JPH0953159A - 焼結体からなる装身具 - Google Patents

焼結体からなる装身具

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JPH0953159A
JPH0953159A JP33711895A JP33711895A JPH0953159A JP H0953159 A JPH0953159 A JP H0953159A JP 33711895 A JP33711895 A JP 33711895A JP 33711895 A JP33711895 A JP 33711895A JP H0953159 A JPH0953159 A JP H0953159A
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JP
Japan
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sintered body
accessory
ornament
injection molding
watch
Prior art date
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Application number
JP33711895A
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English (en)
Inventor
Norio Hashimoto
範夫 橋本
Nobuo Ito
信夫 伊東
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、汗,塩水等がかかっても粒界腐食
等による錆が発生せず、且つ、金属アレルギーを起こす
ことのない化学成分の焼結体からなる装身具を提供する
ことにある。 【解決手段】 装身具は、Cr:20.1〜26%,M
o:2.0〜2.5%,Ti+Nb+V+Zrが0.4
〜0.8%、残部Feからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属粉末射出成形
法により製造された時計ケース,時計バンド,イヤリン
グ,メガネ等の焼結体からなる装身具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、装身具はステンレススチール等の
材料を使用し、プレス加工,切削加工,研削加工等の加
工手段で目的の形状に成形していた。しかしながら、近
年、装身具はデザインの多様化で形状が複雑となり、上
記加工手段で形状を成形するのが難しくなり、量産する
上で問題が多かった。この問題を解決するため、近年、
脚光を浴びてたきた粉末金属による金属粉末射出成形法
がある。この金属粉末射出成形法は、粒径が微細で均一
な粉末金属に樹脂バインダーを混練して原材料を生成
し、所望とする形状を得るための金型を射出成形機にセ
ットした後、前記原材料を使用し射出成形により装身具
を成形する。その後、射出成形した装身具(半完成品)
の内部に存在する樹脂バインダーを熱,溶剤等により脱
脂し、更に、焼結を行い、所望とする形状の装身具を完
成させる。
【0003】また、この焼結体からなる装身具の化学成
分は、Cr:18〜20%,Mo:1.7〜2.3%,
Mn:0.5%以下,Si:0.5%以下,その他T
i,Nb,N,P,S,Cからなるものが一般的に多く
使用され、SUS444に類似している。この理由は、
装身具が肌に接触しかぶれ,湿疹等の金属アレルギーを
起こさす要因とされているNiが含まれていないためで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この金
属粉末射出成形法による焼結体からなる装身具は、肌に
接触してもかぶれ,湿疹等の金属アレルギーを起こすこ
とは殆どないが、汗,塩水等がかかり時間が経過すると
錆の発生するものがでてくる。
【0005】この原因は、樹脂バインダー中に含まれる
カーボンが脱脂工程において完全除去されず、脱脂工程
後の焼結工程でCrとこのカーボンが結合し、結晶粒界
にクロム炭化物が析出し、この部分に汗,塩水等がかか
ることにより粒界腐食を生じるためであると推測され
る。
【0006】本発明の目的は、汗,塩水等がかかっても
粒界腐食等による錆が発生せず、且つ、金属アレルギー
を起こすことのない化学成分の焼結体からなる装身具を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、金属射出成形法により製造された装身具
は、Cr:20.1〜26%,Mo:2.0〜2.5
%,Ti+Nb+V+Zr:0.4〜0.8%、残部が
Feからなることを特徴とする。また、この装身具は、
時計ケース,時計バンド,中留,イヤリング,ネックレ
ス,指輪,メガネであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施例を詳述す
る。図1は装身具である時計バンドの斜視図で、1は完
成した時計用バンド、2は一方の駒、3は他方の駒、4
は連結ピンである。使用する粉末金属は、化学成分が、
Cr:20.1〜26%,Mo:2.0〜2.5%,T
i+Nb+V+Zr:0.4〜0.8%,残部がFe
で、それぞれの粉末金属が略球形で平均粒径が8.5μ
mからなる。この粉末金属100部に対し熱可塑性の樹
脂バインダー9部をミキサーによって均一に混練し成形
用コンパウンドを製造した。
【0009】上記粉末金属の化学成分で一番重要なこと
は、Crを20.1〜26%の範囲内にすることで、C
rが20.1%以下になると結晶粒界にクロム炭化物が
生成される場合粒界近傍のクロム含有量が減少し粒界よ
り腐食が進行する。Crが26%以上になると耐食性は
向上するがプレス、切削、研磨等の二次加工負荷が増大
しコスト問題が生じるため好ましくない。
【0010】また、Moは、一般的に還元条件に強く、
酸化条件に弱い性質を有しており、この反対の性質を有
しているCrの欠点を補うために添加され、Moが2.
0%以下になるとCrの欠点を補うことができず、Mo
が2.5%以上になると耐食性向上の効果が見られず、
二次加工性の劣化が著しくなる。
【0011】また、Ti+Nb+V+Zrが0.4%以
下になると機械加工性の効果が見られず、Ti+Nb+
V+Zrが0.8%以上になると機械加工性を低下させ
ると共に、表面品質も悪くなる。
【0012】次に、所望とする形状を得るため精密に製
作した金型(装身具である時計用バンドの駒用の金型)
を射出成形機にセットし、前記混練し成形用コンパウン
ド(原材料)を使用し射出成形により装身具である時計
用バンドの駒を成形する。この時の射出成形条件は、射
出圧力が700kgf/cm2 〜1200kgf/cm
2 ,射出速度が30mm/sec 〜80mm/sec 、金型
温度が30℃〜60℃で、成形した装身具である駒の収
縮率は約0.4%であった。
【0013】次に、成形した装身具である駒(半完成
品)の内部に存在する樹脂バインダーを加熱分解法で除
去するため、装身具成形体を加熱炉の中に配設し、大気
中および窒素雰囲気中で常温から約500℃まで約50
℃/hrの速度で脱脂を行なった。次に、水素還元雰囲気
中で1300℃の温度で3時間の焼結を行なった。成形
し形状が完成した装身具である駒の収縮率は約20%
で、割れ,変形等のないものが得られた。
【0014】次に、機械加工,研磨,メッキ(湿式およ
び乾式)の加工処理を施し、複数の駒を組み立て、焼結
体からなる装身具である時計用バンド1を完成させた。
また、上記実施例では時計用バンドで行ったが、装身具
である時計ケース,中留,イヤリング,ネックレス,指
輪,メガネ等に実施できることは言うまでもない。尚、
上記で完成させた焼結体からなる装身具と、従来の化学
成分からなる原材料を使用し本発明と同様の条件で完成
させた装身具とを、下記条件で試験を行ったところ、下
記〔表1〕の結果となった。
【0015】
【表1】
【0016】上記の表1の様に、本発明の焼結体からな
る装身具は錆の発生がなく、従来の焼結体からなる装身
具は錆が発生した。
【0017】
【発明の効果】上記のごとく本発明の化学成分からなる
焼結体の装身具は、非常に優れた耐食性を示し、汗,海
水,水等と接触しても錆の発生が起こらない。また、N
iが含まれていないことから金属アレルギーの問題発生
が殆どない。
【0018】更に、本発明によりつくられた装身具は、
粉末金属による金属射出成形法で成形されるので、時計
ケース,時計バンド,中留,イヤリング,ネックレス,
指輪,メガネ等の複雑な形状のものが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す時計用バンドの斜視図
である。
【符号の説明】
1 時計用バンド 2 一方の駒 3 他方に駒 4 連結ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末射出成形法により製造された装
    身具において、前記装身具は、Cr:20.1〜26
    %,Mo:2.0〜2.5%,Ti+Nb+V+Zr:
    0.4〜0.8%、残部がFeからなることを特徴とす
    る焼結体からなる装身具。
  2. 【請求項2】 前記装身具は、時計ケース,時計バン
    ド,中留,イヤリング,ネックレス,指輪,メガネであ
    る請求項1記載の焼結体からなる装身具。
JP33711895A 1995-12-25 1995-12-25 焼結体からなる装身具 Pending JPH0953159A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004072315A1 (ja) * 2003-02-13 2004-08-26 Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd. 焼結性を改善した金属射出成形用合金鋼粉末及び焼結体
KR100944187B1 (ko) * 2008-08-13 2010-02-24 (주) 세창실업 기능성을 갖는 인공진주 코팅가공품 제조방법 및 그 제품

Cited By (3)

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WO2004072315A1 (ja) * 2003-02-13 2004-08-26 Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd. 焼結性を改善した金属射出成形用合金鋼粉末及び焼結体
US7211125B2 (en) 2003-02-13 2007-05-01 Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd. Alloyed steel powder with improved degree of sintering for metal injection molding and sintered body
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