JPH0954647A - ロータリエンコーダによるカーソル移動装置および方法 - Google Patents

ロータリエンコーダによるカーソル移動装置および方法

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JPH0954647A
JPH0954647A JP7206056A JP20605695A JPH0954647A JP H0954647 A JPH0954647 A JP H0954647A JP 7206056 A JP7206056 A JP 7206056A JP 20605695 A JP20605695 A JP 20605695A JP H0954647 A JPH0954647 A JP H0954647A
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JP
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cursor
rotary encoder
subtraction
moving
speed
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JP7206056A
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English (en)
Inventor
Yuichi Osano
勇市 小佐野
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Kikusui Electronics Corp
Original Assignee
Kikusui Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波形測定装置において少ないロータリエンコ
ーダ操作によりカーソルをスムーズに移動して目標位置
に短時間に設定できるようにする。 【解決手段】 ロータリエンコーダ101が回される
と、CPU301はタイマ305を起動し、所定時間内
のパルス発生数に基づいてロータリエンコーダの角速度
を計測する(332)。計測した角速度が閾値Nを越え
ている場合はタイマ305を起動して(334)、タイ
マにセットした一定時間毎に、カーソルRAM312の
現在値に対して所定の自動加減算値を加算(または減
算)することを繰り返し、カーソルRAM312の値を
次々と変更する(335)。このカーソルRAMの値は
CRT210に送られるので、管面上のカーソルは短時
間に滑るように移動する。管面上でカーソルが自動的に
進行している途中で、ロータリエンコーダをゆっくり動
かすと割り込みによりカーソルの自動進行は中止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロータリエンコーダ
によるカーソル移動装置および方法に関し、特にロータ
リエンコーダで表示画面上のカーソルを目標位置に短時
間にかつ少ないロータリエンコーダの操作で移動させる
ことを可能にしたカーソル移動技術に関する。
【0002】また、本発明はオシロスコープの他に,波
形記憶装置,スペクトラムアナライザ,FFTアナライ
ザ,ロジックアナライザなどと称される他の波形測定装
置にも好適なものである。
【0003】
【従来の技術】オシロスコープによる測定の目的は、信
号波形を観測することにあるが、最終的にはその電圧や
時間・周波数の関係を正確に数値で読み取ることにあ
る。カーソルのないアナログ方式の場合には、信号波
形上の測定しようとする点を適当な目盛りに合わせる、
信号波形の測定部分の振幅を目盛り上で読み取る、
入力感度のレンジの指示値との値を乗算する、という
煩わしい手順を必要とする。しかし、ディジタルオシロ
スコープの場合には、マイクロプロセッサを利用したイ
ンテリジェント機能により、カーソルを利用して管面
(表示画面)の表示で結果を直読でき、しかもその値を
外部に転送してコンピュータ処理することができる。こ
のカーソルは通常、垂直・水平の各2本用意されてお
り、パネル面にある回転式のつまみによって管面にある
波形の任意の部分にそれぞれ設定できる。即ち、小さな
キースイッチで垂直の縦カーソルと水平の横カーソルを
選択し、丸いつまみを回してカーソルを目標位置に合わ
せることができる。
【0004】このカーソルを動かすつまみには、ボリュ
ームと一般に称されるポテンションメータを用いたもの
と、ロータリエンコーダを用いたものとがある。
【0005】ポテンションメータは可変抵抗を用いたア
ナログ式のものであるので、無段階にカーソルを動かす
ことができ、ポテンションメータの角速度(回転速度)
とカーソルの移動速度をほぼ比例させることができる。
従って、ポテンションメータは、そのつまみを早く回せ
ばカーソルも早く移動し、遅く回せばカーソルも遅く移
動するので、カーソルを目標位置に向かってスムーズに
比較的早く動かせることができ、人間の感性に合った操
作性に優れているものといえる。しかし、この様なアナ
ログ的動作をするポテンションメータは、管面に表示す
るコメント文字を選択するためのディジタル的なスイッ
チとして兼用するには無理があり、不向きである。
【0006】これに対し、ロータリエンコーダは周知の
ように回転動作に対応したディジタル検出信号を出力し
てディジタル的に作動するので、カーソルの微調整、即
ちカーソルを目標位置に正確に合わせることが容易にで
きると共に、管面に表示するコメント文字を選択入力す
る、またテンキーやアルファベット入力キーの代用に用
いるためのディジタル的なスイッチ(接点)として兼用
するのには非常に好適なものである。このため、コメン
ト文字の表示と選択を行うことのできるディジタルオシ
ロスコープでは、ロータリエンコーダを使用するのが近
年主流となってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オシロ
スコープのような波形測定器で用いられている上記のよ
うな従来のロータリエンコーダは、カーソルをディジタ
ル的に移動させるものであるので、カーソル位置の微調
整やコメント文字選択には優れているものの、カーソル
を目標位置に合わせるのにつまみを非常に沢山回さなけ
ればならない、カーソルの移動に時間がかかって希望の
目標位置になかなか到達しない、またカーソルの動きが
ぎこちないなどの解決すべき課題があった。
【0008】例えば、カーソルの最小移動単位をポイン
トとし、このポイントに対応するロータリエンコーダの
動きの単位をクリックと称すると、必要な最小分解能
や、つまみの大きさ等の関係から一般にCRT管面の水
平方向は2000ポイント、ロータリエンコーダは20
クリック/回転程度となっている。この場合、垂直の縦
カーソルを管面の両端間の2000ポイント移動させる
とすると、ロータリエンコーダのつまみを100回転す
る必要がある。ロータリエンコーダを実用上ほぼ限界の
40クリック/回転に設計したとしても、つまみを50
回転する必要がある。しかも、カーソルの移動速度はシ
ステムクロックに関係するので、つまみの回転速度に比
例せず、管面の端から端までカーソルを移動させるとす
ると相当の時間を要する。従って、このままでは最小分
解能を維持しながらカーソルを希望の位置に移動させる
とき、なかなか目標の位置に到達することができず、つ
まみを沢山回すのも煩わしい。
【0009】そのため、ロータリエンコーダにおいても
ポテンションメータと同様に、つまみを早く回せばカー
ソルも早く移動し、遅く回せばカーソルも遅く移動する
ようにできるようにするのを目的として、ロータリエン
コーダのつまみの角速度に応じて単位時間当たりのカー
ソルの移動量を、例えば累乗で増大させるルックアップ
テーブルを予め用意し、ロータリエンコーダの出力から
その角速度を計測(実際には、単位時間当たりのパルス
数を計測)し、計測した角速度に対応する値(整数)を
上記ルックアップテーブルを参照することで決定し、そ
の決定した値をカーソルを移動させるための現在の出力
D/A値に加算することにより、カーソル位置の移動速
度を多段的に早めるという、スケーリング技術を利用し
たものが開発されている。しかし、ロータリエンコーダ
のつまみを高速に回転しようにも、指先で回すため限界
があるので、期待したほど操作性は向上せず、しかも指
先での回しは間欠的な動きにならざるを得ないので、カ
ーソルの動きがぎごちなく、スムーズに動かないという
点があった。
【0010】一方、つまみの上側に5つある小さな四角
のキーの中央の1つで上下、左右のカーソルを選択し、
周囲の4つのキーを押すことによりカーソルの位置を上
下に動かす。そして、その下にある大きな丸いつまみで
細かく動かして合わせるというものも提案されている。
これは、カーソルの比較的早い動きはキーで行い、カー
ソル位置の微調整のみをつまみで行うというものである
ので、カーソルの動きは多少スムーズになるだろうと思
われるが、カーソルの高速移動を分担する複数のキーを
設ける必要があるのでパネル上のスペースの問題が生
じ、しかもキーとつまみの両方を操作する必要から操作
ステップが増すので、操作性上も問題がある。オシロス
コープの多機能化が進み、多くのキーやつまみをパネル
上に配置し、しかも装置の小型化、軽量化も望まれる昨
今において、キースイッチを用いずに、つまみ1つだけ
でカーソルの移動速度調整に関する要求を満足させるこ
とができることが望ましい。
【0011】また、カーソルの移動を通常よりも早める
ため、キーの切り換えにより座標入力装置であるマウス
(ポインティングデバイスの一種)の移動量に対するカ
ーソルの移動量の比を増加するという提案が成されてい
る。この提案から、キースイッチの操作によりロータリ
エンコーダのつまみの回転量に対するカーソルの移動量
を低速と高速とで切り換えることも考えられ得るが、上
記と同様な理由で新たなキーの設置は好ましくなく、ま
た複数回つまみを回す必要からカーソルの動きのぎこち
なさは依然として解消されないと考えられる。
【0012】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、カーソルを目標位置に短時間に、かつ
少ないロータリエンコーダ操作によりスムーズに移動で
きるようにしたロータリエンコーダによるカーソル移動
装置および方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカーソル移動装置は、表示画面上のカーソ
ルを移動させるためのカーソルを操作するロータリエン
コーダと、該ロータリエンコーダの回転速度を計測する
計測手段と、該計測手段で計測された前記ロータリエン
コーダの回転速度と所定の閾値Nとを比較・判定する判
定手段と、該判定手段により前記ロータリエンコーダの
回転速度が前記閾値Nに達しないと判定された場合に、
前記ロータリエンコーダの回転方向に応じて該回転速度
に対応する所定の加減算値を現カーソルの位置データに
対して加算または減算することでカーソルを目標位置に
向かって移動させるカーソル低中速移動手段と、前記判
定手段により前記ロータリエンコーダの回転速度が前記
閾値Nを越えていると判定された場合に、所定の自動加
減算値を前記ロータリエンコーダの回転方向に応じて現
カーソルの位置データに対して加算または減算すること
を一定時間毎に繰り返すことでカーソルを短時間に目標
位置に移動させるカーソル高速移動手段とを具備したこ
とを特徴とする。
【0014】また、本発明のカーソル移動装置は、その
一形態として、前記カーソル高速移動手段は、前記ロー
タリエンコーダの回転速度が前記閾値Nを越えていると
の前記判定手段の判定結果に応じてカーソルデータ自動
加減算フラグをONにセットし、かつカーソルデータ自
動加減算用タイマを起動する第1の手段と、前記カーソ
ルデータ自動加減算用タイマがタイムアップした場合に
該カーソルデータ自動加減算用タイマを再び起動し前記
所定の自動加減算値を前記ロータリエンコーダの回転方
向に応じて現カーソルの位置データに対して加算または
減算する第2の手段と、前記カーソルデータ自動加減算
フラグがONのときに前記第2の手段を繰り返し作動さ
せる制御手段とを有することを特徴とすることができ
る。
【0015】また、本発明のカーソル移動装置は、他の
形態として、前記カーソル低中速移動手段は前記判定手
段により前記ロータリエンコーダの回転速度が前記閾値
Nに達しないと判定された場合に、前記カーソルデータ
自動加減算フラグをOFFにし、これにより前記カーソ
ル高速移動手段によるカーソルの自動進行を中止させる
ことを特徴とすることができる。
【0016】また、本発明カーソル移動装置は、他の形
態として、前記カーソル高速移動手段は、カーソルが表
示画面の端部または該端部の近傍に達すると前記カーソ
ルデータ自動加減算フラグをOFFにし、これによりカ
ーソルの自動進行を中止させることを特徴とすることが
できる。
【0017】上記目的を達成するため、本発明のカーソ
ル移動方法は、表示画面上のカーソルを移動させるため
のカーソルを操作するロータリエンコーダを有する装置
において、前記ロータリエンコーダの回転速度を計測す
る計測ステップと、該計測ステップで計測された前記ロ
ータリエンコーダの回転速度と所定の閾値Nとを比較・
判定する判定ステップと、該判定ステップにおいて前記
ロータリエンコーダの回転速度が前記閾値Nに達しない
と判定された場合に、前記ロータリエンコーダの回転方
向に応じて該回転速度に対応する所定の加減算値を現カ
ーソルの位置データに対して加算または減算することで
カーソルを目標位置に向かって移動させるカーソル低中
速移動ステップと、前記判定ステップにおいて前記ロー
タリエンコーダの回転速度が前記閾値Nを越えていると
判定された場合に、所定の自動加減算値を前記ロータリ
エンコーダの回転方向に応じて現カーソルの位置データ
に対して加算または減算することを一定時間毎に繰り返
すことでカーソルを短時間に目標位置に移動させるカー
ソル高速移動ステップとを有することを特徴とする。
【0018】また、本発明のカーソル移動方法は、その
一形態として、前記カーソル高速移動ステップは、前記
ロータリエンコーダの回転速度が前記閾値Nを越えてい
るとの前記判定ステップでの判定結果に応じてカーソル
データ自動加減算フラグをONにセットし、かつカーソ
ルデータ自動加減算用タイマを起動する第1の制御ステ
ップと、前記カーソルデータ自動加減算用タイマがタイ
ムアップした場合に該カーソルデータ自動加減算用タイ
マを再び起動し前記所定の自動加減算値を前記ロータリ
エンコーダの回転方向に応じて現カーソルの位置データ
に対して加算または減算する第2の制御ステップと、前
記カーソルデータ自動加減算フラグがONのときに前記
第2の制御ステップを繰り返し作動させるメイン制御ス
テップとを有することを特徴とすることができる。
【0019】また、本発明のカーソル移動方法は、他の
形態として、前記カーソル低中速移動ステップは、前記
判定ステップにおいて前記ロータリエンコーダの回転速
度が前記閾値Nに達しないと判定された場合に、前記カ
ーソルデータ自動加減算フラグをOFFにし、これによ
り前記カーソル高速移動手段によるカーソルの自動進行
を中止させるステップを包含することを特徴とすること
ができる。
【0020】本発明では、上記構成によりロータリエン
コーダの回転速度が一定値を越えた高速回転時の場合
に、カーソルの現在値に対して所定の自動加減算値を加
算または減算するのを繰り返すことでカーソル位置を変
更するようにしているので、管面上のカーソルは短時間
に滑るように移動し、その際のカーソルの動きのぎごち
なさは全く感じられない。また、管面上でカーソルが自
動的に進行している途中で、ロータリエンコーダを同方
向にあるいは逆方向にゆっくり動かすと、カーソルの自
動進行は中止されるので、少ないロータリエンコーダ操
作によりカーソルをスムーズに移動して目標位置に短時
間に容易に設定することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】(パネル面のスイッチ類の配置)図1はオ
シロスコープに本発明を適用した場合のパネル面の構成
例を示す。100は操作用の複数のつまみと複数のキー
を有する入力装置であり、200は波形を表示する表示
画面を有する出力装置である。
【0023】まず、入力装置100から説明する。10
1は本発明の主要な構成要素の1つであるロータリエン
コーダである。このロータリエンコーダ101は、カー
ソル測定モードではカーソルの位置を設定するつまみと
なり、コメント・モードではコメント入力モードにおけ
る文字選択や入力位置を設定するつまみとなる。102
はコメント・モードとカーソル・モードを切り換えるス
イッチである。103はコメント・モードではコメント
入力時におけるカーソルつまみ(ロータリエンコーダ)
101の機能を選択するスイッチとなり、カーソル・モ
ードでは縦カーソルと、横カーソルを切り換える等のカ
ーソルによる測定モードを選択するスイッチとなる。
【0024】110はセットアップメモリに関わる複数
のキースイッチからなるスイッチ群である。120は観
測波形の位置の設定等を行うためのポテンションメータ
(ボリューム)のつまみ群であり、例えばCH1(チャ
ンネル1)およびCH2(チャンネル2)の輝線または
輝点の位置を設定するつまみ、主掃引と拡大掃引を交互
に繰り返すオルタネート拡大掃引の垂直位置を設定する
つまみ、輝線の水平位置を調整するつまみ等からなる。
130は動作モード等を選択するスイッチ群であり、例
えば垂直軸の動作モードを選択するスイッチ、X−Y動
作とオルタネート拡大掃引を選択するスイッチ、および
掃引のトリガ・モードを選択するスイッチからなる。
【0025】140は複数の接点を切り換えるスイッチ
群であり、例えばCH1とCH2の入力信号と垂直増幅
器の結合方法を選択するスイッチ、管面表示を水平方向
に拡大するときの拡大率を設定するスイッチ、トリガ回
路に接続するトリガ信号源を選択するスイッチ、トリガ
信号源とトリガ回路の結合方法を選択するスイッチ、お
よびトリガ点の同期極性(スロープ)を選択するスイッ
チからなる。150は外輪つまみ(ロータリエンコー
ダ)と内輪つまみ(ポテンションメータ)の組み合わせ
のつまみ3個からなるスイッチ群であり、例えばCH1
とCH2の垂直軸感度を12レンジで切り換える外輪つ
まみと垂直感度を連続的に可変にする内輪つまみの組み
と、掃引時間を設定する外輪つまみと掃引時間を連続的
に可変にする内輪つまみからなる。
【0026】161は信号を入力するチャンネル1(C
H1)の垂直軸入力端子、162は同じく信号を入力す
るチャンネル2(CH2)の垂直軸入力端子である。
【0027】次に、出力装置200について説明する。
201は本機の電源スイッチ、210は内面目盛り付き
高輝度ブラウン管を採用したCRT(陰極線管)であ
る。211は管面上の入力信号の波形、212はカーソ
ルである。
【0028】(全体の回路構成)図2は図1の本発明に
関わるオシロスコープの全体の概略回路構成例を示す。
本例のオシロスコープは信号や操作値等の入力を行うた
めの入力装置100、入力信号の波形やコメント等を出
力表示する出力装置200および必要な信号処理を実行
する処理装置300とを有する。チャンネル1(CH
1)の垂直軸入力端子161とチャンネル2(CH2)
の垂直軸入力端子162とから入力した入力信号は、そ
れぞれの減衰器221,222で一旦減衰された後、入
力アンプ(増幅器)223,224および垂直軸終端ア
ンプ230で増幅され、CRT210上に波形表示され
る。なお本図では、入力信号の水平軸方向の増幅のため
の回路に関しては省略してある。
【0029】処理装置300はオシロスコープ全体の制
御と演算処理を司るCPU(中央演算処理ユニット)3
01に、バス302を介して接続する構成要素303〜
313等を有する。303は図4〜図7に示すような制
御手順を予め格納するROMである。304はデータの
格納や作業域として使用されるRAMである。305は
カーソルの移動時等の計時に用いるタイマである。
【0030】306はロータリエンコーダ(101等)
やキースイッチ(102,103等)の割込みキー入力
データを受付けるための割込みキー入力データ用インタ
ーフェースであり、後述のエンコードレジスタを包含す
る。307はポテンションメータ(120等)の信号を
ディジタル化するA/D(アナログ・ディジタル)コン
バータである。
【0031】308はスイッチ群150の特定のロータ
リエンコーダからの信号を処理して上記増幅器223,
224,230に対しCH1とCH2の垂直軸感度を複
数段のレンジで切り換えるためのディジタル入出力回路
(ディジタルI/O)である。309はスイッチ群15
0の特定のポテンションメータからの信号を処理して垂
直感度を連続的に可変にするためのD/A(ディジタル
・アナログ)コンバータである。
【0032】310はコメント出力用の文字を格納する
キャラクタRAM、311はコメント用のフォントデー
タを発生するフォントRAMである。312はカーソル
位置を制御するためのデータを格納するカーソルRA
M、および313はカーソルをCRT210に表示する
ためにカーソルデータをアナログ信号に変換するD/A
コンバータである。
【0033】(動作概要)図3はカーソルの表示を制御
する本発明の主要部の処理の流れを示す。図3におい
て、上記のロータリエンコーダ101の出力とキースイ
ッチ102,103の出力はインターフェースのエンコ
ードレジスタ306を介してキーコードデータとして、
割込みによりCPU301に入力する。前述したよう
に、キースイッチ102はコメント・モードとカーソル
・モードを切り換えるスイッチであり、キースイッチ1
03はコメント・モードではコメント入力時におけるロ
ータリエンコーダ101の機能を選択するスイッチとな
り、カーソル・モードでは縦カーソルと、横カーソルを
切り換える等のカーソルによる測定モードを選択するス
イッチとなる。ロータリエンコーダ101は、カーソル
測定モードではカーソルの位置を設定する機能となり、
コメント・モードではコメント入力モードにおける文字
選択や入力位置を設定する機能となる。
【0034】今、キースイッチ102はカーソル・モー
ドを選択し、キースイッチ103は例えば垂直方向の縦
カーソルを選択しているものとする。このとき、ロータ
リエンコーダ101のつまみが右方向、または左方向に
回されると、図4で後述するようにCPU301はタイ
マ305を起動し(331)、所定時間内のパルス信号
の発生数(カウント数)に基づいてロータリエンコーダ
101の角速度(回転速度)を計測する(332)。
【0035】続いて、CPU301は計測したロータリ
エンコーダ101の角速度(または、上記カウント数)
と予め定めた閾値Nとを比較して、角速度が閾値N以下
の場合、即ちユーザがロータリエンコーダ101のつま
みを比較的ゆっくり回した場合には、図5で後述するよ
うに、その角速度に応じて累算的に増加する所定値(カ
ーソル移動量)をカーソルRAM312の現在値に加算
(または減算)することでカーソルRAM312の値を
変更する(333)。
【0036】一方、角速度が閾値Nを越えている場合、
即ちユーザがロータリエンコーダ101のつまみをかな
り早く回した場合には、図6および図7で後述するよう
に、CPU301はタイマ305を起動して(334)
タイマにセットした一定時間毎に、カーソルRAM31
2の現在値に対して所定の自動加減算値(カーソル移動
量)を加算(または減算)することを繰り返し、これに
よりカーソルRAM312の値を次々と変更する(33
5)。
【0037】この様にして変更されるカーソルRAM3
12の値(カーソル位置データ)はD/Aコンバータ3
13によりアナログ信号に変換されて、CRT210に
送られ、公知のベクトルスキャンで表示される。これに
よりロータリエンコーダ101のつまみの動きに応じ
て、カーソルが管面上で左右方向(横カーソルの場合は
上下方向)に移動する。その際、ロータリエンコーダ1
01のつまみの回転速度を任意に変えることにより、従
来と同様な低・中速のカーソル移動も、またロータリエ
ンコーダ101の1回のつまみの高速回動でカーソルが
数百ポイント以上も円滑に移動できるという本発明に基
づく高速カーソル移動も自在にすることができる。
【0038】特に本発明では、カーソルつまみ(ロータ
リエンコーダ)の回転速度(角速度)が一定値を越えた
高速回転時の場合に、カーソルRAM312の現在値に
対して所定の自動加減算値を加算または減算するのを繰
り返すことでカーソル位置を変更するようにしているの
で、管面上のカーソルは短時間に滑るように移動し、管
面の左端または右端(横カーソルの場合は、上端または
下端)まで達すると止まる。その際のカーソルの動きの
ぎごちなさは全く感じられない。管面上でカーソルが自
動的に進行している途中で、カーソルつまみを同方向に
あるいは逆方向にゆっくり動かすと、インターフェース
306を通じてロータリエンコーダ101の割り込みデ
ータが発生し、カーソルの自動進行は中止される。した
がって、少ないロータリエンコーダ操作によりカーソル
をスムーズに移動して目標位置に短時間に容易に設定す
ることができる。この様に、本発明ではカーソルつまみ
の動きに対するカーソルの動きを、早く回せば早く進む
という、人間の感覚に合わせることができ、しかも自動
化により滑らかにカーソルを移動できるので、使い勝手
が大幅に向上する。
【0039】(制御動作の詳細)次に、図4乃至図7の
フローチャートを参照して、本発明の一実施形態のカー
ソル移動に関する制御動作例を詳細に説明する。なお、
図中の401〜410,412,413、501〜50
7、601〜605、701〜707は図2のCPU3
01が実行する処理手順のステップ番号を表し、これら
処理手順はプログラムの形態でROM303内に予め格
納されているものとする。
【0040】図4において、まずポーリング処理によ
り、ロータリエンコーダ101やキースイッチ102,
103からインターフェース306を通じてのキーコー
ドデータの割込みを検知する(401)。キーコードデ
ータの割込みがある場合は、そのキーコードデータを入
力し(402)、そのキーコードデータがロータリエン
コーダ101の右回転を示しているか否かを判断する
(403)。それが右回転を示している場合は右フラグ
をON(例えば1)にセットする(404)。さもなけ
れば、そのキーコードデータがロータリエンコーダ10
1の左回転を示しているか否かを判断し(405)、そ
れが左回転を示している場合は左フラグをON(例えば
1)にセットする(406)。
【0041】続いて、割込みキーコードデータがロータ
リエンコーダ101の1クリック目か否かを判定し(4
07)、1クリック目の場合はロータリエンコーダ10
1のカウンタ411の初期設定を行い(408)、ロー
タリエンコーダ101の回転スピード計測用のタイマ3
05を起動する(409)。
【0042】その後、キー割込み処理により、上記ロー
タリエンコーダ101のカウンタ411のインクリメン
トを+1づつ行う(410)。
【0043】一方、ポーリング処理により、ロータリエ
ンコーダ101の回転スピード計測用のタイマ305が
タイムアップしたか否かを検知し(412)、タイムア
ップした場合は、ロータリーエンコーダ101の回転ス
ピード計測は終了となり、ロータリエンコーダ101の
カウンタ411のカウント値を入力し(413)、図5
に示す処理に移る。
【0044】以上の処理手順により、ロータリエンコー
ダ101が回転することにより発生するパルス信号の始
動から所定時間(例えば、120 mSec )内の発生数が
検出される。この発生数、即ちカウンタ411のカウン
ト値はロータリエンコーダ101の回転速度に実質的に
比例する。
【0045】次に、図5に示すように、上記ステップ4
13で入力したカウント値(ロータリエンコーダ101
のカウンタ411のカウント値)を判別し、このカウン
ト値が予め定めた閾値N(整数、例えばN=9)以上の
場合は、カーソル移動量としてα=200(ポイント)
をセットして、図6の処理に移る(501,502)。
なお、本例ではカーソルの移動単位をポイントと称し、
縦カーソルが移動可能なCRT管面の水平方向の距離は
例えば2000ポイントと想定している。
【0046】一方、カウント値が閾値Nに達しない場合
は、図5に示すように、カウント値に応じて累算的に増
加する値(例えば、1、2、4、8、…100…)の1
つを選択してカーソル移動量αとしてをセットし(50
1,502)、βで示す破線枠で囲んだカーソル移動処
理に移る。このα値のセット処理はルックアップテーブ
ルを用いてもよい。
【0047】βで示すカーソル移動処理において、前述
の右フラグがONか否かを判別する(503)。右フラ
グがONの場合はカーソルRAM312の現在のカーソ
ル値に上記のαの値を加算し(504)、この変更され
たカーソルRAM値はD/Aコンバータ313によりア
ナログ信号に変換されてCRT210に送られ、これに
よりカーソルが管面上で右方向にαの値のポイントだけ
瞬時に移動する(506)。
【0048】他方、右フラグがONでない場合、即ち左
フラグがONの場合は、カーソルRAM312の現在の
カーソル値に上記のαの値を減算し(505)、この変
更されたカーソルRAM値はD/Aコンバータ313に
よりアナログ信号に変換されてCRT210に送られ、
これによりカーソルが管面上で左方向にαの値のポイン
トだけ瞬時に移動する(506)。
【0049】次に、後述のカーソルデータ自動加減算フ
ラグをOFFにセットし(507)、本処理を終了す
る。
【0050】上記ステップ413で入力したカウント値
が所定の閾値Nを越えていた場合は、上述のようにカー
ソル移動量としてα=200をセットして、図6の処理
に移り、上記のステップ503〜506からなる図5の
βで示すカーソル移動処理を実行した後(601)、カ
ーソルデータ自動加減算値を決定し(602)、カーソ
ルデータ自動加減算フラグをONにセットし(60
3)、カーソルデータ自動加減算用のタイマ305に所
定値(例えば、40msec)をセットし、起動する(60
4)。続いて、次のロータリエンコーダ101の割込み
は1クリック目であることを示すフラグをセットして
(605)、本処理を終了する。
【0051】図7に示すように、CPU301はカーソ
ルデータ自動加減算フラグがONであるか否かをポーリ
ング処理により繰り返しチェックしている(701)。
上記ステップ603でカーソルデータ自動加減算フラグ
がONにセットされている場合は、カーソルデータ自動
加減算用のタイマ305がタイムアップしたか否かを判
定する(702)。
【0052】カーソルデータ自動加減算用のタイマ30
5がタイムアップしていない場合はそのまま終了する
が、タイムアップした場合は、そのタイマ305を再び
起動して(703)、右フラグがONか否かを判定し
(704)、右フラグがONの場合にはカーソルRAM
312の現在のカーソル値に上記のカーソルデータ自動
加減算値を加算し(705)、この変更されたカーソル
RAM値はD/Aコンバータ313によりアナログ信号
に変換されてCRT210に送られ、これによりカーソ
ルが管面上で右方向にその自動加減算値だけ移動する
(707)。
【0053】一方、ステップ704で右フラグがONで
ない場合には、カーソルRAM312の現在のカーソル
値に上記のカーソルデータ自動加減算値を減算し(70
6)、この変更されたカーソルRAM値はD/Aコンバ
ータ313によりアナログ信号に変換されてCRT21
0に送られ、これによりカーソルが管面上で左方向にそ
の自動加減算値だけ移動する(707)。
【0054】カーソルデータ自動加減算フラグがOFF
になるのは、上述の図5のステップ507において、お
よびカーソルが管面の左端または右端(横カーソルの場
合は、上端または下端)まで達したとき(このフローチ
ャートは省略してある)であるので、図6のステップ6
03でカーソルデータ自動加減算フラグが一旦ONとな
ると、ロータリーエンコーダ101が同方向にあるいは
逆方向にゆっくり動かされない限り、図7のステップ7
01〜707の処理がタイマ305の計時時間の間隔
(例えば、40msec)で繰り返されることになる。これ
により、管面上のカーソルは短時間に滑るように移動
し、管面の左端または右端(横カーソルの場合は、上端
または下端)まで達すると止まる。このカーソルが進行
している途中で、カーソルつまみを同方向にあるいは逆
方向にゆっくり動かすと、図4の処理および図5の処理
が実行され、図5のステップ507によりカーソルの自
動進行は中止される。したがって、少ないロータリエン
コーダ操作によりカーソルをスムーズに移動して目標位
置に短時間に容易に、かつ正確に設定することができ
る。
【0055】なお、上記のロータリエンコーダ101を
用いてコメントの文字カーソルの移動、文字セレクト、
メニューセレクト、モードセレクト、番号セレクト等の
操作が行えるが、これらの操作に関する処理は公知技術
であり、また本発明とは直接関係ないのでその詳細な説
明は省略する。
【0056】
【実施例】上述の本発明の実施の形態の具体的な実施結
果について、図8および図9を参照して以下に説明す
る。
【0057】図8のケースはロータリエンコーダ10
1がゆっくり回された場合の動作のタイミングを示す。
本例では、図4のステップ409におけるロータリエン
コーダの回転スピード計測用のタイマの計測時間を、一
例として120msecとしている。ロータリエンコーダ1
01のつまみが右方向(または左方向)にゆっくり回さ
れると、タイマが起動され、120msecのタイムアップ
までにロータリエンコーダ101から発生するパルス数
を計測する。次に判別処理において、その計測したパル
ス数と閾値Nとを比較する。パルス数が閾値Nに達しな
い場合には、加減算処置においてその計測パルス数に応
じた所定値をカーソルRAM312の現在値に加算(ま
たは減算)することで、カーソルRAM312の値を変
更する。変更されたカーソルRAM312の値はD/A
コンバータ313によりアナログ信号に変換されて、C
RT210に送られカーソルとして表示される。これに
より、カーソルが管面上で右方向(または左方向、なお
横カーソルの場合は上方向または下方向)に上記所定値
のポイント数だけ1回移動する。
【0058】さらに、ロータリエンコーダ101がゆっ
くり回されると、上記ケースの計測、判別処理および
加減算処理が再び繰り返される。したがって、ロータリ
エンコーダ101がゆっくり回された場合は従来と同様
な低・中速のカーソル移動がロータリエンコーダの動き
とほぼ同期して得られる。なお、カーソルデータ自動加
減算フラグは上記処理毎にOFFにセットされる。
【0059】一方、ロータリエンコーダ101が早く回
された場合は、図8のケースのようなタイミングの動
作となる。本例では、カーソルデータ自動加減算用のタ
イマの時間を、一例として40msecとしている。ロータ
リエンコーダ101が急速に回されると、タイマが起動
され、120msecのタイムアップまでにロータリエンコ
ーダ101から発生するパルス数を計測する。次に判別
処理において、その計測したパルス数と閾値Nとを比較
する。パルス数が閾値N以上の場合には、加減算処置に
おいて一定値をカーソルRAM312の現在値に加算
(または減算)し、カーソルデータ自動加減算フラグを
ONにする。
【0060】さらに、自動加減算処理においてタイマを
起動し、タイマにセットした40msec毎に、カーソルR
AM312の現在値に対して所定の自動加減算値を加算
(または減算)することを繰り返し、これによりカーソ
ルRAM312の値を次々と変更する。
【0061】変更されたカーソルRAM312の値はD
/Aコンバータ313によりアナログ信号に変換され
て、CRT210に送られカーソルとして表示される。
これにより1回のロータリエンコーダの回動でカーソル
が数百ポイント以上も滑らかに移動し、管面の左端また
は右端(横カーソルの場合は、上端または下端)まで達
すると止まる。このように管面上でカーソルが自動的に
進行している途中で、カーソルつまみを同方向にあるい
は逆方向にゆっくり動かすと、カーソルの自動進行は中
止される。
【0062】図9は本発明実施例での閾値Nの一例を示
す。本例では閾値N=9と設定したときの場合を示す。
この場合、N=8以下のときは図8のケースの動作と
なり、N=9以上のときは図8のケースの動作とな
る。なお、Nの数はロータリエンコーダ101の120
msec間のクリック数(パルス数)を示す。また、本例で
はN=9のときのロータリエンコーダ101の回転速度
は一例として3.75回転/Sec と想定しているが、本
発明はこれに限定されないのは勿論である。
【0063】(変形例)上述したロータリエンコーダの
パルスの計測時間(タイマ値)、カーソルデータ自動加
減算用のタイマの時間、閾値N、自動加減算値等の定数
に関する具体的数値は、必ずしも上記の例示に限定され
ず、本発明を適用する装置の特性、使用者の反応速度・
感覚や好み等を考慮して適切に設定すべきものである。
また、それら定数を使用者が変更できるようにしても好
ましい。
【0064】また、例えば、使用者によるロータリエン
コーダのつまみの回転速度は実際上右回りと左回りに違
いがあるので、ロータリエンコーダの計測パルス数と比
較する上記閾値Nの値を右回転と左回転とで変えても好
ましい。この場合、左利きの利用者もあることを考慮し
て、利用者がその閾値Nの値の切り替えの選択ができる
ようにすればさらに好ましい。
【0065】また、上記閾値Nをそれぞれ変えて複数段
(例えば2段)設け、カーソルデータ自動加減算用のタ
イマの時間、自動加減算値をそれぞれ変えることによ
り、図6および図7に示した自動カーソル移動処理での
カーソルの進行速度をロータリエンコーダの回転速度
(第1高速、第2高速等)に応じて変えるようにしても
よい。
【0066】さらに、上述のカーソル自動加減算処理に
おいてカーソルは管面の端部に達すると停止すると説明
したが、カーソルが管面の端部に達した場合は停止せず
に逆方向に戻るようにしてもよい。
【0067】また、上述のカーソル自動加減算処理にお
いてロータリエンコーダがゆっくり動かされない限りカ
ーソルは管面の端部に達するまで移動すると説明した
が、そのカーソル自動加減算処理時のカーソルの移動距
離の限界を予め定めた一定距離に制限することも、ある
いは管面の端部から所定の位置でカーソルを一時止める
等の変形は、本発明に包含される。
【0068】本発明の実施形態の説明では、オシロスコ
ープに適用した場合を例示したが、本発明はこれに限ら
ず他の波形測定装置にも適用できることは明白である。
また、本発明はマウスのような座標入力装置によるカー
ソル移動にも応用できると期待される。
【0069】また、本発明はベクトルスキャンのカーソ
ル表示に限らず、ラスタースキャンのカーソル表示にも
適用可能であり、その場合は表示画面はCRTに限らず
他のタイプのディスプレイでもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ロータリエンコーダの回転速度が一定値を越えた高
速回転時の場合に、カーソルの現在値に対して所定の自
動加減算値を加算または減算するのを繰り返すことでカ
ーソル位置を変更するようにしているので、管面上のカ
ーソルは短時間に滑るように移動し、その際のカーソル
の動きのぎごちなさは全く感じられない。また、管面上
でカーソルが自動的に進行している途中で、ロータリエ
ンコーダ(カーソルつまみ)を同方向にあるいは逆方向
にゆっくり動かすと、カーソルの自動進行は中止される
ので、少ないロータリエンコーダ操作によりカーソルを
スムーズに移動して目標位置に短時間に容易に設定する
ことができる。
【0071】この様に、本発明ではカーソルつまみの動
きに対するカーソルの動きを、遅く回せば遅く進み、早
く回せば非常に早く進ませることができるという、人間
の自然な感覚や要求にぴったりと合わせることができ、
しかもロータリエンコーダを用いたにも拘らず自動化に
より滑らかにカーソルを移動できるので、使い勝手が大
幅に向上する。また、これにより、本発明を適用した装
置はロータリエンコーダによる優れた文字操作機能と共
に、従来ポテンションメータでしか得られなかった滑ら
かなアナログ的動作も合わせて得られることになり、商
品価値も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】オシロスコープに本発明を適用した場合のパネ
ル面の構成例を示す正面図である。
【図2】図1の本発明に関わるオシロスコープの全体の
概略回路構成例を示すブロック図である。
【図3】カーソルの表示を制御する本発明の主要部の処
理の流れを示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態のカーソル移動に関する制
御動作例のおけるロータリエンコーダの角速度計測処理
の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートに連続するカーソル低速
移動時のカーソルRAM値変更の制御手順を示すフロー
チャートである。
【図6】図5のフローチャートに連続するカーソル高速
移動時の初期設定の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】本発明の一実施形態におけるカーソル高速移動
時のカーソルデータ自動加減算処理の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態のカーソル移動に関するタ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図9】図5の閾値Nの具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 入力装置 101 ロータリエンコーダ 102 コメントモード/カーソルモード切り換え用の
スイッチ 103 機能選択用のスイッチ 161 チャンネル1の垂直軸入力端子 162 チャンネル2の垂直軸入力端子 200 出力装置 210 CRT 211 入力信号の波形 212 カーソル 300 処理装置 301 CPU 303 ROM 305 タイマ 306 インターフェース(エンコードレジスタ) 307 A/Dコンバータ 310 キャラクタRAM 311 フォントRAM 312 カーソルRAM 313 D/Aコンバータ 411 カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09G 5/08 9377−5H G09G 5/08 L

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示画面上のカーソルを移動させるため
    のカーソルを操作するロータリエンコーダと、 該ロータリエンコーダの回転速度を計測する計測手段
    と、 該計測手段で計測された前記ロータリエンコーダの回転
    速度と所定の閾値Nとを比較・判定する判定手段と、 該判定手段により前記ロータリエンコーダの回転速度が
    前記閾値Nに達しないと判定された場合に、前記ロータ
    リエンコーダの回転方向に応じて該回転速度に対応する
    所定の加減算値を現カーソルの位置データに対して加算
    または減算することでカーソルを目標位置に向かって移
    動させるカーソル低中速移動手段と、 前記判定手段により前記ロータリエンコーダの回転速度
    が前記閾値Nを越えていると判定された場合に、所定の
    自動加減算値を前記ロータリエンコーダの回転方向に応
    じて現カーソルの位置データに対して加算または減算す
    ることを一定時間毎に繰り返すことでカーソルを短時間
    に目標位置に移動させるカーソル高速移動手段とを具備
    したことを特徴とするロータリエンコーダによるカーソ
    ル移動装置。
  2. 【請求項2】 前記カーソル高速移動手段は、 前記ロータリエンコーダの回転速度が前記閾値Nを越え
    ているとの前記判定手段の判定結果に応じてカーソルデ
    ータ自動加減算フラグをONにセットし、かつカーソル
    データ自動加減算用タイマを起動する第1の手段と、 前記カーソルデータ自動加減算用タイマがタイムアップ
    した場合に該カーソルデータ自動加減算用タイマを再び
    起動し前記所定の自動加減算値を前記ロータリエンコー
    ダの回転方向に応じて現カーソルの位置データに対して
    加算または減算する第2の手段と、 前記カーソルデータ自動加減算フラグがONのときに前
    記第2の手段を繰り返し作動させる制御手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のロータリエンコーダ
    によるカーソル移動装置。
  3. 【請求項3】 前記カーソル低中速移動手段は前記判定
    手段により前記ロータリエンコーダの回転速度が前記閾
    値Nに達しないと判定された場合に、前記カーソルデー
    タ自動加減算フラグをOFFにし、これにより前記カー
    ソル高速移動手段によるカーソルの自動進行を中止させ
    ることを特徴とする請求項2に記載のロータリエンコー
    ダによるカーソル移動装置。
  4. 【請求項4】 前記計測手段は前記ロータリエンコーダ
    の回転開始に同期して該ロータリエンコーダのパルス数
    を所定時間計測し、計測した該パルス数の値を該ロータ
    リエンコーダの回転速度として出力することを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のロータリエンコー
    ダによるカーソル移動装置。
  5. 【請求項5】 前記ロータリエンコーダは、波形計測装
    置の管面上のカーソルを移動させるのに用いられると共
    に、該管面上に表示される文字操作のためのスイッチと
    しても用いられることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載のロータリエンコーダによるカーソル移動
    装置。
  6. 【請求項6】 前記閾値Nは前記ロータリエンコーダの
    右回転と左回転とでそれぞれ異なる値であることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のロータリエン
    コーダによるカーソル移動装置。
  7. 【請求項7】 前記閾値Nをそれぞれ変えて複数段設
    け、前記ロータリエンコーダの回転速度のランクに対応
    して前記カーソルデータ自動加減算用タイマの時間およ
    び前記自動加減算値をそれぞれ変えていることを特徴と
    する請求項2乃至6のいずれかに記載のロータリエンコ
    ーダによるカーソル移動装置。
  8. 【請求項8】 前記カーソル高速移動手段は、カーソル
    が表示画面の端部または該端部の近傍に達すると前記カ
    ーソルデータ自動加減算フラグをOFFにし、これによ
    りカーソルの自動進行を中止させることを特徴とする請
    求項2乃至7のいずれかに記載のロータリエンコーダに
    よるカーソル移動装置。
  9. 【請求項9】 前記カーソル高速移動手段は、カーソル
    が表示画面の端部に達するとカーソルを逆方向に移動さ
    せることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載
    のロータリエンコーダによるカーソル移動装置。
  10. 【請求項10】 表示画面上のカーソルを移動させるた
    めのカーソルを操作するロータリエンコーダを有する装
    置のカーソル移動方法において、 前記ロータリエンコーダの回転速度を計測する計測ステ
    ップと、 該計測ステップで計測された前記ロータリエンコーダの
    回転速度と所定の閾値Nとを比較・判定する判定ステッ
    プと、 該判定ステップにおいて前記ロータリエンコーダの回転
    速度が前記閾値Nに達しないと判定された場合に、前記
    ロータリエンコーダの回転方向に応じて該回転速度に対
    応する所定の加減算値を現カーソルの位置データに対し
    て加算または減算することでカーソルを目標位置に向か
    って移動させるカーソル低中速移動ステップと、 前記判定ステップにおいて前記ロータリエンコーダの回
    転速度が前記閾値Nを越えていると判定された場合に、
    所定の自動加減算値を前記ロータリエンコーダの回転方
    向に応じて現カーソルの位置データに対して加算または
    減算することを一定時間毎に繰り返すことでカーソルを
    短時間に目標位置に移動させるカーソル高速移動ステッ
    プとを有することを特徴とするロータリエンコーダによ
    るカーソル移動方法。
  11. 【請求項11】 前記カーソル高速移動ステップは、 前記ロータリエンコーダの回転速度が前記閾値Nを越え
    ているとの前記判定ステップでの判定結果に応じてカー
    ソルデータ自動加減算フラグをONにセットし、かつカ
    ーソルデータ自動加減算用タイマを起動する第1の制御
    ステップと、 前記カーソルデータ自動加減算用タイマがタイムアップ
    した場合に該カーソルデータ自動加減算用タイマを再び
    起動し前記所定の自動加減算値を前記ロータリエンコー
    ダの回転方向に応じて現カーソルの位置データに対して
    加算または減算する第2の制御ステップと、 前記カーソルデータ自動加減算フラグがONのときに前
    記第2の制御ステップを繰り返し作動させるメイン制御
    ステップとを有することを特徴とする請求項10に記載
    のロータリエンコーダによるカーソル移動方法。
  12. 【請求項12】 前記カーソル低中速移動ステップは、
    前記判定ステップにおいて前記ロータリエンコーダの回
    転速度が前記閾値Nに達しないと判定された場合に、前
    記カーソルデータ自動加減算フラグをOFFにし、これ
    により前記カーソル高速移動手段によるカーソルの自動
    進行を中止させるステップを包含することを特徴とする
    請求項11に記載のロータリエンコーダによるカーソル
    移動方法。
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