JP3398350B2 - 高分子化合物の成形方法 - Google Patents

高分子化合物の成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化合物の成
形方法に関するものである。より詳しくは、本発明は、
ガラス転移温度(Tg)を測定することができない高分
子化合物の成形方法に関するものである。
【0002】本発明はまた、高分子量化ポリスクシンイ
ミド系重合体および/または共重合体の製造方法に関す
るものである。より詳しくは、本発明は、原料としての
ポリスクシンイミド系重合体および/または共重合体よ
り高い分子量を有するポリスクシンイミド系重合体およ
び/または共重合体を簡便に製造する方法に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】一般に、高分子化合物は、ガラス転移を
利用して、加熱してガラス状態(溶融状態)で成形加工
することができる。しかしながら、タンパク質ならびに
ポリスクシンイミド系重合体及び共重合体(本明細書中
では、一括して、単に「ポリスクシンイミド系(共)重
合体」とも称する)などの高分子化合物は、分解温度と
ガラス転移温度が非常に近接していると考えられ、成形
するために加熱すると溶融する前に分解してしまうた
め、ガラス転移温度を経ての熱成形・加工が不可能であ
るという問題があった。
【0004】また、これらの高分子化合物のうち、ポリ
スクシンイミド系(共)重合体は、イミド環の開環によ
って生成するアスパラギン酸主鎖は生分解性を有するこ
とから生分解性材料の前駆体としても期待されている。
この一例としては、例えば、ポリスクシンイミドを加水
分解して得られるポリアスパラギン酸はキレート剤、ス
ケール防止剤、洗浄剤ビルダーや分散剤などとして有用
である。
【0005】しかしながら、上述したように、ポリスク
シンイミド系(共)重合体は、その分解温度以下にガラ
ス転移温度が認められず、熱分解温度以下に融点がない
ため、通常の熱可塑性樹脂に使用されるような成形方法
は適用できず、その成形方法が非常に制限されている。
ポリスクシンイミド系(共)重合体の成形方法として
は、例えば、ポリスクシンイミド系(共)重合体を成形
するために脂肪族アミノカルボン酸などの特定の共重合
成分を導入する方法(特開平9−165,446号公
報)、ポリスクシンイミド系(共)重合体にモノアミン
化合物反応・付加させて加熱溶融して成形しやすいよう
に改質する方法(特開平10−139,880号公報)
及びポリスクシンイミド系(共)重合体を他のポリマー
成分と相溶化させて成形可能な組成物を得る方法(特開
平10−168,326号公報)等が開示されている。
また、上記成形方法に加えて、ポリスクシンイミド系
(共)重合体をそのまま成形する方法として一般的に使
用されている方法は、ポリスクシンイミド系(共)重合
体をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの有
機溶剤に溶解して成形する方法(特開平9−3214号
公報)等が知られている。
【0006】しかしながら、上記方法のうち、特開平9
−165,446号公報、特開平10−139,880
号公報及び特開平10−168,326号公報等に開示
されるポリスクシンイミド系(共)重合体の成形方法
は、ポリスクシンイミド系(共)重合体の改質のための
工程、即ち、それぞれ、特定の共重合成分を主鎖に導入
する工程、モノアミンを付加する工程及び他のポリマー
成分と相溶化させる工程を必要とするため、操作が煩雑
となり、大量生産などを考慮すると、産業上好ましくな
い。また、DMF等の有機溶剤に溶解させる方法も、ポ
リスクシンイミド系(共)重合体の溶解に利用できる有
機溶剤は沸点が高く、ポリスクシンイミド系(共)重合
体との親和性も高いため、安全性を考慮して有機溶剤を
除去することが切望されているにもかかわらず、成形
後、目的成形物から有機溶剤を除去するのが困難である
という問題がある。
【0007】したがって、容易にかつ有機溶剤を含まな
いポリスクシンイミド系(共)重合体の成形物を得る方
法が強く求められている。
【0008】一方、一般的に入手可能なポリスクシンイ
ミド系(共)重合体は、その分子量が3000〜700
0程度と比較的低いため、使用できる用途が限られてお
り、また、利用できたとしてもそれほど高い性能が得ら
れていない。
【0009】このため、より高分子量を有するポリスク
シンイミド系(共)重合体を製造する様々な方法が試み
られている。例えば、特定量のリン酸、硫酸などの酸触
媒の存在下にアスパラギン酸を重縮合させる方法(特開
平8−239,468号公報)、ポリアスパラギン酸
(塩)等の多官能性ポリマーにアスパラギン酸やグルタ
ミン酸等のアミノ酸をスルホランやジメチルスルホン等
の脂肪族含硫有機溶剤中でリン酸などの触媒の存在下で
グラフト重合してポリスクシンイミド系(共)重合体を
得る方法(特開平9−235,372号公報)、アスパ
ラギン酸、マレアミド酸、マレイン酸とアンモニアとの
反応物を亜リン酸化合物の存在下で重縮合させて高分子
量のポリスクシンイミド系(共)重合体を得る方法(特
開平9−278,883号公報)、重合系に所定量の触
媒及び重合促進剤を加えて実質的に固相状態で攪拌下で
重合し高分子量のポリスクシンイミド系(共)重合体を
得る方法(特開平9−302,088号公報)、および
アスパラギン酸、マレアミド酸、マレイン酸とアンモニ
アとの反応物の重縮合系に鎖長延長剤として分子内にオ
キサゾリン構造を2個以上有する化合物を加えて重縮合
してポリスクシンイミド系(共)重合体を得る方法(特
開平10−147,644号公報)等が知られている。
上記方法に加えて、特開平8−302,009号公報に
は、ポリコハク酸イミドを、pH6以下の水性媒体、好
ましくは水中において、50℃以上、150℃未満の温
度で加熱処理することを特徴とするポリコハク酸イミド
の処理方法が開示されている。
【0010】しかしながら、上記特開平8−239,4
68号公報、特開平9−235,372号公報、特開平
9−278,883号公報、特開平9−302,088
号公報及び特開平10−147,644号公報に開示さ
れる方法による重(縮)合反応では、工程が煩雑であっ
たり、使用する触媒が高価なものであったりなど必ずし
も工業的な製造方法として満足なものとはいえなかっ
た。上記欠点に加えて、上記公報による方法では、加熱
を有機溶剤中で行う必要があるため、製造されるポリス
クシンイミド系(共)重合体中にこの有機溶剤が残存す
るが、有機溶剤は用途によっては安全性の面で好ましく
ないため完全に除去されることが望ましいが、沸点が高
く、ポリスクシンイミド系(共)重合体との親和性も高
いため、有機溶剤を除去することは非常に困難であり、
使用できる用途が限定されてしまうという問題もあっ
た。
【0011】また、上記方法のうち、特開平8−30
2,009号公報に開示される方法は、有機溶剤の代わ
りに水等のpH6以下の水性媒体を使用しており、生成
物の安全性の面では好ましいものの、例えば、同じ出発
原料を使用する実施例5と比較例2、および実施例6と
比較例4とでそれぞれ製造されるポリアスパラギン酸ナ
トリウムの重量平均分子量(Mw)を比較すると、実施
例5では10,000であるのが比較例2では14,0
00であり、実施例6では2,500であるのが比較例
4では5,000と、これらの実験では同じ原料を使用
しているにもかかわらず、特開平8−302,009号
公報に開示される方法で製造すると、生成物の重量平均
分子量が減少しており、高分子量化が達成されていない
場合があるという問題があった。
【0012】このため、簡単な工程でかつ安価に高分子
量のポリスクシンイミド系(共)重合体を製造する方法
が非常に切望されていたものの、未だ存在しなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、ポリスクシンイミド系(共)重合体やタンパク
質などのガラス転移温度(Tg)を測定することができ
ない高分子化合物を簡単な操作で成形できる方法を提供
することである。
【0014】本発明の他の目的は、有機溶剤を用いず
に、ポリスクシンイミド系(共)重合体やタンパク質な
どのガラス転移温度(Tg)を測定することができない
高分子化合物を簡単な操作で成形できる方法を提供する
ことである。
【0015】本発明の別の目的は、ポリスクシンイミド
系(共)重合体の分子量を大きくして高分子量化ポリス
クシンイミド系(共)重合体を得る簡便な方法を提供す
ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記諸目
的を達成するために、鋭意検討を行った結果、常温、常
圧下では溶融しないポリスクシンイミド系(共)重合体
等のガラス転移温度を測定することができない高分子化
合物を水等の低沸点かつ高比誘電率の溶媒の存在下で加
熱すると、90〜300℃という広範な反応温度でも実
質的に分解することなく流動化(一部溶融)状態を呈し
(本明細書では、このような状態の物質を、単に「流動
物」とも称する)、このような流動化状態のポリスクシ
ンイミド系(共)重合体を加熱すると、実質的に分解す
ることなく溶融し、このような溶融状態で容易に高分子
化合物を目的成形物として製造することができることを
見出した。
【0017】また、上記知見に加えて、本発明者らは、
さらに上記諸目的を達成するために、鋭意検討を行った
結果、上記したような流動化状態のポリスクシンイミド
系(共)重合体を鎖長延長剤及び低沸点かつ高比誘電率
の溶媒の存在下で加熱すると、原料ポリスクシンイミド
系(共)重合体の分子量が容易に増加できることをも見
出した。上記知見に基づいて、本発明を完成するに至っ
た。
【0018】すなわち、本発明の諸目的は、下記(1)
〜()によって達成される。
【0019】(1)ポリスクシンイミド系重合体および
/またはポリスクシンイミド系共重合体を、沸点が50
〜150℃でありかつ20℃での比誘電率が20以上で
ある溶媒の存在下で加熱、溶融して成形することからな
ポリスクシンイミド系重合体および/またはポリスク
シンイミド系共重合体の成形方法。
【0020】
【0021】
【0022】()前記溶媒は水である、前記()に
記載の方法。
【0023】()前記加熱・溶融は鎖長延長剤の存在
下で行われる、前記(1)または(2)に記載の方法。
【0024】()前記加熱・溶融は酸触媒の存在下で
行われる、前記(1)〜()のいずれかに記載の方
法。
【0025】()鎖長延長剤及び沸点が50〜150
℃でありかつ20℃での比誘電率が20以上である溶媒
の存在下でポリスクシンイミド系重合体および/または
ポリスクシンイミド系共重合体を加熱することからなる
高分子量化ポリスクシンイミド系重合体および/または
ポリスクシンイミド系共重合体の製造方法。
【0026】
【0027】()前記溶媒は水である、前記()に
記載の方法。
【0028】()前記加熱はさらに酸触媒の存在下で
行われる、前記(5)または(6)に記載の方法。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0030】第一の概念によると、本発明は、ガラス転
移温度(Tg)を測定することができない高分子化合物
(以下、単に「高分子化合物」とも称する)を低沸点か
つ高比誘電率の溶媒の存在下で加熱、溶融して成形する
ことからなる高分子化合物の成形方法を提供するもので
ある。
【0031】本発明において使用される原料は、ガラス
転移温度(Tg)を測定することができない、言い換え
ると、そのガラス転移温度が分解温度に非常に近接する
またはそのガラス転移温度自体が存在しない高分子化合
物である。このような高分子化合物の例としては、カゼ
イン、コラーゲン、ゼラチン、グルテン、ケラチン、大
豆タンパク質、セルロース及びキヌフィブロイン等のタ
ンパク質ならびにポリスクシンイミド系重合体及び共重
合体などが挙げられる。これらのうち、用途の広範さや
生分解性をはじめとする優れた特性などを考慮すると、
セルロースならびにポリスクシンイミド系重合体及び共
重合体、特にポリスクシンイミド系重合体及び共重合体
が本発明において好ましく使用される。
【0032】本発明において、原料として好ましく使用
されるポリスクシンイミド系(共)重合体は、少なくと
も下記式:
【0033】
【化1】
【0034】で示されるスクシンイミド環を繰返し単位
として有するものであれば特に制限はなく、一般にポリ
スクシンイミド系(共)重合体と称せられているものを
全て包含する。具体的には、ポリスクシンイミド、スク
シンイミド環以外の繰返し単位を有するスクシンイミド
共重合体、およびこれら重合体または共重合体のスクシ
ンイミド環を適宜開環または変性したポリスクシンイミ
ド誘導体を挙げることができる。この際、スクシンイミ
ド環以外の繰返し単位を有するポリスクシンイミド系共
重合体における繰り返し単位としては、アミノ基、カル
ボキシル基と反応しうる官能基またはその塩を2個以上
有するものであれば特に制限されないが、例えば、アミ
ノ酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸ア
ミド、ヒドロキシカルボン酸のアンモニウム塩、アミノ
カルボン酸、アミノカルボン酸アミド、アミノカルボン
酸のアンモニウム塩、ジカルボン酸、ジカルボン酸のア
ンモニウム塩、及びジカルボン酸アミドが挙げられる。
これらのうち、アミノ酸、ヒドロキシカルボン酸及びア
ミノカルボン酸が繰り返し単位として好ましく使用され
る。また、これらの繰り返し単位は、ポリスクシンイミ
ド系共重合体中で、一種の成分のみが含まれてもあるい
は2種以上の成分がブロック状あるいはランダム状に混
在して含まれてもよい。さらに、ポリスクシンイミド系
共重合体を使用する際のスクシンイミド環以外の繰返し
単位の含量は、特に制限されるものではないが、全体の
ポリスクシンイミド系共重合体に対して、通常、50%
以下、好ましくは45%以下である。上記したポリスク
シンイミド系(共)重合体のうち、ポリスクシンイミド
が本発明において好ましく使用される。なお、本発明に
おいて、原料として使用されるポリスクシンイミド系
(共)重合体は単独で使用されてもあるいは2種以上の
ポリスクシンイミド系重合体および/またはポリスクシ
ンイミド系共重合体の混合物の形態であるいはこれらに
他の成分をさらに含ませた形態で存在させてもいずれで
もよい。
【0035】また、本発明において、原料として使用さ
れるポリスクシンイミド系(共)重合体の分子量は、特
に限定されるものではなく、いずれの分子量を有するポ
リスクシンイミド系(共)重合体も使用できる。具体的
には、ポリスクシンイミド系(共)重合体の分子量の下
限は、通常、300、好ましくは500、より好ましく
は1,000であり、また、ポリスクシンイミド系
(共)重合体の分子量の上限は、通常、1,000,0
00、好ましくは500,000、より好ましくは10
0,000であり、ポリスクシンイミド系(共)重合体
の分子量の範囲は、通常、300〜1,000,00
0、好ましくは500〜500,000、より好ましく
は1,000〜100,000である。また、3,00
0〜7,000程度の分子量を有するポリスクシンイミ
ド系(共)重合体が製造可能ないしは一般に入手可能で
あるため、このようなポリスクシンイミド系(共)重合
体をそのまま本発明において使用してもよい。なお、本
明細書中に記載される分子量は、下記実施例に記載した
方法と同様の方法によって測定された値である。
【0036】本発明において、ポリスクシンイミド系
(共)重合体の調製方法は特に制限されるものではな
く、例えば、L−アスパラギン酸をリン酸の存在下また
は不存在下で加熱することによる(特公昭48−20,
638号、及びP. Neri et al.,J. Med. Chem., 16, 89
3 (1973)を参照)など、アスパラギン酸、(ポリ)アス
パラギン酸アンモニウム、マレイン酸アンモニウムまた
はマレイン酸アミドを出発原料として従来公知の方法に
よって製造することができる。
【0037】本発明の成形方法は、ガラス転移温度を測
定することができない高分子化合物を低沸点かつ高比誘
電率の溶媒の存在下で加熱、溶融して成形することを必
須要件とするが、この際、上述したように、低沸点かつ
高比誘電率の溶媒の存在下で加熱することにより、ポリ
スクシンイミド系(共)重合体等の原料高分子化合物は
流動化し、流動物を形成する。本明細書において、「流
動化」及び「流動物」ということばは、原料高分子化合
物が一部は低沸点かつ高比誘電率の溶媒中に溶解しまた
一部はそれ自体が溶融して、全体として均一な粘稠体
(水飴状態)を形成すること及び上記したような状態の
ものを意味する。
【0038】本発明において使用される低沸点かつ高比
誘電率の溶媒は、上記定義に該当するものであれば特に
制限されずに使用することができるが、本発明において
好ましく使用される溶媒の沸点の下限は、好ましくは5
0℃、より好ましくは60℃、最も好ましくは70℃で
あり、該溶媒の沸点の上限は、好ましくは150℃、よ
り好ましくは145℃、最も好ましくは120℃であ
る。また、低沸点かつ高比誘電率の溶媒の沸点の好まし
い範囲は、50〜150℃、より好ましくは60〜14
5℃、最も好ましくは70〜120℃である。
【0039】本発明において好ましく使用される溶媒の
20℃における比誘電率は、20以上、より好ましくは
25以上、最も好ましくは30以上であることが好まし
い。この際、溶媒の沸点が50℃未満であると、原料と
してのポリスクシンイミド系(共)重合体が溶媒中で十
分流動化せず、好ましくない。これに対して、溶媒の沸
点が150℃を超えると、反応後の残った溶媒の除去が
困難であり、やはり好ましくない。さらに、溶媒の20
℃における比誘電率が20未満であると、溶媒と材料と
してのポリスクシンイミド系(共)重合体の親和性が下
がり、反応時の均一性が著しく低下するので、好ましく
ない。
【0040】本発明において使用されうるこのような低
沸点かつ高比誘電率の溶媒の具体例としては、水、2,
6−ジフルオロピリジン、ギ酸、ニトロメタン、アセト
ニトリル、アクリロニトリル、2−フルオロピリジン、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及
びアセトンなどが挙げられる。これらのうち、水やギ酸
が溶媒として好ましく使用され、さらに、乾燥に特殊な
設備を必要としない点などを考慮すると、水が特に好ま
しく使用される。なお、本発明において、上記した溶媒
は、単独で使用してもあるいは2種以上の混合若しくは
分散状態で使用されてもよい。
【0041】または、本発明において、本発明による好
ましい範囲を外れた沸点および/または比誘電率を有す
る他の溶媒を上記で例示した溶媒と所望の沸点及び比誘
電率になるように混合または分散した溶媒を、本発明に
おける低沸点かつ高比誘電率の溶媒として使用してもよ
い。例えば、沸点は50〜150℃であるが比誘電率が
20未満である溶媒の場合では、比誘電率が20以上に
なるように上記した低沸点(50〜150℃)かつ高比
誘電率(20以上)の溶媒と混合またはこのような溶媒
に分散させることにより調製してもよい。この際、本発
明による好ましい範囲を外れた沸点および/または比誘
電率を有する他の溶媒としては、ヘキサン、トルエン及
び酢酸エチルなどが挙げられる。
【0042】また、本発明において、低沸点かつ高比誘
電率の溶媒の使用量は、原料高分子化合物を流動化する
量であれば特に制限されないが、具体的には、低沸点か
つ高比誘電率の溶媒の使用量の下限が、重量比で、高分
子化合物1に対して、通常、0.1、好ましくは0.
2、より好ましくは0.3であり、また、低沸点かつ高
比誘電率の溶媒の使用量の上限が、重量比で、高分子化
合物1に対して、通常、100、好ましくは50、より
好ましくは20、最も好ましくは10である。また、低
沸点かつ高比誘電率の溶媒の使用量の範囲は、重量比
で、高分子化合物1に対して、通常、0.1〜100、
好ましくは0.2〜50、より好ましくは0.3〜20
である。この際、低沸点かつ高比誘電率の溶媒の使用量
が0.1未満であると、原料高分子化合物が十分流動化
されず、系の均一性が得られないので、好ましくない。
これに対して、低沸点かつ高比誘電率の溶媒の使用量が
100を超えると、原料高分子化合物の十分な高分子量
化が達成されず、不経済であり、やはり好ましくない。
また、特に低沸点かつ高比誘電率の溶媒が水である際の
水の使用量の下限は、高分子化合物1に対して、重量比
で、好ましくは0.1、より好ましくは0.2、最も好
ましくは0.3であり、また、水の使用量の上限は、高
分子化合物1に対して、重量比で、好ましくは10、よ
り好ましくは2、最も好ましくは1.5である。
【0043】本発明の成形方法は、低沸点かつ高比誘電
率の溶媒の存在下でポリスクシンイミド系(共)重合体
を加熱して成形しやすいように流動化状態にする点に特
徴を有するが、その際の加熱温度は、使用する原料高分
子化合物や低沸点かつ高比誘電率の溶媒の種類などによ
って異なり、原料高分子化合物が流動物を形成する温度
であれば特に制限されない。加熱温度の下限は、通常、
50℃、好ましくは60℃、より好ましくは70℃、お
よび最も好ましくは80℃であり、また、加熱温度の上
限は、通常、300℃、好ましくは250℃、より好ま
しくは210℃、および最も好ましくは200℃であ
る。また、加熱温度の範囲は、通常、50〜300℃、
好ましくは60〜250℃、より好ましくは70〜21
0℃、および最も好ましくは80〜200℃である。こ
の際、加熱温度が50℃未満であると、原料高分子化合
物が十分流動化せずに一部が粉末のまま分散してしま
い、反応が容易に進行せず、均一な目的物が得られない
ので、好ましくない。これに対して、加熱温度が300
℃を超えると、原料高分子化合物が分解してしまった
り、熱効率が悪く、不経済であり、やはり好ましくな
い。また、反応(加熱・流動化)時間は、最短時間で、
通常、1分、好ましくは5分であり、最長時間で、通
常、72時間、好ましくは48時間である。高分子化合
物がポリスクシンイミド系(共)重合体でありかつ低沸
点かつ高比誘電率の溶媒が水である際には、加熱温度の
下限は、通常、100℃、好ましくは110℃、より好
ましくは130℃であり、加熱温度の上限は、通常、2
50℃、好ましくは210℃、より好ましくは180℃
である。また、特に水を低沸点かつ高比誘電率の溶媒と
して使用する際の加熱温度の範囲は、通常、100〜2
50℃、好ましくは110〜210℃、およびより好ま
しくは130〜180℃である。さらに、加熱時間は、
最短時間で、通常、1分、好ましくは5分であり、最長
時間で、通常、72時間、好ましくは48時間である。
【0044】また、本発明の方法において、その他の反
応条件は、使用する原料高分子化合物や低沸点かつ高比
誘電率の溶媒の種類などによって異なり、適宜選択され
る。例えば、反応は、加圧下、常圧下または減圧下のい
ずれの圧力下で行なってもよいが、生成物の品質の安定
化を考慮すると、反応時の温度及び圧力を一定に維持す
ることが望ましい。また、反応系の反応温度、圧力での
溶媒の還流温度に設定することがより望ましい。
【0045】本発明において、原料高分子化合物、特に
ポリスクシンイミド系(共)重合体の分子量の低下を防
止するために、高分子化合物の加熱・溶融を鎖長延長剤
および/または酸触媒の存在下で行うことが好ましい。
なお、本明細書において、「鎖長延長剤」ということば
は、アミノ基および/またはカルボキシル基と反応し得
る官能基を有し、ポリスクシンイミド系(共)重合体等
の高分子化合物と反応して繰返し単位を生成し得る有機
化合物を意味する。
【0046】本発明において鎖長延長剤を使用する際の
鎖長延長剤としては、アミノ基、カルボキシル基と反応
しうる官能基またはその塩を2個以上有するものであれ
ば特に制限されず、公知の鎖長延長剤と同様のものが使
用できる。具体的には、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、アミノ酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカル
ボン酸アミド、ヒドロキシカルボン酸のアンモニウム
塩、アミノカルボン酸、アミノカルボン酸アミド、アミ
ノカルボン酸のアンモニウム塩、ジカルボン酸、ジカル
ボン酸のアンモニウム塩、ジカルボン酸アミド、アスパ
ラギン酸モノアンモニウム、アスパラギン酸ジアンモニ
ウム、アスパラギン酸モノアミド、アスパラギン酸ジア
ミド、マレイン酸モノアンモニウム、マレイン酸ジアン
モニウム、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミ
ド、フマル酸モノアンモニウム、フマル酸ジアンモニウ
ム、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、ポリスク
シンイミド、及びポリアスパラギン酸などが挙げられ
る。これらのうち、ポリスクシンイミド及びアスパラギ
ン酸が好ましく使用される。
【0047】本発明において酸触媒を使用する際の酸触
媒としても、特に制限されず従来公知の酸触媒が使用で
きるが、具体的には、硫酸、リン酸、ホウ酸、及びパラ
トルエンスルホン酸、亜リン酸、亜リン酸エステルな
ど;好ましくはリン酸、ホウ酸が挙げられる。
【0048】また、本発明において、鎖長延長剤を原料
高分子化合物の加熱・溶融工程中に存在させる際の鎖長
延長剤の使用量は、使用する原料、溶媒や酸触媒の種類
や量などに応じて適宜決定することができる。例えば、
高分子化合物がポリスクシンイミド系(共)重合体であ
る際には、鎖長延長剤の使用量は、その下限が、ポリス
クシンイミド系(共)重合体に対して、好ましくは0.
1質量%、より好ましくは0.5質量%であり、また、
その上限が、ポリスクシンイミド系(共)重合体に対し
て、好ましくは100質量%、より好ましくは50質量
%となるような量である。また、この際の鎖長延長剤の
使用量の範囲は、ポリスクシンイミド系(共)重合体に
対して、好ましくは0.1〜100質量%、より好まし
くは0.5〜50質量%である。
【0049】さらに、本発明において、酸触媒を原料高
分子化合物の加熱・溶融工程中に存在させる際の酸触媒
の使用量もまた、使用する原料、溶媒や鎖長延長剤の種
類や量などに応じて適宜決定することができる。例え
ば、高分子化合物がポリスクシンイミド系(共)重合体
である際には、酸触媒の使用量は、その下限が、ポリス
クシンイミド系(共)重合体に対して、好ましくは0.
05質量%、より好ましくは0.1質量%であり、ま
た、その上限が、ポリスクシンイミド系(共)重合体に
対して、好ましくは100質量%、より好ましくは50
質量%となるような量である。また、酸触媒の使用量の
範囲は、ポリスクシンイミド系(共)重合体に対して、
好ましくは0.05〜100質量%、より好ましくは
0.1〜50質量%である。なお、鎖長延長剤や酸触媒
を原料高分子化合物中に添加する時期は、特に制限され
るものではなく、高分子化合物と共に一括して添加して
もあるいは高分子化合物中に一括して若しくは逐次的に
添加してもよい。
【0050】本発明において、高分子化合物を他の成形
助剤と共に加熱・溶融してもよい。この際使用できる他
の成形助剤としては、ゼオライト、タルク、ガラスビー
ズ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカ、アル
ミナ及びクレー等の無機充填剤;ポリエチレンスクシネ
ート、ポリブチレンスクシネート、ポリヒドロキシ酪
酸、ポリ乳酸及びポリグルタミン酸等の有機充填剤;な
らびにステアリン酸マグネシウム等の有機酸金属塩など
が挙げられる。また、他の成形助剤が存在する際の、成
形助剤の存在量は、使用する原料、溶媒、鎖長延長剤や
酸触媒の種類や量などに応じて適宜決定することができ
る。例えば、高分子化合物がポリスクシンイミド系
(共)重合体である際には、他の成形助剤の添加量は、
その下限が、ポリスクシンイミド系(共)重合体に対し
て、好ましくは1質量%、より好ましくは3質量%、最
も好ましくは5質量%であり、また、その上限が、ポリ
スクシンイミド系(共)重合体に対して、好ましくは9
0質量%、より好ましくは80質量%、最も好ましくは
50質量%となるような量である。また、他の成形助剤
の添加量の範囲は、ポリスクシンイミド系(共)重合体
に対して、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは
3〜80質量%、最も好ましくは5〜50質量%であ
る。なお、他の成形助剤を原料高分子化合物中に添加す
る時期は、特に制限されるものではなく、他の成形助剤
と共に予め一括して添加してもあるいは高分子化合物中
に一括して若しくは逐次的に添加してもよい。
【0051】このようにして本発明の方法により加熱・
溶融された高分子化合物は、流動化状態にあるため、既
知の成形方法、例えば、押出成形、キャスト成形、真空
成形及びシートフォーミングなどに従って、所望の形状
に容易に成形が可能であるため、得られる成形物は高い
安全性を有する上、加熱・溶融工程中に原料高分子化合
物、特にポリスクシンイミド系(共)重合体の分解や分
子量の低下が起こらないため、生成物の所望の特性が効
果的に維持される。また、本発明の方法によって得られ
る成形物の形状は、特に制限されるものではなく、目的
とする用途によって適宜選択される。
【0052】第二の概念によると、本発明は、鎖長延長
剤及び低沸点かつ高比誘電率の溶媒の存在下でポリスク
シンイミド系重合体および/またはポリスクシンイミド
系共重合体を加熱することからなる高分子量化ポリスク
シンイミド系重合体および/またはポリスクシンイミド
系共重合体の製造方法を提供するものである。
【0053】上記概念において、「ポリスクシンイミド
系(共)重合体」、「鎖長延長剤」及び「低沸点かつ高
比誘電率の溶媒」の定義は、上記第一の概念における定
義と同様である。
【0054】上記第二の概念の製造方法は、低沸点かつ
高比誘電率の溶媒の存在下でポリスクシンイミド系
(共)重合体を加熱して流動化させた状態で鎖長延長剤
によりポリスクシンイミド系(共)重合体を高分子量化
する点に特徴を有するが、その際の加熱温度は、使用す
る原料ポリスクシンイミド系(共)重合体、鎖長延長剤
や低沸点かつ高比誘電率の溶媒の種類などによって異な
り、原料ポリスクシンイミド系(共)重合体が流動物を
形成できる温度であれば特に制限はない。加熱温度の下
限は、通常、50℃、好ましくは60℃、より好ましく
は70℃であり、また、加熱温度の上限は、通常、30
0℃、好ましくは250℃、より好ましくは210℃で
ある。また、加熱温度の範囲は、通常、50〜300
℃、好ましくは60〜250℃、より好ましくは70〜
210℃である。この際、加熱温度が50℃未満である
と、原料ポリスクシンイミド系(共)重合体が十分流動
化せずに一部が粉末のまま分散してしまい、鎖長延長剤
が十分ポリスクシンイミド系(共)重合体に作用せず、
十分な高分子量化が得られない。これに対して、加熱温
度が300℃を超えると、原料ポリスクシンイミド系
(共)重合体が分解してしまい、やはりポリスクシンイ
ミド系(共)重合体の高分子量化が達成できない。ま
た、加熱時間もまた、使用する原料ポリスクシンイミド
系(共)重合体、鎖長延長剤や低沸点かつ高比誘電率の
溶媒の種類及び加熱温度などの条件によっても異なる
が、加熱時間の下限が、通常、1分、好ましくは5分で
あり、また、加熱時間の上限が、通常、72時間、好ま
しくは48時間となるような時間である。
【0055】また、本発明の方法において、その他の反
応条件は、使用する原料ポリスクシンイミド系(共)重
合体や低沸点かつ高比誘電率の溶媒の種類などによって
異なり、適宜選択される。例えば、反応は、加圧下、常
圧下または減圧下のいずれの圧力下で行なってもよい。
生成物の品質の安定化を考慮すると、反応時の温度及び
圧力を一定に維持することが望ましい。また、反応系の
反応温度、圧力での溶媒の還流温度に設定することがよ
り望ましい。
【0056】本発明において、原料ポリスクシンイミド
系(共)重合体の高分子量化を促進するために、ポリス
クシンイミド系(共)重合体の加熱をさらに酸触媒の存
在下で行うことが好ましい。
【0057】この際使用できる酸触媒としては、特に制
限されず従来公知の酸触媒が使用できるが、具体的に
は、硫酸、リン酸、ホウ酸、及びパラトルエンスルホン
酸、亜リン酸、亜リン酸エステルなど;好ましくはリン
酸、ホウ酸が挙げられる。また、酸触媒の使用量は、使
用する溶媒や鎖長延長剤の種類や量及び反応条件などに
応じて適宜決定することができるが、酸触媒の使用量の
下限は、ポリスクシンイミド系(共)重合体に対して、
好ましくは0.05質量%、より好ましくは0.1質量
%であり、また、酸触媒の使用量の上限は、ポリスクシ
ンイミド系(共)重合体に対して、好ましくは50質量
%、より好ましくは40質量%である。また、酸触媒の
使用量の範囲は、ポリスクシンイミド系(共)重合体に
対して、好ましくは0.05〜50質量%、より好まし
くは0.1〜40質量%である。なお、酸触媒を原料ポ
リスクシンイミド系(共)重合体中に添加する時期は、
特に制限されるものではなく、ポリスクシンイミド系
(共)重合体と共に一括して添加してもあるいはポリス
クシンイミド系(共)重合体中に一括して若しくは逐次
的に添加してもよい。
【0058】このような方法により、有機溶剤を使用せ
ずにかつ簡単な操作で、ポリスクシンイミド系(共)重
合体の高分子量化が達成できる。
【0059】また、このようにして製造された高分子量
化ポリスクシンイミド系(共)重合体は、様々な用途に
使用でき、例えば、吸水性樹脂(材料)、洗浄剤、洗浄
剤用ビルダー、スケール防止剤、キレート剤、保湿剤、
分散剤及び肥料用添加剤などにあるいはこれらの原料と
して使用することができる。より具体的には、吸水性樹
脂(材料)は、特開平11−5840号公報、特開平1
1−5838号公報、特開平11−1559号公報、特
開平11−1557号公報、特開平10−292044
号公報及び特開平10−511423号公報等の公知の
方法により、本発明の製造方法によって製造されるポリ
スクシンイミド系(共)重合体を用いて製造される。
【0060】さらに、本発明による高分子量化ポリスク
シンイミド系(共)重合体は、アルカリを加えて加水分
解させると生分解性のポリアスパラギン酸となることか
ら、廃棄処理が容易であり、生分解性樹脂材料として特
に有用であるという利点をも有する。
【0061】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0062】なお、分子量は、ゲル透過クロマトグラフ
ィー(GPC)を用いて下記の条件で測定した。また、
検量線は、サンエンチフィック・ポリマー・プロダクト
(Scientific Polymer Product)社製のポリエチレングリ
コールスタンダードを用いて作成した。サンプルの分子
量については、どのサンプルも比較的単分散(Mw/M
n=2以内)だったので、ピークトップ分子量を分子量
として採用した。
【0063】 <分子量測定方法> 検出器:RI カラム:Shodex Ohpak KF−G Shodex Ohpak SB−805HQ Shodex Ohpak KB−803 Shodex Ohpak KB−803 Shodex Ohpak KB−802.5 キャリアー:NaH2PO4・2H2O 15.6g NaCl 11.7g 水 1000.0g pH 7.0 流 量:1.0ml/min 温 度:40℃ 調製例1 無水マレイン酸245gと水500gとをナス型フラス
コに入れ溶解させた。これに25%アンモニア水170
gを突沸しないようにゆっくりと滴下した。均一になっ
たら、ロータリーエバポレータで溶液を油浴の温度10
0℃で加熱しながら結晶析出するまで減圧濃縮した。得
られたマレイン酸モノアンモニウムをステンレスパッド
にあけ、熱風乾燥機を用いて温度180℃で3時間加熱
した。冷却した後、分子量6720のポリスクシンイミ
ドを得た。
【0064】調製例2 L−アスパラギン酸1kgをステンレスパッドに入れ、
これにさらに1kgの水をいれた。この混合物を熱風乾
燥機で205℃で18時間加熱した後、冷却し、ポリス
クシンイミドを得た。このようにして得られたポリスク
シンイミドの分子量を測定したところ8960であっ
た。
【0065】調製例3 無水マレイン酸122.5gと水250gをナス型フラ
スコに入れ溶解させた。これに25%アンモニア水85
gを突沸しないようにゆっくりと滴下した。均一になっ
たらロータリーエバポレータで溶液を油浴温度100℃
で加熱しながら結晶が析出するまで減圧濃縮した。得ら
れたマレイン酸モノアンモニウムをステンレスパッドに
あけ、熱風乾燥機を用いて温度185℃で2.5時間加
熱した。冷却した後、分子量3950のポリスクシンイ
ミドを得た。
【0066】実施例1 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
6gとをナス型フラスコに入れ、130℃の湯浴上で加
熱したところ、約6分後、系は均一に溶解した状態とな
り、均一なポリスクシンイミド流動物が得られた。そこ
で、このポリスクシンイミド流動物をテフロンシートを
敷いたステンレス製パッドの上に注いだ後、65℃で5
時間、熱風乾燥することによって水を完全に除去して、
厚さ約3mmのシート状成形物を得た。
【0067】このようにして得られたポリスクシンイミ
ドのシート状成形物を秤量したところ、6gであり、原
料ポリスクシンイミドの重量の変化は認められなかった
ことから、ポリスクシンイミドの分解は起こらなかった
と考察される。
【0068】実施例2 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
20gとをナス型フラスコに入れ、130℃の湯浴上で
加熱したところ、約12分後、系は均一に溶解した状態
となり、均一なポリスクシンイミド流動物が得られた。
次に、流動物表面に空気を送ることによって、ポリスク
シンイミド流動物から少量(約10g)の水を追い出し
て、粘度を適度(約5Pa・sec)に調節した。さら
に、このように粘度を適度に調節されたポリスクシンイ
ミド流動物を代わりに用いる以外は、実施例1と同様に
して、厚さ約3mmのシート状成形物を得た。
【0069】このようにして得られたポリスクシンイミ
ドのシート状成形物を秤量したところ、10gであり、
原料ポリスクシンイミドの重量の変化は認められなかっ
たことから、ポリスクシンイミドの分解は起こらなかっ
たと考察される。
【0070】実施例3 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
10gとをナス型フラスコに入れ、130℃の湯浴上で
加熱したところ、約10分後、系は均一に溶解した状態
となり、均一なポリスクシンイミド流動物が得られた。
次に、アルゴンガスを流動物表面に送ることによって、
ポリスクシンイミド流動物から少量(約5g)の水を追
い出して、粘度を適度(約10Pa・sec)に調節し
た。さらに、このように粘度を適度に調節されたポリス
クシンイミド流動物を代わりに用いる以外は、実施例1
と同様にして、厚さ約3mmのシート状成形物を得た。
【0071】このようにして得られたポリスクシンイミ
ドのシート状成形物を秤量したところ、10gであり、
原料ポリスクシンイミドの重量の変化は認められなかっ
たことから、ポリスクシンイミドの分解は起こらなかっ
たと考察される。
【0072】実施例4 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
5gとをナス型フラスコに入れ、130℃の湯浴上で加
熱したところ、約4分後、系は均一に溶解した状態とな
り、均一なポリスクシンイミド流動物が得られた。次
に、窒素ガスを流動物表面に送ることによって、ポリス
クシンイミド流動物から少量(約2g)の水を追い出し
て、粘度を適度(約50Pa・sec)に調節した。さ
らに、このように粘度を適度に調節されたポリスクシン
イミド流動物を代わりに用いる以外は、実施例1と同様
にして、厚さ約3mmのシート状成形物を得た。
【0073】このようにして得られたポリスクシンイミ
ドのシート状成形物を秤量したところ、10gであり、
原料ポリスクシンイミドの重量の変化は認められなかっ
たことから、ポリスクシンイミドの分解は起こらなかっ
たと考察される。
【0074】実施例5 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末50gおよ
び水50gをナス型フラスコに入れたところ、5後にポ
リスクシンイミドは流動化された。このポリスクシンイ
ミド流動物をステンレスパッドに注いだ後、熱風乾燥機
で温度160℃で3時間、乾燥した。
【0075】このようにして得られた高分子量化ポリス
クシンイミドの分子量を上記方法によって測定したとこ
ろ、7148であった。
【0076】実施例6 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末50g、水
50gおよび鎖長延長剤としてのマレイン酸モノアミド
5gをナス型フラスコに入れたところ、5後にポリスク
シンイミドは流動化された。このポリスクシンイミド流
動物をステンレスパッドに注いだ後、熱風乾燥機で温度
160℃で3時間、乾燥した。
【0077】このようにして得られた高分子量化ポリス
クシンイミドの分子量を上記方法によって測定したとこ
ろ、7332であった。
【0078】実施例7 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末30g、水
30gおよび酸触媒としてのリン酸3gをナス型フラス
コに入れたところ、5後にポリスクシンイミドは流動化
された。このポリスクシンイミド流動物をステンレスパ
ッドに注いだ後、熱風乾燥機で温度160℃で3時間、
乾燥した。
【0079】このようにして得られた高分子量化ポリス
クシンイミドの分子量を上記方法によって測定したとこ
ろ、7405であった。
【0080】実施例8 調製例1で得られたポリスクシンイミド粉末30g、水
30g、鎖長延長剤としてのマレイン酸モノアミド10
gおよび酸触媒としてのリン酸3gをナス型フラスコに
入れたところ、5後にポリスクシンイミドは流動化され
た。このポリスクシンイミド流動物をステンレスパッド
に注いだ後、熱風乾燥機で温度160℃で3時間、乾燥
した。
【0081】このようにして得られた高分子量化ポリス
クシンイミドの分子量を上記方法によって測定したとこ
ろ、8509であった。
【0082】実施例9 調製例3で得られたポリスクシンイミド粉末30gと水
20gをよく混合したスラリーを、容量30mlのラボ
プラストミル(東洋精機製作所社製)に入れ、撹拌(ロ
ーター回転数50rpm)しながら、260℃で4時間
反応させた。得られた生成物の分子量は4290であっ
た。
【0083】実施例10 調製例3で得られたポリスクシンイミド粉末20gと水
15g、鎖長延長剤としてL−アスパラギン酸5g、酸
触媒として85%リン酸水溶液5gをよく混合したスラ
リーを、容量30mlのラボプラストミル(東洋精機製
作所社製)に入れ、撹拌(ローター回転数50rpm)
しながら、230℃で0.5時間反応させた。得られた
生成物の分子量は4620であった。
【0084】比較例1 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末5gをビー
カーに入れ、熱風乾燥機を用いて温度205℃で2時間
加熱した。冷却した後、分子量9700の粉末状のポリ
スクシンイミドを得た。
【0085】実施例11 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末5gと水
2.5gをビーカーに入れ、熱風乾燥機を用いて温度2
05℃で2時間加熱した。冷却した後、分子量1001
0の塊状のポリスクシンイミドを得た。
【0086】実施例12 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末5gと水5
gをビーカーに入れ、熱風乾燥機を用いて温度205℃
で2時間加熱した。冷却した後、分子量11140の塊
状のポリスクシンイミドを得た。
【0087】実施例13 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末5gと水1
0gをビーカーに入れ、熱風乾燥機を用いて温度205
℃で2時間加熱した。冷却した後、分子量11800の
塊状のポリスクシンイミドを得た。
【0088】実施例14 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末5g、鎖長
延長剤として実施例13で得られたポリスクシンイミド
5gと水10gをビーカーに入れ、熱風乾燥機を用いて
温度205℃で2時間加熱した。冷却した後、分子量2
5994の塊状のポリスクシンイミドを得た。
【0089】実施例15 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末10gと、
水5gとエタノール5gを混合した混合溶媒10gをナ
ス型フラスコにいれ、130℃の油浴上で加熱した。6
分後、系は均一な状態となり均一なポリスクシンイミド
流動物が得られた。次に流動物表面に空気を送ることに
よりポリスクシンイミドから流動物から少量の溶媒(約
5g)を追い出して、粘度を適度(約10Pa・se
c)に調整した。さらにこのように粘度を適度に調節さ
れたポリスクシンイミド流動物を代わりに用いる以外は
実施例1と同様にして厚さ約3mmのシート状成型物を
得た。このようにして得られた成型ポリスクシンイミド
の分子量は9120であった。
【0090】実施例16 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
5gと酢酸エチル5gを混合した混合溶媒10gをナス
型フラスコにいれ、130℃の油浴上で加熱した。6分
後、系は均一な状態となり均一なポリスクシンイミド流
動物が得られた。次に流動物表面に空気を送ることによ
りポリスクシンイミドから流動物から少量の溶媒(約5
g)を追い出して、粘度を適度(約10Pa・sec)
に調整した。さらにこのように粘度を適度に調節された
ポリスクシンイミド流動物を代わりに用いる以外は実施
例1と同様にして厚さ約3mmのシート状成型物を得
た。このようにして得られた成型ポリスクシンイミドの
分子量は9410であった。
【0091】実施例17 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末10gと水
5gとトルエン5gを混合した混合溶媒10gをナス型
フラスコに入れ、130℃の油浴上で加熱した。6分
後、系は均一な状態となり均一なポリスクシンイミド流
動物が得られた。次に流動物表面に空気を送ることによ
りポリスクシンイミドから流動物から少量の溶媒(約5
g)を追い出して、粘度を適度(約10Pa・sec)
に調整した。さらにこのように粘度を適度に調整された
ポリスクシンイミド流動物を代わりに用いる以外は実施
例1と同様にして厚さ約3mmのシート状成型物を得
た。このようにして得られた成型ポリスクシンイミドの
分子量は8980であった。
【0092】実施例18 調製例2で得られたポリスクシンイミド粉末15gと水
5g、成形助剤としてポリエチレンスクシネート5g
を、容量30mlのラボプラストミル(東洋精機製作所
社製)に入れ、撹拌(ローター回転数50rpm)しな
がら、230℃で0.5時間反応させた。得られた塊状
の生成物が溶媒に不溶であるため分子量は測定できなか
ったが、重量は20gであり、原料ポリスクシンイミド
及び成形助剤の合計重量の変化は認められなかったこと
から、ポリスクシンイミドの分解は起こらなかったと考
えられる。
【0093】実施例5〜18及び比較例1の結果を下記
表1に要約する。
【0094】
【表1】
【0095】表1の結果から、鎖長延長剤および酸触媒
双方の存在下でポリスクシンイミドを加熱すると、いず
れか一方のみをする場合に比べてまたは双方を使用しな
い場合に比べて有意に原料ポリスクシンイミドの高分子
量化が達成できることが示される。
【0096】
【発明の効果】本発明によると、ポリスクシンイミド系
(共)重合体やタンパク質などのガラス転移温度を測定
することができない高分子化合物を低沸点かつ高比誘電
率の溶媒の存在下で加熱、溶融することによって、有機
溶剤を使用せずにかつ簡単な操作で当該高分子化合物を
所望の形状に成形できる。また、上記利点に加えて、高
分子化合物を低沸点かつ高比誘電率の溶媒ならびに鎖長
延長剤および/または酸触媒の存在下で加熱、溶融する
ことによって、当該高分子化合物の分解(すなわち、分
子量の低下)を伴うことなく、当該高分子化合物を有機
溶剤を使用せずにかつ簡単な操作で所望の形状に成形で
きる。
【0097】また、本発明によると、ポリスクシンイミ
ド系(共)重合体を鎖長延長剤及び低沸点かつ高比誘電
率の溶媒の存在下で加熱することによって、有機溶剤を
使用せずにかつ容易に、原料ポリスクシンイミド系
(共)重合体の分子量を増加することができる。さら
に、上記利点に加えて、ポリスクシンイミド系(共)重
合体を鎖長延長剤及び低沸点かつ高比誘電率の溶媒及び
酸触媒の存在下で加熱することによって、さらなる原料
ポリスクシンイミド系(共)重合体の高分子量化が達成
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−81565(JP,A) 特公 平5−39777(JP,B2) 米国特許4992220(US,A) 米国特許5160467(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C08J 5/00 - 5/24 C08L 1/00 - 101/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスクシンイミド系重合体および/ま
    たはポリスクシンイミド系共重合体を、沸点が50〜1
    50℃でありかつ20℃での比誘電率が20以上である
    溶媒の存在下で加熱、溶融して成形することからなる
    リスクシンイミド系重合体および/またはポリスクシン
    イミド系共重合体の成形方法。
  2. 【請求項2】 該加熱・溶融は鎖長延長剤の存在下で行
    われる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該加熱・溶融は酸触媒の存在下で行われ
    る、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 鎖長延長剤及び沸点が50〜150℃で
    ありかつ20℃での比誘電率が20以上である溶媒の存
    在下でポリスクシンイミド系重合体および/またはポリ
    スクシンイミド系共重合体を加熱することからなる高分
    子量化ポリスクシンイミド系重合体および/またはポリ
    スクシンイミド系共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 該加熱はさらに酸触媒の存在下で行われ
    る、請求項に記載の方法。
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