JPH0956194A - 回転位置検出装置及びモータ装置 - Google Patents

回転位置検出装置及びモータ装置

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JPH0956194A
JPH0956194A JP8108185A JP10818596A JPH0956194A JP H0956194 A JPH0956194 A JP H0956194A JP 8108185 A JP8108185 A JP 8108185A JP 10818596 A JP10818596 A JP 10818596A JP H0956194 A JPH0956194 A JP H0956194A
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motor
signal
rotational position
phase
sensor signal
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JP8108185A
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Yasumasa Kyodo
康正 京藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Control Of Stepping Motors (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆起電圧を利用しないセンサレスモータ用の
回転位置検出回路及びモータ装置を提供する。 【解決手段】 加算器5S,5Cにより、Sin波ドラ
イブ信号及びCos波ドライブ信号にそれぞれ高周波の
センサ信号を重畳してモータ1を回転駆動する。モータ
1を流れる信号から、バンドパスフィルタ9によりセン
サ信号を取り出して復調し、これを回転位置検出信号と
する。バンドパスフィルタ9からのセンサ信号は、モー
タのマグネットの回転によるインピーダンスの変化に応
じて電流値が変化する。この電流値の変化を検出するこ
とにより、ロータマグネットの回転位置を検出すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるブラシレ
スモータのロータの回転位置を検出するための回転位置
検出装置、及びこの回転位置検出装置を用いて成るモー
タ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、標準型の再生専用ディス
クや、携帯型のビデオテープレコーダ等、様々な電子機
器にいわゆるブラシレスモータが多用されている。
【0003】このブラシレスモータは、直流電動機が機
械的に各相への通電タイミングを切り換えるのに対し、
電気的なスイッチを用いて各相への通電タイミングを切
り換えて同期電動機を駆動するものである。この通電タ
イミングの切り換えは、最も力率良く運転できるように
行う必要があるが、永久磁石形の同期電動機ではそのタ
イミングが回転子に組み込まれている永久磁石(ロータ
マグネット)の磁極の位置で一義的に決まる。このた
め、ブラシレスモータは、磁極位置(回転位置)を検出
して各相への通電タイミングの切り換えを行う必要があ
り、そのためにホール素子や磁気抵抗効果素子等の回転
検出素子を有している。そして、この回転検出素子によ
りロータの回転位置を検出し、この検出結果に応じて各
相への通電タイミングの切り換えを行っている。
【0004】しかし、このような回転検出素子を設ける
とコスト高となるうえ、この回転検出素子からの検出信
号を回転制御系に伝送するための伝送ラインが必要とな
り、モータ自体が大型化する問題がある。
【0005】このため、センサレス駆動を可能とする回
転位置検出装置が開発された。この回転位置検出装置
は、ブラシレスモータの各相に発生する逆起電圧を検出
し、この検出出力をモータ駆動回路に供給する。
【0006】すなわち、モータは、通電相以外の相が発
電機として動作して逆起電圧を発生するため、上記逆起
電圧を検出することにより、ロータの回転位置を検出す
ることができる。上記モータ駆動回路は、上記逆起電圧
の検出出力に基づいてロータの回転位置を検出し、この
検出結果に応じて各相への通電タイミングを切り換え
る。これにより、上記ホール素子等の回転検出素子を設
けることなくロータの回転位置を検出して各相への通電
タイミングを切り換えることができ、ホール素子等の回
転検出素子を省略することができる分、モータ自体の小
型化及びローコスト化を図ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のセンサレスのブラシレスモータにおいては、モー
タの始動時及び低速回転時には、逆起電圧は発生せず或
いは発生しても小レベルであるため、従来の回転位置検
出装置は、該始動時及び低速回転時には、ロータの回転
位置を検出することができなかった。また、逆起電圧に
は、各相への通電タイミングの切り換え時に発生するキ
ックバックノイズ等が多く重畳するため、正確な回転位
置検出に支障をきたす問題があった。
【0008】このため、この逆起電圧で回転位置検出を
行うブラシレスモータを、正確な回転位置検出を必要と
するサーボ制御用として用いることができなかった。ま
た、上記ブラシレスモータをサーボ制御用として用いる
場合には、正確に回転位置を検出するために回転検出素
子を設けなければならず、結局はモータ自体が大型化す
る等の不都合を生じていた。
【0009】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、回転検出素子を設けることなく、また始動時
及び低速回転時にかかわらず正確にロータの回転位置を
検出することができるような回転位置検出装置及びモー
タ装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る回転位置検
出装置は、上述した課題を解決するために、複数相を有
するモータの各相に供給するための、それぞれ位相が所
定角度分ずつずれた周期的信号を出力する周期信号出力
手段と、上記周期的信号の周波数よりも高い周波数のセ
ンサ信号を出力するセンサ信号出力手段と、上記周期信
号出力手段からの周期的信号に上記センサ信号出力手段
からのセンサ信号を重畳し、これをモータドライブ信号
として上記モータの各相に供給する重畳手段と、上記各
相に供給されるモータドライブ信号を検出すると共に、
この各モータドライブ信号からそれぞれセンサ信号を抽
出し、この抽出した各センサ信号を上記モータの回転位
置を示す回転位置検出信号として出力する回転位置検出
手段とを有する。ここで、上記周期的信号は、正弦波の
定電流駆動信号とすることが好ましい。
【0011】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記モータが1回転する間に、モータの極歯分得られる
上記回転位置検出信号のレベルに基づいてモータの基準
位置を決定し、この決定したタイミングで基準位置検出
信号を出力する基準位置検出信号出力手段を有する。
【0012】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記回転位置検出手段からの各センサ信号を、上記セン
サ信号出力手段からのセンサ信号に基づいてデジタル化
して出力するレゾルバ/デジタル変換器を有する。
【0013】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記モータの負荷のジッタ成分或いはジッタ成分に対応
する情報が最小となる場合の正弦波信号の値を、そのモ
ータに対する最適な駆動パターンとして記憶する記憶手
段と、上記記憶手段に記憶された上記最適な駆動パター
ンに基づいて上記モータを回転駆動する制御手段とを有
する。
【0014】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記モータに供給された上記モータドライブ信号のゼロ
クロス点を検出し、このゼロクロス検出タイミングで上
記モータドライブ信号から抽出されるセンサ信号をサン
プリングして回転位置を検出する。
【0015】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記正弦波信号出力手段からの正弦波信号により上記モ
ータドライブ信号から抽出されるセンサ信号の電圧を補
正する。この場合、常時補正を行ってもよいが、上記モ
ータの各相の電流値の等しくなる点を検出し、この検出
タイミングで上記モータドライブ信号から抽出されるセ
ンサ信号をサンプリングし、サンプリング値を上記正弦
波信号出力手段からの正弦波信号により補正するのが好
ましい。
【0016】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記モータのサーボが外れたとき、上記正弦波信号出力
手段からの正弦波信号を0とし、上記センサ信号出力手
段からのセンサ信号のみを上記モータドライブ信号とし
て上記モータの各相に供給する。
【0017】また、本発明に係る回転位置検出装置は、
上記モータとして2相構造モータを用い、上記モータド
ライブ信号に短期的にオフセット信号を重畳し、このオ
フセット信号が重畳されたときの上記モータドライブ信
号から抽出されるセンサ信号の位相差を検出してモータ
回転方向を判別する。
【0018】さらに、本発明に係るモータ装置は、上記
回転位置検出装置の構成を有すると共に、上記回転位置
検出手段からの回転位置検出信号に応じて上記モータの
回転位相制御を行う手段を有して成っている。
【0019】本発明によれば、重畳手段が、定電流正弦
波信号出力手段からの正弦波信号に、センサ信号出力手
段からの高周波のセンサ信号を重畳し、これをドライブ
信号としてモータの各相に供給する。モータの各相に供
給されたセンサ信号は、ロータマグネットと、ヨークと
の間に形成される磁気回路を通り、該ロータマグネット
とヨークとの間を回遊する。このような状態で、ロータ
マグネットが回転すると、このロータマグネットの回転
に応じて磁気回路の磁気抵抗が変化し、電気的なインピ
ーダンスが周期的に変化する。そして、このインピーダ
ンスの変化に応じてセンサ信号の電流値が増減する。こ
のため、上記センサ信号は、ロータマグネットの回転位
置を示す情報となる。従って、回転位置検出手段により
上記各相に供給されるドライブ信号から各センサ信号を
抽出することにより、ロータマグネットの回転位置を検
出することができる。また、このセンサ信号は、モータ
の回転速度に関係なく検出することができるため、モー
タの始動時及び低速回転時であっても正確かつ確実にロ
ータマグネットの回転位置を検出することができ、回転
検出素子を設けることなくモータをサーボ制御用として
用いることができる。従って、部品点数の削減、設置面
積の縮小化を通じてモータの小型化及びローコスト化に
貢献することができる。
【0020】ここで、上記回転位置検出手段から得られ
る回転位置検出信号は、モータが1回転する間にモータ
の極歯分の波形の山を有するのであるが、この波形の山
はそれぞれ全て同レベルではなく、固定ヨークの形状誤
差,ロータマグネットの偏心等により、それぞれレベル
が異なる。このため、本発明に係る回転位置検出装置
は、基準位置検出信号出力手段が、上記モータが1回転
する間に、モータの極歯分得られる上記回転位置検出信
号のレベルに基づいてモータの基準位置を決定し、この
決定したタイミングで基準位置検出信号を出力する。具
体的には、上記基準位置検出信号出力手段は、例えば上
記極歯分の波形の山を有する回転位置検出信号の最大値
或いは最小値を検出し、この最大値或いは最小値が検出
されるタイミングをモータの基準位置に決定する。そし
て、この最大値或いは最小値が検出されるタイミング毎
に上記基準位置検出信号を出力する。或いは、上記基準
位置検出信号出力手段は、中間値スレッショルド,ゼロ
クロス法等により、上記モータの基準位置を決定し、こ
のタイミングで上記基準位置検出信号を出力する。これ
により、モータの基準となる回転位置を検出することが
できる。
【0021】また、本発明によれば、レゾルバ/デジタ
ル変換器により、上記回転位置検出手段からの各センサ
信号を、上記センサ信号出力手段からのセンサ信号に基
づいてデジタル化して出力する。レゾルバ/デジタル変
換器は、極間の分解能を可能とすることができる。この
ため、モータの回転位置制御を極間の分解能で制御する
ことを可能とすることができる。
【0022】また、本発明によれば、モータの負荷のジ
ッタ成分或いはジッタ成分に対応する情報が最小となる
場合の正弦波信号の値を、そのモータに対する最適な駆
動パターンとして記憶手段に予め記憶し、制御手段が、
この記憶手段に記憶された上記最適な駆動パターンに基
づいて上記モータを回転駆動する。これにより、完全な
コギングレス、ジッタレス、定トルク駆動を可能とする
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転位置検出
装置、及び回転位置検出装置を用いたモータ装置の実施
の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明に係る第1の実施の形態と
しての回転位置検出装置の概略構成を示している。
【0025】この図1に示すように、本発明の第1の実
施の形態の回転位置検出装置は、例えば2相のブラシレ
スモータ1の各相に供給するための定電流の正弦波ドラ
イブ信号(Sin波ドライブ信号)及び該Sin波ドラ
イブ信号に対して位相が90度ずれた定電流の正弦波ド
ライブ信号(Cos波ドライブ信号)を出力する発振器
2と、この各ドライブ信号の周波数よりも数倍高い周波
数のセンサ信号を出力するセンサ信号発生回路3とを有
している。なお、上記発振器2及びセンサ信号発生回路
3は、いわゆるデジタル・シグナル・プロセッサ(DS
P)に組み込まれている。
【0026】また、この回転位置検出装置は、上記ブラ
シレスモータ1を定電流駆動するように上記各ドライブ
信号及び帰還された現在のドライブ信号との差分を増幅
して出力する差動増幅器4S,4Cと、上記各差動増幅
器4S,4Cからの各ドライブ信号に上記センサ信号発
生回路3からのセンサ信号をそれぞれ重畳する加算器5
S,5Cと、該センサ信号の重畳された各ドライブ信号
を所定の利得で増幅してブラシレスモータ1の各相に供
給する増幅器6S,6Cとを有している。
【0027】また、この回転位置検出装置は、上記ブラ
シレスモータ1の各相に現在供給されているドライブ信
号の電流値を抵抗7aにより電圧のかたちで検出するド
ライブ信号検出回路7と、このドライブ信号検出回路7
で検出されたドライブ信号から高周波のセンサ信号を除
去して上記各差動増幅器4S,4Cに帰還するローパス
フィルタ(LPF)8とを有している。
【0028】そして、この回転位置検出装置は、上記ド
ライブ信号検出回路7で検出されたドライブ信号から上
記高周波のセンサ信号を抽出するバンドパスフィルタ
(BPF)9と、上記BPF9により抽出されたセンサ
信号に所定の復調処理を施し、これをブラシレスモータ
1の回転位置検出信号として出力する復調回路10と、
上記各ドライブ信号に基づいてスイッチングパルスを形
成して出力するリミッタ11とを有している。
【0029】ここで、上記復調回路10からの回転位置
検出信号をサーボロック回路等に送って、上記回転位置
検出信号に応じてモータの回転位相を制御することによ
り、モータ装置を構成できる。
【0030】次に、上記ブラシレスモータ1は、図2に
示すようないわゆるステッピングモータとなっており、
第1のステータ21と、第2のステータ22と、この第
1,第2のステータ21,22に対して回転自在に配さ
れるロータマグネット23とで構成されている。
【0031】第1のステータ21は、有底円筒形状の上
ヨーク24と、該上ヨーク24の内径よりも多少小さめ
の外径を有する有底円筒形状の下ヨーク26と、該上ヨ
ーク24に下ヨーク26を合わせたときに形成される内
部の隙間に保持されるボビン25とで構成されている。
【0032】上ヨーク24には、その上面部24aの略
々中央にロータマグネット23の回転軸23aを回転自
在に保持する保持孔24bが設けられている。また、上
ヨーク24の上面部24aには、上記保持孔24bを取
り囲むように、例えば12枚の二等辺三角形状の極歯2
4eが等間隔で設けられている。この極歯24eは、そ
れぞれ上面部24aに対して垂直に立ち下げられてい
る。さらに詳しくは、上記極歯24eは、等間隔で円上
に並ぶ12枚の二等辺三角形の切り欠き片が形成される
ように上面部24aをカットし、この各切り欠き片を上
記上面部24aに対して垂直に立ち下げるように折り曲
げて形成されている。この各極歯24eは、このように
折り曲げた状態で以下に説明するボビン25の円筒部2
5b内に挿入され、該円筒部25bの内壁に当接するよ
うになっている。また、上記各極歯24eが設けられる
間隔は、上記ロータマグネット23の着磁間隔と同じ
(例えば、間隔はλ)となっている。
【0033】また、上記上ヨーク24には、該上ヨーク
24と下ヨーク26とを合わせたときに、該上ヨーク2
4及び下ヨーク26によりボビンを25を挟持できるよ
うな高さを有する側面部24cが設けられており、この
側面部24cには、上記ボビン25に設けられている突
片25aを当該第1のステータ21外に導くための切り
欠き部24dが設けられている。
【0034】次に、ボビン25は、円筒形状の円筒部2
5b,上フランジ25c及び下フランジ25dで構成さ
れている。円筒部25bは、その内部にロータマグネッ
ト23を回転自在に挿入できる径を有している。上フラ
ンジ25c及び下フランジ25dは、それぞれ上記下ヨ
ーク26の内径よりも多少小さめの径を有している。こ
の上フランジ25c及び下フランジ25dには、該円筒
部25bの内径と略々同径の孔部がそれぞれ設けられて
いる。そして、上フランジ25cは、この孔部と円筒部
25bの開口部が一致するように該円筒部25bの一端
面に設けられており、下フランジ25dは、この孔部と
円筒部25bの開口部が一致するように該円筒部25b
の他端面に設けられている。
【0035】このような構成を有するボビン25の円筒
部25bの外周部には、第1相目のコイル25eが巻き
付けられている。また、上記下フランジ25dには、上
記円筒部25bの外周部に巻き付けられたコイル25e
の端部を当該第1のステータ21外に導き出すための突
片25aが設けられている。
【0036】次に、上記下ヨーク26は、上述のように
上ヨーク24の内径よりも多少小さめの外形の有底円筒
形状を有しており、その底面部26aの略々中央に、上
記ロータマグネット23を回転自在に挿入できる径の孔
部26bが設けられている。この孔部26bの周辺に
は、該孔部26bを取り囲むように、例えば12枚の二
等辺三角形状の極歯26cが等間隔で設けられており、
それぞれ底面部26aに対して垂直に立ち上げられてい
る。さらに詳しくは、上記極歯26cは、底面部26a
の上記孔部26bに当たる部分を、12枚の二等辺三角
形の切り欠き片ができるようにカットし、この各切り欠
き片を上記孔部26bに沿って垂直に立ち上げるように
折り曲げて形成されている。この各極歯26cは、この
ように折り曲げた状態で上記ボビン25の円筒部25b
内に挿入され、該円筒部25bの内壁に当接するように
なっている。また、上記各極歯26cは、上記上ヨーク
24に設けられている各極歯24eと同じλ間隔に設け
られている。このため、各極歯26cの間隔も、それぞ
れ上記ロータマグネット23の着磁間隔と同じとなって
いる。さらに、上記各極歯26cは、上ヨーク24及び
下ヨーク26を合わせたときに、該各極歯26cの間に
上ヨーク24の各極歯24eが位置するように、すなわ
ち、上ヨーク24の各極歯24eと下ヨーク26の各極
歯26cが噛み合うような位置に設けられている。
【0037】また、上記下ヨーク26の底面部26aに
は、上記孔部26bを取り囲むようにして、例えば10
個の接続孔26dが等間隔に設けられており、この接続
孔26dを介して接続ピンにより当該第1のステータ2
1及び後に説明する第2のステータ22が固定されるよ
うになっている。さらに、下ヨーク26には、上記上ヨ
ーク24の外周部24cよりも多少低い外周部26eを
有している。この外周部26eには、上記ボビン25の
下フランジ25dに設けられた突片25aを当該第1の
ステータ21外に導くための切り欠き部26fが設けら
れている。
【0038】このような各部24,25,26の構成を
有する第1のステータ21は、下ヨーク26の切り欠き
部26fとボビン25の突片25aの位置を合わせ、該
ボビン25の円筒部25b内に下ヨーク26の各極歯2
6cが挿入されるように、下ヨーク26にボビン25を
載置する。そして、ボビン25の突片25aと上ヨーク
24の切り欠き片24dの位置を合わせ、該ボビン25
の円筒部25b内に上ヨーク24の各極歯24eが挿入
されるように、当該上ヨーク24と下ヨーク26とを合
わせる。これにより、ボビン25の円筒部25b内にお
いて、上ヨーク24の各極歯24eと下ヨーク26の各
極歯26cが交互に噛み合い、また、上ヨーク24と下
ヨーク26とが嵌合してボビン25を挟持し、第1のス
テータ21が形成される。
【0039】次に、第2のステータ22は、上記第1の
ステータ21を逆さにした構成を有しており、有底円筒
形状の上ヨーク27と、該上ヨーク27の外形よりも多
少大きめの内径を有する有底円筒形状の下ヨーク29
と、該上ヨーク27に下ヨーク29を合わせたときに形
成される内部の隙間に保持されるボビン28とで構成さ
れている。
【0040】上ヨーク27は、上述のように下ヨーク2
9の内径よりも多少小さめの外形の有底円筒形状を有し
ており、その上面部27aの略々中央に、上記ロータマ
グネット23を回転自在に挿入することができる径の孔
部27bが設けられている。この孔部27bの周辺に
は、該孔部27bを取り囲むように、例えば12枚の二
等辺三角形状の極歯27cが等間隔で設けられており、
それぞれ上面部27aに対して垂直に立ち下げられてい
る。さらに詳しくは、上記極歯27cは、上面部27a
の孔部27bに当たる部分を、12枚の二等辺三角形の
切り欠き片ができるようにカットし、この各切り欠き片
を孔部27bに沿って垂直に立ち下げるように折り曲げ
て形成されている。この各極歯27cは、このように折
り曲げた状態でボビン28の円筒部28b内に挿入さ
れ、該円筒部28bの内壁に当接するようになってい
る。また、上記各極歯27cは、上記ロータマグネット
23の着磁間隔と同じλ間隔で設けられている。
【0041】また、上記上ヨーク27の上面部27aに
は、孔部27bを取り囲むようにして、例えば10個の
接続孔27dが等間隔に設けられており、この接続孔2
7dを介して上記第1のステータ21及び当該第2のス
テータ22が接続ピンにより固定されるようになってい
る。さらに、上ヨーク27は、下ヨーク29の外周部2
9cよりも多少低い外周部27eを有している。この外
周部27eには、ボビン28の上フランジ28cに設け
られた突片28aを当該第2のステータ22外に導くた
めの切り欠き部27fが設けられている。
【0042】次に、ボビン28は、円筒形状の円筒部2
8b,上フランジ28c及び下フランジ28dで構成さ
れている。円筒部28bは、その内部にロータマグネッ
ト23を回転自在に挿入できるような径を有している。
上フランジ28c及び下フランジ28dは、それぞれ上
記上ヨーク27の内径よりも多少小さめの径を有してい
る。この上フランジ28c及び下フランジ28dには、
該円筒部28bの内径と略々同径の孔部がそれぞれ設け
られている。そして、上フランジ28cは、この孔部と
円筒部28bの開口部が一致するように該円筒部28b
の一端面に設けられており、下フランジ28dは、この
孔部と円筒部28bの開口部が一致するように該円筒部
28bの他端面に設けられている。
【0043】このような構成を有するボビン28の円筒
部28bの外周部には、第2相目のコイル28eが巻き
付けられている。また、上記上フランジ28cには、上
記円筒部28bの外周部に巻き付けられたコイル28e
の端部を当該第2のステータ22外に導き出すための突
片28aが設けられている。
【0044】次に、下ヨーク29には、その底面部29
aの略々中央にロータマグネット23の回転軸23aを
回転自在に保持する保持孔29bが設けられている。ま
た、下ヨーク29の底面部29aには、上記保持孔29
bを取り囲むように、例えば12枚の二等辺三角形状の
極歯29eが等間隔で設けられている。この極歯29e
は、それぞれ底面部29aに対して垂直に立ち下げられ
ている。さらに詳しくは、上記極歯29eは、等間隔で
円上に並ぶ12枚の二等辺三角形の切り欠き片が形成さ
れるように底面部29aをカットし、この各切り欠き片
を上記底面部29aに対して垂直に立ち下げるように折
り曲げて形成されている。この各極歯29eは、このよ
うに折り曲げた状態で以下に説明するボビン28の円筒
部28b内に挿入され、該円筒部28bの内壁に当接す
るようになっている。また、上記各極歯29eが設けら
れる間隔は、上記ロータマグネット23の着磁間隔と同
じλ間隔となっている。さらに、上記各極歯29eは、
上ヨーク27及び下ヨーク29を合わせたときに、該各
極歯29eの間に上ヨーク27の各極歯27cが位置す
るように、すなわち、上ヨーク27の各極歯27cと下
ヨーク29の各極歯29eが噛み合うような位置に設け
られている。
【0045】また、上記下ヨーク29には、該上ヨーク
27と下ヨーク29とを合わせたときに、該上ヨーク2
7及び下ヨーク29によりボビンを28を挟持できるよ
うな高さを有する側面部29cが設けられており、この
側面部29cには、上記ボビン28に設けられている突
片28aを当該第2のステータ22外に導くための切り
欠き部29dが設けられている。
【0046】このような各部27,28,29の構成を
有する第2のステータ22は、下ヨーク29の切り欠き
部29dとボビン28の突片28aの位置を合わせ、該
ボビン28の円筒部28b内に下ヨーク29の各極歯2
9eが挿入されるように、下ヨーク29にボビン28を
載置する。そして、ボビン28の突片28aと上ヨーク
24の切り欠き部27fの位置を合わせ、該ボビン28
の円筒部28b内に上ヨーク27の各極歯27cが挿入
されるように、当該上ヨーク27と下ヨーク29とを合
わせる。これにより、ボビン28の円筒部28b内にお
いて、上ヨーク27の各極歯27cと下ヨーク29の各
極歯29eが交互に噛み合い、また、上ヨーク27と下
ヨーク29とが嵌合してボビン28を挟持し、第2のス
テータ22が形成される。
【0047】次に、上記ロータマグネット23は、その
外周部23bが図3に示すようにS極及びN極に交互に
着磁されている。各S極及び各N極の着磁長はλ/2と
なっており、S極及びこのS極に隣接するN極を合わせ
るとその着磁長はλとなっている。上述のように、第1
のステータ21の上ヨーク24,下ヨーク26にそれぞ
れ設けられている各極歯24e,26c、及び、第2の
ステータ22の上ヨーク27,下ヨーク29にそれぞれ
設けられている各極歯27c,29eの配置間隔は、こ
のロータマグネット23の着磁長と同じ「λ」となって
いる。
【0048】上記ブラシレスモータ1は、このような第
1,第2のステータ21,22及びロータマグネット2
3を有しており、以下のように組み立てられる。すなわ
ち、まず、第2のステータ22の下ヨーク29に設けら
れている保持孔29bに、ボビン28の円筒部28bを
介してロータマグネット23の一方の回転軸23aを挿
入する。次に、この状態で第1のステータ21のボビン
25の円筒部25bを介して上ヨーク24に設けられて
いる保持孔24bにロータマグネット23の他方の回転
軸23aを挿入するようにして、第1,第2のステータ
21,22を合わせる。そして、第1、第2のステータ
21,22を合わせる際に、第1のステータ21の下ヨ
ーク26に設けられている接続孔26d及び第2のステ
ータ22の上ヨーク27に設けられている接続孔27d
を介して接続ピンにより各ステータ21,22を固定す
る。これにより、上記ブラシレスモータ1が組み立てら
れる。
【0049】上記各ステータ21,22は、一方のステ
ータで発生した磁気が他方のステータに漏れ込むことが
ないように、それぞれ完全な防磁処理が施されている。
また、このようにブラシレスモータ1を組み立てた状態
で、上記第1のステータ21のボビン25にコイル25
eが巻き付けられて形成される第1相と、第2のステー
タ22のボビン28にコイル28eが巻き付けられて形
成される第2相とが空間的にλ/4ずれて位置するよう
に設計されている。
【0050】次に、本発明の第1の実施の形態に係る位
置検出装置の動作説明をする。まず、図1において、ブ
ラシレスモータ1の回転駆動が指定されると、発振器2
は、Sin波ドライブ信号及び該Sin波ドライブ信号
に対して位相が90度ずれたCos波ドライブ信号を形
成し、これらをそれぞれ差動増幅器4S及び差動増幅器
4Cの非反転入力端子(+)に供給する。
【0051】ここで、上述のように各ステータ21,2
2の各ヨーク24,26,27,29には、それぞれ1
2枚の極歯が設けられているため、極歯のピッチである
ドライブ電流の一周期の回転角度λは、λ=2π/12
[rad]となる。また、ブラシレスモータ1を240
0rpmで回転させようとした場合、このときの各速度
ωは、ω=2π・(2400/60)=80π[rad
/sec]となる。従って、ブラシレスモータ1を24
00rpmで回転駆動させる場合の各ドライブ信号の周
波数fは、f=ω/λ=80π/(2π/12)=48
0[Hz]となる。上記各差動増幅器4S,4Cの各非
反転入力端子には、この480Hzの周波数のSin波
ドライブ信号及びCos波ドライブ信号がそれぞれ供給
される。
【0052】後に説明するが、この各差動増幅器4S,
4Cの反転入力端子(−)には、ブラシレスモータ1に
現在供給されているドライブ信号が帰還されている。こ
のため、各差動増幅器4S,4Cは、それぞれ上記帰還
された現在のドライブ信号と、上記Sin波ドライブ信
号或いはCos波ドライブ信号との差分を検出し、これ
を各加算器5S,5Cにそれぞれ供給する。
【0053】一方、センサ信号発生回路3は、上記各ド
ライブ信号の周波数よりも数倍高い、例えば10kHz
の周波数で、かつ、上記各ドライブ信号に対して充分小
さいレベルのセンサ信号を形成し、これを各加算器5
S,5Cにそれぞれ供給する。このセンサ信号の周波数
はモータによって異なるのであるが、コイルの容量成分
の高周波領域の周波数を上限として設定することが好ま
しい。
【0054】次に、上記加算器5Sは、上記Sin波ド
ライブ信号に高周波のセンサ信号を重畳し、これを増幅
器6Sを介してブラシレスモータ1に供給する。また、
上記加算器5Cは、上記Cos波ドライブ信号に高周波
のセンサ信号を重畳し、これを増幅器6Cを介してブラ
シレスモータ1に供給する。すなわち、上記各ドライブ
信号は、いわゆる駆動分がバイアス加算されてブラシレ
スモータ1に供給されることとなる。
【0055】具体的には、図3に示すように上記センサ
信号の重畳されたSin波ドライブ信号は、ブラシレス
モータ1の第1のステータ21に供給され、上記センサ
信号の重畳されたCos波ドライブ信号は、第2のステ
ータ22に供給される。これにより、各ステータ21,
22の各極歯24e,26c,27c,29eが電磁石
となり、供給されるドライブ信号のレベルに応じてS極
或いはN極に変化する。図3中、「S/N或いはN/
S」は、各ドライブ信号のレベルに応じて変化する各極
歯24e,26c,27c,29eの極性の変化を示し
ている。
【0056】次に、上述のように第1のステータ21及
び第2のステータ22に供給する各ドライブ信号は、互
いに位相が90度ずれたドライブ信号となっている。ま
た、上記第1のステータ21のボビン25にコイル25
eが巻き付けられて形成される第1相と、第2のステー
タ22のボビン28にコイル28eが巻き付けられて形
成される第2相とは、空間的にλ/4ずれた位置関係と
なっている。このため、上記各ドライブ信号の供給によ
り発生する第1相の磁界と第2相の磁界との合成磁界が
回転磁界となり、各極歯24e,26c,27c,29
eの極性の変化により発生する磁気吸引力に引かれてロ
ータマグネット23が回転駆動される。
【0057】次に、このブラシレスモータ1に供給され
る各ドライブ信号の電流値は、ドライブ信号検出回路7
の抵抗7aにより電圧値のかたちで検出され、それぞれ
LPF8に帰還される。LPF8は、上記センサ信号の
重畳された各ドライブ信号から該センサ信号を除去し、
これをブラシレスモータ1に現在供給されているドライ
ブ信号として上記各差動増幅器4S,4Cの各反転入力
端子(−)に帰還する。上記各差動増幅回路4S,4C
は、上述のように帰還された現在のドライブ信号と、S
in波ドライブ信号或いはCos波ドライブ信号との差
分を検出し、これを各加算器5S,5Cに供給する。各
加算器5S,5Cは、各ドライブ信号に上記センサ信号
を重畳してブラシレスモータ1に供給する。当該回転位
置検出装置は、このようなフェーズ・ロックド・ループ
構成(PLL構成)により上記ブラシレスモータ1を定
電流駆動している。
【0058】次に、上記各極歯24e,26c,27
c,29eを介してロータマグネット23に作用するセ
ンサ信号と、ロータマグネット23との関係を説明す
る。なお、この関係は、各ヨーク24,26,27,2
9共、全て同じであるため、ここでは、上記下ヨーク2
6を介してロータマグネット23に作用するセンサ信号
とロータマグネット23との関係についてのみ説明し、
他の説明は省略する。
【0059】まず、図4(a)に示すように上記Sin
波ドライブ信号に重畳され、ブラシレスモータ1の第1
相に供給されたセンサ信号は、図5(a),(b)中、
点線で示すように、ロータマグネット23と、極歯26
を有する下ヨーク26(櫛歯ヨーク26)との間に形成
される磁気回路を通り、ロータマグネット23と櫛歯ヨ
ーク26との間を回遊する。このような状態で、ロータ
マグネット23が回転すると、図5(a),(b)中点
線で示すように、このロータマグネット23の回転に応
じて磁気回路の磁気抵抗が変化し、電気的なインピーダ
ンスが周期的に変化する。そして、このインピーダンス
の変化に応じてセンサ信号の電流値が増減する。
【0060】上述のように、ブラシレスモータ1に供給
される各ドライブ信号の電流値は、ドライブ信号検出回
路7の抵抗7aにより電圧値のかたちで検出され、上記
LPF8に帰還されると共にBPF9に供給される。B
PF9は、ドライブ信号検出回路7から供給されるドラ
イブ信号からSin波ドライブ信号及びCos波ドライ
ブ信号を除去することにより、図4(b)に示すように
各ドライブ信号に重畳された各センサ信号のみを抽出
し、これらをそれぞれ復調回路10に供給する。復調回
路10は、図4(c),(d)に示すように上記各セン
サ信号のエンベロープをそれぞれ検出し復調して出力す
る。
【0061】以上の説明から明かなように、本実施の形
態に係る回転位置検出装置は、ロータマグネット23の
回転によるインピーダンスの変化に応じて電流値が変化
する各センサ信号を検出することにより、ロータマグネ
ット23の回転位置を検出することができる。上記各ド
ライブ信号は、逆起電圧相殺のために電圧レベルが変動
するのであるが、本実施の形態に係る回転位置検出装置
は、定電流ドライブを行っているうえ、バンドパスフィ
ルタ9でセンサ信号を抽出するようにしているため、ド
ライブ信号の変動の影響を受けることなく上記センサ信
号を検出することができ、正確な回転位置検出を行うこ
とができる。また、逆起電圧を用いてロータマグネット
の回転位置を検出しようとすると、モータの始動時及び
低速回転時には、逆起電圧は発生せず或いは発生しても
小レベルであるため、該回転位置を検出することができ
なかったのであるが、上記センサ信号は、ブラシレスモ
ータ1の回転速度に関係なく検出することができるた
め、モータの始動時及び低速回転時であっても正確かつ
確実にロータマグネット23の回転位置を検出すること
ができる。また、いわゆるステッピングモータを回転検
出素子を設けることなく、センサレスのサーボモータと
して回転駆動することができ、ステッピングモータの欠
点である最高回転速度の低さ及び保持電流の多さ等を全
て是正することができる。
【0062】また、逆起電圧を用いると、各相への通電
タイミングの切り換え時に発生するキックバックノイズ
等が逆起電圧に重畳することから、正確な回転位置検出
に支障をきたし、ブラシレスモータを正確な回転位置検
出を必要とするサーボ制御用として用いる場合には、正
確な回転位置の検出を行うために、結局は回転検出素子
を設けなければならず、モータ自体が大型化する等の不
都合を生じていたのであるが、当該回転位置検出装置
は、上述のようにドライブ信号にレベル変動が生じても
この影響を受けることなく正確な回転位置検出を行うこ
とができる。このため、回転検出素子を設けることなく
ブラシレスモータ1をサーボ制御用として用いることが
でき、部品点数の削減,設置面積の縮小化を通じてブラ
シレスモータ1の小型化及びローコスト化に大きく貢献
することができる。
【0063】そして、当該回転位置検出装置は、逆起電
圧の検出を行う従来のセンサレスドライブ方式に代わ
る、全く新規なセンサレスドライブ方式を提供すること
ができる。
【0064】なお、上述の第1の実施の形態の説明で
は、本実施の形態に係る回転位置検出装置は、定電流ド
ライブであることとしたが、これは、定電圧ドライブと
してもよいし、或いは定電流ドライブ及び定電圧ドライ
ブを併用するようにしてもよい。いずれのドライブ方式
でも、上記センサ信号を重畳してブラシレスモータ1を
ドライブし、該センサ信号を検出することにより、上述
のようにブラシレスモータ1の回転位置を検出すること
ができる。また、上記ドライブ信号検出回路7により現
在のドライブ信号を検出することとしたが、この現在の
ドライブ信号は、ブラシレスモータ1に設けられている
コイル電圧出力端子から取り出すようにしてもよい。
【0065】次に、本発明の第2の実施の形態に係る回
転位置検出装置の説明をする。この第2の実施の形態に
係る回転位置検出装置は、上記復調回路10からの回転
位置検出信号から、ブラシレスモータ1の極数を示すパ
ルスであるエンコーダパルスを形成して出力するように
したものである。
【0066】すなわち、この第2の実施の形態に係る回
転位置検出装置は、図6に示すように上記復調回路10
の後段にエンコーダパルス形成回路30を有する構成と
なっている。なお、この第2実施の形態に係る回転位置
検出装置は、上記図6に示すエンコーダパルス形成回路
30が付加された以外は上述の第1の実施の形態に係る
回転位置検出装置と同じ構成である。このため、当該第
2実施の形態に係る回転位置検出装置の説明において
は、このエンコーダパルス形成回路30のみ説明し他の
部分の説明は省略する。また、上記エンコーダパルス形
成回路30は、上記ブラシレスモータ1の第1相用及び
第2相用の2つの回路が存在するが、復調回路10から
第1相の回転位置検出信号が供給されるか第2相の回転
位置検出信号が供給されるかが異なるのみで、回路構成
は同じであるため、以下の説明では、第1相の回転位置
検出信号が供給されるエンコーダパルス形成回路30の
説明のみ行い、第2相の回転位置検出信号が供給される
エンコーダパルス形成回路の説明は省略する。
【0067】まず、上記エンコーダパルス形成回路30
は、所定レベルの閾値信号を出力する閾値発生回路33
と、上記復調回路10からの第1相の回転位置検出信号
に所定の振幅レベルの補正を施して出力する振幅レベル
補正部31と、該振幅レベル補正部31により振幅レベ
ルの補正が施された第1相の回転位置検出信号及び上記
閾値発生回路33からの閾値信号を比較し第1相のエン
コーダパルスを形成して出力する比較器32とで構成さ
れている。
【0068】このような構成を有するエンコーダパルス
形成回路30において、振幅レベル補正部31には、上
記復調回路10からの図4(c)に示すような第1相の
回転位置検出信号が供給される。この第1相の回転位置
検出信号は、ブラシレスモータ1のロータマグネットが
ドライブ信号の周波数に同期して回転しているときに
は、図4(c)に示すようにλ/2周期となるのである
が、ロータマグネットの回転が停止したときや同期が外
れたとき等は、上記λ/2の周期性が崩れ、λ周期の回
転位置検出信号が出力される。また、上記同期回転時に
得られるλ/2周期の回転位置検出信号を、例えば所定
レベルのスレッショルドに基づいてそのまま検出してエ
ンコーダパルスを形成すると、第1相のエンコーダパル
ス及び第2相のエンコーダパルスが、それぞれ位相が1
80度ずれた状態で検出され回転方向判別が困難とな
る。このため、上記振幅レベル補正部31は、同期回転
時に得られるλ/2周期の第1相の回転位置検出信号及
び同期が外れたとき等に得られるλ周期の回転位置検出
信号を、正常なλ周期の回転位置検出信号とするような
振幅レベルの補正処理を行い、これを比較器32に供給
する。
【0069】この比較器32には、閾値発生回路33か
らの所定レベルの閾値信号が供給されている。比較器3
2は、正常なλ周期と補正された回転位置検出信号と、
所定レベルの閾値信号とを比較処理することにより、図
4(d)に示すようなλ周期の第1相のエンコーダパル
スを形成し、これを出力端子34を介して出力する。
【0070】このような振幅レベルの補正処理及び比較
処理は、第2相の回転位置検出信号に対しても施され、
図4(e)に示すようなλ周期の第2相のエンコーダパ
ルスが形成され出力される。
【0071】上記各回転位置検出信号の波形の山は、ブ
ラシレスモータ1が1回転する間に、それぞれその極数
分得られるため、このように各回転位置検出信号に対し
て所定の振幅レベル補正を施して閾値信号とレベル比較
することにより、極数を分解能とする上記λ周期の各エ
ンコーダパルスを得ることができる。従って、上記各エ
ンコーダパルスの位相関係を検出することによる、正方
向或いは逆方向の回転方向判別を可能とすることができ
るうえ、いずれかのエンコーダパルスをカウントするこ
とによる回転数(回転速度)の検出及び低速ギヤ機構と
組み合わせることによる任意の位置決め等を可能とする
ことができる。
【0072】次に、本発明の第3の実施の形態に係る回
転位置検出装置の説明をする。この第3の実施の形態に
係る回転位置検出装置は、上記復調回路10からの回転
位置検出信号から、ブラシレスモータ1の回転の零度の
位置を示すパルス(Zパルス)を出力するようにしたも
のである。
【0073】すなわち、この第3の実施の形態に係る回
転位置検出装置は、上記復調回路10の後段に、図6で
説明したエンコーダパルス形成回路30と共に、図7に
示すようなZパルス形成回路43を有する構成となって
いる。なお、この第3実施の形態に係る回転位置検出装
置は、上記図7に示すZパルス形成回路43が付加され
た以外は上述の第2の実施の形態に係る回転位置検出装
置と同じ構成である。このため、当該第3実施の形態に
係る回転位置検出装置の説明においては、このZパルス
形成回路43のみ説明し他の部分の説明は省略する。
【0074】このZパルス形成回路43は、上記復調回
路10からの第1相の回転位置検出信号が供給されるノ
イズ除去回路(LPF)37と、上記ノイズ除去回路3
7からの第1相の回転位置検出信号をデジタル値に変換
して出力するA/D変換器38と、デジタル値に変換さ
れた極数分の第1相の回転位置検出データを記憶するメ
モリ39と、該メモリ39に記憶された第1相の回転位
置検出データのうちの最大値を検出する最大値検出回路
40と、この検出された最大値とA/D変換器38から
の現在の第1相の回転位置検出データとを比較して両者
が一致するタイミングでZパルスを形成して出力する一
致検出回路41とで構成されている。
【0075】このような構成を有するZパルス形成回路
43は、上記復調回路10からの第1相の回転位置検出
信号が入力端子36を介してLPF37に供給される。
LPF37は、上記第1相の回転位置検出信号からスパ
イクノイズ等のノイズ成分を除去し、これをA/D変換
器38に供給する。A/D変換器38は、ノイズ除去さ
れた第1相の回転位置検出信号のデジタル値を検出し、
これを第1相の回転位置検出データとしてメモリ39に
供給する。メモリ39は、連続的に供給される極数分の
回転位置検出データを記憶する。この場合、上記第1相
には、上述のように12枚の極歯が設けられているた
め、メモリ39には12個分の回転位置検出データが記
憶されることとなる。最大値検出回路40は、メモリ3
9に記憶された12個の回転位置検出データのうち、最
大値を有するものを検出し、これを最大値検出データと
して一致検出回路41に供給する。一致検出回路41に
は、A/D変換器38からの回転位置検出データが供給
されている。一致検出回路41は、A/D変換器38か
らの回転位置検出データと、最大値検出回路40からの
最大値検出データとをレベル比較し、両レベルが一致す
るタイミングで、ブラシレスモータ1の零度の位置を示
すZパルスを形成し、これを出力端子42を介して出力
する。
【0076】図8に示すように上記回転位置検出信号
は、モータが1回転する間に極数分の波形の山が得られ
るのであるが、この波形の山は必ずしも同レベルではな
く、固定ヨークの形状誤差,ロータマグネットの偏心等
により、それぞれレベル誤差がある。このレベル誤差は
モータの、いわば「くせ」として現れる。この図8に示
すモータの場合は、4極目に対応する回転位置検出信号
が、他の回転位置検出信号よりも突出したレベルとなっ
ている。このため、上述のように12個の回転位置検出
信号のうち最大値(図8の場合は、4極目の回転位置検
出信号が最大値となる。)を検出し、この最大値のレベ
ルと現在の回転位置検出信号のレベルとが一致したタイ
ミングでパルスを出力することにより、1回転の所定の
位置を零度とし、この零度の回転タイミングで発生する
Zパルスを形成して出力することができる。
【0077】上記図6で説明したエンコーダパルス形成
回路30からのエンコーダパルスは、極数の分解能とな
っている。このため、上記Zパルスによりモータの回転
基準位置を特定し、上記エンコーダパルスをカウントす
ることにより、ブラシレスモータ1の回転位置を任意に
決めることを可能とすることができる。この場合、1度
Zパルスの検出タイミングでエンコーダパルスのカウン
タをリセットすれば、Zパルスの出力タイミングが変動
することはなく、以後、現在の回転位置を正確に把握す
ることができる。
【0078】なお、上記第1相のエンコーダパルス及び
第2相のエンコーダパルスの位相関係によりモータの回
転方向を検出することができるため、1回Zパルスが検
出されてから次にZパルスが検出されるまでの間の検出
タイミングのずれは何等影響はない。
【0079】また、この第3の実施の形態の説明におい
ては、上記復調回路10から供給される第1相の回転位
置検出信号に基づいてZパルスを形成して出力すること
としたが、これは、第2相の回転位置検出信号に基づい
てZパルスを形成して出力するようにしてもよい。ま
た、最大値検出回路40において12極数分の回転位置
検出データのうち最大値を検出することとしたが、これ
は、12極数分の回転位置検出データのうち最小値を検
出し、一致検出回路41において、この最小値検出デー
タと現在の回転位置検出信号との一致を検出してZパル
スを形成するようにしても、上述と同様の効果を得るこ
とができる。
【0080】次に、この第3の実施の形態の変形例とし
て、上記メモリ39及び最大値検出回路40の代わり
に、図9に示す基準レジスタ45及び実測値レジスタ4
6を設ける構成としてもよい。すなわち、上記各レジス
タ45,46は、それぞれ8bit×12(極数分)の
記憶領域を有しており、基準レジスタ45には、モータ
が1回転する間に得られる、上記図8に示したような1
2個の回転位置検出データ(V1〜V12)が基準値と
してスタックされ、実測値レジスタ46には、モータが
回転することにより得られる回転位置検出データ(VNE
W〜VOLD11)が実測値として順次スタックされる。
【0081】なお、上記基準レジスタ45にスタックさ
れた基準値は予めスタックされており、この場合、例え
ば4極目の回転位置検出データが最大値(V4MAX)とな
っている。また、基準値となる各回転位置検出データの
スタック方向はモータの回転方向にかかわらず常に一方
向で、いったん全部の記憶領域に基準値が記憶される
と、以後、繰り返し読み出されるのみとなり書き換えら
れることはない。これに対して、上記実測値レジスタ4
6は、モータの回転により連続的に得られる回転位置検
出データが順次スタックされ、新たな回転位置検出デー
タが供給される毎に順次シフトされていく。また、上述
のように第1相からの回転位置検出信号及び第2相から
の回転位置検出信号の位相関係を検出することによりモ
ータの正負の回転方向を検出することができ、モータが
正方向に回転している場合は図9中の矢印A方向に順次
スタックされ読み出され、モータが負方向に回転してい
る場合には同図中の矢印B方向に順次スタックされ読み
出される等のように、スタック方向がモータの回転方向
に応じて切り換えられるようになっている。しかし、こ
のZパルスの出力タイミングを検出する際には、モータ
の回転方向が一方向に固定されるため、上記実測値レジ
スタ46のスタック方向も一方向に固定されることとな
る。
【0082】上記基準レジスタ45にスタックされた基
準値はモータの回転に同期して順次読み出され、上記一
致検出回路41に供給される。また、上記実測値レジス
タ46は、新たな回転位置検出データ(VNEW)が供給
される毎に過去にスタックされた回転位置検出データ
(VOLD11,VOLD10,VOLD9・・・)を順次シフトして
一致検出回路41に供給する。一致検出回路41は、上
記基準レジスタ45から供給される基準値と、上記実測
値レジスタ46から順次供給される回転位置検出データ
とを比較し、両者の相関が最大となるタイミングでZパ
ルスを出力する。具体的には、この場合は、上記4極目
の基準値(V4MAX)と同じ値の回転位置検出データが供
給されるタイミングでZパルスが出力されることとな
る。
【0083】これにより、ブラシレスモータ1の回転位
置を任意に決めることを可能とすることができる等、上
述の第3の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。なお、この場合も、1度Zパルスの検出タイミング
でエンコーダパルスのカウンタをリセットすれば、Zパ
ルスの出力タイミングが変動することはなく、以後、現
在の回転位置を正確に把握することができる。また、上
記第3の実施の形態及びこの変形例とを併用してZパル
スを形成するようにしてもよい。この場合、さらに正確
なタイミングでZパルスを形成することができる。
【0084】ここで、従来、回転子コイルのまわりに2
つの固定子コイルを90度の角度をもって配置し、回転
子コイルに所定周波数の交流電圧を供給することで、回
転子の角度変位に応じて固定子コイルから得られる誘導
電圧の振幅出力を機械的な回転角として検出する回転角
センサ(レゾルバ)が知られている。また、このレゾル
バからのアナログ信号を所定のアルゴリズムに基づいて
デジタルデータに変換するレゾルバ/デジタル変換器
(R/D変換器)も知られている。
【0085】上述の第2の実施の形態に係る回転位置検
出装置は、極数分の分解能が限界であるが、本発明の第
4の実施の形態に係る回転位置検出装置は、上記R/D
変換器を用いることにより、極数分以上の分解能を得る
ことを可能としたものである。
【0086】すなわち、この第4の実施の形態に係る回
転位置検出装置は、図10に示すように構成自体はR/
D変換器と同様の構成を有しているが、レゾルバからの
アナログ信号の代わりに上記図1に示す復調回路10か
らの各センサ信号を入力し、基準信号として入力される
モータのドライブ信号の代わりに、センサ信号発生回路
3からのセンサ信号を入力するようになっている。
【0087】このような構成を有する本発明の第4の実
施の形態に係る回転位置検出装置は、図10に示す入力
端子47を介して上記復調回路10からの第1相の回転
位置検出信号(sinθ・sin(ωt+φ))が供給され、入
力端子48を介して復調回路10からの第2相の回転位
置検出信号(cosθ・cos(ωt+φ))が供給され、入力
端子49を介して上記センサ信号発生回路3からのセン
サ信号(sinωt)が供給される。上記第1相の回転位
置検出信号は、後に説明するカウンタ58からの位置検
出データ(φ)が供給される第1積算回路51に供給さ
れ、第2相の回転位置検出信号は、上記位置検出データ
が供給される第2の積算回路52に供給され、センサ信
号は基準信号(ref)として同期整流回路54に供給
される。
【0088】第1の積算回路51は、上記第1相の回転
位置検出信号と、余弦波とされた位置検出データ(cos
φ)とを積算し、この乗算信号を乗算器53に供給す
る。また、第2の積算回路52は、上記第2の回転位置
検出信号と、正弦波とされた位置検出データ(sinφ)
とを乗算し、この乗算信号を乗算器53に供給する。乗
算器53は、第1の乗算器51からの乗算信号を正
(+)とし、第2の乗算器52からの乗算信号を負
(−)として両者を乗算処理し、この乗算信号(sinω
t(sinθ・cosφ−cosθ・sinφ)=sinωt・sin(θ−
φ))を同期整流回路54に供給する。同期整流回路5
4には、入力端子49を介して上記センサ信号発生回路
3からのセンサ信号(sinωt)が基準信号として供給
されている。同期整流回路54は、上記基準信号を基準
として上記乗算信号を両波整流し、この両波整流信号
(sin(θ−φ))を積分回路55に供給する。積分回路
55は、上記両波整流信号に積分処理を施し、この積分
信号(θ−φ)を加算器56を介して電圧制御発振器
(VCO)57に供給する。VCO57は、積分信号に
応じた周波数のパルスを発振し、これをカウンタ58に
供給する。カウンタ58は、上記パルスを所定数カウン
トすることにより、ブラシレスモータ1の極間における
回転位置を示す回転位置検出データ(φ)を形成して出
力する。この回転位置検出データは、外部に出力される
とともに第1,第2の積算回路51,52に供給され、
上述のようにそれぞれcosφ,sinφとされ第1相のセン
サ信号,第2相のセンサ信号に積算される。なお、上記
積分信号であるθ−φ=0となるようにこのループが動
作するようになっている。
【0089】当該回転位置検出装置から出力される第1
相のセンサ信号及び第2相のセンサ信号の位相関係は、
回転子の角度変位に応じて固定子コイルから得られる誘
導電圧の振幅出力の位相関係と同じであるため、該各セ
ンサ信号をR/D変換器を用いてデジタル変換すること
ができる。このR/D変換器の位置検出出力は、モータ
の極間の回転位置を示すものである。従って、このR/
D変換器を用いることにより、モータの回転位置検出の
分解能を極間以下に高分解能化することができる。
【0090】また、図10において、入力端子50を介
して上述のZパルスを供給し、加算器56により、この
Zパルスと積分回路55からの積分信号とを加算処理
し、この加算信号によりVCO57を発振駆動するよう
にしてもよい。この場合、上記Zパルスにより基準位置
が分かるため、モータの回転位置を極間以下の分解能
で、より精細に検出することを可能とすることができ
る。
【0091】なお、このR/D変換を行う際には、各極
間の回転位置検出信号(インピーダンス波形)のばらつ
きを少なくし、該各回転位置検出信号が位相角(位置)
に対して理想の正弦波関数的に変化するようにブラシレ
スモータ1の巻き線構造等を予め調整することが好まし
い。
【0092】次に、このような回転位置検出の分解能
は、上記復調回路10からの各回転位置検出信号(イン
ピーダンス出力)の誤差,S/N比、及び、上記各積分
回路51,52のCosφ,Sinφの精度に左右され
る。このため、従来のR/D変換器では、高精度の分解
能を得られるように、接続されるモータ側の巻き線構造
を調整するようにしていたのであるが、このような調整
は大変面倒である。
【0093】以下に説明する第4の実施の形態に係る回
転位置検出装置の第1の変形例は、各回転位置検出信号
の誤差や各積算回路51,52の精度を電気的に補正す
ることにより、上記モータ側の巻き線構造の調整等の面
倒を省略して検出精度の向上を図るようにしたものであ
る。
【0094】すなわち、この第1の変形例に係る回転位
置検出装置は、図11に示すようにカウンタ58からの
回転位置検出データに基づいて上記復調回路10からの
第1相の回転位置検出信号を補正するための第1の補正
データを形成する第1の補正回路59、及び、カウンタ
58からの回転位置検出データに基づいて上記復調回路
10からの第2相の回転位置検出信号を補正するための
第2の補正データを形成する第2の補正回路60を、そ
れぞれ第1の積算回路51の前段及び第2の積算回路5
1の前段に設けた構成となっている。
【0095】上記第1,第2の補正回路59,60に
は、当該回転位置検出装置が接続されるモータに応じて
予め計測された第1の補正データ及び第2の補正データ
が記憶されている。具体的には、上記各補正データの計
測は、図12に示すように対象となるブラシレスモータ
1の回転軸に、接続管63を介して、較正用モータ62
が接続されているいわゆるロータリーエンコーダ61の
回転軸を接続し、該較正用のモータ62を、微小角ずつ
正確に1ステップずつ動かす。そして、これとともにブ
ラシレスモータ1に設けられている、図10に示したR
/D変換器を動作させ、φ=θとなるようにループを固
定して、第1の補正データ(Δc(φ))及び第2の補正
データ(Δs(φ))を順次測定することにより行う。上
記各補正回路59,60には、このようにして予め促成
された各補正データが記憶されている。
【0096】上記第1の補正回路59は、カウンタ58
から回転位置検出データ(φ)が供給されると、これを
第1補正データ(Δc(φ))に基づいて補正して第1の
積算回路51に供給する。また、上記第2の補正回路6
0は、カウンタ58から回転位置検出データ(φ)が供
給されると、これを第2補正データ(Δs(φ))に基づ
いて補正して第2の積算回路52に供給する。第1の積
算回路51は、入力端子47を介して供給される第1相
の回転位置検出信号に第1の補正データを積算処理して
乗算器53に供給する。また、第2の積算回路52は、
入力端子48を介して供給される第2相の回転位置検出
信号に第2の補正データを積算処理して上記乗算器53
に供給する。上述のように、各補正データは、接続する
モータに応じて予め測定された値となっている。このた
め、上記各相の回転位置検出信号を最適に補正すること
ができる。従って、上記復調回路10からの各回転位置
検出信号(インピーダンス出力)の誤差,S/N比、及
び、上記各積算回路51,52のCosφ,Sinφの
精度にかかわらず、また、接続されるモータ側の巻き線
構造を調整することなく、高精度の分解能の回転位置検
出データを得ることができる。
【0097】次に、上記第4の実施の形態に係る回転位
置検圧装置の第2の変形例の説明をする。上述の第1の
変形例の説明では、各相の回転位置検出信号の補正用に
それぞれ第1,第2の補正データを予め用意することと
したが、この第2の変形例に係る回転位置検出装置は、
各相の回転位置検出信号の補正用として共通の補正デー
タを用いることとしたものである。
【0098】すなわち、この第2の変形例に係る回転位
置検出装置は、図13に示すようにカウンタ58からの
回転位置検出データを補正する共通補正データが記憶さ
れている補正回路64を、第1,第2の積算回路51,
52の前段に設けた構成となっている。
【0099】上記補正回路64には、上記図12で説明
したロータリーエンコーダ61等を用いて、図14に示
すようなカウンタ58からの出力である回転位置検出デ
ータ(φ)と、この回転位置検出データを適宣補正した
回転位置検出データ(φ´)との関係を示す補正曲線に
基づいて決定された値の共通補正データ(Δφ)が予め
記憶されている。補正回路64は、上記カウンタ58か
ら回転位置検出データ(φ)が供給されると、これを上
記共通補正データに基づいて補正することにより、補正
回転位置検出データ(φ+Δφ=φ´)を形成し、これ
を上記各積算回路51,52に供給する。これにより、
上述の第1の変形例と同様の効果を得ることができる。
【0100】なお、この各変形例の説明では、ロータリ
ーエンコーダ61及び較正用モータ62を用いて補正デ
ータを形成することとしたが、これは、例えば映像用の
光ディスクから再生された映像データに含まれている映
像同期データや、音楽用の標準型再生専用ディスクから
再生された音声データに含まれているビット同期データ
等の、ある程度正確なエンコード機能を有するものを代
用して形成することができる。この場合は、上記ブラシ
レスモータ1を回転させながらリアルタイムで測定する
こととなる。
【0101】次に、本発明の第5の実施の形態に係る回
転位置検出装置を説明する。この第5の実施の形態に係
る回転位置検出装置は、上述のような回転位置検出装置
に、図15に示すようなコギングレス駆動回路68を設
け、モータのコギングレス,ジッタレス,定トルク駆動
を可能としたものである。
【0102】図15において、上記コギングレス駆動回
路68は、上記発振器2からのSin波ドライブ信号及
びCos波ドライブ信号に所定の補正処理を施して上記
各差動増幅回路4S,4Cに供給する補正回路67と、
モータのコギングレス,ジッタレス,定トルク駆動を可
能とする各ドライブ信号のパターンである最適ドライブ
信号パターンを記憶するメモリ66とを有している。ま
た、コギングレス駆動回路68は、復調回路10からの
回転位置検出信号,LPF8からの現在のドライブ信号
及びモータの付加となる電子機器からの基準信号に基づ
いて、場合に応じた最適な各ドライブ信号のパターンを
検出してメモリ66に記憶するとともに、実際の駆動時
には、このメモリから最適ドライブ信号パターンを読み
出し、上記補正回路67を介して各ドライブ信号を補正
制御する制御回路65を有している。
【0103】このような構成を有するコギングレス駆動
回路68は、モータを通常に回転駆動する前に、上記最
適ドライブ信号パターンを検出するパターン検出モード
となる。このパターン検出モードの動作は、図16のフ
ローチャートに示すようになっている。この図16のフ
ローチャートは、例えばメイン電源がオン操作されるこ
とによりスタートとなりステップS1に進む。
【0104】ステップS1では、制御回路65が、発振
器2から出力される各ドライブ信号がそのまま(初期ド
ライブ信号として)出力されるように補正回路67を制
御し、ステップS2に進む。ステップS2では、制御回
路65が、初期ドライブ信号によりモータが駆動される
ことにより、該モータの負荷となっている電子機器から
入力端子71を介して供給される基準信号に基づいて、
ジッタ値(或いはコギングの絶対量でもよい。)を検出
し、これを初期ジッタ値として制御回路65内に設けら
れているRAMにいったん記憶してステップS3に進
む。
【0105】具体的には、上記基準信号は、例えばモー
タの負荷として設けられる電子機器がビデオテープレコ
ーダ,光学ビデオディスク等の映像機器の場合は、映像
信号に含まれる水平同期信号或いは垂直同期信号を用い
ることができ、該電子機器が再生専用の音楽用光ディス
クの場合はフレーム同期信号或いはRF信号を用いるこ
とができる。また、いわゆるロータリーエンコーダから
のエンコードデータでも可能である。
【0106】次にステップS3では、制御回路65が、
入力端子69を介して供給される回転位置検出信号に基
づいて回転角を検出し、この回転角に対応した所定の微
少レベルの補正信号(ΔI(θ))を上記各ドライブ信号
(I(θ))に重畳するように補正回路67を制御する
(I(θ)→I(θ)+ΔI(θ))。そして、この補正信号
を重畳してモータを駆動することにより得られる上記ジ
ッタ値を、上記入力端子69を介して供給される回転位
置検出信号に基づいて1回転中のkポイント分(kは1
〜n)検出し、これらを上記RAMにいったん記憶して
ステップS4に進む(I(k)→In(k)+ΔI(k) :
In(k)はkポイントにおけるノミナル電流値)。
【0107】ステップS4では、制御回路65が、上記
RAMに記憶した初期ジッタ値、及び、補正信号を重畳
してモータを駆動することにより得られる上記ジッタ値
を読み出して比較し、ジッタ値に変化が生じたか否かを
判別する。そして、Yesの場合はステップS5に進
み、Noの場合は、現在のドライブ信号の値が適当であ
ることを示しているためステップS7に進み、入力端子
70を介して供給されるLPF8からの現在のドライブ
信号の値をメモリ66に記憶してステップS8に進む。
【0108】ステップS5では、制御回路65が、上記
各ジッタ値を比較して補正前よりも補正後のジッタ値が
小さくなったか否かを判別し、Noの場合はステップS
6に進む。また、このステップS5において、Yesと
判別された場合は、上記補正信号の重畳によりさらにジ
ッタ値を小さくできる可能性があるため、ステップS3
に戻る。そして、このステップS5においてNoと判別
されるまで、上述のステップS3からステップS5のル
ーチンを繰り返す。
【0109】次に、上記ステップS5においてNoと判
別される場合は、補正信号の重畳によりジッタ量が増
え、現在のドライブ信号の値よりも1つ補正前のドライ
ブ信号の値の方が適当であることを示している。このた
め、ステップS6では、制御回路65が、1つ補正前の
ドライブ信号の値を検出してステップS7に進む。そし
て、このステップS7において、上記1つ補正前のドラ
イブ信号の値をメモリ66に記憶してステップS8に進
む。ステップS8では、制御回路65が、全測定を終了
したか否かを判別し、Yesの場合はそのままこのパタ
ーン検出モードを終了し、Noの場合はステップS9に
進む。ステップS9では、全測定が終了していないた
め、制御回路65が、上記補正信号の値(ΔI(k))を
新たな補正信号の値(ΔI´(k))に変更してステップ
S3に戻り、以後、ステップS8においてYesと判別
されるまで上述の各ルーチンを繰り返す。
【0110】これにより、上記メモリ66には、場合に
応じた最適なドライブ信号の値が記憶されていき、最適
ドライブ信号パターンが形成されることとなる。制御回
路65は、メモリ66に最適ドライブ信号パターンが形
成されると、通常の回転制御時にこれを読み出し、この
最適ドライブ信号パターンに基づいて発振器2からの各
ドライブ信号が適宣補正されるように補正回路67を制
御する。メモリ66に記憶されている最適ドライブ信号
パターンは、場合に応じて最適なドライブ信号となるよ
うに予め測定されたデータである。このため、この最適
ドライブ信号パターンに応じて上記各ドライブ信号を補
正することにより、モータのコギングレス,ジッタレ
ス,定トルク駆動を可能とすることができる。また、安
価なモータでもこのようなトルクリップルレスの制御を
可能とすることができるため、例えばこのような安価な
モータが用いられる形態用ヘッドホンプレーヤや光ディ
スクプレーヤ等の精度の向上及びさらなるローコスト化
を図ることができる。
【0111】なお、このような最適ドライブ信号パター
ンの検出は、モータの通常回転駆動時には行う必要がな
く、また、上記パターン検出モードにおいて、数〜数十
回モータを回転駆動する間に完了させることができ、そ
う時間を要するものではない。また、上記補正信号の値
は、例えばk=1〜nで1周期を持つような正弦波の
値,モータの極数に相当する角度で増減する値、或い
は、その高調波に相当する関数であるため、実際にはあ
る程度の予測を付けることができ、その収束を非常に速
めることができる。
【0112】ここで、上記補正信号は、微少レベルでな
いと、ジッタ量にハンチングを生ずる虞れがある。ま
た、上記補正信号のレベルが余り微少すぎても収束が遅
くなる。このため、上記補正信号(ΔI(k))にいわゆ
る重み付けを行い、この重み付け係数を適宣変更するこ
とが好ましい。この重み付けは、例えばd(ジッタ値)
/d(ΔI(k))を計算し、これを係数とする、いわゆ
る線形ネットワーク手法におけるニュートン法により行
ってもよいし、或いは、ニューラルネットワークのバー
クプロパゲーション法(BP法)により行うようにして
もよく、上記ジッタ値等を最小とすることができるよう
な電流分布を検出できるような手法であればどの手法で
も適用可能である。
【0113】なお、上述の第5の実施の形態の説明で
は、ジッタ値或いはコギングの絶対量を計測することと
したが、これは、当該回転位置検出装置をモータの振動
を検出可能なピックアップに設けた場合は、このモータ
の振動を検出し上記最適ドライブ信号パターンを形成す
るようにしても上述と同じ効果を得ることができる。
【0114】また、上記ステップS9において、補正信
号の値はループ毎に更新されることとしたが、これは逐
次修正(Iを1〜nの順に変更する)ようにしてもよ
い。
【0115】さらに、最適ドライブ信号パターンの検出
は、モータを通常回転駆動する前に検出することとした
が、これは、予めそのモータに対応する最適ドライブ信
号パターンを検出してROMに記憶して製品に組み込
み、モータ駆動時に回転速度に応じてこのROMテーブ
ルを参照しながら回転駆動するようにしてもよい。この
場合、回転速度にジッタ値が比例せず、コンスタントな
値であることが望ましいが、変化したとしても、その回
転数で上述の最適化を行い、テーブル参照のかたちで内
挿すればよい。
【0116】次に、本発明に係る第6の実施の形態とし
てのモータ装置について説明する。この第6の実施の形
態においては、図17に示すように、復調回路10から
得られたセンサ信号のエンベロープを、センサ電圧補正
回路12に送り、発振器2からの正弦波ドライブ信号に
応じて上記センサ信号の電圧を補正している。
【0117】ここで、この図17では、モータ1の各相
(Sin波及びCos波)のモータドライブ信号を、そ
れぞれドライブ信号検出回路7S及び7Cにより検出し
ている。すなわち、増幅器6Sを介してブラシレスモー
タ1に供給されるセンサ信号の重畳されたSin波ドラ
イブ信号の電流値は、ドライブ信号検出回路7Sの抵抗
7aSにより電圧値として検出され、増幅器6Cを介し
てブラシレスモータ1に供給されるセンサ信号の重畳さ
れたCos波ドライブ信号の電流値は、ドライブ信号検
出回路7Cの抵抗7aCにより電圧値として検出され
る。ドライブ信号検出回路7Sの抵抗7aSにより検出
された上記Sin波ドライブ信号を含むモータドライブ
信号は、LPF(ローパスフィルタ)8Sを介して差動
増幅器4Sの反転入力端子(−)に帰還され、ドライブ
信号検出回路7Cの抵抗7aCにより検出された上記C
os波ドライブ信号を含むモータドライブ信号は、LP
F8Cを介して差動増幅器4Cの反転入力端子(−)に
帰還される。また、ドライブ信号検出回路7Sの抵抗7
aSにより検出された信号は、BPF(バンドパスフィ
ルタ)9Sに送られて上記高周波のセンサ信号が取り出
され、復調回路10Sに送られてエンベロープが検出さ
れて、これがセンサ電圧補正回路12Sに送られる。セ
ンサ電圧補正回路12Sには、LPF8Sからの上記S
in波ドライブ信号が供給され、このSin波ドライブ
信号に応じてセンサ電圧が補正される。センサ電圧補正
回路12Sからの出力は、モータのサーボロック用の回
路に送られるわけであるが、この例では、位相差検出回
路13Sに送ることにより上記発振器2からのSin波
ドライブ信号との間の位相差を検出し、この検出された
位相差信号を上記増幅器6Sの利得制御端子に送って、
この増幅器6Sの利得を制御することにより回転位相制
御を行っている。同様に、ドライブ信号検出回路7Cの
抵抗7aCにより検出された信号は、BPF9Cにより
上記センサ信号が取り出され、復調回路10Cに送られ
てエンベロープが検出されてセンサ電圧補正回路12C
に送られる。センサ電圧補正回路12Cには、LPF8
Cからの上記Cos波ドライブ信号が供給され、このC
os波ドライブ信号に応じてセンサ電圧が補正される。
センサ電圧補正回路12Cからの出力は、位相差検出回
路13Cにより上記Cos波ドライブ信号との間の位相
差が検出され、この検出された位相差信号が上記増幅器
6Cの利得制御端子に送られる。
【0118】上記センサ電圧補正回路12S、12Cに
よるセンサ信号のエンベロープ電圧の補正について説明
する。これは、モータのコイルに流れるドライブ電流に
応じてヨークの磁気抵抗が変化し、この磁気抵抗の変化
に応じて、検出されるセンサ信号のレベルが変化するこ
とによる回転位置検出の誤差を補正するためである。す
なわち、図18の曲線aは、モータのコイルヨークに鎖
交する磁束Bを示し、曲線bは、コイルヨークの透磁率
μを示している。図18の横軸には、コイルヨークに印
加される磁界H及びコイルに流れる電流iをとってい
る。この図18の曲線aに示すように、モータのコイル
ヨークに鎖交する磁束Bは、ロータマグネットによる外
部磁界Bmag と、当該コイルに流れる電流、例えばia
による磁界Bcoilとの和であり、電流iが大きくなるほ
ど透磁率μが小さくなって磁気抵抗が大きくなることが
わかる。従って、ドライブ電流に重畳された上記センサ
信号を上記復調回路10Sや10Cから取り出したまま
では、ドライブ電流に応じて検出されたセンサ信号のレ
ベルが変化しており、この変化分を補正することが必要
とされるわけである。この補正は、関数演算により、あ
るいはテーブルを用いた変換により行うことができる。
【0119】なお、この図17の他の部分は上記図1と
同様であり、上記図1の各部と対応する部分には同じ指
示符号を付して、説明を省略する。
【0120】ところで、上記モータの回転サーボについ
ては、ゼロクロス法として、ドライブ電流がゼロとなる
点でセンサ出力エンベロープをサンプリングし、これを
予め測定したドライブ電流0のときのセンサ電圧値と位
相角との関係をテーブルあるいは近似関数により参照
し、ロータの位相角を算出し、その値によりドライブ電
流値、周波数を決定する方法が挙げられる。
【0121】図19は、上記ドライブ信号のゼロクロス
点のタイミングでセンサ信号をサンプリングする方法を
説明するための図である。この図19において、Aは上
記発振器2からの正弦波信号i0cosωtを示し、この正
弦波信号i0cosωtのゼロクロス点Zpのタイミングの
時刻tz で、図19のBに示すセンサ信号のエンベロー
プをサンプリングし、図19のCに示すようなサンプリ
ングホールド信号を得る。このサンプリングホールド信
号は電圧信号(例えばVA とする。)であり、所定の基
準電圧(例えばVR とする。)と比較して、これらの差
分ΔV(例えばΔV=VR−VA)を求め、これに所定の
係数kを乗算することにより、図19のDに示すように
ドライブ信号の振幅の変化分Δiを計算している。すな
わち、このときの変化分Δiにより、ドライブ信号は
(i0+Δi)cosωtとなる。この場合、上記センサ電
圧の補正については、ドライブ電流が0のときの固定条
件であるから、補正しなくともよく、あるいは簡単な計
算の補正で済む。
【0122】次に、上述したセンサ電圧の補正の基本的
動作として、常時、各相のドライブ信号の電流値に応じ
て補正することが挙げられるが、より簡単な方法として
は、上述したようにドライブ信号のゼロクロスポイント
をセンサ電圧エンベロープのサンプリングポイントとす
ることにより補正を省略してもよい。また、他の方法と
して、各相のドライブ信号(上記Sin波ドライブ信号
及びCos波ドライブ信号)の電流値が互いに等しくな
る点を検出してその点でセンサ電圧をサンプリングする
方法等が挙げられる。
【0123】図20及び図21は、上述した各相のドラ
イブ信号の電流値が互いに等しくなる点を検出してその
点でセンサ電圧をサンプリングする方法を説明するため
の図である。
【0124】図20は、本発明の第7の実施の形態とし
てのモータ装置の概略構成を示すブロック図である。こ
の図20において、発振器2からの上記Sin波ドライ
ブ信号及びCos波ドライブ信号が比較器14に送られ
ている。図21は、この比較器14の動作を説明するた
めのものであり、図21のAに示すSin波ドライブ信
号aと、図21のBに示すCos波ドライブ信号bとに
ついて、これらの各相のドライブ信号a,bの電流値が
一致するタイミング、すなわち互いに等しい値cとなる
時刻tc を検出して、サンプリングパルスを出力する。
この比較器14からのサンプリングパルスは、サンプル
/ホールド(S/H)回路15S,15C,16S,1
6Cにそれぞれ送られる。
【0125】サンプル/ホールド(S/H)回路15S
は、復調器10Sからのセンサ信号のエンベロープをサ
ンプルホールドして、センサ電圧補正回路12Sに送
る。サンプル/ホールド(S/H)回路15Cは、復調
器10Cからのセンサ信号のエンベロープをサンプルホ
ールドして、センサ電圧補正回路12Cに送る。サンプ
ル/ホールド(S/H)回路16Sは、発振器2からの
Sin波ドライブ信号をサンプルホールドしてセンサ電
圧補正回路12Sに送り、補正量を制御する。センサ電
圧補正回路12Sからの信号は、増幅器6Sの利得制御
端子に送られる。サンプル/ホールド(S/H)回路1
6Cは、発振器2からのCos波ドライブ信号をサンプ
ルホールドしてセンサ電圧補正回路12Cに送り、補正
量を制御する。センサ電圧補正回路12Cからの信号
は、増幅器6Sの利得制御端子に送られる。他の構成
は、上記図1及び図17と同様であるから、対応する部
分に同じ指示符号を付して説明を省略する。
【0126】このような本発明の第7の実施の形態によ
れば、各相のドライブ電流値が例えばcと同じであるた
め、同じ電流値によるセンサ電流補正が簡単に行え、サ
ンプリングタイミングが同じであるためジッタによる誤
差も少ない。また、ドライブ電流が各相共に非0の、セ
ンサ感度の高いところ(透磁率μの変化の大きいとこ
ろ)を使うことができるため、センサ出力が充分に得ら
れ、S/Nが良く、サーボが安定する。
【0127】次に、モータのサーボが外乱等により脱調
したときには、その原因が取り除かれたときに速やかに
復帰させるため、ドライブ電流を各相共に0とし、セン
サ信号のみをモータのコイルに供給するようにして、脱
調時の回転の位相角を検出し、その速度位相に同期した
ドライブ電流を加えることが好ましい。これは、サーボ
モータ等では、サーボ外れのときに即時にモータ停止と
なるが、スピンドルモータ等では、ロックが外れた場合
でも、回転を持続させながら復帰させる必要がある。こ
の場合に、上記方法は有効である。
【0128】次に、モータの回転方向検出について説明
する。
【0129】3相以上の構造のモータにおいては、回転
方向検出が可能であるが、2相構造のモータの場合には
本質的には回転方向検出は行えない。これは、各相から
得られるセンサ信号の位相が180度ずれており、回転
方向が変わっても位相差は同じであるからである。そこ
で、ドライブ信号にオフセット信号を重畳して、このオ
フセット信号が重畳されたときの上記モータドライブ信
号から抽出されるセンサ信号の位相差を検出してモータ
回転方向を判別することが挙げられる。
【0130】図22は、この2相構造モータにおける回
転方向検出のためのオフセットを重畳する構成の要部を
示すブロック図である。この図22において、例えばタ
イマ17により所定タイミングでオフセットパルス発生
回路18をトリガしてオフセットパルスを発生させ、こ
れを加算器19S,19Cに送っている。加算器19S
には、発振器2からの上記Sin波ドライブ信号が、ま
た加算器19Cには、発振器2からの上記Cos波ドラ
イブ信号がそれぞれ供給されており、これらのドライブ
信号にオフセットパルスが重畳されて、それぞれ差動増
幅器4S,4Cに送られる。この他の構成は、上述した
図1、図17あるいは図20と同様であるため、図示せ
ず説明を省略する。
【0131】ここで、オフセットパルスを印加しない場
合には、図23に示すように、AのSin波ドライブ信
号にセンサ信号を重畳してモータコイルに供給し、図2
3のBとして検出されたセンサ信号と、図23のCのC
os波ドライブ信号にセンサ信号を重畳してモータコイ
ルに供給し、図23のDとして検出されたセンサ信号と
は、位相が互いに180度ずれているため、回転方向が
変わっても位相関係は同じに表れる。これに対して、図
24に示すように、ドライブ信号に所定のオフセット分
dを重畳した場合に、図24のAのドライブ信号に対し
て検出された図24のBのセンサ信号と、図24のCの
ドライブ信号に対して検出された図24のDのセンサ信
号とは、位相が90度ずれているため、モータ回転が例
えば正転方向のときには+90度の位相差となり、また
逆転方向のときには−90度(あるいは+270度)の
位相差となり、これらを区別することができる。
【0132】図25は、図22の加算器19Sから(あ
るいは加算器19Cから)得られるオフセットの重畳さ
れたドライブ信号の一例を示しており、正弦波ドライブ
信号に、時刻t1〜t2の間、及び時刻t3〜t4の間で、
オフセットパルスが重畳されている。このオフセットパ
ルスは、周期的に重畳してもよく、また回転方向を得た
いときに単発的に重畳してもよい。
【0133】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、例えば、上述の各実施の形態の
説明では、当該回転位置検出装置をブラシレスモータ1
に適用することとしたが、これはいわゆるブラシモータ
に適用するようにしてもよく、この他、本発明に係る技
術的思想を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能で
あることは勿論である。
【0134】
【発明の効果】本発明に係る回転位置検出装置は、全く
新規なセンサレスドライブ方式を提供することができ、
モータの始動時及び低速回転時であっても正確かつ確実
に回転位置を検出することができる。また、正確かつ確
実に回転位置を検出することができるため、回転検出素
子を設けることなくモータをサーボ制御用として用いる
ことができ、部品点数の削減,設置面積の縮小化を通じ
てモータの小型化及びローコスト化を図ることができ
る。
【0135】また、本発明に係るモータ装置は、逆起電
圧方式の欠点を全て補ったセンサレス方式により基本的
に全てのブラシレスモータについて内部構造を一切変え
ることなく、リファレンスに対し同期して回転駆動する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態となる回転位置
検出装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】上記第1の実施の形態の回転位置検出装置に接
続されるブラシレスモータの構造を説明するための分解
斜視図である。
【図3】上記ブラシレスモータの極歯の間隔及びロータ
マグネットの着磁間隔を説明するための図である。
【図4】上記第1の実施の形態の回転位置検出装置の動
作及びエンコーダパルスの形成動作を説明するための波
形図である。
【図5】上記ブラシレスモータを回転駆動するためのド
ライブ信号に重畳されたセンサ信号のインピーダンス変
化を説明するための模式図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る回転位置検出
装置の要部を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る回転位置検出
装置の要部を示すブロック図である。
【図8】上記第3の実施の形態に係る回転位置検出装置
のZパルスの出力タイミングを説明するための波形図で
ある。
【図9】上記第3の実施の形態に係る回転位置検出装置
の変形例を説明するための図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る回転位置検
出装置の要部を示すブロック図である。
【図11】上記第4の実施の形態に係る回転位置検出装
置の第1の変形例の要部を示すブロック図である。
【図12】上記第1の変形例における、カウンタからの
回転位置検出データを補正するための補正データの検出
を行う較正機器の概念図である。
【図13】上記第4の実施の形態に係る回転位置検出装
置の第2の変形例の要部を示すブロック図である。
【図14】上記第2の変形例で用いられる補正データの
補正曲線を示すグラフである。
【図15】本発明の第5の実施の形態に係る回転位置検
出装置のブロック図である。
【図16】上記第5の実施の形態に係る回転位置検出装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明に係る第6の実施の形態としてのモー
タ装置のブロック図である。
【図18】モータのコイルヨークに鎖交する磁束B及び
ヨークの透磁率μを示す図である。
【図19】ドライブ信号のゼロクロス点のタイミングで
センサ信号をサンプリングする方法を説明するための図
である。
【図20】本発明に係る第7の実施の形態としてのモー
タ装置のブロック図である。
【図21】モータの各相のドライブ電流が等しくなる点
を説明するための図である。
【図22】ドライブ信号にオフセット信号を重畳する部
分の概略構成を示すブロック図である。
【図23】2相構造モータの各相のドライブ信号及びセ
ンサ信号を示す図である。
【図24】オフセット信号を重畳した2相構造モータの
各相のドライブ信号及びセンサ信号を示す図である。
【図25】ドライブ信号にオフセット信号を重畳して得
られた信号を示す図である。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ、 2 発振器、 3 センサ信
号発生回路、 4S,4C 差動増幅回路、 5S,5
C 加算器、 6S,6C 増幅回路、 7,7S,7
C ドライブ信号検出回路、 7a,7aS,7aC
抵抗、 8,8S,8C ローパスフィルタ(LP
F)、 9,9S,9C バンドパスフィルタ、 1
0,10S,10C 復調回路、 12S,12C セ
ンサ電圧補正回路、 13S,13C 位相差検出回路

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数相を有するモータの各相に供給する
    ための、それぞれ位相が所定角度分ずつずれた周期的信
    号を出力する周期信号出力手段と、 上記周期的信号の周波数よりも高い周波数のセンサ信号
    を出力するセンサ信号出力手段と、 上記周期信号出力手段からの周期的信号に上記センサ信
    号出力手段からのセンサ信号を重畳し、これをモータド
    ライブ信号として上記モータの各相に供給する重畳手段
    と、 上記各相に供給されるモータドライブ信号を検出すると
    共に、この各モータドライブ信号からそれぞれセンサ信
    号を抽出し、この抽出した各センサ信号を上記モータの
    回転位置を示す回転位置検出信号として出力する回転位
    置検出手段とを有する回転位置検出装置。
  2. 【請求項2】 上記周期的信号は、正弦波の定電流駆動
    信号であることを特徴とする請求項1記載の回転位置検
    出装置。
  3. 【請求項3】 上記モータが1回転する間に、モータの
    極歯分得られる上記回転位置検出信号のレベルに基づい
    てモータの基準位置を決定し、この決定したタイミング
    で基準位置検出信号を出力する基準位置検出信号出力手
    段を有することを特徴とする請求項2記載の回転位置検
    出装置。
  4. 【請求項4】 上記回転位置検出手段からの各センサ信
    号を、上記センサ信号出力手段からのセンサ信号に基づ
    いてデジタル化して出力するレゾルバ/デジタル変換器
    を有することを特徴とする請求項2記載の回転位置検出
    装置。
  5. 【請求項5】 上記モータの負荷のジッタ成分或いはジ
    ッタ成分に対応する情報が最小となる場合の正弦波信号
    の値を、そのモータに対する最適な駆動パターンとして
    記憶する記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された上記最適な駆動パターンに基
    づいて上記モータを回転駆動する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項2記載の回転位置検出装置。
  6. 【請求項6】 上記モータに供給された上記モータドラ
    イブ信号のゼロクロス点を検出し、このゼロクロス検出
    タイミングで上記モータドライブ信号から抽出されるセ
    ンサ信号をサンプリングして回転位置を検出することを
    特徴とする請求項2記載の回転位置検出装置。
  7. 【請求項7】 上記正弦波信号出力手段からの正弦波信
    号により上記モータドライブ信号から抽出されるセンサ
    信号の電圧を補正することを特徴とする請求項2記載の
    回転位置検出装置。
  8. 【請求項8】 上記モータの各相の電流値の等しくなる
    点を検出し、この検出タイミングで上記モータドライブ
    信号から抽出されるセンサ信号をサンプリングし、サン
    プリング値を上記正弦波信号出力手段からの正弦波信号
    により補正することを特徴とする請求項7記載の回転位
    置検出装置。
  9. 【請求項9】 上記モータのサーボが外れたとき、上記
    正弦波信号出力手段からの正弦波信号を0とし、上記セ
    ンサ信号出力手段からのセンサ信号のみを上記モータド
    ライブ信号として上記モータの各相に供給することを特
    徴とする請求項2記載の回転位置検出装置。
  10. 【請求項10】 上記モータドライブ信号に短期的にオ
    フセット信号を重畳し、このオフセット信号が重畳され
    たときの上記モータドライブ信号から抽出されるセンサ
    信号の位相差を検出してモータ回転方向を判別すること
    を特徴とする請求項2記載の回転位置検出装置。
  11. 【請求項11】 複数相を有するモータの各相に供給す
    るための、それぞれ位相が所定角度分ずつずれた正弦波
    信号を出力する正弦波信号出力手段と、 上記正弦波信号の周波数よりも高い周波数のセンサ信号
    を出力するセンサ信号出力手段と、 上記正弦波信号出力手段からの正弦波信号にセンサ信号
    出力手段からのセンサ信号を重畳し、これをモータドラ
    イブ信号として上記モータの各相に供給する重畳手段
    と、 上記各相に供給されるモータドライブ信号を検出すると
    共に、この各モータドライブ信号からそれぞれセンサ信
    号を抽出し、この抽出した各センサ信号を上記モータの
    回転位置を示す回転位置検出信号として出力する回転位
    置検出手段と、 上記回転位置検出手段からの回転位置検出信号に応じて
    上記モータの回転位相制御を行う手段とを有することを
    特徴とするモータ装置。
  12. 【請求項12】 上記正弦波信号は、定電流駆動信号で
    あることを特徴とする請求項11記載のモータ装置。
  13. 【請求項13】 上記モータが1回転する間に、モータ
    の極歯分得られる上記回転位置検出信号のレベルに基づ
    いてモータの基準位置を決定し、この決定したタイミン
    グで基準位置検出信号を出力する基準位置検出信号出力
    手段を有することを特徴とする請求項12記載のモータ
    装置。
  14. 【請求項14】 上記回転位置検出手段からの各センサ
    信号を、上記センサ信号出力手段からのセンサ信号に基
    づいてデジタル化して出力するレゾルバ/デジタル変換
    器を有することを特徴とする請求項12記載のモータ装
    置。
  15. 【請求項15】 上記モータの負荷のジッタ成分或いは
    ジッタ成分に対応する情報が最小となる場合の正弦波信
    号の値を、そのモータに対する最適な駆動パターンとし
    て記憶する記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された上記最適な駆動パターンに基
    づいて上記モータを回転駆動する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項12記載のモータ装置。
  16. 【請求項16】 上記モータに供給された上記モータド
    ライブ信号のゼロクロス点を検出し、このゼロクロス検
    出タイミングで上記モータドライブ信号から抽出される
    センサ信号をサンプリングして回転位置を検出すること
    を特徴とする請求項12記載のモータ装置。
  17. 【請求項17】 上記正弦波信号出力手段からの正弦波
    信号により上記モータドライブ信号から抽出されるセン
    サ信号の電圧を補正することを特徴とする請求項12記
    載のモータ装置。
  18. 【請求項18】 上記モータの各相の電流値の等しくな
    る点を検出し、この検出タイミングで上記モータドライ
    ブ信号から抽出されるセンサ信号をサンプリングし、サ
    ンプリング値を上記正弦波信号出力手段からの正弦波信
    号により補正することを特徴とする請求項17記載のモ
    ータ装置。
  19. 【請求項19】 上記モータのサーボが外れたとき、上
    記正弦波信号出力手段からの正弦波信号を0とし、上記
    センサ信号出力手段からのセンサ信号のみを上記モータ
    ドライブ信号として上記モータの各相に供給することを
    特徴とする請求項12記載のモータ装置。
  20. 【請求項20】 上記モータドライブ信号に短期的にオ
    フセット信号を重畳し、このオフセット信号が重畳され
    たときの上記モータドライブ信号から抽出されるセンサ
    信号の位相差を検出してモータ回転方向を判別すること
    を特徴とする請求項12記載のモータ装置。
JP8108185A 1995-06-08 1996-04-26 回転位置検出装置及びモータ装置 Withdrawn JPH0956194A (ja)

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JP7-141926 1995-06-08
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Cited By (7)

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