JPH09202826A - ポリスクシンイミドの製造方法 - Google Patents

ポリスクシンイミドの製造方法

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JPH09202826A
JPH09202826A JP8011693A JP1169396A JPH09202826A JP H09202826 A JPH09202826 A JP H09202826A JP 8011693 A JP8011693 A JP 8011693A JP 1169396 A JP1169396 A JP 1169396A JP H09202826 A JPH09202826 A JP H09202826A
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JP
Japan
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acid
reaction
catalyst
polysuccinimide
aspartic acid
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Pending
Application number
JP8011693A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tomita
雅之 冨田
Takeshi Nakato
毅 中藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosokawa Micron Corp
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Hosokawa Micron Corp
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリスクシンイミドを製造するにあたり、凝
集を減らし、高い転化率で製造する。 【解決手段】 分級部および粉砕部を備えてなる重合装
置を使用して、アスパララギン酸の重縮合反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスクシンイミ
ド及びそれらの共重合体を製造する方法に関する。ポリ
スクシンイミドは、加水分解されて対応するポリアミノ
酸を生成し、肥料、スケール抑制剤、洗浄剤、顔料及び
鉱物分散剤、ならびにボイラー及び冷却塔用の水添加剤
等として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリスクシンイミドの工業的な合
成法としては、米国特許第5,116,513号明細
書、同第5,219,986号明細書、同第5,31
5,010号明細書または特開平6−206937号公
報等参照が開示されている。これらの製造法は、アスパ
ラギン酸またはマレアミド酸を180℃以上の高温下
に、流動床型乾燥装置、回転棚式乾燥装置、あるいはプ
レートドライヤー等を用いて固相で反応させる方法であ
る。また、特開平6−248075号公報では、無水マ
レイン酸誘導体から、押し出し機中で、特に120〜2
00℃の温度でポリスクシンイミドを製造する方法を明
示している。
【0003】しかしながらこれらの方法によるポリスク
シンイミドは、転化率が低いか、もしくは高温での長い
加工時間を必要としており、さらには比較的低分子量で
あるため、ポリマーとしての性能を発揮するには不充分
であった。特に、米国特許第5,116,513号明細
書、同第5,219,986号明細書で示される機械的
撹拌による流動床型反応器では、連続運転を行った時、
ショートパスが多く、転化率および分子量が低下してし
まうという問題があった。
【0004】また、触媒を用いて重合する場合、反応物
の凝集固化が起こり、装置を定常的に運転できない、な
どの問題点もあった。この他、欧州特許644,257
号公報では、触媒使用時の反応物の凝集を避けるため
に、重合時の粒径を細かくしたり、反応助剤(PROC
ESING AID)を用いることが記載されている
が、粒径を細かくするための装置が必要であり、また、
重合後、反応物の用途によっては、反応助剤(PROC
ESINGAID)を除去する必要があり、必ずしも工
業的に好ましい方法とは言いがたい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な従来技術の問題点を解決し、ポリスクシンイミドを工
業的に製造可能な方法で効率よく製造しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、アスパラギン酸を好ま
しくは少量の酸触媒存在下に、溶媒を用いてあるいはそ
のまま混合して脱水縮合を行う際、下記の重合装置を用
いることを特徴とする製造法を考案した。すなわち、本
発明の要旨は、ポリスクシンイミドを製造する方法にお
いて、分級部と粉砕部を備えてなる重合装置を重縮合反
応に用いることを特徴とするポリスクシンイミドの製造
方法に存する。
【0007】本発明の流動床型反応器は、分級部と粉砕
部を有するため、特に触媒を用いたときに顕著である凝
集が一切発生しない。また、加熱気体を用いた流動床型
反応器を用いているので、転化率も高い。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明について詳細に述べ
る。本発明の方法において、アスパラギン酸として、L
−、D−、DL−、アスパラギン酸を使用することがで
きる。また、アスパラギン酸以外に、50mol%を超えな
い範囲で共重合可能な他のモノマーを用いることもでき
る。共重合可能なモノマーとして特に制限はないが、例
えば、a)アスパラギン酸塩、b)グルタミン酸及びその
塩、c)アラニン、ロイシン、リジン等のa)、b)以外のア
ミノ酸、d)グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシ酢酸等
のヒドロキシカルボン酸、e)2−ヒドロキシエタノー
ル、マレイン酸、アニリン等のアミノ基およびカルボン
酸と反応しうる官能基を一個以上有する化合物等が挙げ
られる。
【0009】本発明の方法では、触媒は使用しなくても
良いが、使用したほうが好ましい。使用し得る重縮合反
応用触媒としては、酸触媒が好ましく、具体的には、塩
酸、硫酸、無水硫酸等の鉱酸類、リン酸、ポリリン酸、
メタリン酸、縮合リン酸および無水リン酸等のリン酸
類、p−トルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメタ
ンスルホン酸等の有機酸類が好ましい。これらの中で、
生成するポリスクシンイミドの収率および分子量等の点
から、リン酸類触媒が特に好ましい。
【0010】酸触媒を用いる場合、その使用量は、アス
パラギン酸1molに対し、通常は、0.001〜0.3m
ol、好ましくは0.01〜0.025mol、特に好まし
くは0.01〜0.2molの範囲で使用される。酸触媒
の使用量が0.001mol未満であると重縮合反応の速
度向上としての効果が少ない。また、0.3molを超え
ると、重合時に反応物が固化した状態となり、攪拌に大
きな負担がかかるので好ましくない。
【0011】本発明における重縮合反応を酸触媒の存在
下行う場合、アスパラギン酸と酸触媒とが均質な状態に
なっていることが好ましい。触媒の分散剤を用いない場
合、アスパラギン酸と触媒とを直接、ヘンシェルミキサ
ー等の混合機を用いて、触媒を分散させることができ
る。溶媒を触媒分散剤として用いる場合、使用しうる溶
媒としては、重縮合反応に影響を及ぼさないものであれ
ば特に制限はなく、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソプロピル等のエステル類、アセトン、エチ
ルメチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類が挙げられる。使用
する量としては、アスパラギン酸100重量部に対し
て、10〜500重量部、好ましくは20〜100重量
部の範囲である。これらの溶媒は混合終了後留去する必
要があるので、沸点が150℃以下、また反応系に触媒
を均一に分散できるよう、触媒が溶解する溶媒を用いる
のが好ましい。
【0012】本発明における重縮合反応は、前記混合物
を加熱下、通常100〜400℃、好ましくは200〜
400℃,更に好ましくは200〜370℃の範囲で、
平均滞留時間が0.001〜100分、好ましくは、
0.01〜50分、さらに好ましくは、0.01〜20
分の範囲内で流動状態で固相で反応させる。反応温度が
100℃未満および平均滞留時間が0.001分未満で
あると、反応が容易に進行せず好ましくない。また、4
00℃を超える反応温度、100分を超える平均滞留時
間で反応を行うと、分解生成物を生じたり、反応時間が
長くなるなど経済的にも好ましくない。
【0013】なお、この重縮合反応は不活性気流下で行
うのが望ましく、使用される不活性ガスとしては、窒
素、アルゴン等特に制限はない。また、装置の具体的構
成としては、脱水縮合反応が実質的に進行する反応空間
の上部に分級部、下部に粉砕部を有し、かつ該反応空間
は、原料及び反応生成物の固体が流動層もしくは移動層
を形成する流動空間であることが好ましい。そして、該
流動空間は、装置底部から粉砕部を経由して導入される
流体、好ましくは気体によって形成され、しかもこの流
動用気体を加熱気体とすることにより反応に必要な熱源
とすることができる。勿論、必要に応じて加熱気体以外
に加熱管や輻射熱による補助熱源を併用してもよい。
【0014】原料のアスパラギン酸等は、直接反応空間
へ供給しても粉砕部に供給しても良く、触媒を用いる場
合は該触媒が可及的均一に分散された状態で供給するこ
とが好ましい。また、既に流動に適する程度に粒子状態
が調製されている場合は、直接反応空間へ供給されても
よいが、多くの粗大粒子を有する状態であれば粉砕部へ
供給することが望ましい。
【0015】上記装置の具体例としては、ホソカワミク
ロン社製『ミクロンドライヤ』が最適であるが、他に同
社製の『バ−テックミル』や『ファインパルベライザ』
等の粉砕分級装置に加熱気体を導入させることにより、
容易に前記乾燥装置と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、こ
れら実施例に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】本発明により得られたポリスクシンイミドの
分析は下記の測定方法で行った。 1)重量平均分子量 東ソー(株)社製「TSKgel」”GMHHR−M”
+「TSKgel」”G2000HHR”カラム、およ
び溶離液として10mM LiBrを添加したジメチル
ホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ(示差屈折計)により得られたポリスチレン換算値
である。
【0017】2)ポリマーへの転化率 反応生成物のアスパラギン酸含有率を液体クロマトグラ
フによって測定し、下記式により転化率を計算した。 転化率(%)=100−反応生成物のアスパラギン酸含
有率 実施例1 窒素ガス雰囲気下で,L−アスパラギン酸5kgと85
%リン酸500gを、「ス−パ−ミキサ−」(カワタ社
(株)製)で,5分間混合し、L−アスパラギン酸とリ
ン酸の混合物を作った。
【0018】ホソカワミクロン社製「ミクロンドライヤ
MDV−1」を使用して、入口温度350℃、出口温
度250℃、分級回転数1720rpmで上記混合物の
反応を行った。その結果、この条件での処理能力は、5
9.0kg/hrであり、得られた反応物のL−アスパ
ラギン酸からポリスクシンイミドへの転化率は96.4
%であり、ポリスクシンイミドの重量平均分子量は、8
200であった。
【0019】実施例2 上記ミクロンドライヤで入口温度300℃、出口温度2
00℃とした以外、実施例1と同様に行った。その結
果、この条件での処理能力は、19.8kg/hrであ
り、得られた反応物のL−アスパラギン酸からポリスク
シンイミドへの転化率は94.1%であり、ポリスクシ
ンイミドの重量平均分子量は、7000であった。
【0020】実施例3 窒素ガス雰囲気下で、L−アスパラギン酸5kg、85
%リン酸500g及びマレイン酸300gを、「ス−パ
−ミキサ−」(カワタ社(株)製)で、5分間混合し、
L−アスパラギン酸、リン酸及びマレイン酸の混合物を
作った。上記ミクロンドライヤを使用して、入口温度3
50℃、出口温度250℃、分級回転数1720rpm
で上記混合物の反応を行った。その結果、この条件での
処理能力は、55.4kg/hrであり、得られた反応
物のL−アスパラギン酸からポリスクシンイミドへの転
化率は95.8%であり、ポリスクシンイミドの重量平
均分子量は、7600であり、マレイン酸による分子量
の低下は見られなかった。
【0021】比較例1 冷却器、温度計、窒素導入管、およびいかり型攪拌機を
備えた四つ口セパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、L
−アスパラギン酸100gとアセトン50mlに溶解した
リン酸10gとを仕込み、室温で1時間攪拌した。その
後、80℃に昇温し、アセトンが実質的になくなるまで
留去した。
【0022】マントルヒーターを240℃に設定し、重
縮合反応を開始した。内温が160℃付近で水の生成が
確認されたが、これから15分後、反応物は、硬い固形
分を生成して攪拌できなくなった。この時点で生成され
た反応物のL−アスパラギン酸からポリスクシンイミド
への転化率は31.9%であり、ポリスクシンイミドの
重量平均分子量は、6700であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスパラギン酸を重縮合反応させてポリ
    スクシンイミドを製造する方法において、分級部および
    粉砕部を備えてなる重合装置を重縮合反応に使用するこ
    とを特徴とするポリスクシンイミドの製造方法。
  2. 【請求項2】 重縮合反応時に酸触媒を使用することを
    特徴とする請求項1記載のポリスクシンイミドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 重合装置が加熱気体を用いた流動床型反
    応器であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
JP8011693A 1996-01-26 1996-01-26 ポリスクシンイミドの製造方法 Pending JPH09202826A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5096517A (en) * 1989-05-09 1992-03-17 Norton Company Process of sound insulation of hollow bodies

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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