JPH0959375A - ポリスクシンイミド類の製造方法 - Google Patents

ポリスクシンイミド類の製造方法

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JPH0959375A
JPH0959375A JP21741395A JP21741395A JPH0959375A JP H0959375 A JPH0959375 A JP H0959375A JP 21741395 A JP21741395 A JP 21741395A JP 21741395 A JP21741395 A JP 21741395A JP H0959375 A JPH0959375 A JP H0959375A
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JP
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acid
catalyst
weight
pref
mixture
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JP21741395A
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English (en)
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Takeshi Nakato
毅 中藤
Masayuki Tomita
雅之 冨田
Mayumi Kuramochi
まゆみ 蔵持
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子量のポリスクシンイミド類を高い転化
率で製造する。 【解決手段】 ポリマー原料100重量部に対し、酸触
媒を0.1〜30重量部、触媒分散剤0.1〜30重量
部の割合で存在させ、この反応用混合物を重縮合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスクシンイミド及
びそれらの共重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
スクシンイミド類の工業的な合成法として、無触媒下で
の熱重合が米国特許第5,116,513号明細書、同
第5,219,986号明細書、同第5,315,01
0号明細書または特開平6−206937号公報等に開
示されおり、また、触媒を用いて重合する方法として、
欧州特許644257号公報で、アスパラギン酸、酸触
媒、多官能基モノマー及び/または反応助剤(proc
essing aid)を反応させる方法が開示されて
いる。
【0003】しかしながら、無触媒下での製造法では、
転化率が低いか、もしくは高温での長い加工時間を必要
としており、加えて、得られるポリスクシンイミド類
は、比較的低分子量であるため、ポリマーとしての性能
を発揮するには不充分である。また、触媒を用いた方法
では、反応時の反応物の凝集固化を避けるために、反応
物の粒径を細かくするなどの操作が必要となり、しか
も、反応物の用途によっては、加えた反応助剤(pro
cessing aid)を最終的に除去する工程が必
要となる等の問題点もある。
【0004】ポリスクシンイミド類は、加水分解されて
対応するポリアミノ酸を生成し、肥料、スケール抑制
剤、洗浄剤、保湿剤、顔料及び鉱物分散剤、ならびにボ
イラー及び冷却塔用の水添加剤等として有用である。加
えて、ポリアミノ酸は生分解性材料であり、従来ポリア
クリル酸等が使用されていた用途での代替材料として注
目されている。そのため、高分子量のポリスクシンイミ
ド類を簡便にしかも高転化率で得る方法の出現が望まれ
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリマ−原料、少量の
酸触媒および触媒分散剤を均一に混合した後、重縮合反
応を行うことにより短時間に高収率でポリスクシンミド
類の製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、ポリマ−原料
100重量部に対し、酸触媒を0.1〜30重量部、触
媒分散剤を0.1〜30重量部の割合の混合物を反応器
中、加熱下に撹拌または混練しながら重縮合反応させる
ことを特徴とするポリスクシンミドの製造方法およびポ
リマ−原料の一部又は全部がアスパラギン酸であること
を特徴とするポリスクシンイミド類の製造方法に存す
る。
【0007】
【発明の実施の態様】以下に本発明の方法を詳述する。 (ポリマ−原料)本発明の方法においては、ポリマ−原
料としてアスパラギン酸を使用することが望ましい。ア
スパラギン酸としては、L−、D−及びDL−アスパラ
ギン酸をいづれも使用することができる。
【0008】また、アスパラギン酸以外に、50mol%を
超えない範囲で共重合可能な他のモノマーを用いること
もできる。共重合可能なモノマーとして特に制限はない
が、例えば、アスパラギン酸塩、グルタミン酸及びその
塩、アラニン、ロイシン、リジン等のアミノ酸のほか、
グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシ酢酸等のヒドロキ
シカルボン酸、2−ヒドロキシエタノール、マレイン
酸、アニリン等のアミノ基およびカルボン酸と反応しう
る官能基を一個以上有する化合物等が挙げられる。
【0009】(触媒)本発明の方法で使用し得る重縮合
反応用触媒としては、酸触媒が好ましく、具体的には、
塩酸、硫酸、無水硫酸等の鉱酸類、リン酸、ポリリン
酸、メタリン酸、縮合リン酸および無水リン酸等のリン
酸類、p−トルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメ
タンスルホン酸等の有機酸類が好ましい。これらの中
で、高収率でしかも高分子量のポリマーが得られやすい
という点でリン酸類触媒が特に好ましい。
【0010】酸触媒の使用量は、ポリマ−原料100重
量部に対し、通常は、0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜25重量部の範囲で使用される。酸触媒の使用
量が0.1重量部未満であると重縮合反応の速度向上と
しての効果が少ない。また、30重量部を超えると、重
合時に反応物が固化した状態となり、攪拌に大きな負担
がかかるので好ましくない。
【0011】(触媒分散剤)本発明の方法で使用し得る
触媒分散剤としては、上記酸触媒を溶解するものであ
り、具体的には、メタノール、エタノール等のアルコー
ル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類及び水
が挙げられる。
【0012】工業的観点から言えば、150℃以下の沸
点を有しているものが好ましく、特にモノマー製造時に
使用する溶媒を用いるのがよい。アスパラギン酸モノマ
ーを酵素プロセスで合成する場合には、使用される溶媒
は水であり、その後の重縮合反応で副生するものと同一
であるため煩雑な分散剤の回収工程を必要としない点で
水がより好ましい。
【0013】触媒分散剤の使用量は、ポリマー原料10
0重量部に対し、通常は、0.1〜30重量部、好まし
くは0.5〜25重量部の範囲で使用される。触媒分散
剤の使用量が0.1重量部未満であると重縮合反応の速
度向上としての効果が少ない。また、30重量部を超え
ると、重合時に反応物が固化した状態となり、攪拌に大
きな負担がかかるので好ましくない。
【0014】(触媒及び触媒分散剤の分散法)本発明に
おける重縮合反応を行う場合、ポリマ−原料とと酸触媒
及び触媒分散剤とが均質な状態になっていることが好ま
しい。ここで均質な状態とは、ポリマ−原料と酸触媒及
び触媒分散剤の混合物が見かけ状粒度の揃った状態にあ
り、酸触媒及び触媒分散剤がアスパラギン酸に部分的に
混合された凝集体を含まない状態を意味する。
【0015】均質な状態に混合せずに重縮合反応を行う
と、一部溶融固化、分子量の低下及び転化率の低下とい
う問題を生じるため好ましくない。また、ポリマ−原料
と酸触媒及び触媒分散剤の混合順序には、特に制限はな
く、例えば、ポリマ−原料と触媒分散剤の混合物に酸触
媒を加えても、ポリマ−原料と酸触媒と触媒分散剤の3
種を一度に混合しても良く、混合方法としても、特に制
限はなく、一度に添加しても、少量ずつ添加しても、噴
霧してもよい。
【0016】混合に使用できる機器としては、撹拌機、
混練機および捏和機等、一般に用いられるものならば、
特に限定されない。具体的には、ミル、ヘンシェルミキ
サー、ブレンダー及びニーダー等が用いられ、大型機器
の具体例として、カワタ(株)社製「スーパーミキサ
ー」、神鋼パンテック(株)社製「SV−ミキサー」、
「コニカルドライヤー」、大川原製作所(株)社製「M
Z−プロッセッサー」、(株)奈良機械製作所社製「パ
ドルドライヤー」、(株)栗本鐵工所社製「SCプロッ
セッサー」及び「加圧ニーダー」等が用いられる。
【0017】(重縮合反応)本発明における重縮合反応
は、前記混合物を加熱下、通常100〜300℃、好ま
しくは150〜250℃の範囲で、平均滞留時間が0.
5〜600分、好ましくは、0.5〜240分、さらに
好ましくは、1〜180分の範囲内で固相で反応させ
る。反応は常圧で行っても良いが、反応時間を短縮させ
るといった観点から、減圧下で行うのが好ましい。
【0018】反応温度が100℃未満および平均滞留時
間が0.5分未満であると、反応が容易に進行せず好ま
しくない。また、350℃を超える反応温度、600分
を超える平均滞留時間で反応を行うと、分解生成物を生
じたり、反応時間が長くなるので好ましくない。なお、
この重合反応は常圧の場合不活性気流下で行うのが望ま
しく、使用される不活性ガスとしては、窒素、アルゴン
等、特に制限はない。
【0019】上記条件を満足する反応器としては、バッ
チ式または連続式のどちらでも良く、縦型または横型に
関わらず撹拌装置の付いた反応器または重合槽、混練機
等、一般に用いられるものであれば、特に限定されな
い。具体的には、住友重機械工業(株)社製「バイボラ
ック」、三菱重工業(株)社製「SCR」、日本製鋼所
(株)社製「TEX」、東芝機械(株)社製「TE
M」、神戸製鋼所(株)社製「FCM」及び(株)栗本
鐵工所社製「KRCニーダー」等が挙げられる。
【0020】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】本発明により得られたポリスクシンイミドの
分析は下記の測定方法で行った。 1)重量平均分子量 東ソー(株)社製「TSKgel」”GMHHR−M”
+「TSKgel」”G2000HHR”カラム、およ
び溶離液として10mM LiBrを添加したジメチル
ホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ(示差屈折計)により得られたポリスチレン換算値
である。
【0022】2)ポリマーへの転化率 反応生成物のアスパラギン酸含有率を液体クロマトグラ
フによって測定し、下記式により転化率を計算した。 転化率(%)=100−反応生成物のアスパラギン酸含
有率
【0023】実施例1 L−アスパラギン酸40g、85%リン酸4g及び水4
gをミキサー(「オスターブレンダー」)中に仕込み、
室温で15分間混合して混合物を得た。次いで、「ラボ
・プラストミル」(東洋精機製作所製)内に上記で得ら
れた混合物を仕込み、設定温度200℃で30分間撹拌
を行い、薄褐色の粉末30.1gを得た。このポリスク
シンイミドの重量平均分子量は、15000、ポリマー
への転化率は99.9%以上であった。 実施例2 設定温度を230℃に変更した以外は実施例1と同様の
操作を行い、薄褐色の粉末を得た。得られたポリスクシ
ンイミドの重量平均分子量は16,000、ポリマーへ
の転化率は99.9%以上であった。
【0024】実施例3 85%リン酸を2g、設定温度を230℃に変更した以
外は実施例1と同様の操作を行い、薄褐色の粉末を得
た。得られたポリスクシンイミドの重量平均分子量は1
3,000、ポリマーへの転化率は99.2%であっ
た。 実施例4 水をメタノール10g、設定温度を230℃に変更した
以外は実施例1と同様の操作を行い、薄褐色の粉末を得
た。得られたポリスクシンイミドの重量平均分子量は1
5,000、ポリマーへの転化率は99.9%以上であ
った。
【0025】実施例5 L−アスパラギン酸100g、85%リン酸10g及び
水10gをミキサー(「オスターブレンダー」)中に仕
込み、室温で15分間混合して混合物を得た。次いで、
冷却器、温度計、窒素導入管及び撹拌機を備えた四口分
解フラスコ内に上記で得られた混合物を仕込み、マント
ルヒーターで加熱しながら、窒素気流下で重縮合を開始
した。内温が165℃付近で水が留去し始めたため、こ
の時点を反応開始とし、200℃まで30分間昇温さ
せ、さらに同温度で30分間撹拌を行い、薄黄色の粉末
72.6gを得た。このポリスクシンイミドの重量平均
分子量は、17000、ポリマーへの転化率は99.9
%以上であった。
【0026】比較例1 水を除いた以外は実施例1と同様の操作を行い、薄褐色
の粉末を得た。得られたポリスクシンイミドの重量平均
分子量は13,000、ポリマーへの転化率は85.1
%であった。 比較例2 リン酸を除いた以外は実施例1と同様の操作を行い、薄
黄色の粉末を得た。得られたポリスクシンイミドの重量
平均分子量は5,000、ポリマーへの転化率は42.
3%であった。
【0027】比較例3 L−アスパラギン酸100gを冷却器、温度計、窒素導
入管及び撹拌機を備えた四口分解フラスコ内に仕込み、
マントルヒーターで加熱しながら、窒素気流下で重縮合
を開始した。内温が200℃付近で水が留去し始めたた
め、この時点を反応開始とし、同温度で7時間撹拌を行
い、薄桃色の粉末85.0gを得た。このポリスクシン
イミドの重量平均分子量は、7000、ポリマーへの転
化率は41.0%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の製造方法により、高分子量のポ
リスクシンイミド類を簡便にしかも高転化率で得ること
ができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマ−原料100重量部に対し、酸触媒
    を0.1〜30重量部、触媒分散剤を0.1〜30重量
    部の割合で混合させた混合物を反応器中、加熱下に重縮
    合反応させ、ポリスクシンイミド類を得ることを特徴と
    するポリスクシンイミド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混合物がポリマ−原料100重量部
    に対し、酸触媒が0.5〜25重量部の割合で混合され
    た混合物であることを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記混合物がポリマ−原料100重量部に
    対し、触媒分散剤が0.5〜25重量部の割合で混合さ
    れた混合物であることを特徴とする請求項1記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】酸触媒がリン酸類触媒であることを特徴と
    する請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】触媒分散剤が水であることを特徴とする請
    求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】ポリマ−原料の一部又は全部がアスパラギ
    ン酸であることを特徴とする請求項1記載の製造方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000075217A1 (fr) * 1999-06-09 2000-12-14 Nippon Shokubai Co., Ltd. Derive de (co)polymere de polysuccinimide et son procede de production
CN114874781A (zh) * 2022-06-01 2022-08-09 河北协同化学有限公司 缓释型土壤改良剂及其制备方法

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