JPH0982706A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0982706A
JPH0982706A JP7262519A JP26251995A JPH0982706A JP H0982706 A JPH0982706 A JP H0982706A JP 7262519 A JP7262519 A JP 7262519A JP 26251995 A JP26251995 A JP 26251995A JP H0982706 A JPH0982706 A JP H0982706A
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hydrogen
oxide film
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Mitsunori Sakama
光範 坂間
Takeshi Fukada
武 深田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機シランを用いた成膜において、成膜され
た炭素の含有量を減少させ、アルカリ等の不純物に対す
るブロック効果を大きくし半導体の特性の向上と信頼性
を向上させる。 【構成】 半導体装置の製造において、各種絶縁膜を有
機シランを用いて成膜する際に、その成膜中に活性水素
と酸化窒素を添加することで成膜中の炭素を、CHX
COHのごときガスにして、成膜中の炭素を減少させア
ルカリ等の不純物に対するブロック効果を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機シラン系のソース
を用いた成膜に関し、酸化膜に水素と窒素を混入した膜
を形成し、炭素成分が少なく、段差被覆性と不純物のブ
ロックの双方を必要とする半導体装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】半導体装置のうちLSIの分野では、配線
間隔が0.2〜0.4μmと狭くなり、然も配線のアス
ペクト比(高さ/横)が1を超えてきており、層間絶縁
膜を形成したのちの平坦化において、絶縁膜のボイドの
発生を抑えるために、正珪酸四エチル、化学式Si(O
254 (いわゆるTEOS)などの有機シラン系
をソースガスとして用いて、その段差被覆性の良さを利
用した成膜方法が利用されてきている。また、絶縁基板
上に多数の薄膜トランジスタを形成する、液晶ディスプ
レイ分野においても、正珪酸四エチルをソースガスとし
て用いて、その段差被覆性の良さを利用して、薄膜トラ
ンジスタ配線のいわゆる段切れなどを低減させている。
また、シリコンウェハなどの高温ではなく、600℃以
下のプロセスを用いる液晶ディスプレイ分野では、層間
絶縁膜以外にもゲート酸化膜や下地膜としても用いられ
ている。
【0003】LSIの分野においては、正珪酸四エチル
を用いた酸化膜を層間絶縁膜として用いているが、そこ
では、酸化膜中に炭素や酸素と水素の結合のが多く残存
し、吸湿性の高い膜となっている。また、窒化珪素膜は
耐水性および不純物のブロッキング性が高いが、段差被
覆性が悪く、膜が硬いために割れやすい欠点を持ってい
る。
【0004】液晶ディスプレイなどにも応用されている
薄膜トランジスタ(TFTとも呼ぶ)では、ガラス基板
などの絶縁基板の上に成膜する下地膜、ゲート絶縁膜、
層間絶縁膜などにも、正珪酸四エチルなどの有機シラン
系をソースガスとして熱CVD法、プラズマCVD法な
どによって成膜されている。しかしながら、炭素の残存
が多く、耐水性および不純物のブロッキング性の特性に
問題を残している。
【0005】正珪酸四エチルを用いた成膜方法として、
従来からよく用いられているものとして、プラズマCV
D法として、平行平板電極を有する真空引き可能なチャ
ンバーの中に、成膜を行いたい基板を、配置する。この
時、平行平板電極の片側を高周波電源に接続しいわゆる
カソードに接続する。他方の電極をアースに接続してあ
り、基板はアース側の電極いわゆるアノード側に配置さ
れる。正珪酸四エチルは、常温で液体のために加熱して
蒸気圧を高めてチャンバーへ導入するか、タンクにキャ
リアガスをバブリングさせてキャリアガスとともにチャ
ンバーへ導入させる。プラズマ中で分解された正珪酸四
エチルは、前駆体を形成し、基板上にて、流動的に動く
ことが特徴的で、それによって段差被覆性のよい膜を形
成できる特徴をもっている。基板を動く前駆体同士がぶ
つかり合い、またそれにプラズマ中で形成された酸素イ
オンや酸素ラジカル、オゾンが衝突して、表面にて引抜
き反応を起こし、そこでSiOX を形成する。酸素の量
を多く導入すると、表面での正珪酸四エチルから形成さ
れた前駆体からの引抜き反応が促進して、炭素の量は減
少するが、逆に段差被覆性が悪い膜となる。
【0006】酸素の導入量を少なめにすると、段差被覆
性は向上するが、炭素や酸素と水素の結合が多く残存
し、吸湿性の高い膜になる。赤外吸収による測定を行う
と、3660cm-2付近の吸収が、時間の経過とともに
増えてくるような膜となる。3660cm-2付近の吸収
は、主にSi−OHの結合による吸収であり、成膜され
た膜が吸湿性であることをしめしている。
【0007】正珪酸四エチルを用いた、他の成膜方法と
しては、オゾンと熱による常圧CVD法がある。これ
は、300〜400℃に加熱させた基板上に、N2 によ
って正珪酸四エチルなどの有機シラン系のタンクをバブ
リングして反応室に導入させ、また酸素はオゾナイザー
を通してオゾンを発生させてチャンバンーに導入させる
ものである。この方法では、段差被覆性が高くかつ成膜
速度も大きいことから、LSIやDRAM等のメモリな
どの多層配線が必要とされる層間絶縁膜に用いられる。
その後、エッチバックやSOG(SPIN ON GL
ASS)やCMP(CHEMICAL MECHANI
CAL POLISHING)などを併用して、いわゆ
る平坦化を行っている。
【0008】しかしながら、この常圧CVD法では、膜
が非常に粗ないわゆるポーラスな膜となり、単体では、
吸湿性が非常に高く、配線間のリークなどを引起し、半
導体の信頼性を低下させることになってしまう。また、
0.3μmルールが、間近にせまってきた昨今では、配
線間の横方向の容量が無視できず、低誘電率の膜が必要
になってきている。
【0009】また本出願人による特願昭62−2060
87(特開平1−48425)には、有機シラン系ソー
スと酸化窒素を用いた成膜方法が開示されているが、こ
の方法は、明細書中に書かれているとおり凹凸形状を均
一に被膜でき、アルカリ性のブロッキング効果がある。
しかしながら、層間絶縁膜として用いるだけであればよ
いが、絶縁膜をキャパシタや、ゲート絶縁膜等の電気特
性を重視するところで用いるためには、有機シラン系ソ
ースに含まれる炭素を出来るだけ除去する必要がある。
炭素が、制御できないかぎりその絶縁膜の電気特性を用
いた応用は難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
正珪酸四エチルのごとき有機シラン系ガスをソースとし
て成膜を行う場合に、段差被覆性を向上させると吸湿性
および炭素含有量が増え、その結果信頼性の欠如、半導
体特性の不良好性をまねいていた。また、含有炭素量を
減少させるために、正珪酸四エチルのごとき有機シラン
系ガスに酸素を多量に加えると、段差被覆性を悪化さ
せ、ボイドの発生、配線切れなどをおこし、その結果信
頼性の欠如、半導体特性の不良好性をまねいていた。ま
た、酸化膜中にアルカリ金属等の不純物が混入し易く、
一旦混入した場合は、それが稼働イオンとして振る舞う
場合もある。本発明を用いることで上記のような問題を
解消して、段差被覆性がよく、炭素の含有量を従来より
減少させ、吸湿性を少なくし、不純物のブロッキング効
果の大きくすることが可能である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成の一つは、プラズマCVD法または常
圧CVD法によって有機シラン系のソースと、水素ある
いは活性水素、を少なくとも含んだ原料を用いて加熱し
た基板に酸化膜を成膜する工程を有する半導体装置の製
造方法において、前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX
Y )を添加して成膜することを特徴とする半導体装置
の製造方法である。
【0012】本発明の他の構成は、プラズマCVD法ま
たは常圧CVD法によって有機シラン系のソースと、H
2Oを、少なくとも含んだ原料を用いて加熱した基板に
酸化膜を成膜する工程を有する半導体装置の製造方法に
おいて、前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を
添加して成膜することを特徴とする半導体装置の製造方
法である。
【0013】本発明の他の構成は、常圧CVD法によっ
て、有機シラン系のソースと、酸素あるいは酸素から形
成したオゾンなどのソース、水素あるいは活性水素、を
少なくとも含んだ原料を用いて、オゾン濃度1%以上の
濃度で、親水性表面を有する基板を加熱し、少なくとも
前記親水性表面上の一部に酸化膜を成膜する工程におい
て、前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加
して成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法で
ある。
【0014】本発明の他の構成は、プラズマCVD法に
よって有機シラン系のソースと、酸素あるいは酸素から
形成したオゾンなどのソース、水素あるいは活性水素を
少なくとも含んだ原料を用いて加熱した基板に酸化膜を
成膜する工程を有する半導体装置の製造方法において、
前記酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどのソース
の量が、前記有機シラン系ソースの15倍以下の量であ
って、前記水素あるいは活性水素を前記有機シラン系ソ
ースの0.01倍以上の量を添加して、かつ前記酸化膜
の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0015】本発明の他の構成は、プラズマCVD法に
よって有機シラン系のソースと、酸素あるいは酸素から
形成したオゾンなどのソース、H2 O、を少なくとも含
んだ原料を用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程
を有する半導体装置の製造方法において、前記酸素ある
いは酸素から形成したオゾンなどのソースの量が、前記
有機シラン系ソースの15倍以下の量であって、前記酸
化膜を成膜する工程中に、キャリアガスを前記有機シラ
ン系ソースの0.1〜1倍の量を前記H2 O中をバブリ
ングさせて前記H2 Oを添加して、かつ前記酸化膜の成
膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜することを
特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0016】本発明の他の構成は、常圧CVD法によっ
て、有機シラン系のソースと、、水素あるいは活性水
素、を少なくとも含んだ原料を用いて加熱した基板に酸
化膜を成膜する工程を有する半導体装置の製造方法にお
いて、前記水素あるいは活性水素を前記有機シラン系ソ
ースの0.1倍以上の量を添加して、かつ前記酸化膜の
成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜すること
を特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0017】本発明の他の構成は、ガラス基板上に、薄
膜トランジスタを形成する工程における、活性層となる
半導体層の下方に成膜される酸化膜を成膜する工程にお
いて、プラズマCVD法または常圧CVD法によって有
機シラン系のソースと、水素あるいは活性水素、を少な
くとも含んだ原料を用いて加熱した基板に酸化膜を成膜
する工程を有する半導体装置の製造方法において、前記
酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜
することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0018】本発明の他の構成は、ガラス基板上に、薄
膜トランジスタを形成する工程における、活性層となる
半導体層の上方に成膜される酸化膜を成膜する工程にお
いて、プラズマCVD法によって有機シラン系のソース
と、水素あるいは活性水素、を少なくとも含んだ原料を
用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程を有する半
導体装置の製造方法において、前記酸化膜の成膜中に酸
化窒素(NX Y )を添加して成膜することを特徴とす
る半導体装置の製造方法である。
【0019】本発明の他の構成は、ガラス基板上に、薄
膜トランジスタを形成する工程における、ゲート絶縁膜
の上方に成膜される酸化膜を成膜する工程において、プ
ラズマCVD法または常圧CVD法によって有機シラン
系のソースと、水素あるいは活性水素、を少なくとも含
んだ原料をを用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工
程を有する半導体装置の製造方法において、前記酸化膜
の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0020】本発明の他の構成は、上記半導体装置の製
造方法において、有機シラン系ソースが、TEOS,O
MCTS,HMDSの何れかを用いることを特徴とする
半導体装置の製造方法である。
【0021】本発明の他の構成は、上記半導体装置の製
造方法において、有機シラン系ソースが、弗素を含んだ
材料であることを特徴とする半導体装置の製造方法であ
る。
【0022】本発明の他の構成は、上記半導体装置の製
造方法において、酸化窒素(NX Y )が、N2 O,N
O,N23 ,NO2 ,N24 ,N25 ,NO3
26 の何れかを用いることを特徴とする半導体装置
の製造方法である。
【0023】本発明の他の構成は、上記半導体装置の製
造方法において、SIMSによる測定において、炭素
(C)の深さ方向プロファイルの最低値がの3×1019
cm-3以下でありかつ、窒素(N)の深さ方向プロファ
イルの最大値が1×1019cm-3以上である酸化膜を形
成することを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0024】本出願人は、正珪酸四エチルを用いて、プ
ラズマCVD法によって酸化膜を形成する場合に、酸素
と正珪酸四エチルを混合して成膜していたが、炭素を成
膜された膜から減少させる方法を種々実験した結果、水
素ラジカルと水素イオンなどの活性水素を成膜中に用い
ることにその効果のあることを発見した。水素ラジカル
と水素イオンなどの活性水素は、炭素と反応してCHX
形成し炭素をガス化してしまう。特に炭素の一重結合で
あるC−Cの結合を切りCH4 やC−OHなどとして、
ガス化することで成膜中の炭素を除去することが可能で
ある。
【0025】また、酸化膜から炭素を減少させるととも
に窒素をドープすることができれば酸化膜と窒化膜の双
方の利点をいかすことができる。特に、正珪酸四エチル
などの有機シラン系ソースを用いて窒素ドープの酸化膜
を形成する場合は、窒素と酸素が結合しているN2 O,
NO,N23 ,NO2 ,N24 ,N25 ,NO
3 ,N26 などのNX Y いわゆる酸化窒素を用いる
ことで酸素と窒素の双方を成膜中に供給することができ
る。窒素のドープされた酸化膜は、窒素のドープがされ
ていない酸化膜に対して耐水性および不純物のブロッキ
ング性が著しく向上する。特に、Na,Kなどのアルカ
リ金属は、酸化膜中を稼働する稼働イオンとなり、半導
体の電気特性を不安定にする大きな原因となっている
が、窒素がドープされた酸化膜では、窒素がドープされ
ていない酸化膜より大幅にブロック性があがり、Na,
Kなどのアルカリ金属の稼働性を抑えることができる。
【0026】水素は、酸素と比較して、炭素に対するい
わゆる脱炭素の効果があり、かつ原子が小さいために膜
および基板に対する水素イオンによるスパッタ効果は、
ほとんど無視してよい程度しかない。そのため、有機シ
ラン系ソース、酸化窒素、水素を混合させてプラズマC
VDにより成膜をする場合に、有機シラン系ソースと酸
化窒素の混合比は、段差被覆性がよく生産性のよい成膜
速度となるように決定し、脱炭素のために水素を混合さ
せる系をとる。特に有機シラン系ソースの0.01〜1
倍の量を導入した時に効果が大きい。それによって、プ
ラズマによって発生した有機シラン系ソースからの前駆
体と酸素イオンやオゾンや酸素ラジカルは、基板表面で
の成膜に関する表面反応を繰り返しながら、前駆体はい
ろいろな種類の前駆体に変化しながら基板表面を流動し
て段差被覆性の良い酸化膜を形成していく。そこで酸化
膜を前駆体と酸素イオンやオゾンや酸素ラジカルの反応
によって形成させていく中で、水素イオンや水素ラジカ
ルが基板表面の炭素原子と反応して炭素をガス化する。
ガス化された炭素は、真空ポンプによって排気される。
また、酸化窒素は、作製する窒素ドープの酸化膜の特性
に応じて酸素と窒素の分子量を適当に選びかつ、酸素が
足りない場合は酸素も加えることで特性を変化させるこ
とができる。
【0027】酸化窒素は、窒素と酸素が予め結合されて
いるために、有機シラン系ソースと反応した場合に、成
膜された酸化膜中に窒素が結合してドープし易い。酸化
窒素の代わりにアンモニアや、窒素を、酸素と混合させ
ても窒素ドープの酸化膜はできるが、アンモニアを分解
するためには比較的大きなエネルギーを必要とし、プラ
ズマ法などでは、基板の被形成面を著しく損傷させてし
まう。また、窒素では、他の分子との結合がしにくく、
ドープ量を制御することが難しい。そのため有機シラン
系ソースを用いる酸膜上に窒素をドープするために酸化
窒素をもちいることは非常に有利である。
【0028】常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を
利用する場合は、水素の一部をを水素ラジカルにするた
めに触媒法を用いる。触媒としては、白金、パラジュー
ム、還元ニッケル、コバルト、チタン、パナジウム、タ
ンタル等の3d−遷移金属またはアルミニウム、ニッケ
ル、白金・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケ
ル・モリブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合
物、又は上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合
または化合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、
パラジウム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合
または化合物が適当であるが、これを粒状、網状または
粉末状態で使用する。ただし、低融点で反応性物質の初
期吸着速度を著しく高める物質、および物質内に容易に
気化し易いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、
例えば銅、タングステン、等は好ましくない。実験によ
ると反応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化が
みられた。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有
効接触面積に関係するものであり、必要に応じて調整す
ればよい。水素を加熱した触媒中を通すことで、活性な
水素ラジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通す
ことで、活性なオゾンを発生させる。
【0029】基板を加熱した常圧CVD装置において、
有機シラン系ソースの入ったタンクをNO,NO2 ,N
2 OなどのNX Y いわゆる酸化窒素をキャリアガスと
してバブリングして、オゾナイザーを通して酸素の一部
をオゾンにして導入し、触媒を通して水素を導入する。
ガスは拡散機構を有するガスノズルから、全て混合して
基板上に供給される。常圧CVDにおいて有機シラン系
ソースとオゾンのみで成膜を行う場合に、表面の親水性
である場合と疎水性である場合とで、形成される酸化膜
に大きな違いがある。疎水性の表面をもつ基板上では、
正常な成膜が可能であるが、親水性をもつ表面では成膜
異常や成膜速度の低下などが発生しやすく少なくとも親
水性表面の一部に成膜をする場合に問題を有していた。
水素ラジカルを伴う本発明では、脱炭素効果、不純物の
ブロック効果とともに、基板表面を活性な水素がターミ
ネートすることで疎水性の表面を形成し、成膜異常や成
膜速度の低下を防ぐことが可能である。特に酸化窒素の
キャリアガスの0.1〜1倍程度の水素を導入すると効
果が大きく、有機シラン系ソースを加熱して直接ガス化
した場合は、その1〜5倍程度が効果が大きい。
【0030】酸化窒素をキャリアガスとして用いたが、
別に酸化窒素をキャリアガスとせずにキャリアガスは、
窒素などで行い、別系統から酸化窒素を導入しても同様
の効果を得ることができる。
【0031】水素ラジカルを発生させることに関して
は、プラズマCVD法では、プラズマによって水素ラジ
カルを発生させ、常圧CVD法では、触媒法によって発
生させたがこれは逆にすることも可能である。あらかじ
め触媒法にて活性な水素ラジカルを発生させておいて、
それをプラズマCVD装置に導入することもできるし、
予め放電によって活性な水素ラジカルを形成してその後
に、常圧CVD装置のガスノズルで混合することも可能
である。
【0032】また、有機シラン系ソースをもちいて酸化
膜を形成する場合は、必ず活性な酸素ラジカルや酸素イ
オンやオゾンを用いるためにソースとして酸素を使う。
しかしながら本発明では、それに活性な水素ラジカルあ
るいは水素イオンを用いるためにH2 Oを用いることも
可能である。ただしH2 Oと有機シラン系ソースは、反
応性が高いので、基板上で反応させる前に、配管内で混
合をする場合は、配管が詰まるようなことを起こしかね
ない。プラズマCVDでは、有機シラン系ソースの導入
配管とH2 Oの導入配管を分離することがよい。
【0033】
【実施例】
〔実施例1〕図1に本発明を実施するための平行平板型
プラズマCVD装置を示す。真空室11は、減圧が可能
であり、その中にガスのシャワーヘッドを兼ねるカソー
ド12、成膜される基板13が、ヒータを内在して基板
13を加熱することが可能な基板ホルダーの役割をもつ
アノード14がある。真空室11は、アノード14の周
りに真空室11を減圧にし、不要になったガスを排気す
るためのポンプ15がある。真空室11の圧力をほぼ一
定に維持するための圧力コントロールをするための、制
御弁16が、真空室11とポンプ15の間に設けてあ
る。カソード12には、整合器17を通してプラズマ電
源18が接続されている。導入するガスは、有機シラン
系ソースとして本実施例では正珪酸四エチル19a、酸
化窒素として本実施例ではN2 O 19bの成膜ソース
ガス19が、成膜用流量制御器20として、正珪酸四エ
チル用流量制御器20a、N2 O用流量制御器20bを
通してカソード12に接続されている。また、水素21
a、脱炭素用キャリアガス21bとしての脱炭素ソース
21が水素用流量制御器22a、キャリアガス用流量制
御器22bの脱炭素ソース流量制御器22を通してガス
を導入できるように接続されている。脱炭素用キャリア
ガス21bは、H2 O23の入った水用タンク24の中
でバブリングできるようになっており、この系のみが他
のガスとは別に直接真空室11に接続されて、正珪酸四
エチルとH2 Oとの反応によって配管が詰まることを防
止している。
【0034】カソード12内には、ガスを基板13表面
に均一に供給するように、拡散板のような攪拌メカニズ
ムが存在する。正珪酸四エチル19aは、常温で液体で
あり蒸気圧が充分でない場合が多いため、正珪酸四エチ
ルソースのあるタンクに対して、He、Ne、Arなど
の不活性ガスをキャリアガスとしてバブリングさせて用
いるあるいは酸化窒素をバブリングさせてキャリアガ
ス、と窒素と酸素のソースを兼ねるようにする場合や、
タンクを加熱して正珪酸四エチルソースの蒸気圧をあげ
て真空室11までの配管をタンク加熱温度以上に加熱
し、タンクと真空室11の間で凝集しないような工夫を
して導入する必要がある。
【0035】真空室11を真空引きし、その後基板13
をアノード14内にあるヒータによって200〜500
℃に加熱する。あまり低温にすると、膜の緻密性が粗に
なり、半導体用の膜としてはほとんど使用できず、典型
的には300〜350℃で行った。正珪酸四エチルの入
っているタンクを80℃に加熱し、タンクから真空室1
1までの配管をすべて90℃に加熱して正珪酸四エチル
用流量制御器20aによって流量制御を行いながら導入
した。脱炭素ソース21として水素21a 用いた。
【0036】プラズマ電源18からの供給電力として
は、0.1〜1.5W/cm2 を供給したが、典型的に
は0.2〜0.5W/cm2 を印可した。反応圧力は、
0.1〜3Torrで典型的には0.8〜1.5Tor
rで行った。正珪酸四エチル:N2 O:水素=1:1〜
15:0〜1の範囲でガスを供給した。カソード12と
アノード13の間隔は30〜150mmの間で調整した
が、典型的には70mmで行った。
【0037】水素を0.01添加しただけでも、全ての
場合に効果が表れ始め、0.5以上添加しても変わらか
った。特に水素添加の効果は、段差被覆性は、ほとんど
変化させずに炭素量を減少させ吸湿性を向上させる。ま
た、 N2 Oが正珪酸四エチルに比較して15倍導入さ
れた場合は、ほとんど水素の効果がない。従って N2
Oが正珪酸四エチルに比較して15倍以下の量であっ
て、水素量が正珪酸四エチルに比較して、0.01以上
添加することで本発明の効果が表れる。この効果はN2
Oの代わりにNO,NO2 などを用いてもほぼ同様ので
あった。
【0038】図2に水素とN2 Oの効果をみた各種特性
のデータを示す。図2(A)は、正珪酸四エチル:N2
O=1:5で、水素の添加量を変化させた時の炭素の量
を示しており、縦軸は炭素量を示しており、SIMS
(2次イオン質量分析法)の深さ方向のプロファイルの
中で酸化膜中での炭素の最低値を示している。横軸は正
珪酸四エチル系ソースに対しての添加した水素量の比率
を示している。水素を僅かに添加することで酸化膜中の
炭素を減少させることができ、水素を0.5の比率以上
添加しても炭素の量はほぼ飽和していることがわかる。
水素0.5のときに炭素の深さ方向でのプロファイル中
での最低値は約3×1019cm-3であり、水素をそれ以
上添加するとこの値より小さくなり、それ以下の添加量
ではこの値より大きくなる。プロセス条件によって水素
の添加量は変化するが、この炭素の値は一つの目安にな
る。
【0039】図2(B)は、正珪酸四エチル:水素=
1:0.5で、N2 Oの添加量を変化させたものと、N
2 Oのかわりに酸素を用いたものをMOSキャパシタを
用いて稼働イオンの電荷の動きを測定したもので、いわ
ゆるBTテストを行った。基板はP型のシリコンウェハ
で、その上に N2 Oあるいは、酸素を用いて酸化膜を
1000Å成膜し、酸化膜の上と、基板の下にアルミを
蒸着法にて成膜しMOSキャパシタを形成した。この蒸
着のときに、あえてタングステンのコイルによる抵抗加
熱によってアルミを成膜して、アルカリ金属を含んだ電
極を構成した。MOSキャパシタの上部電極に1MV/
cmを印加したまま120℃で30分間窒素中でアニー
ルし、室温まで下げてMOSキャパシタの容量を低周波
および高周波測定をおこないフラットバンド電圧を計算
(+VFB)し、次に−1MV/cmを印加したまま12
0℃で30分間窒素中でアニールし、室温まで下げてM
OSキャパシタの容量を低周波および高周波測定をおこ
ないフラットバンド電圧を計算(−VFB)した。+VFB
と−VFBの差の絶対値をΔVFBとして図2(B)の縦軸
としている。
【0040】横軸は、正珪酸四エチルに対するN2 Oあ
るいは酸素の比率をしめしている。N2 Oのかわりに酸
素をもちいたものは、酸素の添加量によらずΔVFBは、
ほぼ一定して大きい。僅かばかり、酸素が少ないときが
ΔVFBが小さくなっている。一方N2 Oを用いたほう
は、N2 Oの添加量を大きくするほどΔVFBは小さくな
り、N2 Oを正珪酸四エチルにたいして5以上にするこ
とで飽和をしてくる。ΔVFBが大きいと、膜中のアルカ
リ金属が、酸化膜に印加された電界によって動くいてい
ることになる。N2 Oをもちいる効果が顕著であること
がわかる。また、正珪酸四エチルに対してN2 Oを15
以上にすると段差被覆性が悪化することが判った。SI
MSにてN2 Oを正珪酸四エチルに対して5倍添加した
ときの窒素量を測定したところ深さ方向での窒素(N)
の最大値が約1×1019cm-3であった。N2 Oが5倍
以下では、これより少なく、5倍以上ではこれより多く
なることも確認した。本発明に用いるN2 OがNX Y
のかたちの分子式であるときこのX,Yの値によって混
入の割合は変化するが、特性的にはこの深さ方向での窒
素(N)の最大値が約1×1019cm-3がひとつの目安
になる。
【0041】水素の代わりに、H2 Oを導入した場合
は、やはり同様の効果が見られた。N2 Oが正珪酸四エ
チルに比較して15倍以下の量で、H2 Oをバブリング
するキャリアガスの量が正珪酸四エチルに比較して、
0.1〜1倍にすることで、段差被覆性に殆ど変化を与
えずに、炭素量を減少させ、吸湿性を向上させた。ただ
し、H2 Oの場合は、酸素も含んでいるために、水素の
添加とは異なり、多く添加しすぎると段差被覆性に変化
を生じさせてしまうために上限があり正珪酸四エチルの
量に比較して1倍以上導入すると段差被覆性が悪化す
る。
【0042】〔実施例2〕図3に本発明を利用した、常
圧CVD装置を示す。基板31は、ヒータを内蔵した基
板ホルダー32に配置してあり。ガスの拡散システムを
内在したガスノズル33は、本実施例では基板31の上
方を往復運動34ができるようになっている。ガスノズ
ル33は、別段本実施例のように往復運動しながら成膜
する機構でなくとも、基板31の全面に均一にガスを供
給できるように固定してあってもよく、またガスノズル
33は固定で基板ホルダー32が移動するものであって
もよい。また、本実施例では、基板31は下方にありい
わゆるフェースアップで、被成膜面が上を向いている
が、逆に基板31を上方にしていわゆるフェースダウン
で被成膜面が下を向いた形状にして、ガスノズル33が
その下から上の基板31向けてガスを供給してもよい。
【0043】ガス系は、有機シラン系ソースとしてHM
DS(Hexamethyldisiloxane)3
5にHMDS流量制御器39が接続してガスノズル33
に接続されている。酸素36は、酸素用流量制御器40
を通してオゾナイザー43に接続しその後ガスノズル3
3に接続されている。酸化窒素として本実施例ではNO
2 45を用い、NO2 用流量制御器46を通してガスノ
ズル33に接続している。オゾナイザーでは、効果的に
酸素からオゾンを発生させる。キャリアガス37はキャ
リアガス用流量制御器41を通してガスノズル33に接
続されている。HMDS35はこの系では、HMDSの
入ったタンクを加熱することで蒸気圧を高めそれを直接
HMDS用流量制御器39で制御しているが、窒素やヘ
リウムなどのガスにて、HMDSの入ったタンクをバブ
リングし、それをHMDS35として用いることも有用
である。
【0044】また、NO2 によってバブリングすること
も効果的である。水素38は、水素用流量制御器42を
通して触媒44に接続されている。触媒44としては、
白金、パラジューム、還元ニッケル、コバルト、チタ
ン、パナジウム、タンタル等の3d−遷移金属またはア
ルミニウム、ニッケル、白金・珪素、白金・塩素、白金
・レニウム、ニッケル・モリブデン、コバルト・モリブ
デン、等の金属化合物、又は上記遷移金属とアルミナ、
シリカゲル等の混合または化合物あるいは、ラネーコバ
ルト、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、等あるいは
それらと炭素の混合または化合物が適当であるが、これ
を粒状、網状または粉末状態で使用する。ただし、低融
点で反応性物質の初期吸着速度を著しく高める物質、お
よび物質内に容易に気化し易いナトリウムなどのアルカ
リ金属を含む物質、例えば銅、タングステン、等は好ま
しくない。実験によると反応性物質の分解温度以上では
触媒に著しい劣化がみられた。触媒44の量、密度に関
しては反応性気体との有効接触面積に関係するものであ
り、必要に応じて調整すればよい。水素を加熱した触媒
中を通すことで、水素の一部を活性な水素ラジカルにす
る。本実施例では、白金15重量%をアルミナに混合し
た粒状のものを触媒44として用いた。
【0045】基板31を300〜500℃に加熱し、典
型的には300〜400℃で行った。HMDS35の他
にも有機シラン系ソースとしては正珪酸四エチルやOM
CTS(Octamethylcyclotetras
iloxane)などがあるが、典型的にはHMDSを
用いた。キャリアガスとしては、ヘリウムまたは窒素な
どを用いるが典型的にはHeを用いた。
【0046】完成した窒素のドープされた酸化膜は、S
IMS(2次イオン質量分析法)での膜中の深さ方向の
プロファイルでの炭素の最低値の濃度が約3×1019
-3以下で有る場合に、キャパシタ等としての電気特性
が安定した。この濃度にするためのNO2 の量は、HM
DS0.1倍以上を添加することで達成できた。また、
完成した窒素のドープされた酸化膜は、SIMS(2次
イオン質量分析法)での膜中の深さ方向のプロファイル
での窒素の最大値の濃度が約1×1019cm-3以上で有
る場合に、アルカリ金属に対するブロッキング効果があ
った。この濃度に窒素を添加するためには NO2 をH
MDSに対して、5倍以上添加することで達成できた。
【0047】〔実施例3〕本実施例では、ポリシリコン
を用いた薄膜トランジスタ(TFTとも呼ぶ)に本発明
を用いた例を示す。図4にTFTの作製工程を示す。ガ
ラス基板401の上に下地膜402を成膜する工程を図
4(A)に示してあるが、ガラス基板401は、ホウケ
イ酸ガラス、石英などの可視光に対して透光性の大きい
ものを用いる。本実施例では、コーニング社のコーニン
グ7059ガラスを用いた。下地膜402を成膜する際
に、本発明を用いた、TFTが完成した後に、ゲート電
圧をオン方向に大きくしたときに、チャネルの下にチャ
ネルを流れるキャリア、例えばチャネルがNチャネル型
であればチャネルを流れるキャリアは電子であり、チャ
ネルがPチャネル型であればチャネルを流れるキャリア
はホールであるが、ゲート電圧をオン方向に大きくして
いくと、チャネルの下の基板401側に、逆型のチャネ
ルのようなものが発生することがある。ゲート電圧を大
きくした時のドレイン電流が、本来はチャネルがオン状
態になれば、ゲート電圧を大きくしても飽和するが、チ
ャネルの下の基板401側に逆型のチャネルが発生する
とそのときにドレイン電流が急激に上がり、ゲート電圧
に対するドレイン電流が段をもったようになる。いわゆ
るキンク効果が発生する。本発明を、下地膜402を成
膜するときに用いることで、キンク効果の発生を防止あ
るいは減少させる。下地膜402の膜が、不純物を含ま
ない、SiOX であればキンク効果の発生は少なくな
る。また、基板401からの不純物の拡散をブロックす
る必要がある。
【0048】下地膜402の成膜で、平行平板プラズマ
CVD装置を用いて正珪酸四エチル(TEOSとも呼
ぶ)とNOと水素を用いて、成膜を行った。正珪酸四エ
チルの代わりにOMCTS(Octamethylcy
clotetrasiloxane)やHMDS(He
xamethyldisiloxane)などの有機シ
ランを用いることも有効である。基板温度200〜50
0℃で、典型的には400℃に加熱して、成膜圧力0.
1〜2Torrで典型的には1Torrに設定した。プ
ラズマ電源としては5〜50MHzの高周波を用いる
が、典型的には20MHzを用いた。プラズマ電源の供
給電力は、0.1〜2W/cm2 を用いたが、典型的に
は0.3W/cm2 で行った。正珪酸四エチルとNOの
比率は、正珪酸四エチル:NO=1:5〜20で典型的に
は、正珪酸四エチル:NO=1:5で行った。水素の量
は、正珪酸四エチル:水素=1:0.01〜1の範囲で
行ったが、典型的には、正珪酸四エチル:水素=1:
0.5で行った。下地膜402は500〜3000Å成
膜したが、典型的には2000Åを成膜した。
【0049】下地膜402の成膜は、平行平板プラズマ
CVD以外にも、他のプラズマCVD法においても、有
機シランを用いて酸化膜を形成する場合は、水素ラジカ
ルと水素イオンによって成膜中の炭素を除去することは
非常に効果が大きく、どの様なプラズマCVD法におい
ても有効である。また、常圧CVDによって、下地膜4
02を成膜する場合も、触媒法によって水素ラジカルを
発生させてそれを成膜中にも用いることで、やはり成膜
中の炭素を除去することが可能であり、有機シランを用
いた常圧CVD法においても本発明は有効である。
【0050】常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を
利用する場合は、水素を水素ラジカルにするために触媒
法を用いる。触媒としては、白金、パラジューム、還元
ニッケル、コバルト、チタン、パナジウム、タンタル等
の3d−遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金
・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリ
ブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は
上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化
合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウ
ム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化
合物が適当であるが、これを粒状、網状または粉末状態
で使用する。ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速
度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易
いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば
銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反
応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられ
た。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触
面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよ
い。水素を加熱した触媒中を通すことで、活性な水素ラ
ジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通すこと
で、活性なオゾンを発生させる。基板を加熱した常圧C
VD装置において、正珪酸四エチルの入ったタンクを酸
化窒素でバブリングして、オゾナイザーを通して酸素を
導入し、触媒を通して水素を導入する。ガスは拡散機構
を有するガスノズルから、全て混合して基板上に供給さ
れる。
【0051】常圧CVDにおいて正珪酸四エチルとオゾ
ンのみで成膜を行う場合に、表面の親水性である場合と
疎水性である場合とで、形成される酸化膜に大きな違い
がある。疎水性の表面をもつ基板上では、清浄な成膜が
可能であるが、親水性をもつ表面では成膜異常や成膜速
度の低下などが発生しやすい。水素ラジカルを伴う本発
明では、脱炭素効果とともに、基板表面を活性な水素が
ターミネートすることで疎水性の表面を形成し、成膜異
常や成膜速度の低下を防ぐことが可能である。特に酸化
窒素の0.01〜1倍程度の水素を導入すると効果が大
きく、正珪酸四エチルを加熱して直接ガス化した場合
は、その0.1〜1倍程度が効果が大きい。
【0052】基板401の上に下地膜402が成膜され
たものに、活性層403としてアモルファスシリコンを
成膜したものが、図4(B)である。アモルファスシリ
コンは、厚み50〜3000Å程度であり、典型的には
400〜1000Åを成膜した。成膜方法としては、プ
ラズマCVD法、減圧熱CVD法、スパッタ法等を用い
た。本実施例では、プラズマCVD法にて、シランを分
解させて、基板温度200〜400℃で、典型的には2
50〜350℃で成膜した。その後、アモルファスシリ
コンをいわゆる固相成長させて、多結晶化(ポリシリコ
ン化)するが、その方法には、本出願人による特開平6
−232059、特開平6−244103、特開平6−
244104に記載された発明を用いることで、600
℃以下で、固相成長させることができる。固相成長させ
る前に、アモルファスシリコン中の、水素をある程度取
り除いておかなけば、固相成長させるときの加熱によっ
て、水素が急激にアモルファスの中から外にでるためひ
どい場合は、穴があくことがある。そのために、固相成
長前に、400〜500℃で0.5〜5時間窒素中での
水素出し工程を入れることは有効である。典型的には4
00℃で1〜2時間、窒素中にて行った。
【0053】固相成長を行うと、基板401が石英のよ
うに歪み点が高温のもの以外は、熱のサイクルによっ
て、基板が縮むいわゆるシュリンケージの問題が発生す
る。このシュリンケージは、事前に一度高温にして、そ
の後のプロセスをその温度以下で行うことによって、あ
る程度回避することが可能である。つまり、固相成長を
行うときにこのシュリンケージの対策も同時に行うこと
になる。本出願人による特開平6−232059、特開
平6−244103、特開平6−244104に記載さ
れた発明を用いることで、600℃以下で、固相成長さ
せることができ、例えば500℃による固相成長も可能
である。また、この方法を利用しないで固相成長させる
ためには、600℃で4〜24時間の固相成長時間を必
要とする。固相成長が終了して、活性層403がアモル
ファスシリコンからポリシリコンに変化するが、活性層
403が、ポリシリコンの中に微量のアモルファス成分
をもつよな場合は、活性層403に、レーザを照射して
レーザ結晶化させることも有効である。
【0054】また、熱による固相成長をせずに、水素出
し工程の後に、レーザを照射して活性層403をアモル
ファスシリコンから、ポリシリコンにかえることも有効
である。レーザの条件は、レーザ源としてArF、Ar
Cl、KrF、KrCl、XeF、XeClなどのいわ
ゆるエキシマレーザを用いる。照射エネルギーとして
は、レーザ本体からの出口エネルギーで400〜100
0mJで、レーザを光学系にて加工して、基板401表
面にて、150〜500mJ/cm2 程度にして照射す
る。エネルギーはレーザの1回当たりのエネルギーであ
る。基板温度は、室温〜300℃に加熱する。照射の繰
り返し周波数は、20〜100Hz程度であり、レーザ
の基板401上での移動速度は1〜5mm/秒で、ビー
ムをスキャンさせるか、基板401を移動するステージ
に配置してステージを移動させる。本実施例では、Kr
Fエキシマレーザを用いて、本体出口出力550〜65
0mJで、基板401上で、180〜230mJ/cm
2 で、照射の繰り返し周波数35〜45HZで、基板4
01を乗せているステージを2.0〜3.0mm/秒の
速度で移動しさせた。
【0055】基板401上の、下地膜402の上の活性
層403をアモルファスシリコンからポリシリコンにし
た後に、活性層403をパターニングしてアイランド4
04を形成するしたものが図4(C)である。活性層4
03のパターニングは、公知のフォトリソグラフィーを
用いてレジストをパターニングして、その後レジストを
マスクとして、活性層403をエッチングしてアイラン
ド404を形成する。エッチングとしては、ウェットエ
チング、ドライエッチングなどがあるが、本実施例で
は、CF4 とO2 を用いた平行平板高周波プラズマ処理
装置を用いた。
【0056】アイランド404の上を覆う用に、ゲート
絶縁膜405を成膜したものが図4(D)になる。この
アイランド404とゲート絶縁膜405の界面が、最終
的なTFTの特性に大きな影響を及ぼすために、このゲ
ート絶縁膜405自体の成膜に本発明を用いるが、その
成膜まえのアイランド404上のクリーニングが非常に
重要になってくる。炭素等の有機物に関しては、過酸化
水素水に硫酸を加えた溶液での洗浄やオゾンあるいは酸
素プラズマによるドライアッシングなどがよく知られて
いる。しかしながら、本出願人の研究によって炭素の除
去に関しては、さらに複雑な状況があることが判明し
た。
【0057】炭素の汚染混入がどこからあるのかといえ
ば、フォトリソプロセス中に、任意のパターンを形成す
るために用いるフォトレジストは感光性有機物であり、
炭素汚染の原因にもなる。また、半導体装置の作製にお
いて、薄膜プロセスはもはや必須用件であり、そのため
の真空装置も必須装置となっているが、真空装置の真空
にするための真空ポンプには、いまだ油を用いているも
のもあり、炭素汚染の原因にもなる。それ以外にも、基
板キャリアとして用いるテフロン(PFA)、ポリプロ
ピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、
3フッ化エチレン共有合樹脂(ECTFE)、4フッ化
エチレン共有合樹脂(ETFE)、ポリエチレン(P
E)などからの蒸気圧や、クリーンルーム内の床材、壁
材などからの汚染もある。
【0058】フォトリソ工程後にドライアッシングを行
い、各工程の直前に、過酸化水素水に塩酸を1対1で加
えた溶液を80℃に加熱して用いていることで有機物の
除去を行い(以後、ウェットアッシングと呼ぶ)。すぐ
に次の処理を行なうようにすることが従来の方法であ
る。ドライアッシングとウェットアッシングによって、
ほとんどの有機物を取り除くことができるように思われ
ていたが、公知のXPSによって、基板表面の炭素汚染
を評価すると、C−Cの結合のみほとんど除去されてい
ないことが判明した。
【0059】基板表面に付着したC−Cの一重結合によ
る不純物を取り除くことに関して水素ラジカルあるいは
水素イオンが有効に作用する。水素ラジカルだけでも十
分な効果があるが、それに酸素ラジカルあるいはオゾン
または酸素イオンを加えるとその除去効果は増大するこ
ともわかった。これは、炭素結合に対して水素ならびに
酸素のラジカル等が反応しCHX 、COX 、COH等の
気体を形成し、それによって結果的に炭素がガス化す
る。
【0060】水素のラジカルあるいは水素イオンを発生
させるためには、例えば平行平板のプラズマ装置の中
に、基板を配置する。この時の基板は、プラズマイオン
等の損傷を受けないようにするために、陽極(アノー
ド)側に配置した方がよく、基板を加熱できるようにす
ると、熱による離脱も作用し効果は増進される。水素ガ
スを、導入して平行平板の間に、高周波電力を印可する
と、プラズマが発生する。プラズマ中では、水素イオ
ン、電子とともに活性の高い中性の水素ラジカルが発生
する。このラジカルあるいはイオンの量を増やすには、
高周波電力を増加することも有用ではあるが、電子サイ
クロトロン共鳴を利用したマイクロ波を用いるとさらに
水素ラジカルとイオンの量を増加することが可能であ
る。発生した水素ラジカルとイオンは、基板表面に達
し、そこで炭素の一重結合C−Cと反応して、其を除去
する。反応して、ガス化した炭素は、ポンプによって排
気される。
【0061】アイランド404の表面を清浄にするた
め、硫酸:過酸化水素水=1:1を80℃に加熱して、
その中に5〜10分間浸して、炭素汚染物をある程度除
去し、その後塩酸:過酸化水素水=1:1を80℃に加
熱して、その中に5〜10分間浸して、重金属を除去す
る。このような洗浄は、基板401等に、影響を与える
場合には、その洗浄を行わない。その後、アイランド4
04の表面から、炭素の一重結合をすくなくとその一部
において含んでいる、炭素汚染物を除去するために、プ
ラズマ処理装置に基板401を配置する。
【0062】このプラズマ処理装置は、アイランド40
4の表面を清浄にした後に、ゲート絶縁膜405を成膜
するので、ゲート絶縁膜405を成膜する装置と、炭素
の一重結合をすくなくとその一部において含んでいる、
炭素汚染物を除去するためのプラズマ処理装置は、同一
の反応室で行えることが望ましい。ゲート絶縁膜405
の成膜と炭素の一重結合をすくなくとその一部において
含んでいる、炭素汚染物を除去するためのプラズマ処理
装置を兼ねるものとしては、平行平板型のプラズマCV
D装置、あるいは、電子サイクロトロン共鳴を利用した
マイクロ波プラズマCVD装置、石英チャンバの周りに
電極を配置した無電極放電のプラズマCVD装置などが
ある。本実施例では、平行平板型のプラズマCVD装置
を用いた。
【0063】炭素の一重結合をすくなくとその一部にお
いて含んでいる、炭素汚染物を除去するためのプラズマ
処理を行う方法として、平行平板型のプラズマ処理装置
のアノード側に、アイランド404が形成されている基
板401を配置した。平行平板の電極であるアノードと
カソードの電極間隔は、30〜150mmの間で調整し
た。典型的には70mmで行ったが、それより大きくて
も小さくても条件を選べば問題は少ない。ガスは、カソ
ード電極が、シャワーヘッドになっておりそこからガス
が反応空間に導入され、基板401の表面で均一に流れ
るように、シャワーヘッド内に拡散板等の工夫が施され
ている。水素ガスと酸素ガスを同量導入させた。量的に
は、処理室の大きさにもよるが、プラズマ処理を行う圧
力が50mTorr〜10Torrの間であり、ガスの
レジデンスタイムが5秒以下となるようにした。レジデ
ンスタイムが10秒を越えると、ガス化した炭素の再付
着が発生することが時折みられたためにできるだけ、除
去した炭素は速やかに排気するためにレジデンスタイム
を5秒以下にしたが、大体10秒以下であれば問題な
い。例えば40リットルのチャンバーで、圧力1Tor
rで316SCCMのガスを流せばレジデンスタイム
は、約10秒になる。レジデンスタイムは、チャンバー
容積とチャンバー内圧力の積をガスの流量で割ったもの
になるために、レジデンスタイムを小さくするために
は、チャンバー容積や圧力を小さくするか、ガス流量を
増加することが必要になってくる。
【0064】本実施例では、チャンバー容積40リット
ル、処理圧力1Torr、酸素400SCCM、水素4
00SCCMでレジデンスタイムを約4秒とした。プラ
ズマ発生手段としては、高周波放電にて行った。高周波
の周波数としては、10〜100MHzを用いたが、実
施例では20MHzを用いた。印加電力としては、0.
1〜2W/cm2 を投入した。電力が0.1W/cm2
を下回ると、除去は可能だが、処理時間がかかりすぎ
る。また、2W/cm2 を越えると、電極が加熱される
ために其を冷却すること等が必要となり装置の大型化、
高価格化をまねいてしまう。本実施例では0.8W/c
2 を投入した。基板は、加熱すると除去能力は増加す
る。典型的には基板温度200〜500℃程度にすると
除去能力が増加する。しかし、室温〜200℃でも充分
な効果があるが、本実施例では、その後にゲート絶縁膜
405を形成するために基板温度を同様にするために3
00〜400℃にて行っている。プラズマ処理時間とし
ては、1〜10分間程度である。これは、各種の条件
(ガスのレジデンスタイム、高周波数、投入電力、基板
温度)によって大きく変わってくるが、あまり時間をか
けることは製造プロセスとしては好ましくない。本実施
例では2分間行った。
【0065】また、水素と酸素を用いて、水素ラジカル
等、酸素ラジカル等を発生させる以外に、H2 Oを用い
ることもできる。H2 Oを導入するには、幾つかの方法
がある。He、Ne、Arなどの不活性ガスをキャリア
ガスとしてH2 Oの入ったタンクをバブリングし、それ
によってH2 Oを気体として処理室へ運ぶ。また、H2
Oの入ったタンクから処理室までの全てを加熱して、H
2 Oの蒸気圧を大きくし気体のまま処理室にはこぶ方法
もある。導入されたH2 Oはプラズマによって分解され
水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカ
ル、オゾンを同時に発生する。キャリアガスとしてHe
を500〜1000SCCMでH2 Oの入ったタンクを
バブリングしても同様の効果がみられた。
【0066】炭素の一重結合をすくなくとその一部にお
いて含んでいる、炭素汚染物を除去するための工程の後
に、ゲート絶縁膜405を形成する。ゲート絶縁膜40
5は、有機シラン系ソースとしての正珪酸四エチル(T
EOSとも呼ぶ)と酸化窒素としてのN2 Oを用いて、
成膜を行った。正珪酸四エチルの代わりにOMCTS
(Octamethylcyclotetrasilo
xane)やHMDS(Hexamethyldisi
loxane)などの有機シランを用いることも有効で
ある。基板温度は、200〜500℃で、典型的には3
00〜400℃で成膜する。成膜圧力0.1〜2Tor
rで典型的には0.5〜1Torrに設定した。プラズ
マ電源としては5〜50MHzの高周波を用いるが、典
型的には20MHzを用いた。プラズマ電源の供給電力
は、0.1〜2W/cm2 を用いたが、典型的には0.
3〜0.5W/cm2 で行った。正珪酸四エチルとN2
Oの比率は、正珪酸四エチル:N2 O=1:5〜20で典
型的には、正珪酸四エチル:N2 O=1:10で行った。
水素の量は、正珪酸四エチル:水素=1:0.01〜1
の範囲で行ったが、典型的には、正珪酸四エチル:水素
=1:0.5で行った。ゲート絶縁膜405は250〜
2000Å成膜したが、典型的には500〜1200Å
を成膜した。水素ラジカルと水素イオンによって、成膜
中の炭素は、CHX あるいはCOHのような形でガス化
して、チャンバーの外へ排気される。
【0067】工程終了後に、ゲート絶縁膜405中の炭
素の量をSIMSで測定したところ、水素を添加しない
で成膜をしたゲート絶縁膜405としての酸化膜中の、
炭素の深さ方向のプロファイルの中で、最も低い値が1
×1019cm-3であったのに対して、水素を添加して成
膜したゲート絶縁膜405としての酸化膜中の、炭素の
深さ方向のプロファイルの中で、最も低い値が2×10
18〜7×1018cm-3であった。
【0068】ゲート絶縁膜405の上に、ゲート電極膜
を成膜して、それをパターニングしてゲート電極406
を形成し、その後に、ソース・ドレイン407を形成す
るための不純物領域を形成して図4(E)になる。導電
性膜としてAl、ドープドポリシリコン、Cr、Ta、
等を積層したのちに、フォトリソグラフィー工程によっ
てレジストをパターニングして、そのご導電性膜を所望
の形にエッチングしてゲート電極406を作製する。本
実施例ではAlをスパッタによって成膜した。その後、
Pをイオン注入によって5×1015cm-2のドーズ量に
なるようにスルードープして、ソース・ドレイン407
を形成した。注入は、イオン注入に限らず、プラズマド
ープによってPHX を注入してもよい。注入したのち
に、活性化させるために600℃で5時間加熱した。ゲ
ート電極406を、金属ではなくポリシリコンで形成す
るためには、ドープドポリシリコンを成膜してもよい
が、ノンドープのポリシリコンを形成したのちに、ソー
ス・ドレイン407を形成するときのイオン注入あるい
はプラズマドープによって、ドープドポリシリコンとす
ることも可能である。
【0069】そのご層間絶縁膜408を形成し、ゲート
電極406の取り出し配線電極409とソース・ドレイ
ン407の取り出し配線電極410を形成して。トップ
ゲート型ポリシリコン薄膜トランジスタが完成した。こ
れが図4(F)になる。層間絶縁膜408を成膜する際
に、本発明を利用した。常圧CVDによって、層間絶縁
膜408を成膜する場合も、触媒法によって水素ラジカ
ルを発生させてそれを成膜中にも用いることで、やはり
成膜中の炭素を除去することが可能であり、有機シラン
を用いた常圧CVD法においても本発明は有効である。
【0070】常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を
利用する場合は、水素を水素ラジカルにするために触媒
法を用いる。触媒としては、白金、パラジューム、還元
ニッケル、コバルト、チタン、パナジウム、タンタル等
の3d−遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金
・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリ
ブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は
上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化
合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウ
ム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化
合物が適当であるが、これを粒状、網状または粉末状態
で使用する。ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速
度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易
いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば
銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反
応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられ
た。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触
面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよ
い。
【0071】水素を加熱した触媒中を通すことで、活性
な水素ラジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通
すことで、活性なオゾンを発生させる。基板を加熱した
常圧CVD装置において、正珪酸四エチルの入ったタン
クをN2 O等の酸化窒素でバブリングして、オゾナイザ
ーを通して酸素を導入し、触媒を通して水素を導入す
る。ガスは拡散機構を有するガスノズルから、全て混合
して基板上に供給される。N2 酸化窒素の0.01〜1
倍程度の水素を導入すると効果が大きく、正珪酸四エチ
ルを加熱して直接ガス化した場合は、その0.1〜1倍
程度が効果が大きい。本実施例では、Niを用いて、触
媒温度500℃にて水素から水素ラジカルを発生させ
た。水素の量は、N2 酸化窒素の0.3〜0.8倍とし
た。基板温度350℃で7000〜15000Åを成膜
した。典型的には9000〜12000Åで成膜した。
【0072】本実施例では、下地膜402、ゲート絶縁
膜405、層間絶縁膜408をすべて有機シランを用い
た酸化膜を形成して、その全ての成膜に対して本発明を
用いたが、下地膜402のみに本発明を適用しても、ゲ
ート絶縁膜405のみに適用しても、また層間絶縁膜4
08のみ適用してもよい。それは、本発明は、有機シラ
ン系に対して成膜中の炭素を除去し、アルカリ金属に対
してのブロッキング効果をもつものであるので、有機シ
ランを用いない成膜に本発明を利用しなくてもよい。そ
れ以外にも、炭素の量を減少させる以外に他の膜特性を
重視するために、本発明を利用しなくともよい。従っ
て、下地膜402と層間絶縁膜408に対しては、本発
明を利用した酸化膜を成膜し、ゲート絶縁膜405は、
熱酸化膜やシランと酸素を用いたものを利用してもよ
い。それ以外にも組み合わせは色々と考えられる。
【0073】本発明を利用して、完成したTFTは、チ
ャネル長8μmチャネル幅100μmでありその特性
は、移動度がNチャネル型で153cm2 /Vsec、
Pチャネル型で119cm2 /Vsecと大きく、ま
た、キンク効果は全く観測されなかった。耐湿性に関し
ても、150℃ 60%RH に12時間放置した後
に、特性の変化は見られなかった。本来このTFTの上
にSiNX の保護膜があればさらに耐湿性は向上する。
炭素が下地膜402、ゲート絶縁膜405、層間絶縁膜
408のすべてで、本発明を利用しない場合に比較して
大幅に少なくアルカリ等の不純物に対するブロック効果
が大きいために、TFT特性の向上ならびに、信頼性の
向上が可能となった。
【0074】〔実施例4〕本実施例では、本発明を連続
したラインアンドスペース配線に対して、その埋め込み
と平坦化用の絶縁膜成膜に対して利用した例を示す。図
5に、実施例の金属配線の埋め込みの様子を示す。半導
体基板51とその表面に熱酸化させた熱酸化膜52があ
り、その上に金属配線53があり、さらにその上に埋め
込み用の絶縁膜54がある。半導体基板51としては、
単結晶シリコンウェハが主に用いられるが、GaAs等
の化合物半導体基板でもよく、多結晶半導体基板を用い
てもよい。本実施例では、100面のP型シリコンウェ
ハを用いている。熱酸化膜52は、ウェット酸化でもド
ライ酸化でもよいが、本実施例ではドライ酸化による熱
酸化膜52を約500Åを半導体基板51の全面に拡散
成長させた。そのうえの金属配線53は、Alをスパッ
タにて成膜した、Alには、Siを2%混合したターゲ
ットを用いて、Alのヒロックを防止している。金属配
線53としてのAlは、厚さ1μm、幅1μmのアスペ
クト比1になるよに、異方性ドライエッチングを行って
形成してある。配線間隔は、0.3〜1.0μmの間で
変化させた。
【0075】絶縁膜54の成膜において、本発明を実施
した。本発明による有機シランを用いた成膜として、プ
ラズマCVD法、常圧CVD法などがあるが、本実施例
では常圧CVD法によって絶縁膜54を成膜した。常圧
CVDによって、絶縁膜54を成膜する場合も、触媒法
によって水素ラジカルを発生させてそれを成膜中にも用
いることで、やはり成膜中の炭素を除去することが可能
であり、有機シランを用いた常圧CVD法においても本
発明は有効である。
【0076】常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を
利用する場合は、水素を水素ラジカルにするために触媒
法を用いる。触媒としては、白金、パラジューム、還元
ニッケル、コバルト、チタン、パナジウム、タンタル等
の3d−遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金
・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリ
ブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は
上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化
合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウ
ム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化
合物が適当であるが、これを粒状、網状または粉末状態
で使用する。ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速
度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易
いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば
銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反
応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられ
た。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触
面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよ
い。
【0077】水素を加熱した触媒中を通すことで、活性
な水素ラジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通
すことで、活性なオゾンを発生させる。基板を加熱した
常圧CVD装置において、HMDSの入ったタンクをN
2 Oでバブリングして、オゾナイザーを通して酸素を導
入し、触媒を通して水素を導入する。ガスは拡散機構を
有するガスノズルから、全て混合して基板上に供給され
る。
【0078】常圧CVDにおいて有機シランとしてHM
DSとオゾンのみで成膜を行う場合に、表面の親水性で
ある場合と疎水性である場合とで、形成される酸化膜に
大きな違いがある。疎水性の表面をもつ基板上では、清
浄な成膜が可能であるが、親水性をもつ表面では成膜異
常や成膜速度の低下などが発生しやすい。絶縁膜54を
成膜する場合に、金属配線53上は、問題ないが、熱酸
化膜52上は、親水性であり、通常は、成膜の初期には
低濃度のオゾンによって成膜し、その後に高濃度のオゾ
ンで成膜するような処理をしなくては成膜異常が発生し
やすく、少なくとも親水性表面の一部に成膜する場合に
問題があった。水素ラジカルを伴う本発明では、脱炭素
効果とともに、基板表面を活性な水素がターミネートす
ることで疎水性の表面を形成し、成膜異常や成膜速度の
低下を防ぐことが可能である。そのために、成膜の初期
から最後までオゾン濃度を変化させることなく成膜を行
うことができ、膜の膜厚方向のプロファイルに変化が少
ない。本実施例では、オゾン濃度1.5〜3.0%で成
膜を行った。
【0079】HMDSの代わりに、FSi(OC2
54 などのFを含む有機シランを用いることで、炭素
の含有量が少なく、しかもSiOX よりも誘電率の低い
FドープのSiOX を作製することができるために、L
SIでの配線間の横方向の容量を低減することが可能で
ある。水素の量としては酸化窒素の0.01〜1倍程度
の水素を導入すると効果が大きく、HMDSなど有機シ
ランをを加熱して直接ガス化した場合は、その0.1〜
1倍程度が効果が大きい。この場合はN2 O等の酸化窒
素の量を大きくしすぎると誘電率が大きくなるので注意
しなくてはならい。
【0080】完成したものは、配線間が0.5〜1.0
μmまでは、本発明を用いた成膜では、埋め込みが完全
にできたが、水素を添加しない従来の方法では、成膜初
期に低オゾン(1%以下)によって成膜しその後にオゾ
ン濃度を向上させたものは、埋め込みが完全にできた
が、成膜初期から高いオゾン濃度(1.0%以上)で成
膜したものは熱酸化膜52上で、成膜異常がおこり、埋
め込みができなかった。配線間が0.3〜0.5μmで
は、0.3μmに近づくほど埋め込みは、本発明を用い
た場合も、用いない場合も埋め込みは完全にはできなか
った。これは、成膜方法であるところの常圧CVDの限
界であろうと思われる。
【0081】吸湿性を完成した膜で評価したところ、6
0℃ 80%RH 50時間の放置で、本発明を用いた
膜には、吸湿性は、赤外吸収において全く検出されなか
ったが、本発明を用いないもの全てに、赤外吸収にて3
660cm-1の付近に、Si−OHの吸収モードが観測
された。
【0082】
【発明の効果】本発明を用いることによって、段差被覆
性がよく、炭素の含有量を従来より減少させ、吸湿性を
少なくし、アルカリ等の不純物のブロック効果が大きい
ことなどによって半導体装置の特性の向上と信頼性を向
上させる、半導体装置の製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の平行平板型プラズマCVD装置を示
す図。
【図2】 本発明を用いた酸化膜の測定データ。
【図3】 実施例の常圧CVD装置を示す図。
【図4】 実施例のTFTの作製工程を示す図。
【図5】 実施例の金属配線の埋め込みの様子を示す
図。
【符号の説明】
401 基板 402 下地膜 403 活性層 404 アイランド 405 ゲート絶縁膜 406 ゲート電極 407 ソース・ドレイン 408 層間絶縁膜 409 ゲート用取り出し電極 410 ソース・ドレイン用取り出し電極

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマCVD法または常圧CVD法によ
    って有機シラン系のソースと、水素あるいは活性水素、
    を少なくとも含んだ原料を用いて加熱した基板に酸化膜
    を成膜する工程を有する半導体装置の製造方法におい
    て、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】プラズマCVD法または常圧CVD法によ
    って有機シラン系のソースと、H2Oを、少なくとも含
    んだ原料を用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程
    を有する半導体装置の製造方法において、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】常圧CVD法によって、有機シラン系のソ
    ースと、酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどのソ
    ース、水素あるいは活性水素、を少なくとも含んだ原料
    を用いて、オゾン濃度1%以上の濃度で、親水性表面を
    有する基板を加熱し、少なくとも前記親水性表面上の一
    部に酸化膜を成膜する工程において、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】プラズマCVD法によって有機シラン系の
    ソースと、酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどの
    ソース、水素あるいは活性水素を少なくとも含んだ原料
    を用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程を有する
    半導体装置の製造方法において、 前記酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどのソース
    の量が、前記有機シラン系ソースの15倍以下の量であ
    って、 前記水素あるいは活性水素を前記有機シラン系ソースの
    0.01倍以上の量を添加して、かつ前記酸化膜の成膜
    中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】プラズマCVD法によって有機シラン系の
    ソースと、酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどの
    ソース、H2 O、を少なくとも含んだ原料を用いて加熱
    した基板に酸化膜を成膜する工程を有する半導体装置の
    製造方法において、 前記酸素あるいは酸素から形成したオゾンなどのソース
    の量が、前記有機シラン系ソースの15倍以下の量であ
    って、 前記酸化膜を成膜する工程中に、キャリアガスを前記有
    機シラン系ソースの0.1〜1倍の量を前記H2 O中を
    バブリングさせて前記H2 Oを添加して、かつ前記酸化
    膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】常圧CVD法によって、有機シラン系のソ
    ースと、、水素あるいは活性水素、を少なくとも含んだ
    原料を用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程を有
    する半導体装置の製造方法において、 前記水素あるいは活性水素を前記有機シラン系ソースの
    0.1倍以上の量を添加して、かつ前記酸化膜の成膜中
    に酸化窒素(NX Y )を添加して成膜することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】ガラス基板上に、薄膜トランジスタを形成
    する工程における、活性層となる半導体層の下方に成膜
    される酸化膜を成膜する工程において、プラズマCVD
    法または常圧CVD法によって有機シラン系のソース
    と、水素あるいは活性水素、を少なくとも含んだ原料を
    用いて加熱した基板に酸化膜を成膜する工程を有する半
    導体装置の製造方法において、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】ガラス基板上に、薄膜トランジスタを形成
    する工程における、活性層となる半導体層の上方に成膜
    される酸化膜を成膜する工程において、プラズマCVD
    法によって有機シラン系のソースと、水素あるいは活性
    水素、を少なくとも含んだ原料を用いて加熱した基板に
    酸化膜を成膜する工程を有する半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】ガラス基板上に、薄膜トランジスタを形成
    する工程における、ゲート絶縁膜の上方に成膜される酸
    化膜を成膜する工程において、プラズマCVD法または
    常圧CVD法によって有機シラン系のソースと、水素あ
    るいは活性水素、を少なくとも含んだ原料をを用いて加
    熱した基板に酸化膜を成膜する工程を有する半導体装置
    の製造方法において、 前記酸化膜の成膜中に酸化窒素(NX Y )を添加して
    成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかにおいて、有機
    シラン系ソースが、TEOS,OMCTS,HMDSの
    何れかを用いることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかにおいて、有機
    シラン系ソースが、弗素を含んだ材料であることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜9のいずれかにおいて、酸化
    窒素(NX Y )が、N2 O,NO,N23 ,NO
    2 ,N24 ,N25 ,NO3 ,N26 の何れかを
    用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項1〜9のいずれかにおいて、SI
    MSによる測定において、 炭素(C)の深さ方向プロファイルの最低値がの3×1
    19cm-3以下でありかつ、窒素(N)の深さ方向プロ
    ファイルの最大値が1×1019cm-3以上である酸化膜
    を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法
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