JPH098118A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH098118A
JPH098118A JP14930795A JP14930795A JPH098118A JP H098118 A JPH098118 A JP H098118A JP 14930795 A JP14930795 A JP 14930795A JP 14930795 A JP14930795 A JP 14930795A JP H098118 A JPH098118 A JP H098118A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体素子のトレンチ分離の形成において、ト
レンチ部上端における絶縁物のへこみがなくかつ完全に
トレンチ部に絶縁物が埋め込まれる素子分離の形成方法
を提供する。 【構成】半導体基板に第1の絶縁物、多結晶シリコン膜
および第2の絶縁膜を順次堆積し、トレンチ形成部分の
第2の絶縁膜および前記多結晶シリコン膜の側面を開口
してから多結晶シリコン膜を側面酸化して開口部の内側
ほど厚さが徐々に薄くなるように突き出た酸化膜を形成
した後、酸化膜にもエッチングレートを有するガス条件
でシリコン基板をエッチングすることで、BPSG膜等
による埋設が容易な側面に傾斜を有するV字型の溝の形
状が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特にトレンチ素子分離の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は高集積化され、
半導体素子の微細化が推し進められている。素子間の分
離も分離領域の微細化のため、選択酸化法からトレンチ
による素子分離へと移行してきている。バイポーラプロ
セスではトレンチの深さは5μm程度が必要で、トレン
チの幅が1μmの場合だとトレンチのアスペクト比は5
と大きくなる。従来のトレンチ素子分離の形成方法の一
例を、図9から図13に示す。
【0003】まず、シリコン基板1表面に0.1μm以
下のシリコン酸化膜2、0.1μm程度のシリコン窒化
膜3を順次形成してから、後述するように、トレンチ内
部に埋設する絶縁膜10をエッチバックする工程で生じ
るトレンチ部のくぼみ段差を抑える目的で、例えば膜厚
0.3μm程度の多結晶シリコン膜4を形成する。さら
に、シリコン基板1のエッチング用のマスクとなる膜厚
0.5μm程度のシリコン酸化膜5を形成する。
【0004】次に、リソグラフィー工程により、トレン
チを形成する部分に、幅1μmの、シリコン基板1に達
する開口を設ける。その後、フォトレジストを剥離し、
(図9)、最上層のシリコン酸化膜5をマスクとして、
例えばバイポーラ素子の場合では深さ5μm程度、異方
性の強いシリコン基板1のエッチングを行い、U字型を
した溝7を形成する(図10)。
【0005】次に、リフロー性のあるBPSG膜(ホウ
素とリンを不純物として含んだシリコン酸化膜)10を
650℃の温度でLPCVD法により約1μm堆積し溝
7を埋設する(図11)。このとき、BPSG膜はステ
ップカバレッジが悪いために溝内に鬆が形成される。次
に、熱処理によりBPSG膜10をリフローする。これ
により、溝7内の低圧の空洞が収縮し、溝の上部のBP
SG膜10のくぼみ段差が大きくなる(図12)。
【0006】次に、BPSG膜10おびその下部のシリ
コン酸化膜5を同一のガス条件にてエッチバックを行
い、さらにその下部の多結晶シリコン膜4をRIE法等
の選択性の強いエッチングにて除去し、シリコン窒化膜
3を例えば熱リン酸によるウエットエッチにより除去し
て図13のようにBPSG埋設トレンチを形成する。こ
のときの多結晶シリコン膜4のエッチングはBPSG膜
10に対し選択的に行え、トレンチ部のBPSG膜10
がほとんどエッチングされないので、BPSGエッチバ
ックのオーバエッチを多結晶シリコン膜4の膜厚以下に
抑えることで、トレンチ部のくぼみ段差をおさえること
ができる。
【0007】上述した従来のトレンチ素子分離の形成法
では、トレンチの底部はガスの環流速度が小さいのでB
PSG膜の成長速度が遅くなり、上部の方から膜がふさ
がってトレンチ内に空洞いわゆる“鬆”が生じやすく、
特に“鬆”がトレンチ上部に生じると、埋設したBPS
G膜のエッチバック後、鬆がむき出しになり、トレンチ
部に大きな段差ができる。また、BPSG成長で生じた
“鬆”は低圧なので、BPSG膜をリフローする際に、
BPSGが“鬆”に一部流れ込んで、トレンチ中央で
0.6μm以上の絶縁膜の段差が生じ、このためBPS
Gエッチバック工程の後に、トレンチ部で0.6μm以
上の段差が残る。このような段差は後の工程で段差部の
膜残りおよび配線段差切れなどの原因となって、歩留低
下を招くという問題を生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決する一
つの方法が特開平4−312954に記載されている。
この従来例は、トレンチ埋め込み用の絶縁膜を堆積した
直後にエッチバックを行い、その後、再びトレンチ埋め
込み用の絶縁膜を堆積してからリフロー、エッチバック
を行うことを特徴としており、この方法により、トレン
チ内の鬆が発生し難くなって、トレンチ部の段差が小さ
くなる効果がある。しかし、このトレンチ素子分離の形
成法では、埋め込み工程とエッチバック工程を2回繰り
返すため、工程数が長くなるという問題点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した公知のトレンチ
の素子分離の形成方法に対して、本発明の半導体の製造
方法は、シリコン基板上の積層膜のひとつである多結晶
シリコン膜をフォリソグラフィーによりエッチングした
後、前記多結晶シリコン膜を酸化してトレンチ溝の内側
に肥大化させ先端ほど厚さが薄くなる酸化膜を形成する
工程と、これをマスクとして熱酸化膜とシリコン基板を
同時に異方性エッチングしてトレンチ側面に傾斜を設け
る工程と、絶縁膜等を溝内に堆積する工程と、トレンチ
開口部を除いて前記絶縁膜等をエッチバックにより除く
工程とを有している。
【0010】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1〜図7は本発明の第1の実施例を説明するため
の工程順の断面図である。まず、シリコン基板1表面に
0.05μm程度のシリコン酸化膜2、0.1μm程度
のシリコン窒化膜3を順に形成してから、例えば膜厚
0.3μm程度の多結晶シリコン膜4を形成する。さら
に、シリコン基板1のエッチング用のマスクとなる膜厚
0.5μm程度のシリコン酸化膜5を形成する。次に、
リソグラフィー工程により、例えば1μm幅のトレンチ
を形成する部分に、多結晶シリコン膜4を異方性エッチ
ングして、シリコン窒化膜3を露出させて、フォトレジ
ストを剥離する(図1)。
【0011】その後、図2に示すように、例えば110
0℃ 20分のウエット酸化の熱処理条件で行うと、開
口した多結晶シリコンの露出部が横方向に例えば0.2
μm程度肥大化するまで酸化され、熱酸化膜6が形成す
る。この熱酸化膜6は高温で酸化することにより、溝の
内側ほど厚さが徐々に薄くなるように突き出た形状に形
成できる。その後窒化膜をウェットエッチにより除去
し、開口部のシリコン酸化膜2を露出させる(図3)。
【0012】そして反応ガスにSF6 を用いた反応性イ
オンエッチング(RIE)法により、薄いシリコン酸化
膜2とシリコン基板1をエッチングして、例えば深さ5
μmの溝7を形成する(図4)。この溝は、開口部に露
出している熱酸化膜6の横方向の長さが0.2μmで、
シリコンと酸化膜とのエッチング選択比を例えば14:
1となるガス条件でエッチングした場合、図4に示すト
レンチ形状ができる。すなわちトレンチ中央部ではシリ
コン酸化膜2が0.05μm、シリコン基板1が5μm
エッチングされる際、周辺部はシリコン基板1がエッチ
ングされる前に0.05μmのシリコン酸化膜2と、別
に多結晶シリコン横に肥大化した0.3μm圧の熱酸化
膜6のエッチングにも費やされるので、基板の部分は1
μm程度しかエッチングされずほぼV字型の溝7が形成
される。この溝7の形状はエッチングの選択比に応じ
て、開口部に露出している熱酸化膜6の膜厚を変えるこ
とで制御することができる。
【0013】このような形状をした溝7はLPCVD法
等によるBPSG膜成長時に鬆を発生させることなく埋
設することが容易となる。すなわち、例えばトレイン底
部の成長速度が上部の成長速度の60%以上なら完全に
BPSG膜8を埋設することができる(図5)。この
後、熱処理により、BPSG膜8を熱処理によりリフロ
ーして、平坦化した上で(図6)エッチバックし、さら
に多結晶シリコン膜4のエッチバック、シリコン窒化膜
4の除去により、トレンチ上で段差のない平坦化された
トレンチ分離構造が形成される(図7)。
【0014】図8は本発明の第2の実施例を説明するた
めの最終工程の断面図である。第2の実施例は、本発明
の第1の実施例の図1〜図7と全く同じ工程の後、BP
SG膜8のエッチバック、多結晶シリコン膜4のエッチ
バック、シリコン窒化膜4の除去により、BPSG埋設
トレンチが形成される(図8)。図5に示すように、B
PSG膜8の埋設後、トレンチ上のBPSG膜のくぼみ
は0.1μm以下なので、熱処理によるリフローを行わ
なくても最終的なトレンチ部の段差は図8に示すように
0.1μm以下に押さえることができる。この第2の実
施例は第1の実施例よりさらに工程数が短いという利点
がある。また、多結晶シリコン膜4とシリコン酸化膜5
の間にシリコン窒化膜を形成することで、酸化時に多結
晶シリコン膜4の上面が酸化されることを抑制し、効率
的に熱酸化膜6を形成することが出来る。
【0015】また、第2の実施例では、前記溝7内に埋
設する物質はリフロー性である必要はなく、例えばBP
SG膜以外のLPCVD法等により成長した絶縁膜、あ
るいは絶縁膜と多結晶シリコン膜の積層膜でも良い。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はシリコン
基板エッチングのマスク膜のひとつである多結晶シリコ
ンをフォトリソグラフィーによりエッチング後、熱酸化
により横方向に熱酸化膜を肥大化させた後、シリコン基
板をエッチングすることでBPSG膜等による埋設が容
易なV字型の溝の形状が得られ、溝を充填するための工
程を簡略化できる。このように本発明は、短い工程数
で、空洞を生ずることなく溝内部に絶縁膜等を埋め込む
ことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例を説明するための半導体
チップの縦断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例を説明するための最終工
程の断面図である。
【図9】従来の半導体装置の製造方法を説明するための
半導体チップの縦断面図である。
【図10】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の半導体チップの縦断面図である。
【図11】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の半導体チップの縦断面図である。
【図12】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の半導体チップの縦断面図である。
【図13】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の半導体チップの縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2,5 シリコン酸化膜 3 シリコン窒化膜 4 多結晶シリコン膜 6 熱酸化膜 7,9 溝(トレンチ) 8,10 BPSG膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子のトレンチ分離構造の形成に
    おいて、半導体基板上に第1の絶縁物、多結晶シリコン
    膜および第2の絶縁膜を順次堆積する工程と、フォトリ
    ソグラフィーによりトレンチ形成部分の第2の絶縁膜お
    よび前記多結晶シリコン膜を開口する工程と、開口によ
    り露出した前記多結晶シリコン膜を酸化する工程と、前
    記第1の絶縁膜およびシリコン基板をエッチングして溝
    を形成する工程と、第3の絶縁膜を前記溝内に堆積する
    工程と、前記トレンチ開口部を除く部分上の前記第3の
    絶縁膜をエッチバックにより除く工程と、を有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の絶縁膜がリフロー性のある絶
    縁膜であり、これを前記溝内に堆積する工程の後に、前
    記第3の絶縁膜を熱処理によるリフローを行う工程を有
    することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記溝は開口部の大きさが底部の大きさ
    より大きいV字形であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置の製造方法。
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