JPH0985852A - ゴム軸受およびその製造方法 - Google Patents
ゴム軸受およびその製造方法Info
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- JPH0985852A JPH0985852A JP25095595A JP25095595A JPH0985852A JP H0985852 A JPH0985852 A JP H0985852A JP 25095595 A JP25095595 A JP 25095595A JP 25095595 A JP25095595 A JP 25095595A JP H0985852 A JPH0985852 A JP H0985852A
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- Japan
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- rubber
- inner peripheral
- metal shell
- peripheral surface
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 研磨加工などの仕上げ工程を不要にして製造
コストの低減を図りつつ、内周面が平滑で高精度のもの
をユーザーサイドにおいても簡単に製造でき、しかも、
耐摩耗性の向上を図れるようにする。 【解決手段】 金属製シェル1の内周側に嵌合固定され
る筒状ゴム体2を、常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム
2Aの注入硬化により形成し、この筒状ゴム体2の内周
面の全域には、強磁性型芯5の使用により常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴム2Aに混入されている硬質磁性金
属粉末3を膜状に集中分布している。
コストの低減を図りつつ、内周面が平滑で高精度のもの
をユーザーサイドにおいても簡単に製造でき、しかも、
耐摩耗性の向上を図れるようにする。 【解決手段】 金属製シェル1の内周側に嵌合固定され
る筒状ゴム体2を、常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム
2Aの注入硬化により形成し、この筒状ゴム体2の内周
面の全域には、強磁性型芯5の使用により常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴム2Aに混入されている硬質磁性金
属粉末3を膜状に集中分布している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム軸受およびその
製造方法で、詳しくは、ポンプの水中軸受などに適用さ
れるもので、金属製シェルと該シェルの内周側に嵌合固
定される筒状ゴム体とからなり、シャフトまたはシャフ
トに外嵌させたスリーブとの間で緩衝機能を発揮させる
ようになしたゴム軸受およびその製造方法に関するもの
である。
製造方法で、詳しくは、ポンプの水中軸受などに適用さ
れるもので、金属製シェルと該シェルの内周側に嵌合固
定される筒状ゴム体とからなり、シャフトまたはシャフ
トに外嵌させたスリーブとの間で緩衝機能を発揮させる
ようになしたゴム軸受およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種の従来一般のゴム軸受は、筒状ゴ
ム体と金属製シェルとを各別に製作した上、筒状ゴム体
を金属製シェルの内周側に嵌合させて両者を接着剤によ
り一体に固着して製造されていた。
ム体と金属製シェルとを各別に製作した上、筒状ゴム体
を金属製シェルの内周側に嵌合させて両者を接着剤によ
り一体に固着して製造されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように製造され
る従来のゴム軸受は、筒状ゴム体の外周面と金属製シェ
ルの内周面との間にガタツキや片当たりによる偏摩耗の
原因となる隙間が発生しないようにするために、筒状ゴ
ム体の外径を金属製シェルの内径よりも少し大き目に形
成しておき、この筒状ゴム体を弾性的に縮径変形させな
がら金属製シェルの内周側に嵌合させて接着するもので
あるから、ゴム体の内面が歪変形しやすく、そのような
歪変形をなくして所定の仕上げ内径を得るためには製造
後にゴム体の内面を研磨加工するなどの複雑かつ高精度
な仕上げ工程が必要であり、例えばポンプメーカーなど
の軸受ユーザーサイドでの製造は困難で、軸受専業メー
カーでの製造に依存しなければならず、それだけ製造コ
ストの上昇は避けられないという問題があった。
る従来のゴム軸受は、筒状ゴム体の外周面と金属製シェ
ルの内周面との間にガタツキや片当たりによる偏摩耗の
原因となる隙間が発生しないようにするために、筒状ゴ
ム体の外径を金属製シェルの内径よりも少し大き目に形
成しておき、この筒状ゴム体を弾性的に縮径変形させな
がら金属製シェルの内周側に嵌合させて接着するもので
あるから、ゴム体の内面が歪変形しやすく、そのような
歪変形をなくして所定の仕上げ内径を得るためには製造
後にゴム体の内面を研磨加工するなどの複雑かつ高精度
な仕上げ工程が必要であり、例えばポンプメーカーなど
の軸受ユーザーサイドでの製造は困難で、軸受専業メー
カーでの製造に依存しなければならず、それだけ製造コ
ストの上昇は避けられないという問題があった。
【0004】そこで、本発明のうち請求項1記載の発明
は上記のような実情に鑑みてなされたもので、研磨加工
などの仕上げ工程を不要にしてユーザーサイドにおいて
も簡単に製造可能で製造コストの低減を図り得るもので
ありながら、内面が平坦で精度が高く、しかも耐摩耗性
に非常に優れたゴム軸受を提供することを目的としてい
る。
は上記のような実情に鑑みてなされたもので、研磨加工
などの仕上げ工程を不要にしてユーザーサイドにおいて
も簡単に製造可能で製造コストの低減を図り得るもので
ありながら、内面が平坦で精度が高く、しかも耐摩耗性
に非常に優れたゴム軸受を提供することを目的としてい
る。
【0005】また、請求項2記載の発明は、耐摩耗性に
優れた筒状ゴム体を容易確実に成形することができるゴ
ム軸受の製造方法を提供することを目的としている。
優れた筒状ゴム体を容易確実に成形することができるゴ
ム軸受の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】さらに、請求項3記載の発明は上記請求項
2記載の発明の目的に加えて、筒状ゴム体の内周面の平
滑性を一層向上することができるゴム軸受の製造方法を
提供することを目的としている。
2記載の発明の目的に加えて、筒状ゴム体の内周面の平
滑性を一層向上することができるゴム軸受の製造方法を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明に係るゴム軸受
は、金属製シェルと、該金属製シェルの内周側に嵌合固
定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受において、上記
筒状ゴム体が常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムより構
成され、該筒状ゴム体の内周面の全域に硬質金属粉末が
膜状に集中分布されていることを特徴とするものであ
り、上記常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムを用い、こ
れを注入硬化することで筒状ゴム体を形成させるので、
筒状ゴム体の内周面を研磨加工するなどの複雑かつ高精
度な仕上げ工程を要することなく平滑化することが可能
で、例えばポンプメーカー等の軸受ユーザーサイドでも
簡単にして安価に製作することができ、さらに、筒状ゴ
ム体の内周面全域には硬質金属粉末が膜状に集中分布さ
れているので、軸受の耐摩耗性能を高めることが可能で
ある。
に、本発明のうち請求項1記載の発明に係るゴム軸受
は、金属製シェルと、該金属製シェルの内周側に嵌合固
定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受において、上記
筒状ゴム体が常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムより構
成され、該筒状ゴム体の内周面の全域に硬質金属粉末が
膜状に集中分布されていることを特徴とするものであ
り、上記常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムを用い、こ
れを注入硬化することで筒状ゴム体を形成させるので、
筒状ゴム体の内周面を研磨加工するなどの複雑かつ高精
度な仕上げ工程を要することなく平滑化することが可能
で、例えばポンプメーカー等の軸受ユーザーサイドでも
簡単にして安価に製作することができ、さらに、筒状ゴ
ム体の内周面全域には硬質金属粉末が膜状に集中分布さ
れているので、軸受の耐摩耗性能を高めることが可能で
ある。
【0008】また、請求項2記載の発明に係るゴム軸受
の製造方法は、金属製シェルと、該金属製シェルの内周
側に嵌合固定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受の製
造方法であって、上記金属製シェルの内側に筒状ゴム体
の内径に等しい外径を有する円柱状の強磁性型芯を同心
状に位置決め保持し、この状態で、上記金属製シェルの
内周面と上記型芯の外周面との間の環状空間部に、硬質
磁性金属粉末を混入した常温硬化型ポリウレタン樹脂系
ゴムを注入硬化させることにより上記硬質磁性金属粉末
を上記型芯の磁気吸引作用で該型芯の外周面側に集中分
布させて上記筒状ゴム体を形成することを特徴とするも
のであり、上記強磁性型芯の使用によって常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴムの注入硬化時に該常温硬化型ポリ
ウレタン樹脂系ゴムに混入されている硬質磁性金属粉末
を型芯の磁気吸引作用により筒状ゴム体の内周面に集中
分布させることが可能であり、成形後のゴム体の内周面
側に別個に耐摩耗処理を施す場合に比べて耐摩耗性能の
高いゴム軸受を容易確実に製造することができる。
の製造方法は、金属製シェルと、該金属製シェルの内周
側に嵌合固定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受の製
造方法であって、上記金属製シェルの内側に筒状ゴム体
の内径に等しい外径を有する円柱状の強磁性型芯を同心
状に位置決め保持し、この状態で、上記金属製シェルの
内周面と上記型芯の外周面との間の環状空間部に、硬質
磁性金属粉末を混入した常温硬化型ポリウレタン樹脂系
ゴムを注入硬化させることにより上記硬質磁性金属粉末
を上記型芯の磁気吸引作用で該型芯の外周面側に集中分
布させて上記筒状ゴム体を形成することを特徴とするも
のであり、上記強磁性型芯の使用によって常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴムの注入硬化時に該常温硬化型ポリ
ウレタン樹脂系ゴムに混入されている硬質磁性金属粉末
を型芯の磁気吸引作用により筒状ゴム体の内周面に集中
分布させることが可能であり、成形後のゴム体の内周面
側に別個に耐摩耗処理を施す場合に比べて耐摩耗性能の
高いゴム軸受を容易確実に製造することができる。
【0009】さらに、請求項3記載の発明に係るゴム軸
受の製造方法は、請求項2記載の発明による製造方法に
おいて、上記型芯の外周面に、ゴム軸受の仕上げ内径に
等しい外径となるように離型剤が層状に塗布されている
ことを特徴とするものであり、上記常温硬化型ポリウレ
タン樹脂系ゴムの注入硬化により筒状ゴム体が形成され
た後の型芯の抜き出しが円滑かつ容易であって、その型
抜き時にゴム体の内周面を損傷することがなくなり、仕
上がり状態の良好な筒状ゴム体をより確実に形成するこ
とができる。
受の製造方法は、請求項2記載の発明による製造方法に
おいて、上記型芯の外周面に、ゴム軸受の仕上げ内径に
等しい外径となるように離型剤が層状に塗布されている
ことを特徴とするものであり、上記常温硬化型ポリウレ
タン樹脂系ゴムの注入硬化により筒状ゴム体が形成され
た後の型芯の抜き出しが円滑かつ容易であって、その型
抜き時にゴム体の内周面を損傷することがなくなり、仕
上がり状態の良好な筒状ゴム体をより確実に形成するこ
とができる。
【0010】ここで、各請求項記載の発明における常温
硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムとしては、メチレンビス
4−シクロヘキシルイソシアネート(PICM)とP
ICMのポリエーテル プレポリマー等の混合物からな
る主剤と、芳香族アミン、ポリアリキレングリコールと
芳香族アミンの共融混合物およびカーボンブラックの混
合物からなる硬化剤とを混合して化学反応させることに
より、気温20〜25°の常温下において12〜24時
間で硬化して伸び、弾性、引張り及び引裂き強度が高
く、かつ、耐摩耗性、耐薬品性に優れたゴム弾性体とな
るものである。具体的には、アイ・ティー・ダブリュー
・インダストリー株式会社製の商品名、「デブコン フ
レクサン80P、フレクサン80L、フレクサン96
L」などを挙げることができる。また、上記離型剤とし
ては、パラフィン系炭化水素にノルマルプロパノールお
よび水和アルミノケイ酸塩を添加混合してなるもので、
特に、パラフィン系炭化水素の含有量を70wt%以上
にしてペースト状にすることにより、液状のものより離
型性を優れたものにできる。さらに、常温硬化型ポリウ
レタン樹脂系ゴムに混入する硬質磁性金属粉末として
は、例えば高速度鋼(ハイス)などを挙げることができ
る。
硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムとしては、メチレンビス
4−シクロヘキシルイソシアネート(PICM)とP
ICMのポリエーテル プレポリマー等の混合物からな
る主剤と、芳香族アミン、ポリアリキレングリコールと
芳香族アミンの共融混合物およびカーボンブラックの混
合物からなる硬化剤とを混合して化学反応させることに
より、気温20〜25°の常温下において12〜24時
間で硬化して伸び、弾性、引張り及び引裂き強度が高
く、かつ、耐摩耗性、耐薬品性に優れたゴム弾性体とな
るものである。具体的には、アイ・ティー・ダブリュー
・インダストリー株式会社製の商品名、「デブコン フ
レクサン80P、フレクサン80L、フレクサン96
L」などを挙げることができる。また、上記離型剤とし
ては、パラフィン系炭化水素にノルマルプロパノールお
よび水和アルミノケイ酸塩を添加混合してなるもので、
特に、パラフィン系炭化水素の含有量を70wt%以上
にしてペースト状にすることにより、液状のものより離
型性を優れたものにできる。さらに、常温硬化型ポリウ
レタン樹脂系ゴムに混入する硬質磁性金属粉末として
は、例えば高速度鋼(ハイス)などを挙げることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は、本発明に係るゴム軸受
の縦断面図であり、同図において、1はステンレスなど
からなる金属製シェルであり、筒状部1aと該筒状部1
aの軸線方向の一端部から径外方に張り出し形成された
フランジ部1bとからなる。2は上記金属製シェル1の
内周側に嵌合固定された筒状ゴム体であり、この筒状ゴ
ム体2は、硬質磁性金属粉末3を混入した常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴムから構成されており、その内周面
の全域に、同図の拡大部で明示したように、硬質磁性金
属粉末3が膜状に集中分布されている。上記金属製シェ
ル1と筒状ゴム体2とにより内径がDなるゴム軸受4が
構成されている。
にもとづいて説明する。図1は、本発明に係るゴム軸受
の縦断面図であり、同図において、1はステンレスなど
からなる金属製シェルであり、筒状部1aと該筒状部1
aの軸線方向の一端部から径外方に張り出し形成された
フランジ部1bとからなる。2は上記金属製シェル1の
内周側に嵌合固定された筒状ゴム体であり、この筒状ゴ
ム体2は、硬質磁性金属粉末3を混入した常温硬化型ポ
リウレタン樹脂系ゴムから構成されており、その内周面
の全域に、同図の拡大部で明示したように、硬質磁性金
属粉末3が膜状に集中分布されている。上記金属製シェ
ル1と筒状ゴム体2とにより内径がDなるゴム軸受4が
構成されている。
【0012】図2は、上記ゴム軸受4を製造する前に準
備されている各構成要素を分解して示す斜視図であり、
同図において、5はマグネットなどの強磁性材からな
り、上記筒状ゴム体2の内径Dに等しい外径を有する円
柱状の強磁性型芯であり、これ以外に、上述した常温硬
化型ポリウレタン樹脂系ゴムおよび離型剤が準備されて
いる。
備されている各構成要素を分解して示す斜視図であり、
同図において、5はマグネットなどの強磁性材からな
り、上記筒状ゴム体2の内径Dに等しい外径を有する円
柱状の強磁性型芯であり、これ以外に、上述した常温硬
化型ポリウレタン樹脂系ゴムおよび離型剤が準備されて
いる。
【0013】図3および図4は上記の各準備物を使用し
てゴム軸受を製造している状態を示す縦断面図であり、
これらの図において、6は上記金属製シェル1の筒状部
1aの外径に等しい内径を有するとともに該筒状部1a
の軸線方向長さに等しい深さの凹部6aと上記型心5の
直径d0に等しい内径の貫通孔6bを形成してなる製造
用位置決め具であり、この製造用位置決め具6の凹部6
aに金属製シェル1を嵌合させるとともに貫通孔6bに
型心5を挿通保持させて、両者1,5を同心状に位置決
め保持させ、この状態で、上記金属製シェル1の筒状部
1aの内周面に対応する型芯5の外周面部分に離型剤を
塗布して、製造しようとするゴム軸受の仕上げ内径Dに
等しい外径dとなる厚さt{=1/2・(d−d0)}
の離型層7を形成した後、上記金属製シェル1の筒状部
1aの内周面とこれに対応する離型層7との間の環状空
間部Sに上記した常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2
Aを注入してこれを常温で硬化させる(図4)。
てゴム軸受を製造している状態を示す縦断面図であり、
これらの図において、6は上記金属製シェル1の筒状部
1aの外径に等しい内径を有するとともに該筒状部1a
の軸線方向長さに等しい深さの凹部6aと上記型心5の
直径d0に等しい内径の貫通孔6bを形成してなる製造
用位置決め具であり、この製造用位置決め具6の凹部6
aに金属製シェル1を嵌合させるとともに貫通孔6bに
型心5を挿通保持させて、両者1,5を同心状に位置決
め保持させ、この状態で、上記金属製シェル1の筒状部
1aの内周面に対応する型芯5の外周面部分に離型剤を
塗布して、製造しようとするゴム軸受の仕上げ内径Dに
等しい外径dとなる厚さt{=1/2・(d−d0)}
の離型層7を形成した後、上記金属製シェル1の筒状部
1aの内周面とこれに対応する離型層7との間の環状空
間部Sに上記した常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2
Aを注入してこれを常温で硬化させる(図4)。
【0014】ここで、上記型芯5がマグネットなどの強
磁性材から構成されているので、上記環状空間部Sに注
入された上記常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2Aが
硬化するまでの間に該ゴム2Aに混入されている硬質磁
性金属粉末3が上記型芯5の磁気吸引作用で該型芯5の
外周面側に引き寄せられて上記ゴム2Aの硬化により形
成された筒状ゴム2の内周面の全域に膜状に集中分布さ
れることになる。この後は、上記型芯5を軸方向に抜き
出すなどして解体することにより、図1に示すようなゴ
ム軸受4が製造される。
磁性材から構成されているので、上記環状空間部Sに注
入された上記常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2Aが
硬化するまでの間に該ゴム2Aに混入されている硬質磁
性金属粉末3が上記型芯5の磁気吸引作用で該型芯5の
外周面側に引き寄せられて上記ゴム2Aの硬化により形
成された筒状ゴム2の内周面の全域に膜状に集中分布さ
れることになる。この後は、上記型芯5を軸方向に抜き
出すなどして解体することにより、図1に示すようなゴ
ム軸受4が製造される。
【0015】このように製造されたゴム軸受4は、筒状
ゴム体2が常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2Aを型
芯5などを使用した注入硬化手段により形成されたもの
であるから、その内周面に歪などを生じることがないう
えに、離型層7の存在によって平滑性にも優れ、所定の
仕上げ内径Dに精度よく仕上げられているために、製造
後における研磨加工などの仕上げ工程が不要であり、そ
の結果、たとえばポンプメーカーなどのユーザーサイド
においても、上記した各構成要素1,5,6および構成
材料を準備しておくだけで、必要に応じて所定のゴム軸
受を簡単に製造することが可能である。
ゴム体2が常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム2Aを型
芯5などを使用した注入硬化手段により形成されたもの
であるから、その内周面に歪などを生じることがないう
えに、離型層7の存在によって平滑性にも優れ、所定の
仕上げ内径Dに精度よく仕上げられているために、製造
後における研磨加工などの仕上げ工程が不要であり、そ
の結果、たとえばポンプメーカーなどのユーザーサイド
においても、上記した各構成要素1,5,6および構成
材料を準備しておくだけで、必要に応じて所定のゴム軸
受を簡単に製造することが可能である。
【0016】また、上記筒状ゴム体2の内周面全域には
硬質磁性金属粉末3が膜状に集中分布されているので、
摺動時の摩耗が非常に少なくなり、耐摩耗性の著しい向
上を達成することができる。
硬質磁性金属粉末3が膜状に集中分布されているので、
摺動時の摩耗が非常に少なくなり、耐摩耗性の著しい向
上を達成することができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、金属製シェルの内周側に嵌合固定される筒状ゴム
体を常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムの注入硬化によ
り形成させることで、筒状ゴム体の内周面に歪などを発
生することなく、平滑性に優れた内周面とすることがで
きるために、研磨加工などの複雑かつ高精度な仕上げ工
程が不要で、例えばポンプメーカー等の軸受ユーザーサ
イドでも簡単に、かつ低コストに製作することができ
る。しかも、筒状ゴム体の内周面全域には硬質金属粉末
が膜状に集中分布されているので、ゴム軸受の耐摩耗性
能を著しく向上することができる。
れば、金属製シェルの内周側に嵌合固定される筒状ゴム
体を常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴムの注入硬化によ
り形成させることで、筒状ゴム体の内周面に歪などを発
生することなく、平滑性に優れた内周面とすることがで
きるために、研磨加工などの複雑かつ高精度な仕上げ工
程が不要で、例えばポンプメーカー等の軸受ユーザーサ
イドでも簡単に、かつ低コストに製作することができ
る。しかも、筒状ゴム体の内周面全域には硬質金属粉末
が膜状に集中分布されているので、ゴム軸受の耐摩耗性
能を著しく向上することができる。
【0018】また、請求項2記載の発明によれば、筒状
ゴム体を形成するところの常温硬化型ポリウレタン樹脂
系ゴムの注入硬化時に強磁性型芯を使用して該常温硬化
型ポリウレタン樹脂系ゴムに混入されている硬質磁性金
属粉末を型芯の磁気吸引作用により筒状ゴム体の内周面
に集中分布させるようにしたので、成形後のゴム体の内
周面側に別個に耐摩耗処理を施す場合に比べて耐摩耗性
能の高いゴム軸受を容易確実、かつ低コストに製造する
ことができる。
ゴム体を形成するところの常温硬化型ポリウレタン樹脂
系ゴムの注入硬化時に強磁性型芯を使用して該常温硬化
型ポリウレタン樹脂系ゴムに混入されている硬質磁性金
属粉末を型芯の磁気吸引作用により筒状ゴム体の内周面
に集中分布させるようにしたので、成形後のゴム体の内
周面側に別個に耐摩耗処理を施す場合に比べて耐摩耗性
能の高いゴム軸受を容易確実、かつ低コストに製造する
ことができる。
【0019】さらに、請求項3記載の発明によれば、請
求項2記載の製造方法において使用する型芯の外周面に
離型剤を層状に塗布するので、常温硬化型ポリウレタン
樹脂系ゴムの注入硬化により筒状ゴム体が形成された後
の型芯の抜き出しを円滑かつ容易にして、その型抜き時
にゴム体の内周面を損傷することがなくなり、仕上がり
状態の良好な筒状ゴム体をより確実に形成することがで
きる。
求項2記載の製造方法において使用する型芯の外周面に
離型剤を層状に塗布するので、常温硬化型ポリウレタン
樹脂系ゴムの注入硬化により筒状ゴム体が形成された後
の型芯の抜き出しを円滑かつ容易にして、その型抜き時
にゴム体の内周面を損傷することがなくなり、仕上がり
状態の良好な筒状ゴム体をより確実に形成することがで
きる。
【図1】本発明に係るゴム軸受の縦断面図である。
【図2】本発明に係るゴム軸受の製造方法において、製
造前に準備されている構成要素の分解斜視図である。
造前に準備されている構成要素の分解斜視図である。
【図3】ゴム軸受の製造状態の第一工程を示す縦断面図
である。
である。
【図4】ゴム軸受の製造状態の第二工程を示す縦断面図
である。
である。
1 金属製シェル 2 筒状ゴム体 2A 常温硬化型ポリウレタン樹脂系ゴム 3 硬質磁性金属粉体 5 型芯 7 離型層(離型剤)
Claims (3)
- 【請求項1】 金属製シェルと、該金属製シェルの内周
側に嵌合固定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受にお
いて、上記筒状ゴム体が常温硬化型ポリウレタン樹脂系
ゴムより構成され、該筒状ゴム体の内周面の全域に硬質
金属粉末が膜状に集中分布されていることを特徴とする
ゴム軸受。 - 【請求項2】 金属製シェルと、該金属製シェルの内周
側に嵌合固定された筒状ゴム体とからなるゴム軸受の製
造方法であって、上記金属製シェルの内側に筒状ゴム体
の内径に等しい外径を有する円柱状の強磁性型芯を同心
状に位置決め保持し、この状態で、上記金属製シェルの
内周面と上記型芯の外周面との間の環状空間部に、硬質
磁性金属粉末を混入した常温硬化型ポリウレタン樹脂系
ゴムを注入硬化させることにより上記硬質磁性金属粉末
を上記型芯の磁気吸引作用で該型芯の外周面側に集中分
布させて上記筒状ゴム体を形成することを特徴とするゴ
ム軸受の製造方法。 - 【請求項3】 上記型芯の外周面には、ゴム軸受の仕上
げ内径に等しい外径となるように離型剤が層状に塗布さ
れていることを特徴とする請求項2記載のゴム軸受の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25095595A JP3240380B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | ゴム軸受およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25095595A JP3240380B2 (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | ゴム軸受およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985852A true JPH0985852A (ja) | 1997-03-31 |
JP3240380B2 JP3240380B2 (ja) | 2001-12-17 |
Family
ID=17215501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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WO2008085832A1 (en) * | 2007-01-10 | 2008-07-17 | The Pullman Company | Increased axial rate and improved durability of an elastomeric bushing |
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