JPS6235356B2 - - Google Patents

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JPS6235356B2
JPS6235356B2 JP54013606A JP1360679A JPS6235356B2 JP S6235356 B2 JPS6235356 B2 JP S6235356B2 JP 54013606 A JP54013606 A JP 54013606A JP 1360679 A JP1360679 A JP 1360679A JP S6235356 B2 JPS6235356 B2 JP S6235356B2
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JP
Japan
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signal
magnetic field
rotor magnet
stator coil
rotor
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JP54013606A
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Hiroyuki Yamauchi
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Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPS55106095A publication Critical patent/JPS55106095A/ja
Publication of JPS6235356B2 publication Critical patent/JPS6235356B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、例えばレコードプレーヤなどに使
用して好適な無刷子直流モータの、特に、駆動回
路に関する。
無刷子直流モータとして、ロータの回転角位置
に無関係に常に一定の回転トルクが得られるよう
にしたものが知られている。
第1図〜第4図は、この種の無刷子直流モータ
の一例で、磁界が正弦波状になるようにロータマ
グネツトが着磁されるとともに、互いに位相が90
度異なる2相正弦波交流電流を、2相のステータ
コイルに流すことにより、ロータの回転角に無関
係に常に一定のトルクが得られ、トルクむらのな
い回転をなすようにしたものである。
すなわち、第1図はこの無刷子直流モータの一
例の縦断面を示すもので、1は回転軸、2はロー
タマグネツト、3はロータヨークで、ロータマグ
ネツト2はロータヨーク3に被着されている。
ロータマグネツト2は複数極に着磁された永久
磁石が用いられるもので、第2図に示すように例
えば8極に着磁されるとともに、これによる磁界
が正弦波状になるように着磁されている。
また、ステータコイルは2相設けられるもの
で、第3図に示すようにロータマグネツト2より
の磁界に対して互いに同相となる位置に配置され
ている巻線ブロツクC1とC2が直列に接続されて
第1のステータコイル4が形成され、また、同様
にロータマグネツト2よりの磁界に対して互いに
同相となる位置に配されている巻線ブロツクC3
とC4が直列に接続されて第2のステータコイル
5が形成される。そして、これら第1及び第2の
ステータコイル4及び5はロータマグネツト2に
対向するように配されるとともに互いに電気角で
90゜の奇数倍だけ異なる位置に配されている。
また、2個のステータコイル4及び5に対応し
てロータマグネツト2の磁界を検出するための検
出素子として2個のホール素子6及び7が設けら
れる。すなわち、ホール素子6はステータコイル
4と電気角で同相となる位置に、ホール素子7は
ステータコイル5と電気角で同相となる位置に、
それぞれ配されるとともに、2個のホール素子6
及び7は、第3図に示すようにロータマグネツト
2よりの磁束を検出する位置で、かつ、互いに電
気角で90゜異なる位置に配置される。
第4図は、この無刷子直流モータの駆動回路の
一例を示すもので、2個のホール素子6及び7に
は、端子8を通じて直流電流Iが供給されてい
る。
したがつて、ロータマグネツト2の回転に応じ
て、ホール素子6及び7には正弦波電圧が得ら
れ、この電圧が直線性を有する増幅回路9及び1
0に供給される。すなわち、ホール素子6及び7
の出力に得られる正弦波電圧がオペレーシヨナル
アンプ(以下オペアンプという)11及び12の
正及び負入力端子間に印加され、このオペアンプ
11及び12の出力により、正弦波電圧の正の半
サイクル期間にはそれぞれトランジスタ13及び
15が導通状態となつて、これを通じてステータ
コイル4及び5に電流が流れ、負の半サイクル期
間にはそれぞれトランジスタ14及び16が導通
状態となつてこれを通じてステータコイル4及び
5に電流が流れる。
したがつて、ステータコイル4及び5には、ホ
ール素子6及び7より得られた電圧に比例した電
流が供給される。
すなわち、ロータの回転角をθとすれば、一方
のステータコイル4に鎖交する磁束φ及び他方
のステータコイル5に鎖交する磁束φは、 φ=φnsinθ ……(1) φ=φncosθ ……(2) で表わされる。ただしφnは定数である。
また、2個のホール素子6及び7によつてロー
タマグネツト2よりの正弦波状に変化する磁界が
検出され、これらホール素子6及び7には、検出
磁界に比例した電圧が発生し、これが増幅回路9
及び10に供給されるから、各ステータコイル4
及び5に流れる電流i1及びi2は、 i1=Ksinθ ……(3) i2=Kcosθ ……(4) となる。但し、Kは回転角θに無関係の値で、完
成したモータでは電流Iが一定ならば定数であ
る。
したがつて、ステータコイル4及び5により力
F1及びF2は、 F1=i1・φ=φnKsin2θ ……(5) F2=i2・φ=φnKcos2θ ……(6) したがつて、ロータマグネツト2が受ける力F
は、 F=F1+F2 =φnK(sin2θ+cos2θ) =φnK ……(7) となり、ロータの回転角θに関係なく一定のもの
となる。
このように、この無刷子直流モータによれば、
磁界が正弦波状になるようにロータマグネツトを
着磁するとともに2相のステータコイルに、互い
に位相が90度ずれた2相正弦波交流信号を通電す
ることにより、ロータの回転角に無関係に常に一
定のトルクを得ることができ、トルクむらのない
直流モータが実現できるものである。
ところで、上述の例のように、ロータマグネツ
トよりの磁界を2個のホール素子で検出し、その
検出出力から直接的にステータコイルに流す正弦
波電流をを形成するようにした場合には次のよう
な欠点がある。
すなわち、ホール素子の検出出力には直流オフ
セツト電圧が発生し、したがつてステータコイル
に流れる正弦波電流に直流分が含まれる。このた
め正弦波の正の区間と負の区間との長さが異な
り、これがトルクリツプルの原因となる。
また、ホール素子は同一材料で構成されたもの
であつても、その積感度は同じではなく、バラツ
キがある。したがつて、その出力電圧にもバラツ
キが生じ、上述の例の場合、ホール素子6の出力
電圧とホール素子7の出力電圧が同じにならず、
これもトルクリツプルの原因となる。
さらに、ロータマグネツトに対し、その磁界が
正確に正弦波状になるように着磁することは困難
で、通常、着磁むらを生じる。上述の例では、こ
の着磁むらのあるロータマグネツトよりの磁界を
検出することによりステータコイルに供給する正
弦波信号を形成することになり、ステータコイル
に流れる電流は正しい正弦波にはならない。これ
も、トルクリツプルの原因となる。
この発明の第1の目的は、上述の欠点を一掃で
きるようにした無刷子直流モータを提供しようと
することにある。
すなわち、この発明は、ステータコイルに供給
する正弦波電流を得るに当たつて、ロータマグネ
ツトよりの磁界を検出して、その検出出力を利用
するのではなく、正確な正弦波信号の情報を記憶
させておき、この記憶情報をロータの回転速度に
応じ、かつ、各ステータコイルに加わるロータマ
グネツトよりの磁界に同期して読み出すようにす
るものである。
この発明の第2の目的は、メモリーより読み出
されたデジタル情報をデジタル的に処理した信号
によつてモータを駆動できるようにすることにあ
る。
すなわち、メモリーより読み出されたデジタル
情報をアナログ信号に戻し、このアナログ信号を
直流アンプ(オペアンプ)を通じてステータコイ
ルに供給するようにした場合には、直流アンプで
の直流オフセツト電圧によりトルクリツプルを生
じるので、この発明ではこれをも回避できるよう
にするものである。
以下、この発明による無刷子直流モータの一例
を、第5図以下を参照しながら説明しよう。
第5図で、20及び21はリードオンリーメモ
リーで、この例では、メモリー20と21とでは
記憶される情報の位相が互いに90度異なるように
される。例えば、一方のメモリー20には第6図
Aに示すように正弦波の正の半サイクル分の情報
が、他方のメモリー21には第6図Bに示すよう
に、第6図Aの波形に対して90度位相がずれた状
態の正弦波の半サイクル期間分の波形が全波整流
されたような波形の情報が記憶される。
また、22は例えばロータの回転軸に同軸的に
設けられた歯数Nの周波数発電機で、これよりは
ロータの1回転当たりくり返し数Nで、周波数が
ロータの回転速度に応じたものとなる信号FGが
得られる。そして、この例では、この信号FGに
同期してメモリー20及び21より波形情報を読
み出すようにするもので、このためメモリー20
及び21には周波数発電機22の歯数に基づいて
サンプリングされた波形情報が記憶されている。
すなわち、例えば、周波数発電機22の全歯数
Nが512個で、ロータマグネツト2が8極着磁さ
れている場合には、ロータの1回転当たり、正弦
波磁界は4周期であるので、正弦波磁界の1/2周
期分に対応する周波数発電機22の歯数は64であ
る。そこで、正弦波磁界に対応して正弦波信号を
得るには、第6図A及びBに示し波形をそれぞれ
64個のサンプリングパルスでサンプリングし、そ
の各値をメモリー20及び21に記憶しておき、
これを信号FGに同期して読み出すようにすれば
よい。
すなわち、この例の場合、第6図A及びBに示
す各波形がサンブリング数64個でサンプリングさ
れ、そのサンプリングレベルが、それぞれ例えば
8ビツトのデジタル量に変換されて、メモリー2
0及び21のそれぞれの0番地から63番地に記憶
される。
一方、25及び26はカウンタで、これは周波
数発電機22よりの信号FGを計数してリードオ
ンリーメモリー20及び21のアドレスを指定し
て各デジタル情報を読み出すものである。
この場合、周波数発電機22より得られる信号
FGは正弦波状であるため、信号FGはアンプ23
を通じてシユミツトトリガ回路24に供給されて
パルス整形されてパルスPFGとされ、このパルス
FGがカウンタ25及び26に供給される。
この場合、前述の(7)式を満足するようにするた
めには、ロータマグネツト2よりの磁界に同期し
てメモリー20及び21から波形情報を読み出す
ようにしなければならない。すなわち、例えばス
テータコイル4に印加される磁界が立ち上がりの
零クロス点であるロータマグネツトの回転角位置
からメモリー20及び21の読み出しを0番地か
ら順次開始する必要がある。
このため、この例では次のようになされる。
すなわち、この例ではステータコイル4と電気
角で同相となる位置に配置されたホール素子27
(従来例のホール素子6に対応)にてロータの回
転に伴つてロータマグネツト2よりのステータコ
イル4に与えられる正弦波状磁界EHS(第7図
C)と同相の磁界が検出され、その出力ESがリ
ミツタ回路28に供給されてこれより矩形波信号
S(第7図D)が得られる。そして、この信号
Sの立ち上がりによりフリツプフロツプ回路2
9がトリガされてこれより信号LSが1/2分周され
た信号CS2(第7図E)が得られ、さらにこの信
号CS2の立ち上がりによりフリツプフロツプ回路
30がトリガされてこれより信号CS2が1/2分周
された、したがつて信号LSが1/4分周されたCS4
(第7図F)が得られる。そして、この信号CS4
によりカウンタ25及び26はリセツトされる。
この信号CS4は、ロータの1回転につき1回の
立ち上がりを有し、しかもこの立ち上がりの時点
はステータコイル4に与えられる磁界EHSの立ち
上がりの零クロス点Pに相当する。したがつて、
カウンタ25及び26はステータコイル4に与え
られる磁界EHSが零クロス点Pであるロータの回
転角位置でリセツトされ、その直後のパルスPFG
から順次「1」,「2」,「3」……と計数される。
すなわち、磁界EHSに同期して、メモリー20よ
りのデジタル波形情報の読み出しがなされ、ま
た、磁界EHSに対して90度進相した磁界EHC(第
7図J)に同期してメモリー21よりのデジタル
波形情報の読み出しがなされる。
こうして読み出された8ビツトのデジタル情報
は次のようにして、パルス幅変調信号に変換され
る。
すなわち、31及び32はその出力にパルス幅
変調信号を得るフリツプフロツプ回路、33はパ
ルスPFGのくり返し周波数よりも高い周波数の信
号POを得る発振器、34は信号POを計数する8
ビツトのカウンタ、35及び36はデジタル比較
回路である。
なお、37及び38は禁止ゲート回路で、後述
するように起動時のみゲートが閉じられ、定常状
態ではゲートが開の状態とされている。
そして、前述したようにメモリー20及び21
よりはパルスPFG(第8図C)に同期して第8図
Aに示すようなデジタル情報D0,D1,D2……が
それぞれ読み出され、これがデジタル比較回路3
5及び36に供給される。この場合、図では理解
しやすいようにデジタル情報D0,D1,D2……を
アナログ的なレベルで示したがこれら情報D0
D1,D2……は8ビツトの2進符号である。
一方、パルスPFGはオア回路39及び40をそ
れぞれ通じてフリツプフロツプ回路31及び32
のセツト端子に供給されて、フリツプフロツプ回
路31及び32がパルスPFGによりセツトされ
る。
また、これと同時に、パルスPFGによりカウン
タ34がリセツトされる。したがつて、カウンタ
34では、このパルスPFGの時点から発振器33
よりの信号PO(第8図B)が「0」「1」「2」
……と計数される。そして、デジタル比較回路3
5では、メモリー20より読み出された8ビツト
の情報とカウンタ34よりの8ビツトの計数情報
が比較され、一方、デジタル比較回路36では、
メモリー21より読し出された8ビツトの情報と
カウンタ34よりの8ビツトの計数情報が比較さ
れ、それぞれ、両情報の全ビツトの状態が一致し
たとき、一致出力パルスPES及びPEC(第8図D
参照)が得られ、これがそれぞれ禁止ゲート回路
37及び38を通じてフリツプフロツプ回路31
及び32のリセツト端子に供給される。
したがつて、フリツプフロツプ回路31よりは
パルスPFGの時点を前縁とし、パルスPESの時点
を後縁とするパルス幅のパルス幅変調信号PWS
得られ、フリツプフロツプ回路32よりはパルス
FGの時点を前縁とし、パルスPECの時点を後縁
とするパルス幅のパルス幅変調信号PWCが得られ
る(第8図E参照)。
この場合、図からも明らかなように、メモリー
20及び21よりのデジタル情報に一致するカウ
ント情報となるパルスPOのカウント数はデジタ
ル量に比例するので、各パルス幅は各デジタル量
に比例する。したがつて、パルス幅変調信号PWS
及びPWCの各々のパルスの幅は、第6図A及びB
の波形の各サンプリングレベルに比例したものと
なる。
また、このパルス幅変調信号PWS及びPWCは、
定常回転状態では、メモリー20及び21の情報
量が正弦波の1/2周期分であるため、1/2周期分毎
に同じ信号がくり返すようなものとなる(第7図
G及びL)。
したがつて、この信号PWS及びPWCをそれぞれ
ステータコイル4及び5に供給するようにした場
合には正弦波の全波整流信号がステータコイル4
及び5に供給されたのと等価であり、正弦波が供
給されたことにならない。
そこで、この例ではパルス幅変調信号PWS及び
WCはスイツチ回路41及び42にそれぞれ供給
されるとともに、このスイツチ回路41及び42
が磁界EHS及びEHCに同期して切り換えられるよ
うにされる。
43及び44は定常回動駆動状態におけるスイ
ツチ回路41及び42の切り換え信号を得るフリ
ツプフロツプ回路で、フリツプフロツプ回路43
はカウンタ25よりのキヤリーパルスCA(第7
図H)によりトリガされてその状態が反転するよ
うにされ、またフリツプフロツプ回路44はカウ
ンタ26よりの計数値が「32」となつたときに得
られるパルスP32(第7図M)によりトリガされ
てその状態が反転するようにされる。
ここで、キヤリーパルスCA及びパルスP32はと
もにそれぞれステータコイル4及び5に加わる正
弦波回転磁界EHS及びEHCの1/2周期期間毎に表
われ、しかもそれぞれ正弦波磁界EHS及びEHC
零クロス点の位置で表われる。そして、後述する
ように、起動回転状態から定常回転状態に移ると
きに、フリツプフロツプ回路43及び44はリセ
ツトされて、それぞれ出力SWS(第7図I)及
びSWC(第7図N)は「1」の状態とされてお
り、この状態からキヤリーパルスCAにより、あ
るいはパルスP32により各フリツプフロツプ回路
43及び44はトリガされて出力SWS及びSWC
の状態が反転するようにされている。
したがつて、フリツプフロツプ回路43の出力
SWSは磁界EHSに同期して、フリツプフロツプ
回路44の出力SWCは磁界EHCに同期して、そ
れぞれ正弦波磁界の正の半サイクル区間では
「1」の状態、負の半サイクル区間では「0」の
状態となる。
そして、これら出力SWS及びSWCがそれぞれ
オア回路45及び46を介してスイツチ回路41
及び42に供給されて、スイツチ回路41及び4
2は、それぞれ出力SWS及びSWCが「1」の状
態のときには図の状態に切り換えられ、「0」の
状態のときには図の状態とは逆の状態に切り換え
られる。
そして、スイツチ回路41及び42が図の状態
に切り換えられるときは、フリツプフロツプ回路
31及び32の出力PWS及びPWCが「1」である
期間でトランジスク47,48及びトランジスタ
51,52がそれぞれオンとなり、それぞれ正の
電圧の得られる端子59及び60より図中、実線
の矢線A0,B0で示すような向きの駆動電流がス
テータコイル4及び5に流れる。また、スイツチ
回路41及び42が図の状態とは逆の状態に切り
換えられるときは、フリツプフロツプ回路31及
び32の出力PWS及びPWCが「1」である期間で
トランジスタ49,50及びトランジスタ53,
54がオンとなり、図中、点線の矢線A1,B1
示すように、スイツチ回路31及び32が図の状
態に切り換えられるときと逆向きに端子59及び
60より駆動電流がステータコイル4及び5に流
れる。
すなわち、実線矢印の方向が正の電流の方向で
あるとすると、点線矢印の方向の電流は負の電流
となる。そして、定常状態では、前述のように、
フリツプフロツプ回路31及び32の出力PWS
びPWCは正弦波に対応したパルス幅変調信号であ
るので、各ステータコイル4及び5にほぼ正弦波
状電流が供給された場合と同様の状態となる。
なお、インダクタンス55、コンデンサ56、
また、インダクタンス57、コンデンサ58は、
それぞれローパスフイルタを構成するもので、そ
れぞれステータコイル4及び5に流れる電流の高
周波成分を除去するためのものである。なお、実
用上は、このローパスフイルタを設けなくても充
分な動作をする。
こうして、ステータコイル4及び5に、これら
に与えられる磁界EHS及びEHCに同期した電流が
供給されて、前述の第(7)式を満足する駆動がなさ
れるものである。
この場合、フリツプフロツプ回路35の出力
CS4の立ち上がりにより1回転毎にカウンタ25
及び26がリセツトされるので、1回転の中途で
カウント誤差が生じても、次の1回転では新たに
カウントが開始されるので、カウント誤差による
波形の歪はほとんど無視できるものである。
以上は、この発明による無刷子直流モータの定
常回転時における動作であるが、モータの起動時
には、ロータは回転していないので、周波数発電
機22よりは信号FGは得られず、このままでは
起動はできない。そこで、この例では起動時を考
慮して次のようにしている。
すなわち、例えばスタートスイツチを押すと、
端子61を通じてスタートスイツチを押している
期間だけ「1」となる信号が得られ、これがオア
回路62を通じてスイツチ回路63に供給され
て、その「1」となる期間だけスイツチ回路63
が図の状態とは逆の状態に切り換えられ、このス
イツチ回路63より「1」に立ち上がる信号SP
(第7図A)が得られる。そして、このパルスSP
がオア回路39及び40をそれぞれ通じてフリツ
プフロツプ回路31及び32のセツト端子に供給
されてこれがセツトされ、その出力PWS及びPWC
(第7図G及びL)は「1」の状態になる。パル
スSPは、また、フリツプフロツプ回路64のセ
ツト端子に供給されてこれがセツトされ、これよ
り「1」に立ち上がる信号SF(第7図B)得ら
れる。この出力SFはそれぞれ禁止ゲート回路3
7及び38に供給されて、出力SFが「1」であ
る期間、禁止ゲート回路37及び38は閉の状態
とされる。したがつて、出力SFが「1」である
間は、フリツプフロツプ回路31及び32にはリ
セツトパルスが与えられないため、出力PWS及び
WCは「1」の状態のままとなる。
一方、リミツタ回路28の出力LSがゲート回
路65に供給される。また、ステータコイル5と
電気角で同相となる位置に配置されたホール素子
66(第4図のホール素子7に対応)にてロータ
マグネツト2よりの磁界EHC(第7図J)が検出
され、その検出電圧がリミツタ回路67に供給さ
れてこれより矩形波信号LC(第7図K)が得ら
れ、この信号LCがゲート回路68に供給され
る。
そして、フリツプフロツプ回路64の出力SF
がこれらゲート回路65及び68に、そのゲート
信号として供給される。そして、ゲート回路65
及び68が、出力SFが「1」である間、開の状
態とされる。したがつて、ゲート回路65及び6
8が開である期間、これを通じてリミツタ回路2
8及び67の出力信号LS及びLCが、それぞれオ
ア回路45及び46を通じてスイツチ回路41及
び42にその切り換え信号として供給される。
この信号LS及びLCはそれぞれステータコイル
4及び5に加わる正弦波磁界EHS及びEHCに同期
した信号であり、信号LS及びLCが「1」である
期間はそれぞれ磁界EHS及びEHCの正の半サイク
ル期間に相当し、信号LS及びLCが「0」である
期間は、それぞれ磁界EHS及びEHCの負の半サイ
クル期間に相当する。そして、このときフリツプ
フロツプ回路31及び32の出力PWS及びPWC
は、前述したように常に「1」の状態の信号であ
る。したがつて、ステータコイル4及び5に加わ
る磁界が正弦波磁界の正の半サイクルである期間
では、スイツチ回路41及び42はそれぞれ図の
状態に切り換えられて、ステータコイル4及び5
にはそれぞれ実線の矢線A0及びB0で示す向きで
一定の電流が流れ、一方、ステータコイル4及び
5に加わる磁界が正弦波磁界の負の半サイクル期
間である期間では、スイツチ回路41及び42は
それぞれ図の状態とは逆の状態に切り換えられ
て、ステータコイル4及び5にはそれぞれ点線の
矢線A1及びB1で示すように実線矢線A0及びB0
向きとは逆向きに一定の電流が流れる。すなわ
ち、モータはいわゆるスイツチング駆動の状態と
され、起動がなされる。
なお、このとき、フリツプフロツプ回路64の
出力SFはカウンタ25及び26のイネーブル端
子に供給されて、この出力SFが「1」である間
は、すなわち、起動時は、シユミツトトリガ回路
24よりのパルスPFGがカウンタ25及び26で
計数されないようにされている。
こうしてモータの起動がなされて、ロータが回
転を始め、ロータの回転角位置がホール素子27
で、磁界EHSの最初の立ち上がりの零クロス点P
を検出する位置になると、前述したように、フリ
ツプフロツプ回路30の出力CS4が「1」に立ち
上がり、これによつてカウンタ25及び26がリ
セツトされるとともにフリツプフロツプ回路64
がリセツトされて、その出力SFは「0」にな
る。すると、カウンタ25及び26が計数可能状
態となり、パルスPFGの計数が「1」,「2」……
と開始される。そして、前述したように、このカ
ウンタ25及び26の出力によりメモリー20及
び21から各波形情報が順次読み出される。
そして、出力SFが「0」になることから禁止
ゲート回路37及び38が開の状態となり、フリ
ツプフロツプ回路31及び32にリセツトパルス
が供給されるようになり、フリツプフロツプ回路
31及び32の出力PWS及びPWCは前述したよう
にパルス幅変調信号となる。
一方、出力SFが「0」になることからゲート
回路65及び68が閉じて、その出力が「0」に
なる。したがつて、その後はスイツチ回路41及
び42はフリツプフロツプ回路43及び44の出
力SWS及びSWCにより切り換えられるものであ
るが、フリツプフロツプ回路43及び44は、出
力SFの立ち下がりによりリセツトされて、その
出力SWS及びSWC(第7図I及びN)は「1」
の状態とされる。そして、その後は前述のように
フリツプフロツプ回路43はカウンタ25よりの
キヤリーパルスCAにより、フリツプフロツプ回
路44はカウンタ26よりのパルスP32により、
それぞれ状態が反転させられて、出力SWS及び
SWCにより磁界EHS及びEHCにそれぞれ同期し
てスイツチ回路41及び42が切り換えられる。
このようにしてモータは起動状態から定常回転
駆動状態に移行する。
なお、起動回転駆動のときと定常回転駆動のと
きとで、スイツチ回路41及び42の切り換え信
号を変えるようにしたのは、定常回転状態では高
精度の信号を切り換え信号として用いる方が、よ
り良好な回転駆動状態を得られるからで、リミツ
タ回路28及び67の出力LS及びLCが充分な精
度で得られれば、起動時と定常時とでスイツチ回
路41及び42の切り換え信号を変える必要はな
い。
ところで、定常回転駆動状態で、例えば外力に
よりロータの回転が強制的に停止されてしまつた
ような場合には、パルスPFGがなくなるので、こ
のままではモータは回転を続けることができなく
なつてしまう。そこで、この例では、次のように
される。
すなわち、アンプ23を通じた周波数発電機2
2よりの信号FGが速度検出回路69に供給され
て、これより信号FGの周波数に比例した電圧が
得られ、これがレベル検出回路70に供給され
る。そして、ロータの回転数が低くなつて、速度
検出回路69の出力電圧が一定値を越えると、こ
のレベル検出回路70の出力に「1」に立ち上が
る信号が得られ、これがオア回路62を通じてス
イツチ回路63に供給されて、これがオンとされ
る。したがつて、スイツチ回路63よりは起動時
と同様に「1」に立ち上がるパルスSPが得ら
れ、ステータコイル4及び5にはスイツチング的
に電流が流れて、起動時と全く同様の駆動がなさ
れる。そして、回転速度が上がれば、前述と同様
にして起動回転駆動状態から定常回転駆動の状態
に戻り、回転は持続する。
また、この例では速度制御ができるように工夫
されており、次のようになされる。
すなわち、パルス幅変調信号を形成するのに使
用される発振器33は可変周波数発振器とされ
る。この発振器33の出力信号POの周波数が変
わると、カウンタ34での信号POの計数時間が
変わるから一致パルスPES及びPECの発生時点が
変わり、したがつて、パルス幅変調信号の個々の
パルス幅が変えられて発生トルクが可変されるこ
とになる。
そこで、速度検出回路69よりの回転速度に応
じた電圧がサーボ回路71に供給されてこれより
速度変化に応じた電圧が得られ、これが可変周波
数発振器33に供給されて、その発振周波数が制
御されて、回転速度が一定となるように制御され
るものである。
以上述べたようにして、この発明によればロー
タマグネツトよりの磁界を検出素子で検出し、そ
の検出出力からステータコイルに供給する正弦波
電流を形成するのではなく、歪のない正弦波情報
をメモリーに記憶しておき、このメモリーより正
弦波情報をロータマグネツトよりの磁界に同期す
るとともにロータの回転に同期した信号により読
み出し、この読み出した情報からステータコイル
に流す電流を形成するようにしたので、検出素子
としての2個のホール素子のゲイン差や、直流オ
フセツト電圧に起因するトルクリツプルは生じな
いという顕著な効果がある。
また、ロータマグネツトよりの磁界が正しく正
弦波状でないことによる影響も、ステータコイル
に流れる電流には全くない。
また、この発明においては、メモリーより読み
出されたデジタル情報はアナログ信号に変換する
ことなく、デジタル的に処理してステータコイル
に供給するようにしたので、メモリーより読み出
した後において、直流オフセツト電圧を発生する
部分がなく、トルクリツプルのない好適な回転ト
ルクを得ることができる。
また、この発明ではパルスによりステータコイ
ルをドライブするようにしたので、図の例のよう
に、終段の回路は単一電源駆動にすることがで
き、電池を電源として用いる場合に有利であると
いう利点がある。
なお、ロータマグネツトによる磁界に対してス
テータコイルに流れる電流を同期させるようにす
る方法は、図の例に限るものではなく、例えばロ
ータヨークの外周の所定の位置に永久磁石をマー
カとして被着し、このマーカ磁石の位置を例えば
ホール素子で検出し、これを基準として同期をと
るようにしてもよい。
また、パルス幅変調信号PWS及びPWCにより信
号POよりもさらに高い周波数の一定周波数の信
号をゲートすることによりパルス幅変調信号から
パルス数変調信号を形成し、このパルス数変調信
号を終段回路に供給するようにしてもよい。
また、終段回路において、ステータコイルに流
れる電流の向きを変えるに当たつて、図の例で
は、電流の通路を切り換えるようにしたが、コイ
ルの巻き始め端と巻き終わり端とをひつくり返す
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は無刷子直流モータの一例の構造を示す
断面図、第2図及び第3図はその説明のための
図、第4図は従来の無刷子直流モータの駆動回路
の要部の一例の回路図、第5図はこの発明による
無刷子直流モータの駆動回路の一例の系統図、第
6図,第7図及び第8図はその動作の説明のため
の波形図である。 2はロータマグネツト、4及び5はステータコ
イル、20及び21はメモリー、22は周波数発
電機、25及び26はカウンタ、31及び32は
パルス幅変調信号を得るフリツプフロツプ回路で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 磁界が正弦波状になるように着磁されたロー
    タマグネツトと、互いに電気角で90度の奇数倍だ
    け異なる位置に配置された2相のステータコイル
    と、ロータの回転速度に応じてくり返し周波数が
    変わる信号を得る信号発生器と、上記信号発生器
    よりの信号のくり返し数と上記ロータマグネツト
    よりの磁界との関係を考慮したサンプル数で正確
    な波形の正弦波信号がサンプリングされ、そのサ
    ンプリング値がデジタル情報に変換されて順次記
    憶されたメモリーと、上記信号発生器の出力信号
    を計数して上記メモリーの番地を指定するカウン
    タと、上記ロータマグネツトの回転角位置をその
    磁界を検出することにより検出する位置検出手段
    と、この位置検出手段の出力信号より上記ロータ
    マグネツトよりの磁界の立ち上がり又は立ち下が
    りの任意の零クロス点を検出した時点を基準にし
    て上記カウンタでの番地計数を開始させるように
    したカウンタ制御手段と、上記メモリーより上記
    ロータマグネツトよりの磁界に同期して正弦波信
    号のデジタル量を読み出すための読み出し手段
    と、上記メモリーから読み出されたデジタル情報
    をパルス幅変調信号またはパルス数変調信号に変
    換する変換手段と、上記変換手段の出力信号が上
    記ステータコイルに供給されるとともに上記ステ
    ータコイルに加わる磁界の正の半サイクル期間
    と、負の半サイクル期間とで上記ステータコイル
    に流れる電流の向きが逆になるように切り換えら
    れて駆動されるようにするための駆動回路とを設
    けた無刷子直流モータ。
JP1360679A 1979-02-08 1979-02-08 Brushless dc motor Granted JPS55106095A (en)

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JPS60198425A (ja) * 1984-03-23 1985-10-07 Kataoka Kikai Seisakusho:Kk 巻取張力制御装置
US4697125A (en) * 1986-03-24 1987-09-29 Performance Controls, Inc. Method and apparatus for determining shaft position and for providing commutation signals
US5886489A (en) * 1996-12-04 1999-03-23 International Business Machines Corporation Apparatus and method for reducing spindle power and acoustic noise in a disk drive

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