JP4819439B2 - 発泡弾性体ローラの製造方法及び発泡弾性体ローラの成形金型 - Google Patents

発泡弾性体ローラの製造方法及び発泡弾性体ローラの成形金型 Download PDF

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Description

この発明は、発泡ウレタン樹脂等の発泡弾性体材料からなる発泡弾性体ローラの製造方法及び発泡弾性体ローラの成形金型に関するものである。
従来、コピー機やファックス等の画像形成装置において記録紙を搬送するための搬送用ローラとしては、例えば発泡ウレタン樹脂からなるローラ部を金属製の軸体に支持した発泡弾性体ローラが用いられている。このウレタン樹脂の発泡方法としては、発泡剤を用いる化学発泡によるもの、気体を混入する機械発泡(メカニカルフロス)によるもの等があり、メカニカルフロス法による発泡ウレタンが、気泡の大きさが均一で、気泡の形状が略球形状であり、かつ、気泡が均一に分散すると言う利点を有している。
また、搬送用ローラとしては、記録紙に対し適宜摩擦力を発揮できる表面平滑性を有することと、ローラ部が記録紙に接するときの適宜ニップ幅が得られることが、基本的機能として要求され、種々のローラが提案されている。その中に、ローラ部の表面をソリッド(無発泡状態)層とするものがある。具体的には、樹脂製のチューブをウレタン発泡体に被覆する方法や、ウレタンのスキン層を残す方法がある。この各方法によれば、表面平滑性の高いローラ外周面が得られ、摩擦力の制御は材料的な条件の選択で行われる。また、ニップ幅はソリッド層またはスキン層とその内側にあるローラ本体であるウレタン発泡体の物性とで制御される。
このような発泡ウレタンローラの製造方法としては、従来、例えば特許文献1に記載されているように半割型を用いるものがある。この特許文献1においては、一対の半割型により形成される円柱状のキャビティ内に仮シャフトが配設され。起立状態とされたキャビティに対し底部側から発泡ウレタン原料が注入される。キャビティ内に注入された発泡ウレタン原料は、加熱硬化された後、脱型される。ところが、上記特許文献1のような半割型を用いた製造方法では、外周面にスキン層が形成され、その殆どが平滑な面となるものの、半割型の割り面に沿ってパーティングライン(PL)ができる。そして、PLにおいてスキン層が形成されなかったり、PLが突部になったりするので、ローラ部の外周面全体を平滑にすることができない。このため、成形後のローラ外周面を研磨加工したり、ローラ全体にチューブを被せたり、あるいは、ローラ外周面を樹脂等でコーティングしたりして、外周面全体が平滑な発泡弾性体ローラを得ていた。即ち、後加工等の工数が嵩む問題があった。
一方、特許文献2には、起立状態の有底筒状の金型に対し底部から配合ラテックス原料を注入して柱状フォームラバー基材を成形する注型装置が開示されている。このような有底筒状の金型を発泡ウレタンローラの成形に用いれば、半割型特有の問題は解決される。ところが、元々ウレタンは接着性が強く、各種離型材を用いて成形しなければ脱型が難しく、増して筒状キャビティの軸方向に成形品を引き抜き脱型することは困難を極める。無理に脱型しても、表面のスキン層が均一に保たれることがない。
更に、特許文献3には、プラスチックチューブを表面層とするポリウレタン発泡体からなるロール及びその製造方法が開示されている。このロールによれば、表面の平滑性および適宜ニップ圧(ニップ量)が得られるとされているが、製造方法に係る実施例に拠れば、実際に用いられるプラスチックチューブにはある程度の剛性が必要とされ、チューブの肉厚について好ましくは100〜200μmとされている。このため、ニップ量の選択設定には自ずと限度があることが推測される。
特開2002−137234号公報 特開平9−201252号公報 特開2004−190774号公報
従って、従来は、上記のように、発泡弾性体ローラにおいて、そのローラの表面平滑性を向上させ、ニップの設定幅を広くし、しかも、生産性を向上させることは困難であった。
この発明の目的は、ローラの表面平滑性を向上させ、ニップの設定幅を広くし、しかも、生産性を向上させることができる発泡弾性体ローラの製造方法を提供することにある。
また、別の目的は、上記製造方法の実施に適した発泡弾性体ローラの成形金型を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、軸体を軸線上に配置可能な円柱形状のキャビティを有する成形金型を用い、同キャビティの端部から発泡弾性体材料を注入して硬化させることにより発泡弾性体からなるローラ部を前記軸体の周囲に成形した後、同軸体とともに同ローラ部をキャビティ内からその軸線方向に引き抜いて取り出す発泡弾性体ローラの製造方法であって、前記成形金型として、前記キャビティを形成する筒状の胴部と、この胴部の両端に形成される接続端部にそれぞれ嵌合される一対の口金とにより構成される金型本体を備え、前記接続端部の外周面には、前記胴部の中央側から端部側に向かって縮径する外周側テーパ面が形成されるとともに、前記口金の内周面には、前記胴部の中央側に向かって拡径する内周側テーパ面が形成され、前記接続端部と前記口金とを嵌合させた際に、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面とが密接するように構成された成形金型を用い、前記キャビティの内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルムの各端部を、前記接続端部の外周側テーパ面に対し折り返して外嵌させた状態として、前記接続端部に前記口金を嵌合さることにより、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面との間で前記フィルムの各端部を弾性拡開させつつ挟持させるとともに前記キャビティを密封した後、前記キャビティに発泡弾性体材料を注入して硬化させ、成形された前記ローラ部の外周面に前記フィルムを密着させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、円柱形状のキャビティの軸線上に軸体を配置可能とされた発泡弾性体ローラの成形金型であって、記キャビティを形成する筒状の胴部と、この胴部の両端に形成される接続端部にそれぞれ嵌合される一対の口金とにより構成される金型本体を備え、前記接続端部の外周面には、前記胴部の中央側から端部側に向かって縮径する外周側テーパ面が形成されるとともに、前記口金の内周面には、前記胴部の中央側に向かって拡径する内周側テーパ面が形成され、前記接続端部と前記口金とを嵌合させた際に、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面とが密接するように構成され、前記キャビティの内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルムの各端部を、前記接続端部の外周側テーパ面に対し折り返して外嵌させた状態として、前記接続端部に前記口金を嵌合さることにより、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面との間で前記フィルムの各端部を弾性拡開させつつ挟持するとともに前記キャビティを密封するように構成したことを特徴とする。
この発明によれば、キャビティの内壁周面に沿うように配置された円筒形状のフィルムを介してローラ部の外周面が成形され、フィルムとともにローラ部が成形金型から脱型される。このため、成形の都度成形金型のキャビティ内に装着されるフィルムによってローラ部外周面に対する成形面の表面平滑性が確保されるので、ローラ部の外周面全体に均一なスキン層が形成される。また、成形されたローラ部が外周面に密着するフィルムとともにキャビティから引き抜かれるので、ローラ部の外周面全体の表面平滑性が損なわれない。従って、ローラ部の外周面全体の表面平滑性が向上する。そして、成形後のローラ部の外周面に対して研磨やコーティング等の後処理を行う必要がないので、生産性が向上する。さらに、キャビティ内に配置した円筒形状のフィルムの両端を把持し、フィルムをキャビティの内壁周面に沿わせた状態で成形するので、より薄いフィルムをローラ部の外周面に密着させることができる。このため、剛性のより低いフィルムを用いることができるので、ニップ量の設定幅がより広くなる。
また、この発明によれば、キャビティ内の内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルムの各端部が、胴部の接続端部、又は、口金の外周面に対し弾性拡開状態で外嵌され、胴部に対する各口金の嵌合によってフィルムの各端部が挟持されるとともにキャビティが密封される。従って、胴部に各口金を嵌合させて金型本体を組み立てることにより、自らの形状を保持することができないような薄いフィルムをキャビティの内壁周面に沿わせた状態に保持できるので、発泡弾性体材料を注入する前のキャビティへのフィルムの装着と、成形後のローラ部の取り出しとを容易に行うことができる。
また、前記外周面を外周側テーパ面とすることが好ましい。この場合、接続端部及び口金の少なくとも一方の外周側テーパ面と、口金又は接続端部の端部周縁との間でフィルムの端部がより確実に挟持され、キャビティがより確実に密封される。ゆえに、金型本体へのフィルムの装着をより容易に行うことができるので、生産性が一層向上する。
また、前記フィルムの端部を、前記胴部の接続端部に設けた外周側テーパ面に対して折り返した状態で外嵌させるとともに、前記口金に設けた内周側テーパ面と胴部の外周側テーパ面との間で同フィルムの端部を挟持することが好ましい。この場合には、胴部の接続端部に対する口金の嵌合により、接続端部の外周側テーパ面に沿ってフィルムの端部が胴部側に引っ張られる。このため、自らの形状を保持できないような薄いフィルムがキャビティ内においてより張られた状態となり、フィルムがキャビティの内壁周面により確実に沿った状態に保持される。ゆえに、金型本体へのフィルムの装着をより容易に行うことができるので、生産性が一層向上する。
(第1実施形態)
次に、この発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の発泡弾性体ローラ10は、軸体11と、この軸体11の周囲に支持されたローラ体12とを備えている。軸体11は金属製であって、ローラ体12を支持する軸本体11aと、この軸本体11aの両端に形成された小径の支持部11bとからなる。ローラ体12は、発泡弾性体としての発泡ウレタンからなるとともに軸体11に支持されるローラ部13と、このローラ部13の外周面全体に被覆されたフィルム層14とからなる。ローラ部13は、メカニカルフロスウレタンの成形体である。ローラ部13の表皮部13aはいわゆるスキン層であって、その内側の部分よりも単位体積当たりの気泡数がより少なくなっている。フィルム層14は、例えばパーフルオロアルコキシアルカン(Perfluoro alkoxyl alkane;PFA)からなり、例えば50μmの厚さを有している。
次に、上記発泡弾性体ローラ10の製造方法について説明する。
この製造方法においては、図3に示す成形金型21が用いられる。成形金型21は、下側固定板27を備え、この下側固定板27に形成した貫通孔27cには、一対の連結ボルト29が下方から貫通されている。両連結ボルト29の上端部は、下側固定板27に対面する上側固定板28の貫通孔28bに貫通され、下側固定板27及び上側固定板28間には、金型本体33が挟持状態で支持されている。そして、各連結ボルト29の上端部に形成したねじ部29aにナット29bが螺合され、このナット29bにより金型本体33が締め付けられている。
金型本体33は、中心軸線が鉛直に配置された略円筒形状の胴部22、この胴部22の下端に装着された下側口金24、及び、胴部22の上端に装着された上側口金26を備えている。下側口金24は、前記下側固定板27の上面の凹部27aに嵌合され、この凹部27aには下側固定板27の底面に開口する外側注入口27bが連通されている。上側口金26は、前記上側固定板28の下面に設けられた凹部28aに嵌合されている。胴部22は、下側口金24及び上側口金26を介して下側固定板27及び上側固定板28間に挟持状態で支持される。そして、胴部22及び両口金24,26により、中心軸線が鉛直線上に配置された略円柱形状のキャビティ20が形成されている。
下側口金24の下面には、前記凹部27aの底面中央部に対応するとともに外側注入口27bに連通する凹部24bが設けられている。そして、この凹部24bの内側と、凹部27aの底面とにより、キャビティ20の軸線方向に対する直交方向に拡開した扁平な円形状の拡張室30が形成されている。また、下側口金24には、拡張室30と前記キャビティ20とをその軸線方向に連通する複数の内側注入口31が設けられている。図4(a),(b)に示すように、各内側注入口31は、下側口金24の上面中央に設けられた凹部24aの周囲に等角度間隔で設けられている。各内側注入口31は、拡張室30の外周部に連通するとともに外側注入口27bに対応しない位置に設けられ、拡張室30を介して外側注入口27bに連通されている。さらに、下側口金24の内周面には、上側ほど拡径する内周側テーパ面24cが形成されている。また、前記上側口金26の内周面には、下側ほど拡径する内周側テーパ面26bが形成されている。また、上側口金26の中心部には、上下方向に孔26aが貫通している。
前記胴部22の下端部には、下側ほど縮径する外周側テーパ面22a(外周面)を有する下側接続端部22bが形成されている。下側接続端部22bには、前記下側口金24が嵌合可能とされている。また、胴部22の上端部には、上側ほど縮径する外周側テーパ面22c(外周面)を有する上側接続端部22dが形成されている。上側接続端部22dには、前記上側口金26が嵌合可能とされている。そして、下側接続端部22bの外周側テーパ面22aに対し下側口金24の内周側テーパ面24cが密接することによって、胴部22の下端と下側口金24との間がシールされるようになっている。また、上側接続端部22dの外周側テーパ面22cに対し上側口金26の内周側テーパ面26bが密接することによって、胴部22の上端と上側口金26との間がシールされるようになっている。
また、キャビティ20内には、下側口金24の凹部24aに嵌合する下側支持部材23と、上側口金26の孔26aに嵌合する上側支持部材25とを介して、前記軸体11が挟持状態で支持されている。軸体11は、キャビティ20の中心軸線上に配置されている。下側支持部材23は、軸体11の軸本体11aと同径の略円柱形状とされ、その上面側に設けられた凹部23aに軸体11の支持部11bを嵌合させている。上側支持部材25も軸本体11aと同径の略円柱形状とされ、その下面側に設けられた凹部25aに軸体11の支持部11bを嵌合させている。
また、キャビティ20内には、前記フィルム層14を形成するための円筒形状のフィルム32が配置される。このフィルム32は、自らの形状を保持できないような100μm以下の厚さを有している。フィルム32の下端部は、胴部22の下側接続端部22bの外周側テーパ面22a上に折り返され、同外周側テーパ面22aと下側口金24の内周側テーパ面24cとの間で挟持される。一方、フィルム32の上端部は、胴部22の上側接続端部22dの外周側テーパ面22c上に折り返され、同外周側テーパ面22cと上側口金26の内周側テーパ面26bとの間で挟持される。従って、フィルム32は、その両端が胴部22と各口金24,26とによりそれぞれ把持され、胴部22の内壁周面に沿った状態で保持される。
上記発泡弾性体ローラ10を製造するには、まず、上記成形金型21を組み立てる。このとき、まず、胴部22の内壁周面に沿ってフィルム32を装着し、このフィルム32の各端部を裏返すように折り返して下側接続端部22bの外周側テーパ面22aと上側接続端部22dの外周側テーパ面22cにそれぞれ沿わせる。一方、軸体11の各支持部11bに下側支持部材23及び上側支持部材25をそれぞれ装着する。次に、軸体11及び両支持部材23,25を胴部22の内側に配置した状態で、図5に示すように、胴部22の下側接続端部22bに下側口金24を嵌合させ、また、上側接続端部22dに上側口金26を嵌合させる。すると、軸体11がキャビティ20内に配置されるとともにキャビティ20の内壁周面に沿ってフィルム32が配置された金型本体33が構成される。このとき、下側接続端部22bの外周側テーパ面22a上に折り返されたフィルム32の端部に下側口金24の内周側テーパ面24cが当接し、フィルム32の端部を外周側テーパ面22aに沿って付勢する。また、上側接続端部22dの外周側テーパ面22c上に折り返されたフィルム32の端部に上側口金26の内周側テーパ面26bが当接し、フィルム32の端部を外周側テーパ面22cに沿って付勢する。このため、フィルム32の両端が互いに逆向きに引っ張られる。従って、フィルム32は、キャビティ20内において張られた状態となり、キャビティ20の内壁周面により確実に沿った状態で保持される。次に、この状態の金型本体33を、下側固定板27及び上側固定板28の間に挟持させて両ナット29bにより締め付ける。以上により、成形金型21の組み立てが完了する。
次に、外側注入口27bからキャビティ20内に発泡弾性体材料としてのメカニカルフロスウレタンを注入する。すると、外側注入口27bから注入されたメカニカルフロスウレタンは、図6に矢印で示すように、拡張室30から各内側注入口31に分配され、各内側注入口31からキャビティ20内における軸体11の周囲に流れ込む。このとき、各内側注入口31からキャビティ20内に流れ込むメカニカルフロスウレタンは、キャビティ20のほぼ軸線方向に沿ってそれぞれ上昇する。従って、各内側注入口31からキャビティ20内に流れ込んだメカニカルフロスウレタンは互いにぶつかり合うことなくあたかも水位が上昇するようにキャビティ20内に充満される。
次に、この成形金型21を図示しない加熱炉で加熱し、キャビティ20内のメカニカルフロスウレタンを硬化させる。すると、キャビティ20内のメカニカルフロスウレタンが軸体11と一体化したローラ部13に成形されるとともにその外周面にフィルム32が密着する。
最後に、両固定板27,28の間から金型本体33を外し、下側口金24及び上側口金26を外した胴部22の内側から軸体11とともにローラ体12を軸線方向に引き抜くと発泡弾性体ローラ10が形成される。
従ってこの発泡弾性体ローラ10の製造方法では、成形金型21の円柱形状のキャビティ20内に配置した円筒形状のフィルム32の両端を把持して、同フィルム32をキャビティ20の内壁周面に沿わせた状態に保持する。そして、フィルム32が張られたキャビティ20にメカニカルフロスウレタンを注入して硬化させ、成形されたローラ部13の外周面にフィルム32を密着させるようにした。従って、キャビティ20の内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルム32を介してローラ部13の外周面が成形され、フィルム32とともにローラ部13が成形金型21から脱型される。このため、成形の都度成形金型21のキャビティ20内に装着されるフィルム32によってローラ部13の外周面に対する成形面の表面平滑性が確保されるので、ローラ部13の外周面全体に均一な表皮部13aが形成される。また、成形されたローラ部13が外周面に密着するフィルム32とともにキャビティ20から引き抜かれるので、ローラ部13の外周面全体の表面平滑性が損なわれない。従って、ローラ部13の外周面全体の表面平滑性が向上する。そして、成形後のローラ部13の外周面に対して研磨やコーティング等の後処理を行う必要がないので、生産性が向上する。さらに、キャビティ20内に配置した円筒形状のフィルム32の両端を把持し、フィルム32をキャビティ20の内壁周面に沿わせた状態で成形するので、より薄いフィルム32をローラ部13の外周面に密着させることができる。このため、剛性のより低いフィルム32を用いることができるので、ニップ量の設定幅がより広くなる。
また、この実施形態の成形金型21では、金型本体33を、キャビティ20を形成する筒状の胴部22と、この胴部22の両端にそれぞれ嵌合される一対の口金24,26とにより構成した。また、キャビティ20の内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルム32の各端部を、胴部22の各接続端部22b,22dに設けた外周側テーパ面22a,22cに対し弾性拡開状態で外嵌させた。そして、各接続端部22b,22dに対する各口金24,26の嵌合によってフィルム32の各端部を把持するとともにキャビティ20を密封するようにした。このため、胴部22に各口金24,26を嵌合させて金型本体33を組み立てることにより、自らの形状を保持できないような薄いフィルム32をキャビティ20の内壁周面に沿わせた状態に保持できるので、金型本体33へのフィルム32の装着を容易に行うことができる。
また、胴部22の各接続端部22b,22dに外周側テーパ面22a,22cをそれぞれ設けるとともに、各口金24,26に内周側テーパ面24c,26bをそれぞれ設けた。このため、下側接続端部22bの外周側テーパ面22aと、下側口金24の内周側テーパ面24cとの間、及び、上側接続端部22dの外周側テーパ面22cと、上側口金26の内周側テーパ面26bとの間で、フィルム32の各端部がより確実に挟持され、キャビティ20がより確実に密封される。ゆえに、成形金型21へのフィルム32の装着をより容易に行うことができるので、生産性が一層向上する。
さらに、フィルム32の端部を、胴部22の各接続端部22b,22dの外周側テーパ面22a,22cに対し折り返した状態で外嵌させるとともに、各口金24,26に設けた内周側テーパ面24c,26bと各外周側テーパ面22a,22cとの間でフィルム32の端部を挟持するようにした。従って、胴部22の各接続端部22b,22dに対する各口金24,26の嵌合により、各接続端部22b,22dの外周側テーパ面22a,22cに沿ってフィルム32の端部が胴部22側に引っ張られる。このため、自らの形状を保持できないような薄いフィルム32がキャビティ20内においてより張られた状態となり、フィルム32がキャビティ20の内壁周面により確実に沿った状態に保持される。ゆえに、金型本体33へのフィルム32の装着をより容易に行うことができるので、生産性がより一層向上する。
(第2実施形態)
次に、この発明を具体化した第2実施形態を図7に従って説明する。なお、この実施形態は、前記第1実施形態における下側接続端部22b及び上側接続端部22dと、下側口金24及び上側口金26の形状を変更したことのみが異なる。このため、その他の同一の構成についてはその符号を同じにして説明を省略する。
図7に示すように、この実施形態の下側口金24には、前記内周側テーパ面24cに代わり、上側ほど縮径する外周側テーパ面24d(外周面)が形成されている。また、図示はしないが、上側口金26には、前記内周側テーパ面26bに代わり、下側ほど縮径する外周側テーパ面が外周側テーパ面24dと同様に形成されている。
また、前記胴部22の下側接続端部22bには、前記外周側テーパ面22aに代わり、下側ほど拡径する内周側テーパ面22eが形成されている。また、図示はしないが、上側接続端部22dには、前記外周側テーパ面22cに代わり、上側ほど拡径する内周側テーパ面が内周側テーパ面22eと同様に形成されている。
そして、下側接続端部22bの内周側テーパ面22eに対し下側口金24の外周側テーパ面24dが密接することによって、胴部22の下端と下側口金24との間がシールされる。また、上側接続端部22dの内周側テーパ面に対し上側口金26の外周側テーパ面が密接することによって、胴部22の上端と上側口金26との間がシールされる。また、下側接続端部22bの内周側テーパ面22eと、下側口金24の外周側テーパ面24dとの間には、前記フィルム32の下端部が把持される。また、上側接続端部22dの内周側テーパ面と、上側口金26の外周側テーパ面との間には、フィルム32の上端部が把持される。
この実施形態の成形金型21では、キャビティ20の内壁周面に沿わせたフィルム32の端部を、下側口金24に設けた外周側テーパ面24dに対し弾性拡開状態で外嵌させた。そして、胴部22の接続端部22bに設けた内周側テーパ面22eと、下側口金24の外周側テーパ面24dとの間でフィルム32の端部を挟持するようにした。従って、第1実施形態の成形金型21と同様に、金型本体33へのフィルム32の装着を容易に行うことができるので、生産性が一層向上する。
(他の実施形態)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することもできる。
・ 成形後のローラ体12からフィルム層14を剥がすことにより、ローラ部13のみからなる発泡弾性体ローラ10とすることもできる。この場合にも、ローラ部13の外周面にフィルム32が密着した状態でローラ部13が成形されることから、ローラ部13の外周面全体の表面平滑性が向上するとともに生産性が向上する。
・ 図6に二点鎖線で示すように、内周側テーパ面24cを備えないようにした下側口金24の開口部内周縁を、胴部22の下側接続端部22bの外周側テーパ面22a上に折り返されたフィルム32に圧接させる構成とすることもできる。この場合にも、下側接続端部22bの外周側テーパ面22aと、下側口金24の内周縁との間でフィルム32の端部がより確実に挟持され、キャビティ20がより確実に密封される。
・ 下側接続端部22bを円柱形状とし、その外周面にフィルム32の端部を折り返した状態で外嵌させる。そして、円柱形状の周壁を有する下側口金24を下側接続端部22bに外嵌させることにより、下側接続端部22bの周壁外面と下側口金24の周壁内面との間でフィルム32の端部を挟持する。また、下側接続端部22bと同様にした上側接続端部22dの周壁外面と、下側口金24と同様にした上側口金26の周壁内面との間でフィルム32の端部を挟持する。この場合にも、胴部22の各接続端部22b,22dに各口金24,26を嵌合させて金型本体33を組み立てることにより、自らの形状を保持することができないような薄いフィルム32をキャビティ20の内壁周面に沿わせた状態に保持することができる。
第1実施形態の発泡ウレタンローラを示す斜視図。 発泡ウレタンローラの一部縦断面図。 成形金型を示す縦断面図。 (a)は、下側口金を示す正面図、(b)は、(a)におけるa−a線断面図。 軸体及びフィルムを装着した金型本体を示す正面図。 成形金型の一部拡大縦断面図。 第2実施形態の成形金型の要部を示す縦断面図。
符号の説明
10…発泡弾性体ローラ、11…軸体、13…ローラ部、14…フィルム層、20…キャビティ、21…成形金型、22…胴部、22a…(接続端部の)外周面としての外周側テーパ面、22b…下側接続端部、22c…(接続端部の)外周面としての外周側テーパ面、22d…上側接続端部、24…下側口金、24c…(口金の)内周側テーパ面、24d…(口金の)外周面としての外周側テーパ面、26…同じく上側口金、26b…(口金の)内周側テーパ面、32…フィルム、33…金型本体。

Claims (2)

  1. 軸体を軸線上に配置可能な円柱形状のキャビティを有する成形金型を用い、同キャビティの端部から発泡弾性体材料を注入して硬化させることにより発泡弾性体からなるローラ部を前記軸体の周囲に成形した後、同軸体とともに同ローラ部をキャビティ内からその軸線方向に引き抜いて取り出す発泡弾性体ローラの製造方法であって、
    前記成形金型として、
    前記キャビティを形成する筒状の胴部と、この胴部の両端に形成される接続端部にそれぞれ嵌合される一対の口金とにより構成される金型本体を備え、
    前記接続端部の外周面には、前記胴部の中央側から端部側に向かって縮径する外周側テーパ面が形成されるとともに、前記口金の内周面には、前記胴部の中央側に向かって拡径する内周側テーパ面が形成され、
    前記接続端部と前記口金とを嵌合させた際に、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面とが密接するように構成された成形金型を用い、
    前記キャビティの内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルムの各端部を、前記接続端部の外周側テーパ面に対し折り返して外嵌させた状態として、前記接続端部に前記口金を嵌合さることにより、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面との間で前記フィルムの各端部を弾性拡開させつつ挟持させるとともに前記キャビティを密封した後、前記キャビティに発泡弾性体材料を注入して硬化させ、成形された前記ローラ部の外周面に前記フィルムを密着させることを特徴とする発泡弾性体ローラの製造方法。
  2. 円柱形状のキャビティの軸線上に軸体を配置可能とされた発泡弾性体ローラの成形金型であって、
    記キャビティを形成する筒状の胴部と、この胴部の両端に形成される接続端部にそれぞれ嵌合される一対の口金とにより構成される金型本体を備え、
    前記接続端部の外周面には、前記胴部の中央側から端部側に向かって縮径する外周側テーパ面が形成されるとともに、前記口金の内周面には、前記胴部の中央側に向かって拡径する内周側テーパ面が形成され、
    前記接続端部と前記口金とを嵌合させた際に、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面とが密接するように構成され、
    前記キャビティの内壁周面に沿わせた円筒形状のフィルムの各端部を、前記接続端部の外周側テーパ面に対し折り返して外嵌させた状態として、前記接続端部に前記口金を嵌合さることにより、前記外周側テーパ面と前記内周側テーパ面との間で前記フィルムの各端部を弾性拡開させつつ挟持するとともに前記キャビティを密封するように構成したことを特徴とする発泡弾性体ローラの成形金型
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