JPH0977818A - 共役ジエン重合用触媒 - Google Patents

共役ジエン重合用触媒

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JPH0977818A
JPH0977818A JP23649795A JP23649795A JPH0977818A JP H0977818 A JPH0977818 A JP H0977818A JP 23649795 A JP23649795 A JP 23649795A JP 23649795 A JP23649795 A JP 23649795A JP H0977818 A JPH0977818 A JP H0977818A
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group
transition metal
metal compound
compound
catalyst
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JP23649795A
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English (en)
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Shigeru Igai
滋 猪飼
Koji Imaoka
孝治 今岡
Yoshiyuki Kai
甲斐  義幸
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)周期律表第IV族遷移金属化合物、及び
(B)アルミノキサン、又は該遷移金属化合物と反応し
てカチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン化合物
の組み合わせからなる共役ジエン重合用触媒。 【効果】 高活性で、重合体の立体規則性の制御に優れ
た新規な触媒を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高活性で新規な共
役ジエン重合触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレン又はα−オレフィンと共役ジエ
ンであるブタジエンとの共重合について、Makromol Che
mistry,Macromolecular Symposia、1986年、第 4巻、10
3 〜118 頁、Makromol Chemistry, 1991年、第 192巻、
2591〜2601頁、および特表平1-501633号には第IV族遷移
金属のメタロセン化合物を触媒成分として開示されてい
る。
【0003】また、特開平7-112989号には希土類元素の
トルエン錯体が触媒成分として開示されている。しかし
ながら、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの単
独重合においては重合活性が不充分であり、またポリマ
ーの立体制御など困難でメタロセン型均一系触媒はほと
んど知られていない。
【0004】Makromol Chemistry,Macromolecular Symp
osia、1995年、第89巻、383 〜392頁にはメタロセン化
合物として(C5H4)TiCl3 、(C5H4)Ti(OBu)3、(C5H4)TiCl
22THF 、[(C5H4)TiCl2] n の各々を用いて、メチルアル
モキサンを組み合わせて各種の1,3-ジエンを重合した結
果が記載されている。特開平1-254713号、特開平3-1881
09号、特開平4-331213号にはアルミノキサンとの組合せ
で1,3-ジエンが重合可能な遷移金属化合物が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性で、
重合体の立体規則性の制御に優れた新規なジエン重合触
媒の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(I) で示される周期律表第IV族遷移金属化合物と、
(B)アルミノキサン又は該遷移金属化合物と反応して
カチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン化合物と
からなる共役ジエン重合用触媒系に関する。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、
ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、又は炭素数1
から12の炭化水素オキシ基、Yは炭素数1から20の炭化
水素置換基であってそれ自体シクロペンタジエニル基と
環を形成していてもよく、Zは水素又は炭素数1から12
の炭化水素基である。)
【0009】本発明における一般式(I) で示される周期
律表第IV族遷移金属化合物は、ただ一個のシクロペンタ
ジエニル基、アルキル、アリール、シクロアルキル基な
どの置換基を有するシクロペンタジエニル基、あるいは
複数の融合した環状置換基を配位子としてもつ所謂メタ
ロセン化合物であり、さらに該配位子のシクロペンタジ
エニル環は2-炭化水素オキシ- エチル基を置換基とす
る。該2-炭化水素オキシ- エチル基の酸素原子は中心の
遷移金属に配位してキレート錯体を形成している。
【0010】本発明の一般式(I) で示される周期律表第
IV族遷移金属は、Ti、Zr、またはHfである。
【0011】Xは水素、ハロゲン、炭素数1から12の炭
化水素基、又は炭素数1から12の炭化水素オキシ基であ
る。Xとして好ましいのは、ハロゲンとして塩素原子、
炭化水素基としてメチル基、ベンジル基、ネオペンチ
ル、炭化水素オキシ基としてメトキシ、エトキシ、イソ
プロポキシなどが挙げられる。
【0012】Yは炭素数1から20の炭化水素置換基であ
り、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、t-ブチル、フェニル、ベンジル基などが挙げられ、
さらにトリメチルシリル基などの珪素原子を含有する炭
化水素基も含まれる。シクロペンタジエニル環上に付い
たYは、このシクロペンタジエニル環とともに例えばイ
ンデニル基、フルオレニル基のような多環状基も形成で
きる。
【0013】Zは水素又は炭素数1から12の炭化水素基
であり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、t-ブチル、フェニル、ベンジル基などが挙げられ
る。
【0014】本発明の一般式(I) で示される周期律表第
IV族遷移金属化合物の具体例としては、下記の(II)〜
(V) ものが挙げられる。 (II) :[(2−メトキシ)エチル]シクロペンタジエ
ニルチタニウムトリクロライド {(MeOCH2CH2CpTiCl
3 } (III) :[(2−メトキシ−1−メチル)エチル]シク
ロペンタジエニルチタニウムトリクロライド { MeOCH
2CH(Me)CpTiCl3} (IV) :[(2−メトキシ−2−メチル)エチル]シク
ロペンタジエニルチタニウムトリクロライド { MeOCH
(Me)CH2CpTiCl3} (V) :{1−メチル}{3−[(2−メトキシ)エチ
ル]}シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド
{[3-(MeOCHCH2)][1-Me]CpTiCl3
【0015】
【化3】
【0016】本発明においては、上記の遷移金属化合物
と、アルミノキサン、又は該遷移金属化合物と反応して
カチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン化合物と
の組み合わせで共役ジエンの重合を行うことができる。
【0017】本発明におけるアルモキサンとは、一般式
(-Al(R)O-)n で示される直鎖状、あるいは環状重合体で
ある(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロ
ゲン原子及び/ 又はRO基で置換されたものも含む。n
は重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)有
機アルミニウムオキシ化合物である。Rとしてはメチ
ル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、
メチル基が好ましい。
【0018】遷移金属化合物と反応してカチオン性錯体
を形成できるイオン性化合物としては、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートのアニオンと、例えば
(CH3)2N(C6H5)H+ のような活性プロトンを有するアミン
カチオン、(C6H5)3C+ のような三置換カルボニウムカチ
オン、カルボランカチオン、メタルカルボランカチオ
ン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンとのイオ
ン化合物を用いることができる。
【0019】本発明においては、さらに、水素化金属化
合物、周期律表第I 乃至III 族主元素金属の有機金属化
合物、有機金属ハロゲン化合物、水素化有機金属化合物
などと併用して共役ジエンを重合することができる。
【0020】水素化金属化合物としては、例えば、NaH
、LiH 、CaH2、LiAlH4、NaBH4 などが挙げられる。
【0021】主元素金属の有機金属化合物としては、例
えば、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチ
ウム、ジブチルマグネシウム、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウムなどが挙げられる。
【0022】有機金属ハロゲン化合物としては、例え
ば、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウ
ムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエ
チルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウ
ムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどが
挙げられる。
【0023】水素化有機金属化合物としては、例えば、
ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアル
ミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0024】本発明においては、遷移金属化合物及び/
又はイオン性化合物を担体に担持して用いることができ
る。担体としては、無機化合物又は有機高分子化合物が
挙げられる。無機化合物としては、無機酸化物、無機塩
化物、無機水酸化物などが好ましく、少量の炭酸塩、硫
酸塩を含有したものも採用できる。特に好ましいものは
無機酸化物であり、具体例としては、シリカ、アルミ
ナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カルシアなど
を挙げることができる。
【0025】これらの無機酸化物は、平均粒子径が 5〜
150 μ、比表面積が2 〜800m2/g の多孔性微粒子が好ま
しく、例えば100 〜800 ℃で熱処理して用いることがで
きる。
【0026】有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族
環、置換芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシ
ル基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有する
ものが好ましい。具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基を有
するα−オレフィンホモポリマー、αオレフィンコポリ
マー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニル
アルコール、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポ
リマー、共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げる
ことができる。これらの有機高分子化合物は、平均粒子
径が 5〜250 μの球状微粒子が用いられる。遷移金属化
合物及び/又はイオン性化合物を担持することによっ
て、触媒の重合反応器への付着による汚染を防止するこ
とができる。
【0027】本発明においては、特に限定されないが、
前記の触媒系で、以下のような方法で共役ジエンを重合
することができる。
【0028】〔N〕あるいは〔M〕と、[P]あるい
は[Q]とを予め接触させた後、ジエンの重合を行う。 〔N〕あるいは〔M〕とジエンとを予め接触した後、
[P]あるいは〔Q〕を接触させて重合を行う。 [P]あるいは〔Q〕とジエンとを予め接触した後、
〔N〕あるいは〔M〕を接触させて重合を行う。 〔N〕と〔P〕を混合した後、担体と接触させ、担持
触媒を分離してジエンの重合を行う。 〔N〕と担体とを接触した後、〔P〕を接触し、担持
触媒を分離してジエンの重合を行う。 〔P〕と担体とを接触した後、〔N〕を接触し、担持
触媒を分離してジエンの重合を行う。
【0029】ただし、上記において、〔N〕、〔M〕、
[P]、[Q]は、以下のものを表す。 〔N〕:遷移金属化合物の炭化水素あるいはハロゲン化
炭化水素の溶液。 〔M〕:遷移金属化合物の炭化水素あるいはハロゲン化
炭化水素のスラリー。 [P]:アルミノキサン又は/及びイオン性化合物の炭
化水素あるいはハロゲン化炭化水素の溶液。 [Q]:アルミノキサン又は/及びイオン性化合物の炭
化水素あるいはハロゲン化炭化水素のスラリ−。
【0030】各成分を溶解、スラリー化するための炭化
水素溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シ
クロヘキサン、ミネラルオイル、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の不活性炭化水素が挙げられる。ハロゲン化
炭化水素溶媒としては、クロロホルム、メチレンクロラ
イド、ジクロロエタン、クロロベンゼン等が挙げられ
る。
【0031】上記において、各成分の接触は、通常0 〜
100 ℃、10〜180 分行う。各成分の使用量は、アルミノ
キサン/遷移金属化合物のモル比は通常10〜10000 、好
ましくは100 〜3000、イオン性化合物/遷移金属化合物
のモル比は、通常0.01〜100、好ましくは0.1 〜10であ
る。さらに有機金属化合物を共用する場合には、有機金
属化合物/遷移金属化合物のモル比は通常0.1 〜10000
、好ましくは 1〜1000である。
【0032】本発明でのジエン重合は、通常不活性炭化
水素溶媒中でのスラリー法、モノマーを希釈剤とするバ
ルク重合法などが採用できる。その他、気相攪拌槽、気
相流動床での気相重合法も採用できる。スラリー、バル
ク重合条件は、例えば、温度5 〜110 ℃、時間10〜360
分、圧力が常圧〜 30kg/cm2 である。
【0033】また、重合活性の向上、生成ポリマーの固
体触媒の形状保持、本重合反応容器への触媒導入の容易
さ、重合反応容器への触媒付着防止、気相反応容器中で
の流動性向上などを目的として、ジエンを前記の各種重
合方法に従って、予め予備重合したものを本重合で触媒
として使用することができる。
【0034】本発明での共役ジエンの具体例としては、
1,3-ブタジエン、(E)-1,3-ペンタジエン、(Z)-1,3-ペン
タジエン、(E)-2- メチルペンタジエン、4-メチルペン
タジエン、(E,E)-2,4-ヘキサジエンを挙げることができ
る。また、共重合において、使用する少量の非共役ジエ
ンとしては、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2ノ
ルボルネン、1,5 ヘキサジエンなどを挙げることができ
る。
【0035】
【実施例】実施例において「重合活性」とは、重合反応
に使用した遷移金属化合物触媒の遷移金属 1ミリモル当
たり、 1反応時間当たり、1atm当たりの重合体収量(g/m
mol.M.h.atm)である。重合体中の立体構造( シス、トラ
ンス、ビニル含量) は IR 分析 ( シス 740cm-1, トラ
ンス 980 cm-1, ビニル 910 cm-1 のピーク高さの割
合) によって測定した。
【0036】実施例1 〔遷移金属化合物Aの調製〕 [(2−メトキシ)エチル]シクロペンタジエン{ M
eOCH2CH2Cp}の合成 アルゴン雰囲気下で MeOCH2CH2OTs 97g(0.42モル) の T
HF (400ml)溶液を CpNa (0.42 モル) 200ml 溶液に加え
た。続いて、1 時間、還流した。冷却後、40 ml の水を
加え有機相を分離した。そして、濃縮後、減圧蒸留にて
精製し、 MeOCH 2CH2Cpを得た。
【0037】ビス[〔(2−メトキシ)エチル〕シク
ロペンタジエニル]チタニウムジクロライド{(MeOCH2C
H2Cp)2TiCl2 }の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例1−で得られた化
合物 (23g)の THF(36ml)溶液を、金属ナトリウム(4.15
g) の THF(60ml) 溶液に攪拌しながら加え、10時間の
間、攪拌を続けた。その後、TiCl4(10ml) のベンゼン(1
80ml) 溶液を少しずつ加え、全部加え終わた後、さらに
3 時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、ジエチルエー
テルで抽出した。抽出液は微結晶性セルロースカラムを
通し、濃縮後、-78 ℃に冷却することによって、赤紫色
の結晶を得た。
【0038】[(2−メトキシ)エチル]シクロペン
タジエニルチタニウムトリクロライド{(MeOCH2CH2CpTi
Cl3 }の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例1−で得られた化
合物 (3.27g)に、SO2Cl2(2ml),SOCl2(10ml) を加え、発
生するガスは系外に追い出した。その後、さらに 2時間
還流をした。過剰の SO2Cl2 と SOCl2を減圧留去し、ベ
ンゼンにて再結晶を行い、2.35g のオレンジ色の結晶を
得た。この結晶の1H-NMR及びMass分析より、生成物は
{ MeOCH2CH2CpTiCl3 }であることが確認できた。1H-N
MR(ppm, TMS, CDCl3) : 3.05(t,2H,j=6Hz), 3.43(s,3
H), 3.67(t,2H,j=6Hz), 6.92(s,4H).MS(m/e,%): 241(M-
Cl,42), 91(Cp'-CH3OH,100), 45(CH3OCH2,81) EA:(Fou
nd: C,34.5; H,4.0. calcd.: C,34.6;H.4.0%).
【0039】〔ブタジエンの重合〕トルエン200ml にメ
チルアルモキサン( 東ソー・アクゾー社製)10mmol をト
ルエン溶液として添加し、ブタジエン 16 mlを注入し、
溶液を40℃に保った。上記遷移金属化合物(A)10μmo
l をトルエン溶液として添加して、1 時間重合を行っ
た。HCl 含有エタノール溶液で重合を停止し、ろ過、乾
燥して白色のブタジエン重合体を得た。重合活性は、 5
2 (g/mmol.M.h.atm)であった。 IR 分析よりシス- ポリ
ブタジエン含量は、96.3% であった。
【0040】実施例2 〔遷移金属化合物Bの調製〕 [(2−メトキシ−1−メチル)エチル]シクロペン
タジエン{ MeOCH2CH(Me)Cp }の合成 アルゴン雰囲気下で、 MeOCH2CH(Me)OTs 102g(0.42モ
ル) の THF (400ml)溶液を CpNa (0.42 モル) 200ml 溶
液に加えた。続いて、1 時間、還流した。冷却後、40 m
l の水を加え有機相を分離した。そして、濃縮後、減圧
蒸留にて精製し、MeOCH2CH(Me)Cp を得た。
【0041】ビス[〔(2−メトキシ−1−メチル)
エチル〕シクロペンタジエニル]チタニウムジクロライ
ド{(MeOCH2CH(Me)Cp)2TiCl2}の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例2−で得られた化
合物 (25.5g)の THF(36ml)溶液を、金属ナトリウム(4.1
5g) の THF(60ml) 溶液に攪拌しながら加え、10時間の
間、攪拌を続けた。その後、TiCl4(10ml) のベンゼン(1
80ml) 溶液を少しずつ加え、全部加え終わた後、さらに
3 時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、ジエチルエー
テルで抽出した。抽出液は微結晶性セルロースカラムを
通し、濃縮後、-78 ℃に冷却することによって、赤紫色
の結晶を得た。
【0042】[(2−メトキシ−1−メチル)エチ
ル]シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド
{ MeOCH2CH(Me)CpTiCl3}の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例2−で得られた化
合物 (3.48g)に、SO2Cl2(2ml),SOCl2(10ml) を加え、発
生するガスは系外に追い出した。その後、さらに2 時間
還流をした。過剰の SO2Cl2 と SOCl2を減圧留去し、ベ
ンゼンにて再結晶を行い、2.41g のオレンジ色の結晶を
得た。この結晶の1H-NMR及びMass分析より、生成物は
{ MeOCH2CH2CpTiCl3 }であることが確認できた。1H-N
MR(ppm, TMS, CDCl3) : 6.97(m,4H, 3.73(m,2H), 3.65,
6.92(s,3H), 3.40(m,1H). MS(m/e,%): 255(M-Cl,100), 220(M-2Cl,7.2), 185(M-3C
l,2.4), 153(M-Cp',2.0) EA:(Found: C, 37.2; H,4.5. calcd.: C,37.1;H.4.5
%).
【0043】〔ブタジエンの重合〕トルエン200ml にメ
チルアルモキサン( 東ソー・アクゾー社製)10mmol をト
ルエン溶液として添加し、ブタジエン 16 mlを注入し、
溶液を40℃に保った。上記遷移金属化合物(B)10μmo
l をトルエン溶液として添加して、1 時間重合を行っ
た。HCl 含有エタノール溶液で重合を停止し、ろ過、乾
燥して白色のブタジエン重合体を得た。重合活性は、 3
5 (g/mmol.M.h.atm)であった。IR分析よりシス- ポリブ
タジエン含量は、93.9% であった。
【0044】実施例3 〔遷移金属化合物Cの調製〕 [(2−メトキシ−2−メチル)エチル]シクロペン
タジエン{ MeOCH(Me)CH 2Cp }の合成 アルゴン雰囲気下で、 MeOCH(Me)CH2OTs 102g(0.42モ
ル) の THF (400ml)溶液を CpNa (0.42 モル) 200ml 溶
液に加えた。続いて、1 時間、還流した。冷却後、40 m
l の水を加え有機相を分離した。そして、濃縮後、減圧
蒸留にて精製し、MeOCH(Me)CH2Cp を得た。
【0045】ビス[〔(2−メトキシ−2−メチル)
エチル〕シクロペンタジエニル]チタニウムジクロライ
ド{(MeOCH(Me)CH2Cp)2TiCl2}の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例3−で得られた化
合物 (25.5g)の THF(36ml)溶液を、金属ナトリウム(4.1
5g) の THF(60ml) 溶液に攪拌しながら加え、10時間の
間、攪拌を続けた。その後、TiCl4(10ml) のベンゼン(1
80ml) 溶液を少しずつ加え、全部加え終わた後、さらに
3 時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、ジエチルエー
テルで抽出した。抽出液は微結晶性セルロースカラムを
通し、濃縮後、-78 ℃に冷却することによって、赤紫色
の結晶を得た。
【0046】[(2−メトキシ−2−メチル)エチ
ル]シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド
{ MeOCH(Me)CH2CpTiCl3}の合成 アルゴン雰囲気下において、実施例3−で得られた化
合物 (3.48g)に、SO2Cl2(2ml),SOCl2(10ml) を加え、発
生するガスは系外に追い出した。その後、さらに2 時間
還流をした。過剰の SO2Cl2 と SOCl2を減圧留去し、ベ
ンゼンにて再結晶を行い、2.21g のオレンジ色の結晶を
得た。この結晶の Mass 分析より、生成物は{ MeOCH2C
H2CpTiCl3 }であることが確認できた。 EA : (Found: C, 37.2; H,4.5. calcd.: C,37.3;H.4.5
%).
【0047】〔ブタジエンの重合〕トルエン200ml にメ
チルアルモキサン( 東ソー・アクゾー社製)10mmol をト
ルエン溶液として添加し、ブタジエン 16 mlを注入し、
溶液を40℃に保った。上記遷移金属化合物(C)10μmo
l をトルエン溶液として添加して、1 時間重合を行っ
た。HCl 含有エタノール溶液で重合を停止し、ろ過、乾
燥して白色のブタジエン重合体を得た。重合活性は、 2
1 であった。IR分析よりシス- ポリブタジエン含量は、
89.8% であった。
【0048】比較例−1 〔ブタジエンの重合〕上記遷移金属化合物の代わりに C
pTiC3 を用いた以外は、実施例−1と同様な重合条件で
ブタジエン重合を行った。HCl 含有エタノール溶液で重
合を停止し、ろ過、乾燥して白色のブタジエン重合体を
得た。重合活性は、450(g/mmol.M.h.atm) の収率で得
た。IR分析よりシス- ポリブタジエン含量は、85.1% で
あった。
【0049】
【発明の効果】本発明の新規な遷移金属化合物を用いて
共役ジエンを重合して得られたジエン重合体は、シス構
造など立体規則性が高く、立体規則性分布が狭く、従っ
て本触媒系からは機械物性に優れた重合体を製造するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) で示される周期律表第
    IV族遷移金属化合物と、(B)アルミノキサン又は該遷
    移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生
    成できるイオン化合物とからなる共役ジエン重合用触
    媒。 【化1】 (式中、Mは第IV族遷移金属、Xは水素、ハロゲン、炭
    素数1から12の炭化水素基、又は炭素数1から12の炭化
    水素オキシ基、Yは炭素数1から20の炭化水素置換基で
    あってそれ自体シクロペンタジエニル基と環を形成して
    いてもよく、Zは水素又は炭素数1から12の炭化水素基
    である。)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086813A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Nippon Zeon Co Ltd 変性共役ジエン系(共)重合体組成物
JP2000086814A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Nippon Zeon Co Ltd カップリング処理されたジエン系ゴムとその他のゴムとの組成物
JP2000086819A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Nippon Zeon Co Ltd 補強剤を含む変性共役ジエン系(共)重合体組成物
US6548686B2 (en) * 2000-06-21 2003-04-15 Sumitomo Chemical Company, Limited Transition metal compound, catalyst for addition polymerization, and process for producing addition polymer

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