JPH0977700A - 含フッ素オレフィンの製造方法 - Google Patents

含フッ素オレフィンの製造方法

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JPH0977700A
JPH0977700A JP23525395A JP23525395A JPH0977700A JP H0977700 A JPH0977700 A JP H0977700A JP 23525395 A JP23525395 A JP 23525395A JP 23525395 A JP23525395 A JP 23525395A JP H0977700 A JPH0977700 A JP H0977700A
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JP
Japan
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fluoride
fluorine
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JP23525395A
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English (en)
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Riyouji Deguchi
陵司 出口
Fumio Muranaka
文男 村中
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共重合用単量体や各種フッ素化合物の中間体
として有用な、含フッ素オレフィンの新規な製造方法を
提供する。 【解決手段】 下記式(1)で示される化合物とフッ素
化剤とを反応させることを特徴とする、下記式(2)で
示される含フッ素オレフィンの製造方法。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素オレフィ
ンの製造方法に関するものである。本発明によって得ら
れる含フッ素オレフィンは種々の産業分野に有用であ
り、それ自身重合体の単量体として、あるいはハイドロ
フルオロカーボン、医農薬等の各種フッ素化合物の中間
体として利用できる。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連する化合物としては、2−
トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロペ
ンと2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2,
3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテンが既
に知られているが、その製造方法は、本発明の方法とは
全く異なっている。即ち、2−トリフルオロメチル−
3,3,3−トリフルオロプロペンの製法については、
ヘキサフルオロアセトンと無水酢酸との熱分解(特公昭
59−25806号、特開昭60−188332号公報
など)、ヘキサフルオロプロペンとハロゲン化メチルと
の熱分解(特開昭58−194826号公報)、2−ト
リフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロパン
酸メチルとホルムアルデヒドとの反応(特公平6−62
459号公報)が知られている。2,3,3,3−テト
ラフルオロプロペンの製法については、塩化メチルとテ
トラフルオロエチレンとの熱分解(USP293184
0号明細書)、2,3,3,3−テトラフルオロプロパ
ン酸モノクロロメチルとアミンとの反応(特公平6−8
8920号公報)が知られている。2,3,3,4,
4,4−ヘキサフルオロ−1−ブテンの製法について
は、4−ヨード−1,1,1,2,2,3,3−ヘプタ
フルオロブタンと亜鉛末との反応(J.Am.Che
m.Soc.〔77〕p.3149(1955))が知
られている。
【0003】また、上記のような化合物の有用性として
は、例えば、2−トリフルオロメチル−3,3,3−ト
リフルオロプロペンは、フッ化ビニリデンと共重合する
ことにより、耐熱性に優れた共重合体を与えることが知
られており(特公昭59−28210号公報)、また、
エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体の改質用単
量体としても知られている(特公昭59−25806号
公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱分解
による製造方法では400℃以上という高温条件が必要
であり、工業的に実施するには不利である。そのほかの
方法も原料の毒性が高い、工程が長く収率も満足し得る
ものでない、原料が工業的に入手しにくい等の欠点を有
している。
【0005】本発明は、従来のような欠点の無い、含フ
ッ素オレフィンの新規な製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(1)
で示される化合物とフッ素化剤とを反応させることを特
徴とする、下記式(2)で示される含フッ素オレフィン
の製造方法である。本発明者らは、下記式(1)で示さ
れる化合物とフッ素化剤とを反応させる事でオレフィン
の転移をともなったフッ素化が進行し、下記式(2)で
示される含フッ素オレフィンが容易に高収率で得られる
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
【化3】
【0008】〔ここで、Xはハロゲン原子,Yは塩素ま
たは臭素またはヨウ素またはスルフォネート基。R1
2 は同じかあるいは異なった水素または炭素数1〜1
0のアルキル基を表すか、あるいはつながって−(CH
2 n −を表す(ただしnは3〜7の整数)。Rf,R
f’は同じかあるいは異なったフッ素またはCn 2n+1
(ただしnは1〜7の整数)を表すか、あるいはつなが
って−(CF2 m −を表す(ただしmは1〜4の整
数)〕
【0009】
【化4】
【0010】〔R1 ,R2 ,Rf、Rf’は式(1)と
同じ〕 本発明の原料となる式(1)の化合物は、例えば、Yが
水酸基であるようなアリルアルコールを塩素化、臭素
化、ヨウ素化またはスルフォン酸エステル化することで
製造できる。本発明で用いられるフッ素化剤としては、
例えば、フッ化水素、フッ化セシウム、フッ化ルビジウ
ム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウ
ム等のアルカリ金属フッ化物や、フッ化銀、フッ化水
銀、フッ化アンチモンなどの重金属フッ化物や、フッ化
アンモニウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド等
が挙げられる。
【0011】フッ化水素は、ハロゲン化アンチモンと併
用したり、ピリジン、メラミン、ジイソプロピルアミ
ン、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチ
ルフルオロホスホラン、フルオロテトラフェニルホスホ
ランなどとの錯体としても用いることもできる。フッ化
カリウムやフッ化セシウム等のアルカリ金属フッ化物を
用いる場合、クラウンエーテルなどの相間移動触媒を併
用することもできる。
【0012】式(1)の化合物とフッ素化剤との量比に
ついては、式(1)の化合物に対するフッ素化剤中の有
効フッ素が、必要量論量(式中のXがFの場合はモル比
1、そのほかではモル比2)の1から30の範囲にあれ
ばよく、好ましくは、1から10の範囲にあればよい。
本発明の方法の反応において、反応溶媒は必須ではない
が、金属フッ化物をフッ素化剤として用いる場合、非プ
ロトン性極性溶媒中で行うことで反応を促進できること
があり、溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメ
チルイミダゾリジン−2−オン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどを挙げることが出来る。
【0013】反応温度は、室温から200℃の範囲にあ
ればよく、好ましくは、室温から100℃の範囲にあれ
ばよい。本発明の製造方法によって得られる含フッ素オ
レフィンは、フッ化ビニリデンとの共重合体の原料等、
重合用単量体として有用であり、またハイドロフルオロ
カーボン、医農薬等の各種フッ素化合物の中間体として
も利用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例により具
体的に説明するが、本発明は以下の例によって限定され
るものではない。
【0015】
【実施例1】滴下ロート、温度計、リービッヒ冷却管に
つないだ蒸気抜き出し管を備えた100ミリリットル4
つ口フラスコに、フッ化カリウム8.3g(143mm
ol)、p−トルエンスルフォン酸2−(トリフルオロ
メチル)−3−クロロ−4,4,4−トリフルオロ−2
−ブテニルエステル13.5g(35mmol)、N−
メチル−2−ピロリドン60mlを仕込んだ。50℃で
3時間攪拌しながら生成した低沸物を蒸気で抜き出し、
冷却管を通して液で回収したところ、3−トリフルオロ
メチル−1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−4−ブ
テン6.1g(収率80%)を得た。3−トリフルオロ
メチル−1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−4−ブ
テンの構造は1H−NMR及び19F−NMRで確認し
た。
【0016】以下に、1H−NMR及び19F−NMRの
スペクトルデータを示す。ケミカルシフトは、それぞれ
テトラメチルシラン、トリクロロフルオロメタンを基準
とした。1 H−NMR(CDCl3 )δ6.3ppm(1H,多
重線)、6.5ppm(1H,多重線)19 F−NMR(neat)δ−65.7ppm(3F,
多重線),−86.0ppm(3F,多重線),−11
4.3ppm(2F)
【0017】
【実施例2】p−トルエンスルフォン酸2−(トリフル
オロメチル)−3−クロロ−4,4,4−トリフルオロ
−2−ブテニルエステルを、1−クロロ−2−(トリフ
ルオロメチル)−3−クロロ−4,4,4−トリフルオ
ロ−2−ブテン8.8g(35mmol)に変えた以外
は実施例1と同様の方法で反応を行ったところ、3−ト
リフルオロメチル−1,1,1,2,2−ペンタフルオ
ロ−4−ブテン6.4g(収率85%)を得た。
【0018】
【実施例3】滴下ロート、温度計、リービッヒ冷却管に
つないだ蒸気抜き出し管を備えた2リットル4つ口フラ
スコに、フッ化カリウム76.4g(1.32mo
l)、1−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−3−
クロロ−4,4,4−トリフルオロ−2−ブテン12
9.1g(0.52mol)、N,N−ジメチルホルム
アミド640mlを仕込んだ。50℃で3時間攪拌しな
がら生成した低沸物を蒸気で抜き出し、冷却管を通して
液で回収したところ、3−トリフルオロメチル−1,
1,1,2,2−ペンタフルオロ−4−ブテン103.
2g(収率92%)を得た。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法により、重合体の単量
体として、あるいはハイドロフルオロカーボン、医農薬
等の各種フッ素化合物の中間体として有用な、含フッ素
オレフィンが容易に高収率で得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示される化合物とフッ素
    化剤とを反応させることを特徴とする、下記式(2)で
    示される含フッ素オレフィンの製造方法。 【化1】 〔ここで、Xはハロゲン原子,Yは塩素または臭素また
    はヨウ素またはスルフォネート基。R1 ,R2 は同じか
    あるいは異なった水素または炭素数1〜10のアルキル
    基を表すか、あるいはつながって−(CH2 n −を表
    す(ただしnは3〜7の整数)。Rf,Rf’は同じか
    あるいは異なったフッ素またはCn 2n+1(ただしnは
    1〜7の整数)を表すか、あるいはつながって−(CF
    2 m −を表す(ただしmは1〜4の整数)〕 【化2】 〔R1 ,R2 ,Rf、Rf’は式(1)と同じ〕
  2. 【請求項2】 Xは塩素原子であり、R1 ,R2 が共に
    水素であり、Rf,Rf’が共にCF3 基である請求項
    1に記載の方法。
JP23525395A 1995-09-13 1995-09-13 含フッ素オレフィンの製造方法 Withdrawn JPH0977700A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206583A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Sumitomo Chemical Co Ltd フッ化物イオン含有アルキル置換イミダゾリウム塩の製造方法
JP2010100613A (ja) * 2008-09-25 2010-05-06 Central Glass Co Ltd 1,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法

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Effective date: 20021203