JPH07161705A - 半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形成方法 - Google Patents

半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形成方法

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JPH07161705A
JPH07161705A JP30419693A JP30419693A JPH07161705A JP H07161705 A JPH07161705 A JP H07161705A JP 30419693 A JP30419693 A JP 30419693A JP 30419693 A JP30419693 A JP 30419693A JP H07161705 A JPH07161705 A JP H07161705A
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JP
Japan
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insulating film
forming
silicon oxide
oxide film
film
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JP30419693A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Honma
哲哉 本間
Yukinobu Murao
幸信 村尾
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】微細配線間隙に空洞が発生せず、平坦性に優
れ、かつ、残留水分量・吸湿量の少ない多層配線層間絶
縁膜の形成方法を提供する。 【構成】炭素数3以上のアルキル基を有するフルオロア
ルコキシシランをと酸化性ガスとを用いる化学気相成長
法を用いてフロー性の高いフッ素含有シリコン酸化膜4
05を形成し、層間絶縁膜の1部に用いる。また、炭素
数1以上のアルキル基を有するフルオロアルコキシシラ
ンと酸化性ガスとを用いる化学気相成長法において、沸
点が90℃以上の高沸点溶剤を添加せしめることによっ
てフロー性の高いフッ素含有シリコン酸化膜405を形
成し、層間絶縁膜の1部に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、特に多層配線構造体の層間絶縁膜の形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多層配線用層間絶縁膜の形成方法
としては、ヘテロアルコキシシラン〔一般式:Si(O
R)n (OR′)4-n ,n:1,2,3,R,R′:炭
素数1〜3のアルキル基〕を原料としてシリコン酸化膜
を堆積する方法がある(特開平2−153072号公
報)。この第1の従来のシリコン酸化膜堆積は、ジメト
キシジエトキシシラン〔化学式:Si(OCH3
2 (OC2 5 2 〕を原料として用い、これを蒸発器
に入れ、その液温を42℃に保ち、キャリアガスとして
2 を3l/min.の流量で蒸発器に流し、ジメトキ
シジエキシシランを含んだN2 を反応室の分散器に供給
する。同時に、オゾナイザーにO2 を7.5l/mi
n.の流量で流し、オゾナイザーでO3 濃度9500p
pmとしたO3 を反応質のガス分散器に供給し、上記の
ジメトキシジエトキシシランを含んだN2 と、ガス分散
器中で混合し、760Torrの圧力で反応器に供給す
る。反応室内のサセプタに置いたシリコンウェハの温度
を400℃、あるいは300℃として、シリコン酸化膜
を堆積する。
【0003】また、1991年のブイエルエスアイ マ
ルチレベル インターコネクションコンファレンス プ
ロシーディングス(1991 Multilevel
Interconnection Conferenc
e Proceedings)のP.435にあるよう
に、水蒸気とテトラエチルオルソシリケート〔Si(O
2 5 4 〕を用いて、より定温(150℃以下)で
シリコン酸化膜を形成する方法がある。この第2の従来
技術は、プラズマ化学気相成長法を用いており、高周波
電力を断続的に印加することによって流動性の高いシリ
コン酸化膜を形成し、層間絶縁膜の平坦化を行うもので
ある。図8に、本従来技術で用いられているプラズマ化
学気相成長装置の概略図を示す。同装置を用いて、テト
ラエチルオルソシリケートとH2 Oの流量のそれぞれ、
30sccm,120sccm,またキャリアガスとし
て用いるN2 の流量を400sccmにコントロール
し、圧力10Torr、基板温度120℃なる条件でア
ルミニウム配線パターン上にシリコン酸化膜を形成して
いる。ここで、高周波電力(周波数13.56MHz)
は300Wとし、断続的に印加しており、デューティ
〔ON時間÷(ON時間+OFF時間)×100%〕が
30〜50%なる条件で、流動性が高まり、平坦性が向
上するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術
は、以下の問題があった。すなわち、第1の従来技術に
おいては、成膜温度が300〜400℃と高いことか
ら、残留する引張応力が大きく、Al配線上に本方法で
シリコン酸化膜を形成した後にAl配線にボイド等の欠
陥が発生し、配線抵抗が増加したり、断線したりすると
いう問題がある。また、本方法で配線段差を有する基板
上に形成したシリコン酸化膜は、流動性を有しないこと
から、基板表面の凹凸がそのまま反映されるために、表
面平坦化が難しいという欠点あるいは、微細な配線間隙
に空洞が発生するという問題を有している。さらに、本
方法で形成したシリコン酸化膜は水分が残留しやすく、
また、吸湿性が高いという欠点があり、デバイス特性を
劣化させてしまうという問題も有している。したがっ
て、第1の従来技術は実用に供することが難しいもので
ある。
【0005】また、第2の従来技術では以下のような問
題がある。すなわち、150℃以下の低温で膜形成を行
うことから、形成したシリコン酸化膜中に水分や有機物
が多量に残留しており、この後の熱処理工程において、
この残留水分や有機物が放出されるためにシリコン酸化
膜が収縮し、結果として、シリコン酸化膜に亀裂が入っ
てしまうという欠点があり、厚膜化が難しいという問題
がある。さらに、第1の従来技術と同様に、残留水分が
デバイス特性を劣化させてしまうという致命的な欠点を
有している。したがって、第2の従来技術も実用に供す
ることは難しいものである。
【0006】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解消した、すなわち、微細配線間隙に空洞が発生せ
ずまた、平坦性に優れ、かつ残留水分量、吸湿量の少な
い多層配線層間絶縁膜の形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体装
置の多層配線層間絶縁膜の形成方法は、半導体基板上
に、絶縁膜を介して下層配線を形成する工程と、この下
層配線上を含む全面に酸化シリコンを主成分とする第1
の絶縁膜を形成する工程と、炭素数3以上のアルキル基
を有するフルオロアルコキシシラン〔化学式:FnSi
(OR)4-n ,n:1,2,3,R:炭素数3以上のア
ルキル基〕と酸化性ガスを用いる化学気相成長法によっ
て、フッ素含有シリコン酸化膜を形成する工程と、続い
て酸化シリコンを主成分とする第2の絶縁膜を形成する
工程とを有するものである。
【0008】本発明の第2の半導体装置の多層配線層間
絶縁膜の形成方法は、半導体基板上に、絶縁膜を介して
下層配線を形成する工程と、この下層配線上を含む全面
に、酸化シリコンを主成分とする第1の絶縁膜を形成す
る工程と、炭素数1以上のアルキル基を有するフルオロ
アルコキシシラン〔化学式:FnSi(OR′)4-n
n=1,2,3,R′:炭素数1以上のアルキル基〕と
酸化性ガスを用いる化学気相成長法において、沸点が9
0℃以上の高沸点溶剤の蒸気を添加せしめることによっ
てフッ素含有シリコン酸化膜を形成する工程と、続いて
酸化シリコンを主成分とする第2の絶縁膜を形成する工
程とを有するものである。
【0009】また、本発明の第1,第2の半導体装置多
層配線層間絶縁膜の形成方法の、化学気相成長法におい
て、テトラアルコキシシラン〔化学式:Si(OR″)
4 ,R″:アルキル基〕、アルキルアルコキシシラン
(化学式:R″′n Si(OR″)4-n ,n:1,2,
3,R″,R″′:独立にアルキル基〕,有機シロキサ
ン,有機シランのうちの少くとも1つを添加しても良
い。
【0010】さらに、本発明の第1,第2の半導体装置
の多層配線層間絶縁膜の形成方法において、フッ素含有
シリコン酸化膜を形成した後に、エッチバック法,研磨
法,塗布法のうち少くとも1つを用いる平坦化工程を併
用しても良い。
【0011】さらに本発明では、配線を含む表面上に絶
縁膜が形成される化学気相成長法において、該絶縁膜が
有機シラン・オゾン系にハロゲン化無機物を添加して形
成すること、上記有機シラン・オゾン系常圧CVD法に
よる酸化シリコン膜(以下、新酸化膜という)を半導体
基板上に選択的に設けた配線上に有機シラン系プラズマ
CVD法により形成している第1の酸化シリコン膜上に
形成し、上記の新酸化膜の上に有機シリカ膜をスピン塗
布した後、反応性イオンエッチングにより前記有機シリ
カ膜の全部と上記の新酸化膜の表面をエッチバックして
平坦化する工程と、上記の新酸化膜の上に有機シランプ
ラズマCVD法により第3の酸化シリコン膜を形成する
工程を含んでいる。
【0012】また、上記記載の新酸化膜を半導体基板上
に選択的に設けた配線上に形成し、上記の新酸化膜の上
に有機シリカ膜をスピン塗布した後、反応性イオンエッ
チングにより前記有機シリカ膜の全部と上記の新酸化膜
の表面をエッチバックして平坦化する工程と、上記の新
酸化膜の上に有機シランプラズマCVD法により第2の
酸化シリコン膜を形成する工程を含んでいる。
【0013】さらに本発明では、配線を含む表面上に絶
縁膜が形成される化学気相成長法において、該絶縁膜が
有機シラン・オゾン系にハロゲン化有機シランをパルス
状に添加して形成されることと、上記の有機シラン・オ
ゾン系常圧CVD法による酸化シリコン膜(以下、ハロ
ゲン・パルス添加酸化膜という)を半導体基板上に選択
的に設けた配線上に有機シラン系プラズマCVD法によ
り形成している第1の酸化シリコン膜上に形成し、上記
のハロゲン・パルス添加酸化膜の上に有機シリカ膜をス
ピン塗布した後、反応性イオンエッチングにより前記有
機シリカ膜の全部と上記のハロゲン・パルス添加酸化膜
の表面をエッチバックして平坦化する工程と、上記のハ
ロゲン・パルス添加酸化膜の上に有機シランプラズマC
VD法により第3の酸化シリコン膜を形成する工程を含
んでいる。
【0014】また、上記記載のハロゲン・パルス添加酸
化膜を半導体基板上に選択的に設けた配線上に形成し、
上記のハロゲン・パルス添加酸化膜の上に有機シリカ膜
をスピン塗布した後、反応性イオンエッチングにより前
記有機シリカ膜の全部と上記のハロゲン・パルス添加酸
化膜の表面をエッチバックして平坦化する工程と、上記
の酸化シリコン膜の上に有機シランプラズマCVD法に
より第2の酸化シリコン膜を形成する工程を含んでい
る。
【0015】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0016】図1は、本発明の第1及び第2の実施例で
ある半導体装置の多層配線層間絶縁膜形成のために用い
た化学気相成長装置の概略図である。同図において、O
2 ガスを流量コントローラー106で流量をコントロー
ルし、オゾン発生器105に導入しオゾンを発生させ、
ディスパージョンヘッド104から反応室に導入する。
同時にN2 ガスを流量コントローラー108,109,
110,111でコントロールし、パブラー112,1
13,114,115に導入し、それぞれ一定の温度に
保たれたテトラエチルオルソシルケート〔Si(OC2
5 4 〕、フツオロアルコキシシラン〔FnSi(O
R)4-n ,n:1,2,3,R:アルキル基〕,純水,
高沸点溶剤を気化させた後、ディスパージョンヘッド1
04から反応室に導入する。これらのガスは、反応室内
で混合され、加熱用ヒータ102で一定の温度に保たれ
たサセプター103上の半導体基板101上で成膜され
る。フルオロアルコキシシランと純水を用いる化学気相
成長法については、フルオロトリエトキシシランを用い
る方法を特願平3−006312,特願平3−1364
26,特願平4−095117で述べている。
【0017】第1の実施例では、フルオロアルコキシシ
ランと、純水とを用いて成膜を行った。フルオロアルコ
キシシランと純水のバプラーの温度をそれぞれ40℃に
保ち、バブリング用のN2 流量をそれぞれ1SLM,4
SLMとした。また、N2 キャリアガスの流量を3SL
Mとし、反応室内圧力を約760Torrとした。また
基板温度は25℃とした。フルオロアルコキシシランと
して、フルオロトリメトキシシラン〔FSi(OC
3 3 〕,フルオロトリエトキシシラン〔FSi(O
2 5 3 〕,フルオロトリノルマルプロポキシシラ
ン〔FSi(n−OC3 7 3 〕,フルオロトリイソ
プロポキシシラン〔FSi(i−OC3 73 〕の4
種類を用いて、厚さ約1μmのAl−Si−Cu配線パ
ターンを有する半導体基板上に厚さ約0.5mmのフッ
素含有シリコン酸化膜を形成した。図2は、フルオロト
リアルコキシシランのアルキル基を変えたときの厚さ約
1μm,幅約0.8μmのAl−Si−Cu配線パター
ンのスペース部分における、フッ系含有シリコン酸化膜
側壁の水平面に対する角度θdと、Al−Si−Cu配
線側壁の水平面に対する角度θmとその比θd/θmを
示している。この角度比が大きいほど、フロー性が高
く、埋込性に優れていることを示すものである。同図か
ら、4種類のフルオロトリアルコキシシランのうち、ノ
ルマルプロポキシ基を用いたもの、すなわち、フルオロ
トリノルマルプロポキシシラン〔FSi(n−OC3
7 3 〕を用いた場合に、角度比が最も大きく、約1.
02である。このことは、フルオロトリノルマルプロポ
キシシランを用いたときに高いフロー性が得られ、配線
スペースの埋設が良好に行われることを示している。こ
のフロー性については、以下の様に説明できるものであ
る。すなわち、フルオロトリアルコキシシラン〔FSi
(OR)3 ,R:アルキル基〕と水蒸気の反応によっ
て、式(1),(2)にそれぞれ示す様に、フッ素ある
いは、フルオロアルコキシシランそのものが触媒となっ
て加水分解反応、縮重合反応が起こり、フッ系含有シリ
コン酸化膜が形成される。
【0018】 FSi(OR)3 +3H2 O→FSi(OH)3 +3R・OH (1) mFSi(OH)3 →〔FSiO3 /2〕m+3/2m・H2 O (2) (m:正の整数)ここで、式(1)によって、反応副生
成物としてR・OHすなわちアルコールが発生する。こ
のアルコールが、反応によって生成されたSiO2 の中
間体〔FSiO3/2 〕mに吸着した状態で基板表面に付
着し、表面反応によってフッ素含有シリコン酸化膜が形
成される。ここで、このアルコールが蒸発しにくけれ
ば、すなわち、蒸気圧が小さければ、SiO2 の中間体
は流動しやすく、配線上部に吸着したものが、配線スペ
ース間に流入すると考えられ、したがって、フロー性が
高く、埋設性が高まると考えられる。
【0019】フルオロトリメトキシシラン、フルオロト
リエトキシシラン、フルオロトリノルマルプロポキシシ
ラン、フルオロトリイソプロポキシシランを用いたとき
に生成されるアルコールは、それぞれメチルアルコー
ル、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、
イソプロピルアルコールであると考えられ、これらの蒸
気圧は、25℃(成膜温度)において、それぞれ125
Torr、58Torr、20Torr、44Torr
であり、この中でノルマルプロピルアルコールの蒸気圧
が最も小さい。このことは、フルオロトリノルマルプロ
ポキシシランを用いた時に最も角度比θd/θmが大き
くなることと一致している。
【0020】さらに、同様にAl−Si−Cu配線パタ
ーンを有する半導体基板上に、厚さ約1μmのフッ系含
有シリコン酸化膜を形成したところ、配線間スペースが
0.4μmのパターンにおいて、フルオロトリノルマル
プロポキシシランを用いた場合に限って配線スペース間
に空洞の発生が全く見られなかった。
【0021】また、P型シリコン基板上に、同様に厚さ
約0.4μmのフッ系含有シリコン酸化膜を形成し、赤
外吸収スペクトル(FFIRスペクトル)を測定した結
果を図3に示す。同図において、比較としてテトラエチ
ルオルソシリケート(TEOS)とオゾンを用いて、常
圧下で350℃の温度で形成したシリコン酸化膜の赤外
吸収スペクトルを示す。同図において、TEOSとオゾ
ンを用いたシリコン酸化膜の赤外吸収スペクトル(同図
(e))には、波数約3400cm-1にOH基に起因す
る大きな吸収ピークが見られるが、同図(a)〜(d)
に示す4つのフルオロトリアルコキシシランを用いて形
成したフッ素含有シリコン酸化膜の赤外吸収スペクトル
には、OH基に起因する吸収ピークはほとんど見られな
いことがわかる。このことは、フルオロトリアルコキシ
シランと純水とをガスソースとして用いて形成したフッ
素含有シリコン酸化膜は、残留水分がほとんどないこと
を示している。またさらに、形成したフッ系含有シリコ
ン酸化膜を、純水中に30日間保管したときの重量増加
から求めた吸湿量は、4種類のフルオロトリアルコキシ
シランを用いた形成したものすべてが、約0.3〜0.
5%であり、これはTEOSとオゾンとを用いて形成し
たシリコン酸化膜の吸湿量(約2%)に比べて1/4以
下であった。また、n型MOSトランジスタ上に、フッ
素含有シリコン酸化膜を形成し、ドレイン,ゲート電極
にそれぞれ6V,2Vの電圧を印加し、2時間のストレ
ス試験を行ったときのしきい値電圧の変化は約2%であ
り、TEOSとオゾンを用いて形成したシリコン酸化膜
を有するn型MOSトランジスタのしきい値電圧の変化
(約10%)に比べて十分小さい値であった。
【0022】次に、フロー性の高いフルオロトリノルマ
ルプロポキシシランと純水とをガスソースとして用い、
同条件でAl配線の層間絶縁膜の1部の形成を行った。
【0023】図4は、本発明の半導体装置の多層配線層
間絶縁膜の形成方法を示す工程断面図である。図4
(a)に示す様に、厚さ約0.8μmの絶縁膜(SiO
2 膜)402を介して半導体基板401上に形成された
厚さ約1μmのアルミニウム配線層403上にプラズマ
化学気相成長法によって厚さ約0.4μmの第1のシリ
コン酸化膜404を形成した後、フルオロトリノルマル
プロポキシシラン〔FSi(n−OC3 H7 )3 〕と純
水とをガスソースとして用いて、25℃の温度で厚さ約
0.8μmのフッ素含有シリコン酸化膜405を形成す
る。次に再びプラズマ化学気相成長法によって厚さ約
0.4μmの第2のシリコン酸化膜406を形成する。
以上の工程により、平坦性の高い層間絶縁膜が形成でき
た。Al配線間スペースが0.4μmのパターンにおい
て、空洞の発生は全くないものであり、かつ、層間絶縁
膜に亀裂は全く発生しなかった。
【0024】次に、さらに平坦性を向上せしめるため
に、研磨法を併用し、平坦化層間絶縁膜の形成を行っ
た。図5にその工程断面図を示す。図5(a),
(b),(c)に示すように、半導体基板501上に、
厚さ約0.8μmの絶縁膜(SiO2 膜)502,厚さ
約1μmのアルミニウム配線層503,厚さ約0.4μ
mの第1のプラズマ化学気相成長シリコン酸化膜50
4,厚さ約2μmのフッ素含有シリコン酸化膜505を
順次形成した後、同図(d)に示すように、配線上での
フッ素含有シリコン酸化膜505の厚さが約0.4μm
になるまで研磨する。フッ素含有シリコン酸化膜の研磨
には、SiO2 微粉末のアルカリ水溶液を連続的に流し
ながら、ポリウレタン性の研磨パッドを毎分約100回
転の回転スピード、荷重を約30psiなる条件を用い
た。続いて、同図(e)に示すように、プラズマ化学気
相成長法によって、厚さ約0.5μmの第2のシリコン
酸化膜506を形成する。以上の工程で形成した層間絶
縁膜は、配線パターンによる膜厚の依存性が全くなく完
全に平坦な表面が得られた。また、層間絶縁膜には亀裂
の発生は全くないものであった。
【0025】本実施例では、フルオロトリアルコキシシ
ランと純水とをガスソースとして用いた場合について述
べたが、これらにテトラエチルアルソシリケート(TE
OS)等のテトラアルコキシシラン,アルキルアルコキ
シシラン,有機シロキサン,有機シランのうちの少くと
も1つを添加しても同様な効果が得られる。
【0026】さらに、酸化性ガスソースとして純水を用
いているが、これはオゾン,オゾンと純水,オゾンと酸
素,オゾンと二窒化酸素,純水と酸素,純水と二窒化酸
素を用いても同様な効果が得られる。成膜温度は300
℃以下で良く、さらに好ましくは、150℃以下が良
い。本実施例において、フッ素含有シリコン酸化膜の形
成条件は1例であって、特にガス流量等は適宜変えるこ
とが可能である。
【0027】さらに本実施例では、配線材料としてアル
ミニウムを用いているが、これはポリシリコン,金属シ
リサイド,アルミニウム合金,チタン合金,タングステ
ン合金,金,銅,白金のうちの少くとも1つ、あるい
は、これらの積層構造から成る配線を用いても同様な効
果が得られる。
【0028】次に、本発明の第2の実施例を図面を参照
して説明する。本実施例では、フルオロトリアルコキシ
シランと純水を用いるフッ素含有シリコン酸化膜形成時
に、高沸点溶剤蒸気を添加する方法について述べる。
【0029】図1に示す成膜装置において、バブラー1
13,バブラー115にそれぞれ、フルオロトリエトキ
シシラン〔FSi(OC2 5 3 〕とノルマルプロピ
ルアルコール〔n−C3 7 ・OH〕を充填し、バブラ
ー温度をそれぞれ40℃に固定し、バブリング用N2
ス流量をそれぞれ1SLMに固定した。さらに純水が充
填されたバブラー114の温度を40℃に保ち、バブリ
ング用N2 ガス流量を4SLMとした。他の条件は実施
例1と同条件で成膜を行った。実施例1と同様にAl−
Si−Cu配線パターンを有する半導体基板上に厚さ約
0.5μmのフッ素含有シリコン酸化膜を形成した。図
2に示すように、本実施例では、アルキル基としてエト
キシ基を用いているが、成膜時にノルマルプロピルアル
コールを添加せしめることによって、フルオロトリノル
マルプロポキシシランを用いた時に近い角度比θd/θ
m(約1.01)が得られた。このことは、フルオロト
リエトキシシランと純水とをガスソースとして用いる化
学気相成長法においてノルマルプロピルアルコール蒸気
を添加することによって、フルオロトリノルマルプロポ
キシシランを用いた時と同等な効果を有することを示し
ている。
【0030】図6に、同条件でP型シリコン基板上に厚
さ約0.4μmのフッ素含有シリコン酸化膜を形成し、
赤外吸収スペクトル(FT−IRスペクトル)を測定し
た結果を示す。同図から、フルオロトリエトキシシラン
とノルマルプロピルアルコールを用いて形成したフッ素
含有シリコン酸化膜の赤外吸収スペクトルは、フルオロ
トリノルマルプロポキシシランを用いた時と同様なスペ
クトルが得られ、かつ、OH基に起因する吸収ピーク
(約3400cm-1)の大きさは、ほぼ同等であり残留
OH基が少ないことを示している。
【0031】さらに、実施例1と同様に、Al配線の層
間絶縁膜の平坦化を行ったところ、実施例1と同様に配
線スペース間隔0.4μmのパターンにおいて、空洞の
発生は全くなく、かつ、層間絶縁膜に亀裂の発生は全く
ないものであった。
【0032】本実施例では、フルオロアルコキシシラン
として、フルオロトリエトキシシランを用いているが、
これは、フルオロメトキシシラン,フルオロエトキシシ
ラン,フルオロプロポキシシラン,フルオロブトキシシ
ランのうちの少くとも1つで良い。また、高沸点溶剤と
して、ノルマルプロピルアルコール(沸点97.4℃)
を用いているが、これは、沸点が90℃以上の溶剤であ
れば良い。
【0033】また、本実施例では、フルオロトリアルコ
キシシラン,純水,高沸点溶剤の3つのガスソースを用
いた場合について述べたが、これらに、テトラエチルオ
ルソシリケート(TEOS)等のテトラアルコキシシラ
ン、アルキルアルコキシシラン、有機シロキサン、有機
シランのうちの少くとも1つを添加しても同様な結果が
得られる。
【0034】さらに、酸化性ガスソースとして純水を用
いているが、これは、オゾン,オゾンと純水,オゾンと
酸素,オゾンと二窒化酸素,純水と酸素,純水と二窒化
酸素を用いても同様な効果が得られる。成膜温度は、3
00℃以下で良く、さらに好ましくは150℃以下が良
い。本実施例において、フッ素含有シリコン酸化膜の形
成条件は1例であって、特にガス流量等は適宜変えるこ
とが可能である。
【0035】さらに、本実施例では、配線材料としてア
ルミニウムを用いているが、これは、ポリシリコン,金
属シリサイド,アルミニウム合金,チタン合金,タング
ステン合金,金,銅,白金のうちの少くとも1つ、ある
いは、これらの積層構造から成る配線を用いても同様な
効果が得られる。
【0036】次に本発明の第3の実施例について、図面
を参照して説明する。図7は本発明の第3及び第4の実
施例であるプラズマ化学気相成長法によるフッ素含有シ
リコン酸化膜形成のための成膜装置の概略図である。同
図において、反応室701は一定圧力になるように排気
されており、流量コントローラ708を介してオゾン発
生器707にO2 ガスが導入され、オゾン/O2 混合ガ
スが反応室内に供給される。また、バブラー714,7
15,716,717には、それぞれテトラエチルオル
ソシリケート(TEOS),フルオロアルコキシシラ
ン,純水,高沸点溶剤が充填されている。これらのガス
ソース材料は、それぞれ流量コントローラ710,71
1,712,713でコントロールされたN2 ガスによ
ってバブリングを行うことができる。反応室内のカソー
ド電極703には13,56MHzの周波数を有する高
周波電力が供給される。また、この高周波電力は、パル
ス発生器706によって変調が可能であり、パルス上の
高周波電力をカソード電極703に供給できる。
【0037】また、アノード電極702は接地されてお
り、加熱用ヒータ704によって半導体基板705は一
定温度に保たれている。本実施例では、フルオロトリノ
ルマルプロポキシシラン〔FSi(n−OC
3 7 3 〕とエトラエチルオルソシリケート〔TEO
S,Si(OC2 5 4 〕と、純水とをガスソースと
して用いて、フッ素含有シリコン酸化膜を形成した。フ
ルオロトリノルマルプロポキシシラン,テトラエチルオ
ルソシリケート,純水のバブラーをそれぞれ40℃,4
0℃,35℃に固定し、バブリング用N2 ガス流量をそ
れぞれ100sccm,100sccm,300scc
mとし、反応室内に導入し、反応室内圧力を10Tor
rに固定した。高周波電力は300Wとし、連続的に印
加した。また、基板温度は100℃とした。これらの条
件を用いて、厚さ約1μmのAl−Si−Cu配線パタ
ーンを有する半導体基板上に、厚さ約0.5μmのフッ
素含有シリコン酸化膜を形成したところ、配線スペース
間隔0.4μmのパターンにおいて、実施例1と同様に
良好なフロー性が得られた。さらに、厚さ約1μmのフ
ッ素含有シリコン酸化膜を形成したところ、配線スペー
ス間隔0.4μmのパターンのスペース部に空洞は全く
発生しなかった。本実施例でも、実施例1と同様な工程
で層間絶縁膜を形成したところ、同様に良好な平坦性が
得られ、かつ配線間スペース部に空洞は全くなく、層間
絶縁膜に亀裂ば全くないものであった。また、フッ素の
触媒作用により、縮重合反応が促進されるため残留OH
基は少なく、またプラズマ中での活性種の基板表面への
衝突により、より緻密なフッ素含有シリコン酸化膜が形
成できた。
【0038】本実施例において、フルオロアルコキシシ
ランとフルオロトリノルマルプロポキシシランを用いて
いるが、これは、成長温度を下げることによって、フル
オロメトキシシラン、フルオロエトキシシラン、フルオ
ロプロポキシシラン、フルオロブトキシシランのうちの
少くとも1つを用いることができる。また、本実施例で
は、酸化性ガスのソース材料として純水を用いている
が、これは、純水、酸素、オゾン、2窒化酸素のうちの
少なくとも1つを用いることができる。また、テトラエ
チルオルソシリケートの添加量としては、5〜95体積
%の範囲が好ましい。本実施例では、テトラエチルオル
ソシリケート(TEOS)を添加しているが、TEOS
を添加しなくても同様な効果が得られる。さらにまた、
高沸点溶剤を添加することも可能であり、よりフロー性
が高まるものである。また、成膜温度は250℃以下で
良く、好ましくは、100℃以下が良い。
【0039】次に本発明の第4の実施例を図面を参照し
て説明する。本実施例では、フルオロアルコキシシラン
として、フルオロトリノルマルプロポキシシラン〔FS
i(n・OC3 7 3 〕と、テトラエチルオルソシリ
ケート〔TEOS,Si(OC2 5 4 〕とオゾンと
をガスソースとして用い、図7に示すプラズマ化学気相
成長装置を用いて高周波電力を一定の周期で断続的に印
加し、フッ素含有シリコン酸化膜を形成した。フルオロ
トリノルマルプロポキシシラン,テトラエチルオルソシ
リケートを、それぞれバブラー715,714に充てん
し、それぞれの温度を40℃として、バブリング用N2
ガス流量を、流量コントローラー711,710でそれ
ぞれ100sccmに固定し、ソースガスを反応室内に
導入した。同時に、O2 ガスを流量コントローラー70
8で、流量を500sccmにコントロールし、オゾン
発生器707に導入し、約2体積%のオゾンを発生さ
せ、反応室内に導入した。反応室内圧力は約15Tor
rとした。高周波電力を300Wとし、パルス発生器7
06によって、断続的に高周波電力を印加した。ここ
で、パルスのON,OFF時間をそれぞれTON=6ms
ec,TOFF =9msecとし、デューティ〔TON÷
(TON+TOFF )×100%〕を40%とした。また、
基板温度は100℃とした。これらの条件を用いて厚さ
約1μmのAl−Si−Cu配線パターンを有する半導
体基板上に厚さ約0.5μmのフッ素含有シリコン酸化
膜を形成したところ、配線スペース間隔0.4μmのパ
ターンにおいて、実施例3よりもさらに良好なフロー性
が得られた。これは、断続的に高周波電力を加えること
によって、SiO2 の中間体の基板表面での流動時間が
長くなるためと考えられる。さらに、同様に厚さ約1μ
mのフッ素含有シリコン酸化膜をAl−Si−Cu配線
パターンを有する半導体基板上に形成したところ、配線
スペース間隔0.4μmのパターンのスペース部に空洞
の発生は全くないものであった。
【0040】本方法を、実施例1と同様に、図4,5に
示す工程で、層間絶縁膜を形成したところ、同様に良好
な平坦性が得られ、かつ、配線間スペース部に空洞は全
くなく、層間絶縁膜に亀裂は全くないものであった。ま
た、実施例3と同様に残留OH基は少なく、緻密なフッ
素含有シリコン酸化膜が形成できた。
【0041】本実施例においても、実施例3と同様に、
フルオロアルコキシシランとしてフルオロトリノルマル
プロポキシシランを用いているが、これは、成長温度を
下げることにより、フルオロメトキシシラン,フルオロ
エトキシシラン,フルオロプロポキシシラン,フルオロ
ブトキシシランのうちの少なくとも1つを用いることが
できる。また、酸化性ガスとしては、オゾン/酸素の混
合ガスを用いているが、これ以外にも、ガスソース材料
として、純水,酸素,2窒化酸素及びこれらの混合物を
用いることができる。また、テトラエチルオルソシリケ
ートの添加量としては5〜95体積%の範囲が好まし
い。本実施例では、テトラエチルオルソシリケートを添
加しているが、これは、添加しなくても同様な効果が得
られる。さらに、テトラエチルオルソシリケート以外の
アルコキシシラン,アルキルアルコキシシラン,有機シ
ロキサン,有機シランを添加しても同様な効果が得られ
る。また高沸点溶剤を添加することも可能であり、より
フロー性が高まるものである。また、成膜温度は250
℃以下で良く、好ましくは100℃以下が良い。さら
に、断続的に高周波電力を印加するためのパルスのデュ
ーティは、10〜70%の範囲が好ましい。
【0042】第3,第4の実施例では、周波数13.5
6MHzの高周波電力を用いる平行平板型のプラズマC
VD装置を用いてフッ素含有シリコン酸化膜を形成して
いるが、本発明は、これ以外でも、マイクロ波を用いる
電子サイクロトロン共鳴(ECR)によるプラズマCV
D法、あるいは、光化学気相成長法を用いることができ
る。
【0043】図9は、本発明のさらに他の実施例を説明
するための化学気相成長装置の概略図である。
【0044】同図において、O2 ガスを流量コントロー
ラー906で制御し、オゾン発生器905に導入し、オ
ゾンを発生させてディスパージョンヘッド904から反
応領域に導入する。同時に、N2 ガスを流量コントロー
ラー908で制御し、一定の温度に保たれたバブラー9
10に導入し、TEOSを気化させた後、ディスパージ
ョンヘッド904から、反応領域に導入する。本発明に
おいては、反応系に流量コントローラー909で制御し
たSiF4 ガスを混合する。このハロゲンガスはSiF
4 +2H2 O=SiO2 +4HFの化学反応を起こすの
で、酸化シリコン膜の反応系に添加することで、問題と
されている膜中水分量を従来の3分の1以下にまで減少
させることができる。同時に発生するHFはダクトで強
制的に排気されるので、反応が(SiF4 +2H2 O)
系に戻るという問題はない。この新酸化膜の深さ方向の
元素分析を行ったところフッ素原子は検出されなかっ
た。これらのガスは反応領域で混合され、加熱用ヒータ
ー903で一定の温度に保たれたサセプター102上に
ある半導体基板901上で成膜される。
【0045】この用に成膜された新酸化膜を半導体装置
に適用した図が以下に示す図11,図12である。図1
1(a)に示すように、半導体基板上1101の上に、
常圧気相成長法によりBPSG膜を0.5μmの厚さに
堆積した後、900℃の窒素ガス雰囲気中で30分間の
熱処理を行い配線下絶縁膜1102を形成する。次に、
配線下絶縁膜1102の上に銅及びシリコンを含有する
アルミニウム膜をスパッタリング法により1μmの厚さ
で堆積して、パターニングし、配線1103を形成す
る。次に、配線1103を含む表面に平行平板型枚葉式
プラズマ化学気相成長装置を用いて、基板温度375
℃、圧力1,0Torr、13.56MHzの高周波電
力2W/cm2 の条件で、TEOSと酸素ガスを用い
て、0.4μmのプラズマテオス膜1104を形成す
る。
【0046】上記の条件でプラズマテオス膜1104を
形成後、続いて、図11(b)に示すように、平行平板
型枚葉式常圧気相成長装置を用い、基板温度400℃、
TEOS流量50sccm、SiF4 流量50scc
m、オゾン流量400sccmの条件で、厚さ0.8μ
mの新酸化膜1105を堆積する。
【0047】さらに、図11(c)に示すように、新酸
化膜1105の上にスピン塗布法により有機シリカ膜1
106を約1μmの厚さで形成する。
【0048】次に、図11(d)に示すように、平行平
板型バッチ式反応性イオンエッチング装置を用い、CF
4 ガス流量100sccm、O2 ガス流量15scc
m、圧力0.1Torr、周波数13.56MHz、な
らびに高周波電力0.3W/cm2 の条件で、有機シリ
カ膜1106の全部及び新酸化膜1105の表面の一部
をエッチバックして新酸化膜1105の表面を平坦化す
る。ここで、新酸化膜1105のエッチングレートを有
機シリカ膜1106のエッチングレートとほぼ同じにす
るか、又はやや大きくする。
【0049】最後に、図11(e)に示すように、平坦
化された新酸化膜1107の上にプラズマテオス膜11
08を0.4μmの厚さで堆積する。
【0050】一方、図12においては、図12(a)に
示すように半導体基板上1201の上に、常圧気相成長
法によりBPSG膜を0.5μmの厚さに堆積した後、
900℃の窒素ガス雰囲気中で30分間の熱処理を行い
配線下絶縁膜1202を形成する。次に、配線下絶縁膜
1202の上に銅及びシリコンを含有するアルミニウム
膜をスパッタリング法により1μmの厚さで堆積して、
パターニングし、配線1203を形成する。続いて、平
行平板型枚葉式常圧気相成長装置を用い、基板温度40
0℃、TEOS流量50sccm、SiF4 流量50s
ccm、オゾン流量400sccmの条件で、厚さ0.
8μmの新酸化膜1204を堆積する。さらに、図12
(b)に示すように、新酸化膜1204の上にスピン塗
布法により有機シリカ膜1205を約1μmの厚さで形
成する。
【0051】次に、図12(c)に示すように、平行平
板型バッチ式反応性イオンエッチング装置を用い、CF
4 ガス流量100sccm、O2 ガス流量15scc
m、圧力0.1Torr、周波数13.56MHz、な
らびに高周波電力0.3W/cm2 の条件で、有機シリ
カ膜1205の全部及び新酸化膜1204の表面の一部
をエッチバックして新酸化膜1204の表面を平坦化す
る。ここで、新酸化膜1204のエッチングレートを有
機シリカ膜1205のエッチングレートとほぼ同じにす
るか、又はやや大きくする。
【0052】最後に、図12(d)に示すように、平坦
化された新酸化膜1206の上にプラズマテオス膜12
07を0.4μmの厚さで堆積する。
【0053】図10は、本発明のさらに他の実施例を説
明するための化学気相成長装置の概略図である。
【0054】同図において、O2 ガスを流量コントロー
ラー1006で制御し、オゾン発生期1005に導入
し、オゾンを発生させてディスパージョンヘッド100
4から反応領域に導入する。同時に、N2 ガスを流量コ
ントローラー1008で制御し、一定の温度に保たれた
バブラーを1010に導入し、TEOSを気化させた
後、ディスパージョンヘッド1004から、反応領域に
導入する。ここでTEOSを反応領域に導入する時に、
流量コントローラー1009で制御されたN2 ガスを、
一定の温度に保たれたバブラー1011に導入してTE
FSを添加する。このTEFSはパルス状添加バルブ2
12によって、10秒間隔でディスパージョンヘッド1
004から、反応領域に導入される。このTEFSパル
ス状添加によって、従来の化学気相成長法で含まれてい
るフッ素原子の酸化シリコン膜中の割合が従来の2分の
1まで減少される。これにより、従来、異原子であるフ
ッ素原子の含有で問題とされるリーク電流とエッチング
レートの増加の抑制が、段差被覆性を維持したまま達成
される。
【0055】図10の化学気相成長装置を用いても、実
施例5で述べた図11,図12の2種類の半導体装置を
同様に製造できることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、炭素数
3以上のアルキル基を有するフルオロアルコキシシラン
と酸化性ガスを用いる化学気相成長法によって、フロー
性が高い、すなわち微細配線スペース間の埋込性に優れ
た層間絶縁膜の形成が可能となる。さらに、本発明は、
炭素数1以上のアルキル基を有するフルオロアルコキシ
シランと酸化性ガスを用いる化学気相成長法において、
沸点が90℃以上の高沸点溶剤を添加せしめることによ
っても、同様なフロー性を付与せしめることが化膿とな
り、配線スペース間の埋込性に優れた層間絶縁膜の形成
が可能となる。また、形成したフッ素含有シリコン酸化
膜の残留水分量は十分少なく、かつ吸湿量も従来の1/
4以下となり、デバイス特性の劣化が2%以下におさえ
られるという効果を有している。さらにまた、本発明の
フルオロアルコキシシランと酸化性ガスとを用いる化学
気相成長法において、テトラエチルオルソシリケート等
のアルコキシシラン,アルキルアルコキシシラン,有機
シロキサン,有機シランのうちの少なくとも1つを添加
せしめても同様な効果が得られる。
【0057】したがって、本発明は、VLSIデバイス
の多層配線用の平坦化層間絶縁膜形成に有益である。
【0058】さらに、本発明は、配線を含む表面上に絶
縁膜が形成される化学気相成長法において、該絶縁膜が
有機シラン・オゾン系にハロゲン化無機物を添加し、副
生成ガスHFをダクトで強制的に排気して酸化シリコン
膜を形成する方法であるので、フッ素原子を全く含まず
に膜中の水分を完全に零に近い状態まで減少させること
ができる。また、もう一つの発明はハロゲンを含む有機
シランをパルス状に添加した酸化シリコン膜を形成する
化学気相成長方法であるので、従来技術に比べてフッ素
原子の割合が減少する。
【0059】従って、TEOS膜及びTEFS膜の良好
な段差被覆性を維持したままで、ボイドの発生なく、酸
化シリコン膜中の水分、並びにフッ素原子がリーク電流
とエッチングレートを増加させるという膜質の信頼性低
下の問題を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施例である多層配線
層間絶縁膜形成のために用いた化学気相成長装置の概略
図。
【図2】本発明の第1の実施例の効果を示す図であり、
フッ素含有シリコン酸化膜と水平面との角度θdと、配
線側面と水平面との角度θmの比θd/θmを示す図。
【図3】本発明に基づいて形成したフッ素含有シリコン
酸化膜の赤外吸収スペクトル。
【図4】本発明の半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形
成方法を示す工程断面図。
【図5】本発明の実施例を示す工程断面図。
【図6】本発明の第2の実施例で形成したフッ素含有シ
リコン酸化膜の赤外吸収スペクトル。
【図7】本発明の第3及び第4の実施例である多層配線
層間絶縁膜形成のために用いた化学気相成長装置の概略
図。
【図8】従来技術で用いられているプラズマ化学気相成
長装置の概略図。
【図9】本発明の実施例5による化学気相成長装置の概
略図。
【図10】本発明の実施例6による化学気相成長装置の
概略図。
【図11】本発明の実施例5,6による半導体装置の一
製造方法を示す縦断面図。
【図12】本発明の実施例5,6による半導体装置のも
う一つの製造方法を示す縦断面図。
【符号の説明】
101 半導体基板 102 加熱用ヒータ 103 サセプター 104 ディスパージョンヘッド 105 オゾン発生器 106 流量コントローラー(O2 ガス) 107 流量コントローラー(N2 ガス) 108 流量コントローラー(テトラエチルカレソシ
リケート) 109 流量コントローラー(フルオロアルコキシシ
ラン) 110 流量コントローラー(純水) 111 流量コントローラー(高融点溶剤) 112 バブラー(テトラエチルオルソシリケート) 113 バブラー(フルオロアルコキシシラン) 114 バブラー(純水) 115 バブラー(高融点溶剤) 401,501 半導体基板 402,502 絶縁膜(SiO2 膜) 403,503 アルミニウム配線層 404,504 第1のプラズマCVDシリコン酸化
膜 405,505 フッ素含有シリコン酸化膜 406,506 第2のプラズマCVDシリコン酸化
膜 701 反応室 702 アノード電極 703 カソード電極 704 加熱用ヒータ 705 半導体基板 706 パルス発生器 707 オゾン発生器 708 流量コントローラー(O2 ガス) 709 流量コントローラー(N2 ガス) 710 流量コントローラー(テトラエチルオルソシ
リケート) 711 流量コントローラー(フルオロアルコキシシ
ラン) 712 流量コントローラー(純水) 713 流量コントローラー(高沸点溶剤) 714 バブラー(テトラエチルオルソシリケート) 715 バブラー(フルオロアルコキシシラン) 716 バブラー(純水) 717 バブラー(高沸点溶剤) 801 反応室 802 サセプター 803 ヒーターブロック 804 半導体基板 805 分散盤 806,806′ 絶縁物 807,807′ 絶縁性配管 808 インピーダンスマッチングチューナー 809 高周波発振器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、絶縁膜を介して下層配
    線を形成する工程と、この下層配線上を含む全面に酸化
    シリコンを主成分とする第1の絶縁膜を形成する工程
    と、炭素数3以上のアルキル基を有するフルオロアルコ
    キシシラン〔化学式:FnSi(OR)4-n ,n:1,
    2,3,R:炭素数3以上のアルキル基〕と酸化性ガス
    を用いる化学気相成長法によって、フッ素含有シリコン
    酸化膜を形成する工程と、続いて酸化シリコンを主成分
    とする第2の絶縁膜を形成する工程とを有することを特
    徴とする半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に、絶縁膜を介して下層配
    線を形成する工程と、この下層配線上を含む全面に、酸
    化シリコンを主成分とする第1の絶縁膜を形成する工程
    と、炭素数1以上のアルキル基を有するフルオロアルコ
    キシシラン〔化学式:FnSi(OR′)4-n ,n=
    1,2,3,R′:炭素数1以上のアルキル基〕と酸化
    性ガスを用いる化学気相成長法において、沸点が90℃
    以上の高沸点溶剤の蒸気を添加せしめることによってフ
    ッ素含有シリコン酸化膜を形成する工程と、続いて酸化
    シリコンを主成分とする第2の絶縁膜を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の多層配線層間絶
    縁膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記フルオロアルコキシシランと酸化性
    ガスを用いる化学気相成長法において、テトラアルコキ
    シシラン〔化学式:Si(OR″)4 ,R″:アルキル
    基〕、アルキルアルコキシシラン(化学式:R″′n
    i(OR″)4-n ,n:1,2,3,R″,R″′:独
    立にアルキル基〕,有機シロキサン,有機シランのうち
    の少くとも1つを添加することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項又は第2項に記載の半導体装置の多層配線層
    間絶縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ素含有シリコン酸化膜を形成し
    た後に、エッチバック法,研磨法,塗布膜形成法のうち
    の少くとも1つを用いる平坦化工程を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項,第2項又は第3項に記載
    の半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化性ガスは、水蒸気,オゾン,酸
    素,2窒化酸素のうちの少くとも1つであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項,第2項又は第3項に記載
    の半導体装置の多層配線層間絶縁膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記化学気相成長法は、熱化学気相成長
    法,プラズマ化学気相成長法,光化学気相成長法のうち
    の少くとも1つであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項,第2項,第3項又は第5項に記載の半導体装置
    の多層配線層間絶縁膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記プラズマ化学気相成長法は、高周波
    電力を連続的、あるいは断続的に印加する方法、あるい
    は、電子サイクロトロン共鳴を用いる方法のうちの1つ
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項,第2
    項,第3項,第5項又は第6項に記載の半導体装置の多
    層配線層間絶縁膜の形成方法。
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