JPH1190980A - 曲形ホースの製造方法 - Google Patents

曲形ホースの製造方法

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JPH1190980A
JPH1190980A JP27366597A JP27366597A JPH1190980A JP H1190980 A JPH1190980 A JP H1190980A JP 27366597 A JP27366597 A JP 27366597A JP 27366597 A JP27366597 A JP 27366597A JP H1190980 A JPH1190980 A JP H1190980A
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JP
Japan
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hose
curved
unvulcanized rubber
rubber hose
groove
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Application number
JP27366597A
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English (en)
Inventor
Riichi Koizumi
利一 小泉
Takahiro Nitano
貴弘 仁田野
Minoru Tabata
実 田端
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】未加硫ゴムホースを外型の成形溝部に沿って嵌
込セットし、曲り形状に保持拘束した状態で加硫成形す
る曲形ホースの製造方法において、曲形ホースの断面形
状が曲り部において楕円形状化し、或いは曲り形状が設
定した形状とは異なった曲り形状となるのを防止する。 【解決手段】外型22の成形溝部24に沿って未加硫ゴ
ムホース10Aをその開口部40を通じて径方向に嵌込
セットし、曲り形状に保持拘束した状態で加硫処理を施
す。その際、成形溝部24の底面と対向する押え面43
を有する押え蓋42を、外型22に嵌込セットした未加
硫ゴムホース10Aの開口部40における露出部分に当
て、成形溝部24からの突出し方向の変形を抑制しつつ
未加硫ゴムホース10Aを加硫処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は曲形ホースの製造
方法に関し、詳しくは外型を用いて(補強層や樹脂層が
あっても良いが特にゴムをベースとした)未加硫ゴムホ
ースを加硫処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の曲り部を有する曲形ホ
ースの製造方法として、押出成形などにより直管状とな
した完全未加硫ゴムホース(以下では完全未加硫ゴムホ
ース及び半加硫ゴムホースを総称して未加硫ゴムホース
とする)の中空内部に鉄製の丸棒状且つ所定の曲り形状
に変形させたマンドレルを挿入して、未加硫ゴムホース
をマンドレルに添った形状に変形させ、その形状に保持
した状態で未加硫ゴムホースを加熱加硫処理する方法が
一般に用いられていた。
【0003】図13はこれを具体的に示したものであ
る。同図において200はマンドレルであって、所定の
曲り形状に変形させてある。この方法の場合、一般にマ
ンドレル200の表面に離型剤を塗布しておいて
(I)、直管状の未加硫ゴムホース202を曲げ変形さ
せつつその内部にマンドレル200を挿入し(II)、そ
の状態で未加硫ゴムホース202及びマンドレル200
を共に加熱して未加硫ゴムホース202を加硫処理する
(III)。その後マンドレル200を加硫後の曲形ホース
204から抜き取り(IV)、マンドレル200や製品ホ
ース(曲形ホース)204内面に残った離型剤を洗浄
し、除去する((V),(VI))。
【0004】しかしながらこの様なマンドレル200を
用いた従来の製造方法の場合、マンドレル200と未加
硫ゴムホース202又は加硫後の曲形ホース204との
間の摩擦力、特に曲り部における大きな抵抗力のため
に、未加硫ゴムホース202内部にマンドレル200を
挿入する作業,加硫後においてマンドレル200を曲形
ホース204から抜き取る作業の際に強い力でこれを行
わなければならず、同作業が大変困難な作業となってい
た。
【0005】そこで近年、図14に示しているように所
定の曲り形状の成形溝部206を有する外型208を用
い、その外型208の成形溝部206に沿って直管状の
未加硫ゴムホース202を径方向に嵌込セットし、その
状態で加硫処理を施して曲形ホースを得る方法が考えら
れている。
【0006】この製造方法によれば、比較的弱い力で直
管状の未加硫ゴムホース202を外型208に嵌込セッ
トできるとともに、加硫後においても曲形ホースを外型
208から取り出すことができ、作業が容易となる利点
がある。
【0007】加えてこの製造方法の場合、マンドレルを
用いないことから離型剤の塗布が特に必要でなく、従っ
て加硫後において離型剤の洗浄除去工程を不要化できる
のみならず、離型剤やそれを除去するための洗剤が廃液
中に入ってしまって水質向上のための水処理が大変にな
るといった問題を回避できる利点が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの外型20
8を用いた従来の方法にあっては、通常、成形溝部20
6の形態が次のような形態、即ち曲り部の内周側と外周
側とに沿って溝側面を有し、それらの間に成形溝長手方
向に沿って連続的に延びる開口部が形成された形態をな
しており、この場合、かかる開口部を通じて成形溝部2
06に未加硫ゴムホースを嵌込セットして加硫処理した
とき、図14(B)に示しているように曲り部において
ホースが座屈を起したり断面形状が扁平化(楕円形状
化)してしまうといった固有の問題を生じる。
【0009】即ちこの製造方法の場合、マンドレルを用
いて未加硫ゴムホースを内面側から形状規制行わないこ
とから、その曲り部においてホースが成形溝部から突き
出す方向に変形してしまうといった問題を生ずる。この
傾向はホース直径が大きく且つ曲り部の曲率半径が小さ
い場合、即ち曲り部が急激な角度で曲がっている場合に
おいて特に生じやすい。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1の曲形ホースの製造方法は、曲形ホース製品に対応
した曲り部を有する曲り形状の成形溝部を備えた外型の
該成形溝部に沿って未加硫ゴムホースを該成形溝部の開
口部を通じて径方向に嵌込セットして、該未加硫ゴムホ
ースを曲り形状に保持拘束した状態で加硫処理を施す曲
形ホースの製造方法において、前記外型として、前記成
形溝部の少なくとも一部が前記曲り部の内周側に沿って
前記開口部を有し、外周側に沿って溝底面を有する形態
のものを用いることを特徴とする。
【0011】請求項2の曲形ホースの製造方法は、曲形
ホース製品に対応した曲り部を有する曲り形状の成形溝
部を備えた外型の該成形溝部に沿って未加硫ゴムホース
を該成形溝部の開口部を通じて径方向に嵌込セットし
て、該未加硫ゴムホースを曲り形状に保持拘束した状態
で加硫処理を施す曲形ホースの製造方法において、前記
成形溝部の底面と対向する押え面を有する押え蓋を、前
記外型に嵌込セットした未加硫ゴムホースの曲り部の前
記成形溝部の開口部の露出部分に当てて、該曲り部の該
成形溝部からの突出し方向の変形を抑制しつつ、該未加
硫ゴムホースを加硫処理することを特徴とする。
【0012】請求項3の曲形ホースの製造方法は、請求
項2において、前記外型として、前記成形溝部が前記曲
形ホース製品に対応して第一及び第二の曲り部を有して
おり、且つそれら第一及び第二曲り部が所定角度をなす
異なった平面内で曲り形状をなしていて該成形溝部が全
体として三次元の曲り形状をなしているものを用いると
ともに、各曲り部において前記押え蓋を用いて未加硫ゴ
ムホースを加硫処理することを特徴とする。
【0013】請求項4の曲形ホースの製造方法は、請求
項1〜3の何れかにおいて、前記成形溝部の溝深さが前
記未加硫ゴムホースの半径よりも深く、且つ該成形溝部
の開口部の開口幅が該未加硫ゴムホースの直径と実質上
同等であることを特徴とする。
【0014】請求項5の曲形ホースの製造方法は、未加
硫ゴムホースを外型の成形凹部にセットして所定形状の
曲り部を有する曲り形状に保持拘束し、その状態で加硫
処理を施す曲形ホースの製造方法において、前記外型と
して、前記曲り部に対応した曲り形状をなし且つ該曲り
部を長手方向に部分的に拘束する円筒形状のパイプから
成る外型を用い、前記未加硫ゴムを該外型に対して軸方
向に挿通することにより該未加硫ゴムホースの長手方向
の一部を曲り形状に保持拘束し、その状態で加硫処理を
施すことを特徴とする。
【0015】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の製造方
法は、外型として、成形溝部の少なくとも一部が曲り部
の内周側に沿って開口部を有し、外周側に沿って溝底面
を有する形態のものを用いるもので、この製造方法によ
れば、曲り部において未加硫ゴムホースが座屈したり楕
円形状化しようとしても、その曲り部が一対の溝側面に
よって楕円の長径方向(長軸方向)に拘束状態にあるた
め、曲り部において未加硫ゴムホースが座屈を起したり
扁平形状化(楕円形状化)するのが効果的に防止され
る。従ってこの請求項1の製造方法によれば、良好な断
面形状の曲形ホースを得ることができる。
【0016】請求項2の製造方法は、成形溝部の底面と
対向する押圧面を備えた押え蓋を用い、その押え面を未
加硫ゴムホースにおける曲り部の上記成形溝部の開口部
の露出部分に当てて、成形溝部からの突出し方向の変形
を抑制しつつ未加硫ゴムホースを加硫処理するもので、
この製造方法においても、未加硫ゴムホースが曲り部に
おいて座屈を起したり断面形状が楕円形状化等、扁平形
状化するのを効果的に防止できる。
【0017】この請求項2の方法の場合、成形溝部が次
の何れの形態をなしている場合であっても、即ち曲り部
の内周側と外周側とに沿って溝側面を有し、それらの間
の部分が成形溝長手方向に連続した開口部をなしている
形態の成形溝部であっても、或いはまた請求項1の製造
方法における成形溝部のように内周側に沿って開口部を
有し、外周側に沿って溝底面を有する形態の成形溝部で
あっても、未加硫ゴムホースが曲り部において成形溝部
から突き出す方向に変形するのを確実に防止できる特長
がある。
【0018】上記のように成形溝部が、曲り部の内周側
に沿って開口部を有し、外周側に沿って溝底面を有する
形態のものである場合、曲り部における断面形状の扁平
化などは良好に抑制できる一方で、加硫中にホースが長
手方向に収縮を起すと、曲り部が成形溝部から突き出す
方向に変形する現象、つまり曲り部が成形溝部から開口
部を通じて外部に浮き出す方向に変形する現象を十分に
防止し得ない。このような現象が生じると、曲り部にお
ける曲り形状が設定した形状と異なってしまうことにな
る。しかるに請求項2の製造方法によれば、このような
現象を確実に抑制することができる。
【0019】この請求項2の製造方法は、同一の外型を
用いて三次元の曲り形状をなす曲形ホースを製造する場
合、つまり成形溝部が全体として三次元の曲り形状をな
している場合に適用して特に効果が大きい(請求項
3)。
【0020】複数の曲り部を有し且つそれら曲り部が所
定角度をなす異なった平面内で曲り形状をなしている三
次元の曲り形状の場合、各曲り部ごとに成形溝部におけ
る開口部の位置や向きを異ならせることは実際上難し
く、この場合において請求項2の製造方法に従って三次
元形状の曲形ホースを加硫成形するようになした場合、
成形溝の形態及び開口部の向きの如何に拘らず、ホース
の曲り部が成形溝部から突き出す方向に変形を起すのを
確実に防止することができる。
【0021】即ち請求項2の製造方法を三次元形状の曲
形ホースの製造に適用した場合、曲り部における断面形
状の扁平化も、また加硫時におけるゴムの収縮に基づく
成形溝部からの浮出し変形の何れの問題も解決すること
ができる。
【0022】上記成形溝部は、溝深さが未加硫ゴムホー
スの半径よりも深く且つ開口部の開口幅が未加硫ゴムホ
ースの直径と実質上同等であることが望ましい(請求項
4)。このようにすれば、未加硫ゴムホースを成形溝部
において安定的に曲り形状に保持拘束することができ
る。
【0023】従って外型を割り型構造となして、各分割
型により未加硫ゴムホースの外周面全体を包み込んで保
持拘束するといったことを行う必要がなく、外型の構造
が簡単化する。
【0024】尚この場合において、少なくとも前記未加
硫ゴムホースの半径分の溝深さから開口部にかけての一
対の溝側面を、同開口部と実質上同じ溝幅を保ちつつ延
びるストレート面とすることができる。
【0025】請求項5の製造方法は、上記外型として、
未加硫ゴムホースの曲り部を長手方向に部分的に拘束す
る、周方向に連続した円筒形状のパイプから成るものを
用いるもので、この方法においても、未加硫ゴムホース
が曲り部において成形溝部から突き出す方向に変形する
問題を解決することができる。
【0026】またこの外型は、未加硫ゴムホースを長手
方向に部分的に拘束するものであることから、その内部
に未加硫ゴムホースを軸方向に挿通する作業も容易に行
うことができる。
【0027】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は本発明の適用対称である曲形ホースの
一例を示したもので、図に示しているようにこの曲形ホ
ース10は、第一曲り部12と第二曲り部14,両端部
のストレート部16,18及び曲り部12,14の間の
ストレート部20とからなっている。ここで第一曲り部
12と第二曲り部14とは、互いに所定角度をなす異な
る平面でそれぞれ二次元の曲り形状をなしており、曲形
ホース10は全体として三次元の曲り形状をなしてい
る。
【0028】図2はこの曲形ホース10を加硫成形する
際に用いる外型22と押え蓋42とを示したものであ
る。同図において24は外型22に設けられた成形溝部
で、上記曲形ホース10における第一曲り部12,第二
曲り部14,ストレート部16,18,20に各対応し
た成形部26,28,30,32及び34を有してい
る。
【0029】成形溝部24は、図3(B)に示している
ように横断面形状がU字形状をなしている。詳しくは、
溝底面36から溝側面38の下部にかけての部分が断面
半円形状をなし、また溝側面38の上部が上下方向のス
トレート面をなしていて、上端の開口部40に至ってい
る。
【0030】ここで横断面の上記半円形状部の直径は、
後述する未加硫ゴムホース10Aの外径Dと実質上同じ
径とされており、また一対の溝側面38間の溝幅及び開
口部40の開口幅は、何れも未加硫ゴムホース10Aの
外径Dと実質上同じ溝幅及び開口幅とされている。尚、
成形溝部24の溝深さHは、未加硫ゴムホース10Aの
半径寸法よりも深くされている。具体的にはこの例の場
合、溝深さHは未加硫ゴムホース10A、つまり曲形ホ
ース10の直径の約5分の4の溝深さとされている。
【0031】成形溝部24は、図2に示しているように
曲形ホース10における第一曲り部12を成形するため
の成形部26の形状が、曲り部の内周側と外周側とに沿
って溝側面38を有し、それらの間に開口部40を有す
る形状をなしている。また第二曲り部14を成形するた
めの成形部28の形状が、曲り部の外周側に沿って溝底
面36を、内周側に沿って開口部40を有する形状をな
している。
【0032】図2において、42は押え蓋であってプレ
ート状をなしており、且つ成形溝部24に対応した三次
元の曲り形状をなしている。即ち押え蓋42は、成形溝
部24における成形部26,28及び成形部30,3
2,34に対応した押え部44,46,48,50,5
2を有している。この押え蓋42の下面は、成形溝部2
4の溝底面36に対向する押え面、詳しくは成形部2
6,28及び成形部30,32,34のそれぞれの溝底
面36に対向する押え面43とされている。
【0033】この例において、押え面43は押え蓋42
の板幅方向、つまり成形溝部24の長手方向と直角方向
に平坦な面とされている。尚、上記外型22及び押え蓋
42は、これをシリコーンゴムにて構成することができ
る。勿論金属等他の材料で構成することもできる。
【0034】また、外型22の開口部40側の面且つ成
形溝部24の長手方向各端部に、加硫後の曲形ホース1
0の長さを検査・確認するための検査用マーク54を施
しておくことができる。この様にした場合、加硫後にお
いて曲形ホース10を外型22から取り出す際に、同時
にその長さの検査を併せて行うことができる。
【0035】即ち、従来にあっては図11に示している
ように加硫後において曲形ホース10をマンドレルない
し外型から取り出した後に、別に用意してある検査用の
型210に曲形ホース204を沿わせるようにしてセッ
トし、そしてその検査用の型210に設けた検査用マー
ク54によって、曲形ホース204が適正な長さになっ
ているかどうかを検査していたのが、本例の方法によれ
ばこの様な別途の型210及び検査工程を必要とせず、
曲形ホース10を外型22から取り出す際に、同時にそ
の長さの確認を行うことができるのである。
【0036】図5は上記外型22及び押え蓋42を用い
て行う本例の曲形ホース10の製造方法を示したもの
で、図示のように本例の製造方法では、先ず押出成形及
びその後の所定寸法の切断等によって直管状の未加硫ゴ
ムホース10Aを得、そしてこの直管状の未加硫ゴムホ
ース10Aを、外型22の成形溝部24に沿わせるよう
に曲げ変形させつつ成形溝部24の開口部40を通じて
径方向に嵌込セットする(図5(I))。
【0037】未加硫ゴムホース10Aを成形溝部24に
嵌込セットしたら、次に押え蓋42をセットし、押え面
43を未加硫ゴムホース10Aの頂部、つまり成形溝部
24の開口部40から突き出した部分の頂部に当接させ
た状態とする。そしてその状態で未加硫ゴムホース10
A及び外型22,押え蓋42を加硫室内に挿入し、所定
時間かけて加熱加硫処理を行う(図5(II))。
【0038】このとき、図3及び図4に示しているよう
に押え蓋42が成形部26,28を含む成形溝部24全
長に亘って未加硫ゴムホース10Aに当接した状態にあ
って、成形溝部24からの突出し変形を防止しているた
め、成形部26,28においても未加硫ゴムホース10
Aが所望の断面形状及び曲り形状に良好に加硫成形され
る。
【0039】即ち、図12の比較例図に示しているよう
に、上記押え蓋42を用いないで外型22のみを用いて
加硫処理を行った場合、同図(B)に示しているように
成形部26において未加硫ゴムホース10Aが成形溝部
24から突出し方向に変形して、断面形状が楕円形状化
してしまう。また成形部28においてはこの様な断面形
状の楕円形状化は起こさないものの、同図(C)に示し
ているように加硫時の収縮によって曲形ホース10が成
形溝部24から浮上がり変形を起こしてしまい、曲げ形
状が設定した曲げ形状と異なった形状となってしまう問
題を起こす。
【0040】しかるに図5に示す本例の製造方法によれ
ば、何れの成形部26,28においてもこの様な問題を
生じず、曲形ホース10を所望の断面形状且つ曲り形状
に良好に加硫成形することができるのである。
【0041】さて上記のようにして加熱加硫処理が終わ
ったところで、図5(III)に示しているように加硫室か
らそれらを取り出した上、押え蓋42を外し、更に加硫
後の曲形ホース10を外型22から取り外す。ここにお
いて所望の曲り形状の曲形ホース10を得ることができ
る。
【0042】本例の製造方法によれば、外型22の成形
部28において未加硫ゴムホース10Aが楕円形状化し
ようとしたとき、かかる未加硫ゴムホース10Aが成形
部28における一対の溝側面38によって楕円の長径方
向(長軸方向)に拘束状態にあるため、同部において未
加硫ゴムホース10Aが楕円形状化するのが防止され
る。従って曲形ホース10における第二曲り部14が良
好な断面形状に成形される。更に、成形部28において
加硫時の収縮によりホースが成形溝部24から浮上がり
変形するのが押え蓋42の作用で良好に防止される。
【0043】一方、成形部26においては加硫時におけ
るこのような収縮に起因するホースの成形溝部24から
の浮上がり変形は生じないが、同部においてはホースの
断面形状が楕円形状化しようとする。しかるに本例では
押え蓋42がその変形を阻止するため、そのような断面
の扁平形状化が防止される。即ち本例の製造方法によれ
ば、外型22を用いて三次元形状の曲形ホース10を加
硫成形するに際して、断面形状の扁平化の問題も、また
ゴムの収縮に基づく曲り形状の狂いの問題も生じない。
【0044】次に図6は本発明の他の実施例を示してい
る。この例は、押え蓋42として上例とは異なる形態の
ものを用いた例で、具体的には押え蓋42を、金属プレ
ートから成る第一層56と、シリコーンゴムから成る第
二層58との積層構造となし、そのシリコーンゴムから
成る第二層58に断面円弧形状の押え面60を形成した
ものである。押え面60は、本例においても外型22の
成形溝部24に沿って連続的に形成されている。
【0045】ここで押え蓋42のシリコーンゴムから成
る第二層58は、次のようにして簡単に成形することが
できる。即ち、図7に示しているように外型22の成形
溝部24に曲形ホース10と同形状の雄型62を嵌込セ
ットして、その雄型62と成形溝部24との間の隙間を
詰物64によって塞ぎ、そして図7(II)に示している
ように側枠66を立てて、その側枠66と外型22とに
よって型枠68を構成し、その型枠68の内部に流動状
態の(未硬化の)シリコーンゴム材料を流し込んでこれ
を硬化反応させ、弾性を発現させる(図7(III),図8
(IV))。
【0046】その後、図8(V)に示しているように硬
化反応したシリコーンゴムの成形体を脱型して上記第二
層58となし、これを金属プレートから成る第一層56
に積層固着して図6の押え蓋42を得る(図8(V
I))。
【0047】図9は押え蓋42の更に他の形態例を示し
たもので、この例では、シリコーンゴムなどから成る押
え蓋42に下向きの突出部70を設けて、その突出部7
0に円弧形状の押え面72を形成したものである。尚、
この例においても突出部70及び押え面72は成形溝部
24に沿って長手方向に連続的に形成されている。
【0048】図9(B)は、押え蓋42の更に他の形態
例を示したもので、この例は突出部70及び押え面72
を有する第二層58を、金属プレートから成る第一層5
6に積層固着して押え蓋42となした例である。
【0049】図10(A)は本発明の他の実施例におい
て用いる外型を示したもので、この外型74はパイプ材
の周方向の一部を長手方向に連続的に切り欠いてその切
欠部近傍を拡幅方向に押し広げ、曲形ホース76に対応
した曲り形状の断面U字状の成形溝部24を有する外型
74となしたものである。このような外型74を用いる
ことによっても所定の曲り形状の曲形ホース76を得る
ことができる。
【0050】この図10(A)の外型74の場合、開口
部40が曲り部80の内周側に沿って、また溝底面36
が外周側に沿って形成されており、曲り部80において
曲形ホース76の断面形状が楕円形状化するのを防止す
ることができる。尚、外型74は板体を曲げ加工するこ
とによって形成することもできる。
【0051】図10(B)は本発明の他の実施例で用い
る外型の例を示したもので、この例の外型78は、所定
長さのパイプを曲形ホース82の曲り部80に対応した
曲り形状となし、その曲り部80を長手方向に部分的に
拘束する外型78となしたものである。
【0052】ここで外型78内部の成形凹部84は、曲
形ホース82の外径と実質上同じ外径の断面円形状をな
しており、未加硫ゴムホース10Aを加硫成形にするに
際して、その曲り部80を全外周面に亘って曲り形状に
保持拘束する。
【0053】この方法においても、未加硫ゴムホース1
0Aが曲り部80において成形溝部24から突き出す方
向に変形する問題を解決することができる。
【0054】またこの外型78は未加硫ゴムホース10
Aを長手方向に部分的に拘束するものであることから、
その内部に未加硫ゴムホース10Aを挿通する作業も容
易に行うことができる。
【0055】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば上記実施例において、押え
蓋42は未加硫ゴムホース10Aに当接する部分を未加
硫ゴムホース10Aよりも軟らかいものとしておくこと
が望ましいが、場合によってこれより硬いものを用いる
ことも可能であるし、また押え蓋42は場合によって曲
り部のみに部分的にこれを用いるようになすこともでき
る。
【0056】また上記実施例では成形溝部24が何れも
長手方向に連続した形態をなしているが、場合によって
長手方向に不連続のものであっても良い。要するに未加
硫ゴムホース10Aを最終の曲り形状に保持拘束できる
ものであれば良い。
【0057】更に図10(A)に示す実施例において、
開口部40を備えた外型74を、曲り部80を部分的に
保持拘束する部分型として構成することも可能であるな
ど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変
更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象である曲形ホースの一例を示
す図である。
【図2】図1の曲形ホースを製造する本発明の実施例方
法に用いる外型と押え蓋を示す図である。
【図3】図2の外型に未加硫ゴムホース及び押え蓋をセ
ットした状態の外観図及び要部断面図である。
【図4】図3(A)の要部断面図である。
【図5】図2の外型及び押え蓋を用いて図1の曲形ホー
スを製造する本発明の一実施例方法の説明図である。
【図6】本発明の他の実施例において用いる押え蓋を外
型とともに示す断面図である。
【図7】図6の押え蓋の製造方法の一部工程を示す図で
ある。
【図8】図7に続く要部工程の説明図である。
【図9】本発明の他の実施例方法において用いる押え蓋
を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例方法に用いる外型を示す
図である。
【図11】図2の外型の利点を説明するために比較例と
して示した比較例図である。
【図12】図5に示す実施例方法の利点を説明するため
に比較例として示した比較例図である。
【図13】曲形ホースの従来の製造方法の一例を示す図
である。
【図14】曲形ホースの図13とは異なる従来の製造方
法の一例を示す図である。
【符号の説明】
10,76,82 曲形ホース 10A 未加硫ゴムホース 12 第一曲り部 14 第二曲り部 22,74,78 外型 24 成形溝部 36 溝底面 38 溝側面 40 開口部 42 押え蓋 43,60,72 押え面 80 曲り部 84 成形凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 21:00 105:24 B29L 23:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲形ホース製品に対応した曲り部を有す
    る曲り形状の成形溝部を備えた外型の該成形溝部に沿っ
    て未加硫ゴムホースを該成形溝部の開口部を通じて径方
    向に嵌込セットして、該未加硫ゴムホースを曲り形状に
    保持拘束した状態で加硫処理を施す曲形ホースの製造方
    法において 前記外型として、前記成形溝部の少なくとも一部が前記
    曲り部の内周側に沿って前記開口部を有し、外周側に沿
    って溝底面を有する形態のものを用いることを特徴とす
    る曲形ホースの製造方法。
  2. 【請求項2】 曲形ホース製品に対応した曲り部を有す
    る曲り形状の成形溝部を備えた外型の該成形溝部に沿っ
    て未加硫ゴムホースを該成形溝部の開口部を通じて径方
    向に嵌込セットして、該未加硫ゴムホースを曲り形状に
    保持拘束した状態で加硫処理を施す曲形ホースの製造方
    法において 前記成形溝部の底面と対向する押え面を有する押え蓋
    を、前記外型に嵌込セットした未加硫ゴムホースの曲り
    部の前記成形溝部の開口部の露出部分に当てて、該曲り
    部の該成形溝部からの突出し方向の変形を抑制しつつ、
    該未加硫ゴムホースを加硫処理することを特徴とする曲
    形ホースの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記外型として、前
    記成形溝部が前記曲形ホース製品に対応して第一及び第
    二の曲り部を有しており、且つそれら第一及び第二曲り
    部が所定角度をなす異なった平面内で曲り形状をなして
    いて該成形溝部が全体として三次元の曲り形状をなして
    いるものを用いるとともに、各曲り部において前記押え
    蓋を用いて未加硫ゴムホースを加硫処理することを特徴
    とする曲形ホースの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記成
    形溝部の溝深さが前記未加硫ゴムホースの半径よりも深
    く、且つ該成形溝部の開口部の開口幅が該未加硫ゴムホ
    ースの直径と実質上同等であることを特徴とする曲形ホ
    ースの製造方法。
  5. 【請求項5】 未加硫ゴムホースを外型の成形凹部にセ
    ットして所定形状の曲り部を有する曲り形状に保持拘束
    し、その状態で加硫処理を施す曲形ホースの製造方法に
    おいて 前記外型として、前記曲り部に対応した曲り形状をなし
    且つ該曲り部を長手方向に部分的に拘束する円筒形状の
    パイプから成る外型を用い、前記未加硫ゴムを該外型に
    対して軸方向に挿通することにより該未加硫ゴムホース
    の長手方向の一部を曲り形状に保持拘束し、その状態で
    加硫処理を施すことを特徴とする曲形ホースの製造方
    法。
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