JPH09234507A - 冷間圧延鋼板の洗浄方法 - Google Patents
冷間圧延鋼板の洗浄方法Info
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- JPH09234507A JPH09234507A JP4109996A JP4109996A JPH09234507A JP H09234507 A JPH09234507 A JP H09234507A JP 4109996 A JP4109996 A JP 4109996A JP 4109996 A JP4109996 A JP 4109996A JP H09234507 A JPH09234507 A JP H09234507A
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- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来技術と同等以上の洗浄度が得られ、かつ
鋼板の破断が防止可能な冷間圧延後の鋼板の新しい洗浄
方法を提供する。 【解決手段】 冷間圧延鋼板の焼鈍に先立つ洗浄方法で
あって、前記鋼板を、洗浄タンク内に通板し、かつ該洗
浄タンク内の洗浄液中において前記鋼板に高圧の液体を
噴射し洗浄を行うことを特徴とする。
鋼板の破断が防止可能な冷間圧延後の鋼板の新しい洗浄
方法を提供する。 【解決手段】 冷間圧延鋼板の焼鈍に先立つ洗浄方法で
あって、前記鋼板を、洗浄タンク内に通板し、かつ該洗
浄タンク内の洗浄液中において前記鋼板に高圧の液体を
噴射し洗浄を行うことを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷間圧延を経た鋼
板に付着した、圧延油、鉄粉およびそれらの反応生成物
である鉄石けんなどの圧延残留物を除去する、冷間圧延
鋼板の洗浄方法に関する。
板に付着した、圧延油、鉄粉およびそれらの反応生成物
である鉄石けんなどの圧延残留物を除去する、冷間圧延
鋼板の洗浄方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】鋼板の冷間圧延・焼鈍工程においては、
焼鈍の前工程として、圧延後の鋼板に付着した圧延残留
物を除去するために、冷間圧延鋼板の洗浄が行われる。
冷間圧延後の鋼板の洗浄装置では、一般に、鋼板のアル
カリ水溶液への浸漬、アルカリ電解溶液への浸漬、およ
びこれらに付随するブラッシングによって鋼板の洗浄が
行われている。
焼鈍の前工程として、圧延後の鋼板に付着した圧延残留
物を除去するために、冷間圧延鋼板の洗浄が行われる。
冷間圧延後の鋼板の洗浄装置では、一般に、鋼板のアル
カリ水溶液への浸漬、アルカリ電解溶液への浸漬、およ
びこれらに付随するブラッシングによって鋼板の洗浄が
行われている。
【０００３】また最近では、特開平１−319693号公報に
おいて、連続焼鈍設備の入側に設けた洗浄装置におい
て、圧力８〜12kg/cm2・G の加圧温水スプレーにより、
鋼板の粗洗浄を行った後に、アルカリ電解洗浄を行う方
法が開示されている。しかしながら、従来の洗浄設備で
は、アルカリ浴として、粗洗浄タンクおよび電解洗浄タ
ンクの２槽を必要とするが、この場合タンク内の保守点
検時にアルカリ水溶液を抜き取らなければならず、メン
テナンス上の負荷が大きいという問題がある。
おいて、連続焼鈍設備の入側に設けた洗浄装置におい
て、圧力８〜12kg/cm2・G の加圧温水スプレーにより、
鋼板の粗洗浄を行った後に、アルカリ電解洗浄を行う方
法が開示されている。しかしながら、従来の洗浄設備で
は、アルカリ浴として、粗洗浄タンクおよび電解洗浄タ
ンクの２槽を必要とするが、この場合タンク内の保守点
検時にアルカリ水溶液を抜き取らなければならず、メン
テナンス上の負荷が大きいという問題がある。
【０００４】また、従来の洗浄設備では、上記各アルカ
リ洗浄タンクの出側にブラシスクラバが付設されるが、
このブラシスクラバにより、特に鋼板の溶接接合部また
は鋼板欠陥部で鋼板の破断が発生する問題があった。さ
らに、前記公報に開示された技術においても、従来の洗
浄工程と同様に、電解洗浄装置が必須であり、洗浄装置
を通過する際に鋼板が帯電し、主に黒鉛材から成るアー
スロールとの接触を余義なくされ、鋼板表面の汚れが誘
発される問題があった。
リ洗浄タンクの出側にブラシスクラバが付設されるが、
このブラシスクラバにより、特に鋼板の溶接接合部また
は鋼板欠陥部で鋼板の破断が発生する問題があった。さ
らに、前記公報に開示された技術においても、従来の洗
浄工程と同様に、電解洗浄装置が必須であり、洗浄装置
を通過する際に鋼板が帯電し、主に黒鉛材から成るアー
スロールとの接触を余義なくされ、鋼板表面の汚れが誘
発される問題があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解決し、従来技術と同等以上の洗浄度が得
られ、かつ鋼板の破断が防止可能な冷間圧延後の鋼板の
新しい洗浄方法を提供することを目的とする。
術の問題点を解決し、従来技術と同等以上の洗浄度が得
られ、かつ鋼板の破断が防止可能な冷間圧延後の鋼板の
新しい洗浄方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、冷間圧延後の鋼板に対し、洗浄タンク
内の洗浄液中で高圧の液体を噴射する方法を用いること
により、従来技術と同等以上の鋼板の洗浄度を得、鋼板
の破断を防止し、かつ電解洗浄装置、ブラシスクラバ、
アースロール、リンスタンクを省略して、洗浄装置の簡
素化を可能としたものである。
解決するために、冷間圧延後の鋼板に対し、洗浄タンク
内の洗浄液中で高圧の液体を噴射する方法を用いること
により、従来技術と同等以上の鋼板の洗浄度を得、鋼板
の破断を防止し、かつ電解洗浄装置、ブラシスクラバ、
アースロール、リンスタンクを省略して、洗浄装置の簡
素化を可能としたものである。
【０００７】すなわち、本発明は、冷間圧延鋼板の焼鈍
に先立つ洗浄方法であって、前記鋼板を、洗浄タンク内
に通板し、かつ該洗浄タンク内の洗浄液中において前記
鋼板に高圧の液体を噴射し洗浄を行うことを特徴とする
冷間圧延鋼板の洗浄方法である。前記本発明において
は、洗浄タンク内の洗浄液中の鋼板表面において、気泡
の破裂消滅時に発生する衝撃圧力により洗浄を行うこと
が好ましい。
に先立つ洗浄方法であって、前記鋼板を、洗浄タンク内
に通板し、かつ該洗浄タンク内の洗浄液中において前記
鋼板に高圧の液体を噴射し洗浄を行うことを特徴とする
冷間圧延鋼板の洗浄方法である。前記本発明において
は、洗浄タンク内の洗浄液中の鋼板表面において、気泡
の破裂消滅時に発生する衝撃圧力により洗浄を行うこと
が好ましい。
【０００８】また、前記本発明においては、圧力が６〜
500kgf/cm2・G である前記高圧の液体を噴射することが
好ましく、さらには、前記高圧の液体が、ｐＨが 6.0〜
8.0の水であることが好ましい。
500kgf/cm2・G である前記高圧の液体を噴射することが
好ましく、さらには、前記高圧の液体が、ｐＨが 6.0〜
8.0の水であることが好ましい。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者らは、前記問題点を解決するために鋭意
検討を行った結果、液体中に形成された気泡の破裂消滅
時に発生する衝撃圧力を利用した鋼板表面の洗浄に想到
した。
する。本発明者らは、前記問題点を解決するために鋭意
検討を行った結果、液体中に形成された気泡の破裂消滅
時に発生する衝撃圧力を利用した鋼板表面の洗浄に想到
した。
【００１０】すなわち、本発明者らは、対象とする冷間
圧延鋼板に対し水中で高圧水を噴射させる実験を行った
ところ、図１に示す洗浄水圧力と洗浄度の関係を得た。
すなわち、図１に示す結果から、洗浄水として従来法に
おけるアルカリ性洗浄液に代えて通常の中性の水を使用
した場合、洗浄水圧力が６ kgf/cm2・G 以上でキャビテ
ーションに起因する鋼板の洗浄効果が十分に得られるこ
とが分かった。
圧延鋼板に対し水中で高圧水を噴射させる実験を行った
ところ、図１に示す洗浄水圧力と洗浄度の関係を得た。
すなわち、図１に示す結果から、洗浄水として従来法に
おけるアルカリ性洗浄液に代えて通常の中性の水を使用
した場合、洗浄水圧力が６ kgf/cm2・G 以上でキャビテ
ーションに起因する鋼板の洗浄効果が十分に得られるこ
とが分かった。
【００１１】この結果は、液中において鋼板表面に高圧
の液体を噴射させることにより、液中に泡が形成され
（キャビテーション）、さらに形成された泡が高圧の液
体の噴射により破裂消滅し、その際に発生する衝撃圧
力、振動により、鋼板表面に付着していた圧延油、鉄粉
などが除去されるためと推定される。次に、高圧液体噴
射の鋼板への影響を調べるために、洗浄水圧力と鋼板表
面の壊食量の関係を実験により求めたところ、図２に示
すように、圧力が500kgf/cm2・G を超えるとキャビテー
ションに起因する衝撃圧力が過大となり、鋼板表面に壊
食現象が生ずることが分かった。
の液体を噴射させることにより、液中に泡が形成され
（キャビテーション）、さらに形成された泡が高圧の液
体の噴射により破裂消滅し、その際に発生する衝撃圧
力、振動により、鋼板表面に付着していた圧延油、鉄粉
などが除去されるためと推定される。次に、高圧液体噴
射の鋼板への影響を調べるために、洗浄水圧力と鋼板表
面の壊食量の関係を実験により求めたところ、図２に示
すように、圧力が500kgf/cm2・G を超えるとキャビテー
ションに起因する衝撃圧力が過大となり、鋼板表面に壊
食現象が生ずることが分かった。
【００１２】すなわち、本発明によれば、冷間圧延鋼板
に対し、洗浄液中で、好ましくは、圧力が６〜500kgf/c
m2・G の高圧の液体を噴射し、発生するキャビテーショ
ンを利用して、鋼板表面の油、鉄粉を除去するようにし
たから、従来方法で用いていた電解洗浄タンク、アース
ロール、アルカリ水溶液タンク、ブラシスクラバ、リン
スタンクを使用する必要がなくなり、しかも従来と同等
以上の洗浄度を得ることが可能となった。
に対し、洗浄液中で、好ましくは、圧力が６〜500kgf/c
m2・G の高圧の液体を噴射し、発生するキャビテーショ
ンを利用して、鋼板表面の油、鉄粉を除去するようにし
たから、従来方法で用いていた電解洗浄タンク、アース
ロール、アルカリ水溶液タンク、ブラシスクラバ、リン
スタンクを使用する必要がなくなり、しかも従来と同等
以上の洗浄度を得ることが可能となった。
【００１３】さらに、本発明の洗浄方法は非接触方式で
あり、鋼板の破断が生じない。なお、本発明における高
圧の液体、洗浄タンク１内の洗浄液としては、好ましく
は、浄水、イオン交換処理による純水または軟水、水道
水などの通常の水、水溶液、またはこれらの混合溶液な
どを用いることができるが、制限されるものではない。
あり、鋼板の破断が生じない。なお、本発明における高
圧の液体、洗浄タンク１内の洗浄液としては、好ましく
は、浄水、イオン交換処理による純水または軟水、水道
水などの通常の水、水溶液、またはこれらの混合溶液な
どを用いることができるが、制限されるものではない。
【００１４】また、この場合のｐＨは、焼鈍後に得られ
る鋼板の発錆の防止の面から、好ましくは 6.0〜8.0 、
さらに好ましくは 6.5〜7.5 の範囲が好ましい。さら
に、本発明においては、目的によっては、高圧の液体と
してアルカリ水溶液を用いてもよく、本発明の目的を損
なわない限り、液体の種類、組成は限定されるものでは
ない。
る鋼板の発錆の防止の面から、好ましくは 6.0〜8.0 、
さらに好ましくは 6.5〜7.5 の範囲が好ましい。さら
に、本発明においては、目的によっては、高圧の液体と
してアルカリ水溶液を用いてもよく、本発明の目的を損
なわない限り、液体の種類、組成は限定されるものでは
ない。
【００１５】さらに、これらの液体は予め加温すること
も好ましい。なお、本発明における高圧の液体の圧力と
は、高圧の液体の噴射ノズル入口部での圧力を示す。
も好ましい。なお、本発明における高圧の液体の圧力と
は、高圧の液体の噴射ノズル入口部での圧力を示す。
【００１６】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。図３は、本発明の１実施例を示す冷間圧延鋼板の
洗浄工程の概略説明図である。図３において、１は高圧
水洗浄タンク、２はリンガロール（液絞り取り用ロー
ル）、３はドライヤ、４はブライドルロール、５は高圧
水噴射ノズル、６はリンスタンク、７は鋼板ストリッ
プ、12は連続焼鈍設備を示す。
する。図３は、本発明の１実施例を示す冷間圧延鋼板の
洗浄工程の概略説明図である。図３において、１は高圧
水洗浄タンク、２はリンガロール（液絞り取り用ロー
ル）、３はドライヤ、４はブライドルロール、５は高圧
水噴射ノズル、６はリンスタンク、７は鋼板ストリッ
プ、12は連続焼鈍設備を示す。
【００１７】高圧水洗浄タンク１で、洗浄水中におい
て、鋼板表面に高圧水が噴射され、鋼板の洗浄が行われ
る。また、高圧水洗浄タンク１の内部は満水の状態にあ
り、高圧水洗浄タンク１の水中には４対の高圧水噴射ノ
ズル５が設置されている。搬送中の冷間圧延後の圧延油
が付着した鋼板ストリップ７は高圧水洗浄タンク１の水
中で、好ましくは圧力が６〜500kgf/cm2・G の高圧水が
噴射され、キャビテーションに起因する洗浄効果で鋼板
表面の油や鉄粉が除去され、ここで鋼板の洗浄は終了す
る。
て、鋼板表面に高圧水が噴射され、鋼板の洗浄が行われ
る。また、高圧水洗浄タンク１の内部は満水の状態にあ
り、高圧水洗浄タンク１の水中には４対の高圧水噴射ノ
ズル５が設置されている。搬送中の冷間圧延後の圧延油
が付着した鋼板ストリップ７は高圧水洗浄タンク１の水
中で、好ましくは圧力が６〜500kgf/cm2・G の高圧水が
噴射され、キャビテーションに起因する洗浄効果で鋼板
表面の油や鉄粉が除去され、ここで鋼板の洗浄は終了す
る。
【００１８】洗浄後の鋼板ストリップ７は、鋼板表面に
付着した水をリンガロール２で絞り取られ、ドライヤ３
で乾燥され、次の連続焼鈍設備12へと搬送される。前記
した図３の洗浄設備を用いて、高圧水噴射圧力：30 kgf
/cm2・G 、水量密度（＝鋼板単位面積当たりの高圧水噴
射量）：２l/m2、通板速度：30〜100m.p.m. の条件下で
鋼板の洗浄を行なった。
付着した水をリンガロール２で絞り取られ、ドライヤ３
で乾燥され、次の連続焼鈍設備12へと搬送される。前記
した図３の洗浄設備を用いて、高圧水噴射圧力：30 kgf
/cm2・G 、水量密度（＝鋼板単位面積当たりの高圧水噴
射量）：２l/m2、通板速度：30〜100m.p.m. の条件下で
鋼板の洗浄を行なった。
【００１９】なお、高圧水としては、ｐＨが 7.3の水を
使用し、リンスタンク６は貯液を行わず空槽とした。ま
た、図３に示す本発明に係わる洗浄設備に代えて、比較
のために、リンスタンク６、アルカリディップタンク
８、電解洗浄タンク９、ブラシスクラバ10およびアース
ロール11を備えた図４に示す従来法の洗浄設備を使用し
て、電流密度：４〜20A/dm2 、アルカリ濃度： 1.5〜5.
0 ％、通板速度：30〜 100m.p.m.の電解条件下で洗浄を
行なった。
使用し、リンスタンク６は貯液を行わず空槽とした。ま
た、図３に示す本発明に係わる洗浄設備に代えて、比較
のために、リンスタンク６、アルカリディップタンク
８、電解洗浄タンク９、ブラシスクラバ10およびアース
ロール11を備えた図４に示す従来法の洗浄設備を使用し
て、電流密度：４〜20A/dm2 、アルカリ濃度： 1.5〜5.
0 ％、通板速度：30〜 100m.p.m.の電解条件下で洗浄を
行なった。
【００２０】それぞれの方法で洗浄処理を行った鋼板表
面について、後記に示す方法で洗浄度を評価したとこ
ろ、従来法に従って洗浄した鋼板は、製品の合格基準を
満たす洗浄度は得られるが、操業を続けていくと、徐々
にアースロールによる汚れが発生した。すなわち、従来
法の場合、アースロール前後で洗浄度の指標である白色
度が５〜10％低減した。
面について、後記に示す方法で洗浄度を評価したとこ
ろ、従来法に従って洗浄した鋼板は、製品の合格基準を
満たす洗浄度は得られるが、操業を続けていくと、徐々
にアースロールによる汚れが発生した。すなわち、従来
法の場合、アースロール前後で洗浄度の指標である白色
度が５〜10％低減した。
【００２１】さらに、従来法では、ブラシスクラバによ
り、溶接点または板欠陥部での鋼板の破断がしばしば生
じた。これに対して、本発明の洗浄方法に従って洗浄し
た鋼板は、十分に良い洗浄度が得られ、また本発明の洗
浄方法によれば、電解洗浄タンクが不要であり、アース
ロールによる汚れ、すなわち白色度の低下は発生せず、
さらに非接触方式であり、鋼板の破断が生じなかった。
り、溶接点または板欠陥部での鋼板の破断がしばしば生
じた。これに対して、本発明の洗浄方法に従って洗浄し
た鋼板は、十分に良い洗浄度が得られ、また本発明の洗
浄方法によれば、電解洗浄タンクが不要であり、アース
ロールによる汚れ、すなわち白色度の低下は発生せず、
さらに非接触方式であり、鋼板の破断が生じなかった。
【００２２】〔洗浄度の評価方法：〕鋼板の汚れ度を調
べるもので、鋼板にメンディングテープを貼り付け、剥
離した後、剥離テープを分割し３枚重ねにした試料を、
色差測定計を用いて白色度を測定する方法で行なった。
なお、本実施例の図３では、従来の洗浄設備の付帯設備
に代えて、本発明に係わる高圧水洗浄タンク１を設置し
た場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、高圧水洗浄タンク１の前処理装置とし
て、目的に応じてホットディップタンク、または電解洗
浄タンクを併設したそれぞれの設備列としてもよく、ま
た本実施例の図３では、リンスタンクを空槽としたが、
リンス液による洗浄を併用する場合も本発明範囲に含ま
れる。
べるもので、鋼板にメンディングテープを貼り付け、剥
離した後、剥離テープを分割し３枚重ねにした試料を、
色差測定計を用いて白色度を測定する方法で行なった。
なお、本実施例の図３では、従来の洗浄設備の付帯設備
に代えて、本発明に係わる高圧水洗浄タンク１を設置し
た場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、高圧水洗浄タンク１の前処理装置とし
て、目的に応じてホットディップタンク、または電解洗
浄タンクを併設したそれぞれの設備列としてもよく、ま
た本実施例の図３では、リンスタンクを空槽としたが、
リンス液による洗浄を併用する場合も本発明範囲に含ま
れる。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、冷間圧延後の圧延油が
付着した鋼板の洗浄工程において、洗浄タンク内の洗浄
液中で鋼板表面に高圧の液体を噴射し、発生するキャビ
テーションを利用して鋼板を洗浄するようにしたから、
従来法で用いていた電解洗浄装置、ブラシスクラバ、ア
ースロール、リンスタンクを省略することができるよう
になり、洗浄工程を極めて簡易な設備とすることが可能
となった。
付着した鋼板の洗浄工程において、洗浄タンク内の洗浄
液中で鋼板表面に高圧の液体を噴射し、発生するキャビ
テーションを利用して鋼板を洗浄するようにしたから、
従来法で用いていた電解洗浄装置、ブラシスクラバ、ア
ースロール、リンスタンクを省略することができるよう
になり、洗浄工程を極めて簡易な設備とすることが可能
となった。
【００２４】また、本発明によれば、従来技術と同等以
上の洗浄度が、ブラシスクラバを使用しないでも得ら
れ、鋼板の破断防止が可能なことから、品質不良低減に
よる歩留向上が実現できる。また、高圧の液体として浄
水などの通常の水を使用することが可能となったため、
薬剤が不要となり、またタンクなど洗浄設備の材質も汎
用の材質が使用可能となった。
上の洗浄度が、ブラシスクラバを使用しないでも得ら
れ、鋼板の破断防止が可能なことから、品質不良低減に
よる歩留向上が実現できる。また、高圧の液体として浄
水などの通常の水を使用することが可能となったため、
薬剤が不要となり、またタンクなど洗浄設備の材質も汎
用の材質が使用可能となった。
【００２５】さらには、ブラシスクラバにおけるブラシ
交換作業およびアースロール交換作業の削減などによる
生産性の向上、定期修理の間隔の延長、鋼板の破断防止
に伴う冷間圧延設備全体の稼働率の向上、および設備補
修・保守管理コスト低減という効果が得られる。
交換作業およびアースロール交換作業の削減などによる
生産性の向上、定期修理の間隔の延長、鋼板の破断防止
に伴う冷間圧延設備全体の稼働率の向上、および設備補
修・保守管理コスト低減という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】洗浄水圧力と洗浄度の関係を示すグラフであ
る。
る。
【図２】洗浄水圧力と鋼板表面の壊食量の関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図３】本発明の１実施例を示す冷間圧延鋼板の洗浄工
程の概略説明図である。
程の概略説明図である。
【図４】従来法の冷間圧延鋼板の洗浄工程の概略説明図
である。
である。
１ 洗浄タンク（高圧水洗浄タンク） ２ リンガロール ３ ドライヤ ４ ブライドルロール ５ 高圧水噴射ノズル ６ リンスタンク ７ 鋼板ストリップ ８ アルカリディップタンク ９ 電解洗浄タンク 10 ブラシスクラバ 11 アースロール 12 連続焼鈍設備
Claims (3)
- 【請求項１】 冷間圧延鋼板の焼鈍に先立つ洗浄方法で
あって、前記鋼板を、洗浄タンク内に通板し、かつ該洗
浄タンク内の洗浄液中において前記鋼板に高圧の液体を
噴射し洗浄を行うことを特徴とする冷間圧延鋼板の洗浄
方法。 - 【請求項２】 前記高圧の液体の圧力が６〜500kgf/cm2
・G である請求項１記載の冷間圧延鋼板の洗浄方法。 - 【請求項３】 前記高圧の液体が、ｐＨが 6.0〜 8.0の
水である請求項１または２記載の冷間圧延鋼板の洗浄方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4109996A JPH09234507A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 冷間圧延鋼板の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4109996A JPH09234507A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 冷間圧延鋼板の洗浄方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09234507A true JPH09234507A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=12599040
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4109996A Pending JPH09234507A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 冷間圧延鋼板の洗浄方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09234507A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002263726A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-17 | Kawasaki Steel Corp | 溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延方法およびその調質圧延設備 |
| CN110052502A (zh) * | 2018-01-18 | 2019-07-26 | 宝山钢铁股份有限公司 | 超高强带钢表面清洁装置 |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP4109996A patent/JPH09234507A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002263726A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-17 | Kawasaki Steel Corp | 溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延方法およびその調質圧延設備 |
| CN110052502A (zh) * | 2018-01-18 | 2019-07-26 | 宝山钢铁股份有限公司 | 超高强带钢表面清洁装置 |
| CN110052502B (zh) * | 2018-01-18 | 2020-07-28 | 宝山钢铁股份有限公司 | 超高强带钢表面清洁装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20031208 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040106 |