JPH0959789A - 連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方法および装置 - Google Patents

連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方法および装置

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JPH0959789A
JPH0959789A JP23926595A JP23926595A JPH0959789A JP H0959789 A JPH0959789 A JP H0959789A JP 23926595 A JP23926595 A JP 23926595A JP 23926595 A JP23926595 A JP 23926595A JP H0959789 A JPH0959789 A JP H0959789A
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    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G3/00Apparatus for cleaning or pickling metallic material
    • C23G3/02Apparatus for cleaning or pickling metallic material for cleaning wires, strips, filaments continuously
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷延鋼帯のアルカリ洗浄槽内での停止汚れを
防止すると共に、品質の向上、安定操業を図る。 【解決手段】 連続焼鈍設備の入側において圧力0.1
〜0.5MPaの加圧アルカリ溶液噴霧とブラシロール
4によって冷延鋼帯1を脱脂洗浄したのち、高圧温水を
冷延鋼帯1に噴霧してリンス洗浄する連続焼鈍設備にお
ける冷延鋼帯の洗浄方法において、冷延鋼帯1の定常部
通過時は圧力2〜20MPaの範囲で加圧された高圧温
水を噴霧してリンス洗浄し、冷延鋼帯の非定常部、すな
わち、冷延鋼帯の溶接に際して冷延鋼帯が洗浄槽内で停
止してから溶接点が高圧温水洗浄槽9内を通過するまで
の間、圧力20MPa以上の高圧温水を噴霧してリンス
洗浄し、冷延鋼帯のアルカリ洗浄槽2内での停止汚れを
抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続焼鈍炉その
他の連続ラインにおける冷延鋼帯の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続焼鈍ラインにおける焼鈍炉入
側の一般的な設備としては、図7に示すとおり、ペイオ
フリール71で巻戻された冷延鋼帯72の先端部は、溶
接機73で先行冷延鋼帯72の後端部と溶接接続され、
鋼帯の脱脂、脱鉄粉等の洗浄を行うための洗浄装置74
においてアルカリ洗浄により脱脂、脱鉄粉されたのち、
入側ルーパー75を経由して連続焼鈍炉76に導入され
る。また、入側ルーパー75の前後には、ブライドルロ
ール77、78を設けて冷延鋼帯72の張力制御が行わ
れている。さらに、入側ルーパー75の中央部には、ス
テアリングロール79が配設され、冷延鋼帯72の蛇行
が防止されている。
【0003】冷延鋼帯は、一般に熱延鋼帯を冷間圧延機
を用いて所定の板厚まで冷間圧延することにより製造さ
れ、その後必ず鋼帯の洗浄が行われたのち、後工程へと
送られる。これは冷延鋼帯には、冷間圧延する際にロー
ルや鋼帯の冷却および潤滑を目的として噴射された圧延
油や、機械油、鉄粉、塵芥等の異物が表面に付着してお
り、後工程の処理ラインを汚損したり、製品に残存した
場合は表面の汚れとして商品価値を著しく損なうのを防
止するためである。冷延鋼帯は、後工程が連続焼鈍ライ
ンであっても、連続焼鈍ラインの入側で再度洗浄を行う
場合が多い。
【0004】このような冷延鋼帯の洗浄装置は、一般に
脱脂のための薬液としてアルカリ性の薬剤に冷延鋼帯を
浸漬し、冷延鋼帯の表面に近接して対設した電極によっ
てアルカリ薬液の電気分解を行い、冷延鋼帯の表面から
水素、酸素の気泡を発生させ、この気泡により表面の汚
れを持ち上げて剥落させる電解洗浄を施すか、あるい
は、冷延鋼帯の両面にアルカリ薬液を噴射し、同時にブ
ラシロールによって冷延鋼帯の両面をブラッシングする
ブラシスクラバーが一般的に用いられている。
【0005】ブラシスクラバー方式の洗浄装置は、アル
カリ薬液により冷延鋼帯の洗浄を行うと、冷延鋼帯表面
に付着している鉄粉が油分と共にアルカリ薬液中に混入
し、冷延鋼帯洗浄後のアルカリ薬液は洗浄前に比較して
汚れることとなる。しかし、冷延鋼帯表面に付着してい
た圧延油や機械油中の油分は、アルカリ薬液中のアルカ
リと化学的に反応して鹸化する。このため、アルカリ薬
液の汚れは、冷延鋼帯表面に付着して油分や鉄粉を除去
する能力を実用上低化させないことが知られており、ア
ルカリ薬液を循環させて繰り返し洗浄に使用し、アルカ
リ薬液のコストを低減させるのが一般的である。
【0006】上記のような従来の連続焼鈍設備において
は、先行冷延鋼帯の後端部と後行冷延鋼帯の先端部を接
続するために溶接機によって溶接を行うが、溶接が完了
するまでの間は冷延鋼帯は洗浄装置内で完全に停止して
いる。したがって、その間冷延鋼帯はアルカリ薬液に浸
漬されて停滞した状態となるため、溶接が完了して冷延
鋼帯が搬送されはじめると、冷延鋼帯の洗浄装置4内に
停止していた部分は、他の部分、例えば、冷延鋼帯の洗
浄装置外の部分と比較すると、鋼帯表面にアルカリ変色
が生じるといった問題がある。
【0007】また、アルカリ薬液は、冷延鋼帯表面に付
着している油分や鉄粉の混入の増加と共に、発泡性が増
大して洗浄能力が低下する。実操業においては、洗浄槽
および循環タンク内で著しく発泡し、溢れ出ることによ
る周辺機器の汚損、アルカリ薬液の損失などの問題が大
きい。
【0008】さらに、アルカリ薬液の汚れは、アルカリ
薬液による冷延鋼帯の脱脂洗浄を行ったのち、冷延鋼帯
に付着しているアルカリ薬液をリンガーロールで十分に
絞り取ると共に、その後温水洗浄により十分にリンスを
施さなければ、洗浄後の冷延鋼帯表面の清浄性を損なう
こととなり、後工程および製品に至るまで悪影響を及ぼ
すという問題点を有している。
【0009】上記冷延鋼帯の洗浄装置内での停止汚れを
防止する方法としては、図8に示すとおり、連続焼鈍炉
86の入側にペイオフリール81から順に溶接機82、
洗浄装置83、入側ルーパー84を配置してなる連続焼
鈍設備において、溶接機82と洗浄装置83との間に、
鋼帯85の溶接に際して鋼帯85が前記洗浄装置83内
で停止しないような容量を有するミニルーパー87を介
設し、鋼帯85が前記洗浄装置83内で停滞するために
生じる鋼帯汚れを解消する装置(特開平2−15932
3号公報)が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−159
323号公報に開示の装置は、既設の連続焼鈍炉に適用
する場合には、多大な設備費用を必要とする場合が多
い。さらに、特開平2−159323号公報に開示の装
置では、アルカリあるいは化学洗浄後の鋼帯表面のリン
ス性能を強化できないため、アルカリ薬液自体の汚れに
よる洗浄後の鋼帯表面の清浄性をさらに向上させること
は困難であり、電磁鋼板ではコーティング不良や磁気特
性に悪影響を及ぼすこととなり、溶融めっき鋼板ではめ
っき密着性に悪影響を及ぼすこととなる。
【0011】この発明の目的は、洗浄槽の入側にミニル
ーパーを介設することなく、アルカリ洗浄槽内での冷延
鋼帯の停止汚れを防止すると共に、アルカリ薬液自体の
汚れに起因する洗浄後の鋼帯表面の清浄性劣化を防止
し、品質の向上、安定操業が図れ、低コストでかつ小ス
ペースで連続焼鈍ライン入側での冷延鋼帯の脱脂洗浄で
きる連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方法および装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた。その結果、アルカ
リ洗浄槽の次段に高圧温水洗浄槽を設け、冷延鋼帯の溶
接に際して冷延鋼帯が洗浄槽内で停止してから溶接点が
高圧温水洗浄槽内を通過するまでの間、圧力20MPa
以上の高圧温水を噴霧してリンス洗浄することによっ
て、アルカリ洗浄槽内での冷延鋼帯の停止汚れを防止で
きると共に、アルカリ薬液自体の汚れに起因する洗浄後
の鋼帯表面の清浄性劣化を防止できることを究明し、こ
の発明に到達した。
【0013】すなわちこの発明は、連続焼鈍設備の入側
において圧力0.1〜0.5MPaの加圧アルカリ溶液
噴霧とブラシロールによって冷延鋼帯を脱脂洗浄したの
ち、高圧温水を冷延鋼帯に噴射してリンス洗浄する連続
焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方法において、冷延鋼
帯の定常部通過時は圧力2〜20MPaの範囲で加圧さ
れた高圧温水を噴射してリンス洗浄し、冷延鋼帯の非定
常部、すなわち、冷延鋼帯の溶接に際して冷延鋼帯が洗
浄槽内で停止してから溶接点が高圧温水洗浄槽内を通過
するまでの間、圧力20MPa以上の高圧温水を噴射し
てリンス洗浄し、冷延鋼帯のアルカリ洗浄槽内での停止
汚れを抑制することを特徴とする連続焼鈍設備における
冷延鋼帯の洗浄方法である。
【0014】また、この発明は、連続焼鈍設備の入側に
設けたアルカリ溶液噴霧ノズルとブラシロールからなる
アルカリ洗浄槽と、その下流に設置された高圧ポンプと
高圧温水噴射ノズルからなる高圧温水洗浄槽と、冷延鋼
帯の溶接による停止から溶接点の高圧温水洗浄槽通過を
検出する検出器と、該検出器による冷延鋼帯の溶接によ
る停止から溶接点の高圧温水洗浄槽内通過を検出するま
での間、高圧温水噴射ノズルから20MPa以上の高圧
温水を噴霧させる温水圧力制御部とからなることを特徴
とする連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄装置であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明は、図1に示すとおり、
冷延鋼帯1には、アルカリ洗浄槽2においてスプレーヘ
ッダー3から0.1MPa以上に加圧されたアルカリ溶
液が噴射されると共に、ブラシロール4によるブラッシ
ングを受ける。スプレーヘッダー3から0.1MPa以
上で噴射されたアルカリ溶液は、冷延鋼帯1表面の油
分、鉄粉等の付着物を濡らし、冷延鋼帯1と付着物の界
面に浸透して付着力を緩める。ブラシロール4は、冷延
鋼帯1表面に付着している油分、鉄粉等のアルカリ溶液
への混入を最小限に止めながら、冷延鋼帯1表面の油
分、鉄粉等とアルカリ溶液を十分に鹸化反応させるのに
使用される。したがって、ブラシロール4は、線径の細
いものを使用すると共に、圧下量を調整することが必要
である。
【0016】アルカリ洗浄槽2でアルカリ洗浄された冷
延鋼帯1は、リンガーロール5により表面のアルカリ溶
液が絞り取られたのち、温水粗洗浄槽6においてスプレ
ーヘッダー7から0.1MPaに加圧された温水が噴霧
されると共に、ブラシロール8によるリンス粗洗浄を受
ける。温水粗洗浄槽6においてリンス粗洗浄された冷延
鋼帯1は、高圧温水洗浄槽9内においてスプレーノズル
10から高圧温水ポンプ11により昇圧された高圧温水
の噴射を受け、水圧によってアルカリ溶液と油分、鉄粉
との鹸化反応して生成した汚れが除去される。
【0017】この場合、冷延鋼帯1の定常部において
は、スプレーノズル10からの吐出圧は2〜20MPa
の間で調整される。また、先行冷延鋼帯1の後端部へ後
行冷延鋼帯1の先端部を溶接のため、冷延鋼帯1が停止
してから溶接を開始し、溶接点が高圧温水洗浄槽9内を
通過するまでの間は、高圧温水洗浄槽9の出口に設けた
光センサ12によって溶接点の近傍に設けた穿孔を検知
することにより溶接点通過を認知し、温水圧力制御部1
3により圧力調整弁14を操作してスプレーノズル10
からの吐出圧を25MPaに調整すると共に、ラインス
ピードを強制的に10m/minに制御する。これによ
って、溶接によるライン停止時にアルカリ洗浄槽2内に
停留した冷延鋼帯1の非定常部の停止汚れは除去され
る。
【0018】使用後の温水は、管15により図示しない
廃液処理工程に送られる。また、高圧温水リンス洗浄さ
れて清浄化した冷延鋼帯1は、リンガーロール16によ
り表面の温水が絞り取られたのち、次の連続焼鈍設備に
搬送される。なお、前記温水粗洗浄槽6は、特に設けな
くても同様の効果を得ることができることは云うまでも
ない。
【0019】この発明において、アルカリ溶液の噴射圧
力を0.1〜0.5MPaとしたのは、アルカリ溶液の
脱脂洗浄を油分、鉄粉等の付着物を濡らし、冷延鋼帯1
と付着物の界面に浸透して付着力を緩める程度に止める
ことによって、油分、鉄粉等のアルカリ溶液中への混入
を最小限に止め、アルカリ溶液の発泡を抑制するため
で、0.1MPa未満ではその効果が十分でなく、0.
5MPaを超えると油分、鉄粉等のアルカリ溶液中への
混入が増大し、アルカリ溶液の発泡問題が生じるからで
ある。
【0020】また、この発明において、冷延鋼帯1の定
常部への高圧リンス洗浄の高圧水噴射圧力を2〜20M
Paとしたのは、2MPa未満では脱油率、脱鉄率、脱
アルカリ率が従来のリンス洗浄と大差がなく、また、2
0MPaを超えると脱油率、脱鉄率、脱アルカリ率のそ
れ以上の向上が望めないからである。さらに、この発明
において、冷延鋼帯1の非定常部への高圧リンス洗浄の
高圧水噴射圧力を20MPa以上としたのは、20MP
a未満では、溶接停止時にアルカリ洗浄槽内に停滞時に
付着した汚れが十分に除去できないからである。
【0021】この発明における溶接点の高圧温水洗浄槽
9内の通過の検出は、前記した溶接点の近傍に設けた穿
孔を光センサ12により検知する方式に限定されるもの
ではなく、冷延鋼帯1の移動量を高圧温水洗浄槽9出口
までトラッキングしても同様の処理を行うことができ
る。
【0022】
【実施例】図1に示すアルカリ洗浄槽2において、60
℃の水酸化ナトリウム水溶液(濃度3%)を、板厚0.
5mm、板幅700mmの冷延鋼帯1をライン速度90
m/minで搬送中、冷延鋼帯表面に圧力0.1MPa
で噴射し、ブラシロール4によって十分に鹸化反応させ
たのち、リンガーロール5で表面に付着した水酸化ナト
リウム水溶液を絞り取った。次いで冷延鋼帯1は、温水
粗洗浄槽6でスプレーヘッダー7からの圧力0.1MP
aの温水噴射とブラシロール8によるリンス粗洗浄を受
けさせることなく、高圧温水洗浄槽9へと導入し、鋼板
定常部に対しスプレーノズル10から総水量160〜3
80l/minで60℃の温水を圧力2MPaから20
MPaまで変化させて表面に噴射距離200mmで噴射
した。
【0023】一方、鋼板非定常部、すなわち、冷延鋼帯
1の溶接に際して鋼帯が洗浄槽内で停止してから、溶接
点が高圧温水洗浄槽9を通過するまでの間は、温水圧力
制御部13により圧力調整弁14を操作し、圧力25M
Paに昇圧して60℃の温水を表面に噴射距離200m
mで噴射した。この時の冷延鋼帯停止→溶接→冷延鋼帯
徐動開始までに要した溶接時間は、約30秒であった。
高圧温水リンス洗浄後の冷延鋼帯1は、リンガーロール
16で温水を絞り取ったのち、鋼板定常部および停止時
アルカリ洗浄槽中心停止部近傍の高圧温水リンス洗浄後
の冷延鋼帯1の洗浄性を調査した。冷延鋼帯1の洗浄性
は、高圧温水リンス洗浄後の冷延鋼帯1表面の脱油率、
脱鉄率、脱アルカリ率により評価した。なお、脱油率
は、冷延鋼帯表面の残留油分を溶剤抽出による重量法に
より、脱鉄率は、残留鉄分を酸分解したのち、プラズマ
発光分析の1種であるICP(Inductively
Coupled Plasma Atomic Em
ission Stectrometry)発光分析に
より、脱アルカリ率は、蛍光X線分析によるNa分析に
より求めた。その結果を図2〜図4に示す。次に高圧温
水リンス洗浄によるアルカリ洗浄槽内での停止汚れの抑
制効果を、横軸に溶接停止時鋼帯のアルカリ洗浄槽中心
停止点からの距離を取って図5、図6に従来技術での脱
油率、脱鉄率と共に示す。
【0024】また、比較のため従来技術として、アルカ
リ洗浄槽2において、60℃の水酸化ナトリウム水溶液
(濃度3%)を、板厚0.5mm、板幅700mmの冷
延鋼帯1をライン速度90m/minで搬送中、冷延鋼
帯表面に圧力0.1MPaで噴射し、ブラシロール4に
よって十分に鹸化反応させたのち、リンガーロール5で
表面に付着した水酸化ナトリウム水溶液を絞り取った。
次いで冷延鋼帯1は、温水粗洗浄槽6でスプレーヘッダ
ー7からの圧力0.1MPaで噴射される総水量300
〜580l/minの60℃の温水噴射とブラシロール
8によるリンス粗洗浄を行ったのち、高圧温水洗浄槽9
内での高圧温水リンス洗浄を行うことなく、リンガーロ
ール16で表面に付着した温水を絞り取ったのち、洗浄
性を評価した。その結果を図2〜図4にそれぞれ黒△印
で示す。
【0025】図2〜図4に示すとおり、高圧温水圧力の
上昇と共に、洗浄性、すなわち、脱油率、脱鉄率、脱ア
ルカリ率共に向上しており、高圧温水の圧力が高いほど
洗浄性に与える影響が大きい。また、鋼板定常部におけ
るこの発明方法は、黒△印で示す従来技術に比較して、
脱油率で1.35〜2.50倍、脱鉄率で1.52〜
3.03倍、脱アルカリ率で2.11〜5.26倍と大
幅に向上している。しかしながら、高圧温水圧力が20
MPaを超えると、鋼板定常部における脱油率、脱鉄
率、脱アルカリ率のそれ以上に向上しないことが判明し
た。
【0026】また、図5、図6に示すとおり、25MP
aの高圧温水リンス洗浄実施時には、従来技術に比較し
て鋼帯の停止汚れ抑制効果は、脱鉄率で約3倍、脱油率
で約2.3倍得られた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたとおり、アルカリ洗浄槽の後
段に高圧温水リンス洗浄装置を設置したこの発明によれ
ば、冷延鋼帯定常部での鋼板洗浄性を向上できると共
に、溶接停止によるアルカリ洗浄槽内の停止汚れも抑制
できるので、冷延鋼帯の表面品質の向上、安定操業に大
きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の連続焼鈍ラインのアルカリ洗浄槽と
温水粗洗浄槽と高圧温水洗浄槽の配置を示す概略系統図
である。
【図2】実施例における鋼板定常部の高圧温水圧力と脱
油率との関係を示すグラフである。
【図3】実施例における鋼板定常部の高圧温水圧力と脱
鉄率との関係を示すグラフである。
【図4】実施例における鋼板定常部の高圧温水圧力と脱
アルカリ率との関係を示すグラフである。
【図5】実施例における停止時アルカリ洗浄槽中央位置
からの距離と脱鉄率との関係を示すグラフである。
【図6】実施例における停止時アルカリ洗浄槽中央位置
からの距離と脱油率との関係を示すグラフである。
【図7】従来の連続焼鈍ラインの概略系統図である。
【図8】特公平2−159323号公報に開示の連続焼
鈍ラインの概略系統図である。
【符号の説明】
1、72 冷延鋼帯 2 アルカリ洗浄槽 3、7 スプレーヘッダー 4、8 ブラシロール 5、16 リンガーロール 6 温水粗洗浄槽 9 高圧温水洗浄槽 10 スプレーノズル 11 高圧温水ポンプ 12 光センサ 13 温水圧力制御部 14 圧力調整弁 15 管 71、81 ペイオフリール 73、82 溶接機 74、83 洗浄装置 75、84 入側ルーパー 76、86 連続焼鈍炉 77、78 ブライドルロール 79 ステアリングロール 85 鋼帯 87 ミニルーパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続焼鈍設備の入側において圧力0.1
    〜0.5MPaの加圧アルカリ溶液噴霧とブラシロール
    によって冷延鋼帯を脱脂洗浄したのち、高圧温水を冷延
    鋼帯に噴霧してリンス洗浄する連続焼鈍設備における冷
    延鋼帯の洗浄方法において、冷延鋼帯の定常部通過時は
    圧力2〜20MPaの範囲で加圧された高圧温水を噴霧
    してリンス洗浄し、冷延鋼帯の非定常部、すなわち、冷
    延鋼帯の溶接に際して冷延鋼帯が洗浄槽内で停止してか
    ら溶接点が高圧温水洗浄槽内を通過するまでの間、圧力
    20MPa以上の高圧温水を噴霧してリンス洗浄し、冷
    延鋼帯のアルカリ洗浄槽内での停止汚れを抑制すること
    を特徴とする連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 連続焼鈍設備の入側に設けたアルカリ溶
    液噴霧ノズルとブラシロールからなるアルカリ洗浄槽
    と、その下流に設置された高圧ポンプと高圧温水噴射ノ
    ズルからなる高圧温水洗浄槽と、冷延鋼帯の溶接による
    停止から溶接点の高圧温水洗浄槽内通過を検出する検出
    器と、該検出器による冷延鋼帯の溶接による停止から溶
    接点の高圧温水洗浄槽内通過を検出するまでの間、高圧
    温水噴射ノズルから20MPa以上の高圧温水を噴霧さ
    せる温水圧力制御部とからなることを特徴とする連続焼
    鈍設備における冷延鋼帯の洗浄装置。
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