JP4773613B2 - スポンジ吸水ローラの成形用外型枠及びその成形方法並びに外型枠を使用するスポンジ吸水ローラの成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、板体の表面に付着する水分の除去作業に使用されるスポンジ吸水ローラ、特には薄い板(プリント基板)に使用して好適である外周面に凹溝の形成されたスポンジ吸水ローラに対する技術に係り、当該スポンジ吸水ローラの成形に使用される成形用外型枠及びその成形方法並びに該外型枠を使用してなされるスポンジ吸水ローラの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板の製作過程においてその表面に付着する水分を除去するためにスポンジ吸水ローラが使用されるものであるが、ポリビニルアルコール(PVA)スポンジ吸水ローラはその吸水能力が優れていることからその使用が推奨されている。
一方、プリント基板の薄型化が随時進行し、この薄型プリント基板に対しては通常の吸水ローラでは巻き付きが生じることが指摘されている。このため、その巻き付き防止を図るべく該吸水ローラの外周面に凹溝を形成する対策がなされている。
しかして、従来の吸水ローラの凹溝形成は切削加工によりなされており、加工作業に熟練を要するものであり、効率の悪い作業となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、外周面に凹溝・凹部などの凹凸部を有するスポンジ吸水ローラにおいて、当該凹凸部の加工を効率的に実施することのできる新規な成形技術を提供することを目的とする。
本発明はこのため、ポリビニルアルコール(PVA)スポンジ吸水ローラの成形過程において、当該PVAスポンジの原料のモールド(鋳型)内への注入過程での凹凸部の形成をなすことに着目したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のスポンジ吸水ローラの成形技術は具体的には以下の技術的手段を採る。
第1番目の発明はポリウレタンゴム素材よりなるスポンジ吸水ローラの成形用外型枠に係り、請求項1に記載のとおり、円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす螺旋状の凹部が成形される中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備え、前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記外殻体並びに前記中子を取り出して形成される成形用外型枠であって、
真円状の中空の円筒体をなし、該円筒体の内周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす前記中子の凹部に対応する凸部が形成されることを特徴とする。
上記構成において、テーパは直線傾斜及び曲面傾斜を含む。
更に、本発明において、
1)中子は分割された木型と該木型に囲じょうされるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなること、
は適宜なされる選択的事項である。
(作用)
ポリウレタンゴムはスポンジ吸水ローラの成形における所定の硬度と靱性、並びに耐高温性を発揮する。
【0005】
第2番目の発明は前発明のスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の成形方法に係り、請求項3に記載のとおり、円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす凹部が成形され、かつ分割された木型と該木型に囲繞されるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなる中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備えてなされる成形方法であって、前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記中子の心棒及び分割された木型を順次取り外し、前記ポリウレタンゴムの形成体を取り出すことを特徴とする。
上記構成において、
1)凹部は連続状の凹溝、又は非連続の凹溝、あるいは非連続の円形又は多角形状の凹部である、
2)凹部は中子の外周面に形成される螺旋溝であること、
は適宜なされる選択的事項である。
(作用)
成形される外型枠の内周には、中子の凹部に対応して凸部が形成される。
【0006】
第3番目の発明は前発明の外型枠を使用して実施されるスポンジ吸水ローラの成形方法に係り、請求項5に記載のとおり、円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす螺旋状の凹部が成形される中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備え、前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記外殻体並びに前記中子を取り出して形成され、その真円状の中空の円筒体の内周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす前記中子の凹部に対応する螺旋状の凸部が形成されたポリウレタンゴムの所定長の成形用外型枠内に、前記外型枠と実質的に同じ長さで該外型枠の内周面よりも小径の円柱状をなす心棒用中子を同心状に配し、前記外型枠と該心棒用中子との隙間空間に流動状のスポンジ原料を流し込んでなすことを特徴とする。
上記構成において、
1)中子は分割された木型と該木型に囲じょうされるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなること、
2)水溶性のポリビニルアルコールに酸を触媒としてホルムアルデヒドを加え、ホルマール化反応をなすとともに気泡生成剤を加えたスポンジ原料を注入充填し、ポリビニルホルマールを生成させるとともに気孔の形成を行うこと、
は適宜なされる選択的事項である。
(作用)
外型枠は一体のものであり、該外型枠内で成形されるスポンジ吸水ローラは一様な表面を有する成形体となる。
成形体は柔軟性を有し、その取り出しは容易になされる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のスポンジ吸水ローラの成形用外型枠及びその成形方法並びに外型枠を使用するスポンジ吸水ローラの成形方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態においては、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記す。)を素材とするスポンジへの適用例を示す。
先ず、図1にこのPVAスポンジ吸水ローラの成形用外型枠を示す。
1はPVAスポンジ吸水ローラの成形用外型枠であって、一定長さを有する真円状の中空の円筒体をなし(1aはその外周面、1bはその内周面)、ポリウレタンゴムをもって成形され、その内周面1bに螺旋状の突条1cが形成される。突条1cは後記する成形されるPVAスポンジ吸水ローラRの溝20に合致する(図5参照)。
該外型枠1は一定厚を保ち、所定の硬度を有する。すなわち、硬度が大きい場合には剛性をもって容易に変形せず、単独で使用され、硬度が小さい場合には後記する保形筒とともに使用される。
更に、突条1cはその側面がその内空の中心軸に向かってテーパをなす。突条1cは図例では台形形状を採るが、これに限定されるものではなく、他の形状(例えば半円形状)を含む。
【0008】
次に、この成形用外型枠1の成形方法を説明する。
図2及び図3は成形に使用される用具としての型用具Hを示す。
該型用具Hは、所定長さを有する円筒状の外殻体2、該外殻体2の両端部に嵌合される蓋体(下蓋3、上蓋4)、該外殻体2の内部に装着される木型5と心棒6とからなる中子7の各構成部材からなる。
しかして、外殻体2の内周面と中子7の外周面との間に環状空間Iが形成される。
【0009】
以下、この型用具Hの各部材の詳細構造に付いて説明する。
外殻体2は所定長さの中空の筒体をなし、その中空部は真円状の内周面2aをなし、外形は本実施形態では円形であるが、特にはその形状(円形、多角形)に限定されない。また、素材はアルミ、鋼等の金属が使用されるが、流し込まれるポリウレタンゴムの生成素材の温度に耐え保形性があれば、他の素材の使用も可能である。
下蓋3は円盤状をなし、外殻体2の一方の端部(下端部)に液密を保って被嵌され、その上面部の中央には、外殻体2の中空部に臨んで中子5の位置保持をなす円形の凹部3aが形成されてなる。更に該凹部3aに同心状に外殻体2の位置保持をなす凹部3bが外縁部3cと段部を介して形成されている。該下蓋3の素材は外殻体2に準じる。
上蓋4は円環状をなし、外殻体2の他方の端部(上端部)に被嵌され、中子5の位置保持をする孔部4aが形成されてなる。更に、その下面部には該孔4aに同心状に外殻体2の位置保持をなす凹部4bが外縁部4cと段部を介して形成されている。
該上蓋4には外型枠1の成形素材の注入のための注入口9、排出口10が開設される。該上蓋4の素材は外殻体2に準じる。
【0010】
中子7は真円状の棒状体もしくは円柱体よりなり、外周側に配される木型5と中心部に配される心棒6とが分離可能な組み合わせ体をもって構成される。木型5は外周面に凹溝7aが螺旋状に凹設され、軸方向に多分割(本実施形態では5A,5B,5C,5D)されてなる。凹溝7aはその側面が中心軸に向かってテーパをなす。分割体5Aは心棒6の径よりも小さな等幅体をなし、他の分割体5B,5C,5Dは扇形をなす。5Aは中心に向けて若干の幅広にされてもよい。木型5の長さは、その下端が下蓋3の凹部3aに嵌まり込み、その上端は上蓋4の孔部4a内に少なくとも嵌まり込む長さとされる。心棒6は円柱状の棒状体よりなり、その長さは木型5よりも長くされ、その上端は木型5より突出する。その突出部には凹部6aが穿設され、引抜き具(図示せず)が係合されて引抜き作業に供される。
木型5の外周の凹溝7aの形成は切削加工をもって精確になされる。
【0011】
しかして、この型用具Hは、外殻体2の下方に下蓋3を配し、上方に上蓋4を被嵌し、かつ中子7を外殻体2内に所定位置を保って組み立てられる。中子7の心棒6は上蓋4の上面より突出している。
中子7は外殻体2の中空部の円孔と中心を一致して配され、外殻体2の内周面2aと中子7の外周面とは一定間隔の環状空間Iを形成する。
該型用具Hは一体に固定される。
【0012】
以上のように組み立てられた型用具Hに対して、上蓋4の注入口9よりポリウレタンゴムの生成素材(ジイソシアネートと二価アルコール、架橋剤)並びに硬化剤等を注入し、排出口10から逸出するまで環状空間I内を満たす。そして、所要の条件(主として温度管理)をもって反応をなし、固化生成をなす。
ポリウレタンゴムの生成は、水酸基をもつ鎖状ポリエステル(あるいはポリエーテル)に芳香族イソシアネートを反応させ、かつ架橋剤を加えてなされる。架橋剤として、トルエンジイソシアネート(TDI、2官能性)あるいは4,4'- メチレンビスフェニルイソシアネート(MDI、多官能性)を用いる。ポリウレタンゴムの生成素材の配合、硬化剤の配合割合により、軟質から硬質のポルウレタンゴムが得られる。
【0013】
反応が終了すれば、型用具Hを取り外し、外型枠1を取り出す。すなわち、先ず心棒6が引き抜かれ、次いで木型5の分割体5Aが心棒6の引き抜かれた空間内に落とし込まれた後引き出され、その後、分割体5B,5C,5Dが引き抜かれる。しかる後、上蓋4が外され、外型枠1が取り出される。
このようにして、外型枠1の内周面には螺旋突条1cが浮き出して生成される。
この成形は流し込みによるので、成形が迅速かつ簡単であり、木型5の外形に忠実に成形される。
【0014】
成形用外型枠1(硬度:ウレタン60°)の成形例を示す。
型用具Hを組み立てた後、これを加熱炉内において110°Cで2時間、加熱(型余熱)する。一方、ポリウレタンゴムの生成素材のプレポリマーに対しても加熱炉において75°Cで、3〜4時間、余熱し、その後、真空脱泡機において70°Cで30分以上にわたって脱泡をする。更にまた、硬化剤についても120°Cで余熱をなし、これを上記のプレポリマーに加え、アジターをもって3分以上にわたって十分に攪拌し、これを型用具Hに温度(110°C)を保ったまま注型し、加熱炉内において110°Cで3〜4時間、加熱する。しかる後、自然冷却をまって脱型し、成形用外型枠1を取り出す。更に、この成形用外型枠1に対して加熱炉内において110°Cで、8時間、2次加熱を行う。
【0015】
以上のようにして成形された成形用外型枠1は、ポリウレタンゴムの特性から機械的強度が大で、耐摩耗性を示すとともに、耐高温性を示す。
【0016】
次に、この成形用外型枠1を使用してなされるPVAスポンジ吸水ローラの成形方法を説明する。
図4はその成形用具を示す。
図において、12,13は成形用外型枠1の両端部に嵌合される蓋体(下蓋12、上蓋13)、14は成形用外型枠1の内部に装着される心棒用中子、更に15は成形用外型枠1の外周に嵌合される塩化ビニル樹脂(PVC)製の保形筒である。そして、下蓋12の上面の中央には円錐状の凹部12aが形成され、その外周に外型枠1を嵌め込む円形台座12bが形成され、平坦状の縁部12cに連なる。上蓋13には、中央に円孔13aが開設され、該上蓋13の下面には外型枠1を嵌め込む環状凹部13bが形成され、縁部13cに連なる。上蓋13には注入口16、排出口17が開設される。14aは心棒用中子14の上部に穿設された引き抜き用穴である。
なお、保径筒15の材質は塩ビ樹脂に限定されない。
【0017】
以下、成形手順を述べる。
(1) 下蓋12に外型枠1・保形筒15を中心位置を保って立設し、かつ、該外型枠1の上部に上蓋13を被嵌する。なお、外型枠1が自立できる硬さを有する場合には保形筒15は省略して差し支えない。次いで、心棒用中子14を上蓋13の中心孔13aより挿通し、下蓋12の中心凹部12aに嵌合させて中心を保持するとともに、該心棒用中子14の上部は上蓋13の上面より突出する。これらは一体的に固定される。
これにより、外型枠1の内面と心棒用中子14との間に閉塞された環状の空間Jが形成される。
【0018】
(2) 上蓋13の注入孔16よりポリビニルアルコール(PVA)スポンジ原料(水溶性のPVAに酸を触媒としてホルムアルデヒドを加え、ホルマール化反応をなすとともに気泡生成剤を加えたもの)を注入充填し、該環状空間J内でポリビニルホルマール(PVF)を生成させるとともに気孔の形成を行う。なお、PVFは不溶性を示し、気泡生成剤として澱粉の使用がなされる。
反応の終了を待ち、固化をなす。PVFは多孔質体となり立体的樹枝網目状連続気孔組織を形成してゆく。
このようにしてスポンジ体Sを成形する。
【0019】
(3) 心棒用中子14を引き出し、上蓋13を取り外す。
しかる後、スポンジ体Sを成形用外型枠1より取り出す。
この取り出しにおいて、スポンジ体Rは柔軟体であるので、容易に変形し、外型枠1より取り外される。
更に、スポンジ体Rより気泡生成剤を抽出する。
【0020】
(4) スポンジ体Sに心棒を装着してPVAスポンジ吸水ローラRを作製する。
図5はその吸水ローラRの一態様を示し、スポンジ体Sの外周に螺旋溝20が中央を対称として凹設され、該スポンジ体Sの中心孔21に心棒22が貫通状に挿通され、接着剤をもって一体化される。心棒22は通常は細径の塩ビ管が使用される。
【0021】
(実施形態の作用・効果)
叙上の実施形態のPVAスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の成形方法によれば、成形はポリウレタンゴムの生成素材の流し込みによるので、当該成形用外型枠1の成形が迅速かつ簡単になされるとともに、かつ木型5の外形に忠実に転写され、その凹溝5aに対して突条1cが形成される。また、ポリウレタンゴムの生成素材の配合、硬化剤の配合割合を適宜に変えることにより、軟質から硬質の外型枠が自在に得られる。
更に、該外型枠1を使用するPVAスポンジ吸水ローラの成形方法の実施の形態によれば、ポリウレタンゴム製の外型枠1は一体ものであるので、成形体のスポンジ体Sに継目が生じることがなく、かつその外周面に凹溝20の形成されたスポンジ体Sが流し込み工程のみで得られる。すなわち、従来方法による型への流し込み・脱型工程及び切削工程の複数工程を要せず、一工程のみで済み、製作費用を要せず、経済的である。更に、ポリウレタンゴム製の外型枠1は流し込まれるポリビニルアルコール(PVA)スポンジ原料の反応に良好に耐えることができる。
【0022】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
1)成形用外型枠1の突条1cは図例では比較的細状(細幅)をなし、かつ相離れているが、太状(太幅)であってもよく、また、突条1c相互は相並んで形成されてもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明のスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の成形方法によれば、成形はポリウレタンゴムの生成素材による流し込みによるので、該成形用外型枠の成形が迅速かつ簡単であり、かつ木型の外形に忠実にして精確に成形される。
また、本発明のスポンジ吸水ローラの成形方法によれば、使用されるポリウレタンゴム製の外型枠は一体ものであるので、成形体に継目が生じることがなく、かつその外周面に凹溝の形成されたスポンジ吸水ローラが流し込み工程のみで得られる。すなわち、従来方法による型への流し込み・脱型工程及び切削工程の複数工程を要せず、一工程のみで済み、製作費用を要せず、経済的である。更に、ポリウレタンゴム製の外型枠は流し込まれるポリビニルアルコール(PVA)スポンジ原料の反応に良好に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の一実施形態の外観図。
【図2】 型用具の縦断面図(図3の2−2線断面図)。
【図3】 型用具の横断面図(図2の3−3線断面図)。
【図4】 成形型の縦断面図。
【図5】 スポンジ吸水ローラの外観図。
【符号の説明】
R…PVAスポンジ吸水ローラ、S…スポンジ体、1…成形用外型枠、1c…突条、2…外殻体、3…下蓋、4…上蓋、5…木型、5A,5B,5C,5D…分割体、6…心棒、7…中子、7a…凹溝
Claims (7)
- 円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす螺旋状の凹部が成形される中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備え、前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記外殻体並びに前記中子を取り出して形成される成形用外型枠であって、
真円状の中空の円筒体をなし、該円筒体の内周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす前記中子の凹部に対応する凸部が形成される、
ことを特徴とするポリウレタンゴム素材よりなるスポンジ吸水ローラの成形用外型枠。 - 請求項1において、中子は分割された木型と該木型に囲じょうされるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなることを特徴とするポリウレタンゴム素材よりなるスポンジ吸水ローラの成形用外型枠。
- 円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす凹部が成形され、かつ分割された木型と該木型に囲繞されるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなる中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備えてなされる成形方法であって、
前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記中子の心棒及び分割された木型を順次取り外し、前記ポリウレタンゴムの形成体を取り出す、
ことを特徴とするスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の成形方法。 - 請求項3において、凹部は中子の外周面に形成される螺旋溝であることを特徴とするスポンジ吸水ローラの成形用外型枠の成形方法。
- 円柱状をなすとともに外周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす螺旋状の凹部が成形される中子と;内部に真円状の中空部を有する筒状体であって、前記中子と同心にして該中子の外周面よりも大径の内周面を有する外殻体と;を少なくとも備え、前記外殻体と前記中子とを同心に配し、該外殻体と該中子との隙間空間に流動状のポリウレタンゴムを流し込み、該ポリウレタンゴムの固結を待って前記外殻体並びに前記中子を取り出して形成され、その真円状の中空の円筒体の内周面に側面が中心軸に向かってテーパをなす前記中子の凹部に対応する螺旋状の凸部が形成されたポリウレタンゴムの所定長の成形用外型枠内に、前記外型枠と実質的に同じ長さで該外型枠の内周面よりも小径の円柱状をなす心棒用中子を同心状に配し、前記外型枠と該心棒用中子との隙間空間に流動状のスポンジ原料を流し込んでなす、
ことを特徴とするスポンジ吸水ローラの成形方法。 - 請求項5において、中子は分割された木型と該木型に囲じょうされるとともに該木型より軸方向に引き抜き可能な心棒とからなることを特徴とするスポンジ吸水ローラの成形方法。
- 請求項5又は6において、水溶性のポリビニルアルコールに酸を触媒としてホルムアルデヒドを加え、ホルマール化反応をなすとともに気泡生成剤を加えたスポンジ原料を注入充填し、ポリビニルホルマールを生成させるとともに気孔の形成を行うことを特徴とするスポンジ吸水ローラの成形方法。
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