JPH0987207A - アルカジエン類の製造方法 - Google Patents

アルカジエン類の製造方法

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JPH0987207A
JPH0987207A JP24767995A JP24767995A JPH0987207A JP H0987207 A JPH0987207 A JP H0987207A JP 24767995 A JP24767995 A JP 24767995A JP 24767995 A JP24767995 A JP 24767995A JP H0987207 A JPH0987207 A JP H0987207A
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Keiichi Sato
啓一 佐藤
陽子 ▲勢▼藤
Yoko Seto
Iwao Nakajima
巌 中嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2/00Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms
    • C07C2/02Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons
    • C07C2/04Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons by oligomerisation of well-defined unsaturated hydrocarbons without ring formation
    • C07C2/38Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons by oligomerisation of well-defined unsaturated hydrocarbons without ring formation of dienes or alkynes
    • C07C2/40Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition between unsaturated hydrocarbons by oligomerisation of well-defined unsaturated hydrocarbons without ring formation of dienes or alkynes of conjugated dienes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共役アルカジエンの還元的二量化反応による
アルカジエン類の製造方法を提供する。 【解決手段】 パラジウム化合物及び分子内にリン原子
を含む環状構造をもつ3価リン化合物を触媒として用
い、還元剤の存在下に共役アルカジエンを二量化反応さ
せて二量体アルカジエン類を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカジエン類の
製造方法に関する。詳しくは本発明は、共役アルカジエ
ンを還元的に二量化反応させて、該共役アルカジエンが
二量化した骨格を有する二量体アルカジエンを製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカジエン類は、各種の汎用または特
殊用途の有機化合物の合成原料等として有用な化合物で
ある。中でも1,3−ブタジエンを還元2量化して得ら
れる1,7−オクタジエンは両末端に種々の官能基を導
入したり、ポリオレフィンのコモノマーとして用いる
等、工業的に広い用途を持つ。アルカジエン類を製造す
る方法として、従来、パラジウム化合物及びリン原子を
含む環状構造をもたないホスフィン、ホスフィナイト、
ホスホナイト又はホスファイト化合物を触媒として用
い、共役アルカジエンを還元二量化反応させて二量体ア
ルカジエンを製造する方法が知られている(特公昭48
−29703号、特公平1−52372号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
パラジウム触媒の配位子として用いられるホスフィン化
合物としてトリフェニルホスフィンやトリエチルホスフ
ィンが、またホスフィナイト化合物、ホスホナイト化合
物、ホスファイト化合物としては、トリシクロヘキシル
ホスホナイトやトリイソプロピルホスファイト等が有利
であることが知られている。しかしながら、このような
従来技術において得られる二量体アルカジエンの収率及
び選択性は未だ十分なものではない。
【0004】錯体触媒反応は触媒として用いる金属成分
が重要な役割を示すが、それと共に使用される配位子の
種類の選定が、触媒反応の活性および選択性に重大な影
響を及ぼす。本発明者等は、パラジウム化合物及びリン
化合物を触媒として用いる、共役アルカジエンの還元二
量化反応において、所望の二量体アルカジエンを高収率
及び高選択率で得ることができる工業的に有利なアルカ
ジエン類の製造方法を提供するべく鋭意検討を重ねた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規な触媒系
を使用し、共役アルカジエンを還元二量化反応させて二
量体アルカジエンを製造する方法を提供するものであ
る。本発明者等は、従来、触媒として用いることの知ら
れている、パラジウム化合物及び環状構造をもたないリ
ン化合物の組み合わせの代わりに、パラジウム化合物と
環状構造をもつリン化合物を組み合わせた触媒を用い
て、還元剤の存在下に共役アルカジエンを二量化反応さ
せることにより、低いパラジウム濃度でも、触媒成分が
有効に、かつ効率よく利用され、二量体アルカジエン、
中でも、共役アルカジエンとして1,3−ブタジエンを
使用する場合には、直鎖オクタジエン類、特に1,7−
オクタジエンが高収率かつ高選択的に得られることを見
い出して本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、パラジウム化合物
及び分子内にリン原子を含む環状構造をもつ3価リン化
合物を触媒として用い、還元剤の存在下に共役アルカジ
エンを二量化反応させて該共役アルカジエンが二量化し
た骨格を有する二量体アルカジエンを製造することを特
徴とするアルカジエン類の製造方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明方法により二量体アルカジエンを製造するた
めの原料である共役アルカジエンとしては、1,3−ブ
タジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、クロロプレン、1,3−オクタジエン等
が挙げられる。原料が1,3−ブタジエンである場合、
通常入手可能のものとして、精製1,3−ブタジエン及
びいわゆるBB留分(BBP)、すなわちナフサ分解生
成物中のC4 留分混合物等が挙げられる。
【0008】主に経済性を考慮してBBPを原料とする
場合においては、原料BBP中に含有されるアセチレン
類およびアレン類を予め分離除去又は低減化しておくこ
とが望ましい。アセチレン類およびアレン類を分離除去
又は低減化するための方法は特に限定されず、公知の諸
方法が適宜採用可能である。1,3−ブタジエンの還元
二量化反応により、オクタジエン類を製造する場合に
は、BBP中のアセチレン類およびアレン類を除去ある
いは低減した後の、1,3−ブタジエン原料中のアセチ
レン類およびアレン類の総濃度は、可能な限り低いこと
が望ましいが、通常1,3−ブタジエンに対して1.0
重量%以下程度が望ましい。
【0009】本発明においては、主触媒としてパラジウ
ム化合物を使用する。使用されるパラジウム化合物の形
態およびその原子価状態については限定的ではなく、例
えば後述するような、共触媒として使用する特定の環状
3価リン化合物を配位子としてもつパラジウム化合物で
あるビス(ホスホナイト)パラジウム錯体、トリス(ホ
スホナイト)パラジウム錯体、テトラキス(ホスホナイ
ト)パラジウム錯体、ビス(ホスフィナイト)パラジウ
ム錯体、トリス(ホスフィナイト)パラジウム錯体、テ
トラキス(ホスフィナイト)パラジウム錯体、ビス(ホ
スファイト)パラジウム錯体、トリス(ホスファイト)
パラジウム錯体、テトラキス(ホスファイト)パラジウ
ム錯体等のビス(環状3価リン化合物)パラジウム錯
体、トリス(環状3価リン化合物)パラジウム錯体、テ
トラキス(環状3価リン化合物)パラジウム錯体等が挙
げられる。また、例えばテトラキス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセト
ン)二パラジウム、(1,5−シクロアルカジエン)
(無水マレイン酸)パラジウム等の0価パラジウム錯
体;硝酸パラジウム等のパラジウム無機酸塩;酢酸パラ
ジウム等のパラジウム有機酸塩;ビス(アセチルアセト
ナト)パラジウム、ビス(トリブチルホスフィン)パラ
ジウム酢酸塩等の2価パラジウム錯体等が挙げられる。
【0010】これらのパラジウム化合物の使用量は広範
囲に変化させ得るが、共役アルカジエン1モルについて
パラジウム原子として通常2×10-6モル以上、好まし
くは1×10-5モル以上で、通常0.1モル以下、好ま
しくは0.01モル以下の範囲内で選択される。本発明
では共触媒として、分子内にリン原子を含む環状構造を
もつ3価リン化合物(以下、単に「環状3価リン化合
物」ともいう)を使用することを特徴とする。
【0011】上記の環状3価リン化合物において、リン
原子に結合する原子としては、炭素または酸素が好まし
く、具体的には環状ホスフィン、環状ホスフィナイト、
環状ホスホナイト、環状ホスファイト等が挙げられる。
これらの環状3価リン化合物の中でも好ましいのは環状
ホスホナイト化合物であり、特に、下記一般式(1)で
示される環状ホスホナイト化合物が好ましい。
【0012】
【化2】
【0013】(式中、A1 は、置換されていてもよいア
リール基またはアルキル基を表し、A 2 及びA3 は独立
に、置換されていてもよいアリーレン基を表し、x及び
yは独立に、0または1の整数を表し、Qは、−CR1
2 −,−O−,−S−,−SO2 −,−NR3 −,−
SiR4 5 −又は−CO−で表わされる2価の架橋基
を表し、R1 及びR2 は独立に、水素、炭素数1〜12
のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表
し、R3 ,R4 及びR5 は独立に、水素又はメチル基を
表し、nは0または1の整数を表す。)
【0014】式(1)中、A1 で示されるアリール基と
しては、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル
基、アルキル置換ナフチル基等の炭素数6〜30のアリ
ール基が挙げられ、これらのアリール基(A1 )はメト
キシ基、、エトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキ
シ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基、ジメチルアミ
ノ基、ジオクチルアミノ基等の総炭素数2〜30のジア
ルキルアミノ基、−SO3 Na,−COONa,−CO
OCH3 等の基により置換されていてもよい。また、A
1 で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基等の
炭素数1〜20の脂肪族鎖状炭化水素基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘキシルメチル基等の炭素数3〜20の脂
肪族環状炭化水素基、ベンジル基等の炭素数7〜20の
アラルキル基等が挙げられ、これらのアルキル基はメト
キシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ
基等の炭素数1〜20のアルコキシ基、ジメチルアミノ
基、ジオクチルアミノ基等の総炭素数2〜30のジアル
キルアミノ基、−SO3 Na,−COONa,−COO
CH3 等の基により置換されていてもよい。
【0015】また、A2 及びA3 で表わされるアリーレ
ン基としては、フェニレン基、アルキル置換フェニレン
基、アリール置換フェニレン基、ナフチレン基、アルキ
ル置換ナフチレン基、アリール置換ナフチレン基等の炭
素数6〜30のアリーレン基が挙げられ、これらのアリ
ーレン基はメトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ
基、デシルオキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ
基、ジメチルアミノ基、ジオクチルアミノ基等の総炭素
数2〜30のジアルキルアミノ基、−SO3 Na,−C
OONa,−COOCH3 等の基により置換されていて
もよい。
【0016】さらに、Qで表される2価の架橋基につい
て、基−CR1 2 −のR1 及びR 2 で表わされる炭素
数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が
挙げられる。かかる環状ホスホナイト化合物の例として
は、次のような化合物が例示される。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】前記式(1)で示される環状ホスホナイト
化合物の中でも、A1 がアルキル基、アリール基、アル
コキシ基、ジアルキルアミノ基又はSO3 Na基で置換
されていてもよい炭素数6〜30のアリール基であるも
のが好ましい。また、Qは−CR1 2 −であるのが好
ましく、R1 及びR2 は独立に、水素、炭素数1〜12
のアルキル基、フェニル基、トリル基を表し、A2 及び
3 で表わされるアリーレン基は、独立に、置換されて
いてもよい1,2−アリーレン基であるのが好ましい。
特にアリーレン基の6位に炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数1〜20のアルコキシ基等の置換基を有し、
3位、4位及び5位の1箇所以上に炭素数1〜20のア
ルキル基等の置換基を有していてもよい1,2−フェニ
レン基であるのが好ましい。但し、ここで1,2−フェ
ニレン基の1位はリン原子と結合する酸素原子と結合す
る位置とする。
【0026】前記環状3価リン化合物の使用量は、パラ
ジウム原子1モルに対してリン原子換算で通常0.1モ
ル以上、好ましくは2モル以上程度から選択され、通常
250モル以下、好ましくは150モル以下、更に好ま
しくは100モル程度であり、上記範囲の中で反応の条
件下で反応液中に溶解する範囲内が望ましい。本発明に
おいては、還元剤を用いる。還元剤としては、水素原子
放出性の還元剤が適当で、具体的には分子状水素、リチ
ウムアルミニウムハイドライド、ナトリウムボロハイド
ライド、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、蟻酸、蟻酸エ
ステル、蟻酸アンモニウム塩等をあげることができる。
中でも蟻酸、蟻酸エステル、蟻酸アンモニウム塩が好ま
しい。還元剤の使用量としては、原料の共役アルカジエ
ン2分子に対して放出水素分子換算で1分子以上であれ
ば、任意の範囲から選択できるが、経済的な面からみた
場合には、原料共役アルカジエン2分子に対してちょう
ど放出水素分子換算で1分子となる量で使用するのが好
ましい。
【0027】本発明においては、反応液中のパラジウム
化合物又はリン化合物を安定化させる、或いはアルカジ
エン類への反応性や選択性を高める、また還元剤の種類
により、中性条件下で反応させることで、反応器の材質
の制限をなくす等の目的で、反応液中にアミン化合物を
存在させることもできる。使用するアミン化合物として
は、3級アミン化合物が最も好ましい。具体的なアミン
化合物の例としては、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオ
クチルアミンなどで代表されるトリアルキルアミン類、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−3−ブタノールなど
のアミノアルコール類、ピリジン、2,6−ジメチルピ
リジン等のヘテロ芳香族アミン、およびN,N−ジメチ
ル−2−メトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−3
−エトキシプロピルアミン、N−メチルピロリジン、N
−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N′
−ジメチルピペラジン、N−メチルピペコリン、N,
N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレン
ジアミン等が挙げられる。このようなアミン化合物の使
用量としては、共役アルカジエン1重量部に対して、通
常0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上
で、通常20重量部以下、好ましくは5重量部以下の範
囲から任意に選択される。
【0028】上記、共役アルカジエンの還元二量化反応
を行うにあたって、反応をより円滑に行うためには溶媒
を使用するのが好適である。使用できる溶媒としては、
ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
エチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソ
プロピルケトン、エチル−n−ブチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリ
ル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等のアルカン類、ヘキセン、オクテン等の
アルケン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、スルホラン等のスルホン類、ニトロベンゼン、ニト
ロメタン等のニトロ化合物、ピリジン、α−ピコリン等
のピリジン類、アセトアミド、プロピオンアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノ
ール、n−ヘキサノール、n−オクタノール等のアルコ
ール類、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類な
どが例示される。かかる溶媒は、これらを単独で、また
は混合溶媒としてのいずれで使用してもよい。
【0029】溶媒の使用量は限定的ではないが、共役ア
ルカジエン1重量部に対して通常0.1重量部以上、好
ましくは1重量部以上、通常50重量部以下、好ましく
は10重量部以下の範囲から任意に選択される。共役ア
ルカジエンを反応させるための反応温度は、室温から1
80℃程度の範囲から選択することができるが、通常、
30〜130℃程度の温度範囲を選ぶのがより一般的で
ある。反応圧力は常圧から200kg/cm2 程度の範
囲から選択される。この際、窒素、ヘリウム、アルゴ
ン、二酸化炭素等の反応に不活性な気体を共存させるこ
とも可能である。
【0030】本発明においては、上記の反応原料、反応
条件にて共役アルカジエンを還元二量化反応させてアル
カジエン類を生成させる。アルカジエン類は所望により
蒸留等の公知の手段により分離回収することができる。
本発明の方法は、連続式、半連続式、および回分式操作
を含む周知の技術を用いて実施することができる。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明の具体的態様を更に
詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以
下の実施例によって限定されるものではない。 実施例1 内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、窒
素ガス雰囲気下で0.137ミリモルの酢酸パラジウ
ム、0.54ミリモルのフェニル(2,2′−メチレン
ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノキシ))ホス
フィン、50mlのジメチルホルムアミド(DMF)、
4.26gの蟻酸、ガスクロマトグラフィー分析用の内
部標準としてのo−キシレン1.5mlを仕込み、更に
9.55gの1,3−ブタジエンを導入した。反応混合
液を800rpmの速度で攪拌しながら20分かけて内
温が75℃になるまで加温した。75℃で30分間反応
を継続したのち、ガスクロマトグラフィーで分析した結
果、仕込1,3−ブタジエン当たりの収率として、9
5.9%のオクタジエン類が得られた。
【0032】実施例2 実施例1において、酢酸パラジウムの使用量を0.02
54ミリモルとし、ホスホナイト化合物の使用量を0.
104ミリモルとし、DMFの使用量を67mlとし、
1,3−ブタジエン量を13.04gで、反応時間を4
時間としたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った
結果、仕込1,3−ブタジエン当たりの収率として、9
4.7%のオクタジエン類が得られた。ガスクロマトグ
ラフィーに検出された生成物全量から算出されるオクタ
ジエン類の選択性は99.7%であった。さらに、オー
トクレーブ内の反応液を単蒸留して、オクタジエン類を
得、H−NMR測定により、異性体比を求めたところ、
1,7−オクタジエンと1,6−オクタジエンの選択性
は、各々、97.1%、2.9%であった。
【0033】実施例3 実施例2において、蟻酸を、76%蟻酸水溶液6.5m
lに変えて、反応時間2時間としたこと以外は実施例2
と同様に反応を行った結果、仕込1,3−ブタジエン当
たりの収率として、53.6%のオクタジエン類が得ら
れた。
【0034】比較例1 実施例2において、環状ホスホナイト化合物であるフェ
ニル(2,2′−メチレンビス(6−t−ブチル−4−
メチルフェノキシ))ホスフィンに代えて、非環状ホス
ホナイト化合物であるフェニルビス(2,4−ジメチル
−6−t−ヘキシルフェノキシ)ホスフィン0.104
mmolに変えて、反応時間2時間としたこと以外は同
様に反応を行った結果、仕込1,3−ブタジエン当たり
の収率として、25.9%のオクタジエン類が得られ
た。また、得られたオクタジエンの異性体比は、1,7
−/1,6−=54%/46%であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法により共役アルカジエン、
例えば、1,3−ブタジエンを還元二量化反応させるこ
とで、二量体アルカジエン、例えばオクタジエン類を高
収率かつ高選択的に製造することができ、工業的な利用
価値が高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム化合物及び分子内にリン原子
    を含む環状構造をもつ3価リン化合物を触媒として用
    い、還元剤の存在下に共役アルカジエンを二量化反応さ
    せて該共役アルカジエンが二量化した骨格を有する二量
    体アルカジエンを製造することを特徴とするアルカジエ
    ン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 分子内にリン原子を含む環状構造をもつ
    3価リン化合物が、ホスホナイト化合物である請求項1
    に記載のアルカジエン類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ホスホナイト化合物が、下記一般式
    (1)で表わされるホスホナイト化合物である請求項2
    に記載のアルカジエン類の製造方法。 【化1】 (式中、A1 は、置換されていてもよいアリール基また
    はアルキル基を表し、A 2 及びA3 は独立に、置換され
    ていてもよいアリーレン基を表し、x及びyは独立に、
    0または1の整数を表し、Qは、−CR1 2 −,−O
    −,−S−,−SO2 −,−NR3 −,−SiR4 5
    −又は−CO−で表わされる2価の架橋基を表し、R1
    及びR2 は独立に、水素、炭素数1〜12のアルキル基
    又は置換されていてもよいアリール基を表し、R3 ,R
    4 及びR5 は独立に、水素又はメチル基を表し、nは0
    または1の整数を表す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8722953B2 (en) 2006-07-05 2014-05-13 Evonik Degussa Gmbh Method for producing dienes by hydrodimerization

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