JPH09176085A - アルカジエン酸類の製造方法 - Google Patents

アルカジエン酸類の製造方法

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JPH09176085A
JPH09176085A JP7338916A JP33891695A JPH09176085A JP H09176085 A JPH09176085 A JP H09176085A JP 7338916 A JP7338916 A JP 7338916A JP 33891695 A JP33891695 A JP 33891695A JP H09176085 A JPH09176085 A JP H09176085A
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group
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palladium
reaction
atoms
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JP7338916A
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Keiichi Sato
啓一 佐藤
陽子 ▲勢▼藤
Yoko Seto
Iwao Nakajima
巌 中嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカジエン酸類の製造方法の提供。 【解決手段】 パラジウム化合物及びリン原子に異なる
二種以上の原子が結合した三価リン化合物を触媒として
用い、共役アルカジエンを水又は水酸基含有化合物、及
び一酸化炭素と反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカジエン酸類
の製造方法に関する。詳しくは、本発明は、特定のパラ
ジウム錯体触媒を用いて、共役アルカジエンを、水又は
水酸基含有化合物、及び一酸化炭素と反応させることに
よりアルカジエン酸類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカジエン酸類は、水素化、異性化、
各種付加反応等の処理により容易に工業上有用な可塑
剤、香気成分等の原料や、コモノマー用オレフィンに容
易に転化することができ、化学工業的に重要な化合物で
ある。かかるアルカジエン酸類を製造する方法として、
従来パラジウム化合物及びホスフィン化合物を触媒とし
て用い、共役アルカジエンを、水またはアルコール、一
酸化炭素と反応させることにより、アルカジエン酸類を
製造する方法が、例えば特開昭53−147025号に
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記方法においては、
パラジウム触媒の配位子であるホスフィン化合物とし
て、トリアリールホスフィンが用いられている。しかし
ながら、この場合得られるアルカジエン酸類について
は、そのパラジウム触媒当りの収率が低いという問題点
がある。錯体触媒反応は、触媒として用いる金属成分が
重要な役割を示すが、それと共に使用される配位子の種
類の選定が、触媒反応の活性及び選択性に重大な影響を
及ぼす。本発明の課題は、パラジウム化合物及び特定の
リン化合物からなる触媒系を用い、共役アルカジエン
を、水又は水酸基含有化合物、及び一酸化炭素と反応さ
せて、共役ジエンの二量化カルボニル化により得られた
骨格を有するアルカジエン酸類を高収率、高選択率で得
ることができる工業的に有利なアルカジエン酸類の製造
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来触媒
として用いることが知られている、パラジウム化合物及
びホスフィン化合物の組合わせの代りに、パラジウム化
合物及びリン原子に異なる二種以上の原子が結合した三
価リン化合物を組合わせた触媒を用いて、共役アルカジ
エンの二量化カルボニル反応を行うことにより、驚くべ
きことに、低いパラジウム濃度でも、触媒成分が有効
に、効率よく利用され、アルカジエン酸類を合成し得る
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、パラジウム化合物及びリ
ン原子に異なる二種以上の原子が結合した三価リン化合
物を触媒として用い、共役アルカジエンを、水又は水酸
基含有化合物、及び一酸化炭素と反応させることを特徴
とするアルカジエン酸類の製造方法にある。以下、本発
明の方法を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の態様】
(共役アルカジエン)本発明方法により二量化カルボニ
ル化によりアルカジエン類を製造するための共役アルカ
ジエンとしては、1,3−ブタジエン、2−エチル−
1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、クロロプ
レン、1,3−オクタジエン等が挙げられる。原料が
1,3−ブタジエンである場合、通常入手可能のものと
して、精製1,3−ブタジエン及びいわゆるBBP(ブ
テン−ブタジエン留分)即ち、ナフサ分解生成物中のC
4留分混合物等が挙げられる。主に経済性を考慮してB
BPを原料とする場合においては、原料BBP中に含有
されるアセチレン類及びアレン類を予め分離除去して置
くことが望ましい。アセチレン類及びアレン類を低減化
するための方法は特に限定されず、公知の諸法が適宜採
用可能である。1,3−ブタジエンの偶数量化水和反応
(例えば、水和二量化、水和四量化)によりオクタジエ
ノール類或いはヘキサデカテトラエノール類を製造する
場合には、BBP中のアセチレン類及びアレン類を除去
或いは低減した後の、1,3−ブタジエン原料中のアセ
チレン類及びアレン類の総濃度は、可能な限り低いこと
が望ましいが、通常1,3−ブタジエンに対して1.0
重量%以下程度が望ましい。
【0007】(水、水酸基含有化合物)本発明に用いら
れる水又は水酸基含有化合物の中、アルコールの具体例
としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタ
ノール、t−ブタノール、アリルアルコール等の脂肪族
アルコール、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール
が挙げられ、又、フェノールの具体例としては、例えば
フェノール、クレゾール等が挙げられる。これら水又は
水酸基含有化合物の純度については、二量化カルボニル
化反応に影響を与えない程度の純度のものが適宜使用さ
れる。また、これらの使用量については特に限定的では
ないが、共役アルカジエンの1モルに対して、通常0.
5〜20モル、好ましくは1〜10モルの範囲から選択
される。
【0008】(一酸化炭素)本発明に用いられる一酸化
炭素は、高純度のものはもとより、窒素、アルゴン、二
酸化炭素、水素など反応に悪影響を及ぼさない他のガス
で希釈されているものでも使用することができる。
【0009】(パラジウム化合物)本発明においては、
主触媒としてパラジウム化合物を使用する。使用される
パラジウム化合物の形態及びその原子価状態について
は、必ずしも限定的ではなく、後述するような、共触媒
として使用する、リン原子に異なる二種以上の原子が結
合した三価リン化合物を配位子として持つビス(ホスフ
ィナイト)パラジウム錯体、トリス(ホスフィナイト)
パラジウム錯体、テトラキス(ホスフィナイト)パラジ
ウム錯体、ビス(ホスホナイト)パラジウム錯体、トリ
ス(ホスホナイト)パラジウム錯体、テトラキス(ホス
ホナイト)パラジウム錯体の他、例えばテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二パラジウム、(1,5−シクロオク
タジエン)(無水マレイン酸)パラジウム等の0価パラ
ジウム錯体;硝酸パラジウム等のパラジウム無機酸塩;
酢酸パラジウム等のパラジウム有機酸塩;ビス(アセチ
ルアセトン)パラジウム、ビス(トリブチルホスフィ
ン)パラジウム酢酸塩等の二価パラジウム錯体等が挙げ
られる。これらのパラジウム化合物の使用量は広範囲に
可変であるが、通常共役アルカジエン1モルについてパ
ラジウムとして0.000002〜1グラム原子、好ま
しくは0.00002〜0.1グラム原子の範囲内で選
択される。
【0010】(三価リン化合物)本発明では共触媒とし
て、リン原子に異なる二種以上の原子が結合した三価リ
ン化合物を使用することを特徴とする。リン原子に異な
る二種以上の原子が結合した三価リン化合物としては、
ホスホナイト(リン原子に二つの酸素原子と一つの炭素
原子がいずれも単結合で結合した構造を有するリン化合
物)、及び、ホスフィナイト(リン原子に一つの酸素原
子と二つの炭素原子がいずれも単結合で結合した構造を
有するリン化合物)が挙げられる。
【0011】(ホスホナイト化合物)この中、ホスホナ
イト化合物としては、具体的には下記一般式(I)、
(II)、(III )又は(IV)で表わされるホスホナイト
化合物が用いられる。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】(式(I)〜(IV)中、A1 、A4 は独立
に、置換されていてもよいアリール基またはアルキル基
を表し、A5 、A6 、A13、A14、A15及びA16は独立
に、置換されていてもよいアリール基を表し、A2 、A
3 、A8 、A9 、A10及びA 11は独立に、置換されてい
てもよいアリーレン基を表し、A7 及びA12は独立に、
置換されていてもよい二価の炭化水素基を表し、x、x
1 、y、y1 、z及びlは独立に0または1の整数を表
し、Q、Q1 及びTは独立に−CR1 2 −、−O−、
−S−、−SO2 −、−NR3 −、−SiR4 5 −、
又は−CO−で表される二価の架橋基を表し、R1 及び
2 は独立に水素、炭素数1〜12のアルキル基、フェ
ニル基、トリル基、又はアニシル基を表し、R3 、R4
及びR5は独立に水素又はメチル基を表し、n、m及び
kは0または1の整数を表す。)
【0017】上記式(I)〜(IV)中、A1 及びA4
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
オクチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアリール置
換アルキル基等の炭素数6〜30のアルキル基が挙げら
れ、これらのアルキル基はメトキシ基、エトキシ基、ヘ
キシルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜20の
アルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジオクチルアミノ基
等の炭素数2〜30のジアルキルアミノ基、−SO3
a、−COONa、−COOCH3 等の基等により置換
されていてもよい。A1 、A4 、A5 、A6 、A13、A
14、A15及びA 16におけるアリール基としては、フェニ
ル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、アルキル置
換ナフチル基等の炭素数6〜30のアリール基が挙げら
れ、これらのアリール基はメトキシ基、エトキシ基、ヘ
キシルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜20の
アルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジオクチルアミノ基
等の炭素数2〜30のジアルキルアミノ基、−SO3
a、−COONa、−COOCH3 等の基により置換さ
れていてもよい。A2 、A3 、A8 、A9 、A10及びA
11におけるアリーレン基としては、フェニレン基、アル
キル置換フェニレン基、アリール置換フェニレン基、ナ
フチレン基、アルキル置換ナフチレン基、アリール置換
ナフチレン基等の炭素数6〜30のアリーレン基が挙げ
られ、これらのアリーレン基はメトキシ基、エトキシ
基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜
20のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジオクチルア
ミノ基等の炭素数2〜30のジアルキルアミノ基、−S
3 Na、−COONa、−COOCH3 等の基により
置換されていてもよい。A7 及びA12における二価の炭
化水素基としては、フェニレン基、アルキル置換フェニ
レン基、アリール置換フェニレン基、ナフチレン基、ア
ルキル置換ナフチレン基、アリール置換ナフチレン基等
の炭素数6〜30のアリーレン基、メチレン基、エチレ
ン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、アリール置換ブ
チレン基等の炭素数6〜30のアルキレン基、並びに、
上記アルキレン基とアリーレン基の直列に接合した基で
あり、これらの基はメトキシ基、エトキシ基、ヘキシル
オキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜20のアルコ
キシ基、ジメチルアミノ基、ジオクチルアミノ基等の炭
素数2〜30のジアルキルアミノ基、−SO3 Na、−
COONa、−COOCH3 等の基により置換されてい
てもよい。R1 及びR2 で表される炭素数1〜12のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。かか
るホスホナイト化合物の例としては、次のような化合物
が例示される。
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】
【化16】
【0030】
【化17】
【0031】前記式(I)及び(III )で示されるホス
ホナイト化合物の中でも、A1 はアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、−SO3 Na
で示される基で置換されていてもよい炭素数6〜30の
アリール基が好ましい。また、Qとしては−CR1 2
であって、R1 及びR2 は独立に水素原子又は炭素数1
〜6のアルキル基であるのが好ましい。A2 、A3 、A
8 、A9 、A10及びA 11で示されるアリーレン基は、置
換されていてもよい1,2−アリーレン基であるのが好
ましく、特に6位に炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基等の置換基を有し、3位、4
位、及び5位の1カ所以上に炭素数1〜20のアルキル
基等の置換基を有していてもよい1,2−フェニレン基
であるのが好ましい。但し、ここで1,2−フェニレン
基の1位はリン原子と結合する酸素原子と結合するもの
とする。
【0032】一方、前記式(II)及び(IV)で示される
ホスホナイト化合物の中でも、A5、A6 、A13
14、A15及びA16は、o−位に炭素数1〜20のアル
キル基を有し、ベンゼン環上に他の置換基を有してもよ
いフェニル基が好ましい。A4 はアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、−SO3 Na
で示される基で置換されていてもよい炭素数6〜30の
アリール基が好ましい。
【0033】(ホスフィナイト化合物)また、ホスフィ
ナイト化合物としては、より具体的には下記一般式
(V)で表されるホスフィナイト化合物が使用される。
【0034】
【化18】
【0035】(式(V)中、A17、A18及びA19は独立
に、置換されていてもよいアリール基を表す。)かかる
ホスフィナイト化合物の具体例としては、次のような化
合物が例示される。
【0036】
【化19】
【0037】
【化20】
【0038】
【化21】
【0039】
【化22】
【0040】前記一般式(V)で示されるホスフィナイ
ト化合物の中でも、A17、A18はアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、−SO3 Na
で示される基で置換されても良いC6 〜C30のアリール
基が好ましい。A19は、置換されていてもよいアリール
基であるのが好ましく、特にo−位に炭素数1〜20の
アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基等の置換基
を有し、m−位、またはp−位の1つ以上に炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、−
SO3 Naで示される基等の置換基を有してもよいフェ
ニル基またはナフチル基であるのが好ましい。
【0041】前記の、リン原子に異なる二種以上の原子
が結合した三価リン化合物の使用量は、通常パラジウム
1グラム原子に対して0.1〜250モル程度から選択
されるが、好ましくは2〜150モル、更に好ましく
は、2〜100モル程度である。なお、リン原子に異な
る二種以上の原子が結合した三価リン化合物の使用量
は、上記範囲の中で反応の条件下で反応液中に溶解する
範囲内が望ましい。
【0042】(塩基性化合物)本発明においては、反応
液中のパラジウム化合物を安定化させる、或いは、所望
のアルカジエン酸類への反応性や選択性を高める等の目
的で、反応液中に塩基性化合物を存在させることもでき
る。塩基性化合物としては、アミン化合物、ピリジン誘
導体、アミド類等が挙げられる。これらの中、特にアミ
ン化合物が好ましく、使用するアミン化合物は特に限定
されないが、二級以下のアミン化合物を用いた場合に
は、ブタジエンとの反応副生成物を与えることがあるの
で三級アミン化合物が最も好ましい。
【0043】具体的なアミン化合物の例としては、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンなどで代表
されるトリアルキルアミン類、1−N,N−ジメチルア
ミノ−2−プロパノール、1−N,N−ジメチルアミノ
−3−ブタノールなどのアミノアルコール類、ピリジ
ン、2,6−ジメチルピリジン等のヘテロ芳香族アミ
ン、及びN,N−ジメチル−2−メトキシエチルアミ
ン、N,N−ジメチル−3−エトキシプロルアミン等の
アルコキシアルキルアミン類、N−メチルピロリジン、
N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,
N′−ジメチルピペラジン等の環状アミン類、N,N,
N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジア
ミン等のアルキレンジアミン類等が挙げられる。これら
の中、反応成績、沸点、溶解性、価格などの諸点を考慮
すると、トリエチルアミンが特に好ましい。このような
アミン化合物の使用量としては、通常アルカジエンに対
して、0.01〜20重量部、好ましくは、0.1〜5
重量部の範囲から任意に選択される。
【0044】(溶媒)上記共役アルカジエンの二量化カ
ルボニル化反応を行うに当っては、反応をより円滑に行
うためには溶媒を使用することもできる。使用し得る溶
媒としては、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、テ
トラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルイソプロピルケトン、エチルn−ブチルケトン等
のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
ゾニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン等のアルカン類、ヘキセン、オクテ
ン等のアルケン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキ
シド類、スルホラン等のスルホン類、ニトロベンゼン、
ニトロメタン等のニトロ化合物、ピリジン、α−ピコリ
ン等のピリジン誘導体、アセトアミド、プロピオンアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミ
ド類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t
−ブタノール、n−アルカノール等のアルコール類、蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類等が例
示される。かかる溶媒を使用する場合には、これらを単
独で、又は混合溶媒としてのいずれでも差し支えない。
溶媒を使用する場合の使用量は必ずしも限定的ではない
が、通常共役アルカジエン1重量部に対して50重量部
以下、好ましくは10重量部以下の範囲から任意に選択
される。
【0045】(反応方法)共役アルカジエンを二量化カ
ルボニル化反応させるための反応温度は、室温から18
0℃程度の範囲から選択することができるが、50〜1
30℃程度の温度範囲を選ぶのがより一般的であり、好
ましくは、75〜110℃の温度範囲がより望ましい。
反応圧力は常圧から200kg/cm2 程度の範囲から
選択される。この際、反応で消費される一酸化炭素の他
に、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の反応に
不活性な気体を共存させることも可能である。
【0046】本発明においては、以上に説明した反応原
料、反応条件にて共役アルカジエンと水又は水酸基含有
化合物と一酸化炭素とを反応させて共役アルカジエンの
二量化カルボニル化によって得られた骨格を有するアル
カジエン酸を生成させる。尚、本発明の方法は、連続
式、半連続式、及び回分式操作を含む周知の技術を用い
て実施し得る。
【0047】
【実施例】次に実施例により本発明の具体的態様を更に
詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以
下の実施例によって限定されるものではない。
【0048】実施例1 内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、窒
素ガス雰囲気下で0.062ミリモルの酢酸パラジウ
ム、2.50ミリモルのフェニル(2,2′−メチレン
ビス(6−t−ブチル−4−メチル−フェノキシ))ホ
スフィン、47mlのメタノールを仕込み、更に14.
2gの1,3−ブタジエンを導入し、一酸化炭素を導入
し、全圧を40kg/cm2 ・Gとした。反応混合液を
800rpmの速度で攪拌しながら20分掛けて内温が
90℃になるまで加温した。90℃で3時間反応を継続
した後、ガスクロマトグラフィーで反応液を分析した結
果、6.92ミリモルの3,8−ノナジエン酸メチルが
得られ、この結果は、触媒1グラム原子、1時間当り、
3.69モルの3,8−ノナジエン酸メチルが得られた
ことを示す。
【0049】比較例1 内容積200mlのステンレス製オートクレーブに、窒
素ガス雰囲気下で4.00ミリモルの酢酸パラジウム、
16.0ミリモルのトリフェニルホスフィン、32ml
のDMF、16mlのメタノールを仕込み、更に43.
7gの1,3−ブタジエンを導入し、一酸化炭素を導入
し、全圧を40kg/cm2 ・G、反応器を窒素で10
kg/cm2 ・Gに加圧した。反応混合液を800rp
mの速度で攪拌しながら20分掛けて内温が100℃に
なるまで加温した。100℃で3時間反応を継続した
後、ガスクロマトグラフィーで反応液を分析した結果、
8.48ミリモルの3,8−ノナジエン酸メチルが得ら
れ、この結果は、触媒1グラム原子、1時間当り、0.
71モルの3,8−ノナジエン酸メチルが得られたこと
を示す。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、パラジウム化合物とリ
ン原子に異なる二種以上の原子が結合した三価リン化合
物とを組合せた触媒を用いて、共役アルカジエンの二量
化カルボニル化反応を行うことにより、所望のアルカジ
エン酸類を高収率且つ高選択率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム化合物及びリン原子に異なる
    二種以上の原子が結合した三価リン化合物を触媒として
    用い、共役アルカジエンを、水又は水酸基含有化合物、
    及び一酸化炭素と反応させることを特徴とするアルカジ
    エン酸類の製造方法。
JP7338916A 1995-12-26 1995-12-26 アルカジエン酸類の製造方法 Pending JPH09176085A (ja)

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JP7338916A JPH09176085A (ja) 1995-12-26 1995-12-26 アルカジエン酸類の製造方法

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