JP3122367B2 - 磁気ネジ搬送装置 - Google Patents

磁気ネジ搬送装置

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JP3122367B2 JP08132910A JP13291096A JP3122367B2 JP 3122367 B2 JP3122367 B2 JP 3122367B2 JP 08132910 A JP08132910 A JP 08132910A JP 13291096 A JP13291096 A JP 13291096A JP 3122367 B2 JP3122367 B2 JP 3122367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、螺旋形状に着磁し
て形成した雄磁気ネジと雌磁気ネジとの磁力の作用によ
り、回転運動を直進運動に変換することを利用した磁気
ネジ搬送装置に関し、特に、駆動軸に形成した雄磁気ネ
ジを分割して構成した磁気ネジ搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、外表面が螺旋形状に連続して
着磁された雄磁気ネジと、内周が螺旋状に連続して着磁
された雌磁気ネジとの組合せによって構成した磁気ネジ
を利用し、回転運動を直進運動に変換する磁気ネジ搬送
装置が知られている。磁気ネジ搬送装置の一従来例とし
て特開平1−209222号公報に掲載されたものを示
して説明する。図7は、当該公報で開示された磁気ネジ
搬送装置を示した断面図であり、以下のような構成をな
している。軸51が、両端をフレーム等の固定部に取り
付けられたボールベアリングの軸受52に回転自在に支
持されている。その軸51表面には、S極及びN極の帯
状のマグネット53が交互に螺旋状に磁着され、雄磁気
ネジ71が構成されている。軸受52に支持された軸5
1の一端にはプーリ54が固設され、モータ56のプー
リ57との間にベルト55が掛け渡たされている。
【0003】そして、断面が示された搬送台58は、移
動時に回転しないように設けられたガイド棒61と雄磁
気ネジ71とを包むように設けられている。この搬送台
58の円筒孔59にも、S極とN極の帯状のマグネット
60が螺旋状に巻き込むように着磁され、雌磁気ネジ7
2を構成している。そして、軸51が貫通する円筒孔5
9内で、マグネット53とマグネット60とが互いに接
触しないよう、間隔aだけ空けるようにして配設されて
いる。
【0004】このように構成された磁気ネジ搬送装置
は、モータ56の起動によって軸51が回転すると、雄
磁気ネジ71及び雌磁気ネジ72とで、その軸51に巻
かれたマグネット53と搬送台58に取り付けられたマ
グネット60との磁力作用が生じる。そのため、軸51
の回転に伴い搬送台58が、ガイド棒61に沿って直線
的に移動することとなる。一方、モータ56を逆に回転
させれば、両マグネットには逆に磁力が作用して搬送台
58は復動することとなる。
【0005】さらに、ロボットハンド等に磁気ネジ搬送
装置を取り付けて、搬送台58をロボットハンドを中心
として両側に移動させようとしたときに、従来の磁気ネ
ジ搬送装置では、雄磁気ネジ71を分割できないため、
駆動系を構成するモータ56、プーリ57、ベルト55
及びプーリ54をロボットハンドの中心から離れた位置
に設けざるを得なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように従
来から磁気ネジ搬送装置の構成が開示されてはいるが、
それがなかなか実用化されていないのが現実である。と
いうのも、従来の構成による磁気ネジ搬送装置には次の
ような問題点があったからである。 (1)軸51を長尺なものとしたのではたわみを起こし
(図8参照)、無接触による搬送台58の移動を不能と
してしまうためである。すなわち、磁気ネジ搬送装置
は、例えば工場での部品の搬送や市場での野菜の積み出
し等に使用され得るが、そのような場合長い距離を直線
的に搬送することが必要となる。
【0007】ところが、軸51の自重によって、あるい
は雄磁気ネジ71と雌磁気ネジ72のN極とS極とが吸
引しながら作動するため、その吸引される力によって軸
51がたわみを起こしてしまう。特に、上記従来例のも
のとは異なり雌磁気ネジ72が全周にわたっていない例
えば半円筒形状のようなものの場合には、軸51に対し
て吸引力が偏ってかかるためにたわみが起き易い。その
ため、本来雄磁気ネジ71と雌磁気ネジ72とは無接触
で作用するはずであるが、たわんだ箇所を移動する際に
接触を起こしてしまうこととなる。具体的には、両者の
間隔aは0.5mm程度であるが、雌磁気ネジが半円筒
形状の場合、15mmの径の軸51が500mmの長さ
になると吸引力によってたわみを起こし接触することと
なる。
【0008】そして、このように雄磁気ネジ71と雌磁
気ネジ72とが接触すると、磁気ネジを使用した磁気ネ
ジ搬送装置の特徴である無接触移動の効果が得られない
こととなる。つまり、雄磁気ネジ71と雌磁気ネジ72
とが接触したのでは、その動きに機械的剛性がないので
衝突時の安全性に優れること、接触部分のない構成とす
ることができるので機械的摩擦を排除でき従って部材の
摩耗や摩耗粉の発生あるいは伝達損失や騒音発生がない
こと、バックラッシュが少ないこと、ストロークの自由
度が大きいこと、被駆動部を動力部の振動から遮断でき
ること等、機械的送り機構にない種々の長所を喪失させ
てしまうこととなる。
【0009】(2)また、従来の磁気ネジ搬送装置で
は、端部にモータ56、プーリ57、ベルト55及びプ
ーリ54等の駆動系が設けられて、これがデッドスペー
スとなるため、例えば、自動ドアの駆動手段等のように
両端まで搬送台を移動させる必要のある場合には、利用
できない問題があった。 (3)また、従来の磁気ネジ搬送装置をロボットハンド
の先端に取り付けて、搬送台58をロボットハンドを中
心として両側に移動させようする場合に、従来の磁気ネ
ジ搬送装置では、雄磁気ネジ71を分割できないため、
駆動系を構成するモータ56、プーリ57、ベルト55
及びプーリ54をロボットハンドの中心から離れた位置
に設けざるを得なかった。そのため、モータ56等の駆
動系がロボットハンドの中心からオーバハングしてバラ
ンスが崩れるため、ロボットハンドの剛性を高める必要
が起こり、ロボットハンドが大型化する問題があった。
【0010】本発明は、雄磁気ネジを備えた駆動軸を長
尺なものとしても、雄磁気ネジと雌磁気ネジとが常に無
接触で駆動することが可能で、ロボットハンドに取り付
けてもバランスを崩すことのない磁気ネジ搬送装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ネジ搬送装
置は、次のような構成を有している。 (1)回転可能な軸体の周囲に嵌合され、S極及びN極
の帯状磁石が交互に螺旋状に着磁された雄磁気ネジを備
える駆動軸と、該雄磁気ネジに対応した内周面にS極及
びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁された半円筒形状の
雌磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌磁
気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運
動を搬送台の直進運動に変換する磁気ネジ搬送装置であ
って、雄磁気ネジが軸方向に2以上に分割されていて、
その分割された雄磁気ネジ間にあって、駆動軸に回転を
伝達する伝達手段と、分割された雄磁気ネジの少なくと
も一方が、軸体に対して回転可能に係設されていて、雄
磁気ネジを雌磁気ネジに対して位置合わせをした状態で
軸体に対して所定の回転位置で固定可能な固定部材とを
有し、駆動軸が伝達手段により回転されることによっ
て、搬送台が伝達手段を通過して分割された雄磁気ネジ
の両側に自在に移動することを特徴とする。
【0012】()()に記載する磁気ネジ搬送装置
において、分割された第一雄磁気ネジの螺旋の傾斜と第
二雄磁気ネジの螺旋の傾斜とが逆向きであって、第一雄
磁気ネジに対応する第一雌磁気ネジを備える第一搬送台
と、第二雄磁気ネジに対応する第二雌磁気ネジを備える
第二搬送台とを有し、駆動軸が伝達手段により回転され
ることにより、第一搬送台と第二搬送台とが逆方向に移
動することを特徴とする
【0013】上記構成を有する本発明の磁気ネジ搬送装
置においては、駆動軸の回転によって雄磁気ネジが回転
すると、その雄磁気ネジに対面する雌磁気ネジが雄磁気
ネジとの間で作用する磁力によって吸引され、そのため
搬送台が軸方向に移動する。このとき駆動軸は、雄磁気
ネジが分割された数箇所において支持台によって支えら
れているため、磁力による吸引によって駆動軸がたわん
で雄磁気ネジと雌磁気ネジとが接触するということはな
く、搬送台が常に非接触の状態でのスライドが行なわれ
る。
【0014】また、駆動軸に駆動を伝達するための伝達
手段が、分割された雄磁気ネジ間に設けられているの
で、雄磁気ネジの両端部にデッドスペースを発生させる
ことがなく、搬送台を雄磁気ネジの両端部まで移動させ
ることができる。これにより、自動ドアの駆動装置等に
利用可能となる。また、駆動軸に駆動を伝達するための
伝達手段が、分割された雄磁気ネジ間に設けられている
ので、ロボットハンドの先端に取り付けた場合に、ロボ
ットハンドの中心近傍に駆動系を設置することができ、
搬送台を分割された雄磁気ネジの両側に自在に移動させ
ることができる。このとき、磁気ネジ搬送装置は、ロボ
ットハンドに対して重量バランスが取れた状態で取付可
能である。
【0015】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、駆動
軸に回転力を与えて搬送台をスライドさせるに先だっ
て、2以上に分割された各雄磁気ネジを軸体に対して回
転可能な状態にする。そこで、搬送台を軸方向へ手動で
スライドさせると、雄磁気ネジが搬送台に形成した雌磁
気ネジの磁力によって回転するため、雌磁気ネジになら
って分割されている雄磁気ネジの各々のピッチが一致す
る。従って、分割した雄磁気ネジのピッチ合わせを容易
に行なうことができる。更に、本発明の磁気ネジ搬送装
置は、固定部材を調節することにより雄磁気ネジの回転
及び軸体への固定が行えるので、ピッチ合わせ後の磁石
の固定を容易に行なうことができる。
【0016】また、伝達手段の両側で雄磁気ネジの螺旋
の方向を逆向きにしているので、第一雄磁気ネジが回転
したとき、例えば第一磁気ネジの磁力を受けた第一雌磁
気ネジを備える第一搬送台は右方向に移動する。そし
て、同時に回転する第二磁気ネジの磁力を受けた第二雌
磁気ネジを備える第二搬送台は、第一搬送台とは逆方向
の左側に移動する。これにより、第一搬送台と第二搬送
台とを中心から同時に離間させたり、集合させることが
できる。ここで、両者の螺旋の傾斜角度の絶対値を変化
させれば、離間する速度等を第一搬送台と第二搬送台と
で変更することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気ネジ搬送装置
の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置をロボットハンド
の先端に取り付けた状態での断面図である。また、図2
に図1のA−A矢視図を示す。本実施の形態の磁気ネジ
搬送装置は、水平に配設された駆動軸と、駆動軸に対し
て図中左右にスライド可能に設けられた搬送台とを主要
部として構成されている。そこで先ず、駆動軸について
説明する。駆動軸は、モータ側中間支持軸15、両端部
の端部支持軸14A,14Bによって、同軸上に軸部材
16A,16Bが連設されて構成されている。
【0018】これらモータ側中間支持軸15、端部支持
軸14A,14Bは、それぞれベース板22に立設され
た2組の端部支持板17A,17Bに固設された軸受2
5により回転可能に支持されている。そして、軸部材1
6A,16Bの外周には、短尺状の円筒磁石10が嵌挿
されており、円筒磁石10の外周表面には、螺旋状に連
続に着磁された雄磁気ネジ11A,11Bが形成されて
いる。ここで、軸部材16A,16Bは、モータ側中間
支持軸15に対して回転可能であって、所定位置で固設
できるように取り付けられている。
【0019】本実施の形態では、円筒磁石10を軸部材
16A,16Bに対して接着剤により固着しているが、
軸部材16A,16Bを樹脂製として円筒磁石10をイ
ンサート成形しても良い。また、円筒磁石10を磁性粉
を混入した熱可塑性樹脂材料で形成し、軸部材16A,
16Bと一体的に成形しても良い。また、円筒磁石10
の材料として熱硬化性樹脂を用い、コンプレッション法
で成形しても良い。一方、図2に示すように、雄磁気ネ
ジ11A,11Bの外側には、僅かな隙間を介して雌磁
気ネジ26を備える搬送台12が、一対の直線ガイド2
7によりベース板22に対して摺動可能に保持されてい
る。雄磁気ネジ11A,11B及び雌磁気ネジ26につ
いては、後で詳細に説明する。
【0020】そして、図2に示すように、モータ側中間
支持軸15には、回転力を伝達するための従動側プーリ
18が固設されている。また、ベース板22の下面に
は、モータ23がブラケット21により固設されてい
る。モータ23の出力軸には、駆動側プーリ20が固設
されており、従動側プーリ18と駆動側プーリ20と
は、タイミングベルト19により連結されている。これ
らモータ23、駆動側プーリ20、タイミングベルト1
9及び従動側プーリ18により、駆動軸であるモータ側
中間支持軸15を駆動するための伝達手段を構成してい
る。
【0021】次に、駆動軸に形成された雄磁気ネジ11
A,11Bについて、図3及び図4に基づいて詳細に説
明する。図3は、雄磁気ネジ11A,11B、モータ側
中間支持軸15を駆動するための伝達手段を示す拡大断
面図であり、図4は雄磁気ネジ11A,11Bの外観側
面、及びスライダー12の断面を示す図面である。軸部
材16A,16Bは、モータ側中間支持軸15に対して
嵌挿されている。そして、軸部材16A,16Bは、モ
ータ側中間支持軸15に対して固定ネジ36により固定
される。軸芯をなす軸部材16A,16Bの外周に短尺
状の円筒磁石10が覆装されている。軸部材16A,1
6Bとしては、磁性材料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケ
ル、コバルト若しくはこれらを主成分とする合金その他
の化合物等)が使用される。また、円筒磁石10の外周
表面には、図4に示すように、螺旋状に連続して着磁さ
れたS極着磁帯32A、及びN極着磁帯31Aが交互に
形成されている。このN極着磁帯31A及びS極着磁帯
32Aにより雄磁気ネジ11Aが構成されている。
【0022】次に、搬送台12の構成について説明す
る。ここで、図5は図1のB−B断面図である。搬送台
12は、所定厚さの板材によって形成され、その下面中
央には駆動軸の軸線に沿って半円筒形状の溝が形成され
ている。そして、溝には半円筒磁石34が固着されてお
り、半円筒磁石34の表面には、螺旋状に連続して着磁
されたN極着磁帯33及びS極着磁帯35が交互に形成
されている。このN極着磁帯33及びS極着磁帯35に
より雌磁気ネジ26が構成されている。
【0023】半円筒磁石34の内径は、雄磁気ネジ11
A,11Bが形成された円筒磁石10の外径より少し大
径である。すなわち、図4に示すように、N極着磁帯3
3及びS極着磁帯35が、半円筒磁石34の内周表面に
螺旋状に形成され、隣接するもの同士の極性が逆向きと
なるように着磁されて構成されている。また、搬送台1
2の下面には、溝を挟んで並列するように2本のガイド
フォロア27aが固設され、ベース板22上に固設され
た2本の直線ガイド27に沿って滑るように係設されて
いる。ガイドフォロア27a及び直線ガイド27によ
り、搬送台12の中心を防止している。
【0024】次に、このような構成による磁気ネジ搬送
装置の作用について説明するが、この磁気ネジ搬送装置
を動作させるに先だって雄磁気ネジ雄磁気ネジ11A,
11Bの各々に形成されたN極着磁帯31A,31B及
びS極着磁帯32A,32Bの各々のピッチを合わせる
ことが必要である。通常、本実施の形態のように雄磁気
ネジ11A,11Bが分割して構成されたものでは、雌
磁気ネジ26がその分離部分をスムーズに移動するため
に行なう雄磁気ネジ11A,11Bのピッチ合わせが一
般的に困難である。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置で
は、先ず全ての固定ネジ36を緩め、雄磁気ネジ11A
上で搬送台12を手動でスライドさせる。すると、磁力
によって雄磁気ネジ11Aが、モータ側中間支持軸15
に対して回転して、雄磁気ネジ11Aと雌磁気ネジ26
とが一致する位置関係となる。その後、固定ネジ36を
締めることにより、軸部材16Aをモータ側中間支持軸
15に対して固定する。
【0025】次に、雄磁気ネジ11Bにも同じように、
軸部材16Bをモータ側中間支持軸15に対して自由に
回転できる状態で、その上を搬送台12を軸方向にスラ
イドして復動させる。すると、搬送台12の雌磁気ネジ
26と、雄磁気ネジ11Bとの磁力により、軸部材16
Bが回転して、雄磁気ネジ11Bと雌磁気ネジ26とが
一致する位置関係となる。その後、固定ネジ36を締め
ることにより、軸部材16Bをモータ側中間支持軸15
に対して固定する。そこで、雄磁気ネジ11A,11B
は、その上をスライドする雌磁気ネジ26に対応する回
転位置に設定されるため、分離された部分で連続してい
るかのように、螺旋状に着磁された着磁帯のピッチが揃
うこととなる。
【0026】このようにして、雄磁気ネジ11A,11
Bの位置が設定されると、本実施の形態の磁気ネジ搬送
装置は次のようにして作用する。先ず、モータ23を停
止させ駆動軸を回転させないときは、雄磁気ネジ11
A,11Bと搬送台2の雌磁気ネジ26との磁力によ
り、両者の吸引し合う極性の着磁帯が相対する位置で停
止している。次に、モータ23を回転させると、その回
転が伝達手段である駆動側プーリ20、タイミングベル
ト19、従動側プーリ18を介してモータ側中間支持軸
15に伝達される。すると、雄磁気ネジ11A,11B
の回転により、そのN極着磁帯31A及びS極着磁帯3
2Aは螺進する動きを見せる。かかる螺進動に伴い、回
転できない搬送台12の雌磁気ネジ26のN極着磁帯3
3及びS極着磁帯35も追随しようとする。そして、搬
送台12においては軸方向には特に力が作用せず中立で
ある。このため搬送台12は、駆動軸の回転に伴い直線
ガイド27に沿って移動する。
【0027】以上詳細に説明したように、本実施の形態
の磁気ネジ搬送装置によれば、(a)雄磁気ネジ11
A,11Bが軸方向に2以上に分割されていて、その分
割された雄磁気ネジ11A,11B間にあって、軸部材
16A,16Bに回転を伝達する駆動側プーリ20、タ
イミングベルト19、従動側プーリ18を有し、(b)
軸部材16A,16Bが回転されることによって、搬送
台12が分割された雄磁気ネジ11A,11Bの両側に
自在に移動するので、雄磁気ネジ自体が長くなっても途
中でたわむことなく水平を保つことができる。従って、
磁気ネジ搬送装置が長尺なものの場合、雄磁気ネジ11
と雌磁気ネジ26との距離が極めて小さくても、接触を
起こすことなく非接触状態でのスライドを可能とした。
また、ロボットハンド24に取り付けた時に、ロボット
ハンドの中心付近にモータ23等の伝達手段を配置でき
るため、バランスを良くすることができる。また、雄磁
気ネジ11の両端部まで有効に利用することができる。
【0028】また、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置に
よれば、分割された雄磁気ネジ11A,11Bの少なく
とも一方が、モータ側中間支持軸15に対して回転可能
に係設されていて、雄磁気ネジ11A,11Bをモータ
側中間支持軸15に対して所定の回転位置で固定可能な
固定ネジ36を有しているので、雄磁気ネジ11A,1
1Bの各々の着磁帯のピッチを容易に合わせることがで
きる。
【0029】また、軸部材16A,16Bのたわみを防
止したことにより、雄磁気ネジ11A,11Bと雌磁気
ネジ26との距離を更に小さくすることが可能となっ
た。ここで、磁気的吸引力は、次式で表わされるように
磁極間の距離の2乗に反比例して増大する。 F= (1/2)U*μS/l2 U:磁石の起磁力 μ:透磁率 l:磁極間の距離 S:対面する磁石面積 そのため、仮にギャップを1/2にすれば吸引力は4倍
になり、雌磁気ネジ26を半円筒形にしたことによる1
/2を差し引いても2倍の吸引力を得ることができる。
従って、より精度の高い制御を行なうことが可能となっ
た。
【0030】次に、本発明の第二の実施の形態の磁気ネ
ジ搬送装置について図6に基づいて説明する。基本的な
構成等は、第一の実施の形態と同じなので、同じ構成部
品については同じ符号を付して説明を省略し、異なる部
分のみ説明する。すなわち、第一雄磁気ネジ11の螺旋
の傾斜が図6に示すように右下がりであるのに対して、
第二雄磁気ネジ42の着磁帯44,45の螺旋の傾斜が
左下がりであって、逆向きである。また、第一雄磁気ネ
ジ11に対応して第一搬送台12に形成された第一雌磁
気ネジ26は第一雄磁気ネジの裏側に対応して図6に示
すように、左下がりであるのに対して、第二雄磁気ネジ
42に対応して第二搬送台41に形成された第二雌磁気
ネジ43は第二雄磁気ネジの裏側に対応して図6に示す
ように、右下がりである。そして、モータ側中間支持軸
15が、伝達手段であるモータ23、駆動側プーリ2
0、タイミングベルト19、従動側プーリ18により回
転されることにより、第一搬送台12と第二搬送台41
とは逆へ方向に移動してお互いに離間する。
【0031】以上説明したように、第二の実施の形態の
磁気ネジ搬送装置によれば、伝達手段18,19,20
の両側で雄磁気ネジ11,42の螺旋の方向を逆向きに
しているので、第一雄磁気ネジ11が回転したとき、例
えば第一磁気ネジ11の磁力を受けた第一雌磁気ネジ2
6を備える第一搬送台は左方向に移動する。そして、同
時に回転する第二磁気ネジ42の磁力を受けた第二雌磁
気ネジ43を備える第二搬送台41は、第一搬送台12
とは、逆方向の右側に移動する。これにより、第一搬送
台12と第二搬送台41とを中心から同時に離間させた
り、集合させることができる。ここで、両者の螺旋の傾
斜角度の絶対値を変化させれば、離間する速度等を第一
搬送台と第二搬送台とで変更することが可能である。
【0032】なお、本発明は、上記実施の形態に示した
ものに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない
範囲で様々な変更が可能である。例えば、上記実施の形
態では駆動軸1を2分割にしたが、駆動軸を更に長尺に
してこれ以上に分割することに問題はない。また、実施
の形態では、モータ側中間支持軸15、端部支持軸14
A,14Bに分割したが、これらに換えて1本の支持軸
にしてもたわみが生じることはないので問題はない。
【0033】
【発明の効果】本発明の磁気ネジ搬送装置は、(a)雄
磁気ネジが軸方向に2以上に分割されていて、その分割
された雄磁気ネジ間にあって、駆動軸に回転を伝達する
伝達手段と、分割された雄磁気ネジの少なくとも一方
が、軸体に対して回転可能に係設されていて、雄磁気ネ
ジを雌磁気ネジに対して位置合わせをした状態で軸体に
して所定の回転位置で固定可能な固定部材とを有し、
駆動軸が伝達手段により回転されることによって、搬送
台が伝達手段を通過して分割された雄磁気ネジの両側に
自在に移動するので、雄磁気ネジ自体が長くなっても途
中でたわむことなく水平を保つことができる。従って、
磁気ネジ搬送装置が長尺なものの場合、雄磁気ネジと雌
磁気ネジとの距離が極めて小さくても、接触を起こすこ
となく非接触状態でのスライドを可能とした。また、ロ
ボットハンドに取り付けた時に、ロボットハンドの中心
付近にモータ等の伝達手段を配置できるため、バランス
を良くすることができる。また、雄磁気ネジの両端部ま
で有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる磁気ネジ搬送装置の第一実施の
形態の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】雄磁気ネジ11A,11B及び伝達手段の構成
を示す断面図である。
【図4】雄磁気ネジ11A,11Bと雌磁気ネジ26と
の関係を示す部分断面図である。
【図5】図1におけるB−B断面図である。
【図6】第二の実施の形態の磁気ネジ搬送装置における
雄磁気ネジ11A,11B及び伝達手段の構成を示す断
面図である。
【図7】従来の磁気ネジ搬送装置の断面を示した図であ
る。
【図8】従来の磁気ネジ搬送装置に生じるたわみを示し
た図である。
【符号の説明】
11 雄磁気ネジ 12 搬送台 15 モータ側中間支持軸 16 軸部材 18 従動側プーリ 19 タイミングベルト 20 駆動側プーリ 23 モータ 26 雌磁気ネジ 35 固定ネジ 41 第二搬送台 42 第二雄磁気ネジ 43 第二雌磁気ネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−176850(JP,A) 特開 平7−19309(JP,A) 特開 平9−68260(JP,A) 特開 平9−72401(JP,A) 実開 平5−47598(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 25/20 - 25/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な軸体の周囲に嵌合され、S極
    及びN極の帯状磁石が交互に螺旋状に着磁された雄磁気
    ネジを備える駆動軸と、該雄磁気ネジに対応した内周面
    にS極及びN極の磁石が交互に螺旋状に着磁された半円
    筒形状の雌磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネ
    ジと雌磁気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸
    の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁気ネジ搬送
    装置において、 前記雄磁気ネジが軸方向に2以上に分割されていて、そ
    の分割された雄磁気ネジ間にあって、前記駆動軸に回転
    を伝達する伝達手段と、 前記分割された雄磁気ネジの少なくとも一方が、前記軸
    体に対して回転可能に係設されていて、前記雄磁気ネジ
    を前記雌磁気ネジに対して位置合わせをした状態で前記
    軸体に対して所定の回転位置で固定可能な固定部材とを
    有し、 前記駆動軸が前記伝達手段により回転されることによっ
    て、前記搬送台が前記伝達手段を通過して前記分割され
    た雄磁気ネジの両側に自在に移動する ことを特徴とする
    磁気ネジ搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する磁気ネジ搬送装置に
    おいて、前記分割された第一雄磁気ネジの螺旋の傾斜と第二雄磁
    気ネジの螺旋の傾斜とが逆向きであって、 前記第一雄磁気ネジに対応する第一雌磁気ネジを備える
    第一搬送台と、 前記第二雄磁気ネジに対応する第二雌磁気ネジを備える
    第二搬送台とを有し、 前記駆動軸が前記伝達手段により回転されることによ
    り、前記第一搬送台と前記第二搬送台とが逆方向に移動
    する ことを特徴とする磁気ネジ搬送装置。
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