JPH0983074A - 磁場を用いた発光方法、および、外部磁場を用いた波長可変発光装置 - Google Patents
磁場を用いた発光方法、および、外部磁場を用いた波長可変発光装置Info
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Abstract
光方法およびこの方法を用いた発光装置を提供する。 【課題解決手段】量子井戸構造を有する101素子に、
磁場発生手段102から磁場をかける。そして、磁場に
よる量子井戸構造の電子および正孔のランダウ準位間で
の再結合により発光させる。
Description
発光装置に関する。特に、発光波長を変化させることの
できる発光装置に関する。
布帰還型レーザにおいて実現されている。例えば、N.Ch
en et al,SSDM'93,PD-1-9,Aug.1993に記載されている素
子は、上面に3つの電極を持ち、素子内には、変調した
グレーティングが設けられている。このような構成の素
子において、各電極間にかける電圧の比を変化させるこ
とにより、キャビティ内の光子密度分布を変化させる。
これにより、光子密度分布が大きくなっているところで
のグレーティングのピッチに対応した波長の光が得られ
ている。
た従来の技術では、波長を変化させるために、電子正孔
間の遷移エネルギーを直接変化させているわけではな
い。そのため、発光波長の可変幅は、3電極間の電圧の
比を変化させていない時の波長を中心とした小さい波長
幅に限られる。そのため、波長を大きく変化させること
は現在のところできていない。
できる発光方法およびこの方法を用いた発光装置を提供
することを目的とする。
に、本発明によれば、量子井戸構造を有する素子を磁場
中に配置し、前記磁場による前記量子井戸構造の電子お
よび正孔のランダウ準位間での再結合により、発光させ
ることを特徴とする磁場を用いた発光方法が提供され
る。
によれば、量子井戸構造を有する半導体レーザと、前記
半導体レーザに磁場を加えるための磁場発生装置とを有
することを特徴とする発光装置が提供される。
て、図面を用いて説明する。
図1、図2を用いて説明する。
素子101の上部と下部とに、それぞれ、電流を流した
コイルによって磁場を発生する磁場発生装置102を配
置した構成である。磁場発生装置102には、発生する
磁場の大きさを調節するための制御装置が接続されてい
る。2つの磁場発生装置102は、発生する磁場の向き
が同じになるように配置する。
基板1の上に、順に、n−GaAs層2、AlxGa1ーx
As(x=0.30)下部クラッド層3、活性層4、A
lxGa1ーxAs(x=0.30)上部クラッド層5、p
−GaAs層6と、SiO2層7とを順に積層した構成
である。下部クラッド層3と上部クラッド層5とは、不
純物をドープされていない。
数のAlxGa1ーxAs層4a,4b,4c,4d,4e
と、不純物をドープしていない複数のGaAs層4fと
を、図6のように積層した構成の多重量子井戸構成であ
る。
を配置する。また、SiO2層7に貫通孔を設け、この
貫通孔からp−GaAs層6に接するように、AuZn
電極9を配置する。電極9、10を図示しない電源に接
続し、接続部以外をポリイミド層10、11によって覆
う。
状にし、共振器を構成する。
続し、SiO2層7の貫通孔下部の各層に集中するよう
に電流を注入する。これによって、活性層4において電
子と正孔の発光再結合が生じる。光は、上部下部クラッ
ド層5、3に挟まれた活性層4を伝搬して、端面で反射
される。これによりレーザ素子101はレーザ発振し、
端面からレーザ光を出射する。
ッセント場が十分小さくなるところに、p−GaAs層
6、n−GaAs層2が配置されるように、上部クラッ
ド層5、下部クラッド層3を厚くしておくことにより、
p−GaAs層6およびn−GaAs層2中のキャリア
によって、光が吸収され、減衰するのを防ぐことができ
る。
加えない場合の活性層4における電子のポテンシャル構
造と、エネルギー固有値(基底準位)、および、波動関
数をシュレディンガー方程式から求めた。その結果を図
3に示す。図3に図示した磁場を加えない場合の電子の
基底準位と、図示しない正孔の基底準位との間の電子と
正孔の発光再結合による発振波長は、838.8nmで
ある。
束密度が加えた場合の活性層4における電子の実効ポテ
ンシャルと、その実効ポテンシャル下でのエネルギー固
有値(基底準位)と、実効ポテンシャル下での波動関数
とを、シュレディンガー方程式から求めた。この結果を
図4に示す。求め方については、詳しく後述する。
ネルギー固有値すなわちエネルギー準位をランダウ準位
と呼ぶ。
合の電子の基底準位と、図示しない正孔の基底準位との
間の発光再結合による発振波長は、833.2nmであ
る。
束密度を変化させた場合の発振波長の変化を計算により
求めた。その結果を図5に示す。図5からわかるよう
に、磁束密度が大きくなるのに比例して、発振波長は小
さくなる。例えば、磁束密度を30Tにした場合には、
磁束密度0の場合よりも、発振波長が、約16nm小さ
くなっていることがわかる。
101に、磁場発生装置102から磁場を加えることに
より、加える磁場の大きさによって発振波長の変化する
波長可変の発光装置を得ることができる。この発光装置
は、磁場が加わることによって、電子と正孔のエネルギ
ー準位の絶対値が大きくなることにより、電子正孔間の
遷移エネルギーが大きくなることを利用したものであ
る。この磁場によるエネルギー準位の変化は、磁場の大
きさに比例するため、本実施の形態の発光装置は、波長
可変の幅が大きい。
性層に多重量子井戸構造を用いているため、単一量子井
戸構造を用いた場合と比較し、キャリア分布が平坦にな
り、発振が容易である。また、発振波長が、短波長化す
るという特徴がある。ただし、本実施例は、多重量子井
戸層に限定されるものではなく、活性層を単一井戸構造
にすることも可能である。
再結合について説明したが、基底準位に限らず、励起準
位での発光再結合も生じる。この場合の発光波長は、基
底準位の波長よりも短波長になる。
11によって素子を覆っているが、ポリイミド層10、
11を取り除いた構成にすることも可能である。
磁場が加えられた半導体レーザの活性層の電子および正
孔の波動関数およびエネルギー固有値を計算によって求
める方法について説明する。
は、電子や正孔の速度、hは、プランク定数である。
座標に依存しないので、波動関数Ψを、
ディンガー方程式は、以下のような方程式になる。
ンで、固有値は、
る。
の有効質量が、全空間にわたって等しいときには、上記
の議論がそのまま適用できる。しかし、本発明の活性層
は、z方向に層を積層することにより構成した量子井戸
構造であるため、有効質量は、空間座標のzに依存した
量になっており、上の議論は、そのまま適用できない。
そのため、有効質量をzの関数としてハミルトニアンを
記述し、それについてのシュレディンガー方程式を解く
必要がある。
だ場合の、磁場による荷電粒子の振る舞いを記述する。
量子井戸構造のj番目の層での全ハミルトニアンは、
と、
振動子のハミルトニアンを表す。従って、固有値は、
は、z方向のシュレディンガー方程式において、磁場の
ない場合の有効ポテンシャル((数13)の第2項:U
j)に、有効質量mjのn次のランダウ準位から決まるエ
ネルギー固有値((数13)の第3項)をたしあわせた
ものを新たな実効ポテンシャルとして求めたものにほか
ならない。(数13)の第2項と第3項とをまとめてW
jと表すと、磁場がない場合の有効質量近似下でのハミ
ルトニアンと同型になり、これは、転送行列等を用いる
ことにより容易に解くことができる。このときの波動関
数は、
(数4)ないし(数6)で用いられているkzとは異な
ることに留意しなければならない。また、系のエネルギ
ー固有値は、
体レーザの多重量子井戸構造の活性層に、磁場がかかっ
た場合の波動関数およびエネルギー固有値を求めること
ができる。
波長幅で波長を変化させることのできる発光方法と発光
装置を提供することができる。
明図。
面図。
いないときの電子のポテンシャル構造と波動関数とエネ
ルギー固有値を示すグラフ。
時の電子のポテンシャル構造と波動関数とエネルギー固
有値を示すグラフ。
との関係を示すグラフ。
成を示す説明図。
3・・・AlGaAs下部クラッド層、4・・・活性
層、5・・・AlGaAs上部クラッド層、6・・・p
−GaAs層、7・・・SiO2層、8・・・AuGe
電極、9・・・AuZn電極、10、11・・・ポリイ
ミド層、101・・・半導体レーザ、102・・・磁場
発生装置。
Claims (6)
- 【請求項1】量子井戸構造を有する素子を磁場中に配置
し、 前記磁場による前記量子井戸構造の電子および正孔のラ
ンダウ準位間での再結合により、発光させることを特徴
とする磁場を用いた発光方法。 - 【請求項2】請求項1において、前記磁場の大きさを変
化させることにより、前記ランダウ準位の絶対値を変化
させ、これにより発光波長を変化させることを特徴とす
る磁場を用いた発光方法。 - 【請求項3】請求項1において、前記ランダウ準位のう
ち基底準位間での再結合を用いることを特徴とする磁場
を用いた発光方法。 - 【請求項4】請求項1において、前記量子井戸構造は、
多重量子井戸構造であることを特徴とする磁場を用いた
発光方法。 - 【請求項5】量子井戸構造を有する半導体レーザと、前
記半導体レーザに磁場を加えるための磁場発生装置とを
有することを特徴とする発光装置。 - 【請求項6】請求項5において、前記磁場発生装置は、
任意の大きさの磁場を加えることが可能であり、 前記磁場発生装置が発生する磁場の大きさを制御する制
御装置を備えることを特徴とする発光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7235694A JPH0983074A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 磁場を用いた発光方法、および、外部磁場を用いた波長可変発光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7235694A JPH0983074A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 磁場を用いた発光方法、および、外部磁場を用いた波長可変発光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0983074A true JPH0983074A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16989843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7235694A Pending JPH0983074A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 磁場を用いた発光方法、および、外部磁場を用いた波長可変発光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0983074A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009089739A1 (en) * | 2008-01-11 | 2009-07-23 | Industrial Technology Research Institute | Light emitting device within magnetic field |
WO2010003386A2 (zh) * | 2009-07-10 | 2010-01-14 | 财团法人工业技术研究院 | 发光元件及其封装结构 |
US7858991B2 (en) | 2008-01-11 | 2010-12-28 | Industrial Technology Research Institute | Light emitting device with magnetic field |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP7235694A patent/JPH0983074A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009089739A1 (en) * | 2008-01-11 | 2009-07-23 | Industrial Technology Research Institute | Light emitting device within magnetic field |
US7858991B2 (en) | 2008-01-11 | 2010-12-28 | Industrial Technology Research Institute | Light emitting device with magnetic field |
WO2010003386A2 (zh) * | 2009-07-10 | 2010-01-14 | 财团法人工业技术研究院 | 发光元件及其封装结构 |
WO2010003386A3 (zh) * | 2009-07-10 | 2010-06-03 | 财团法人工业技术研究院 | 发光元件及其封装结构 |
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