現状にあ
る。
移温度を低下させると、塗装鋼板をシート状に堆積した
り、コイル状に巻き取った場合、特に夏場の高温におい
て、その荷重により塗膜にブロッキングを生じやすくな
るという問題がある。
ロッキング性の両者を満足する塗膜を形成できる塗料の
開発が急務となっている。
高温での耐ブロッキング性の両者を満足する塗膜を形成
できる塗料を得るべく鋭意研究の結果、ポリエステル−
メラミン樹脂系塗料において、特定のポリエステル樹
脂、特定のメラミン樹脂を使用し、このものにセルロー
スアセテートブチレートを配合することによって上記目
的を達成できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
(A)ガラス転移温度−25〜35℃、数平均分子量
1,000〜35,000及び水酸基価3〜40mgKOH/
g を有するポリエステル樹脂 60〜95重量部及び
(B)メチルエーテル化メラミン樹脂、及びメチルエー
テル化メラミン樹脂とブチルエーテル化メラミン樹脂と
のメラミン樹脂混合物のいずれかであるメラミン樹脂硬
化剤 5〜40重量部、の合計量100重量部に対し
て、(C)セルロースアセテートブチレート 1〜15
重量部を含有することを特徴とする塗料組成物を提供す
るものである。
マー塗膜を介して、又は介さずに、上記項1記載の塗料
組成物の硬化塗膜が形成されてなることを特徴とする塗
装金属板を提供するものである。
ポリエステル樹脂は、水酸基を含有するポリエステル樹
脂であり、オイルフリーポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、また、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性
ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキ
シ変性ポリエステル樹脂などのいずれであってもよい。
加工性、塗膜硬度、耐溶剤性、耐汚染性、及び樹脂の取
扱い易さなどの観点から、数平均分子量1,000〜3
5,000、ガラス転移温度−25〜35℃、水酸基価
3〜40mgKOH/g を有することが必要であり、数平均分
子量4,000〜33,000、ガラス転移温度−20
〜25℃、水酸基価3〜35mgKOH/g を有することがさ
らに好ましい。本発明において、ガラス転移温度(T
g)は、示差熱分析(DSC)によるものであり、また
数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)に
よって、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したも
のである。
分子量が1,000未満では塗膜の加工性が低下し、一
方、35,000を超えると、樹脂が高粘度となって取
扱い難くなるとともに塗装時の塗装作業性が低下する。
またガラス転移温度が−25℃未満では得られる塗膜の
硬度が低くなってしまい、一方、35℃を超えると塗膜
の加工性が低下する。また水酸基価が3mgKOH/g 未満で
は塗膜の耐溶剤性(硬化性)が低下し、一方、40mgKO
H/g を超えると塗膜の加工性が低下する。
多塩基酸と多価アルコールとのエステル化物であって、
多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸などから選ばれた1種以上の二塩基酸及びこれら
の酸の低級アルキルエステル化物が主に用いられ、必要
に応じて安息香酸、クロトン酸、p−tert−ブチル安息
香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシク
ロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの
3価以上の多塩基酸などが用いられ、多価アルコールと
してはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキ
サンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの二価ア
ルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコール
を併用することもできる。両成分のエステル化又はエス
テル交換反応は公知の方法で行える。酸成分としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、及びこれらの酸の低級ア
ルキルエステル化物が特に好ましい。
テル樹脂の酸成分及びアルコール成分に加えて、油脂肪
酸を公知の方法で反応せしめたものであって、油脂肪酸
としては例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油
脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒ
マシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などが挙げられる。アルキ
ド樹脂の油長は30%以下が好ましい。
イルフリーポリエステル樹脂、又は上記オイルフリーポ
リエステルの製造の際の、酸成分及びアルコール成分を
反応させて得られる低分子量のオイルフリーポリエステ
ル樹脂を、ポリイソシアネート化合物と公知の方法で反
応せしめたものである。またウレタン変性アルキド樹脂
は、上記アルキド樹脂、又は上記アルキド樹脂製造の際
の各成分を反応させて得られる低分子量のアルキド樹脂
を、ポリイソシアネート化合物と公知の方法で反応せし
めたものである。ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレ
タン変性アルキド樹脂を製造する際に使用するポリイソ
シアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4,6
−トリイソシアナトトルエンなどが挙げられる。
上記ポリエステル樹脂の製造に使用する各成分から製造
したポリエステル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル
基とエポキシ基含有樹脂との反応生成物や、ポリエステ
ル樹脂中の水酸基とエポキシ樹脂中の水酸基とをポリイ
ソシアネート化合物を介して結合した生成物などの、ポ
リエステル樹脂とエポキシ樹脂とを付加、縮合、グラフ
トなどの反応による反応生成物を挙げることができる。
ラミン樹脂硬化剤は、メチルエーテル化メラミン樹脂、
及びメチルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル化
メラミン樹脂とのメラミン樹脂混合物のいずれかであ
る。
ラミンとホルムアルデヒドとの付加反応生成物(1量体
又は多量体)であるメチロール化メラミン樹脂中のメチ
ロール基の一部又は全部をメタノールでのみエーテル化
したメチル化メラミン樹脂、及びメチロール化メラミン
樹脂中のメチロール基の一部又は全部をメタノールと他
の炭素数2〜4のアルコール、例えばエタノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどと
の混合アルコールによって混合エーテル化したメラミン
樹脂の両者を包含する。
は、メチルエーテル化されたメチロール基の数がトリア
ジン核1個当り平均で3.0個以上、数平均分子量が
1,000以下であるものが、ポリエステル樹脂(A)
との相溶性、得られる塗膜の耐汚染性、加工性などの点
から好ましい。
脂の市販品としては、例えば、サイメル303、同32
5、同327、同350、同730、同736、同73
8〔いずれも三井サイテック(株)製〕、メラン52
2、同523〔いずれも日立化成(株)製〕、ニカラッ
クMS001、同MX650〔三和ケミカル(株)
製〕、スミマールM−55〔住友化学(株)製〕、レジ
ミン740、同747〔いずれもモンサント社製〕など
のメチル化メラミン樹脂;サイメル232、同266、
同XV−514〔いずれも三井サイテック(株)製〕、
ニカラックMX500、同MX600、同MS95〔い
ずれも三和ケミカル(株)製〕、レジミン753、同7
55〔いずれもモンサント社製〕などのメチルエーテル
とブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂など
を挙げることができる。
して使用するブチルエーテル化メラミン樹脂は、メラミ
ンとホルムアルデヒドとの付加反応生成物(1量体又は
多量体)であるメチロール化メラミン樹脂中のメチロー
ル基の一部又は全部をn−ブチルアルコール又はイソブ
チルアルコールでエーテル化したものであり、得られる
塗料の塗料安定性、得られる塗膜の耐汚染性などの点か
ら数平均分子量が800〜8,000の範囲であること
が好ましく、1,000〜3,000の範囲にあること
がさらに好ましい。
脂の市販品としては、例えば、ユーバン20SE、同2
8SE〔いずれも大日本インキ化学工業(株)製〕、ス
ーパーベッカミンJ−820−60、同L−117−6
0、同L−109−65、同G−821−60、同47
−508−60、同L−118−60〔いずれも三井東
圧(株)製〕などを挙げることができる。
ーテル化メラミン樹脂を併用することにより、ポリエス
テル樹脂との相溶性の劣るブチルエーテル化メラミン樹
脂が塗膜表面に移行し、この硬化膜が耐汚染性に優れた
効果を発揮するとともに、塗膜硬度にも有利である。塗
膜内部の架橋は、主としてメチルエーテル化メラミン樹
脂によって行うことができることから加工性の点でも有
利である。
(A)とメラミン樹脂硬化剤(B)との硬化反応を促進
するために、必要に応じて硬化触媒として酸触媒を併用
することができる。この硬化触媒としては、強酸、強酸
の中和物などがあり、代表例としてp−トルエンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレ
ンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などの
強度の酸であるスルホン酸化合物、これらのスルホン酸
化合物のアミン中和物などを挙げることができる。これ
らのうち、塗料の安定性、反応促進効果、得られる塗膜
の物性などの点から、p−トルエンスルホン酸のアミン
中和物及び/又はドデシルベンゼンスルホン酸のアミン
中和物が好適である。硬化触媒の使用量は(A)成分と
(B)成分との合計100重量部に対して、酸化合物の
量に換算した値として、0.1〜3.0重量部、さらに
は0.3〜2.0重量部の範囲内であることが好まし
い。本発明組成物における(C)成分であるセルロース
アセテートブチレートとしては、例えばイーストマンケ
ミカル社製の、CAB−381−0.1、CAB−38
1−20、CAB−500−1、CAB−500−5、
CAB−531−1、CAB−551−0.01、CA
B−551−0.2、CAB−553−0.4などを挙
げることができるが、溶剤に対する溶解性の点からCA
B−500−1、CAB−500−5、CAB−531
−1、CAB−551−0.01、CAB−551−
0.2、CAB−553−0.4などのブチル化度の大
きいものが好適である。(C)成分は前もって溶剤に溶
解させておき、溶解液として配合することができる。
(C)成分を配合することによって加工性を保持しなが
ら耐ブロッキング性を向上させることができる。
(B)及び(C)成分の配合量は、以下のとおりであ
る。
化剤(B)との配合比率は、固形分重量比で、(A)/
(B)が、60/40〜95/5の範囲であり、好まし
くは70/30〜85/15の範囲である。(A)成分
と(B)成分との合計100重量部中、(A)成分が6
0重量部未満となると〔(B)成分が40重量部を超え
ると〕、塗膜の加工性が低下し、一方、(A)成分が9
5重量部を超えると〔(B)成分が5重量部未満となる
と〕、得られる塗膜の耐ブロッキング性、耐汚染性、硬
度、耐溶剤性などが低下する。
配合量は、(A)成分と(B)成分との合計100重量
部に対して、1〜15重量部の範囲であり、好ましくは
2〜8重量部の範囲である。(C)成分の配合量が1重
量部未満では、耐ブロッキング性向上の効果が十分でな
く、一方、15重量部を超えると、塗膜の硬化性が劣り
塗膜の密着性が低下するとともに、塗料の塗装時の不揮
発分が低下し塗装作業性が悪くなる。
(B)、(C)成分及び必要に応じて硬化触媒からなっ
ていてもよいが、取扱い上、及び塗装性の面などから通
常、有機溶剤が含有せしめられる。上記有機溶剤として
は、上記(A)、(B)及び(C)の各成分を溶解ない
しは分散できるものが使用でき、具体的には例えば、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン
などのケトン系溶剤;トルエン、キシレン、高沸点石油
系炭化水素などの炭化水素系溶剤;エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど
のエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステ
ル系溶剤などが挙げられ、これらは単独で、又は2種以
上混合して使用することができる。
リヤ塗料として使用することができるが、着色顔料を含
有するエナメル塗料として使用できる。着色顔料として
は塗料分野で使用できる着色顔料例えばシアニンブル
ー、シアニングリーン、アゾ系やキナクリドン系などの
有機赤顔料などの有機着色顔料;チタン白、チタンエロ
ー、ベンガラ、カーボンブラック、黄鉛、各種焼成顔料
などの無機着色顔料が使用できる。また、本発明組成物
は、必要に応じて、クロム酸ストロンチウム、クロム酸
亜鉛、クロム酸バリウム、クロム酸カルシウムなどの防
錆顔料;タルク、クレー、シリカ、マイカ、アルミナな
どの体質顔料;充填剤、添加剤などを含有していてもよ
い。
上にプライマー塗膜を介さずに塗装する場合に特に効果
的であり、塗装金属板の耐食性を向上させることができ
る。防錆顔料の配合量は、ポリエステル樹脂(A)とメ
ラミン樹脂硬化剤(B)との合計100重量部に対して
20重量部以下の範囲であることが好ましく、プライマ
ーを介さずに塗装する場合には1〜20重量部の範囲で
あることが好適である。
ては冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼
板、合金メッキ鋼板、アルミニウム板、ステンレス鋼
板、銅板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板などの金属板又
はこれらの金属板にリン酸塩系やクロム酸塩系などの表
面処理を施した金属板が好適であるが、プラスチック
ス、木材、セメントなどにも適用可能であり、また上記
塗料は、これらの被塗物に直接に、又はプライマー塗膜
を介して塗装することができる。プライマーとしては、
エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系及びこれらの
変性プライマーなどが挙げられ、加工性の面からポリエ
ステルプライマーが特に好適である。プライマー塗膜の
膜厚は特に限定されるものではないが、通常1〜15μ
m 、好ましくは2〜8μm の範囲である。
又はこれらの金属板に表面処理を施した金属板を被塗物
とするものであり、被塗物である金属板上に、上記プラ
イマー塗膜を介して、又は介さずに本発明塗料組成物の
硬化塗膜が形成されてなるものである。
フロー塗装、ロール塗装、浸漬塗装及びスプレー塗装な
どが可能であり、通常、乾燥した後の塗膜厚が5〜30
ミクロンの範囲内となるよう塗装される。また上記塗料
の硬化は塗料が硬化する、温度−焼付時間の中から適宜
設定できるがコイルコーティングなどによって塗装する
プレコート塗装分野においては、通常、素材到達最高温
度160〜260℃で15〜90秒の範囲、特に200
〜230℃で、30〜70秒の範囲が好適である。
ン樹脂系塗料であって、これまで達成できなかった低温
での加工性と高温での耐ブロッキング性の両者をセルロ
ースアセテートブチレートを配合することによって達成
したものであり、この塗料を塗装した塗装鋼板は、冬場
の寒冷地における低温での加工性及び夏場の高温下での
積重ねなどにおける耐ブロッキング性のいずれにおいて
も優れた性能を示す。本発明組成物は、加工性、耐ブロ
ッキング性に優れた塗膜を形成できることから家電製品
などの器物に加工される塗装鋼板用の上塗塗料として特
に好適なものである。
説明する。なお、以下、「部」及び「%」は、いずれも
重量基準によるものとする。
を得た。厚さ0.5m/m のクロメート処理電気亜鉛メッ
キ鋼板上に関西ペイント社製KPカラー8620プライ
マー(プレコート鋼板用ポリエステル系プライマー)を
乾燥膜厚が5μm となるよう塗装し、素材到達温度22
0℃となるよう45秒間焼付け、プライマー塗装鋼板を
得た。このプライマー塗装鋼板上に上記のようにして得
た各上塗塗料をバーコータにて乾燥膜厚が約18μm と
なるよう塗装し、素材到達最高温度が220℃となるよ
う60秒間焼付けて各上塗塗装鋼板を得た。得られた塗
装鋼板について各種試験を行った。
けるポリエステル樹脂及びメラミン樹脂の量は、固形分
重量による表示であり、硬化触媒の量は、それぞれのス
ルホン酸化合物の量に換算して重量表示した。なお、実
施例及び比較例の塗料化に際しては、黒顔料であるカー
ボンブラックの分散を行い、また、セルロースアセテー
トブチレートは、メチルエチルケトン/トルエン/キシ
レン/酢酸ブチル=2/1/1/1の混合溶剤に溶解さ
せ固形分20%溶液として使用した。さらにシクロヘキ
サノン/スワゾール1500(コスモ石油(株)製、芳
香族石油系高沸点溶剤)=60/40(重量比)の混合
溶剤を塗料粘度調整などのために使用した。塗装に際し
ては、塗料粘度をフォードカップ #4で約100秒(2
5℃)に調整した。
上にプライマーを塗装せずに、この鋼板に直接に後記表
1に記載の配合の塗料組成物を塗装する以外は実施例1
と同様に行い、鋼板上にプライマー塗膜を介さずに上塗
塗膜を形成した上塗塗装鋼板を得た。得られた塗装鋼板
について各種試験を行った。その結果を表2に示す。
である。
は、いずれも東洋紡績(株)製のポリエステル樹脂であ
り、下記表3に示す性状値を有する。
(株)製、数平均分子量1,000以下の低分子量メチ
ルエーテル化メラミン樹脂、ヘキサキス(メトキシメチ
ル)メラミンの含有量が60重量%以上。
60:大日本インキ化学工業(株)製、n−ブチルエー
テル化メラミン樹脂。
トマンケミカル社製、セルロースアセテートブチレー
ト、ブチリル含量52%、アセチル含量2.0%、ヒド
ロキシル含量1.8%。
ンケミカル社製、セルロースアセテートブチレート、ブ
チリル含量50%、アセチル含量2.8%、ヒドロキシ
ル含量1.7%。
ルホン酸のジn−ブチルアミンによる中和物。酸のアミ
ンによる中和当量は1.0。
ンゼンスルホン酸のジメチルオキサゾリジンによる中和
物。酸のアミンによる中和当量は1.0。
行った。
した。塗面にハジキ、凹み、曇りなどの塗面異常の認め
られないものを良好(○)とした。
いて、塗面を外側にして試験板を180度折曲げて、折
曲げ部分にワレが発生しなくなるT数を表示した。T数
とは、折曲げ部分の内側に何もはさまずに180度折曲
げを行った場合を0T、試験板と同じ厚さの板を1枚は
さんで折曲げた場合を1T、2枚の場合を2T、……8
枚の場合を8Tとした。
3.2(1990)デュポン式耐衝撃性試験に準じて、
落錘重量500g、撃芯の尖端直径1/2インチ、落錘
高さ50cmの条件にて塗装板の塗面に衝撃を加えた。つ
いで衝撃を加えた部分にセロハン粘着テープを貼着し、
瞬時にテープを剥がしたときの塗膜の剥がれ程度を評価
した。
フで素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの
平行な直線を1mm間隔で引いて、1×1mmのます目10
0個を作成した。この塗面にセロハン粘着テープを貼着
し、テープを急激に剥がした後の塗面を観察し下記基準
で評価した。
以上残存 ×:多く剥離し、ます目の残存数は90個未満 耐ブロッキング性:2枚の試験板の塗面同士を合わせ
て、温度50℃、加重80kg/cm2の条件で24時間密着
させた後、板を剥がした。その剥がし易さを評価した。
とれる。
容易にとれる。
すのに力を要するが、剥がした塗面に異常は認められな
い。
面に異常が認められる。
ケトンを浸み込ませたガーゼにて塗面に約1kg/cm2の荷
重をかけて約5cmの長さの間を往復させた。プライマー
塗膜(ワンコートの場合は鋼板)が見えるまでの往復回
数を記録した。50回の往復でプライマー塗膜(ワンコ
ートの場合は鋼板)が見えないものは50<と表示し
た。
験500時間後の平面部における白錆発生の面積率で評
価した。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)ガラス転移温度−25〜35℃、
数平均分子量1,000〜35,000及び水酸基価3
〜40mgKOH/g を有するポリエステル樹脂60〜95重
量部及び(B)メチルエーテル化メラミン樹脂、及びメ
チルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル化メラミ
ン樹脂とのメラミン樹脂混合物のいずれかであるメラミ
ン樹脂硬化剤 5〜40重量部、の合計量100重量部
に対して、(C)セルロースアセテートブチレート 1
〜15重量部を含有することを特徴とする塗料組成物。 - 【請求項2】 ポリエステル樹脂(A)とメラミン樹脂
硬化剤(B)との合計量100重量部に対して、さらに
スルホン酸化合物のアミン中和物である硬化触媒をスル
ホン酸化合物の量に換算した値として、0.1〜3.0
重量部含有することを特徴とする請求項1記載の塗料組
成物。 - 【請求項3】 ポリエステル樹脂(A)とアミノ樹脂硬
化剤との合計100重量部に対して、さらに防錆顔料を
1〜20重量部含有することを特徴とする請求項1又は
2記載の塗料組成物。 - 【請求項4】 金属板上に、プライマー塗膜を介して、
又は介さずに、請求項1又は3記載の塗料組成物の硬化
塗膜が形成されてなることを特徴とする塗装金属板。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24915495A JP3394640B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24915495A JP3394640B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0987581A true JPH0987581A (ja) | 1997-03-31 |
JP3394640B2 JP3394640B2 (ja) | 2003-04-07 |
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JP24915495A Expired - Lifetime JP3394640B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3394640B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176609A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Kansai Paint Co Ltd | 被覆用樹脂組成物 |
CN109796841A (zh) * | 2017-11-17 | 2019-05-24 | 荒川化学工业株式会社 | 热固化型剥离涂覆剂和剥离膜 |
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1995
- 1995-09-27 JP JP24915495A patent/JP3394640B2/ja not_active Expired - Lifetime
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