JPH097442A - 平角絶縁電線の製造方法 - Google Patents

平角絶縁電線の製造方法

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JPH097442A
JPH097442A JP17654995A JP17654995A JPH097442A JP H097442 A JPH097442 A JP H097442A JP 17654995 A JP17654995 A JP 17654995A JP 17654995 A JP17654995 A JP 17654995A JP H097442 A JPH097442 A JP H097442A
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JP
Japan
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rectangular
flat type
conductor
insulating
insulated wire
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Pending
Application number
JP17654995A
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English (en)
Inventor
Toshiro Nishizawa
俊郎 西沢
Yuzaburo Ide
祐三郎 井出
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Totoku Electric Co Ltd
Original Assignee
Totoku Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の焼付け設備に大幅な変更を加えること
なく、平角導体に絶縁塗料を塗布,焼付けした後も、角
部の皮膜が均一な厚さになり、電気絶縁性の良い平角絶
縁電線が得られる製造方法を提供する。 【構成】 平角状に圧延された平角導体の外周に絶縁塗
料を複数回塗布,焼付けて平角絶縁電線を製造する工程
に於いて、前記平角導体の短軸面を上下面とし長軸面を
側面としてフェルト方式で絶縁塗料を塗布,焼付する
際、短軸面の上下関係を適宜変えるとともに、塗料が塗
布された平角導体が横型焼付炉に導入される迄の間に下
方から冷風を吹き付けて平角絶縁電線を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平角絶縁電線の製造方法
に関する。更に詳しくは、VTR用小型モータのステー
タコイル,HDDヘッドVCMコイルなどの駆動コイル
やスピーカーのボイスコイルに用いられる平角絶縁電線
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平角絶縁電線は平角導体の外周に絶縁塗
料が複数回塗布,焼付けられているものである。この平
角絶縁電線を製造する方法として、第1の方法は、丸線
を圧延して平角導体とし、その外側に常法に従って絶縁
塗料を塗布,焼付けする方法がある。また、第2の方法
としては、丸導体の外側に絶縁塗料を塗布,焼付けした
後、これを圧延し平角絶縁電線に変形する方法がある。
【0003】前記第1の平角絶縁電線の製造方法に於い
て、絶縁塗料の塗布方式はダイス方式またはフェルト方
式が採用されている。ダイス方式は走行する平角導体を
絶縁塗料中を通過させたり、あるいは絶縁塗料を付けた
ロールに接触させることにより平角導体の表面に絶縁塗
料を付着させた後、ダイスにより扱き絶縁塗料を平角導
体の外周に塗布する方法である。前記ダイス方式は比較
的寸法の大きな平角導体、すなわち厚さが厚く,幅が広
い平角導体の場合に用いられるが、その寸法により多く
のダイスを揃える必要がある。
【0004】これに対しフェルト方式は、寸法の小さな
平角導体、すなわち厚さが薄く,幅が狭い平角導体の場
合に用いられるが、前記ダイス方式と違い平角導体の寸
法にかかわらず適用できるのが特長であり、横型焼付炉
(以下、焼付炉という)で主に採用されている。このフ
ェルト方式は、走行する平角導体を絶縁塗料中を通過さ
せたり、あるいは絶縁塗料を付けたロールに接触させる
ことにより平角導体の表面に絶縁塗料を付着させた後、
フェルトにより扱き絶縁塗料を平角導体の外周に塗布す
る方法である。前記フェルト方式により絶縁塗料が塗布
された平角導体は焼付炉へと導入され、絶縁塗料が乾燥
硬化して絶縁皮膜が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の製造方法、すなわち丸線を圧延して平角導体とし、
その外側に常法に従って絶縁塗料を塗布焼付けする方法
で用いるフェルト方式に於いては、平角導体に絶縁塗料
を塗布焼付けする際、塗布した絶縁塗料は焼付けによる
温度上昇と共にその流動性が増大し、平角導体の角部に
絶縁塗料が付かなかったり、仮に付いても焼付中に流れ
てしまうので、角部に絶縁皮膜を形成することはたいへ
ん難しかった。その結果、平角絶縁電線は焼付け後の角
部の皮膜が薄くなり、厚さの均一な皮膜を得ることは困
難であった。また、特に平角導体の角部の皮膜が薄く,
甚だしく導体表面が露出した平角絶縁電線を電気機器コ
イルの巻線に用いた場合は絶縁不良の原因となり電気機
器の信頼性が著しく低下してしまった。
【0006】一方、前記第2の製造方法、すなわち丸導
体の外側に絶縁塗料を塗布,焼付けした後、これを圧延
して平角絶縁電線に変形する方法に於いては、厚さの均
一な皮膜を得ることができる反面、圧延による導体の加
工硬化と絶縁皮膜の加工劣化による特性低下の問題があ
った。前記加工硬化した導体は、熱処理をすることによ
って軟らかさを与えることができるが、加工劣化した皮
膜は、耐熱衝撃性が劣り、亀裂が発生していたり剥がれ
が起こっていた。また前記皮膜の亀裂は、平角絶縁電線
の厚さと幅の比が大きくなるに従って顕著となり、特に
その比が1:5以上になると無数に発生し、絶縁特性は
大幅に低下してしまった。このため前記用途の巻線に適
用し得ないという問題があった。
【0007】そこで本発明者らは、平角導体上に塗布し
た絶縁塗料が乾燥硬化して絶縁皮膜となる過程で流れて
しまうことに注目し、角部に絶縁皮膜を形成しやすい絶
縁塗料の塗布焼付けの方法について検討を行ない、上記
問題の解決を図ったものである。すなわち本発明は、従
来の焼付け設備に大幅な変更を加えることなく、平角導
体に絶縁塗料を塗布,焼付けした後も、角部の皮膜が均
一な厚さになり、電気絶縁性の良い平角絶縁電線が得ら
れる製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、平角状に圧延された平角導体の外周に絶縁
塗料を複数回塗布,焼付けて平角絶縁電線を製造する工
程に於いて、前記平角導体の短軸面を上下面とし長軸面
を側面として絶縁塗料を塗布,焼付する際、短軸面の上
下関係を適宜変えるとともに、塗料が塗布された平角導
体が焼付炉に導入される迄の間に下方から冷風を吹き付
ける平角絶縁電線の製造方法にある。また、前記焼付炉
が横型焼付炉であり、また絶縁塗料の塗布方式がフェル
ト方式である平角絶縁電線の製造方法にある。
【0009】
【作用】一般にフェルト方式による絶縁塗料の塗布で
は、走行する平角導体の上下2面をフェルトで挟み、過
剰な絶縁塗料を扱いている。従来の場合はフェルトに挟
まれる平角導体の上下2面が長軸面となり、短軸面が側
面となるが、従来のフェルト方式により絶縁塗料を平角
導体上に塗布焼付けした場合、乾燥硬化する間に塗料が
長軸面へと流れ平滑化してしまうので、導体角部の尖端
は露出し電気絶縁性を付与するに足る皮膜厚を確保する
ことができなかった。
【0010】これに対し本発明では、平角導体の長軸面
を立てて塗布できるフェルト方式の塗料塗布装置及び焼
付炉中を走行させることにより塗料の塗布焼付けを行な
うものである。すなわち、従来とは逆の、平角導体の短
軸面が上下2面となり、長軸面が側面として塗料の塗布
を行なうものである。この状態で平角導体上に塗布され
た絶縁塗料は、走行中に液垂れ現象を起こすので、下側
の短軸面側に塗料が溜まり乾燥硬化することになる。従
って、平角導体の角部には十分な厚さの絶縁皮膜を形成
することができる。また、数回の塗布焼付け工程中、短
軸面の上下関係を適宜変えることにより、電気絶縁性に
優れた平角絶縁電線を得ることが可能となる。
【0011】前記の複数回の塗料塗布焼付け工程中、短
軸面の上下関係を適宜変える方法でも、場合によっては
下側の短軸面側に溜まり過ぎることがあるので、塗料塗
布後の平角導体に下方から冷風を吹き付けることによ
り、この溜まり過ぎが防止され、絶縁塗料が角部を包み
込む状態で乾燥硬化するようになる。これにより平角導
体角部の尖端は絶縁皮膜により均一に覆われるので、十
分な絶縁耐力を有する平角絶縁電線が得られるようにな
る。この冷風の吹き付けは、冷たい室内外の空気を吹き
付けても良いが、エアコン等の冷風を吹き付けることに
より、より効果的となる。
【0012】更に、本発明の製造方法によると、従来か
ら使用していた絶縁塗料がそのまま使え、且つ、従来の
エナメル線製造装置の大幅な変更をせずに、平角導体の
長軸面を立てて塗料の塗布ができるフェルト引装置及び
冷風の吹き付け装置等を設けるのみで絶縁性に優れた平
角絶縁電線を製造することが可能となる。更に、本発明
による平角絶縁電線を電気機器の巻線に用いた場合に
は、機器の信頼性を大きく向上させ得ることができる。
【0013】
【実施例】本発明の平角絶縁電線の製造方法について実
施例を挙げて説明する。なお本発明は、本実施例に限定
されるものではない。 実施例1 導体として下記表1に示す厚さ0.06mm, 幅 0.617mmの平
角導体を用いた。塗料の塗布装置として、平角導体の長
軸面を立てて塗料の塗布ができるフェルト引装置を用
い、濃度30%のポリウレタン塗料を6回掛で塗布し
た。この際、前半の3回と後半の3回は長軸面が入れ替
わるようにした。また、前記塗布装置と焼付炉の間の塗
料塗布平角導体に、冷風吹付装置より10℃の冷風を下
から吹付けた。焼付炉は2.5m 長の横型焼付炉を用
い、炉温380℃,線速70m/min で平角ポリウレタン
銅線を製造した。
【0014】実施例2〜5 平角導体として下記表1に示す寸法のものを用い、その
他は実施例1と同様にして平角ポリウレタン銅線を製造
した。
【0015】比較例1〜3 下記表1に示す寸法の平角導体を用い、従来の方法によ
り平角ポリウレタン銅線を製造した。なお、塗布回数,
焼付炉,炉温及び線速は実施例1と同様にした。
【0016】
【表1】
【0017】特性試験 前記実施例1〜5及び比較例1〜3により得られた平角
絶縁電線について、JISC3003(エナメル銅線及
びエナメルアルミニウム線試験方法)に基づきピンホー
ル試験及び絶縁破壊試験を行った。その結果を下記表2
に示す。
【0018】
【表2】
【0019】上記表2より明らかな如く、本発明の方法
により得られた実施例1〜5の平角絶縁電線は、厚さと
幅の比が1/10〜1/19と大幅に異なるものに於いてもピン
ホールが1〜3と少なく、またBDVも1.2〜1.5
kV有り、電気絶縁性が良いことが分かる。一方、従来の
方法により得られた比較例1〜3の平角絶縁電線はピン
ホールが無数に出ており、BDVも0.1〜0.2kVと
極端に低く、電気絶縁性が良くないことが分かる。
【0020】
【発明の効果】本発明の平角絶縁電線の製造方法によれ
ば、角部の皮膜が薄くなりやすい従来の製造方法と比
べ、角部にも均一に皮膜が付くようになったので、ピン
ホール,BDV特性等、電気絶縁性に優れた平角絶縁電
線が得られる。従って、本発明の製造方法により得られ
た平角絶縁電線を各種電気機器のコイル巻線として用い
ることにより、機器の信頼性を著しく向上せしめ得る。
更に、本発明の方法によれば、従来設備の大幅な変更や
改造をせずに、厚さと幅の比が異なる各種平角絶縁電線
の製造に対応できるので、産業上に寄与する効果は極め
て大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平角状に圧延された平角導体の外周に絶
    縁塗料を複数回塗布,焼付けて平角絶縁電線を製造する
    工程に於いて、前記平角導体の短軸面を上下面とし長軸
    面を側面として絶縁塗料を塗布,焼付する際、短軸面の
    上下関係を適宜変えるとともに、塗料が塗布された平角
    導体が焼付炉に導入される迄の間に下方から冷風を吹き
    付けることを特徴とする平角絶縁電線の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記焼付炉が横型焼付炉であり、また絶
    縁塗料の塗布方式がフェルト方式であることを特徴とす
    る請求項1記載の平角絶縁電線の製造方法。
JP17654995A 1995-06-20 1995-06-20 平角絶縁電線の製造方法 Pending JPH097442A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101901648A (zh) * 2010-09-02 2010-12-01 苏州市新的电工有限公司 一种方形导线的涂漆方法
CN112002479A (zh) * 2020-08-21 2020-11-27 安徽新特华宇电缆有限公司 一种耐高低温舰船用防爆电力电缆

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