JPH08174042A - 冷間圧延後の金属ストリップのクリーニング方法及び装置 - Google Patents

冷間圧延後の金属ストリップのクリーニング方法及び装置

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JPH08174042A
JPH08174042A JP32478594A JP32478594A JPH08174042A JP H08174042 A JPH08174042 A JP H08174042A JP 32478594 A JP32478594 A JP 32478594A JP 32478594 A JP32478594 A JP 32478594A JP H08174042 A JPH08174042 A JP H08174042A
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健生 関根
Kazuo Akaoka
和夫 赤岡
Teruo Hiramatsu
輝雄 平松
Masato Iri
正人 伊理
Tomotaka Suminaga
知毅 住永
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 冷間圧延後の圧延油付き金属ストリップの
クリーニングを、金属ストリップの破断や模様等の発生
を伴わず、またメンテナンスも容易にできる方法及び装
置の提供。 【構 成】 まず非接触式電解洗浄装置によってストリ
ップ表面の脱脂を行い、続いて高圧水スプレー洗浄装置
によって圧力10kg/cm2以上の高圧水をスプレーする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷間圧延後の金属スト
リップに付着した圧延油、鉄粉等の汚れを除去する金属
ストリップのクリーニング方法及びクリーニング装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷間圧延後の金属ストリップの
クリーニング装置では、アルカリ浸漬、電解洗浄および
これらに付随するブラシ、リンスタンクによって金属ス
トリップの洗浄が行われる。また、特開平1−3196
93号公報には、連続焼鈍設備の入側に設けた洗浄装置
のおいて、圧力8〜12kg/cm2の加圧温水スプレーによ
り金属ストリップの粗洗浄を行った後にアルカリ電解洗
浄を行うことが、開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
知られているクリーニング装置では、アルカリ溶液のタ
ンクが2機設置されており、ダンプアウト等のメンテナ
ンス負荷が高い問題があった。また、各クリーニングタ
ンクに付随するブラシスクラバーにより板破断を発生さ
せるという問題があった。
【0004】本発明は、前記問題点を解決した冷間圧延
後の金属ストリップのクリーニング方法及びクリーニン
グ装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷間圧延後の
圧延油付き金属ストリップのクリーニングにおいて、ま
ず非接触式電解洗浄装置によって金属ストリップ表面の
脱脂を行い、続いて圧力10kg/cm2以上の高圧水をスプ
レーすることを特徴とする冷間圧延後の金属ストリップ
のクリーニング方法であり、また、本発明は、冷間圧延
後の圧延油付き金属ストリップのクリーニング装置にお
いて、非接触式電解洗浄装置に続いて高圧水スプレー洗
浄装置を配置したことを特徴とする冷間圧延後の金属ス
トリップのクリーニング装置である。
【0006】
【作用】本発明者らが対象とする冷間圧延後の圧延油付
き金属ストリップを非接触式電解洗浄装置によって洗浄
した後に高圧水をスプレー洗浄する実験を行ったとこ
ろ、図2に示すようなスプレー圧力と洗浄度の関係を得
た。それによると、圧力10kg/cm2以上では洗浄度が十
分高くなることがわかった。さらにライン速度等の実験
条件を変えて実験を繰り返したところ、ライン速度が速
くなると圧力は30kg/cm2以上が望ましいことがわかっ
た。
【0007】そこで上記知見に基づき実機化を進めたと
ころ、金属ストリップの洗浄設備は非接触式電解洗浄装
置と圧力10kg/cm2以上を有する高圧水スプレー装置の
みで十分なことがわかった。また、これらの設備列の過
程毎にストリップ表面分析を実施したところ、電解洗浄
後の金属ストリップ表面は冷間圧延後の圧延油付き金属
ストリップ(母板)に比べて主に油脂分が除去され、高
圧水スプレー後の金属ストリップ表面は、主に鉄分やそ
の他の汚れが除去されていることがわかった。
【0008】以上の結果から従来と同等以上のクリーニ
ングが可能であることがわかり、従来方法で用いていた
アルカリ浸漬タンク、ブラシの省略が図れた。さらに本
発明の構成要素である電解洗浄装置および高圧水スプレ
ー装置はそれぞれ非接触式であるため、従来の洗浄装置
の場合に発生していた金属ストリップ焼鈍後の模様が低
減し、また板破断等の防止が実現できた。また本発明で
は、浄水をスプレーできるので、リンスタンクも不用と
なり、以上を総合して洗浄コストやメンテナンス負荷が
低減できた。
【0009】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示す圧延油付き金
属ストリップのクリーニング装置の全体図である。1は
本発明に係る1次クリーニングセクションの非接触式電
解洗浄装置による粗洗浄タンクであり、このセクション
において通板する金属ストリップ3をアルカリ電解洗浄
液で脱脂を行う。これに続いて2は2次クリーニングセ
クションの高圧水スプレー洗浄装置を用いた仕上洗浄タ
ンクであり、圧力10kg/cm2以上の高圧水が粗洗浄を終
えた金属ストリップの両面にスプレーされ、1次クリー
ニングで残留した油や鉄粉等をここで完全に除去する。
そして、この後ドライヤ等で乾燥を施し、次工程へと進
む。
【0010】図1に示した装置を用いて、非接触式電解
洗浄装置に電極を4対、高圧水スプレー洗浄装置にスプ
レーノズル3対を配置し、電流密度4〜20A/dm2 、高
圧水スプレー圧力1〜350kg/cm2、ライン速度5〜1
00mpmの条件で操業実験した例について説明する。
図2は実験より得られたスプレー圧力(横軸)と清浄度
(縦軸)の関係を表すグラフである。このグラフより、
電解洗浄、高圧水洗浄の1次、2次クリーニングセクシ
ョンを経た金属ストリップの洗浄度は、10〜30kg/c
m2の範囲でも十分高い傾向が見られ、圧力30kg/cm2
上の範囲ではほぼ飽和している。
【0011】また、10〜30kg/cm2の範囲で十分洗浄
度の高い条件を確認したところ、例えばライン速度が3
0mpmと比較的遅い条件の時であった。なお、本発明
では、1次クリーニングセクションの非接触式電解洗浄
装置と2次クリーニングセクションの高圧水スプレー洗
浄装置が必須であるが、従来の電解洗浄タンクを改良
し、これを非接触式電解洗浄装置とし、また、ブラシを
有する洗浄装置やアルカリ浸漬タンクを改良し、それら
を高圧水洗浄タンクに置き換えた設備列とすることもで
きる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、冷間圧延後の圧延油付き金属
ストリップを洗浄するにあたり、非接触式電解洗浄装置
によって金属ストリップ表面の油の脱脂洗浄を行い、続
いて高圧水スプレー洗浄装置によって金属ストリップに
残留する油分や鉄粉等を完全に除去するようにしたもの
で、従来からのアルカリ浸漬装置、ブラシ、アースロー
ル、リンスタンクを省略することができるようになっ
た。また、非接触式洗浄方法であるため、品質不良が低
減し、歩留まり向上という効果がある他、アルカリ洗浄
溶液削減によるランニングコスト低減、ブラシ交換及び
ロール交換作業削減等によるメンテナンスコスト低減と
それに伴う定修ピッチ延長、ブラシ不使用による板破断
防止から設備稼動率向上など、得られる経済的効果は大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す冷間圧延後の金属スト
リップのクリーニング装置の全体図である。
【図2】非接触式電解洗浄後の金属ストリップをスプレ
ー洗浄した際のスプレー圧力と洗浄度との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 粗洗浄タンク(1次クリーニングセクション) 2 仕上洗浄タンク(高圧水スプレー洗浄装置) 3 金属ストリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 輝雄 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社内 (72)発明者 伊理 正人 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 住永 知毅 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延後の圧延油付き金属ストリップ
    のクリーニングにおいて、まず非接触式電解洗浄装置に
    よって金属ストリップ表面の脱脂を行い、続いて圧力1
    0kg/cm2以上の高圧水をスプレーすることを特徴とする
    冷間圧延後の金属ストリップのクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 冷間圧延後の圧延油付き金属ストリップ
    のクリーニング装置において、非接触式電解洗浄装置に
    続いて高圧水スプレー洗浄装置を配置したことを特徴と
    する冷間圧延後の金属ストリップのクリーニング装置。
JP32478594A 1994-12-27 1994-12-27 冷間圧延後の金属ストリップのクリーニング方法及び装置 Expired - Fee Related JP2892595B2 (ja)

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CN106086916A (zh) * 2016-07-19 2016-11-09 尚成荣 一种复合铜线多功能表面清洗设备
CN106191893A (zh) * 2016-07-19 2016-12-07 尚成荣 一种铜合金线材表面清洗速干机构

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