JPH0972401A - 磁気ネジ搬送装置 - Google Patents
磁気ネジ搬送装置Info
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- JPH0972401A JPH0972401A JP25192995A JP25192995A JPH0972401A JP H0972401 A JPH0972401 A JP H0972401A JP 25192995 A JP25192995 A JP 25192995A JP 25192995 A JP25192995 A JP 25192995A JP H0972401 A JPH0972401 A JP H0972401A
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- magnetic screw
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- screws
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 雌側磁気ネジを長くしたり雄側磁気ネジの径
を大きしたりすることなく、従来の雄側磁気ネジ及び雌
側磁気ネジを利用して、荷重の大きい物の搬送が可能な
磁気ネジ搬送装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転軸
3,4,5に螺旋状に着磁して形成した雄側磁気ネジ
6,7,8を構成する駆動軸1を回転させ、湾曲した溝
面に螺旋状に着磁して形成した雌側磁気ネジ18を備え
た搬送台を軸方向に移動させる磁気ネジを利用したもの
であって、駆動軸1が、複数の雄側磁気ネジ6,7,8
が並設され、また搬送台2が、雌側磁気ネジ14,1
5,16が前雄側磁気ネジ6,7,8に対応して湾曲し
た複数の溝面に形成され、その複数組の磁気ネジによる
磁力作用によって搬送台を移動させるものである。
を大きしたりすることなく、従来の雄側磁気ネジ及び雌
側磁気ネジを利用して、荷重の大きい物の搬送が可能な
磁気ネジ搬送装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転軸
3,4,5に螺旋状に着磁して形成した雄側磁気ネジ
6,7,8を構成する駆動軸1を回転させ、湾曲した溝
面に螺旋状に着磁して形成した雌側磁気ネジ18を備え
た搬送台を軸方向に移動させる磁気ネジを利用したもの
であって、駆動軸1が、複数の雄側磁気ネジ6,7,8
が並設され、また搬送台2が、雌側磁気ネジ14,1
5,16が前雄側磁気ネジ6,7,8に対応して湾曲し
た複数の溝面に形成され、その複数組の磁気ネジによる
磁力作用によって搬送台を移動させるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ネジを利用し
て回転運動を直線運動に変換することにより搬送台を移
動させる磁気ネジ搬送装置に関し、特に、重量物の搬送
に対応した磁気ネジ搬送装置に関する。
て回転運動を直線運動に変換することにより搬送台を移
動させる磁気ネジ搬送装置に関し、特に、重量物の搬送
に対応した磁気ネジ搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から品物を直線方向に搬送する搬送
装置に、ボールネジやラックピニオンを利用してモータ
の回転運動を直進運動に変換するものがある。しかし、
このよなボールネジ等を利用した搬送装置のように、そ
の動きに機械的剛性を伴うものでは、部材の摩耗や摩耗
粉の発生、伝達損失や騒音の発生、あるいはバックラッ
シュが起る等種々の問題あった。そこで最近では、ボー
ルネジやラックピニオン等のようにメカ的に回転部と直
線部とが結合することがない磁気ネジ搬送装置が提唱さ
れている。
装置に、ボールネジやラックピニオンを利用してモータ
の回転運動を直進運動に変換するものがある。しかし、
このよなボールネジ等を利用した搬送装置のように、そ
の動きに機械的剛性を伴うものでは、部材の摩耗や摩耗
粉の発生、伝達損失や騒音の発生、あるいはバックラッ
シュが起る等種々の問題あった。そこで最近では、ボー
ルネジやラックピニオン等のようにメカ的に回転部と直
線部とが結合することがない磁気ネジ搬送装置が提唱さ
れている。
【0003】そこで、磁気ネジ搬送装置の一従来例とし
て特開平1−209222号公報に掲載されたものを示
して説明する。図7は、当該公報での磁気ネジ搬送装置
を示した断面図である。回転軸51が、両端をフレーム
等の固定部に取り付けられたボールベアリングの軸受5
2に回転自在に支持されている。そして、その回転軸5
1表面にはS極及びN極の帯状のマグネット53が交互
に螺旋状に磁着され、雄側磁気ネジ71を構成してい
る。軸受52に支持された回転軸51の一端にはプーリ
54が固設され、モータ56のプーリ57との間にベル
ト55がかけわたされている。
て特開平1−209222号公報に掲載されたものを示
して説明する。図7は、当該公報での磁気ネジ搬送装置
を示した断面図である。回転軸51が、両端をフレーム
等の固定部に取り付けられたボールベアリングの軸受5
2に回転自在に支持されている。そして、その回転軸5
1表面にはS極及びN極の帯状のマグネット53が交互
に螺旋状に磁着され、雄側磁気ネジ71を構成してい
る。軸受52に支持された回転軸51の一端にはプーリ
54が固設され、モータ56のプーリ57との間にベル
ト55がかけわたされている。
【0004】そして、断面を示した搬送台58は、回転
軸51とその搬送台58が移動時に回転しないように設
けられたガイド棒61を包むように設けられている。こ
の搬送台58の円筒孔59にも、S極とN極の帯状のマ
グネット60が螺旋状に巻き込むように着磁され、雌側
磁気ネジ72を構成している。そして、このとき回転軸
51が貫通する円筒孔59内でマグネット53とマグネ
ット60とが接触しないよう、間隔aだけ空けるように
して配設されている。
軸51とその搬送台58が移動時に回転しないように設
けられたガイド棒61を包むように設けられている。こ
の搬送台58の円筒孔59にも、S極とN極の帯状のマ
グネット60が螺旋状に巻き込むように着磁され、雌側
磁気ネジ72を構成している。そして、このとき回転軸
51が貫通する円筒孔59内でマグネット53とマグネ
ット60とが接触しないよう、間隔aだけ空けるように
して配設されている。
【0005】このように構成された磁気ネジ搬送装置
は、モータ56を起動することによって回転軸51が回
転すると、その回転軸51のマグネット53と搬送台5
8のマグネット60との間に磁力作用が生じる。そのた
め、回転軸51の回転に伴い搬送台58が、ガイド棒6
1に沿って直線的に移動することとなる。一方、モータ
56を逆に回転させれば、両マグネットには逆に磁力が
作用して搬送台58は復動することとなる。
は、モータ56を起動することによって回転軸51が回
転すると、その回転軸51のマグネット53と搬送台5
8のマグネット60との間に磁力作用が生じる。そのた
め、回転軸51の回転に伴い搬送台58が、ガイド棒6
1に沿って直線的に移動することとなる。一方、モータ
56を逆に回転させれば、両マグネットには逆に磁力が
作用して搬送台58は復動することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来からの磁気ネジ搬送装置を利用して荷重の大きい物を
搬送しようとした場合、搬送台に対して磁力によって作
用する吸引力よりも荷重によって生じる抵抗の方が大き
くなる。そのため、モータを駆動させて雄側磁気ネジを
回転させても、その回転が雌側磁気ネジの直進運動へ変
換されないといったことが起る。従って、このように荷
重の大きい物を搬送しようとした場合、駆動手段として
これまで使用されてきたモータに換えて加速度の大きい
モータを使用することが必要となる。ところが、加速度
の大きいモータを使用して回転軸に動力を伝達したので
は、雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの間の磁力による吸
引力以上の回転力がかかり、脱調して雄側磁気ネジが空
回りしてしまう。
来からの磁気ネジ搬送装置を利用して荷重の大きい物を
搬送しようとした場合、搬送台に対して磁力によって作
用する吸引力よりも荷重によって生じる抵抗の方が大き
くなる。そのため、モータを駆動させて雄側磁気ネジを
回転させても、その回転が雌側磁気ネジの直進運動へ変
換されないといったことが起る。従って、このように荷
重の大きい物を搬送しようとした場合、駆動手段として
これまで使用されてきたモータに換えて加速度の大きい
モータを使用することが必要となる。ところが、加速度
の大きいモータを使用して回転軸に動力を伝達したので
は、雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの間の磁力による吸
引力以上の回転力がかかり、脱調して雄側磁気ネジが空
回りしてしまう。
【0007】そこで、大きいモータを使用する場合に
は、磁気ネジの力(脱調トルク)を大きくする必要があ
る。そのためには、雌側磁気ネジを長くするか雄側磁気
ネジを太くして雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの対応面
積を大きくし、両者に作用する磁力による吸引力を大き
くする必要がある。しかし、雌側磁気ネジを長くしたの
では、搬送台を不必要に大型化させ、それに伴ってスト
ロークを長い距離必要とする。従って、搬送装置自体が
大型化してしまうこととなる。また、雄側磁気ネジを太
くしたのでは、モータに大きな負荷慣性トルク(雄側磁
気ネジの径の自乗に比例する大きさ)がかかるため精度
の高い位置制御ができない。更に、モータを大きくする
ことにより、特別に雄側磁気ネジや雌側磁気ネジを設け
る必要があり、部品の規格化ができないためコストアッ
プの原因になる。
は、磁気ネジの力(脱調トルク)を大きくする必要があ
る。そのためには、雌側磁気ネジを長くするか雄側磁気
ネジを太くして雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの対応面
積を大きくし、両者に作用する磁力による吸引力を大き
くする必要がある。しかし、雌側磁気ネジを長くしたの
では、搬送台を不必要に大型化させ、それに伴ってスト
ロークを長い距離必要とする。従って、搬送装置自体が
大型化してしまうこととなる。また、雄側磁気ネジを太
くしたのでは、モータに大きな負荷慣性トルク(雄側磁
気ネジの径の自乗に比例する大きさ)がかかるため精度
の高い位置制御ができない。更に、モータを大きくする
ことにより、特別に雄側磁気ネジや雌側磁気ネジを設け
る必要があり、部品の規格化ができないためコストアッ
プの原因になる。
【0008】そこで、本発明は、雌側磁気ネジを長くし
たり雄側磁気ネジの径を大きしたりすることなく、従来
の雄側磁気ネジ及び雌側磁気ネジを利用して、荷重の大
きい物の搬送が可能な磁気ネジ搬送装置を提供すること
を目的とする。
たり雄側磁気ネジの径を大きしたりすることなく、従来
の雄側磁気ネジ及び雌側磁気ネジを利用して、荷重の大
きい物の搬送が可能な磁気ネジ搬送装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ネジ搬送装
置は、回転軸の周囲に嵌合され、S極及びN極の帯状磁
石が交互に螺旋状に着磁して形成された雄側磁気ネジを
備える駆動軸と、前記雄側磁気ネジに対応した溝面にS
極及びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された
雌側磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄側磁気ネジと
雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の
回転運動を搬送台の直進運動に変換するものであって、
前記駆動軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、前記搬
送台が、雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応した複
数の溝面に形成されたものである。
置は、回転軸の周囲に嵌合され、S極及びN極の帯状磁
石が交互に螺旋状に着磁して形成された雄側磁気ネジを
備える駆動軸と、前記雄側磁気ネジに対応した溝面にS
極及びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された
雌側磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄側磁気ネジと
雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の
回転運動を搬送台の直進運動に変換するものであって、
前記駆動軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、前記搬
送台が、雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応した複
数の溝面に形成されたものである。
【0010】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
雄側磁気ネジが軸方向に複数に分割され、その分割され
た雄側磁気ネジ間に前記回転軸を支持する支持台を有す
るものであることが望ましい。また、本発明の磁気ネジ
搬送装置は、前記回転軸の支持台が、移動する搬送台の
任意の移動位置で、その搬送台の下に重ならないように
ずらして配設されていることが望ましい。
雄側磁気ネジが軸方向に複数に分割され、その分割され
た雄側磁気ネジ間に前記回転軸を支持する支持台を有す
るものであることが望ましい。また、本発明の磁気ネジ
搬送装置は、前記回転軸の支持台が、移動する搬送台の
任意の移動位置で、その搬送台の下に重ならないように
ずらして配設されていることが望ましい。
【0011】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転
軸の周囲に嵌合され、S極及びN極の帯状磁石が交互に
螺旋状に着磁して形成された雄側磁気ネジを備える駆動
軸と、前記雄側磁気ネジが貫通する円筒孔にS極及びN
極の磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された雌側磁気
ネジを備えた搬送台とを有し、雄側磁気ネジと雌側磁気
ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動
を搬送台の直進運動に変換するものであって、前記駆動
軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、前記搬送台が、
雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応した複数の円筒
孔に形成されたものであってもよい。
軸の周囲に嵌合され、S極及びN極の帯状磁石が交互に
螺旋状に着磁して形成された雄側磁気ネジを備える駆動
軸と、前記雄側磁気ネジが貫通する円筒孔にS極及びN
極の磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された雌側磁気
ネジを備えた搬送台とを有し、雄側磁気ネジと雌側磁気
ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動
を搬送台の直進運動に変換するものであって、前記駆動
軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、前記搬送台が、
雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応した複数の円筒
孔に形成されたものであってもよい。
【0012】上記構成を有する本発明の磁気ネジ搬送装
置は次のように作用する。本発明の磁気ネジ搬送装置
は、駆動手段によりそれぞれの回転軸に駆動力が伝達さ
れ回転軸が回転すると、その回転軸の外周面に螺旋状に
着磁された雄側磁気ネジと、搬送台の溝部に螺旋状に着
磁された雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸
引力が働き、搬送台が軸方向に移動する。このとき、並
設された雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの各組合せの間
で磁力が作用するため、雌側磁気ネジを長くすることな
く、また、雄側磁気ネジの径を大きくすることなく荷重
の大きい物を搬送することができる。
置は次のように作用する。本発明の磁気ネジ搬送装置
は、駆動手段によりそれぞれの回転軸に駆動力が伝達さ
れ回転軸が回転すると、その回転軸の外周面に螺旋状に
着磁された雄側磁気ネジと、搬送台の溝部に螺旋状に着
磁された雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸
引力が働き、搬送台が軸方向に移動する。このとき、並
設された雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの各組合せの間
で磁力が作用するため、雌側磁気ネジを長くすることな
く、また、雄側磁気ネジの径を大きくすることなく荷重
の大きい物を搬送することができる。
【0013】また本発明の磁気ネジ搬送装置は、並設さ
れた各回転軸の雄側磁気ネジが軸方向に複数に分割さ
れ、その分割された雄側磁気ネジ間にある支持台によっ
て支持されて各回転軸が回転するため、磁力による吸引
力によって各回転軸がたわんで雄側磁気ネジと雌側磁気
ネジとが接触するということはなく、常に非接触での搬
送が行なわれる。また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、
駆動手段によって回転軸が回転して磁力作用によって搬
送台が移動するが、搬送台が移動する任意の移動位置で
各回転軸の支持台が搬送台の下に2つ以上重ならないた
め、着磁されていない支持台による磁力の低下を分散
し、磁気ネジの力(脱調トルク)が平均化されて作用す
る。
れた各回転軸の雄側磁気ネジが軸方向に複数に分割さ
れ、その分割された雄側磁気ネジ間にある支持台によっ
て支持されて各回転軸が回転するため、磁力による吸引
力によって各回転軸がたわんで雄側磁気ネジと雌側磁気
ネジとが接触するということはなく、常に非接触での搬
送が行なわれる。また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、
駆動手段によって回転軸が回転して磁力作用によって搬
送台が移動するが、搬送台が移動する任意の移動位置で
各回転軸の支持台が搬送台の下に2つ以上重ならないた
め、着磁されていない支持台による磁力の低下を分散
し、磁気ネジの力(脱調トルク)が平均化されて作用す
る。
【0014】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、駆動
手段によりそれぞれの回転軸に駆動力が伝達され回転軸
が回転すると、その回転軸の外周面に螺旋状に着磁され
た雄側磁気ネジと、搬送台の円筒孔に螺旋状に着磁され
た雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸引力が
働き、搬送台が軸方向に移動する。このとき、並設され
た雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの各組合せの間で磁力
が作用するため、雌側磁気ネジを長くすることなく、ま
た、雄側磁気ネジの径を大きくすることなく荷重の大き
い物を搬送することができる。
手段によりそれぞれの回転軸に駆動力が伝達され回転軸
が回転すると、その回転軸の外周面に螺旋状に着磁され
た雄側磁気ネジと、搬送台の円筒孔に螺旋状に着磁され
た雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸引力が
働き、搬送台が軸方向に移動する。このとき、並設され
た雄側磁気ネジと雌側磁気ネジとの各組合せの間で磁力
が作用するため、雌側磁気ネジを長くすることなく、ま
た、雄側磁気ネジの径を大きくすることなく荷重の大き
い物を搬送することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる磁気ネジ搬
送装置の一実施の形態について図面を参照して詳細に説
明する。図1は本実施の形態の磁気ネジ搬送装置の平面
図であり、図2はその側部断面図である。本実施の形態
の磁気リニアスライダーは、水平に配置された駆動軸1
と、駆動軸1に対して図中左右にスライド可能に設けら
れた搬送台2とを主要部として構成されている。そこで
先ず、駆動軸1について説明する。駆動軸1は、3本の
回転軸3,4,5が等間隔に並設され、その回転軸3,
4,5の表面には雄側磁気ネジ6,7,8が係設されて
いる。雄側磁気ネジ6,7,8は途中で分割され、ボー
ルベアリングを備えた軸受9,9…によって回転軸3,
4,5が数カ所で支持されている。また、軸受9によっ
て回転可能に支持された回転軸3,4,5のうち、回転
軸4のみが直接モータ13の軸に連結されている。そし
て、各回転軸3,4,5の端部に嵌合されたギヤ3a,
4a,5aが噛み合うように構成されている。
送装置の一実施の形態について図面を参照して詳細に説
明する。図1は本実施の形態の磁気ネジ搬送装置の平面
図であり、図2はその側部断面図である。本実施の形態
の磁気リニアスライダーは、水平に配置された駆動軸1
と、駆動軸1に対して図中左右にスライド可能に設けら
れた搬送台2とを主要部として構成されている。そこで
先ず、駆動軸1について説明する。駆動軸1は、3本の
回転軸3,4,5が等間隔に並設され、その回転軸3,
4,5の表面には雄側磁気ネジ6,7,8が係設されて
いる。雄側磁気ネジ6,7,8は途中で分割され、ボー
ルベアリングを備えた軸受9,9…によって回転軸3,
4,5が数カ所で支持されている。また、軸受9によっ
て回転可能に支持された回転軸3,4,5のうち、回転
軸4のみが直接モータ13の軸に連結されている。そし
て、各回転軸3,4,5の端部に嵌合されたギヤ3a,
4a,5aが噛み合うように構成されている。
【0016】そして、駆動軸1を構成する雄側磁気ネジ
6,7,8を図3に基づいて詳細に説明する。図3は、
軸受9を挟んで分割された雄側磁気ネジ7の拡大断面図
である。雄側磁気ネジ6,8の構成は同様であるため省
略する。雄側磁気ネジ7は、軸芯をなすロッド7aにス
パイラル円筒磁石7bが覆装されている。このロッド7
aには、磁性材料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバ
ルト若しくはこれらを主成分とする合金その他の化合物
等)が使用される。また、スパイラル円筒磁石7bは、
図1に示すように円筒形状の磁石であって、螺旋状に配
設された着磁帯より形成される。この隣接する着磁帯同
士は着磁の極性が逆向きとなっている。即ち、ある着磁
帯においてN極が着磁されていれば、その次の着磁帯に
おいてはS極が着磁されている。そして、並設された雄
側磁気ネジ6,7,8間では、回転時にお互いが反発し
合わないように、着磁体の傾きと極性がが逆になるよう
交互取り付けられている。
6,7,8を図3に基づいて詳細に説明する。図3は、
軸受9を挟んで分割された雄側磁気ネジ7の拡大断面図
である。雄側磁気ネジ6,8の構成は同様であるため省
略する。雄側磁気ネジ7は、軸芯をなすロッド7aにス
パイラル円筒磁石7bが覆装されている。このロッド7
aには、磁性材料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバ
ルト若しくはこれらを主成分とする合金その他の化合物
等)が使用される。また、スパイラル円筒磁石7bは、
図1に示すように円筒形状の磁石であって、螺旋状に配
設された着磁帯より形成される。この隣接する着磁帯同
士は着磁の極性が逆向きとなっている。即ち、ある着磁
帯においてN極が着磁されていれば、その次の着磁帯に
おいてはS極が着磁されている。そして、並設された雄
側磁気ネジ6,7,8間では、回転時にお互いが反発し
合わないように、着磁体の傾きと極性がが逆になるよう
交互取り付けられている。
【0017】またロッド7aには、回転軸4が挿入され
るように軸方向に円筒孔7cが形成され、更に雄側磁気
ネジ7をその回転軸4に固定するためのビス10を挿入
するためのビス孔11が、ロッド7aの円周表面に軸芯
に垂直に形成されている。そして、このよな雄側磁気ネ
ジ7が形成された回転軸4を支持する軸受9は、ビス1
2によって基台9に垂直に固設されている。ところで、
雄側磁気ネジ6,7,8の分割部分で回転軸3,4,5
を支持する軸受9は、磁気ネジの噛み合い部分の均一化
を図るために図1に示すように、2つ以上の軸受9が同
時に搬送台2の下に位置しないよう軸方向にずらして配
設されている。
るように軸方向に円筒孔7cが形成され、更に雄側磁気
ネジ7をその回転軸4に固定するためのビス10を挿入
するためのビス孔11が、ロッド7aの円周表面に軸芯
に垂直に形成されている。そして、このよな雄側磁気ネ
ジ7が形成された回転軸4を支持する軸受9は、ビス1
2によって基台9に垂直に固設されている。ところで、
雄側磁気ネジ6,7,8の分割部分で回転軸3,4,5
を支持する軸受9は、磁気ネジの噛み合い部分の均一化
を図るために図1に示すように、2つ以上の軸受9が同
時に搬送台2の下に位置しないよう軸方向にずらして配
設されている。
【0018】次に、搬送台2の構成について説明する。
ここで、図4は本実施の形態の磁気ネジ搬送装置の正面
を示した図である。搬送台2は、所定厚さの板材によっ
て形成され、その下面中央には雄側磁気ネジ6,7,8
に沿うように半円筒形状の溝2a,2a,2aが形成さ
れている。そして、溝2aには、図3に示すようにスパ
イラル円筒磁石2b,2b,2bによって螺旋状に形成
された雌側磁気ネジ15,14,16が構成される。ス
パイラル円筒磁石2b,2b,2bは、雄側磁気ネジ
6,7,8のスパイラル円筒磁石6b,7b,8bより
少し大径でほぼ同様の構造を有する。即ち、複数本の着
磁帯17が、溝2a,2a,2a表面に螺旋状に形成さ
れ、隣接するもの同士の極性が逆向きとなるように着磁
されて構成されている。また、搬送台2の下面には2本
のスライダー17,17が取り付けられ、基台9上に固
設された2本のスライドレール18,18を滑るように
係設されている。このスライダー17,17及びスライ
ドレール18,18は、搬送台2が駆動軸1を中心に回
転するのを防いでいる。
ここで、図4は本実施の形態の磁気ネジ搬送装置の正面
を示した図である。搬送台2は、所定厚さの板材によっ
て形成され、その下面中央には雄側磁気ネジ6,7,8
に沿うように半円筒形状の溝2a,2a,2aが形成さ
れている。そして、溝2aには、図3に示すようにスパ
イラル円筒磁石2b,2b,2bによって螺旋状に形成
された雌側磁気ネジ15,14,16が構成される。ス
パイラル円筒磁石2b,2b,2bは、雄側磁気ネジ
6,7,8のスパイラル円筒磁石6b,7b,8bより
少し大径でほぼ同様の構造を有する。即ち、複数本の着
磁帯17が、溝2a,2a,2a表面に螺旋状に形成さ
れ、隣接するもの同士の極性が逆向きとなるように着磁
されて構成されている。また、搬送台2の下面には2本
のスライダー17,17が取り付けられ、基台9上に固
設された2本のスライドレール18,18を滑るように
係設されている。このスライダー17,17及びスライ
ドレール18,18は、搬送台2が駆動軸1を中心に回
転するのを防いでいる。
【0019】続いて、このよな構成による磁気リニアス
ライダーの作用について説明するが、この磁気リニアス
ライダーを動作させるに先だって雄側磁気ネジ6,7,
8のピッチを合わせることが必要である。そこで、先
ず、各ビス10を緩めて雄側磁気ネジ6,7,8が自由
に回転できるようにする。そして、端に位置する雄側磁
気ネジ6,7,8上を搬送台2を手でスライドさせる。
すると、スパイラル磁石2b,2b,2bとスパイラル
円筒磁石6b,7b,8bとの磁力により、雌側磁気ネ
ジ14,15,16にならって雄側磁気ネジ6,7,8
が自然に回転する。そして、任意の回転位置でビス10
を締めて固定する。
ライダーの作用について説明するが、この磁気リニアス
ライダーを動作させるに先だって雄側磁気ネジ6,7,
8のピッチを合わせることが必要である。そこで、先
ず、各ビス10を緩めて雄側磁気ネジ6,7,8が自由
に回転できるようにする。そして、端に位置する雄側磁
気ネジ6,7,8上を搬送台2を手でスライドさせる。
すると、スパイラル磁石2b,2b,2bとスパイラル
円筒磁石6b,7b,8bとの磁力により、雌側磁気ネ
ジ14,15,16にならって雄側磁気ネジ6,7,8
が自然に回転する。そして、任意の回転位置でビス10
を締めて固定する。
【0020】そして次に、先に固定した端部の雄側磁気
ネジ6,7,8の隣りのものの上を同じように搬送台2
を軸方向にスライドさせ、雌側磁気ネジ14,15,1
6にならって回転した雄側磁気ネジ6,7,8を、任意
の回転位置でビス10を締めて固定する。このような動
作を他端の雄側磁気ネジ6,7,8まで繰り返す。その
結果、雄側磁気ネジ6,7,8は、その上をスライドす
る雌側磁気ネジ14,15,16に相対する回転位置に
設定されるため、まさに軸受9によって分離された部分
が連続しているかのように、螺旋状に着磁されたスパイ
ラル円筒磁石2b,2b,2bのピッチが揃うこととな
る。
ネジ6,7,8の隣りのものの上を同じように搬送台2
を軸方向にスライドさせ、雌側磁気ネジ14,15,1
6にならって回転した雄側磁気ネジ6,7,8を、任意
の回転位置でビス10を締めて固定する。このような動
作を他端の雄側磁気ネジ6,7,8まで繰り返す。その
結果、雄側磁気ネジ6,7,8は、その上をスライドす
る雌側磁気ネジ14,15,16に相対する回転位置に
設定されるため、まさに軸受9によって分離された部分
が連続しているかのように、螺旋状に着磁されたスパイ
ラル円筒磁石2b,2b,2bのピッチが揃うこととな
る。
【0021】このようにして、駆動軸1の雄側磁気ネジ
6,7,8の位置が設定されると、本実施の形態の磁気
リニアスライダーは次のようにして作用する。先ず、モ
ータ13を停止させ駆動軸1を回転させないときは、駆
動軸1の雄側磁気ネジ6,7,8を構成するスパイラル
円筒磁石6b,7b,8bと搬送台2のスパイラル磁石
2bとの磁力により、両者の吸引し合う極性の着磁帯が
相対する位置で停止している。次に、モータ13を回転
させると、その回転が直接伝達される回転軸4が回転す
る。そして、回転軸4の回転がギヤ3a,4a,5aを
介して回転軸3,5に伝達される。
6,7,8の位置が設定されると、本実施の形態の磁気
リニアスライダーは次のようにして作用する。先ず、モ
ータ13を停止させ駆動軸1を回転させないときは、駆
動軸1の雄側磁気ネジ6,7,8を構成するスパイラル
円筒磁石6b,7b,8bと搬送台2のスパイラル磁石
2bとの磁力により、両者の吸引し合う極性の着磁帯が
相対する位置で停止している。次に、モータ13を回転
させると、その回転が直接伝達される回転軸4が回転す
る。そして、回転軸4の回転がギヤ3a,4a,5aを
介して回転軸3,5に伝達される。
【0022】このように、モータ13の回転力が回転軸
3,4,5に伝達されると、一体に固定された雄側磁気
ネジ6,7,8も回転する。すると、スパイラル円筒磁
石6b,7b,8bの回転により、回転できない搬送台
2のスパイラル磁石2b,2b,2bは追随しようとす
る。スライダー17,17においては軸方向には特に力
が作用せず中立である。そのため搬送台2は、駆動軸1
の回転に伴いスライドレール18,18に従って移動す
る。
3,4,5に伝達されると、一体に固定された雄側磁気
ネジ6,7,8も回転する。すると、スパイラル円筒磁
石6b,7b,8bの回転により、回転できない搬送台
2のスパイラル磁石2b,2b,2bは追随しようとす
る。スライダー17,17においては軸方向には特に力
が作用せず中立である。そのため搬送台2は、駆動軸1
の回転に伴いスライドレール18,18に従って移動す
る。
【0023】このような構成による本実施例の磁気ネジ
搬送装置では、駆動軸1を多軸にしたため、各雄側磁気
ネジ6,7,8と各雌側磁気ネジ14,15,16とに
よって構成された磁気ネジの加算された大きい力がかか
る。従って、搬送台2に荷重の大きい物が載ったとして
も、脱調することなく確実に搬送が行なわれた。また、
このように駆動軸1を多軸にして荷重の大きい物の搬送
を可能としたため、雌側磁気ネジ14,15,16を特
別に長くすることなく短くて済み、荷重の大きさに対す
る必要な磁気ネジの力に対して直線送り全長が短くて済
む。また、このように駆動軸1を多軸にして荷重の大き
い物の搬送を可能としたため、雄側磁気ネジ6,7,8
の径を大きくすることがないのでモータにかかる負荷慣
性トルクが小さくなり、高い精度の制御を行なうことが
でき、更に従来の駆動軸との規格化を図ることができ
た。
搬送装置では、駆動軸1を多軸にしたため、各雄側磁気
ネジ6,7,8と各雌側磁気ネジ14,15,16とに
よって構成された磁気ネジの加算された大きい力がかか
る。従って、搬送台2に荷重の大きい物が載ったとして
も、脱調することなく確実に搬送が行なわれた。また、
このように駆動軸1を多軸にして荷重の大きい物の搬送
を可能としたため、雌側磁気ネジ14,15,16を特
別に長くすることなく短くて済み、荷重の大きさに対す
る必要な磁気ネジの力に対して直線送り全長が短くて済
む。また、このように駆動軸1を多軸にして荷重の大き
い物の搬送を可能としたため、雄側磁気ネジ6,7,8
の径を大きくすることがないのでモータにかかる負荷慣
性トルクが小さくなり、高い精度の制御を行なうことが
でき、更に従来の駆動軸との規格化を図ることができ
た。
【0024】また、雄側磁気ネジ6,7,8をそれぞれ
分割し、その分離部分に軸受9を設けたため、駆動軸1
自体が長くなっても途中でたわむことなく水平を保つこ
とができた。従って、磁気ネジ搬送装置が長尺なものの
場合、雄側磁気ネジ6,7,8と雌側磁気ネジ14,1
5,16と間隔が極めて小さくても、接触を起こすこと
なく非接触状態でのスライドを可能とした。また、雄側
磁気ネジを分割して構成した場合でも、ビス10によっ
て回転及び固定が可能なため、各雄側磁気ネジ6,7,
8を構成する着磁帯のピッチを容易に合わせることがで
きた。更に、軸受9をずらして設け、搬送台が移動する
任意の移動位置で各回転軸の支持台が搬送台の下に2つ
以上重ならないようにしたため、支持台による磁力の低
下を分散し、磁気ネジの力(脱調トルク)を平均化する
ことができた。
分割し、その分離部分に軸受9を設けたため、駆動軸1
自体が長くなっても途中でたわむことなく水平を保つこ
とができた。従って、磁気ネジ搬送装置が長尺なものの
場合、雄側磁気ネジ6,7,8と雌側磁気ネジ14,1
5,16と間隔が極めて小さくても、接触を起こすこと
なく非接触状態でのスライドを可能とした。また、雄側
磁気ネジを分割して構成した場合でも、ビス10によっ
て回転及び固定が可能なため、各雄側磁気ネジ6,7,
8を構成する着磁帯のピッチを容易に合わせることがで
きた。更に、軸受9をずらして設け、搬送台が移動する
任意の移動位置で各回転軸の支持台が搬送台の下に2つ
以上重ならないようにしたため、支持台による磁力の低
下を分散し、磁気ネジの力(脱調トルク)を平均化する
ことができた。
【0025】ところで、上記したような効果を奏する本
実施の形態における磁気ネジ搬送装置について、更に実
験での具体的数値を示して説明する。実験では、雄側磁
気ネジの径を15mmとしたものを使用し、その雄側磁
気ネジに相対する半円筒形状の雌側磁気ネジを使用し
た。また、このような雌側磁気ネジが形成された搬送台
のスライド長さが156mmの場合に、雄側磁気ネジと
雌側磁気ネジとの間で生じる脱調トルクが33Nであ
る。例えば、このような磁気ネジ搬送装置によって重量
10kgの物を搭載した場合、脱調トルク33Nでこの
重量に耐えられる加速度は、約3msec2 程度であ
る。そして、これに温度上昇等の余裕を見て加速レート
を2.5msec2 として計算すると、図5に示したグ
ラフ及び表1のような結果となった。
実施の形態における磁気ネジ搬送装置について、更に実
験での具体的数値を示して説明する。実験では、雄側磁
気ネジの径を15mmとしたものを使用し、その雄側磁
気ネジに相対する半円筒形状の雌側磁気ネジを使用し
た。また、このような雌側磁気ネジが形成された搬送台
のスライド長さが156mmの場合に、雄側磁気ネジと
雌側磁気ネジとの間で生じる脱調トルクが33Nであ
る。例えば、このような磁気ネジ搬送装置によって重量
10kgの物を搭載した場合、脱調トルク33Nでこの
重量に耐えられる加速度は、約3msec2 程度であ
る。そして、これに温度上昇等の余裕を見て加速レート
を2.5msec2 として計算すると、図5に示したグ
ラフ及び表1のような結果となった。
【0026】
【表1】
【0027】実際に使用した場合には、送り初めから停
止までの時間が問題となり、表1からも分かるように加
減速レートによりストロークが短いほど影響をうけるこ
とが分かる。即ち、ストロークが大きい程送り時間が有
利になる。また、図5のグラフから分かるように、雄側
磁気ネジを1本から2本へ増やした場合には加減速レー
トは2倍になり、3本にした場合には3倍になる。その
ため、雄側磁気ネジの本数を増やせば、それだけ加速減
速時間を短くでき、送り時間を短縮することができる。
一方、加減速レートを一定にした場合には、雄側磁気ネ
ジの本数を増やすことにより、例えば、2本の場合には
可能積載重量を2倍、3本の場合には3倍にまでするこ
とができる。そして、雄側磁気ネジを1本と2本の場合
を比較し、加減速レートに対する最大積載重量の関係を
図6のグラフに示した。これにより、加速の増加により
積載重量は小さくなること、また、2本の場合は1本の
場合よりその積載重量がほぼ2倍になることが分かっ
た。
止までの時間が問題となり、表1からも分かるように加
減速レートによりストロークが短いほど影響をうけるこ
とが分かる。即ち、ストロークが大きい程送り時間が有
利になる。また、図5のグラフから分かるように、雄側
磁気ネジを1本から2本へ増やした場合には加減速レー
トは2倍になり、3本にした場合には3倍になる。その
ため、雄側磁気ネジの本数を増やせば、それだけ加速減
速時間を短くでき、送り時間を短縮することができる。
一方、加減速レートを一定にした場合には、雄側磁気ネ
ジの本数を増やすことにより、例えば、2本の場合には
可能積載重量を2倍、3本の場合には3倍にまでするこ
とができる。そして、雄側磁気ネジを1本と2本の場合
を比較し、加減速レートに対する最大積載重量の関係を
図6のグラフに示した。これにより、加速の増加により
積載重量は小さくなること、また、2本の場合は1本の
場合よりその積載重量がほぼ2倍になることが分かっ
た。
【0028】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な
変更が可能である。例えば、上記実施の形態では回転軸
3,4,5を軸受9で支持するようにしたため雌側磁気
ネジ14,15,16を半円筒形したが、途中で支持す
る必要のない短軸の磁気ネジ搬送装置であれば軸受9を
設ける必要がない。従って、そのような場合には、上記
従来例で示したもののように雌側磁気ネジを円筒形にす
ることも可能である。そうすれば、雄側磁気ネジと雌側
磁気ネジとの間に生じる磁力も大きくなる。また、上記
実施の形態では、駆動手段としてモータ13を1つ用
い、そのモータからの駆動力をギヤ3a,4a,5aを
介して各回転軸3,4,5に伝達するようにしたが、各
回転軸のそれぞれにモータを設けるようにしてもよい。
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な
変更が可能である。例えば、上記実施の形態では回転軸
3,4,5を軸受9で支持するようにしたため雌側磁気
ネジ14,15,16を半円筒形したが、途中で支持す
る必要のない短軸の磁気ネジ搬送装置であれば軸受9を
設ける必要がない。従って、そのような場合には、上記
従来例で示したもののように雌側磁気ネジを円筒形にす
ることも可能である。そうすれば、雄側磁気ネジと雌側
磁気ネジとの間に生じる磁力も大きくなる。また、上記
実施の形態では、駆動手段としてモータ13を1つ用
い、そのモータからの駆動力をギヤ3a,4a,5aを
介して各回転軸3,4,5に伝達するようにしたが、各
回転軸のそれぞれにモータを設けるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の磁気ネジ搬送装置は、雄側磁気
ネジを備えた駆動軸を回転させ、雌側磁気ネジを備えた
搬送台を軸方向に移動させる磁気ネジを利用したもので
あって、特に駆動軸を複数の雄側磁気ネジを並設し、前
記搬送台を雌側磁気ネジを雄側磁気ネジに対応した複数
の溝面に形成したものであるため、雌側磁気ネジを長く
したり雄側磁気ネジの径を大きしたりすることなく、従
来の雄側磁気ネジ及び雌側磁気ネジを利用して、荷重の
大きい物の搬送が可能な磁気ネジ搬送装置を提供するこ
とが可能となった。
ネジを備えた駆動軸を回転させ、雌側磁気ネジを備えた
搬送台を軸方向に移動させる磁気ネジを利用したもので
あって、特に駆動軸を複数の雄側磁気ネジを並設し、前
記搬送台を雌側磁気ネジを雄側磁気ネジに対応した複数
の溝面に形成したものであるため、雌側磁気ネジを長く
したり雄側磁気ネジの径を大きしたりすることなく、従
来の雄側磁気ネジ及び雌側磁気ネジを利用して、荷重の
大きい物の搬送が可能な磁気ネジ搬送装置を提供するこ
とが可能となった。
【図1】本発明にかかる磁気ネジ搬送装置の一実施の形
態を示した平面図である。
態を示した平面図である。
【図2】本実施の形態の磁気ネジ搬送装置を示した側部
断面図である。
断面図である。
【図3】本実施の形態の磁気ネジ搬送装置を示した一部
側面図である。
側面図である。
【図4】本実施の形態の磁気ネジ搬送装置を示した正面
図である。
図である。
【図5】搬送台の加減速を比較したグラフを示した図で
ある。
ある。
【図6】加減速レートに対する最大積載重量を比較した
グラフを示した図である。
グラフを示した図である。
【図7】従来の磁気ネジ搬送装置の断面を示した図であ
る。
る。
1 駆動軸 2 搬送台 3,4,5 回転軸 3a,4a,5a ギヤ 6,7,8 雄側磁気ネジ 9 軸受 10 ビス 14,15,16 雌側磁気ネジ
Claims (4)
- 【請求項1】 回転軸の周囲に嵌合され、S極及びN極
の帯状磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された雄側磁
気ネジを備える駆動軸と、前記雄側磁気ネジに対応した
溝面にS極及びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁して形
成された雌側磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄側磁
気ネジと雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によって、
駆動軸の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁気ネ
ジ搬送装置において、 前記駆動軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、 前記搬送台が、雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応
した複数の溝面に形成されたものであることを特徴とす
る磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記雄側磁気ネジが軸方向に複数に分割され、その分割
された雄側磁気ネジ間に前記回転軸を支持する支持台を
有することを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記回転軸の支持台が、移動する搬送台の任意の移動位
置で、その搬送台の下に重ならないようにずらして配設
されていることを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項4】 回転軸の周囲に嵌合され、S極及びN極
の帯状磁石が交互に螺旋状に着磁して形成された雄側磁
気ネジを備える駆動軸と、前記雄側磁気ネジが貫通する
円筒孔にS極及びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁して
形成された雌側磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄側
磁気ネジと雌側磁気ネジとの間で作用する磁力によっ
て、駆動軸の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁
気ネジ搬送装置において、 前記駆動軸が、複数の雄側磁気ネジが並設され、 前記搬送台が、雌側磁気ネジが前記雄側磁気ネジに対応
した複数の円筒孔に形成されたものであることを特徴と
する磁気ネジ搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25192995A JPH0972401A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 磁気ネジ搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25192995A JPH0972401A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 磁気ネジ搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0972401A true JPH0972401A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=17230079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25192995A Pending JPH0972401A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 磁気ネジ搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0972401A (ja) |
-
1995
- 1995-09-04 JP JP25192995A patent/JPH0972401A/ja active Pending
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