JPH0979531A - Pcb付着トランスの無害化処理方法 - Google Patents
Pcb付着トランスの無害化処理方法Info
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- JPH0979531A JPH0979531A JP23442595A JP23442595A JPH0979531A JP H0979531 A JPH0979531 A JP H0979531A JP 23442595 A JP23442595 A JP 23442595A JP 23442595 A JP23442595 A JP 23442595A JP H0979531 A JPH0979531 A JP H0979531A
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Abstract
処理できる実用的な方法を提供するものである。 【解決手段】 油抜きしたトランスは、PCB濃度の
低いトランスはそのまま乾燥工程へ送るが、PCB濃度
の高いトランスは洗浄工程で洗浄処理後、乾燥工程へ送
る。乾燥工程で乾燥後、トランスはケースとトランスコ
アとに解体される。解体後、PCB濃度の低いトランス
については、ケースは電炉、転炉のスクラップ原料にさ
れ、トランスコアは、銅線を切断して鉄心と分離し、鉄
心はケースと同じく電炉、転炉のスクラップ原料にす
る。銅線は溶融炉で溶融し、排ガスは熱分解により処理
する。PCB濃度の高いトランスは、ケースは電炉、転
炉のスクラップ原料にされるが、トランスコアは、銅線
を切断して鉄心と分離し、鉄心は鉄溶融炉で溶融した後
鉄が回収され、銅線は銅溶融炉で溶融され、銅が回収さ
れる。各溶融炉の排ガスは高温熱分解で処理される。
Description
して使用したトランス及び絶縁油中にPCBが微量混入
しているトランスの処理方法、特にこれらトランスから
油抜きした後のPCB付着トランスの無害化処理方法に
関する。
絶縁特性が優れていること等からポリ塩化ビフェニル
(PCB)が使用されていた。図4は典型的なトランス
の断面図で、鉄製ケース内には、鉄心に銅製のコイルを
巻いたトランスコアが収納され、絶縁油として60〜1
00%濃度のPCBが封入され、蓋に碍子を介して端子
が設けられている。
対して有害であることから、その製造は中止され、絶縁
油としてこれらPCBを使用した電気機器を無害化処理
する技術が提案されているものの、今だ実用化されてい
ないために、特別管理産業廃棄物として、法律に基づく
基準に従って個々の事業所に保管されたまま現在に到っ
ているのが実情である。
用した電気機器の保管量が増加してきて、適正な保管場
所の確保が難しくなってきたことから、更にその後絶縁
油中に微量のPCBが不本意に混入しているトランスが
相当数存在していることが判明し、これらもその保管、
処理に当たっては特別管理産業廃棄物としての扱いを受
けることから、これらのPCBが付着した電気機器を安
全に処理して無害化処理できる実用的な技術が望まれる
ようになった。
したトランスを安全に無害化処理できる実用的な方法を
提供するものである。
絶縁油中にPCBが混入したトランス(以後、「PCB
濃度の低いトランス」と記す)はそのまま乾燥工程へ送
るが、PCBを絶縁油として使用したトランス(以後、
「PCB濃度の高いトランス」と記す)は溶剤洗浄工程
で洗浄処理後、乾燥工程へ送る。乾燥工程で乾燥後のト
ランスはケースとトランスコアとに解体される。
ては、ケースは電炉、転炉のスクラップ原料にされ、ト
ランスコアは、銅コイルを切断して鉄心と分離し、鉄心
はケースと同じく電炉、転炉のスクラップ原料にする。
銅コイルは溶融炉で溶融し、排ガスは熱分解により処理
する。
炉、転炉のスクラップ原料にされるが、トランスコア
は、銅コイルを切断してコアと分離し、鉄心は鉄溶融炉
で溶融した後電炉、転炉のスクラップ原料にされ、銅コ
イルは銅溶融炉で溶融され、銅が回収される。各溶融炉
の排ガスは高温熱分解で処理される。
心について付着していたPCBが上記工程で確実に除去
されたとみなされる時は、電炉、転炉のスクラップ原料
として出荷されるが、そうでない時は、鉄溶融炉で無害
化溶融された後鉄源として再資源化される。
の無害化処理フローの説明図である。図2はPCB濃度
が低いトランスの無害化処理フローの説明図 図1において、PCBが封入されているトランスは、本
発明により処理する前に、まず油抜きされる。油抜き
は、ドレン弁を開いて抜き取る。ドレン弁のないトラン
スについては、上蓋を外し、又はハンドホールから吸引
ポンプで油を抜き、残留油はトランスを傾けて流下させ
る。高粘度のPCBの場合は、加熱してから抜き取ると
よい。抜かれた油は分解処理され、無害化される。
は、油抜きした後、さらに付着しているPCBを除去し
て安全に取り扱えるようにするため、溶剤洗浄、希釈工
程内でベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、ノル
マルヘキサン、代替フロン等の溶剤蒸気を送り込んで溶
剤洗浄してPCBを除去する。なお、溶剤洗浄工程のP
CB含有廃液は、簡易蒸留で溶剤が回収され、分離した
PCBは分解処理により無害化される。
は、後工程の解体、切断分離作業時にトランスに付着し
ているPCBが飛散するのを防止するために、油抜きさ
れたトランスを乾燥してPCBを蒸発させ、湿潤状態か
ら乾き状態にする。乾燥は、無酸素下低温真空加熱、あ
るいは無酸素下高温常圧加熱により行い、乾燥温度は、
PCBの沸点が600〜650°Cなので、それ以上の
温度が望ましく、0.05Torrの真空下、約250
°Cもしくは常圧下約800°Cで行って、残留PCB
を蒸発させてPCB付着量を減少させる。但し、PCB
の含有率によって前記沸点はPCB単独のものに比べ当
然低下するため、乾燥温度はそれに応じて設定するもの
とする。乾燥工程に用いる炉は、例えば、被乾燥物を連
続的に移送でき、且つエアロックされたトンネル炉、真
空加熱炉あるいは回分式密閉炉等が適している。乾燥工
程で蒸発するPCB含有排ガスは、後述の高温熱分解処
理により無害化される。
る。解体は、トランスの上蓋のボルトを外し、解放して
トランスコアを抜き取る。溶接で固定されているものに
ついては、ケースを切断してトランスコアを抜き取る。
CB飛散を防止でき、作業安全を確保しつつ、解体可能
であることはいうまでもない。
て利用される。
モービルシャー等により銅コイルを切断し、コイル線と
鉄心とを分離する。
いたPCBが上記工程で確実に除去されたとみなされる
時は、スクラップ源としてそのまま利用するが、そうで
ない場合は、鉄溶融炉で溶融して回収後、スクラップと
して利用する。
融炉に装入し、溶融炉内で、可燃物を燃焼させ、銅コイ
ルを溶融する。
加熱の観点から誘導加熱炉が適している。炉内に空気あ
るいは酸素富化空気を送り込んで絶縁紙等の可燃物を燃
焼させるとともに、金属を誘導加熱して溶融する。金属
の誘導加熱の際に生じる熱が可燃物の燃焼に有効に利用
できるために可燃物を速やかに燃焼させることが可能と
なる。
後述の高温熱分解処理により無害化する。
処理フローの説明図で、PCB濃度が低いので、油抜き
されたトランスは溶剤洗浄することなく、乾燥、解体及
び切断分離する。これらの処理は、前述のPCB濃度が
高いトランスの場合と同様であるが、解体されたケース
あるいは切断分離された鉄心についてもPCB濃度が低
い場合は、そのまま電炉、転炉のスクラップに利用され
る。
いトランスの場合と同様に銅溶融炉で燃焼及び溶融処理
を行う。
炉、鉄溶融炉及び銅溶融炉から発生したPCB含有排ガ
スは、高温熱分解処理系に送られて無害化される。PC
B含有排ガスは、まず、高温熱分解炉1に入り、120
0°C以上、好ましくは1400°Cで2秒以上、加熱
されることにより、PCBは完全に分解される。
冷缶2の水に溶解して生成した濃度の薄い塩酸は、排水
処理系のフィルター3で固形分をろ過し、更に活性炭4
に通した後、中和槽5で苛性ソーダにより中和され、中
和された液は沈殿槽6で固形分を沈殿させ、上澄み液を
フィルター7でろ過した後に放流する。
ス処理系の吸収・除害塔8で処理され、吸収水に吸収さ
れた塩化水素は急冷缶2に戻されて前述の排水処理系で
処理される。吸収・除害塔8から出たガスはデミスター
9を通ってフイルター10でろ過され、更に活性炭4に
通した後に煙突12から放出される。
した結果、全PCBの90%が排油された。この後付着
PCBを常圧下及び無酸素下で約800°Cで乾燥した
ところ、約85%のPCBが蒸発除去でき、冷却後の内
部は乾き状態となった。
気及び溶融炉において発生する溶融、焼却排ガスを高温
熱分解する高温熱分解炉の有害ガス分解特性について
は、「公害と対策 Vol.22,No.7(198
6)環境庁大気保全局大気規制課」に記述されていると
同様に処理済排ガス及び排水の排出点において、有害物
質はすべてNDとなっている。
解体、切断分離するので、PCBの飛散がなく、作業の
安全性が確保できる。
て一般の電炉、転炉の鉄源として利用できる。
に応じて効率よく無害化される。
煩わしさがなくなる。
化処理フローの説明図。
化処理フローの説明図。
4 活性炭、 5中和槽、 6 沈殿槽、 7 フィ
ルター、 8 吸収・除害塔、 9 デミスター、 1
0 フイルター、 11 活性炭、 12 煙突
Claims (3)
- 【請求項1】 油抜きしたトランスに付着するPCBを
乾燥蒸発させ、乾燥したトランスを解体してケースとト
ランスコアに分離し、トランスコアは銅コイルと鉄心と
を切断分離し、ケース及び鉄心は電炉あるいは転炉等の
スクラップ源に供し、銅コイルと付随する可燃物とを溶
融炉に装入して銅コイルを溶融するとともに可燃物を燃
焼させ、乾燥炉及び溶融炉で発生するPCB含有排ガス
を高温熱分解させることを特徴とするPCB含有トラン
スの無害化処理方法。 - 【請求項2】 油抜きしたトランスをさらに溶剤洗浄し
てPCBを除去することを特徴とする請求項1記載のP
CB付着トランスの無害化処理方法。 - 【請求項3】 分離したケースあるいは鉄心を鉄溶融炉
で溶融して鉄を回収することを特徴とする請求項1又は
2記載のPCB付着トランスの無害化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23442595A JP3653126B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | Pcb付着トランスの無害化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23442595A JP3653126B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | Pcb付着トランスの無害化処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0979531A true JPH0979531A (ja) | 1997-03-28 |
JP3653126B2 JP3653126B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=16970825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23442595A Expired - Fee Related JP3653126B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | Pcb付着トランスの無害化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3653126B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003126835A (ja) * | 2001-10-29 | 2003-05-07 | Toshiba Eng Co Ltd | 有害物処理方法および装置 |
JP2005045286A (ja) * | 2004-10-27 | 2005-02-17 | Hokuriku Denki Seizo Kk | 変圧器の解体方法 |
JP2006289288A (ja) * | 2005-04-12 | 2006-10-26 | Nichiyo Engineering Kk | Pcb混入絶縁油を含有する柱上変圧器の無害化処理方法 |
JP2013220415A (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-28 | Dowa Eco-System Co Ltd | トランスコアの解体方法および解体装置 |
-
1995
- 1995-09-12 JP JP23442595A patent/JP3653126B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003126835A (ja) * | 2001-10-29 | 2003-05-07 | Toshiba Eng Co Ltd | 有害物処理方法および装置 |
JP2005045286A (ja) * | 2004-10-27 | 2005-02-17 | Hokuriku Denki Seizo Kk | 変圧器の解体方法 |
JP2006289288A (ja) * | 2005-04-12 | 2006-10-26 | Nichiyo Engineering Kk | Pcb混入絶縁油を含有する柱上変圧器の無害化処理方法 |
JP2013220415A (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-28 | Dowa Eco-System Co Ltd | トランスコアの解体方法および解体装置 |
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---|---|
JP3653126B2 (ja) | 2005-05-25 |
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