JP2655001B2 - ステンレス鋼焼結体を用いた時計用外装部品、及びこの方法を用いて製造された時計用外装部品 - Google Patents
ステンレス鋼焼結体を用いた時計用外装部品、及びこの方法を用いて製造された時計用外装部品Info
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- JP2655001B2 JP2655001B2 JP1310287A JP31028789A JP2655001B2 JP 2655001 B2 JP2655001 B2 JP 2655001B2 JP 1310287 A JP1310287 A JP 1310287A JP 31028789 A JP31028789 A JP 31028789A JP 2655001 B2 JP2655001 B2 JP 2655001B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ステンレス鋼粉を原料とし、射出成形法を
用いて製造されたステンレス鋼焼結体を用いた外装部
品、及びその製造方法に関し、特に時計用として好まし
く用いられる外装部品に関する。
用いて製造されたステンレス鋼焼結体を用いた外装部
品、及びその製造方法に関し、特に時計用として好まし
く用いられる外装部品に関する。
従来、部品の成形方法は、鍛造を中心とする塑性加
工、ダイカスト・ロストワックス等を中心とする鋳造加
工、その他切削加工などが代表的なものである。しかし
ながら最近市場からのニーズが多様化し単純形状の物か
ら複雑形状の物まで多岐に渡っている。特に外観・耐環
境性を求められる時計用外装部品に使用されるステンレ
ス鋼においては、上記製造方法では、一長一短がありそ
の製造方法の選択に苦慮することが多くまた場合によっ
ては、組み合わせにより製造されることもある。
工、ダイカスト・ロストワックス等を中心とする鋳造加
工、その他切削加工などが代表的なものである。しかし
ながら最近市場からのニーズが多様化し単純形状の物か
ら複雑形状の物まで多岐に渡っている。特に外観・耐環
境性を求められる時計用外装部品に使用されるステンレ
ス鋼においては、上記製造方法では、一長一短がありそ
の製造方法の選択に苦慮することが多くまた場合によっ
ては、組み合わせにより製造されることもある。
本発明は、前述のような複雑、多様化した形状であっ
ても、外観・耐環境性に優れており、しかも経済的な時
計用外装部品及びその製造方法を提供することを目的と
する。
ても、外観・耐環境性に優れており、しかも経済的な時
計用外装部品及びその製造方法を提供することを目的と
する。
本発明のステンレス鋼焼結体を用いた時計用外装部品
の製造方法は、アトマイズ法によって製造された平均粒
径20μm以下で、炭素含有量1.0wt%以下である射出成
型用ステンレス鋼粉とワックス・樹脂等を主成分とする
有機バインダーとを混合してなる射出成型用コンパウン
ドを用い、射出成形機で時計用外装部品成形体とした
後、該成形体を脱脂し、引き続いて焼結を行うに際して
は、少なくとも前段を減圧雰囲気にて焼結して時計用外
装部品焼結体となし、さらに該時計用外装部品焼結体に
耐食性被覆処理を施すことを特徴とする。
の製造方法は、アトマイズ法によって製造された平均粒
径20μm以下で、炭素含有量1.0wt%以下である射出成
型用ステンレス鋼粉とワックス・樹脂等を主成分とする
有機バインダーとを混合してなる射出成型用コンパウン
ドを用い、射出成形機で時計用外装部品成形体とした
後、該成形体を脱脂し、引き続いて焼結を行うに際して
は、少なくとも前段を減圧雰囲気にて焼結して時計用外
装部品焼結体となし、さらに該時計用外装部品焼結体に
耐食性被覆処理を施すことを特徴とする。
この場合、焼結前段の減圧雰囲気下において焼結温度
を800〜1200℃として焼結体の炭素量を0.08wt%以下に
調整することが望ましい。
を800〜1200℃として焼結体の炭素量を0.08wt%以下に
調整することが望ましい。
また、本発明の時計用外装部品は、上記製造方法を用
いて製造されたことを特徴とする。
いて製造されたことを特徴とする。
以下、この発明に従う、時計用外装部品をその製造法
とともに具体的に説明する。
とともに具体的に説明する。
この発明において、射出成形法を利用したステンレス
鋼焼結体を用いた時計用外装部品及びその製造方法に供
するステンレス鋼粉の成分組成は、炭素量が1.0wt%以
下(以下単に%という)で、他の構成元素は公知のステ
ンレス鋼の成分組成と同様とする。
鋼焼結体を用いた時計用外装部品及びその製造方法に供
するステンレス鋼粉の成分組成は、炭素量が1.0wt%以
下(以下単に%という)で、他の構成元素は公知のステ
ンレス鋼の成分組成と同様とする。
通常、ステンレス鋼を用いた時計用外装部品において
耐環境性としては主に耐食性が、外観としては鏡面性が
最も重要であり、そのため、溶製ステンレス鋼の製造工
程においては、含有炭素量の低減の努力をしている。
耐環境性としては主に耐食性が、外観としては鏡面性が
最も重要であり、そのため、溶製ステンレス鋼の製造工
程においては、含有炭素量の低減の努力をしている。
しかるに射出成形法を利用してステンレス鋼焼結体を
製造する場合には、低含有炭素の原料粉を使用しても、
製造工程上での有利性は基体できず、また焼結体の炭素
量低減についても、脱脂時に有機バインダーが起因する
炭素により汚染されるため、利点がないことが判った。
しかし、減圧雰囲気下で焼結することによって、原料粉
に起因する炭素も、有機バインダーに起因する炭素も、
同様に除去できることが判った。
製造する場合には、低含有炭素の原料粉を使用しても、
製造工程上での有利性は基体できず、また焼結体の炭素
量低減についても、脱脂時に有機バインダーが起因する
炭素により汚染されるため、利点がないことが判った。
しかし、減圧雰囲気下で焼結することによって、原料粉
に起因する炭素も、有機バインダーに起因する炭素も、
同様に除去できることが判った。
以下、ステンレス鋼粉の含有炭素量の数値限定理由に
ついて説明する。
ついて説明する。
ステンレス鋼粉と熱可塑性樹脂のバインダーとを混合
して射出成形し、この成形体を脱脂し、工業的に通常採
用される4Hの真空焼結(0.0001torr)を施した焼結体の
含有炭素量とステンレス鋼粉の付加炭素量の関係を、第
1図に示した。第1図でも明らかなように、原料粉炭素
量が1.0%をこえると、焼結体の含有炭素量は、十分低
減されないためステンレス鋼粉の付加炭素量の上限を1.
0%に限定した。
して射出成形し、この成形体を脱脂し、工業的に通常採
用される4Hの真空焼結(0.0001torr)を施した焼結体の
含有炭素量とステンレス鋼粉の付加炭素量の関係を、第
1図に示した。第1図でも明らかなように、原料粉炭素
量が1.0%をこえると、焼結体の含有炭素量は、十分低
減されないためステンレス鋼粉の付加炭素量の上限を1.
0%に限定した。
つぎに、ステンレス鋼粉末の粒度としては、最終焼結
体の密度を高くするためには、平均粒径20ミクロン以下
とすることが重要であり、より好ましくは10ミクロン以
下の平均粒径にすることが、望ましい。
体の密度を高くするためには、平均粒径20ミクロン以下
とすることが重要であり、より好ましくは10ミクロン以
下の平均粒径にすることが、望ましい。
つぎに、射出成形用コンパウンドの組成について記
す。ここで言う射出成形用コンパウンドとは、オーステ
ナイト系ステンレスまたはフェライト系ステンレスをは
じめとするCrを含有するステンレスの組成を有する前述
のステンレス鋼粉末と熱可塑性樹脂・ワックスを主成分
とし、必要に応じて可塑剤・潤滑剤・脱脂促進剤・界面
活性剤を添加した有機バインダーとを混合したものをい
う。
す。ここで言う射出成形用コンパウンドとは、オーステ
ナイト系ステンレスまたはフェライト系ステンレスをは
じめとするCrを含有するステンレスの組成を有する前述
のステンレス鋼粉末と熱可塑性樹脂・ワックスを主成分
とし、必要に応じて可塑剤・潤滑剤・脱脂促進剤・界面
活性剤を添加した有機バインダーとを混合したものをい
う。
上記の射出成形用コンパウンドを射出成形し脱脂後に
焼結するに当り、焼結工程の少なくとも前段は減圧雰囲
気で行うことが必要である。
焼結するに当り、焼結工程の少なくとも前段は減圧雰囲
気で行うことが必要である。
ここで、焼結工程の前段とは、焼結体の密度比が90%
程度になるまでの過程を指す。焼結体の密度比が90%を
超えると、焼結体中の気孔の大半が閉気孔となり、後述
の減圧雰囲気下での還元、脱炭反応により発生するCOガ
スを焼結体気孔中より除去することが困難となり、この
反応を効率よく進行させられなくなるためである。
程度になるまでの過程を指す。焼結体の密度比が90%を
超えると、焼結体中の気孔の大半が閉気孔となり、後述
の減圧雰囲気下での還元、脱炭反応により発生するCOガ
スを焼結体気孔中より除去することが困難となり、この
反応を効率よく進行させられなくなるためである。
また焼結雰囲気としては、焼結中の原子拡散を阻害す
るCr等の酸化物を還元でき、なおかつ、脱脂処理後の脱
脂体に多く含有される炭素を除去できる雰囲気であるこ
とが必要である。この要件を満たすには、通常のステン
レス鋼焼結材の製造と同様、水素および減圧雰囲気があ
げられる。
るCr等の酸化物を還元でき、なおかつ、脱脂処理後の脱
脂体に多く含有される炭素を除去できる雰囲気であるこ
とが必要である。この要件を満たすには、通常のステン
レス鋼焼結材の製造と同様、水素および減圧雰囲気があ
げられる。
しかし、水素中での還元および脱炭反応は、各々、次
式のように、 MO+H2→M+H2O(M:金属) …還元C +H2O→CO+H2(C:固溶炭素) …脱炭 PH2O/PH2が低いほど還元は進行し、PH2O/PH2が高いほ
ど脱炭は進行するため、両者の反応を同時に効率よく進
行させるには困難が伴う。特に、ステンレス鋼のように
難還元性のCr酸化物を含み、脱脂体が高い値の炭素を含
有する場合は、水素雰囲気の使用は得策ではない。
式のように、 MO+H2→M+H2O(M:金属) …還元C +H2O→CO+H2(C:固溶炭素) …脱炭 PH2O/PH2が低いほど還元は進行し、PH2O/PH2が高いほ
ど脱炭は進行するため、両者の反応を同時に効率よく進
行させるには困難が伴う。特に、ステンレス鋼のように
難還元性のCr酸化物を含み、脱脂体が高い値の炭素を含
有する場合は、水素雰囲気の使用は得策ではない。
一方、減圧雰囲気下での還元、脱炭は、次式のよう
に、 MO+C→M+CO …還元、脱炭 同時に進行し、排気によるCOガスの除去によって、反
応を効率よく進行させることができる。さらに、最終的
な焼結体の含有する酸素、炭素の値も水素雰囲気に比し
減圧下でのほうが低くなるため、この発明に従う製造方
法においては、焼結を減圧下で行うことにする。Cr酸化
物の還元、脱炭を効率良く進行させるためには、減圧雰
囲気の圧力は0.01torr以下が好ましく、また温度範囲は
1050℃〜1350℃が好ましい。なお減圧雰囲気は、還元、
脱炭反応の進行している過程においてのみ必要であるた
め、反応終了後の過程では、減圧以外の保護雰囲気とし
て不活性ガス(窒素、アルゴン)や低露点の水素雰囲気
等の非酸化性雰囲気とすることが好ましい。
に、 MO+C→M+CO …還元、脱炭 同時に進行し、排気によるCOガスの除去によって、反
応を効率よく進行させることができる。さらに、最終的
な焼結体の含有する酸素、炭素の値も水素雰囲気に比し
減圧下でのほうが低くなるため、この発明に従う製造方
法においては、焼結を減圧下で行うことにする。Cr酸化
物の還元、脱炭を効率良く進行させるためには、減圧雰
囲気の圧力は0.01torr以下が好ましく、また温度範囲は
1050℃〜1350℃が好ましい。なお減圧雰囲気は、還元、
脱炭反応の進行している過程においてのみ必要であるた
め、反応終了後の過程では、減圧以外の保護雰囲気とし
て不活性ガス(窒素、アルゴン)や低露点の水素雰囲気
等の非酸化性雰囲気とすることが好ましい。
以上のように、減圧雰囲気下で焼結することによって
得られた耐食性に優れる時計外装部品用のステンレス鋼
焼結体の表面にメッキ、イオンプレーティング等によ
り、耐食性被覆層を施して、耐食性、鏡面性に優れる時
計用外装部品を得ることができる。
得られた耐食性に優れる時計外装部品用のステンレス鋼
焼結体の表面にメッキ、イオンプレーティング等によ
り、耐食性被覆層を施して、耐食性、鏡面性に優れる時
計用外装部品を得ることができる。
次に、請求項3に記載の焼結方法について記す。
焼結前段の減圧下において、脱炭反応により焼結体の
残炭量が決定されることは前段で記した。
残炭量が決定されることは前段で記した。
しかしながら、800℃〜1200℃の脱炭反応可能な温度
において、一定の時間を保持することにより、残炭量が
減少し、焼結体の炭素量を0.08wt%以下にすることで焼
結密度が向上することがわかった。
において、一定の時間を保持することにより、残炭量が
減少し、焼結体の炭素量を0.08wt%以下にすることで焼
結密度が向上することがわかった。
以上本発明法により耐食性に優れる高密度なステンレ
ス鋼焼結体を用いた時計用外装部品を効率よく製造する
ことができる。
ス鋼焼結体を用いた時計用外装部品を効率よく製造する
ことができる。
水アトマイズ法によって、表1に示す成分組成になる
ステンレス鋼粉を作製し、これらの鋼粉の粉体特性につ
いて調べた結果を表2にまとめて示す。ついでこれらの
鋼粉と46vol%の有機バインダーとして混練して得られ
たコンパウンドを、射出ノズル温度145℃、金型温度30
℃の条件で、幅40×長さ20×厚み20mmの試験片に射出成
形した。射出成形体は、窒素雰囲気中、常温より+10℃
/hの速度で600℃まで昇温の後、1h保持して脱脂処理を
行った。焼結は、0.0001torrの減圧雰囲気下で、1135℃
で2h保持した後、1.02atmのArガスを導入して1350℃で2
h保持して行った。
ステンレス鋼粉を作製し、これらの鋼粉の粉体特性につ
いて調べた結果を表2にまとめて示す。ついでこれらの
鋼粉と46vol%の有機バインダーとして混練して得られ
たコンパウンドを、射出ノズル温度145℃、金型温度30
℃の条件で、幅40×長さ20×厚み20mmの試験片に射出成
形した。射出成形体は、窒素雰囲気中、常温より+10℃
/hの速度で600℃まで昇温の後、1h保持して脱脂処理を
行った。焼結は、0.0001torrの減圧雰囲気下で、1135℃
で2h保持した後、1.02atmのArガスを導入して1350℃で2
h保持して行った。
作製した焼結体について調べた結果を表2に併記す
る。
る。
表1および表2から、ステンレス鋼の広い成分組成に
おいてこの発明の鋼粉は射出成形法に優れ、焼結体特性
も従来品と同等であることが判る。
おいてこの発明の鋼粉は射出成形法に優れ、焼結体特性
も従来品と同等であることが判る。
このようにして得られた時計用外装部品焼結体につい
て腕時計用外装部品の一つであるバンド駒を本発明によ
る製造方法を用いた商品応用例と、本発明による製造方
法を用いないMIM法による比較応用例と一般的溶製材に
ついて試験評価した結果を表3に示す。
て腕時計用外装部品の一つであるバンド駒を本発明によ
る製造方法を用いた商品応用例と、本発明による製造方
法を用いないMIM法による比較応用例と一般的溶製材に
ついて試験評価した結果を表3に示す。
1)焼結密度はアルキメデス法にて測定。
2)耐食試験は40℃±1℃半浸漬にて密封容器にて行な
い20×のスコープにて発錆の有・無をみた。
い20×のスコープにて発錆の有・無をみた。
3)鏡面性については♯1200の耐水ペーパーにて研磨
し、その後、バフにAl2O3糸研磨材を塗布し研磨したも
のを肉視にて溶製材を基準にして5人にて確認した結果
を入れた。
し、その後、バフにAl2O3糸研磨材を塗布し研磨したも
のを肉視にて溶製材を基準にして5人にて確認した結果
を入れた。
4)各評価は○が良好、×不良とし、△は判断に迷うも
のを記入した。
のを記入した。
5)人工海水とは5%NaClである。
さらに第4表に前述の表3の本発明によるところの商
品応用例の腕時計用バンド駒に、表面処理を施しその耐
蝕性及び密着性について評価した。
品応用例の腕時計用バンド駒に、表面処理を施しその耐
蝕性及び密着性について評価した。
1)耐食試験は、40℃±1℃半浸漬にて、密封容器にて
行ない20×のスコープにて発錆の有無をみた。
行ない20×のスコープにて発錆の有無をみた。
2)密着性については、試験片である腕時計用バンド駒
をバイスに挟み90゜折り曲げ皮膜の剥離の有無について
20×のスコープにて確認した。
をバイスに挟み90゜折り曲げ皮膜の剥離の有無について
20×のスコープにて確認した。
表4でもわかるように、表面処理性についても、溶製
材と比較しても同等であることが確認できた。
材と比較しても同等であることが確認できた。
次に、本発明によるところの焼結体を用い切削性を評
価した。表5は、その結果である。
価した。表5は、その結果である。
(試験条件) (1)使用機械 高速ボール盤 (2)使用ドリル φ1mmハイス (3)回転数 7,900RPM (4)切削油 ユシロンCS なお、表5は比較するために、試験に用いた材料が各
々1mm厚の板材で、これを高速ボール盤で貫通孔をあけ
たときの貫通できる孔の個数で比較したものである。
々1mm厚の板材で、これを高速ボール盤で貫通孔をあけ
たときの貫通できる孔の個数で比較したものである。
実験回数によって貫通できる数値が異なっているの
は、ドリルの研磨状況あるいは選んだときの材料などの
バラツキによるものと思われるので、平均値で見るのが
妥当と思われるので平均値を示した。
は、ドリルの研磨状況あるいは選んだときの材料などの
バラツキによるものと思われるので、平均値で見るのが
妥当と思われるので平均値を示した。
上記表5でも判るように、本発明によるものは、溶製
材に比べ切削性が良いことが判る。
材に比べ切削性が良いことが判る。
また、時計用外装部品にあっては、装飾性を付与する
ために研磨を行なうので、研磨性も重要な要素となる。
そこで、研磨性について評価した。本発明によるところ
の、焼結体を用い プラメディア クルミ・コーン 湿式バレル環式バレル完成 という工程で MIN 鍛造 ロストワックス の3水準を鏡面研磨した。その結果を表6に示す。
ために研磨を行なうので、研磨性も重要な要素となる。
そこで、研磨性について評価した。本発明によるところ
の、焼結体を用い プラメディア クルミ・コーン 湿式バレル環式バレル完成 という工程で MIN 鍛造 ロストワックス の3水準を鏡面研磨した。その結果を表6に示す。
この結果、本発明の焼結体は鍛造品またはロストワッ
クス品と比較しても、優れていることが判る。
クス品と比較しても、優れていることが判る。
なお第2図は、本発明によるところの、腕時計用バン
ド駒の内部図であり、第3図は、表3の比較応用例の腕
時計用バンド駒の内部図である。
ド駒の内部図であり、第3図は、表3の比較応用例の腕
時計用バンド駒の内部図である。
ボアー経、密度の違いが判る。また、表3からも判る
ように、耐食性及び鏡面性が溶製材と比較しても同等で
あり本発明の優れていることが判る。
ように、耐食性及び鏡面性が溶製材と比較しても同等で
あり本発明の優れていることが判る。
本発明は腕時計用バンド駒ばかりでなく、腕時計用ケ
ース、カフスボタン、バックルなど装飾品、その他電化
製品等のつまみ、装飾部品等あらゆる分野の外装部品に
応用可能である。
ース、カフスボタン、バックルなど装飾品、その他電化
製品等のつまみ、装飾部品等あらゆる分野の外装部品に
応用可能である。
本発明はアトマイズ法によって製造された、平均粒径
20μm以下で炭素含有量1.0wt%以下である射出成形用
ステンレス鋼粉と、有機バインダーとを混合してなる射
出成形用コンパウンドを用いて、成形、脱脂及び所定の
焼結を行なうことにより耐食性および切削性、鏡面性が
向上することはもちろん、機械的性質も改善された金属
部品、例えば時計用外装部品のように複雑なものであっ
ても安定して提供できる。さらに本発明によるステンレ
ス部品の特性向上と適用範囲の拡大が期待される。
20μm以下で炭素含有量1.0wt%以下である射出成形用
ステンレス鋼粉と、有機バインダーとを混合してなる射
出成形用コンパウンドを用いて、成形、脱脂及び所定の
焼結を行なうことにより耐食性および切削性、鏡面性が
向上することはもちろん、機械的性質も改善された金属
部品、例えば時計用外装部品のように複雑なものであっ
ても安定して提供できる。さらに本発明によるステンレ
ス部品の特性向上と適用範囲の拡大が期待される。
第1図は、ステンレス鋼焼結体の炭素量と、原料粉原素
量の関係を示す図。 第2図は、本発明のステンレス鋼焼結体の結晶構造を示
す図である。 第3図は、従来例(比較応用例)の結晶構造を示す図で
ある。
量の関係を示す図。 第2図は、本発明のステンレス鋼焼結体の結晶構造を示
す図である。 第3図は、従来例(比較応用例)の結晶構造を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G04B 37/22 B22F 3/10 Z 3/24 102Z (72)発明者 新田 稔 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (72)発明者 槙石 幸雄 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (72)発明者 清田 禎公 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (72)発明者 太田 純一 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (72)発明者 桜田 一男 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (56)参考文献 特開 平2−129307(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】アトマイズ法によって製造された平均粒径
20μm以下で、炭素含有量1.0wt%以下である射出成型
用ステンレス鋼粉とワックス・樹脂等を主成分とする有
機バインダーとを混合してなる射出成型用コンパウンド
を用い、射出成形機で時計用外装部品成形体とした後、
該成形体を脱脂し、引き続いて焼結を行うに際しては、
少なくとも前段を減圧雰囲気にて焼結して時計用外装部
品焼結体となし、さらに該時計用外装部品焼結体に耐食
性被覆処理を施すことを特徴とするステンレス鋼焼結体
を用いた時計用外装部品の製造方法。 - 【請求項2】焼結前段の減圧雰囲気下において焼結温度
を800〜1200℃として焼結体の炭素量を0.08wt%以下に
調整することを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼
焼結体を用いた時計用外装部品の製造方法。 - 【請求項3】請求項1または2記載の製造方法を用いて
製造されたことを特徴とする時計用外装部品。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30370188 | 1988-11-30 | ||
JP1-21514 | 1989-01-31 | ||
JP63-303701 | 1989-01-31 | ||
JP2151489 | 1989-01-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02277702A JPH02277702A (ja) | 1990-11-14 |
JP2655001B2 true JP2655001B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=26358590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1310287A Expired - Lifetime JP2655001B2 (ja) | 1988-11-30 | 1989-11-29 | ステンレス鋼焼結体を用いた時計用外装部品、及びこの方法を用いて製造された時計用外装部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2655001B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105467815B (zh) * | 2015-09-18 | 2019-03-12 | 江苏精研科技股份有限公司 | 手表壳体制造方法 |
CN114951699B (zh) * | 2022-05-30 | 2024-05-10 | 北京科技大学广州新材料研究院 | 一种选择性激光烧结制备的不锈钢致密零件及其制备方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02129307A (ja) * | 1988-11-10 | 1990-05-17 | Casio Comput Co Ltd | 金属粉末成形品およびその結合方法 |
-
1989
- 1989-11-29 JP JP1310287A patent/JP2655001B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02277702A (ja) | 1990-11-14 |
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