JPH0983268A - 高周波増幅器 - Google Patents

高周波増幅器

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JPH0983268A
JPH0983268A JP24183095A JP24183095A JPH0983268A JP H0983268 A JPH0983268 A JP H0983268A JP 24183095 A JP24183095 A JP 24183095A JP 24183095 A JP24183095 A JP 24183095A JP H0983268 A JPH0983268 A JP H0983268A
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JP
Japan
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high frequency
circuit
input
resistor
bias supply
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Application number
JP24183095A
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Inventor
Osahisa Furuya
長久 古谷
Yasunori Tateno
泰範 館野
Masafumi Hirata
雅史 平田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高周波増幅器に関し、所要周波数
帯域内はもちろん、所要周波数帯域外のDCに近い低周
波領域においても、発振等の障害を生じることなく安定
した動作を実現することを目的とする。 【解決手段】 増幅素子9の入力側バイアス供給回路
が、その高周波線路とグランドの間に直列に接続された
抵抗素子34及びキャパシタ7を有し、更に、高周波線
路とグランドの間にT形橋絡回路を設け、該T形橋絡回
路が、入力整合回路3の出力端と増幅素子9の制御入力
端との間に直列に接続された第1,第2の抵抗器30,
32と、これら抵抗器と並列に接続されたキャパシタ3
1と、第1,第2の抵抗器の接続点とグランドの間に接
続されたインダクタンス素子33とを有するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波増幅器に関
する。近年、移動体通信システムの開発が盛んになり、
これに伴い携帯電話装置等の実用化が活発に行われてい
る。これらの通信システムでは、主に0.8GHz〜
2.0GHzの高周波帯域が使用されており、システム
に組み込まれる増幅器の性能としては、高効率である
こと、安定性が優れていること(つまり発振等の障害
が無いこと)、低電圧動作であること、等が要求され
る。そして、これらの要求に応えるデバイス(増幅器)
として、ガリウム砒素(GaAs)等の化合物半導体を
用いた電界効果トランジスタ(FET)が盛んに用いら
れており、また、使用する電源が単一電源である等の使
い易さの理由から、ヘテロ接合型バイポーラトランジス
タ(HBT)も有望視されている。
【0002】しかし、これらのデバイスでは、逆方向利
得(入力電力/出力電力)はそれほど小さくないのが技
術の現状であり、そのため、周波数が低くなるにつれて
その動作が不安定になり易く、また、負荷条件(デバイ
スから入力側又は出力側を見たインピーダンス)に依っ
ては発振等の障害が発生し易くなる。そこで、かかる不
都合が生じない高周波増幅器の開発が要望されている。
【0003】
【従来の技術】従来のGaAsFET、HBT等のデバ
イスでは、最近の微細加工技術の向上に伴い、例えば1
GHz又は2GHz帯においても大きな利得が得られる
ようになってきている。しかしその一方で、逆方向利得
が十分小さくなれば安定した高周波増幅器の構成は可能
であるが、実際には、そうしたデバイスは実現されてい
ないのが現状である。かかるデバイスには、そのSパラ
メータから算出される不安定領域という領域がスミスチ
ャート上にあり、デバイスから入力側又は出力側を見た
インピーダンスがその不安定領域に入るとデバイスは発
振をひき起こす可能性が高くなる。この不安定領域は、
一般に、低周波になるほど大きな領域を占めるようにな
る。
【0004】図13及び図14にはそれぞれ従来の高周
波増幅器の構成例が示される。図中、1は入力端子、2
はカップリング用キャパシタ、3は入力整合回路、4は
インダクタンス素子(チョークコイル、λ/4ストリッ
プ線路等)、5はバイアス用抵抗器、6は入力側バイア
ス用電源の供給端子、7は高周波的に結合された接地用
キャパシタ、8はバイアス用且つ安定化用抵抗器、9は
増幅素子としてのヘテロ接合型バイポーラトランジスタ
(HBT)、10は出力整合回路、11はカップリング
用キャパシタ、12は出力端子、13は出力側バイアス
用電源の供給端子、14は高周波的に結合された接地用
キャパシタ、15は低周波的に結合された接地用キャパ
シタ、16は安定化用抵抗器、17はインダクタンス素
子(チョークコイル、λ/4ストリップ線路等)、20
はバイアス用且つ安定化用抵抗器、21及び22はバイ
アス用抵抗器を示す。また、図13における4〜8の構
成要素、及び図14における6,7及び20〜22の構
成要素は、それぞれ増幅素子9の入力側(ベース)バイ
アス供給回路を構成し、13〜17の構成要素は、増幅
素子9の出力側(コレクタ)バイアス供給回路を構成す
る。
【0005】なお、本明細書の記載において、「高周波
的に結合された」とは、増幅器を構成する要素がその増
幅器の所要周波数帯域内(この場合、高周波領域)の信
号に対して本来の機能を実現できるように適合された状
態を指し、また、「低周波的に結合された」とは、各構
成要素が増幅器の帯域外(この場合、低周波領域)の信
号に対して本来の機能を実現できるように適合された状
態を指す。例えば、接地用キャパシタに関して「高周波
的に結合された」とは、当該キャパシタが増幅器の所要
周波数領域において本来の接地機能を実現できる程度の
キャパシタンスを有している状態を指す。同様に、接地
用キャパシタに関して「低周波的に結合された」とは、
当該キャパシタが増幅器の帯域外低周波領域において本
来の接地機能を実現できる程度のキャパシタンスを有し
ている状態を指す。
【0006】図13及び図14に示す各構成例では、高
周波増幅器の所要周波数領域において、ベースバイアス
供給回路及びコレクタバイアス供給回路(図14の場合
には後者のみ)に設けたλ/4ストリップ線路等のイン
ダクタンス素子4,17が高インピーダンス素子として
機能するようにし、一方、帯域外低周波領域において
は、各バイアス供給回路に設けた安定化用抵抗器(通常
50Ω使用)8,16,20により、増幅素子9から入
力側及び出力側を見たインピーダンスをそれぞれ50Ω
に近づけるようにすることで、高周波増幅器の動作の安
定化を図るようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図13に示す従来例で
は、ベースバイアス供給回路にλ/4ストリップ線路等
のインダクタンス素子4が用いられているので、高周波
増幅器の所要周波数領域ではこのインダクタンス成分の
影響に起因して、安定化用抵抗器8による安定化の効果
が有効に現れないといった不利がある。つまり、周波数
が十分に低くなってインダクタンス素子4のインピーダ
ンスが十分小さくならないと、抵抗器8による本来の安
定化機能を十分に発揮できないといった問題があった。
【0008】また、周波数が十分低い場合、極端な例と
して例えば直流(DC)の場合、接地用キャパシタ7
は、そのインピーダンスが実質上無限大(∞)となって
「オープン」状態となってしまうため、結果的に、キャ
パシタ7による本来の接地機能を実現できないといった
問題もあった。一方、図14に示す従来例では、入力整
合回路3の出力端(高周波線路)と接地用キャパシタ7
の間に設けた抵抗器20の抵抗値を小さくしていくと、
高周波増幅器の安定化を図ることができるが、その反
面、抵抗値を小さくした分だけこの抵抗器20を通して
流れる電流が増大するため、それに応じて消費電力も増
大し、ひいては高周波増幅器の所要周波数領域において
電力損失が増加するといった問題があった。
【0009】また、図13の構成例と同様に、周波数が
十分低い場合には、接地用キャパシタ7が実質上「オー
プン」状態となってしまい、そのために、高周波線路と
接地用キャパシタ7の間に安定化用として設けたはずの
抵抗器20が、その本来の安定化機能を実現できないと
いった問題もあった。本発明は、上述した従来技術にお
ける課題に鑑み創作されたもので、所要周波数帯域内は
もちろん、所要周波数帯域外のDCに近い低周波領域に
おいても、発振等の障害を生じることなく安定した動作
を実現することができる高周波増幅器を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題
を解決するため、本発明では、増幅素子から少なくとも
入力側を見たインピーダンスが増幅器のSパラメータか
ら算出される不安定領域に入らないように回路構成を工
夫している。すなわち、本発明によれば、増幅素子と、
該増幅素子に高周波線路を介して結合された入力側バイ
アス供給回路と、入力端子と前記増幅素子の間に高周波
的に結合された入力整合回路と、前記増幅素子に高周波
線路を介して結合された出力側バイアス供給回路と、前
記増幅素子と出力端子の間に高周波的に結合された出力
整合回路とを備えてなる高周波増幅器において、前記入
力側バイアス供給回路が、前記高周波線路に一端が接続
された抵抗又はインダクタンス素子と、該抵抗又はイン
ダクタンス素子の他端とグランドの間に高周波的に結合
されたキャパシタとを有し、更に、前記入力側バイアス
供給回路の高周波線路とグランドの間にT形橋絡回路を
設け、該T形橋絡回路が、前記入力整合回路の出力端と
前記増幅素子の制御入力端との間に直列に接続された第
1及び第2の抵抗器と、該第1及び第2の抵抗器と並列
に接続されたキャパシタと、前記第1及び第2の抵抗器
の接続点とグランドの間に接続されたインダクタンス素
子とを有することを特徴とする高周波増幅器が提供され
る。
【0011】本発明に係る高周波増幅器の構成によれ
ば、入力整合回路を介してT形橋絡回路に入力される信
号は、その周波数が相対的に高い場合には、第1,第2
の抵抗器よりもむしろキャパシタの方を通過し、高周波
線路を介して増幅素子に入力される。この場合、この高
周波線路を介して増幅素子に結合された入力側バイアス
供給回路では、グランドに結合されたキャパシタは、そ
のインピーダンスが極めて小さくなるため、本来の接地
機能を果たすことができる。この時、増幅素子から入力
側を見たインピーダンスは、少なくとも、入力側バイア
ス供給回路に設けた抵抗又はインダクタンス素子及び接
地用キャパシタの合成インピーダンスと、T形橋絡回路
に設けた第2の抵抗器及びインダクタンス素子の合成イ
ンピーダンスの分だけあり、無限大(∞)とはならな
い。
【0012】これに対し、入力信号の周波数が相対的に
低い場合には、入力信号は、T形橋絡回路においてキャ
パシタよりもむしろ第1の抵抗器を通り、インダクタン
ス素子を介してグランド側に流入すると共に、第2の抵
抗器を介して増幅素子に入力される。この場合、入力側
バイアス供給回路では接地用キャパシタのインピーダン
スが相対的に大きくなるため本来の接地機能を十分に果
たすことができなくなるが、その一方で、相対的に低い
周波数の入力信号は、T形橋絡回路の第1の抵抗器及び
インダクタンス素子を通してグランド側に流入してい
る。この時、増幅素子から入力側を見たインピーダンス
は、少なくとも、T形橋絡回路に設けた第2の抵抗器及
びインダクタンス素子の合成インピーダンスの分だけあ
り、従来形に見られたような無限大(∞)とはならな
い。
【0013】従って、高周波線路と接地用キャパシタの
間に設けた抵抗又はインダクタンス素子のインピーダン
ス値とT形橋絡回路を構成する各素子のインピーダンス
値を適宜最適な値に設定することで、増幅素子から入力
側を見たインピーダンスがそのSパラメータから算出さ
れる不安定領域に実質上入らないようにすることができ
る。これによって、高周波増幅器の所要周波数帯域内は
もちろん、所要周波数帯域外のDCに近い低周波領域に
おいても、発振等の障害を生じることなく安定した動作
を実現することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1実施形態に
係る高周波増幅器の回路構成が示される。なお、同図に
用いられている参照符号のうち、図13に示したものと
同じ参照符号は同等の構成要素を示しており、その説明
については省略する。本実施形態に係る高周波増幅器の
特徴は、ベースバイアス供給回路の高周波線路(図示の
例では入力整合回路3の出力端及びバイポーラトランジ
スタ9のベースにつながる部分)とグランドの間にT形
橋絡回路を設けたことである。
【0015】このT形橋絡回路は、入力整合回路3の出
力端とトランジスタ9のベースとの間に直列に接続され
た2つの安定化用抵抗器30及び32と、これら2つの
抵抗器と並列に接続されたカップリング用キャパシタ3
1と、抵抗器30及び32の接続点とグランドの間に接
続されたチョークコイル、ストリップ線路等のインダク
タンス素子(本実施形態ではストリップ線路)33とを
有している。なお、抵抗器32は、安定化用の機能に加
えて、トランジスタ9のベースバイアス用の分圧抵抗と
しての機能も有している。
【0016】一方、ベースバイアス供給回路は、その高
周波線路に一端が接続されたバイアス用抵抗器34と、
この抵抗器の他端とグランドの間に高周波的に結合され
た接地用キャパシタ7と、電源供給端子6と抵抗器34
の他端との間に接続されたバイアス用抵抗器35とを有
している。この第1実施形態では、増幅素子としてバイ
ポーラトランジスタ9を用いているので、その入力側及
び出力側のバイアス用電源電圧は一つで済み、例えばV
1=V2 =5Vに設定される。
【0017】また、本実施形態に係る高周波増幅器は、
図示はしないが、各回路素子が共通の基板上に形成され
てなる単体増幅器の形態を有しており、例えば図11に
示すような形態を有している。この第1実施形態の回路
構成において、入力信号の周波数が増幅器の所要周波数
帯域内(つまり高周波領域)にある場合には、その入力
信号は、入力端子1からカップリング用キャパシタ2及
び入力整合回路3を介してT形橋絡回路に入力され、抵
抗器30,32よりもむしろキャパシタ31の方をバイ
パスしてバイポーラトランジスタ9のベースに入力され
る。この場合、バイポーラトランジスタ9のベースに結
合されたベースバイアス供給回路では、グランドに高周
波的に結合された接地用キャパシタ7は、そのインピー
ダンスが極めて小さくなるため、本来の接地機能を十分
に果たすことができる。この時、バイポーラトランジス
タ9から入力側を見たインピーダンスは、少なくとも、
ベースバイアス供給回路に設けた抵抗器34及び接地用
キャパシタ7の合成インピーダンスと、T形橋絡回路に
設けた抵抗器32及びインダクタンス素子33の合成イ
ンピーダンスの分だけあり、無限大(∞)とはならな
い。
【0018】一方、入力信号の周波数が増幅器の帯域外
低周波領域にある場合には、その入力信号は、入力端子
1からカップリング用キャパシタ2及び入力整合回路3
を介してT形橋絡回路に入力され、キャパシタ31より
もむしろ抵抗器30の方を通り、インダクタンス素子3
3を介してグランド側に流入すると共に、抵抗器32を
介してバイポーラトランジスタ9のベースに入力され
る。この場合、ベースバイアス供給回路では接地用キャ
パシタ7のインピーダンスが相対的に大きくなるため本
来の接地機能を十分に果たすことができなくなるが、そ
の一方で、帯域外低周波領域にある入力信号は、T形橋
絡回路の抵抗器30及びインダクタンス素子33を通し
てグランド側に流入している。この時、バイポーラトラ
ンジスタ9から入力側を見たインピーダンスは、少なく
とも、T形橋絡回路に設けた抵抗器32及びインダクタ
ンス素子33の合成インピーダンスの分だけあり、従来
形に見られたような無限大(∞)とはならない。
【0019】従って、ベースバイアス供給回路の高周波
線路と接地用キャパシタ7の間に設けた抵抗器34の抵
抗値、及び、必要に応じてT形橋絡回路の各構成素子3
0〜33のインピーダンス値を適宜最適な値に設定する
ことにより、バイポーラトランジスタ9から入力側を見
たインピーダンスを、増幅器のSパラメータから算出さ
れる不安定領域に実質上入らないようにすることができ
る。これによって、高周波増幅器の所要周波数帯域内に
おいて安定した動作を実現できると共に、所要周波数帯
域外のDCに近い低周波領域においても、発振等の障害
を生じることなく動作の安定化を図ることが可能とな
る。
【0020】図2には本発明の第2実施形態に係る高周
波増幅器の回路構成が示される。本実施形態に係る高周
波増幅器の構成上の特徴は、上述した第1実施形態(図
1参照)の構成に対し、追加的に、T形橋絡回路におい
てインダクタンス素子33とグランドの間にダイオード
36を順方向に設けたことである。このダイオード36
の順方向電圧降下は、バイポーラトランジスタ9の温度
変化に依存したベース・エミッタ間電圧(VBEとする)
の変動量を補償するような値に選定されている。
【0021】従って、この第2実施形態の回路構成によ
れば、上述した第1実施形態において得られた効果に加
えて、バイポーラトランジスタ9のVBEの温度特性を補
償することができるという利点が得られる。また、ダイ
オード36はインダクタンス素子33からグランドに向
かって順方向に接続されているので、このダイオード3
6を通していったんグランド側に流入した入力信号が逆
方向に(つまりトランジスタ9のベースにつながる高周
波線路側に)流れるのを阻止することができる。これに
よって、バイポーラトランジスタ9のベース電流を相対
的に減少させることができる。これは、増幅器全体とし
ての消費電力の低減化に寄与するものである。
【0022】図3及び図4にはそれぞれ本発明の第3及
び第4の実施形態に係る高周波増幅器の回路構成が示さ
れる。第3及び第4の各実施形態に係る高周波増幅器の
構成上の特徴は、それぞれ前述した第1実施形態(図1
参照)及び第2実施形態(図2参照)の構成において用
いた抵抗器34及び35に代えて、チョークコイル、λ
/4ストリップ線路等のインダクタンス素子37及びバ
イアス用抵抗器38を設けたことである。
【0023】第3及び第4の各実施形態の構成に基づい
た作用効果については、それぞれ第1実施形態(図1参
照)及び第2実施形態(図2参照)の作用効果と同じで
あるので、その説明は省略する。図5、図6、図7及び
図8にはそれぞれ本発明の第5、第6、第7及び第8の
実施形態に係る高周波増幅器の回路構成が示される。
【0024】第5〜第8の各実施形態に係る高周波増幅
器の構成上の特徴は、それぞれ図1〜図4に示した第1
〜第4の各実施形態の構成に対し、追加的に、コレクタ
バイアス供給回路において接地用キャパシタ15及び安
定化用抵抗器16を設けたことである。従って、第5〜
第8の各実施形態の回路構成によれば、それぞれ第1〜
第4の各実施形態において得られた効果に加え、更に、
キャパシタ15のキャパシタンス及び抵抗器16の抵抗
値を適宜最適な値に設定することで、バイポーラトラン
ジスタ9の出力側回路(出力整合回路10)の帯域外低
周波領域での安定化を図ることができるという利点が得
られる。
【0025】図9及び図10にはそれぞれ本発明の第9
及び第10の実施形態に係る高周波増幅器の回路構成が
示される。第9及び第10の各実施形態に係る高周波増
幅器の構成上の特徴は、それぞれ前述した第5実施形態
(図5参照)及び第7実施形態(図7参照)の構成にお
いて増幅素子として用いたバイポーラトランジスタ9に
代えて、電界効果トランジスタ(例えばGaAsFE
T)100を設けたことである。
【0026】第9及び第10の各実施形態では、増幅素
子として電界効果トランジスタ100を用いているの
で、その入力側及び出力側のバイアス用電源電圧(V1,
2 )はそれぞれ異なる電圧値に設定する必要がある。
第9及び第10の各実施形態の構成に基づいた作用効果
については、それぞれ第5実施形態(図5参照)及び第
7実施形態(図7参照)の作用効果と同じであるので、
その説明は省略する。
【0027】
【実施例】図11には本発明の第5実施形態(図5参
照)に対応する一実施例の構造が模式的に示される。図
11において、図5に示したものと同じ参照符号は同じ
構成要素を示している。また、50はアルミナ等のマイ
クロ波基板、51,54,59及び61はキャパシタ、
53,55,57及び60はストリップ線路、52,5
6,58,62,64及び65は接地用配線パターン、
63及び66は接地用パッドを示す。ここに、51〜5
5の構成要素は入力整合回路3を構成し、57〜62の
構成要素は出力整合回路10を構成する。
【0028】本実施例に係る高周波増幅器は、図示のよ
うに各回路素子が共通の基板50上に形成されてなる単
体増幅器の形態を有している。本実施例では、本発明の
特徴部分であるT形橋絡回路(30〜33及び56)に
おいて、安定化用抵抗器30の抵抗値を50Ωに設定
し、安定化用抵抗器32の抵抗値を1kΩ又は680Ω
に設定した。また、各種寄生素子(浮遊容量、浮遊イン
ダクタンス等)の影響が現れないように留意して基板5
0上に各構成素子を搭載したことにより、入力端子1か
ら増幅部を見たインピーダンスを広帯域に亘って50Ω
のインピーダンスに整合を図ることができた。
【0029】図12には本発明の第6実施形態(図6参
照)に対応する一実施例の構造が模式的に示される。図
示の高周波増幅器は、図11に示した実施例との対比に
おいて、ダイオード36を付加した点で相違しており、
他の構成については全く同じである。このダイオード3
6の付加による有利な効果については、前述の発明の実
施の形態において説明した通りである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、増
幅素子から少なくとも入力側を見たインピーダンスが増
幅器のSパラメータから算出される不安定領域に入らな
いように回路構成を工夫することにより、所要周波数帯
域内はもちろん、所要周波数帯域外のDCに近い低周波
領域においても、発振等の障害を生じることなく安定し
た動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図5】本発明の第5実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図6】本発明の第6実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図7】本発明の第7実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図8】本発明の第8実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図9】本発明の第9実施形態に係る高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図10】本発明の第10実施形態に係る高周波増幅器
の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第5実施形態に対応する一実施例の
構造を模式的に示した斜視図である。
【図12】本発明の第6実施形態に対応する一実施例の
構造を模式的に示した斜視図である。
【図13】従来形の一構成例としての高周波増幅器の構
成を示す回路図である。
【図14】従来形の他の構成例としての高周波増幅器の
構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1…入力端子 2,11,31…カップリング用キャパシタ 3…入力整合回路 6…入力側バイアス供給回路の電源供給端子 7,14…高周波的に結合された接地用キャパシタ 9…増幅素子(バイポーラトランジスタ) 10…出力整合回路 12…出力端子 13…出力側バイアス供給回路の電源供給端子 15…低周波的に結合された接地用キャパシタ 16,30,32…安定化用抵抗器 17,37…インダクタンス素子(チョークコイル、λ
/4ストリップ線路) 33…インダクタンス素子(チョークコイル、ストリッ
プ線路) 34,35,38…バイアス用抵抗器 36…ダイオード 50…基板 100…増幅素子(電界効果トランジスタ)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅素子(9,100)と、該増幅素子
    に高周波線路を介して結合された入力側バイアス供給回
    路(6,7,34,35,37,38)と、入力端子
    (1)と前記増幅素子の間に高周波的に結合された入力
    整合回路(3)と、前記増幅素子に高周波線路を介して
    結合された出力側バイアス供給回路(13〜17)と、
    前記増幅素子と出力端子(12)の間に高周波的に結合
    された出力整合回路(10)とを備えてなる高周波増幅
    器において、 前記入力側バイアス供給回路が、前記高周波線路に一端
    が接続された抵抗又はインダクタンス素子(34,3
    7)と、該抵抗又はインダクタンス素子の他端とグラン
    ドの間に高周波的に結合されたキャパシタ(7)とを有
    し、更に、 前記入力側バイアス供給回路の高周波線路とグランドの
    間にT形橋絡回路を設け、該T形橋絡回路が、前記入力
    整合回路の出力端と前記増幅素子の制御入力端との間に
    直列に接続された第1及び第2の抵抗器(30,32)
    と、該第1及び第2の抵抗器と並列に接続されたキャパ
    シタ(31)と、前記第1及び第2の抵抗器の接続点と
    グランドの間に接続されたインダクタンス素子(33)
    とを有することを特徴とする高周波増幅器。
  2. 【請求項2】 前記T形橋絡回路は、前記インダクタン
    ス素子と直列に接続されたダイオード(36)を更に有
    することを特徴とする請求項1に記載の高周波増幅器。
  3. 【請求項3】 前記増幅素子がバイポーラトランジスタ
    の場合に、前記ダイオードの順方向電圧降下は、前記バ
    イポーラトランジスタの温度変化に依存したベース・エ
    ミッタ間電圧の変動量を補償するように選定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の高周波増幅器。
  4. 【請求項4】 前記入力側バイアス供給回路は、その電
    源供給端子(6)と前記抵抗又はインダクタンス素子
    (34,37)の他端との間に接続された抵抗器(3
    5,38)を更に有することを特徴とする請求項1から
    3のいずれか一項に記載の高周波増幅器。
  5. 【請求項5】 前記出力側バイアス供給回路は、その高
    周波線路と電源供給端子(13)の間に接続されたイン
    ダクタンス素子(17)と、該インダクタンス素子の電
    源供給側の接続点とグランドの間に高周波的に結合され
    たキャパシタ(14)とを有することを特徴とする請求
    項1から4のいずれか一項に記載の高周波増幅器。
  6. 【請求項6】 前記出力側バイアス供給回路は、前記イ
    ンダクタンス素子の電源供給側の接続点に一端が接続さ
    れた抵抗器(16)と、該抵抗器の他端とグランドの間
    に低周波的に結合されたキャパシタ(15)とを更に有
    することを特徴とする請求項5に記載の高周波増幅器。
  7. 【請求項7】 前記高周波増幅器は、各回路素子が共通
    の基板(50)上に形成されてなる単体増幅器であるこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の
    高周波増幅器。
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US7154336B2 (en) 2003-10-14 2006-12-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. High-frequency power amplifier
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